JPH06153975A - C−31デスメチルfr−900520環式ヘミケタール免疫抑制剤 - Google Patents

C−31デスメチルfr−900520環式ヘミケタール免疫抑制剤

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JPH06153975A
JPH06153975A JP4206803A JP20680392A JPH06153975A JP H06153975 A JPH06153975 A JP H06153975A JP 4206803 A JP4206803 A JP 4206803A JP 20680392 A JP20680392 A JP 20680392A JP H06153975 A JPH06153975 A JP H06153975A
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dimt
streptomyces
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Shieh-Shung Tom Chen
トム チェン シィー−シュング
Raymond F White
エフ.ホワイト レイモンド
Georgette Dezeny
デゼニィ ジョルジェッテ
Byron H Arison
エッチ.アリソン バイロン
Thomas R Beattie
アール.ビューティー トマス
Amy M Hale
エム.ヘイル エイミィ
Francis Domont
デュモン フランシス
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P19/00Preparation of compounds containing saccharide radicals
    • C12P19/44Preparation of O-glycosides, e.g. glucosides
    • C12P19/445The saccharide radical is condensed with a heterocyclic radical, e.g. everninomycin, papulacandin
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/02Immunomodulators
    • A61P37/06Immunosuppressants, e.g. drugs for graft rejection
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H19/00Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof
    • C07H19/01Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing oxygen

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 窒素養分を含有する水性炭水化物培地中、
深部好気性発酵条件下で、ストレプトマイセス ラベン
デューレ(Streptomyces lavendulae)の菌株を、化合物
Iを製造するのに十分な時間、FR−900520と共
に培養することを含む、FR−900520のC−31
デスメチル、C−19/C−22環式ヘミケタール生物
変換アナログ(化合物I)の免疫抑制剤の製造方法。 上記の方法で得られた化合物Iを含む医薬組成物なら
びに化合物Iの有効量をヒトに投与することによるヒト
の移植拒否反応の防止または自己免疫疾患を治療する方
法。 【効果】 上記マクロライド免疫抑制剤は、ヒトの非自
己臓器移植(例えば骨髄移植、肝移植、肺移植、腎移
植、心移植)拒否を防止するために有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なFK−506型
免疫抑制剤であるFR−900520(FK−520)
のC−31デスメチル、C−19/C−22環式ヘミケ
タール類似体、化合物I、新規な微生物ストレプトマイ
セス ラベンデューレ(Streptomyceslavendulae) AT
CC55209号を利用する、その製造のための新規な
発酵方法に関する。当該方法は、FR−900520の
C−31脱メチル化およびC−19/C−22環式ヘミ
ケタール形成を誘発する条件の下に、FR−90052
0の存在下で当該微生物を培養することから成る。ま
た、メチル転移酵素であるDIMTを用いて、化合物I
を酵素的にメチル化することにより製造される、化合物
IのC−31メチル化誘導体(化合物IIと呼ぶ)も開示
される。さらにまた、自己免疫疾患、感染症の治療およ
び/または臓器移植拒否反応の予防のためのヒト被治療
主についてのその使用方法が開示される。
【0002】
【従来の技術】1983年に米国食品医薬局はシクロス
ポリンを承認したが、これは、臓器移植外科領域におい
て革命を引き起こした、非常に効果的な抗拒絶剤であっ
た。この薬剤は、生体の免疫システムが、移植片の外来
蛋白を排除するために、その生まれ持つ防御剤の膨大な
兵器工場を稼働させるのを抑制する。
【0003】この薬剤が移植拒絶反応との戦いにおいて
効果的であるのと同程度に、それは、腎不全、肝障害、
潰瘍(多くの場合非常に重篤である)を引き起こす副作
用をもつ。
【0004】藤沢薬品のヨーロッパ特許公報第0184
162号明細書(本書に参考として記載)は、シクロス
ポリンより100倍も有効される新規なマクロライド免
疫抑制剤FK−506を開示している。このマクロライ
ドは、ストレプトマイセスツクバエンシス(Streptomyc
es tsukubaensis) の特定の株の培養により製造され
る。またストレプトマイセスヒグロスコピカス(hygros
copicus)亜種ヤクシマエンシス(yakushimaensis) によ
って製造される非常に近縁なマクロライド免疫抑制剤、
FR−900520も開示されている。FK−520お
よびイムノマイシンなる用語は、また、FR−9005
20の同義語としてメルク社により使用されている。
【0005】T. Arai の米国特許第3,244,592
号明細書は、FR−900520と同じ化合物であるこ
とが示された、抗菌性の“アスコマイシン”を製造する
ためのストレプトマイセス ヒグロスコピカス変種アス
コミセティカス(ascomyceticus)の培養を開示する。
【0006】しかしながら、実質的に副作用を示さな
い、またはシクロスポリンと同様な副作用を示さない、
FK−506型のいずれの免疫抑制剤の製造についても
文献に記載が無い。
【0007】この点に関して、新規なFK−506型の
免疫抑制剤の研究が続けられている。
【0008】新規なFK−506免疫抑制剤、化合物I
は、窒素栄養分を含有する水性炭水化物培地中で好気的
浸漬条件下、pHおよそ7で、FR−900520をC−
31脱メチル化し、C−19/C−22環式ヘミケター
ル形成を誘発するに十分な条件下で、マクロライド免疫
抑制剤、FR−900520と共に微生物ストレプトマ
イセスラベンデューレATCC55209号を培養する
ことにより得られることが発見された。
【0009】生じた化合物Iは、FK−506免疫抑制
活性、すなわち、カルシウムイオン透過担体(イオノマ
イシン ionomycin) とホルボールミリステートアセテー
ト(PMA)誘発T細胞活性化アッセー(また本明細書
中においてT細胞増殖アッセーとも呼ぶ)により示され
るような、T細胞活性化抑制陽性を示す。
【0010】このアッセーの原理は、F. Dumont らによ
り J. Immunology(144巻、251−258ページ、
1990)に記載されたように、アイオノマイシン+P
MAの組み合わせで活性化されたマウスのTリンパ球の
増殖を測定するものである。このアッセーで陽性の薬
剤、例えばFK−506は、トリチウム化チミジンの取
り込み減少によって示されるように、T細胞増殖を抑制
する。
【0011】さらに、DIMT(メチル転換酵素)によ
る化合物Iの酵素的メチル化により製造される、化合物
IのC−31メチル化類似体であって、化合物IIと称さ
れる化合物が開示される。
【0012】本発明に従えば、化合物Iとして特定され
る、新規なFK−506免疫抑制剤の製造方法が提供さ
れる。該製造方法は、窒素源を含む水性炭水化物培地中
で好気的浸漬培養条件下において、化合物Iを産生する
に十分な時間、ストレプトマイセス ラベンデューレA
TCC55209号をFR−900520と共に培養す
ることから成る。
【0013】さらに上記の方法により製造され、T細胞
増殖アッセーによりT細胞活性化抑制陽性を示し、さら
に、図1に示されるようなプロトン核磁気共鳴スペクト
ルを示し、また図1に特定されるような帰属構造を有す
る、新規なFK−506免疫抑制剤、化合物Iが提供さ
れる。
【0014】また、医薬的に許容できる、実質的に無毒
な担体または賦形剤と組み合わされた、化合物Iの治療
的有効量を含有する医薬組成物が提供される。
【0015】さらにまた、T細胞増殖アッセーによりT
細胞活性化抑制陽性を示し、図2に示されるようなプロ
トン核磁気共鳴スペクトルを示し、また図2に特定され
るような帰属構造を有する、新規なFK−506免疫抑
制剤、化合物IIが提供される。
【0016】また、医薬的に許容できる、実質的に無毒
な担体または賦形剤と組み合わされた、化合物IIの治療
的有効量を含有する医薬組成物も提供される。
【0017】さらに、移植拒絶を防ぐためにヒトホスト
を治療するための使用方法、または自己免疫患者もしく
は感染症治療のための使用方法が提供される。該使用方
法は、当該ホストに、治療的有効量の化合物Iもしくは
IIを投与することから成る。
【0018】さらにまた、ストレプトマイセス ラベン
デューレATCC55209号の生物学的に純粋な微生
物が提供される。
【0019】本発明は、化合物Iの製造のために、FR
−900520と共にストレプトマイセス ラベンデュ
ーレATCC55209号を培養することから成る。該
微生物は、現在ブタペスト条約の規定に従い、アメリカ
ンタイプカルチャーコレクション(メリーランド、ロッ
クビル、パークローンドライブ12301)にATCC
55209号として寄託されている。該微生物は、また
メルクカルチャーコレクションでMA6954として保
持されている。形態学的、培養学的、生物学的および生
理学的諸特性を含み、その物質的性質およびその分類を
下に簡単に述べる。
【0020】下記は、免疫調節剤、FR−900520
を化合物Iに変換する、ストレプトマイセス ラベンデ
ューレATCC55209号の一般的な記述である。増
殖、一般的な培養特性および炭素源利用についての観察
は、ShirlingとGottleibの方法(Internat. J. System.
Bacteriol. 16:313−340)に従い実施した。
菌体の化学組成は、Lechevalier と Lechevalier (Acti
nomycete Taxonomy 、A.Dietz D. W. Thayer編、工業
微生物学会、1980)の方法を用いて決定した。培養
の呈色は、インターソサイエティ色彩評議会−中央事務
局のスタンダードセントロイドカラーチャート(Inter-
Society Color Council-National Bureau of Standards
Centroid Color Charts) 〔米国商務省中央事務局NB
Sサーキュラー=スタンダードサプリメント、553、
1985(US Dept. of CommerceNational Bureau of S
tandards Supplement to NBS Circular) 〕に収められ
ているカラースタンダードとの比較により決定した。
【0021】由来−この微生物は Piscataway (ニュー
ジャージー)で採取した土壌サンプルから分離した。
【0022】細胞壁組成の分析−ペプチドグリカンは、
LL−ジアミノピメリン酸を含む。
【0023】一般的増殖特性−酵母麦芽エキス寒天培地
(YME)、無機塩澱粉寒天培地、オートミール、トリ
プチケース大豆寒天培地およびペプトン鉄寒天培地で増
殖良好。グリセロールアスパラギン寒天培地で中等度の
増殖。ツァペック氏寒天培地およびNZ−アミン(Shef
ield Chemical Co.)補充水道水寒天培地では増殖不良。
トリプトン酵母エキスブロスでも増殖。27℃および3
7℃で増殖。
【0024】コロニーの形態−(YMEで21日):下
層菌糸体はかすかに黄褐色。気中菌糸体は白色。胞子塊
は豊富で、色は桃色がかった灰色である。コロニーは不
透明で隆起し、周縁は葉状である。ざらざらした表面を
有し、弾力性のあるテクスチャーを示す。
【0025】微小形態−気中菌糸体(0.76μm)は
下層菌糸体から生じ、分枝していて微かに湾曲してい
る。成熟培養では(接種後7〜28日)、気中菌糸体
は、湾曲した胞子鎖で終わり、時折、鉤状、ループ状ま
たは伸展した螺旋状の末端を有する。この特徴は気中増
殖の強い部分で特に顕著である。胞子形成は、YME、
無機塩−澱粉寒天培地、グリセロールアスパラギン寒天
培地、NZ−アミン補充水道水寒天培地およびツァペッ
ク氏寒天培地で生じる。
【0026】その他の生理学的反応−ペプトン−鉄寒天
培地で H2Sを発生する。TYブロスおよびペプトン鉄寒
天斜面培地でメラノイド色素を産生する。澱粉は弱く加
水分解される。炭素源利用パターンは以下の通り:セロ
ビオース、α−D−グルコース、D−マルトース及びD
−マンノースは中等度の利用;D−フラクトース、α−
D−ラクトース及びβ−Dラクトースの利用は低度;D
−アラビノース、L−アラビノース、イノシトール、D
−マンニトール、D−ラフィノース、L−ラムノース、
スクロース、D−キシロース又はL−キシロースの利用
は無し。
【0027】鑑別−細胞壁の分析により、ATCC55
209号はタイプIの細胞壁を有することが示される。
形態学的研究により、当該培養は湾曲性の胞子体上に胞
子の長い鎖を生じ、時折、ループ状、鉤状または伸展螺
旋状の末端を有する。胞子体は気中菌糸体から生じる。
これらは、ストレプトマイセスに属する株に典型的な特
徴である。
【0028】ATCC55209号の表現形のデーター
と分類学の文献に正式に発表されたストレプトマイセス
の種(下記文献1−7)のそれとの比較により、この株
は、ストレプトマイセス ラベンデューレ、ストレプト
マイセス バージニエ(Streptomyces virginiae)、ス
トレプトマイセス フラボトリシニ(Streptomycesflav
otricini) 、ストレプトマイセス ゴシキエンシス(St
reptomyces goshikiensis) 、ストレプトマイセス コ
ロンビエンシス(Streptomyces colombiensis) に非常
に類似していることが分かる。これらの種は、灰色系ま
たは赤色系のいずれかに分類され、特異的にループ状、
鉤状または螺旋状末端を有する湾曲性の胞子体を形成す
る。殆どのものはメラノイド色素を産生し、さらに、す
べてのものが、本質的に同一の炭素源利用パターンを示
す。ストレプトマイセス バージニエ、ストレプトマイ
セス フラボトリシニ、ストレプトマイセス ゴシキエ
ンシスおよびストレプトマイセス コロンビエンシス
は、現在、ストレプトマイセス ラベンデューレ(7)
の本質的な同義語であると考えられている。これらの結
果に基づき、ATCC55209号はストレプトマイセ
ス ラベンデューレの新規な株であると考えられる。
【0029】参考文献 1. E.B. Shirling, D. Gottlieb : Int. J. System Bac
teriol. 18:69(1968) 2. E.B. Shirling, D. Gottlieb : Int. J. System Bac
teriol. 18:279(1968) 3. E.B. Shirling, D. Gottlieb : Int. J. System Bac
teriol. 19:391(1969) 4. E.B. Shirling, D. Gottlieb : Int. J. System Bac
teriol. 22:265(1972) 5. H.J. Nomura : Ferment. Technol. 52:78(1974) 6. T. Pridam, H. Tresner : Bergey's Manual of Dete
rminative Bacteriology, 第8刊、R. E. Buchanan, N.
E. Gibbons 編、Williams and Wilkins社刊、バルチモ
ァ(1974) 7. R. Loci : Bergy's Manual of Systematic Bacterio
logy, 4巻、St. Williams, M. E. Sharpe, J. G. Holt
編、Williams and Wilkins社刊、バルチモァ(1989)
【0030】 ATCC第55209株の21日間の炭水化物利用パターン 炭素源 ATCC 55209による利用 D−アラビノース 0 L−アラビノース 0 セロビオース 2 D−フルクトース 1 イノシトール 0 α−D−ラクトース 1 β−D−ラクトース 1 D−マルトース 2 D−マンニトール 0 D−マンノース 2 D−ラフィノース 0 L−ラムノース 0 スクロース 0 D−キシロース 0 L−キシロース 0 α−D−グルコース(コントロール) 2 ─────────────────────────────── 3=良好な利用 2=中等度の利用 1=貧弱な利用 0=利用せず
【0031】 ATCC 55209号の21日間の培養の特性 培地 ATCC 55209 ATCC 55209号の 可溶性 裏面の色 号の増殖量 気中菌糸体 色素 ─────────────────────────────────── 酵母エキス 良好 気中菌糸体桃灰色 認めず 微かに黄味がかっ 麦芽エキス (10 pk Gray) た褐色(74s.yBr) 微かに湾曲性の末端が 鉤状およびループ状の 鎖に胞子は生じる グルコース 普通 気中菌糸体桃灰色 認めず 黄白色 アスパラギン (10 pk Gray) (92 y. White) 微かに湾曲性の末端が 時に鉤状およびループ 状の鎖に胞子は生じる 無機塩 良好 気中菌糸体桃灰色 認めず 黄白色 澱粉 (10 pk Gray) (92 y. White) 多数の鉤状およびルー プを有する微かに湾曲 性の鎖に胞子は生じる 澱粉は弱く加水分解さ れる オートミール 良好 気中菌糸体桃灰色 認めず 黄白色 (10 pk Gray) (92 y. White) 鉤状およびループを有 する微かに湾曲性の鎖 に胞子は生じる 澱粉は弱く加水分解さ れる 水道水 不良 黄白色 認めず 黄白色 (92 y. White) (92 y. W
hite) 鉤状、ループおよび螺 旋を有する微かに湾曲 性の鎖に胞子は生じる ツァペック 不良 黄白色 認めず 黄白色 (92 y. White) (9
2 y. White) 湾曲性気中菌糸体 ペプトン鉄 良好 −−− メラニン陽性 −−− H2S 陽性
【0032】本発明の方法は、化合物Iを産生するスト
レプトマイセス ラベンデューレのいずれの株でも実施
できるが、特に好ましいものは、ATCC55209号
である。
【0033】一般には、化合物Iは放線菌(Actinomyce
te) 株を、同化可能炭素および窒素源を含有する水性栄
養培地中で、好ましくは好気的浸漬条件下で(例えば震
盪培養、深部培養)培養する(発酵させる)ことによっ
て製造することができる。水性培地は、発酵プロセスの
開始時および終了時(採取時)にpHが7に維持されてい
るのが好ましい。これより高いpHは、産生物の実質的お
よび/または全体的な損失につながる。上記の所望のpH
は、ホルホリノエタンスルホン酸(MES)、モルホリ
ノプロパンスルホン酸(MOPS)等のような緩衝剤を
使用するか、または本質的に緩衝作用を有する栄養物質
(例えば以下に記載するような産生用培地)を選択する
ことにより維持できる。
【0034】栄養培地の好ましい炭素源は、グルコー
ス、キシロース、ガラクトース、グリセリン、澱粉、デ
キストリン等の炭水化物である。他のソースで含むこと
ができるものは、マルトース、ラフィノース、マンノー
ス、サリシン、琥珀酸ナトリウム等である。
【0035】好ましい窒素源は、酵母エキス、肉汁エキ
ス、ペプトン、グルテンミール、ひき割り綿実、碾り割
り大豆および他の植物性碾り割り(部分的に又は完全に
脱脂されたもの)、カゼイン水解物、大豆水解物および
酵母水解物、コーンスティープリカー、乾燥酵母、麦
芽、フェザーミール、ピーナツパウダー、醸造家可溶成
分等の他、アンモニウム塩(例えば硝酸アンモニウム、
硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等)、ウレア、
アミノ酸等の無機および有機窒素化合物である。
【0036】炭素源および窒素源は、組み合わせて都合
よく用いることができるが、不純物を含まないものを使
用する必要はない。なぜならば痕跡量の増殖因子および
少なからぬミネラル栄養物を含む純度の高くない物質も
使用に適しているからである。所望の場合には、培地に
鉱物塩(例えば炭酸ナトリウムもしくはカルシウム、リ
ン酸ナトリウムもしくはカリウム、塩化ナトリウムもし
くはカリウム、ヨー化ナトリウムもしくはカリウム、マ
グネシウム塩、銅塩、コバルト塩等)を添加しても良
い。必要により、特に培養液が非常に泡立つ場合は、消
泡剤(例えば液体パラフィン、脂肪油、植物油、ポリプ
ロピレングリコール、鉱物油またはシリコーン)を加え
ても良い。
【0037】FR−900520(メルクはFK−52
0と称している)出発物質は、米国特許第3,244,
592号明細書に記載されているように、ストレプトマ
イセス ハイグロスコピカス変種アスコミセティクスA
TCC14891号の培養により、またヨーロッパ特許
公報第0184162号(藤沢)および米国特許第4,
894,366号明細書に記載されているように、スト
レプトマイセス ハイグロスコピカス亜種ヤクシマエン
シス7278号を培養してFR−900520を産生さ
せることにより得ることができる。
【0038】大量に化合物Iを産生させる条件について
は、好気的浸漬培養条件が好ましい。少量の産生には、
フラスコまたは瓶での震盪培養または表層培養を用いる
ことができる。さらに大容量のタンクで増殖させる場合
には、化合物Iの産生過程において増殖遅滞を避けるた
めに、製造用タンクに接種する微生物は発育形を用いる
ことが好ましい。従って、まず最初に、斜面寒天培地で
増殖した微生物の胞子または菌糸体を比較的少容量の培
養液に接種し、この接種された培地(種培地と呼ぶ)を
培養することにより、発育形の接種用微生物をつくり、
それからこの増殖させた接種用発育形をタンクに無菌的
に移すことが望ましい。接種菌を増殖させる発酵用培地
は実質的に化合物Iの産生に使用されるものと同一でも
異なっていても良く、一般には接種前に滅菌のためにオ
ートクレーブにかける。培地のpHは、一般にはオートク
レーブの操作の前に、適切に酸または塩基を、好ましく
は緩衝液の形で添加し、およそ7.0に調整する。
【0039】培養混合物の攪拌および通気は、様々な方
法で達成することができる。攪拌は、プロペラもしくは
同様な機械的攪拌装置により、種々のポンプ装置によ
り、発酵槽を回転または震盪することにより、または培
地中に滅菌空気を通すことにより達成できる。通気は発
酵混合物に滅菌空気を通すことにより実施できる。
【0040】発酵は、通常約20℃と40℃の間の温度
において、好ましくは25〜35℃において、約10時
間から20時間行われるが、この時間は発酵条件および
発酵規模により異なる。好ましくは産生用培地は27℃
において17時間、220rpm の回転シェーカー上で培
養され、この培地のpHは採取時まで7.0に維持され
る。
【0041】発酵を行うための好ましい増殖/産生用培
地には以下の培地が含まれる。 種培地 g/リットル デキストロース 1.0 デキストリン 10.0 牛肉エキス 3.0 アルダミンpH 5.0 NZアミンタイプE 5.0 MgSO4 ・7H2O 0.05 K2HPO4 0.37 pHを7.1に調整 CaCO3 を0.5g/リットル添加 転換培地B g/リットル グルコース 20 ソヤミール 5 イーストオートライセート 5 NaCl 5 MES 9.8 pHを7.0に調整
【0042】産生された化合物Iは、既知の他の生物学
的活性物質を回収するために通常使用される慣用的な手
段により培養培地から回収できる。産生された化合物I
物質は、培養菌糸体およびロ液に見いだされ、従って、
菌糸体および濾液から分離、精製できる。化合物Iは、
培養ブロスの濾過、遠心分離によって、また減圧下での
濃縮、凍結乾燥、慣用的な溶媒(メタノール等)による
抽出、pH調節、慣用的な樹脂(陰イオンもしくは陽イオ
ン交換樹脂、非イオン性吸着樹脂等)による処理、慣用
的な吸着剤(活性炭、珪酸、シリカゲル、セルロース、
アルミナ等)による処理、結晶化、再結晶化等の慣用的
な手段により得ることができる。好ましい方法は溶媒抽
出、特にメタノールを用いるものである。
【0043】発酵の産生物、化合物Iは、「T細胞増殖
アッセー」によるFK−506免疫抑制活性に対して拮
抗活性を示し、これに基づく有用性をもつ。さらに以下
の物質的特性を有する。 1.白色無定形粉末 2.メタノール可溶性 3.分子量793(FAB質量分光分析により決定、測
定M+Li=800)は、図1の帰属構造と一致する。
【0044】上に説明したような発酵過程により得られ
た化合物Iは、慣用的な方法(例えば抽出、沈澱、分画
結晶化、再結晶化、クロマトグラフィー等)で分離、精
製できる。
【0045】上記発酵反応およびその発酵混合物の後処
理中において、化合物Iの非対称性炭素原子または二重
結合のために、化合物Iの相似形および/または立体異
性体が、場合によっては、他の相似形および/または立
体異性体に変換されるかもしれないが、そのような場合
もまた本発明の範囲に含まれるということは留意される
べきである。
【0046】さらに、特異的にかつ優先的に化合物Iの
C−31ヒドロキシル基をメチル化して化合物IIを生じ
る、新規な酵素、31−0−デスメチル−イムノマイシ
ン0−メチル転移酵素(DIMT)が開示される。該酵
素は、ストレプトマイセスハイグロスコピカス変種アス
コミセティクスATCC55087号から抽出できる。
活性形の該酵素を用い、Mg+2イオンを補ってメチルド
ナーであるS−アデノシルメチオニン(SAM)の存在
下で、化合物IをC−31メチル化して化合物IIを得る
ことができる。
【0047】開示される酵素は無細胞系または精製酵素
として用いることができる。精製DIMTは、SDS−
PAGEで測定されたように分子量が約32Kダルト
ン、等電点(PI)は4.4で、Mg+2イオンが補充さ
れたとき、メチル転移剤の存在下、C−31ヒドロキシ
を含むFK−506型分子のC−31 0−メチル化を
触媒することができる。
【0048】該酵素は、微生物ストレプトマイセス ハ
イグロスコピカス変種アスコミセティクスATCC55
087号から分離でき、酵素として使用するために実施
例に記載されたような方法で精製できる。
【0049】該酵素は、水性溶媒中で、開示されたDI
MT酵素の存在下に、Mg+2イオンを補い、化合物Iを
メチル転移剤(例えばS−アデノシルメチオニン)と接
触させる工程を含む、化合物IのC−31ヒドロキシル
基をメチル化するための方法に有用である。
【0050】一般には、この方法はおよそ7〜9の間の
pHで、25〜40℃の温度範囲内で実施される。水性溶
媒系は一般には、pH=7〜8のリン酸緩衝液である。M
+2イオンは可溶性マグネシウム塩、例えば塩化マグネ
シウム、硫酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム等と
して補充される。
【0051】化合物IIの分離、精製は、実施例において
記載されたように、HPLC、逆相HPLCを含む慣用
的な技術により達成できる。
【0052】該酵素は、化合物IのC−31ヒドロキシ
ル基のみをメチル化することにおいて特異的である。
【0053】本発明に含まれる化合物の構造には以下の
ものが含まれる。
【化1】
【化2】
【化3】
【0054】FR−900520免疫抑制剤は、ヨーロ
ッパ特許出願第0184162号明細書(藤沢)におい
て開示されており、メルクのものと番号付において多少
異なる。すなわち、
【化4】 付与された化学名は、17−エチル−1,14−ジヒド
ロキシ−12−〔2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ
シクロヘキシル)−1−メチルビニル〕−23−25−
ジメトキシ−13,19,21,27−テトラメチル−
11,28−ジオキサ−4−アザトリシクロ〔22.
3.1.04,9 〕オクタコス−18−エン−2,3,1
0,16−テトラオンである。
【0055】本発明の化合物IおよびIIは、薬理学的に
免疫抑制活性を有し、したがって、心臓、腎臓、肝臓、
骨髄、皮膚等の組織もしくは臓器の移植、骨髄移植によ
る移植片対宿主反応の治療および予防のために、またリ
ュウマチ性関節炎、全身性狼瘡紅斑、橋本甲状腺炎、多
発性硬化症、重症性筋無力症、糖尿病タイプI、葡萄膜
炎等の自己免疫疾患の治療および予防のために設定され
た、FK−506型治療を含む治療プログラムにおいて
有用である。
【0056】本発明の医薬組成物は、医薬的調製物の形
態、例えば固形、半固形または液体として用いることが
できる。この医薬的調製物は、外用、内服用または注射
用に適した、有機もしくは無機の担体もしくは賦形剤の
混合物として、活性成分として本発明の化合物Iまたは
IIを含むものである。活性成分は、例えば、錠剤、小丸
薬、カプセル、座薬、水薬、乳剤、懸濁剤およびその他
の使用に適した剤形のための通常の無毒な医薬的に許容
できる担体と混ぜ合わせても良い。用いることができる
担体は、水、グルコース、ラクトース、アラビアゴム、
ゼラチン、マンニトール、澱粉ペースト、三珪酸マグネ
シウム、タルク、コーンスターチ、ケラチン、コロイド
状シリカ、馬鈴薯澱粉、尿素および、固形、半固形また
は液状形の調製物を製造するために適したその他の担体
である。さらに、補助剤、安定剤、膨張剤、着色剤およ
び香料も使用できる。活性を有した目的化合物は、疾患
の進行度または状態に応じて所望の効果を発揮するに十
分な量で、医薬組成物に含まれる。
【0057】ヒトにこの組成物を適用するには、非経口
投与または内服により投与するのが好ましい。化合物I
またはIIの治療的に有効な投与量は、治療される個々の
患者年齢、状態で変化し、またそれらに依存するが、一
日の投与量(体重70kgの成人に換算)として、およそ
0.01−1000mgで、好ましくは0.1−500m
g、より好ましくは0.5−100mgの活性成分が、疾
患の治療のために一般には与えられる。さらに一回の投
与量は、平均して一般におよそ0.5mg、1mg、5mg、
10mg、50mg、100mg、250mg、500mgであ
る。
【0058】以下の実施例は、本発明を詳述するための
ものであり、本発明の範囲または神髄を制限するものと
して解釈されるものではない。
【0059】実施例1 微生物および培養条件 培養、ATCC55209号の凍結バイアルを、デキス
トリン10.0、デキストロース1.0、牛肉エキス
3.0、アルダミンPH(Yeast Product, Inc.)5.
0、N−ZアミンタイプE5.0、MgSO47H2O 0.0
5、KH2PO4 0.37、CaCO3 0.5(単位はg/l)
から成る、オートクレーブした(滅菌した)種培地50
mlを有する、250ml容量のバッフル付き震盪フラスコ
に接種するために使用した。種接地のpHは、オートクレ
ーブする前に7.1に調節した。この種を種培地中で2
7℃で24時間、ロータリーシェーカー上で220ppm
で回転させながらインキュベートした。生じた種培地の
2.5ml量を、予めオートクレーブした(滅菌した)下
記の発酵培地50mlを含む、250ml容量のバッフル無
しの震盪フラスコに接種するために使用した。
【0060】大豆−グルコース接地 グルコース 20.0 ソヤミール 5.0 イーストオートライセート 5.0 NaCl 5.0 MES 9.8 pHを7.0に調節
【0061】FR−900520は、ジメチルスルホキ
シド溶液として添加し、最終濃度を0.05mg/mlとし
た。震盪フラスコの内容は、その後220rpm で回転さ
せながら、48時間、27℃でインキュベートした。
【0062】分離と精製 全ブロス(250ml)を塩化メチレンで三度抽出した
(3X250ml)。塩化メチレン抽出物を集め、硫酸ナ
トリウム上で乾燥させ、真空下で油状残留物となるまで
濃縮した。この残留物をメタノールに溶かし、高速液体
クロマトグラフィー(HPLC)に付した。HPLC
は、室温でワットマンマグナム20パーティシル10
(Whatman Magnum 20 Partisil 10 )ODS−3カラム
(22.1mmID×25cm)で実施し、205nmでモニ
ターした。カラムは、0.1%リン酸中の35%から8
0%のアセトニトリルの直線状濃度勾配で、7ml/分、
65分間で展開した。上記の抽出物を繰り返し注入しな
がら、該化合物を採取した。保持時間57分の分画をプ
ールし、pHを4.0に調節し、アセトニリトルを蒸発除
去した。C18 Sep Pak(Watera Associate) を用いて
脱塩し、4mgの化合物Iを得た。
【0063】分析スペクトルデーター ATCC #55209培養とFR−900520をイ
ンキュベートして得られた、本題の化合物I生物変換産
物の質量スペクトルデーターは、図1のスペクトルに示
されたようなNMRデーターと併せて、下記の付与分子
構造(I)(図1にも示されている)と一致し、該構造
のC−31デスメチルおよびC19/C−22環式へミ
ケタール特性を明らかにするものである。
【化5】
【0064】C−31デスメチル環状化構造(I)と一
致する、上記の生物変換産物のNMR分析の重要な特色
は、以下の事項により与えられる。 1.H−31のダウンフィールド移行に基づき該31−
OCH3に付与されたメトキシの損失。 2.19−メチルが存在しない。 3.誘導19−メチルに合理的に付与された、新規な C
H2O の存在(3.74ppm 、4.06ppm Jgem: 16H
z)。 4.典型的な23−メチレンシグナルが無い。 5.アップフィールド移行したH−21。 6.H−20の0.6ppm ダウンフィールド置換および
そのビシナルカップリング定数が9からおよそ7Hzに減
少。
【0065】22ケトンの還元は上記4、5の事項によ
り暗示される。一方、プロトンNMRスペクトルでは、
19−CH20Hと19−CH20Rとの判別ができなか
った。H−20のゆらぎ(事項6)は、環状構造を提唱
している。いくつかの可能性を考えると、Iは、NMR
およびMSの観察結果と完全に一致する(すなわち、二
つの質量単位の増加は、メトキシルの損失および酸素の
取り込みによって説明される)。
【0066】実施例2 S−アデノシル−L−メチオニンの分離と特性:31−
0−デスメチルイムノマイシン 0−メチル−転移酵素 イムノマンシン(構造は上記参照)は、効果的な免疫抑
制および抗黴活性を有する、新規なマクロサイクリック
ラクトン/ラクタム抗生物質である(ヨーロッパ特許公
報第0323865号(1989)、F. J. Dumontら参
照) 。本研究所の前駆体供給研究により、このマクロサ
イクリック構造のポリケチドの性質が明らかにされた。
さらに、供給研究のデーターから、13、15および3
1位の三つのメチル基は、S−アデノシル−L−メチオ
ニン(SAM)を介してメチオニンから生じることが示
された。31−0−デスメチルイムノマイシンを産生す
る、ストレプトマイセス ハイグロスコピクス変種アス
コミセティクス(MA6674)の変異株の探索によ
り、酵素、S−アデノシル−L−メチオニン:31−0
−デスメチルイムノマイシン0−メチル転移酵素(DI
MT)の分離および特性を明らかにすることができた。
【0067】微生物の増殖および菌糸体調製 ストレプトマイセス ハイグロスコピクス変種アスコミ
セティクス(ATCC55087)の凍結発育形菌糸体
を種培地および発酵培地で培養した。菌糸体細胞を72
時間で採取し、0.5MのKClを含む50mMのリン酸
緩衝液(pH7.5)で三度洗浄し、最後にKClを含ま
ない同様の緩衝液で洗浄した。洗浄菌糸体を無細胞系抽
出の調製物用に使用した。
【0068】菌糸体増殖とイムノマイシン産生のタイム
コース 種々の時間間隔で、発酵培養の適量を2000rpm で1
0分間遠心し、沈澱した細胞の容積を求めた。同様に適
量をメタノールで抽出し、イムノマイシン産生をHPL
Cで定量した。
【0069】S−アデノシル−L−メチオニン:31−
0−デスメチルイムノマイシン 0−メチル−転移酵素
(DIMT)アッセーと産生物同定 50mMリン酸緩衝液(pH7.5)中に、0.025mMの
31−デスメチルイムノマイシン、1mMの MgSO4および
種々の量の酵素源を含む1mlの混合物中でアッセーを実
施した。1nmole の14C−SAM(S−アデノシル−L
−〔メチル−14C〕メチオニン(特異活性46mCi /mm
ole)の添加により、反応を開始させた。混合物全体を3
4℃20分間インキュベートし、酢酸エチルを添加して
反応を終了させた。反応生成物を2mlの酢酸エチルで抽
出し、該抽出物の1mlをTLCおよびHPLC分析に使
用した。放射性反応生成物(イムノマイシン)の分析の
ために、酢酸エチル抽出物に標準イムノマイシンを導入
し、プラスチック支持層を有するプレートでTLCを行
った。このプラスチックシートをクロロホルム:メタノ
ール(9:1)で展開し、紫外線下で標準イムノマイシ
ンを示す領域を切り出し、この切り出した小片の放射能
活性を測定した。生成産物の量を測定放射能から計算し
て求めた。酵素反応生成物のHPLC分析のためには、
いくつかの酵素反応混合物を集めて、その抽出物を、上
記のようにTLC分析に付した。標準イムノマイシンと
同一のRf値を有するバンドが有る。シリカゲルプレート
上の領域を掻き取り、酢酸エチルで溶出させた。該酢酸
エチル抽出物を水で洗浄し、窒素下で乾燥させ、残留物
を、溶出溶媒としてアセトニトリル:水:リン酸(6
5:35:0.1)を用い、パーティシル5−ODS−
3カラムでHPLC分析に付した。1mlづつ分画し、各
分画の一部の放射能を調べた。
【0070】31−0−メチル転移酵素(DIMT)の
分離 (すべての操作は冷蔵室または氷上で4℃で実施し
た。)洗浄菌糸体を1mMのPMSFおよび1mg/mlのリ
ゾチームを含む、50mMのリン酸緩衝液(pH7.5)に
浮遊させ、この浮遊液を一晩攪拌し、15000rpm で
30分遠心した。このようにして得た沈澱物を、マイク
ロチップ搭載音波発振装置で30秒間隔で2分間超音波
処理した。この細胞ホモジネートを上記のように遠心
し、上清を集め、105K×gで45分間、再遠心し
た。該上清を1%硫酸ストレプトマイシンに移し、30
分間攪拌して、上記のように105K×gで45分間遠
心した。生じた上清(粗抽出物と呼ぶ)に0.1mMのS
−アデノシル−L−メチオニン(SAM)および10%
エタノールを、その後ストレプトマイセスフラディエ
Strepomyses fradiae)、タイロシン産生微生物(N.
J. Bauernら、J. B. C.263巻、15619ページ
(1988)参照)からメチル転移酵素分離のために提
唱された緩衝系を加えた。粗抽出物をそれから30%飽
和硫酸アンモニウムに移し、30分攪拌後、15000
rpm で30分遠心した。生じた上清を60%飽和硫酸ア
ンモニウムに移し、同様に攪拌、遠心した後、その沈澱
物を回収した。この分画(30%−60%カットと呼
ぶ)を、PD−10ファルマシアカラムを用いて、1mM
のPMSF、0.1mMのSAMおよび10%エタノール
を含む50mMリン酸緩衝液(pH7.5)(緩衝液Lと呼
ぶ)に対して透析した。この分画をDEAE−セファロ
ース含有カラムでクロマトグラフィーに付した。このカ
ラムを種々の濃度のKClを含む緩衝液Lで段階的に溶
出させた。DIMT活性は、0.3M KClを含む緩
衝液で完全に溶出した。該DIMT活性分画を、緩衝液
Lで透析し、これを、先に同一の緩衝液で平衡化させ
た、調製用MonoQ HR10/10−FPLCカラムに
かけた。緩衝液L中の0から1MのKClの直線状濃度
勾配を用いて、60ml/時間の流速で130分間溶出さ
せ、1mlの分画を集め、DIMT活性を調べた。DIM
T活性を示す分画をプールし、必要な処理を施した後、
分析用 MonoQ HR5/5−FPLCカラムに付した。
KCl濃度が0.5M以外は上記と同様に、このカラム
を展開し、分画のDIMT活性を調べた。活性分画をプ
ールし、クロマトホーカシング(chromatofocusing) に
付した。クロマトホーカシングは、ファルマシアFPL
Cシステムで実施した。カラムは、ポリバッファーで展
開し、1時間に30mlの流速で1mlずつ分画した。分画
のpHを、溶出およびpH測定後直ちに7.2に調整した。
酵素アッセーは、いろいろな分画について行い、DIM
T活性のピークは、分画35にあった。この分画をスー
パーロース−12カラムにかけた。このカラムを150
mMの NaCl を含む緩衝液Lで、流速18ml/時間で溶出
し、0.3mlずつ分画した。DITM活性のピークがあ
る分画を、最終的に、12.5%非変成ポリアクリルア
ミド電気泳動(非変成PAGE)に付した。電気泳動
後、ゲルを輪切りにし、各ゲル片を拡散により溶出さ
せ、DIMT活性を調べた。DIMT活性は、同一ゲル
において標準卵白アルブミンのRf値より大きいRf値をも
つゲル片の溶出分画にあった。
【0071】DIMTの一般特性 DIMT活性の至適温度、至適pHおよび金属要求生を、
DEAE−セファロースカラムから得た酵素調製物で調
べた。キネティクス分析のためには、二回目のMonoQカ
ラムにより精製された調製物を用いた。
【0072】DIMTの分子量と等電点測定 非変成酵素の分子量は、スーパーロース−12カラムに
よるゲル濾過クロマトグラフィーで求めた。カラムは、
150mMの NaCl を含む緩衝液Lで平衡化し、流速18
ml/時間で流した。変成酵素の見かけの分子量は、Laem
mli(Nature(London)、227巻、680−685ページ
(1970))に従い、SDS−PAGEで概算した。
ゲル濾過とSDS−PAGEの両方において、標準とし
てウシ血清アルブミン(Mr=66000)、卵白アルブ
ミン(Mr=45000)、炭酸脱水酵素(Mr=3100
0)、チトクロームC(Mr=12400)を用いた。精
製酵素の等電点は、7−4のpH間隔のファルマシア Mon
oP HR5/20カラムでのクロマトホーカシングと3
−9の間隔を有する目盛り付き等電点ホーカシング(fo
cusing) −PAGEとで算定した。
【0073】一般的分析方法 非変成−PAGEを、Laemmli(上記)に従い、緩衝液系
からSDSを除いて実施した。ウシ血清アルブミンを標
準として、蛋白濃度をBio−Radアッセーで求めた。
【0074】菌糸体増殖とイムノマイシン産生のタイム
コース 時間の関数として、遠心沈澱細胞の容積およびイムノマ
イシン産生を、イムノマイシン生合成酵素の力価の指標
として求めた。菌糸体重量もイムノマイシン産生も培養
後72時間から95時間の間でピークになった。従って
72時間経過の菌糸体をDIMT酵素の分離に使用する
こととした。
【0075】DIMTの特性と局在 まず最初に、粗抽出物を用いて、チロシンとアベルメク
チンのS−アデノシル−Lメチオニン−依存メチル化の
ために、先に報告されたアッセーシステム(N.J. Bauer
nら、J. Biol. Chem.、263、15619ページ、
(1988)および M. D. Schulman ら、Antimicrobia
l Agents Chemotherapeutics, 29、620ページ(1
989)参照)に基づいて酵素アッセーを確立した。こ
の調製物は、SAMおよびマグネシウムイオンを絶対的
に要求することを示し、EDTAは完全に活性を抑制し
た。酵素活性は、また硫酸アンモニウムによっても抑制
されたが、これは完全に透析した後回復した。至適反応
温度およびpHは、それぞれ35℃および8.5であるこ
とがわかった。最適条件を用いて、酵素活性は、105
k×gの遠心工程後に得られた無細胞系抽出物(粗抽出
物)でのみ検出できた。粗抽出物でペレットを再構成し
ても活性の増強は認められなかった。
【0076】DIMTの分離と精製 最適アッセー条件を用いて、72時間経過菌糸体によ
り、DIMT活性に関して機能を有する無細胞系調製物
が供給された。この活性を有する分画を、硫酸アンモニ
ウム沈澱、DEAE−セファロース、調製用および分析
用 MonoQ、クロマトホーカシングおよびスーパーロース
−12カラムクロマトグラフィーを含む一連の精製工程
により高純度で分離した。調製用 MonoQ、分析用 Mono
Q、クロマトホーカシングPおよびスーパーロース−1
2カラムからの分画の溶出プロフィルおよびDIMT活
性を求めた。該DIMTは常に、増加する特異活性をも
つ単一ピークで溶出した。スーパーロース−12カラム
からの高純度分画を、非変成−PAGEに付したとき
に、最終的に、極めて高純度のDIMTが得られた。非
変成ポリアクリルアミドゲルから電気泳動後溶出させた
分画は、酵素活性を有し、SDS−PAGEおよび等電
点ホーカシングゲルで単一バンドを示した。
【0077】分子量と等電点ホーカシングポイント SDS−PAGEおよびスーパーロース−12カラムク
ロマトグラフィーにより、精製DIMTの分子量を求め
た。目盛り付きSDS−PAGEから、精製DIMT
は、およそ32,000の見かけの分子量を有する単一
で均質なバンドであることが分かった。この調製物は、
目盛り付きスーパーロース−12カラムからも、標準の
炭酸脱水酵素(MR=31000)のそれと同一の溶出
容量で、対称的に溶出し、それゆえ非変成酵素の見かけ
の分子量は、31000であることが示唆される。精製
DIMTの等電点を、クロマトホーカシングおよび目盛
り付き等電点ホーカシング−PAGEによって概算し
た。両システムとも、非変成酵素の等電点は4.4であ
ることを示した。
【0078】S−アデノシル−L−メチオニン(SAM)依
存性とマグネシウムイオン要求性 DIMTはSAMおよびMg+2をその活性に必要とす
る。DIMT活性は、EDTA、シネファンギン(sine
fungin) およびS−アデノシル−ホモシステイン(SH
A)により大きく抑制されることが見いだされ、これ
は、この酵素のSAMおよびMg+2要求性を再確認させ
るものである。
【0079】DIMTのpHおよび温度依存性 DIMTの最高活性は、pH8.5および35℃で認めら
れる。
【0080】キネティクスタディ 既に確立されたインキュベーションの条件では、酵素反
応速度は、およそ60μgまでは、蛋白質と直接比例関
係にある。同じ条件下で、25μgの蛋白を異なる時間
インキュベートすると、初めの速度は30分間維持され
た。初め速度の測定のための条件の下で、DIMTの見
かけのKmおよびVmax を、40μMのSAMで求めた。
一方補助基質として25μmM の31−0−デスメチル
イムノマイシンを用いて、SAMのキネティック利用を
調べた。31−0−デスメチルイムノマイシンおよびS
AMに対する見かけのDIMTのKmおよびVmax を、ラ
インウィーバー−バークの逆数のプロットから求めた。
グラフから得られたキネティックパラメーターは、31
−0−デスメチルイムノマイシンが可変基質である場合
は、見かけのVmax およびKmとしてそれぞれ45.5nm
ole /hr/mgおよび11μMを示唆した。同様に、SA
Mが可変基質として利用される場合は、VmaxおよびKm
の概算値は、それぞれ100nmole /hr/mgおよび1
2.5μMであった。
【0081】実施例3 大容量酵素のアッセーのための一般的方法 50mMのリン酸緩衝液で(pH=7.30)で全容量を1
0mlに調製した反応混合物は、35mg部分精製DIM
T、2mMの硫酸マグネシウム、6.25μMの基質、6
0μMのSAMを含むものであった。先に報告したイン
キュベーション条件下で、SAMの添加により反応を開
始させた。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、その後、
溶媒としてクロロホルム:メタノール(9:1)を用い
るTLCシステムに付した。14−C SAMを使用し
た対応する実験で、放射活性の分離により求めたRf値を
有するTLCプレートのシリカゲル部分をこすり取り、
十分に酢酸エチルで溶出した。それから、逆相HPLC
による精製のために、酢酸エチル抽出物を調製した。
水:アセトニトリル:リン酸(45:55:0.1)を
含む溶媒系で、60℃で、逆相HPLCシステムを行っ
た。14−C SAMを用いた酵素活性産物のために既
に求めたものと対応する、溶出時間で溶出させた分画を
集めプールした。それから、生物学的試験および化学的
性状を調べるために、プールした分画をさらに精製し
た。
【0082】化合物IIの酵素的合成 供給された状態のまま、化合物Iを直接、我々の放射性
同位元素使用アッセーシステムに用いた。この物質の保
持時間は、我々の逆相HPLCシステムでは、19.4
4分であった。この物質および[3H-CH3]−SAM(S−アデ
ノシル−Lメチオニン)を基質/補助基質として使用し
た酵素反応生成物を分離し、放射性TLCおよび放射性
HPLC系で調べた。我々の放射性−TLCでは、基質
のメチル化を示唆する、特異的なRfを有する放射性分画
が検出された。放射性−HPLC系では、放射能は、2
5−27分画に溶出し、分画26に放射能のピークがあ
った。放射性−TLCおよび放射性−HPLCから得ら
れた情報に基づき、大容量酵素反応を実施し、反応生成
物を分離、HPLCで調べた。分画26に対応する、2
5.15分のピーク溶出時間をもつ、この物質の溶出プ
ロフィルは、放射性分画の溶出位置と同じであった。酵
素的に産生されたこの物質の溶出時間は、同一のHPL
C系での標準イムノマイシンの溶出時間(31.79
分)より4分短かった。これは、この酵素的に産生され
た化合物が異なった性状であることを示唆している。従
って、この物質を分離し、FABおよびNMR分光学的
分析に付した。FAB分光学的分析の結果から、酵素的
メチル化の結果として、14原子集団ユニット〔814
−7(Li) =807〕の付加が示唆され、NMRは、特
異的であった(図2)。
【0083】生物学的活性 化合物I、化合物IIおよびFR−900520のHPL
C精製サンプルを、同一実験セットで生物学的活性につ
いて調べた。これらの実験の結果は、これら化合物のI
50は、それぞれ11、6および1nMであることを示し
た。
【0084】実施例4 T細胞増殖アッセー 1.サンプル調製 上記HPLCにより調製された通りに精製した化合物I
を、1mg/mlで無水エタノールに溶かした。
【0085】2.アッセー C57B1/6マウスの脾臓を無菌的に摘出し、熱不活
化ウシ胎児血清10%(GIBCO, Grand Island, N. Y.)
を補充した、氷冷RPMI1640(GIBCO)培養液中で
穏やかにほぐした。細胞を1500rpm で8分遠心して
沈澱させた。混入赤血球を、沈澱を塩化アンモニウム溶
解緩衝液(GIBCO)で4℃で2分間処理することにより除
去した。冷培養液を加え、細胞を再び1500rpm 8分
間遠心した。それからTリンパ球を、以下のようにナイ
ロンウールカラムで細胞浮遊液を分別して分離した。ナ
イロンウールカラムは、およそ4グラムの洗浄乾燥ナイ
ロンウールを20mlのプラスチックシリンジに詰めて調
製した。このカラムを約121℃(250°F)で30
分オートクレーブして滅菌した。ナイロンウールカラム
を温かい(37℃)培養液で湿らせ、同じ液で洗浄し
た。温かい培養液に再浮遊した洗浄脾細胞を、ナイロン
ウール上にゆっくりと載せた。それからカラムを直立さ
せた状態で37℃で1時間インキュベートした。非吸着
Tリンパ球を暖培養液でカラムから溶出させ、この細胞
浮遊液を上記のように遠心した。
【0086】精製Tリンパ球を、10%熱不活化ウシ胎
児血清、100mMグルタミン、1mMナトリウムピルベー
ト、2×10-5Mの2−メルカプトエタノールおよび5
0μg/mlゲンタマイシン添加RPMI1640培地か
ら成る、完全培養液中に2.5×105 細胞/mlで再浮
遊させた。イムノマイシンを250ng/ml、PMAを1
0ng/ml加えた。この細胞浮遊液を、96穴(ウェル)
平坦底マイクロカルチャプレート(Costar) に、直ちに
200μl/ウェルで分注した。被験薬を含まない培養
液のみのコントロールおよびテストする種々の下記希釈
サンプル(上記の精製化合物I)を、20μl/ウェル
で三ウェルづつ加えた。FR−900506を標準とし
て使用した。それからカルチャープレートを37℃で、
湿潤5%CO2 −95%空気中で44時間インキュベート
した。Tリンパ球の増殖は、トリチウム化チミジンの取
り込み測定により算定した。44時間培養後、2μCi
/ウェルでトリチウム化チミジン(NEN,ケンブリッ
ジ、MA)で細胞をパルス−ラベルした。さらに4時間
培養後、マルチサンプルハーベスターで、培養物をグラ
スファイバーフィルター上に採取した。個々のウェルに
対応するフィルターディスクの放射能を、標準的な液体
シンチレーション計測法(Betacounter)で測定した。三
組のウェルの1分当たりの平均カウント数を計算し、結
果は、下記のようにトリチウム化チミジン取り込み(増
殖)百分率抑制として表した。
【化6】
【0087】化合物Iの種々の濃度における%抑制の結
果を、下表に示す。 イオノマイシン+PMA刺激脾T細胞の増殖応答に対する化合物Iの効果 サンプル濃度(nM) 百分率抑制 ─────────────────────────── 315.2 98 157.6 98 78.8 95 39.4 89 19.7 65 9.9 39 4.9 0 2.5 0 ─────────────────────────── 注記:1.マウスT細胞は、48時間で採取する前に、
4時間 3H−チミジンでパルス−ラベルした 2.標準用FR−900506(10ng/ml)は、99%抑制
を示した。 3.化合物IのIC50=11.5ng/ml=14.5nM
で、一般に10−18×10-9モルの範囲にある。 4.化合物IのT細胞増殖抑制は、培養開始時のIL−
2(遺伝子組み換えIL−2)添加により無効となっ
た。 5.化合物IIも上記のT細胞増殖アッセーにおいて、陽
性の結果を示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】CDCl3 中で400MHzで実施された、化合物I
1H核磁気共鳴(NMR)スペクトルおよび付与され
たその分子構造。
【図2】CDCl3 中で400MHzで実施された、化合物II
1H核磁気共鳴(NMR)スペクトルおよび付与され
たその分子構造。
【図3】CDCl3 中で400MHzで実施された、FR−9
00520(またはイムノマイシンと称される)の 1
核磁気共鳴(NMR)スペクトルおよび付与されたその
分子構造。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:56) (C12N 1/20 C12R 1:56) (72)発明者 レイモンド エフ.ホワイト アメリカ合衆国,07726 ニュージャーシ ィ,イングリッシュタウン,ベケット ロ ード 12 (72)発明者 ジョルジェッテ デゼニィ アメリカ合衆国,07078 ニュージャーシ ィ,ショート ヒルズ,テニソン ドライ ヴ 149 (72)発明者 バイロン エッチ.アリソン アメリカ合衆国,07060 ニュージャーシ ィ,ウォッチュング,センチュリー レー ン 88 (72)発明者 トマス アール.ビューティー アメリカ合衆国,07076 ニュージャーシ ィ,スコッチ プレインズ,ヘザー レー ン 4 (72)発明者 エイミィ エム.ヘイル アメリカ合衆国,08826 ニュージャーシ ィ,グレン ガードナー,アールアール 2−ボックス 69 (72)発明者 フランシス デュモン アメリカ合衆国,07065 ニュージャーシ ィ,ローウェイ,ウエスト チェリー ス トリート 54

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒素養分を含有する水性炭水化物培地
    中、深部好気性発酵条件下で、ストレプトマイセス ラ
    ベンデューレ(Streptomyces lavendulae)の菌株を、図
    1に示したプロトン核磁気共鳴スペクトルを有する化合
    物Iを製造するのに十分な時間、FR−900520と
    共に培養することを特徴とする化合物Iで表わされる免
    疫抑制剤の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記微生物が、ATCC 55209号
    である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 化合物Iを含有する請求項1記載の方法
    により製造される非濾過ブロス。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の方法により製造される免
    疫抑制生産物。
  5. 【請求項5】 T細胞増殖アッセーによりT細胞活性化
    抑制陽性を示し、かつ図1に示したプロトン核磁気スペ
    クトログラムを示す免疫抑制剤である化合物I。
  6. 【請求項6】 図1に示した分子構造を有する請求項5
    記載の免疫抑制剤。
  7. 【請求項7】 医薬的に許容し得る、実質的に無毒な担
    体または賦形剤と組み合わせた治療的に有効な量の化合
    物Iを含む医薬組成物。
  8. 【請求項8】 治療的に有効な量の化合物Iをヒトに投
    与することを特徴とする、ヒトの移植拒否を防止または
    自己免疫疾患を治療するための使用方法。
JP4206803A 1991-08-01 1992-08-03 C−31デスメチルfr−900520環式ヘミケタール免疫抑制剤 Pending JPH06153975A (ja)

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