JPH06147905A - 偏波変調器と光ファイバジャイロ - Google Patents
偏波変調器と光ファイバジャイロInfo
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- JPH06147905A JPH06147905A JP32117692A JP32117692A JPH06147905A JP H06147905 A JPH06147905 A JP H06147905A JP 32117692 A JP32117692 A JP 32117692A JP 32117692 A JP32117692 A JP 32117692A JP H06147905 A JPH06147905 A JP H06147905A
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- light
- fiber
- plane
- optical fiber
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- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02F—OPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
- G02F1/00—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
- G02F1/01—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour
- G02F1/0128—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour based on electro-mechanical, magneto-mechanical, elasto-optic effects
- G02F1/0131—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour based on electro-mechanical, magneto-mechanical, elasto-optic effects based on photo-elastic effects, e.g. mechanically induced birefringence
- G02F1/0134—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour based on electro-mechanical, magneto-mechanical, elasto-optic effects based on photo-elastic effects, e.g. mechanically induced birefringence in optical waveguides
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 シングルモ−ドファイバを用いた光ファイバ
ジャイロはデポラライザを設ける必要があったが、これ
は複屈折性ファイバ2本を精密に接続しなければなら
ず、製作費、材料費が高い。デポラライザのように瞬時
に偏波面をランダムにしなくても時間的に十分早く偏波
面を変化させることができれば良い。偏波面を変動させ
る装置を与えることが目的である。 【構成】 電極を有する筒状の圧電素子の周囲にシング
ルモ−ド光ファイバを張力を掛けながら複数層巻き回し
てなり、電極間に交流電圧を印加して巻線の半径方向に
偏波面を持つ光とこれと直角の方向に偏波面を持つ光の
間の屈折率の差を時間的に変動させるようにしている。
ジャイロはデポラライザを設ける必要があったが、これ
は複屈折性ファイバ2本を精密に接続しなければなら
ず、製作費、材料費が高い。デポラライザのように瞬時
に偏波面をランダムにしなくても時間的に十分早く偏波
面を変化させることができれば良い。偏波面を変動させ
る装置を与えることが目的である。 【構成】 電極を有する筒状の圧電素子の周囲にシング
ルモ−ド光ファイバを張力を掛けながら複数層巻き回し
てなり、電極間に交流電圧を印加して巻線の半径方向に
偏波面を持つ光とこれと直角の方向に偏波面を持つ光の
間の屈折率の差を時間的に変動させるようにしている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光ファイバジャイロ
などの光センサあるいは、光通信の信号伝達手段に用い
られる偏波面を変調する装置とこれを用いた光ファイバ
ジャイロに関する。偏波面を変調する装置であるからこ
れを偏波変調器とここでは呼ぶ事にする。
などの光センサあるいは、光通信の信号伝達手段に用い
られる偏波面を変調する装置とこれを用いた光ファイバ
ジャイロに関する。偏波面を変調する装置であるからこ
れを偏波変調器とここでは呼ぶ事にする。
【0002】
【従来の技術】光は振幅、位相、偏波などのパラメ−タ
を持っている。これらを変化させる機構が、光を利用す
る測定、通信装置で必要とされる。振幅を変調させるの
は比較的簡単である。位相を変えるには位相変調器があ
る。これは圧電素子に光ファイバを巻き付けたものや、
非線形光学結晶を用いたものがある。
を持っている。これらを変化させる機構が、光を利用す
る測定、通信装置で必要とされる。振幅を変調させるの
は比較的簡単である。位相を変えるには位相変調器があ
る。これは圧電素子に光ファイバを巻き付けたものや、
非線形光学結晶を用いたものがある。
【0003】しかし偏波面を回転させる機構は殆どな
い。ファラデ−回転素子に磁場を掛けると偏波面が回転
する。そこでファラデ−回転素子の周りに電線を巻いて
電流による磁場によって偏波面を回転させるものがあ
る。これはしかし電流を測定するための装置であり、偏
波面を回転させるという目的に沿うものではない。
い。ファラデ−回転素子に磁場を掛けると偏波面が回転
する。そこでファラデ−回転素子の周りに電線を巻いて
電流による磁場によって偏波面を回転させるものがあ
る。これはしかし電流を測定するための装置であり、偏
波面を回転させるという目的に沿うものではない。
【0004】偏光子は光の偏波面を一定方向に固定する
ものである。これは偏波面になんらかの作用を加え円偏
光、楕円偏光を直線偏光に変えるものであるが偏波面を
自在に変化させることができない。
ものである。これは偏波面になんらかの作用を加え円偏
光、楕円偏光を直線偏光に変えるものであるが偏波面を
自在に変化させることができない。
【0005】デポラライザは任意の偏波面の光を無偏光
にするものである。これも偏波面に作用を加えるが任意
の偏波面変調をするというものではない。さらに1/4
波長板、1/2波長板というものもある。複屈折性を利
用し直線偏光を円偏光にあるいは反対に円偏光を直線偏
光に変化させる。また直線偏光の偏光面を90°捻じる
作用がある。
にするものである。これも偏波面に作用を加えるが任意
の偏波面変調をするというものではない。さらに1/4
波長板、1/2波長板というものもある。複屈折性を利
用し直線偏光を円偏光にあるいは反対に円偏光を直線偏
光に変化させる。また直線偏光の偏光面を90°捻じる
作用がある。
【0006】偏波面というのは単純なパラメ−タではな
いので変化させるといってもさまざまな態様が在りう
る。偏波面を変動させる原理も様々である。従来から光
ファイバを伝搬する光の偏波を時間的に変えたいという
要求があった。光ファイバに歪みを加えて複屈折性を誘
起し偏波面を変化させようという試みもなされるが成功
していない。
いので変化させるといってもさまざまな態様が在りう
る。偏波面を変動させる原理も様々である。従来から光
ファイバを伝搬する光の偏波を時間的に変えたいという
要求があった。光ファイバに歪みを加えて複屈折性を誘
起し偏波面を変化させようという試みもなされるが成功
していない。
【0007】直線偏光をそのまま回転させることのでき
るものはファラデ−素子だけである。であるから素子の
周りに電線を巻いて電流を流してやれば、電流に比例し
て偏波面が回転する機構を作ることができるであろう。
しかしこれは高価であるし偏波面回転量も小さく嵩ばる
装置であり偏波変調器としては役に立たない。
るものはファラデ−素子だけである。であるから素子の
周りに電線を巻いて電流を流してやれば、電流に比例し
て偏波面が回転する機構を作ることができるであろう。
しかしこれは高価であるし偏波面回転量も小さく嵩ばる
装置であり偏波変調器としては役に立たない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】光ファイバジャイロな
どでは正確に偏波面を回転させるという意味での偏波面
変調はあまり必要ではない。むしろ円偏光、楕円偏光、
直線偏光の相互変化とか、ランダムな偏波面分布への変
換などが必要とされる。しかし偏波面の回転は微弱では
なく、しばしば1回転する程度の大きい回転が要求され
る。
どでは正確に偏波面を回転させるという意味での偏波面
変調はあまり必要ではない。むしろ円偏光、楕円偏光、
直線偏光の相互変化とか、ランダムな偏波面分布への変
換などが必要とされる。しかし偏波面の回転は微弱では
なく、しばしば1回転する程度の大きい回転が要求され
る。
【0009】光ファイバジャイロはファイバコイルを伝
搬する右廻り光左廻り光の位相差を知り回転角速度を測
定するものである。干渉光を測定するので偏波面が合致
していなくてはならない。普通は光源から出た光を偏光
子に通し偏波面を一定方向に固定してから、ファイバコ
イルに導入する。
搬する右廻り光左廻り光の位相差を知り回転角速度を測
定するものである。干渉光を測定するので偏波面が合致
していなくてはならない。普通は光源から出た光を偏光
子に通し偏波面を一定方向に固定してから、ファイバコ
イルに導入する。
【0010】ファイバコイルが偏波面保存光ファイバで
形成される場合は偏波面の回転が起こらないのでこれで
良い。しかし偏波面保存光ファイバは高価である。長い
偏波面保存光ファイバを使った光ファイバジャイロは極
めて高価な装置になる。
形成される場合は偏波面の回転が起こらないのでこれで
良い。しかし偏波面保存光ファイバは高価である。長い
偏波面保存光ファイバを使った光ファイバジャイロは極
めて高価な装置になる。
【0011】ファイバコイルとしてシングルモ−ドファ
イバを用いると、なんらかの原因で偏波面が回転するこ
とがある。すると反対方向に偏光子を通過しようとする
時に、光が全くこれを通過できないという事がありう
る。そうでなくても偏波面の偶然的な回転により信号光
強度が変動する。これをfadingといっている。
イバを用いると、なんらかの原因で偏波面が回転するこ
とがある。すると反対方向に偏光子を通過しようとする
時に、光が全くこれを通過できないという事がありう
る。そうでなくても偏波面の偶然的な回転により信号光
強度が変動する。これをfadingといっている。
【0012】fadingを防ぐためにファイバコイル
の近傍にデポラライザを設けるということがなされる。
デポラライザはどの方向に偏光していても等確率の偏光
を持つように変化させるものである。つまり無偏光にす
る。従って全光パワ−の半分が偏光子を反対方向に通り
抜けることができる。これによりfadingを防ぐこ
とができる。しかしデポラライザは二つの複屈折性物体
を光学主軸が45°異なるように接着したものであり、
材料費、製作費が高いという難点がある。
の近傍にデポラライザを設けるということがなされる。
デポラライザはどの方向に偏光していても等確率の偏光
を持つように変化させるものである。つまり無偏光にす
る。従って全光パワ−の半分が偏光子を反対方向に通り
抜けることができる。これによりfadingを防ぐこ
とができる。しかしデポラライザは二つの複屈折性物体
を光学主軸が45°異なるように接着したものであり、
材料費、製作費が高いという難点がある。
【0013】時間的に偏波面をランダムに回転できるよ
うな装置があれば、デポラライザの代わりに用いること
ができよう。角速度の変化よりも偏波面の変化を早くす
れば無偏光にしたのと等価である。また偏波面を動的に
変化させるという装置ができれば光ファイバジャイロ以
外に新しい用途が見つかることであろう。本発明はこの
ような目的を追及したものである。
うな装置があれば、デポラライザの代わりに用いること
ができよう。角速度の変化よりも偏波面の変化を早くす
れば無偏光にしたのと等価である。また偏波面を動的に
変化させるという装置ができれば光ファイバジャイロ以
外に新しい用途が見つかることであろう。本発明はこの
ような目的を追及したものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の偏波面変調器
は、筒形状または柱状の圧電素子に張力をかけながらシ
ングルモ−ドファイバを巻き付けたものである。特に圧
電素子の表面に突起を形成しこの上にファイバを巻き回
す。突起の代わりに四角、三角の筒型または柱型の圧電
素子とすることも有効である。角ばった辺でのファイバ
の曲率が大きくなるからである。
は、筒形状または柱状の圧電素子に張力をかけながらシ
ングルモ−ドファイバを巻き付けたものである。特に圧
電素子の表面に突起を形成しこの上にファイバを巻き回
す。突起の代わりに四角、三角の筒型または柱型の圧電
素子とすることも有効である。角ばった辺でのファイバ
の曲率が大きくなるからである。
【0015】あるいはファイバを張力を掛けながら何層
にも巻き回す。さらに上下の巻線で、巻線方向が交差し
キンクができるように巻き回すのも良い。これはファイ
バの中に複屈折性を発生させるためである。圧電素子に
は勿論電極があり、これに交流電圧を印加する。電圧に
応じて圧電素子が半径方向に膨縮し、複屈折性の大きさ
が大きく変化する。
にも巻き回す。さらに上下の巻線で、巻線方向が交差し
キンクができるように巻き回すのも良い。これはファイ
バの中に複屈折性を発生させるためである。圧電素子に
は勿論電極があり、これに交流電圧を印加する。電圧に
応じて圧電素子が半径方向に膨縮し、複屈折性の大きさ
が大きく変化する。
【0016】強い張力を掛けながらファイバを巻き、フ
ァイバ中に残留応力があるということが重要である。残
留応力が、ファイバの中に強い曲げを発生させるからこ
こで複屈折性が発生するのである。断面積にもよるが、
張力に換算して200グラム以上あることが必要であ
る。好ましくは500グラム以上が良い。
ァイバ中に残留応力があるということが重要である。残
留応力が、ファイバの中に強い曲げを発生させるからこ
こで複屈折性が発生するのである。断面積にもよるが、
張力に換算して200グラム以上あることが必要であ
る。好ましくは500グラム以上が良い。
【0017】本発明の偏波変調器は、図3のように光フ
ァイバジャイロの構成要素として用いることができる。
これは典型的な光ファイバジャイロの構成の中に偏波変
調器を1、2、3、4に示す位置に設けるものである。
光ファイバジャイロは、光源、受光素子、ファイバコイ
ル、ファイバカップラ、偏光子などよりなる。光源は単
色光を発生する。ファイバカップラはシングルモ−ドフ
ァイバを側面において融着し引き伸ばして両者をエバネ
ッセント結合させたもので、一方の端部から入射した光
を半分ずつに分割し他端から出射する。ファイバコイル
はシングルモ−ドファイバを多数回巻き回したものであ
る。これが回転角速度の検出部となる。
ァイバジャイロの構成要素として用いることができる。
これは典型的な光ファイバジャイロの構成の中に偏波変
調器を1、2、3、4に示す位置に設けるものである。
光ファイバジャイロは、光源、受光素子、ファイバコイ
ル、ファイバカップラ、偏光子などよりなる。光源は単
色光を発生する。ファイバカップラはシングルモ−ドフ
ァイバを側面において融着し引き伸ばして両者をエバネ
ッセント結合させたもので、一方の端部から入射した光
を半分ずつに分割し他端から出射する。ファイバコイル
はシングルモ−ドファイバを多数回巻き回したものであ
る。これが回転角速度の検出部となる。
【0018】光源を出射した光は第1のファイバカップ
ラを通り偏光子で直線偏光になり第2のファイバカップ
ラで2つの光に分岐しファイバコイルの中を右廻り光左
廻り光に進行する。もしもファイバコイルが回転してい
ると、右廻り光左廻り光の間に位相差が発生し、受光素
子における干渉光の強度が低下するのでこれによって回
転角速度を得るのである。
ラを通り偏光子で直線偏光になり第2のファイバカップ
ラで2つの光に分岐しファイバコイルの中を右廻り光左
廻り光に進行する。もしもファイバコイルが回転してい
ると、右廻り光左廻り光の間に位相差が発生し、受光素
子における干渉光の強度が低下するのでこれによって回
転角速度を得るのである。
【0019】このような光ファイバジャイロの原理は良
く知られている。偏光子があるので、シングルモ−ドフ
ァイバで偏波面が回転するとfadingといって出力光が減
退することがある。これを防ぐために通常はデポラライ
ザを入れるのであるが、本発明の偏波変調器を1または
2の部位、つまり光源と偏光子の間に入れる。さらに偏
光子とファイバコイルの間に本発明の偏波変調器を入れ
る(3、4の位置)。1又は2、3又は4のいずれか一
方あるいは双方に偏波変調器を入れる。これはデポララ
イザとほぼ同じ作用をして、fadingを防止できる。
く知られている。偏光子があるので、シングルモ−ドフ
ァイバで偏波面が回転するとfadingといって出力光が減
退することがある。これを防ぐために通常はデポラライ
ザを入れるのであるが、本発明の偏波変調器を1または
2の部位、つまり光源と偏光子の間に入れる。さらに偏
光子とファイバコイルの間に本発明の偏波変調器を入れ
る(3、4の位置)。1又は2、3又は4のいずれか一
方あるいは双方に偏波変調器を入れる。これはデポララ
イザとほぼ同じ作用をして、fadingを防止できる。
【0020】
【作用】図4は本発明の基本的な偏波変調器を示す。こ
れは円筒形の圧電素子に電極を付けた圧電振動子に光フ
ァイバを巻き付けたものである。電極に高周波電圧を印
加すると、これに応じて光ファイバを通過する光の複屈
折性が変化し、ために偏波面が変動する。この形状は位
相変調器と同じであり位相変調器としては良く知られて
いる。位相変調器はしかし位相を変化させるのであり、
本発明の偏波変調器は偏波面を変化させるのである。同
じものであるが用途が異なる。
れは円筒形の圧電素子に電極を付けた圧電振動子に光フ
ァイバを巻き付けたものである。電極に高周波電圧を印
加すると、これに応じて光ファイバを通過する光の複屈
折性が変化し、ために偏波面が変動する。この形状は位
相変調器と同じであり位相変調器としては良く知られて
いる。位相変調器はしかし位相を変化させるのであり、
本発明の偏波変調器は偏波面を変化させるのである。同
じものであるが用途が異なる。
【0021】まず位相変調器としての作用は次のようで
ある。電極間に交流電圧を印加する。圧電素子は電圧を
印加すると歪みが発生する。つまり圧電素子が膨張収縮
する。これは電圧に比例する。従って圧電素子に電極を
付けたものは電圧に応じて振動し圧電振動子となるので
ある。ファイバを周囲に巻き付けたものはファイバもこ
れと共に膨張圧縮する。ために光路長の変化が起きる。
従って巻線部を通過するのに要する時間が変動する。従
って位相も変化する。光路長の変化を波長で割って2π
を掛けたものが位相変化である。このような変化は直接
的で理解し易い。図4のものが位相変調器として機能す
るということは良く知られている。
ある。電極間に交流電圧を印加する。圧電素子は電圧を
印加すると歪みが発生する。つまり圧電素子が膨張収縮
する。これは電圧に比例する。従って圧電素子に電極を
付けたものは電圧に応じて振動し圧電振動子となるので
ある。ファイバを周囲に巻き付けたものはファイバもこ
れと共に膨張圧縮する。ために光路長の変化が起きる。
従って巻線部を通過するのに要する時間が変動する。従
って位相も変化する。光路長の変化を波長で割って2π
を掛けたものが位相変化である。このような変化は直接
的で理解し易い。図4のものが位相変調器として機能す
るということは良く知られている。
【0022】本発明ではこれを偏波変調器として利用し
ようとするのである。曲げによりファイバには複屈折性
が生ずるが張力と曲げ半径の微分が打ち消し合わないと
きは圧電素子の振動により複屈折性を変動させることが
できるから偏波変調器とすることができる。原理は必ず
しも明瞭でないので以下に説明する。
ようとするのである。曲げによりファイバには複屈折性
が生ずるが張力と曲げ半径の微分が打ち消し合わないと
きは圧電素子の振動により複屈折性を変動させることが
できるから偏波変調器とすることができる。原理は必ず
しも明瞭でないので以下に説明する。
【0023】ファイバを半径Rで曲げると、中立線から
外側では長手方向に引っ張り力、内側では圧縮力が発生
する。図6は曲げたファイバの概略図である。半径方向
の座標はrであるべきであるが、これはファイバの半径
に使うので、ある点での半径方向の座標軸はx、長手方
向の座標軸はzとし、両者に垂直のものをy軸とする。
ファイバの中立点Oを原点とする。z方向の歪みは良く
知られているように、x/Rである。これをヤング率E
を掛けて応力σz に直すと、
外側では長手方向に引っ張り力、内側では圧縮力が発生
する。図6は曲げたファイバの概略図である。半径方向
の座標はrであるべきであるが、これはファイバの半径
に使うので、ある点での半径方向の座標軸はx、長手方
向の座標軸はzとし、両者に垂直のものをy軸とする。
ファイバの中立点Oを原点とする。z方向の歪みは良く
知られているように、x/Rである。これをヤング率E
を掛けて応力σz に直すと、
【0024】 σz =Ex/R (1)
【0025】である。図6に書いているように円弧状の
小片における力の釣り合いから、
小片における力の釣り合いから、
【0026】 (R+x+dx)σx (R+x+dx)δφ=(R+x)σx (R+x)δΘ+ σz dxδΘ (2)
【0027】が成り立つ。これは次の微分方程式に書き
直すことができる。
直すことができる。
【0028】 d(R+x)σx /dx=σz (3)
【0029】Rに対してxの変化を無視するとこれはよ
り単純な微分方程式、
り単純な微分方程式、
【0030】 dσx /dx=σz /R (4)
【0031】となる。これに(1)を代入し、半径rの
ファイバの外周でx方向の応力が0であるという境界条
件でこれを積分すると、
ファイバの外周でx方向の応力が0であるという境界条
件でこれを積分すると、
【0032】 σx =E(x2 −r2 )/2R2 (5)
【0033】となる。中心での応力は
【0034】 σx 0=−Er2 /2R2 (6)
【0035】となる。応力σと歪みεの間には、ポアッ
ソン係数ν(ポアッソン比の逆数)を介して、
ソン係数ν(ポアッソン比の逆数)を介して、
【0036】 EεX =σx −νσy −νσz (7)
【0037】などの関係がある。屈折率の変化δni
は、光弾性係数Pijによって、
は、光弾性係数Pijによって、
【0038】 δni =−(n3 /2)ΣPijεj (8)
【0039】
と書ける。ここでi、jはx、y、zの3軸方向を示
す。ni というのはi方向に偏波面を持つ光の屈折率で
ある。ファイバを伝搬する光はx、y方向のいずれかに
偏波面を持つので、複屈折はx、y方向に偏波面を持つ
光の間で発生する。
と書ける。ここでi、jはx、y、zの3軸方向を示
す。ni というのはi方向に偏波面を持つ光の屈折率で
ある。ファイバを伝搬する光はx、y方向のいずれかに
偏波面を持つので、複屈折はx、y方向に偏波面を持つ
光の間で発生する。
【0040】 δnx −δny =−(n3 /2){Pxxεx +Pxyεy −Pyxεx −Pyyεy } (9)
【0041】シングルモ−ドファイバであるから、材料
自体に異方性がない。光弾性係数は2つの自由度しかな
く、Pxx=Pyy=P11、Pyx=Pxy=P12と書くことが
できる。複屈折性Bは、
自体に異方性がない。光弾性係数は2つの自由度しかな
く、Pxx=Pyy=P11、Pyx=Pxy=P12と書くことが
できる。複屈折性Bは、
【0042】 B=δnx −δny =−(n3 /2)(P11−P12)(εx −εy ) (10)
【0043】によって表現される。応力を用いて表現す
ると、(7)から
ると、(7)から
【0044】 B=−(n3 /2E)(P11−P12)(σx −σy )(1−ν) (11)
【0045】となる。さてx方向の応力σx であるが、
(5)はファイバに張力が掛かっていない場合のもので
ある。もしも張力Fが加わっているとすると、σz =f
となる。ここでf単位面積当たりの張力で、f=F/π
r2 (rはファイバの半径)という関係がある。これを
(4)に代入して積分できるが、外周でσx =0という
境界条件を入れて積分定数を確定する。重なり数がmの
ものは、これより外周の(m−1)層からのx方向応力
を受けるので、
(5)はファイバに張力が掛かっていない場合のもので
ある。もしも張力Fが加わっているとすると、σz =f
となる。ここでf単位面積当たりの張力で、f=F/π
r2 (rはファイバの半径)という関係がある。これを
(4)に代入して積分できるが、外周でσx =0という
境界条件を入れて積分定数を確定する。重なり数がmの
ものは、これより外周の(m−1)層からのx方向応力
を受けるので、
【0046】 σxm=(f/R){−2(m−1)r+(x−r)} (12)
【0047】となる。これは外からm層目のx点におけ
るx応力である。m層目の中心での張力が
るx応力である。m層目の中心での張力が
【0048】 σxm 0 =−f(2m−1)(r/R) (13)
【0049】となる。これはm層目のものである。mに
依存するので平均値を求めると、
依存するので平均値を求めると、
【0050】 σx 0=−fM(r/R) (14)
【0051】となる。Mは全体の巻き数(重なり数)で
ある。こうして2種類の応力が求められる。(6)の応
力は曲率半径Rの2乗に反比例し、(14)の応力はR
の1乗に反比例する。
ある。こうして2種類の応力が求められる。(6)の応
力は曲率半径Rの2乗に反比例し、(14)の応力はR
の1乗に反比例する。
【0052】さらに図7のように突起を設けると、極め
て曲率の大きい部分が局所的に発生し、応力が増大す
る。突起の高さをH、突起の頂点をU、突起のために持
ち上げられたファイバの接点をA、Bとする。ファイバ
の巻線の中心をC点とし、持ち上げられたファイバの部
分の中心角を2φとする。U点の近傍で小さい曲率半径
R′の部分が発生する。これは中心がK、中心角が2φ
で半径がR′の小円弧であると考えられる。
て曲率の大きい部分が局所的に発生し、応力が増大す
る。突起の高さをH、突起の頂点をU、突起のために持
ち上げられたファイバの接点をA、Bとする。ファイバ
の巻線の中心をC点とし、持ち上げられたファイバの部
分の中心角を2φとする。U点の近傍で小さい曲率半径
R′の部分が発生する。これは中心がK、中心角が2φ
で半径がR′の小円弧であると考えられる。
【0053】このようにしたところで1乗に逆比例する
(14)からは何の寄与も出てこないが、2乗に逆比例
する(6)から寄与が出てくる。U点で曲率が局在する
からである。小円弧での曲げモ−メントMは、ファイバ
の断面2次係数I、ヤング率E、曲率半径R′から、
(14)からは何の寄与も出てこないが、2乗に逆比例
する(6)から寄与が出てくる。U点で曲率が局在する
からである。小円弧での曲げモ−メントMは、ファイバ
の断面2次係数I、ヤング率E、曲率半径R′から、
【0054】 M=IE/R′ (15)
【0055】となる。ファイバには張力Fが掛かってお
り、これが曲げモ−メントを誘起するのであるが、U点
からファイバに平行に引いた直線と、ファイバの距離
が、R′(1−cos φ)であり、これに張力Fを掛けた
ものが曲げモ−メントである。
り、これが曲げモ−メントを誘起するのであるが、U点
からファイバに平行に引いた直線と、ファイバの距離
が、R′(1−cos φ)であり、これに張力Fを掛けた
ものが曲げモ−メントである。
【0056】 M=FR′(1−cos φ) (16)
【0057】突起の高さが微小であると仮定すると、次
のように近似できる。
のように近似できる。
【0058】 M=FR′(φ2 /2) (17)
【0059】また、突起の高さがHであるので、CUは
(R+H)である。これはRsec φに等しいから、
(R+H)である。これはRsec φに等しいから、
【0060】 R+H=Rsec φ (18)
【0061】φは小さい量であるとして、sec を展開
し、
し、
【0062】 H=Rφ2 /2 (19)
【0063】ここから、φ、R′を得る。
【0064】 φ=(2H/R)1/2 (20)
【0065】 R′=2IE/Fφ2 =IER/HF (21)
【0066】である。円形断面の2次係数はI=πr4
/4であるから、
/4であるから、
【0067】 R′=πr4 ER/(4HF)=r2 R/(4Hε) (22)
【0068】(6)式はRの2乗に逆比例するので寄与
が出てくるのであるが、この曲率半径が存在するのはU
点の中心角2φの部分だけである。その他のA〜Bの部
分からは曲率が0になり寄与が消えてしまう。つまりA
〜Bでは、突起がないとき一様な応力Er2 /R2 が存
在するが、突起があるときは応力が局在し、ここでの積
分値が、
が出てくるのであるが、この曲率半径が存在するのはU
点の中心角2φの部分だけである。その他のA〜Bの部
分からは曲率が0になり寄与が消えてしまう。つまりA
〜Bでは、突起がないとき一様な応力Er2 /R2 が存
在するが、突起があるときは応力が局在し、ここでの積
分値が、
【0069】 ∫A Bσx ds=−(Er/R′2 )×2φR′ (23)
【0070】であるが、平均値で比較するためにはこれ
を円弧ABの長さ2φRで割れば良いので、
を円弧ABの長さ2φRで割れば良いので、
【0071】 〈σx 〉AB=−Er2 /RR′ (24)
【0072】〈・・〉は平均を意味する。これは次のよ
うに解釈できる。突起がないとき、応力σx は1/R2
に比例する。突起があるとこれは曲率をR/R′だけ増
大させ、曲率が存在する部位の長さをR′/Rに減少さ
せる。
うに解釈できる。突起がないとき、応力σx は1/R2
に比例する。突起があるとこれは曲率をR/R′だけ増
大させ、曲率が存在する部位の長さをR′/Rに減少さ
せる。
【0073】応力と曲率の関係が逆1乗((14)のよ
うに)なら両者の効果が打ち消して効果が残らないが、
逆2乗であるから1乗分が打ち消されずに残るのであ
る。これの発生源は(6)であり、それは張力を必要と
しない曲げだけの項である。しかし(24)は曲げだけ
の項ではなく張力もあって初めて発生するものである。
これは(22)を代入することによって自明となる。
うに)なら両者の効果が打ち消して効果が残らないが、
逆2乗であるから1乗分が打ち消されずに残るのであ
る。これの発生源は(6)であり、それは張力を必要と
しない曲げだけの項である。しかし(24)は曲げだけ
の項ではなく張力もあって初めて発生するものである。
これは(22)を代入することによって自明となる。
【0074】 〈σx 〉AB=−Er(4Hε)1/2 R-3/2 (25)
【0075】ここでεはf/Eで張力を意味する。いず
れの場合もy方向の応力σy は0であるから、単位長さ
当たりの複屈折性Bは、(6)、(14)、(25)よ
り、
れの場合もy方向の応力σy は0であるから、単位長さ
当たりの複屈折性Bは、(6)、(14)、(25)よ
り、
【0076】 Ws =−0.5n3 (P11−P12)(1−ν) (26)
【0077】とおいて
【0078】 B1 =Ws r2 /2R2 (27)
【0079】 B2 =Ws fM(r/RE) (28)
【0080】 B3 =Ws r(4Hε)1/2 R-3/2 (29)
【0081】B1 は単純な曲げによるもので図4の圧電
振動子でも存在する。B2 は張力を掛けて巻いている場
合に隣同士のファイバの押圧力によって発生するもので
ある。B3 は突起による局所的な複屈折性である。
振動子でも存在する。B2 は張力を掛けて巻いている場
合に隣同士のファイバの押圧力によって発生するもので
ある。B3 は突起による局所的な複屈折性である。
【0082】本発明では圧電振動子に交流電圧を印加し
これを偏波面変調器として利用しようとするものであ
る。上の式は静的な複屈折性であって、振動子が振動し
ている時の複屈折性の変動を意味しているのではない。
圧電振動子が振動すると、半径Rが変動する。この振幅
をδRとすると、δR/Rが電圧Vsin Ωtに比例する
のである。長手方向の応力fの変化分δf/fはδR/
Rに等しい。従ってB2は偏波面変調に寄与しない。B2
を微分して、
これを偏波面変調器として利用しようとするものであ
る。上の式は静的な複屈折性であって、振動子が振動し
ている時の複屈折性の変動を意味しているのではない。
圧電振動子が振動すると、半径Rが変動する。この振幅
をδRとすると、δR/Rが電圧Vsin Ωtに比例する
のである。長手方向の応力fの変化分δf/fはδR/
Rに等しい。従ってB2は偏波面変調に寄与しない。B2
を微分して、
【0083】 δB2 /B2 =δf/f−δR/R=0 (30) となるからである。しかし単純な曲げによる項B1 は圧
電振動子の振動によって複屈折性が変化し偏波面変調の
能力がある。
電振動子の振動によって複屈折性が変化し偏波面変調の
能力がある。
【0084】 δB1 /B1 =−2δR/R (31)
【0085】突起による項B3 も圧電振動子の振動によ
って複屈折性が変化する。
って複屈折性が変化する。
【0086】 δB3 /B3 =δf/2f−3δR/2R =−δR/R (32)
【0087】結局、複屈折性の時間的変化は形式的に
【0088】 δB=−(2B1 +B3 )(δR/R) (33)
【0089】と書くことができる。但しこれは実際には
あり得ない式である。曲げの寄与がある部分は突起の寄
与がなく、突起のある部分は曲げの寄与がないからであ
る。しかし比較するには便利であるから、このように書
いている。
あり得ない式である。曲げの寄与がある部分は突起の寄
与がなく、突起のある部分は曲げの寄与がないからであ
る。しかし比較するには便利であるから、このように書
いている。
【0090】圧電振動子の振幅の大きさδRは電極に加
えた電圧に比例する。これはある程度自由に与えること
ができる。そこで係数2B1 とB3 について概数を評価
する。先ずWs は、典型的な石英ファイバの場合、n=
1.45、P11=0.121、P11=0.270、E=
7830kg/mm2、ν=0.186とし、
えた電圧に比例する。これはある程度自由に与えること
ができる。そこで係数2B1 とB3 について概数を評価
する。先ずWs は、典型的な石英ファイバの場合、n=
1.45、P11=0.121、P11=0.270、E=
7830kg/mm2、ν=0.186とし、
【0091】 Ws =−0.27 (34)
【0092】ファイバ径2r=1.25×10-4m、曲
げ直径2R=1.4×10-2mとすると、正常な曲げに
よる複屈折性は、
げ直径2R=1.4×10-2mとすると、正常な曲げに
よる複屈折性は、
【0093】 2B1 =Ws r2 /R2 =2.2×10-5 (35)
【0094】と評価される。材料が決まっていれば、曲
げによる複屈折性は曲げ半径Rだけで決まる。
げによる複屈折性は曲げ半径Rだけで決まる。
【0095】突起による複屈折性は、突起高さHや張力
がパラメ−タとなるがε=1%、高さH=1mmと仮定
すると、
がパラメ−タとなるがε=1%、高さH=1mmと仮定
すると、
【0096】 B3 =Ws r(4Hε)1/2 R-3/2=1.8×10-4 (36)
【0097】となる。単なる一様な曲げに比較して約1
0倍の複屈折性を得ることができる。これは一例であ
り、張力や突起高さを任意に変えて複屈折性を変えるこ
とができる。注意すべきことは、突起による複屈折性
は、突起によって三角形状に変形している部分の平均値
であるということである。全周に突起が隈無く点在する
ならば、全周での平均値がB3 だということになる。し
かしそうではなく1、2箇所にのみ存在するというので
あれば、B3 とB1 の重み付平均値を計算して全体の複
屈折性を見積もる必要がある。
0倍の複屈折性を得ることができる。これは一例であ
り、張力や突起高さを任意に変えて複屈折性を変えるこ
とができる。注意すべきことは、突起による複屈折性
は、突起によって三角形状に変形している部分の平均値
であるということである。全周に突起が隈無く点在する
ならば、全周での平均値がB3 だということになる。し
かしそうではなく1、2箇所にのみ存在するというので
あれば、B3 とB1 の重み付平均値を計算して全体の複
屈折性を見積もる必要がある。
【0098】偏波面が1回転する程度の複屈折性は、異
なる偏波面を持つ光の実効的光路長の差が光の波長とほ
ぼ等しくなるという条件によって与えられる。つまり偏
波変調器におけるファイバ長をLs とし、光の波長をλ
とすると、
なる偏波面を持つ光の実効的光路長の差が光の波長とほ
ぼ等しくなるという条件によって与えられる。つまり偏
波変調器におけるファイバ長をLs とし、光の波長をλ
とすると、
【0099】 λ=δBLs (37) Ls =λ/(2B1 +B3 )(δR/R) (38)
【0100】曲げに因る複屈折性だけが存在する場合を
先ず考える。圧電振動子における半径の振幅をどの程度
取れるかということも問題である。λ=850nm=
8.5×10-7mとして、δR/R=10-4と仮定する
と、曲げによる複屈折性だけの場合、Ls =380mと
なる。つまりボビンの直径が1.4cmであるから、8
600タ−ン巻かなくてはならない。
先ず考える。圧電振動子における半径の振幅をどの程度
取れるかということも問題である。λ=850nm=
8.5×10-7mとして、δR/R=10-4と仮定する
と、曲げによる複屈折性だけの場合、Ls =380mと
なる。つまりボビンの直径が1.4cmであるから、8
600タ−ン巻かなくてはならない。
【0101】これは長すぎるかも知れない。その場合
は、圧電振動子の振幅をさらに増やして、例えばδR/
R=10-3とすると、Ls =38mとなる。これは実用
的な長さであると考えられる。であるから図4のような
単純な圧電振動子をそのまま偏波変調器として用いるこ
とができる。
は、圧電振動子の振幅をさらに増やして、例えばδR/
R=10-3とすると、Ls =38mとなる。これは実用
的な長さであると考えられる。であるから図4のような
単純な圧電振動子をそのまま偏波変調器として用いるこ
とができる。
【0102】このような単純な構成では複屈折性変化が
少なくて実用的でないというのであれば、突起を併用す
る。突起によって持ち上げられた部分の円周角2φは、
(20)式より、
少なくて実用的でないというのであれば、突起を併用す
る。突起によって持ち上げられた部分の円周角2φは、
(20)式より、
【0103】 2φ=(8H/R)1/2 (39)
【0104】であるので、残りの2π−2φが円弧状部
(2B1 )の部分である。平均の複屈折性Bavは、
(2B1 )の部分である。平均の複屈折性Bavは、
【0105】 Bav={2(π−φ)B1 +φB3 }/π (40)
【0106】によって評価できる。前例でH=1mm、
R=7mmとすると、φ=0.53となる。この時前例
の数値を用いると、2B1 =2.2×10-4、B3 =1
8×10-4であるので、Bav=4.8×10-4となる。
一様な曲げによる複屈折性2B1 に比べて大きくなって
いる。この例では約2倍になっている。
R=7mmとすると、φ=0.53となる。この時前例
の数値を用いると、2B1 =2.2×10-4、B3 =1
8×10-4であるので、Bav=4.8×10-4となる。
一様な曲げによる複屈折性2B1 に比べて大きくなって
いる。この例では約2倍になっている。
【0107】したがって同一の半径の圧電素子を用いて
突起を1条付けるとファイバ長は約半分で済むというこ
とになる。図2に示すように2条の突起を付けると、
(40)式でφが2φになるから、Bav=7.5×10
-4となる。これは一様曲げに比較して約3.4倍であ
り、必要なファイバ長をこれに比例して削減できる。
突起を1条付けるとファイバ長は約半分で済むというこ
とになる。図2に示すように2条の突起を付けると、
(40)式でφが2φになるから、Bav=7.5×10
-4となる。これは一様曲げに比較して約3.4倍であ
り、必要なファイバ長をこれに比例して削減できる。
【0108】最も複屈折性を大きくするには、多数の突
起を設ければ良いということになる。しかし突起の数を
増やして複屈折性が増加する範囲は限られている。突起
によってファイバが持ち上げられる部分ABの円周角が
2φであるが、突起数Nとこれの積2φNが2πの時、
完全に円弧部分が消失することになる。このようなN個
の突起を設けるのが最高の複屈折をもたらすということ
になる。図8は突起を多数設けた例を示す。突起の数が
多いときは、突条をN個設けるというよりは、圧電素子
を正多角形状とした方が作り易いかも知れない。
起を設ければ良いということになる。しかし突起の数を
増やして複屈折性が増加する範囲は限られている。突起
によってファイバが持ち上げられる部分ABの円周角が
2φであるが、突起数Nとこれの積2φNが2πの時、
完全に円弧部分が消失することになる。このようなN個
の突起を設けるのが最高の複屈折をもたらすということ
になる。図8は突起を多数設けた例を示す。突起の数が
多いときは、突条をN個設けるというよりは、圧電素子
を正多角形状とした方が作り易いかも知れない。
【0109】図8において、突起Q1 、Q2 、・・QN
の頂点をA1 、A2 、・・AN とし、隣接する頂点の中
点をM1 、M2 、・・MN とする。一つの頂点で図7と
同様の局所的曲げを作り出すことができる。ここで中心
K、曲率半径R′の局所円弧が存在する。その他の辺の
部分ではファイバは線分をなし、もはや彎曲しない。こ
の場合でも角でファイバが局所的に強く曲がるので複屈
折性が増強される。このような最高複屈折性の条件は、
N多角形とした場合、
の頂点をA1 、A2 、・・AN とし、隣接する頂点の中
点をM1 、M2 、・・MN とする。一つの頂点で図7と
同様の局所的曲げを作り出すことができる。ここで中心
K、曲率半径R′の局所円弧が存在する。その他の辺の
部分ではファイバは線分をなし、もはや彎曲しない。こ
の場合でも角でファイバが局所的に強く曲がるので複屈
折性が増強される。このような最高複屈折性の条件は、
N多角形とした場合、
【0110】 2φN=2π (41)
【0111】であり、このときの平均単位長さ当たりの
複屈折性がB3 になる。前例であれば、B3 =18×1
0-4 となる。最高突起数または角数Nは、(41)で
与えられるが、これは(39)から当然突起の高さと圧
電素子の半径Rの関数である。
複屈折性がB3 になる。前例であれば、B3 =18×1
0-4 となる。最高突起数または角数Nは、(41)で
与えられるが、これは(39)から当然突起の高さと圧
電素子の半径Rの関数である。
【0112】 N(2H/R)1/2 =π (42)
【0113】このとき複屈折性の平均値Bavが突起によ
る項B3 に等しくなる。
る項B3 に等しくなる。
【0114】 Bav=B3 =Ws r(4Hε)1/2 R-3/2 (43)
【0115】である。突起数または角数Nはファイバが
中間点Mで圧電素子の外壁に接触しているという条件で
の突起高さの上限を決めるということになる。しかしこ
れより突起高さが高くても差し支えはない。この場合図
8において中点Mで、ファイバが筒壁から離れるという
ことになるがこれは全く差し支えないし、そうであれば
有効な突起高さが逆に(42)から決定されるのであ
る。この場合は最適条件(42)を仮定して、高さHを
これらの式から消去できるので、消去すると、
中間点Mで圧電素子の外壁に接触しているという条件で
の突起高さの上限を決めるということになる。しかしこ
れより突起高さが高くても差し支えはない。この場合図
8において中点Mで、ファイバが筒壁から離れるという
ことになるがこれは全く差し支えないし、そうであれば
有効な突起高さが逆に(42)から決定されるのであ
る。この場合は最適条件(42)を仮定して、高さHを
これらの式から消去できるので、消去すると、
【0116】 Bav=B3 =Ws πr(2ε)1/2 R-1N-1 (44)
【0117】分割数Nが決まると、最適条件では、張力
が残りのパラメ−タとなり、これを増やす他には曲率を
増やすしか複屈折性を増加させる手段がない。
が残りのパラメ−タとなり、これを増やす他には曲率を
増やすしか複屈折性を増加させる手段がない。
【0118】図1のように圧電素子の上に巻き方向を変
えて2層目を巻くと、1周する内に多数の下層のファイ
バと接触することになる。この接触数がNに該当する
が、Nがπ(2H/R)-1/2より大きいと、すでに述べ
たように(42)で決まる突起の高さH(=π2 N-2R
/2)は実際の突起高さではなく、ファイバの半径の揺
らぎの振幅に等しくなる。つまり分割数Nが実効的な突
起高さHを決めるということになる。
えて2層目を巻くと、1周する内に多数の下層のファイ
バと接触することになる。この接触数がNに該当する
が、Nがπ(2H/R)-1/2より大きいと、すでに述べ
たように(42)で決まる突起の高さH(=π2 N-2R
/2)は実際の突起高さではなく、ファイバの半径の揺
らぎの振幅に等しくなる。つまり分割数Nが実効的な突
起高さHを決めるということになる。
【0119】前例の数値を用いると、Ws =−0.2
7、r=6.25×10-5m、R=7×10-3mとし
て、
7、r=6.25×10-5m、R=7×10-3mとし
て、
【0120】 Bav=B3 =1.07ε/N (45)
【0121】となる。例えばN=10、ε=10-3とす
ると、Bav=10-4程度になる。これは先程の一様曲げ
の場合の約5倍の複屈折性である。複屈折性を増すには
張力すなわちεを増やすしかない。εは張力をファイバ
断面積で割りこれをヤング率で割ったものであるから、
ファイバの伸びを表す。
ると、Bav=10-4程度になる。これは先程の一様曲げ
の場合の約5倍の複屈折性である。複屈折性を増すには
張力すなわちεを増やすしかない。εは張力をファイバ
断面積で割りこれをヤング率で割ったものであるから、
ファイバの伸びを表す。
【0122】上の例では(2r=125μm、E=7.
83×109 kgm-2)張力Fが1kgのとき、ε=
0.01、F=0.5kgの時、ε=0.005とな
る。εは上例の2倍(2×10-3)程度はほしいので張
力として200グラム以上あることが望ましい。この場
合は一様曲げの約10倍の複屈折性を実現することがで
きる。
83×109 kgm-2)張力Fが1kgのとき、ε=
0.01、F=0.5kgの時、ε=0.005とな
る。εは上例の2倍(2×10-3)程度はほしいので張
力として200グラム以上あることが望ましい。この場
合は一様曲げの約10倍の複屈折性を実現することがで
きる。
【0123】どれほどの複屈折性の振幅を必要とするか
ということは、圧電素子の振幅δR/Rによる。これを
大きく取ることができれば、複屈折性の振幅はより小さ
くても差し支えない。
ということは、圧電素子の振幅δR/Rによる。これを
大きく取ることができれば、複屈折性の振幅はより小さ
くても差し支えない。
【0124】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例を示す。これは
圧電振動子の外周に張力を加えながら光ファイバを巻き
付けたものであるが、一部が二重になり、しかも巻く方
向が食い違っていて上層のファイバが下のファイバの為
に凹凸ができ上層のファイバにキンクが発生するように
なっている。キンクにより突起と等価な効果が発生す
る。ために複屈折性が増強される。これは2層の例であ
るが、3層あるいは4層でもよい。多層に巻くのは下層
のファイバによりキンクを発生させ応力集中により複屈
折性を増強するとともにファイバ長を長くして複屈折性
を大きくするためである。
圧電振動子の外周に張力を加えながら光ファイバを巻き
付けたものであるが、一部が二重になり、しかも巻く方
向が食い違っていて上層のファイバが下のファイバの為
に凹凸ができ上層のファイバにキンクが発生するように
なっている。キンクにより突起と等価な効果が発生す
る。ために複屈折性が増強される。これは2層の例であ
るが、3層あるいは4層でもよい。多層に巻くのは下層
のファイバによりキンクを発生させ応力集中により複屈
折性を増強するとともにファイバ長を長くして複屈折性
を大きくするためである。
【0125】図2は本発明の第2の実施例を示す。これ
は円筒形の圧電素子の周囲に突起を設けてこの上にファ
イバを巻き付けて突起による複屈折性の高揚を目的とし
ている。突起の高さは50〜200μmが適当である。
しかし前例のように1mmの突起を設けても差し支えな
い。突起は圧電振動子と一体成形しても良いし、圧電振
動子を形成してから後で突起を付けても良い。これらの
例で電極は図示していないが実際には電極があって高周
波電圧を印加できるようになっている。
は円筒形の圧電素子の周囲に突起を設けてこの上にファ
イバを巻き付けて突起による複屈折性の高揚を目的とし
ている。突起の高さは50〜200μmが適当である。
しかし前例のように1mmの突起を設けても差し支えな
い。突起は圧電振動子と一体成形しても良いし、圧電振
動子を形成してから後で突起を付けても良い。これらの
例で電極は図示していないが実際には電極があって高周
波電圧を印加できるようになっている。
【0126】圧電素子は円筒形状に限らず、円盤形状で
もよい。要は電圧の印加によって圧電振動子は歪みファ
イバに応力が加われば良い。
もよい。要は電圧の印加によって圧電振動子は歪みファ
イバに応力が加われば良い。
【0127】また図8に示す様に、突起の代わりに多角
形状の圧電素子にファイバを張力を加えながら巻き付け
ても良い。例えば半径が5mm程度で、張力が300グ
ラム程度とすることができる。より大きい張力を加えて
も良い。
形状の圧電素子にファイバを張力を加えながら巻き付け
ても良い。例えば半径が5mm程度で、張力が300グ
ラム程度とすることができる。より大きい張力を加えて
も良い。
【0128】図5は本発明の偏波変調器を組み込んだ光
ファイバジャイロの構成例を示す。第1のカップラと、
偏光子の間に本発明の偏波変調器を入れている。また第
2のカップラとファイバコイルの間に本発明の偏波変調
器を入れている。これはデポラライザと同様にシングル
モ−ドファイバの中での偏波面の回転によるfadingを防
ぐことができる。偏波変調器の場合は、デポラライザを
入れて瞬時に光を無偏光にするのではなく、時間的に偏
波面を変動させることにより平均的に偏波面をランダム
にするのである。しかし偏波面の変調の速さが、角速度
の変化に比べて十分に速ければ、瞬時に偏波面が無偏光
になっているのと等価であり、デポラライザと同じ作用
をすることができる。
ファイバジャイロの構成例を示す。第1のカップラと、
偏光子の間に本発明の偏波変調器を入れている。また第
2のカップラとファイバコイルの間に本発明の偏波変調
器を入れている。これはデポラライザと同様にシングル
モ−ドファイバの中での偏波面の回転によるfadingを防
ぐことができる。偏波変調器の場合は、デポラライザを
入れて瞬時に光を無偏光にするのではなく、時間的に偏
波面を変動させることにより平均的に偏波面をランダム
にするのである。しかし偏波面の変調の速さが、角速度
の変化に比べて十分に速ければ、瞬時に偏波面が無偏光
になっているのと等価であり、デポラライザと同じ作用
をすることができる。
【0129】この偏波変調器の好都合なところは、ファ
イバコイルまたはファイバカップラのファイバの一部を
圧電素子に巻き付けることによって作製でき、接続点が
少なく、接続の手数が少なくて済むということである。
×は接続点を示すが、デポラライザを用いるものに比較
して接続点が少ないということが良く分かる。
イバコイルまたはファイバカップラのファイバの一部を
圧電素子に巻き付けることによって作製でき、接続点が
少なく、接続の手数が少なくて済むということである。
×は接続点を示すが、デポラライザを用いるものに比較
して接続点が少ないということが良く分かる。
【0130】
【発明の効果】本発明は圧電素子の周りにシングルモ−
ドファイバを巻き付けたもので電極間に高周波電圧を印
加して複屈折性を変化させ、結果として偏波面を変調す
るものである。圧電素子の表面に突起を作りファイバに
局所的な曲がりを与えると偏波変調の振幅を増大させる
ことができる。また多角形状の圧電素子にファイバを巻
き付けるこことにより曲げを著しくし複屈折変化の振幅
を増大させることもできる。偏波面を自在に回転させる
ことができるので、従来のデポラライザとほぼ等価の機
能を果たすことができる。デポラライザは2本の偏波面
保存ファイバを45°捻じった関係で接続しなければな
らなかったが、これが不要となる。材料費や製作費の点
で大いに有利である。このため光ファイバジャイロの製
造コストを削減できる。
ドファイバを巻き付けたもので電極間に高周波電圧を印
加して複屈折性を変化させ、結果として偏波面を変調す
るものである。圧電素子の表面に突起を作りファイバに
局所的な曲がりを与えると偏波変調の振幅を増大させる
ことができる。また多角形状の圧電素子にファイバを巻
き付けるこことにより曲げを著しくし複屈折変化の振幅
を増大させることもできる。偏波面を自在に回転させる
ことができるので、従来のデポラライザとほぼ等価の機
能を果たすことができる。デポラライザは2本の偏波面
保存ファイバを45°捻じった関係で接続しなければな
らなかったが、これが不要となる。材料費や製作費の点
で大いに有利である。このため光ファイバジャイロの製
造コストを削減できる。
【図1】圧電素子に2層以上になるようにファイバを巻
き下のファイバのために上のファイバに凹凸ができるよ
うにした実施例を示す斜視図。
き下のファイバのために上のファイバに凹凸ができるよ
うにした実施例を示す斜視図。
【図2】圧電素子の表面に突起を設けファイバを局所的
に強く曲げた状態を示す図。
に強く曲げた状態を示す図。
【図3】光ファイバジャイロにおいて本発明の偏波変調
器を挿入する箇所を説明するための図。
器を挿入する箇所を説明するための図。
【図4】圧電素子にシングルモ−ドファイバを巻き付け
本発明の偏波変調器の原形を示す斜視図。
本発明の偏波変調器の原形を示す斜視図。
【図5】本発明の偏波変調器を2箇所に備えた光ファイ
バジャイロの概略構成図。
バジャイロの概略構成図。
【図6】ファイバの彎曲点において発生する応力の定義
と関係を説明するための図。
と関係を説明するための図。
【図7】圧電素子の表面に突起を設けた時のファイバの
撓みとパラメ−タの関係を示す説明図。
撓みとパラメ−タの関係を示す説明図。
【図8】圧電素子の表面に8条の突起を設けた時のファ
イバの局所的な撓みを説明するための図。
イバの局所的な撓みを説明するための図。
Claims (7)
- 【請求項1】 電極を有する筒状または柱状の圧電素子
の周囲にシングルモ−ド光ファイバを張力を掛けながら
複数層巻き回してなり、電極間に交流電圧を印加して巻
線の半径方向に偏波面を持つ光とこれと直角の方向に偏
波面を持つ光の間の屈折率の差を時間的に変動させるよ
うにした事を特徴とする偏波変調器。 - 【請求項2】 電極を有し、表面に突起を有する圧電素
子の周囲にシングルモ−ド光ファイバを張力を掛けなが
ら複数層巻き回してなり、突起においてファイバが局所
的に強く彎曲しており、電極間に交流電圧を印加して巻
線の半径方向に偏波面を持つ光とこれと直角の方向に偏
波面を持つ光の間の屈折率の差を時間的に変動させるよ
うにした事を特徴とする偏波変調器。 - 【請求項3】 電極を有する多角形筒状または多角形柱
状の圧電素子の周囲にシングルモ−ド光ファイバを張力
を掛けながら複数層巻き回してなり、多角形の角におい
てファイバが局所的に強く彎曲しており、電極間に交流
電圧を印加して巻線の半径方向に偏波面を持つ光とこれ
と直角の方向に偏波面を持つ光の間の屈折率の差を時間
的に変動させるようにした事を特徴とする偏波変調器。 - 【請求項4】 電極を有し、半径が7mm以下の筒状ま
たは柱状の圧電素子の周囲に直径が200μm以下のシ
ングルモ−ド光ファイバを張力を掛けながら複数層巻き
回してなり、電極間に交流電圧を印加して巻線の半径方
向に偏波面を持つ光とこれと直角の方向に偏波面を持つ
光の間の屈折率の差を時間的に変動させるようにした事
を特徴とする偏波変調器。 - 【請求項5】 電極を有し、表面にN条の突起を有する
半径Rの円筒状または円柱状の圧電素子の周囲にシング
ルモ−ド光ファイバを張力を掛けながら複数層巻き回し
てなり、突起においてファイバが局所的に強く彎曲して
おり、電極間に交流電圧を印加して巻線の半径方向に偏
波面を持つ光とこれと直角の方向に偏波面を持つ光の間
の屈折率の差を時間的に変動させるようにしてあり、前
記突起の高さHがπ2 /(2N2 R)以上である事を特
徴とする偏波変調器。 - 【請求項6】 電極を有し、表面に突起を有する圧電素
子の周囲に直径が200μm以下のシングルモ−ド光フ
ァイバを200グラム以上の張力を掛けながら複数層巻
き回してなり、突起においてファイバが局所的に強く彎
曲しており、電極間に交流電圧を印加して巻線の半径方
向に偏波面を持つ光とこれと直角の方向に偏波面を持つ
光の間の屈折率の差を時間的に変動させるようにした事
を特徴とする偏波変調器。 - 【請求項7】 シングルモ−ドファイバを多数回巻き回
したファイバコイルと、単色光を発生する発光素子と、
発光素子の光をファイバコイルに導くためのファイバ経
路に設けられる2つのカップラと、第1のカップラと第
2のカップラの間に設けられる偏光子と、ファイバコイ
ルを右廻り光左廻り光に伝搬した光を干渉させ干渉光の
強度を検出する受光素子と、偏光子と光源の間、あるい
は偏光子とファイバコイルの間のいずれか一方または両
方に設けられた偏波変調器とを含み、前記偏波変調器は
電極を有する筒状または柱状の圧電素子の周囲にシング
ルモ−ド光ファイバを張力を掛けながら複数層巻き回し
てなり、電極間に交流電圧を印加して巻線の半径方向に
偏波面を持つ光とこれと直角の方向に偏波面を持つ光の
間の屈折率の差を時間的に変動させるようにしたもので
あることを特徴とする光ファイバジャイロ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32117692A JPH06147905A (ja) | 1992-11-04 | 1992-11-04 | 偏波変調器と光ファイバジャイロ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32117692A JPH06147905A (ja) | 1992-11-04 | 1992-11-04 | 偏波変調器と光ファイバジャイロ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06147905A true JPH06147905A (ja) | 1994-05-27 |
Family
ID=18129645
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32117692A Pending JPH06147905A (ja) | 1992-11-04 | 1992-11-04 | 偏波変調器と光ファイバジャイロ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06147905A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6266456B1 (en) * | 1998-02-21 | 2001-07-24 | Donam Systems Inc. | Optical fiber polarization scrambler and operating parameter input method therefor |
EP1925253A1 (en) * | 2006-11-24 | 2008-05-28 | FUJIFILM Corporation | Optical Tomograph |
JP2010523336A (ja) * | 2007-04-05 | 2010-07-15 | プレシテク オプトロニク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 加工装置および材料加工方法 |
CN106526903A (zh) * | 2016-12-02 | 2017-03-22 | 山东省科学院激光研究所 | 一种偏振控制器 |
-
1992
- 1992-11-04 JP JP32117692A patent/JPH06147905A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6266456B1 (en) * | 1998-02-21 | 2001-07-24 | Donam Systems Inc. | Optical fiber polarization scrambler and operating parameter input method therefor |
EP1925253A1 (en) * | 2006-11-24 | 2008-05-28 | FUJIFILM Corporation | Optical Tomograph |
US7701585B2 (en) | 2006-11-24 | 2010-04-20 | Fujifilm Corporation | Optical tomograph which obtains tomographic images irrespective of polarization direction of light beams |
JP2010523336A (ja) * | 2007-04-05 | 2010-07-15 | プレシテク オプトロニク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 加工装置および材料加工方法 |
CN106526903A (zh) * | 2016-12-02 | 2017-03-22 | 山东省科学院激光研究所 | 一种偏振控制器 |
CN106526903B (zh) * | 2016-12-02 | 2019-07-12 | 山东省科学院激光研究所 | 一种偏振控制器 |
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