JPH06147650A

JPH06147650A - 太陽集光器

Info

Publication number: JPH06147650A
Application number: JP4301086A
Authority: JP
Inventors: Shunji Asai; 俊二浅井
Original assignee: Yazaki Corp
Current assignee: Yazaki Corp
Priority date: 1992-11-11
Filing date: 1992-11-11
Publication date: 1994-05-27
Anticipated expiration: 2013-10-27
Also published as: JP2816788B2

Abstract

(57)【要約】【目的】採光を効果的に行え、簡易な手段で空だきを
防止でき、温水が必要温度以上になったときの運転を簡
易な手段で止める。【構成】回転板５の一方の面には太陽光９を受けて集
熱する集熱面が、他方の面には太陽光９を反射する反射
面がそれぞれ形成されている。回転板５の両端部には回
転軸６が設けられ、回転板５は回転軸６を中心にモータ
駆動により回動する。集熱面には集熱面温度を検出する
集熱面温度センサが、集熱板５に循環して吸熱する熱媒
が貯溜される貯溜槽には該貯溜槽内の熱媒温度を検出す
る熱媒温度センサがそれぞれ設けられている。集熱面温
度センサ、熱媒温度センサのそれぞれの検出温度が予め
それぞれ設定された値より大きくなると、制御装置は回
転板５を反転する。熱媒温度センサの検出温度が前記設
定値より小さくなると、制御装置は再度回転板５を反転
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は太陽エネルギーを集める
太陽集光器に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の太陽集光器は太陽光エネルギー
を熱エネルギーなどに変換し、温水などを得る機器とし
て周知なものである。

【０００３】従来の太陽集光器は、一例を挙げると、表
面を選択吸収面などとした太陽熱エネルギーを吸収する
ための集熱板を建物の屋根などに設け、その熱エネルギ
ーを熱媒によって貯溜槽に運び、該貯溜槽内に蓄えるな
どの構成としている。

【０００４】一方、住宅等において必要不可欠な機能と
して採光がある。採光を行うために、従来、屋根に天窓
を設けるなどしている。しかし、太陽熱エネルギー利用
のための集熱板と天窓とを１つの屋根に設けるのはスペ
ース上などの問題もある。

【０００５】この点で、太陽熱を集熱し、蓄熱の上、室
内に放熱する太陽熱集蓄熱装置の分野においては、採光
機能を兼ね備えた太陽熱集蓄熱装置が提案されている
（特開昭５９−７８４９号公報）。図４、５は、かかる
太陽熱集蓄熱装置の構造を説明する図であり、図４は同
装置の平面図、図５は同装置の断面図である。図４、５
を参照して、集蓄熱板１０１は回転軸１０２を介して、
支持枠１０３に支持されている。回転軸１０２に連結し
て歯車１０４が設けられ、ねじ切りロッド１０５と結合
している。ロッド１０５は傘歯車１０７などによりハン
ドル１０６と結合される。１０８は透光板である。この
ような構成により、集蓄熱するときは図４のように太陽
光を集蓄熱板１０１で受け、採光するときはハンドル１
０６で集蓄熱板１０１を回動させて、集蓄熱板１０１、
１０１間の隙間から太陽光を室内に導く。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる太陽熱
集蓄熱装置にあっても、太陽の高さは時間とともに変化
し太陽光の入射角が変化するので、上記の構成のよう
に、集蓄熱板１０１、１０１間の隙間から太陽光を室内
に導くというだけでは、効果的に採光することができな
い。

【０００７】また、太陽集光器で温水などを得る場合に
空だきを簡易な手段で防止したり、貯溜槽内の温水が必
要温度以上になったときに太陽集光器の運転を簡易な手
段で止める必要がある。

【０００８】本発明は、採光を効果的に行え、簡易な手
段で空だきを防止でき、温水が必要温度以上になったと
きの運転を簡易な手段で止めることができる太陽集光器
を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の要旨は、一方の面には太陽光を受けて集熱す
る集熱面を他方の面には太陽光を反射する反射面をそれ
ぞれ有し端部に回転軸を有して該回転軸を中心に回動す
る回転板と、前記回転軸を中心に前記回転板を回動する
回動手段とを備えた太陽集光器にある。

【００１０】また、前記集熱面の温度を検出する集熱面
温度検出手段と、該集熱面温度検出手段による前記検出
温度が予め設定された値より大きくなったときは前記回
転板を前記回動手段により反転する制御手段とを備えた
前記の太陽集光器も要旨とする。

【００１１】前記集熱面で集熱した熱媒を貯溜する貯溜
槽と、該貯溜槽内の前記熱媒の温度を検出する貯溜槽温
度検出手段と、該貯溜槽温度検出手段による前記検出温
度が予め設定された値より大きくなったときは前記回転
板を前記回動手段により反転する制御手段とを備えた前
記のいずれかの太陽集光器も要旨とする。

【００１２】前記集熱面温度検出手段及び、または前記
熱媒温度検出手段による前記検出温度が前記予めそれぞ
れ設定された値より小さくなったときに前記回動手段に
より前記回転板を反転する前記集熱面温度検出手段及
び、または前記熱媒温度検出手段を備えた前記のいずれ
かの太陽集光器も要旨とする。

【００１３】

【作用】本発明にかかる太陽集光器を建物の屋根などに
設置する。集熱を行うときは太陽光を集熱面で受光して
集熱する。集熱を行わないときは、回動手段で回転板を
反転させ、反射面で太陽光を反射すれば、回転板の異常
温度上昇が防止できる。

【００１４】採光するときは、回転板を回動させ、反射
面で太陽光を反射し、建物の室内に取り入れる。このと
き、太陽の位置に対応して回転板の回動角度を調節し
て、反射した太陽光の室内への入射方向を調節すれば、
効果的に採光することができる。

【００１５】また、集熱と採光を同時に行おうとすると
きは、集熱面を太陽の方向に向けて集熱し、他方の面の
反射面で太陽光の天空輻射成分を反射して室内に入射さ
せることも可能である。

【００１６】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図１乃至図３は本発明の一実施例にかかる太陽
集光器の構造を説明する図である。図１、２は同装置の
断面図であり、住宅の屋根に同装置を設置した状態を示
すものである。図１、２を参照して、太陽集光装置１
は、例えば住宅の屋根の野地板２に支持枠３により支持
されている。４は屋根材である。複数の回転板５はその
両端部で回転軸６に支持され、回転板５は回転軸６で図
示しない支持部に回動可能に支持されている。該回動は
例えば図示しないモータの駆動により行う。

【００１７】回転板５の構造については、さらに図３を
参照して説明する。図３は回転板５の断面図である。同
図を参照して回転板５は一方の面が太陽光を受けて集熱
する集熱面７、他方の面は太陽光を反射する反射面８が
形成されている。集熱面７の表面は、例えば太陽光を吸
収しやすいように黒色塗装を行うかまたは選択吸収面と
して太陽光の集熱が容易にできるように形成する。反射
面８の表面は、例えばマスキングにより塗装や表面処理
ができないようにするか、反射材料を貼り付けるなどし
て太陽光を反射できるように形成し、集熱面７と反射面
８とを一体的に形成する。

【００１８】回転軸６には熱媒が流通する図示しない流
路が形成されており、集熱面７で太陽熱を集熱した熱媒
は図示しない貯溜槽に貯溜される。

【００１９】集熱面７には集熱面７の温度を検出する図
示しないセンサ（集熱面温度センサ）が設けられてい
る。また図示しない貯溜槽内には、該貯溜槽内の熱媒の
温度を検出する図示しないセンサ（熱媒温度センサ）が
設けられている。本実施例の太陽集光器１は図示しない
制御装置を備えており、上記の各センサにより検出され
る集熱面７、熱媒夫々の温度が夫々予め設定された値よ
り大きくなると、図示しないモータを駆動して回転板５
を反転する。また、かかる値より小さくなったときも再
度反転するように制御することができる。設定値は、集
熱面温度センサの検出温度については回転板５に大きな
負担をかけない程度に任意に設定することができる。熱
媒温度センサの検出温度については太陽集光器１の使用
目的に合わせて任意に設定することができる。

【００２０】つづいて本実施例にかかる太陽集光装置１
の動作について説明する。集熱を行うときは図１に示す
ように太陽光９を集熱面７で受光して集熱する。集熱を
行わないときは、図示しないモータで回転板５を反転さ
せ、反射面８で太陽光９を反射すれば、回転板５の異常
温度上昇が防止できる。

【００２１】このとき、図示しない集熱面温度センサに
よる検出温度が予め設定された値より大きくなったとき
に図示しない上記の制御装置により図示しないモータを
駆動して回転板５を反転させれば集熱面７における空だ
きを防止できる。すなわち、熱媒を回転板５に循環させ
ないときに集熱面７で太陽光を受光すると空だきとなる
が、このとき集熱面７は異常高温となるから、上述の通
り集熱面７の温度が予め設定された値より大きくなった
ことの検出を空だきの発生ととらえて、回転板５を反転
すれば、集熱面７は太陽光を受光せず反射面８で反射す
るから、空だきが防止される。このとき集熱面７の温度
が上述の予め設定された値より小さくなったら再度回転
板５を反転させることもできる。

【００２２】また、同様に図示しない貯溜槽温度センサ
による検出温度が予め設定された値より大きくなったと
きに図示しない上記の制御装置により図示しないモータ
を駆動して回転板５を反転させれば、貯溜槽内の熱媒の
必要以上の温度上昇を防止できる。このとき、貯溜槽内
の熱媒の温度が上述の予め設定した値より小さくなった
ときに再度回転板５を反転させ、集熱面７で再度集熱す
るという動作を繰り返して、貯溜槽内の熱媒の温度を予
め設定した温度に大体保てるようにすることもできる。

【００２３】本実施例にかかる太陽集熱器１により採光
するときは、図２のように回転板５を回動させ、反射面
８で太陽光９を反射し、室内に取り入れる。このとき、
太陽の位置に対応して回転板５の回動角度を調節して、
反射した太陽光の室内への入射方向を調節すれば、単に
回転板５、５間の隙間から直接太陽光を入射させるのに
比べ、効果的に採光することができる。

【００２４】また、集熱と採光を同時に行おうとすると
きは、集熱面７を太陽の方向に向けて集熱し、他方の面
の反射面８で太陽光の天空輻射成分を反射して室内に入
射させることができる。

【００２５】

【発明の効果】本発明にかかる太陽集光器によれば、集
熱を行わないときは、回動手段で回転板を反転させ、反
射面で太陽光を反射すれば、回転板の異常温度上昇が防
止できる。

【００２６】採光するときは、回転板を回動させ、反射
面で太陽光を反射し、建物の室内に取り入れる。このと
き、太陽の位置に対応して回転板の回動角度を調節し
て、反射した太陽光の室内への入射方向を調節すれば、
効果的に採光することができる。また、集熱と採光を同
時に行おうとするときは、集熱面を太陽の方向に向けて
集熱し、他方の面の反射面で太陽光の天空輻射成分を反
射して室内に入射させることもできる。

【００２７】集熱面温度検出手段を備えた前記の構成の
場合は、集熱面の温度を集熱面温度検出手段で検出す
る。集熱面で太陽光を受光したまま空だきがされると集
熱面が異常温度上昇し、集熱面の温度が予め設定された
値より大きくなったときに、これを空だきの検出として
回転板を反転し集熱面への太陽光の受光を防止するか
ら、簡易な手段で空だきを防止することができる。

【００２８】熱媒温度検出手段を備えた前記の構成の場
合は、貯溜槽内の熱媒の温度を熱媒温度検出手段で検出
する。かかる検出温度が予め設定された値より大きくな
ったときは回転板を反転し集熱面への太陽光の受光を防
止できるから、熱媒の必要以上の温度上昇を簡易な手段
で防止することができる。

【００２９】さらに、熱媒温度検出手段を備え、制御手
段が熱媒温度検出手段による前記検出温度が前記予め設
定された値より小さくなったときに回動手段により回転
板を反転する前記の構成の場合は、貯溜槽内の熱媒の温
度を予め設定した温度に大体保てるようにすることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例にかかる太陽集光器の断面図
である。

【図２】本発明の一実施例にかかる太陽集光器の断面図
である。

【図３】本発明の一実施例にかかる太陽集光器の回転板
の断面図である。

【図４】従来の太陽熱集蓄熱装置の構造を説明する平面
図である。

【図５】従来の太陽熱集蓄熱装置の構造を説明する断面
図である。

【符号の説明】

５回転板６回転軸７集熱面８反射面９太陽光

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】一方の面には太陽光を受けて集熱する集
熱面を他方の面には太陽光を反射する反射面をそれぞれ
有し端部に回転軸を有して該回転軸を中心に回動する回
転板と、前記回転軸を中心に前記回転板を回動する回動
手段とを備えた太陽集光器。
【請求項２】前記集熱面の温度を検出する集熱面温度
検出手段と、該集熱面温度検出手段による前記検出温度
が予め設定された値より大きくなったときは前記回転板
を前記回動手段により反転する制御手段とを備えた請求
項１項記載の太陽集光器。
【請求項３】前記集熱面で集熱した熱媒を貯溜する貯
溜槽と、該貯溜槽内の前記熱媒の温度を検出する貯溜槽
温度検出手段と、該貯溜槽温度検出手段による前記検出
温度が予め設定された値より大きくなったときは前記回
転板を前記回動手段により反転する制御手段とを備えた
請求項１項または２項記載の太陽集光器。
【請求項４】前記集熱面温度検出手段及び、または前
記熱媒温度検出手段による前記検出温度が前記予めそれ
ぞれ設定された値より小さくなったときに前記回動手段
により前記回転板を反転する請求項２項又は３項に記載
の太陽集光器。