JPH06151161A - 高分子感温体 - Google Patents

高分子感温体

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JPH06151161A
JPH06151161A JP29949392A JP29949392A JPH06151161A JP H06151161 A JPH06151161 A JP H06151161A JP 29949392 A JP29949392 A JP 29949392A JP 29949392 A JP29949392 A JP 29949392A JP H06151161 A JPH06151161 A JP H06151161A
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JP
Japan
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amide
polyamide
temperature
phosphate
amine salt
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Pending
Application number
JP29949392A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoko Yanagida
直子 柳田
Tadataka Yamazaki
忠孝 山崎
Masahiko Ito
雅彦 伊藤
Shuji Yamamoto
周次 山本
Yoshio Kishimoto
良雄 岸本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は電気採暖具等の可撓性の温度センサ
や感温ヒータに用いる感温体に関するもので、感温特性
および耐熱安定性に優れた高分子感温体を提供すること
を目的とする。 【構成】 ポリアミドに、リン酸エステル型界面活性剤
を配合した組成物より構成され、良好な温度検知性と優
れた熱安定性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気採暖具等の可撓性
の温度センサや感温ヒータに用いる高分子感温体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、高分子感温体は、一般に一対の巻
き線電極間に配設され、可撓性線状の温度センサや感熱
ヒータとして用いられている。この高分子感温体として
は、ナイロン12や特開昭55−100693号公報に
開示されている変性ナイロン11(ATO−CHIMI
E社製、商品名「リルサンNナイロン」)等のポリアミ
ド組成物が用いられ、その静電容量や抵抗値あるいはイ
ンピーダンス等の温度変化が利用され、温度センサの機
能を果たしている。さらに特公昭60−48081号公
報では亜リン酸エステルを熱劣化改良剤として添加した
ポリアミド組成物や特開昭64−30203号公報では
銅不活性化剤とフェノール系酸化防止剤を添加したイオ
ン伝導性感熱組成物の例が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ナイロン12は吸湿率
が低い点は優れているが、温度センサとしては湿度によ
る感温特性の変動が大きいため、実用に供し難い。また
特開昭55−100693号公報の変性ポリアミドにお
いては、インピーダンスの温度依存性が小さいため温度
検出感度が低く、耐熱安定性に劣る。このため耐湿度
性、感温性の改善のため、特公平3−50401号公報
に開示されている様にフェノール系化合物のアルデヒド
重縮合体を配合した組成物が提案されている。しかしこ
れらはいずれもインピーダンスの温度依存性が低く、ま
た長期間にわたる熱安定性にが不十分である等の問題点
があった。
【0004】本発明は、インピーダンスの温度依存性が
大きく、かつ熱安定性に優れた高分子感温体を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】ポリアミドにリン酸エス
テル型界面活性剤0.1〜5重量部を配合した組成物を感
温体として用いる。
【0006】
【作用】一般に、高分子感温体は、一対の銅あるいは銅
合金の巻き線電極間に配設されて、可撓性線状の温度セ
ンサや感熱ヒータとして用いられる。これら温度センサ
や感熱ヒータとしての耐熱安定性は、高分子感温体自体
の安定性と巻き線電極の表面状態により決まる。本発明
のポリアミド組成物を用いた場合、高分子感温体中のリ
ン酸エステル型界面活性剤のもつイオンキャリヤー性に
より著しくインピーダンスの温度依存性を高めると共
に、熱的にも安定なものとなる。例えばラウリルホスフ
ェート・アミン塩、ステアリルホスフェート・カリウム
塩、イソプロピルホスフェート・アミン塩、ポリオキシ
エチレン(4)オレイルエーテルホスフェート・アミン
塩の様に高分子量でかつリン濃度の高いホスフェートの
アルカリ塩のもつイオンキャリアー性によりサーミスタ
B定数が高まり、さらに酸化防止性と還元防錆作用によ
る効果により熱劣化性が著しく抑制される。リン濃度が
低いとこの効果は低く、また高すぎても実用的でない。
リン濃度は2〜20重量%で効果があるが、望ましくは
3〜15重量%で最も良い値を示す。また分子量が低い
と高温で揮発しやすく、効果の持続性に乏しい。また5,
000を越えると分散が難しくなるので、望ましくは3
00〜3,500が実用的である。配合重はポリアミド1
00重量部に対して0.05重量部以下では効果が低く、
10重量部を越えると分散が良好にはならない。望まし
くは0.1〜5重量部が実用的である。さらにフェノール
化合物のアルデヒド重縮合体の配合により強力な吸湿防
止作用を付与することができる。フェノール系化合物は
ポリアミドと相溶性がよく、ポリアミド中で水素結合サ
イトに水分子の代わりに配位して吸湿性を低減させ、湿
度による感温特性の変動を低減させる。またそのアミド
基への作用により感温性を増大する効果もある。
【0007】
【実施例】本発明におけるポリアミドとしては、吸湿性
の少ないナイロン12、N−アルキル置換ポリアミド1
1、ポリエーテルアミド、ダイマー酸含有アミドを選ん
だ。これらのポリマーのインピーダンスの温度依存性を
高める導電性付与剤でしかも熱安定剤を兼ね備えたもの
としてラウリルホスフェート・アミン塩(分子量44
6、リン濃度7.0%)、ステアリルホスフェート・カリ
ウム塩(分子量636、リン濃度4.9%)、ポリオキシ
エチレン(4)オレイルエーテルホスフェート・アミン
塩(分子量966、リン濃度3.2%)を選んだ。組成比
は、ナイロン100重量部に対して添加剤は全て1.5重
量部とした。フェノール化合物のアルデヒド重縮合体を
添加した例では、ポリアミドと相溶性の良いオキシ安息
香酸オクチルエステル−ホルムアルデヒド重縮合体を選
び、15重量部とした。試料はこれらを配合し、押し出
し機により混練りした後、加熱プレスで約70×70m
m、厚さ1mmのシートに成形し、その両面に銀塗布面電
極を設けて作成した。インピーダンスの温度依存性は、
40〜80℃におけるサーミスタB定数で表した。また
耐熱安定性は100℃における初期のインピーダンスと
150℃で1,000時間加熱空気老化をさせた後のイン
ピーダンスとの温度差(ΔTZ )で表した。なお40〜
80℃におけるサーミスタB定数は40℃におけるイン
ピーダンスZ40および80℃におけるインピーダンスZ
80を測定した結果をもとに算出した。
【0008】これらの結果を(表1)に示す。
【0009】
【表1】
【0010】本発明のリン酸エステル系界面活性剤に
は、ラウリルホスフェート・アミン塩、ステアリルホス
フェート・カリウム塩、ポリオキシエチレン(4)オレ
イルエーテルホスフェート・アミン塩が用いられ、イン
ピーダンスの温度依存性を高める増感性と耐熱安定性と
防錆作用の向上に寄与している。また、フェノール系化
合物のアルデヒド重縮合体には、p−オキシ安息香酸オ
クチルエステル−アルデヒド重縮合体およびp−オキシ
安息香酸イソステアリルエステル−ホルムアルデヒド重
縮合体が相溶性および耐湿性の点で優れているが、p−
オキシ安息香酸アルキルエステル以外にp−ドデシルフ
ェノール、p−クロロフェノール、p−オキシ安息香酸
ノニルエステル等のアルデヒド重縮合体であってもよ
い。これらは、ポリアミドに対し、5〜30重量部配合
される。5重量部より少ないと効果が低く、30重量部
より多いと組成物の性質を著しく損なう。
【0011】感熱素子の評価のためナイロン12(10
0重量部)、ラウリルホスフェート・アミン塩(1.5重
量部)よりなるナイロン配合物のペレットを作成し、こ
のペレットを用いて図1に示すような感熱素子、すなわ
ち温度検知線を作成した。ここで、各構成要素について
説明すると、1は1,500デニールのポリエステル芯
糸、2,4は0.5%銀入銅電極線、3はナイロン感温
層、5はポリエステル分離層、6は耐熱塩化ビニル外被
である。比較のためにナイロン12のみで感温層を形成
した試作物に対して、サーミスタB定数は約2.5倍の
8,100(K)を示し、130℃における連続100V
通電に対してこれは約5倍の1,500時間以上の耐久性
を示した。
【0012】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、リン酸エ
ステル界面活性剤の添加は、サーミスタB定数の向上
と、高温度においても長期にわたる機械的強度と電気特
性を相乗的に安定なものとして、多くの実用的な用途の
信頼性を向上させることができるので温度検知感度が高
く、かつ耐熱性の良い高分子感温体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】感温体を用いた温度検知ヒータ線の一部破断側
面図
【符号の説明】
1 ポリエステル芯糸 2,4 電極線 3 ナイロン感温層 5 ポリエステル分離層 6 塩化ビニル外被
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 周次 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 岸本 良雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアミドに、リン酸エステル型界面活性
    剤を0.1〜5重量%を配合したポリアミド組成物よりな
    る高分子感温体。
  2. 【請求項2】リン酸エステル系界面活性剤がウラリルホ
    スフェート、イソプロピルホスフェート、ステアリルホ
    スフェート、ポリオキシエチレン(4)オレイルエーテ
    ルホスフェートの各アミン塩またはアルカリ金属塩より
    選ばれた少なくとも一種である請求項1に記載の高分子
    感温体。
  3. 【請求項3】ポリアミド組成物がオキシ安息香酸エステ
    ル・ホルムアルデヒド重縮合体を含んでなる請求項1に
    記載の高分子感温体。
  4. 【請求項4】ポリアミドが、下記(a)〜(e)よりな
    る群から選ばれた少なくとも1種である請求項1に記載
    の高分子感温体。 (a)ポリウンデカンアミド (b)ポリドデカンアミド (c)ポリウンデカンアミドあるいはポリドデカンアミ
    ドのN−アルキル置換アミド共重合体 (d)ポリウンデカンアミドあるいはポリドデカンアミ
    ドのエーテルアミド共重合体 (e)ダイマー酸含有ポリアミド
  5. 【請求項5】請求項1〜請求項4記載の高分子感温体を
    一対の電極間に配設してなる感温素子。
JP29949392A 1992-11-10 1992-11-10 高分子感温体 Pending JPH06151161A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100893149B1 (ko) * 2007-01-19 2009-04-16 주식회사 힘스 커넥터스트립 검사장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100893149B1 (ko) * 2007-01-19 2009-04-16 주식회사 힘스 커넥터스트립 검사장치

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