JPH06140680A - 電界効果型超電導素子 - Google Patents

電界効果型超電導素子

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JPH06140680A
JPH06140680A JP4290515A JP29051592A JPH06140680A JP H06140680 A JPH06140680 A JP H06140680A JP 4290515 A JP4290515 A JP 4290515A JP 29051592 A JP29051592 A JP 29051592A JP H06140680 A JPH06140680 A JP H06140680A
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JP
Japan
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layer
superconducting
normal conductor
substrate
gate electrode
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JP4290515A
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English (en)
Inventor
Yoko Sugaya
庸子 菅家
Masahiro Kasai
昌弘 葛西
Toshiyuki Ono
俊之 大野
Kenichi Chiyabara
健一 茶原
Yuzo Kozono
裕三 小園
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、電界効果が大きく信頼性の高い電界
効果型超伝導素子を提供することを目的とする。 【構成】基板1と、前記基板1上に順に、ゲート電極層
2と、ゲート絶縁層3と、常伝導層4と、一対のソース
およびドレイン電極層5a、5bとを有し、前記ソース
およびドレイン電極層5a、5bは、超伝導材料により
構成されていることを特徴とする電界効果型超伝導素
子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超伝導材料で形成され
た電極を備えた超伝導素子に係り、特に、電界により超
伝導電極から流れる電流を制御する電界効果型超伝導素
子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の超伝導素子としては、例えば、特
開昭63−221687号公報記載の超伝導トランジス
タが知られている。この超伝導トランジスタは、半導体
基板上に0.1μm以下の間隔を開けて一対の超伝導電
極を形成し、超伝導電極間の半導体基板露出面上に、絶
縁層を介してゲート電極を備えた構成である。この一対
の超伝導電極間に流れる超伝導電流を、ゲ−ト電極に印
加したゲ−ト電圧の電界効果により制御するものであ
る。
【0003】また、特開平1−235283号公報によ
れば、基板上にゲート電極、半導体薄膜、超伝導体電極
の順に形成したMES型ジョセフソン電界効果トランジ
スタが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開昭63−221687号公報記載の超伝導トランジス
タは、高性能に動作を可能にするための条件としては、
結晶性の良好な絶縁層を形成する必要がある。しかしな
がら、0.1μm以下という微小な間隔を開けて形成さ
れた一対の超伝導電極の間に、結晶性の良好な絶縁層を
形成することは技術的に非常に難しく、高性能な超伝導
トランジスタを形成することは困難である。また、現在
開発が進んでいる酸化物高温超伝導体を超伝導電極の材
料として用いるために、SiあるいはGaAs半導体基
板上に堆体積する試みが広く行われているが、現在のと
ころ成功しておらず、高温超伝導体を超伝導電極として
用いることができない。
【0005】一方、特開平1−235283号公報記載
のMES形ジョセフソン電界効果トランジスタは、ゲー
ト電極と半導体薄膜との間にゲ−ト絶縁層を備えていな
いため、実際には電界効果型として動作することができ
ない。また、ゲ−ト電極と半導体薄膜が基板と接するた
め、ゲート電極と半導体薄膜を構成する材料と、基板を
構成する材料とが反応しない材料を選択する必要があ
り、材料が限定される。従って、従来技術によるなら
ば、酸化物超伝導体を電極に用いた電界効果型超伝導素
子において、高性能な特性を得ることは困難であった。
【0006】本発明は、ゲート電圧に対する超伝導電流
の変化が大きく、信頼性の高い電界効果型超伝導素子を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者等は、電界効果型
超伝導素子の研究を進めていくうちに、電界効果や動作
の信頼性や耐久性など素子の性能を左右する要因が、素
子を構成するそれぞれの薄膜層の結晶配向性であること
を見出した。そして、良好な結晶配向性の薄膜層からな
る素子を得るために本発明によれば、常伝導体層と、前
記常伝導体層に超伝導電流を流すために超伝導体で形成
されたソースおよびドレイン電極層と、前記常伝導体層
に電界を印加して前記超伝導電流を制御するためゲート
電極層と、前記常伝導体層と前記ゲート電極層とを絶縁
するためのゲート絶縁層と、上記各層を支持する基板と
を有し、前記各層は、前記基板上に、ゲート電極層、ゲ
ート絶縁層、常伝導体層、一対のソースおよびドレイン
電極層の順に積層されていることを特徴とする電界効果
型超伝導素子が提供される。
【0008】前記電界効果型超伝導素子におけるゲ−ト
電極層、ゲ−ト絶縁層、常伝導体層、超伝導体からなる
ソ−スおよびドレイン電極層を、立方晶もしくはペロブ
スカイト構造の結晶系で構成し、さらに、素子が全体と
してエピタキシャルな方位関係となる層を用いることが
できる。
【0009】また、上記エピタキシャルな方位関係で成
長しているゲ−ト電極層、ゲ−ト絶縁層、常伝導体層、
ソ−スおよびドレイン電極層は、結晶配向が(h0
0),(0k0),(hh0)もしくは(00l)面配
向膜であり、各層界面の結晶の格子定数の不整合率はす
べて10%以内の膜を用いることが可能である。
【0010】また、上記ゲ−ト電極層を形成する材料
は、化1に示す貴金属もしくは高融点金属より選択する
ことができ、上記ゲ−ト絶縁層を形成する材料は、化2
に示すペロブスカイト構造を有する誘電体もしくは強誘
電体より選択することができ、上記常伝導体層を形成す
る材料は、化3に示すペロブスカイト構造を有する磁性
体もしくは、化4に示す半導体より選択することがで
き、上記ソ−スおよびドレイン電極を形成する材料は、
化5に示す酸化物超伝導体から選択することができる。
【0011】
【化1】Rh,Ir,Pd,Pt,Al,Au,Ag
【0012】
【化2】SrTiO3,BaTiO3,PbTiO3,L
aGaO3,LaAlO3,NdGaO3,CeO,Mg
【0013】
【化3】(La1-xx)DOy, ただし、AはBa,Ca,Sr,Pb、DはMn,C
o,Cr、0≦x≦1,2.7≦y≦3.3、 (Fe1-xx)GO ただし、EはBa,Ca,Sr、GはMn,Mo、0≦
x≦1,2.7≦y≦3.3 (Pr1−xNdx)(Ba1-xSrx)MnOy,(Bi
1-xCax)MnOy,(La1-xx)MnOy ただし、JはCo,Ni,Cr,Cu、0≦x≦1,
2.7≦y≦3.3、 (Ga1-xCox)MnOy,LMOy ただし、LはBi,Ba,Sr,Ca、MはMn,F
e,Co,Cr,Ru、0≦x≦1,2.7≦y≦3.
【0014】
【化4】(Q1+x2-x)Cu3y ただし、QはLa,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,D
y,Ho,Er,Yb、RはBa,Ca,Sr、0.5
≦x≦2、 (T1+x2-x)Cu3y ただし、TはCe,Pr、RはBa,Ca,Sr、0≦
x≦2、 La2CuO4
【0015】
【化5】BaABiO3〔ただし、AはPb,K〕,
(La,D)2CuO4〔ただし、DはBa,Sr〕,
(La,Sr)3CaCu25,YBa2Cu37,YB
2Cu48,Y2Ba4Cu715,(Y,Ca)Ba2
Cu48,Bi2Sr2CuO5,Bi2(Sr,La)2
CuO5,Bi2Sr2CaCu28,(Bi,Pb)2
2CaCu28,(Bi,Pb)2Sr2Ca2Cu2
10,Bi2Sr2Ca3Cu412,Bi2(Ca,Pr)3
Cu28,Tl2Ba2CuO5,Tl2Ba2CaCu2
8,Tl2Ba2Ca2Cu310,Tl2Ba2Ca3Cu4
12,Tl(Ba,La)2CuO5,TlBa2CaC
27,TlSr2CaCu27,(Tl,Bi)Sr2
CaCu27,(Tl,Pb)Sr2(Ca,Y)Cu2
7,TlBa2CaCu39,(Tl,Pb)Sr2
2Cu39,(Tl,Bi)Sr2Ca2Cu39
(Tl,Bi,Pb)Sr2Ca2Cu39,TlBa2
Ca3Cu411,TlBa2Ca4Cu513,Pb2(S
r,La)2Cu26,Pb2Sr2(Y,Ca)Cu3
8,(Pb,Cu)2(Sr,Ba)2(Y,Ca)Cu3
8,(Pb,Cu)(Sr,La)2CuO5,(P
b,Cu)(Sr,Ca)2(Y,Ca)Cu27
(Pb,Cu)(Sr,Ba)2(Y,Ca)Cu
27,(Nd,Ce,Sr)2CuO4,(Nd,Ce)
2CuO4,Nd2CuO4-xx〔ただし、0.1≦x≦
3.9〕,(Eu,Ba)2(Eu,Ce)2Cu
310,(Pb,Cu)(Sr,Eu)2(Eu,Ce)
2Cu29,Bi2Sr2(Eu,Ce)2Cu210
【0016】
【作用】本発明の電界効果型超伝導素子は、基板上に先
ずゲ-ト電極層を形成し、次にこれを被覆するゲート絶
縁層、さらにゲート絶縁層上に積層して常伝導体層を形
成し、その常伝導体層上に一対のソースおよびドレイン
電極層を配置する構造をとっている。従って、ゲート絶
縁層は、ゲート電極層の上の平らな面に形成されるの
で、ゲート絶縁層を結晶性の良い単結晶にすることがで
きる。ゲート絶縁層の結晶性が良好である素子は、ゲー
ト電極層からの電界が常伝導体層に効果的に印加される
ため電界効果が大きく、小さな電圧で超伝導電流を効率
良く制御することができる。
【0017】また、この構成は、最上部となる超伝導電
極形成工程まで、各層連続して成膜するプロセスをもち
いることができるため、ゲート絶縁層の結晶性が良いだ
けでなく、ゲート絶縁層上に順に積層される各層各層間
の界面の結晶性を乱すことなく結晶製の良好な膜が積層
可能となる。これにより、各層は再現性の良い物性値を
示し、特性を損なうことがない。すなわち素子の動作の
信頼性の向上させることができる。
【0018】本発明の電界効果型超伝導素子の動作を簡
単に説明する。本発明の素子は、ソースおよびドレイン
電極から常伝導体層中にしみだした超伝導電子対(波動
関数)が常伝導体中で重なりあうことで、両電極間に超
伝導電流が流れる超伝導近接効果現象を利用したもので
ある。ゲ-ト電極からゲ-ト絶縁層を介してゲート電圧を
印加すると、常伝導体中のキャリア濃度が増加、もしく
は減少する。そのキャリア濃度の変化にともない、超伝
導電子対のしみだす距離に変化が生ずるため、ゲート電
圧で超伝導電流を制御することができる。
【0019】
【実施例】本発明による第1の実施例の電界効果型超伝
導素子の構造を図1を用いて説明する。
【0020】本発明の第1の実施例の電界効果型超伝導
素子は、基板1と、基板1上に形成されたゲ−ト電極2
と、それを被覆するゲ−ト絶縁層3とを備えて構成され
ている。ゲート絶縁層3上には、常伝導体層4がさらに
形成され、常伝導体層4の上には、一対のソース電極層
5aおよびドレイン電極層5bが形成されている。ソー
ス電極層5aおよびドレイン電極層5bは、超伝導体か
ら構成されている。ソ−ス電極層5aとドレイン電極5
bとは、いわゆる超伝導近接効果接合となっており、両
電極5a,5bの間隔Lは10nm〜5μmである。
【0021】本実施例では、基板1を(100)面のM
gO単結晶で形成した。また、基板1上の各層は、表1
に示した各材料によって、表1に示した面方位及び格子
定数でにエピタキシャルに形成されている。
【0022】
【表1】
【0023】つぎに第1の実施例の電界効果型超伝導素
子の動作について説明する。ソース電極層5a,ドレイ
ン電極層5b間に電圧を印加すると、超伝導近接効果に
より両電極5a、5bからしみだした超伝導電子対が、
常伝導層4中で重なりあい、両電極5a,5b間に超伝
導電流が流れる。そこへゲ−ト電極2より電圧を印加す
ると、その電界効果によって超伝導電流は制御される。
これが、本実施例の電界効果型超伝導素子の基本動作と
なる。
【0024】この近接効果について、さらに詳細に説明
する。現在の近接効果の理論として広く知られているの
が、常伝導層4の電子の平均自由行程長が電極5a,5
bの超伝導体のコヒーレント長ξ0よりも長いいわゆる
ダーテイリミットでの超伝導電子対波動関数(pair
amplitude)である。超伝導電子対波動関数
は、電極層5a,5bの超伝導体の中で発生して、それ
に接する常伝導体層4の中へ、拡散浸透していく。
【0025】超伝導電子対波動関数ξの空間的広がりは
下式のように記述される。
【0026】
【数1】
【0027】例えば、常伝導体4としてLa0.7Ca0.3
MnOyを用い、電極層5a,5bを構成する超伝導体
としてYBa2Cu3yを用いた場合には、ξは数nm
と見積られる。しかしながら、我々は、YBa2Cu3
y/La0.7Ca0.3MnOyの系を用いた近接効果の実験
において、ξの長さが数十nm〜数百nmにも伸びてい
ると見受けられる結果を得た。これは長距離近接効果と
呼ばれ、常伝導体層4がLa−Ba−Cu−OやPr−
Ba−Cu−Oなどの半導体でも同様の現象が既に世に
知られている。この詳しいメカニズムについては、今も
論議がとり行なわれている最中であり決定的なものはな
い。少なくとも従来の理論のみでは、説明できないこと
から単に常伝導体中のキャリアの状態のみではなく、常
伝導体の持つ磁性スピンの構造やその状態が関係してい
る現象であると我々は考えている。従って、本実施例の
電界効果型超伝導素子では、電極層5a、5bの間隔
を、数nmから数μmに設定することができる。
【0028】次にゲート電極層2の電圧によって、ソー
ス、ドレイン電極層5a、5b間の超伝導電流が制御さ
れる動作について図6を用いて、さらに説明する。図6
(c)のように、電極5a、5bの超伝導体と、常伝導
体層4との界面では、超伝導電子対波動関数のしみ出し
が起る。常伝導体層4のポテンシャルは、界面からの距
離とともにエクスポネンシャル的に減衰していく。ま
た、超伝導体からなる電極5a、5bが常伝導体層4を
介して間隔Lをへだててあるときの、超伝導電子対の持
つエネルギ−のモデルを図6(a)に示す。常伝導体層
4のポテンシャルの存在確立は、Deutcherとde Gennes
によれば、常伝導体層4中のキャリアの移動度の平方根
とキャリアの濃度の立方根に比例する。図6(a)のよ
うに、Lがξと等しいか、わずかに大きい場合、図6
(d)のように極小さな超伝導電流Icが観察される。
また、ゲート電極層2に電圧を印加すると、電界効果に
よって半導体中のキャリア濃度を増やせば、数1のよう
にξの減衰の度合が少なくなり、超伝導電子対のしみだ
し距離が長くなる。この結果、両電極5a,5bからし
みだした超伝導電子対が、図6(b)のように重なりあ
い、超伝導電流Icgが流れる。このように、ゲート電
極層2に印加する電圧によって、超伝導電流を制御する
ことができる。
【0029】次に、第1の実施例の電界効果型超伝導素
子の各層の形状を変えた別の電界効果型超伝導素子を図
2、図3に示す。
【0030】図2(a)は、本発明による電界効果型超
伝導素子の第2の実施例の断面図である。図2(b)
は、本発明による電界効果型超伝導素子の第3の実施例
の断面図である。第2、第3の実施例とも、ゲ−ト電極
層2は基板1上に形成された薄膜層の1部分を取り除く
ことで形成されている。ゲ−ト電極層2以外の残りの薄
膜層は、配線薄膜層2aであり、ゲ−ト電極層2と同一
の材料、同一の結晶系及び面方位で成長している。この
場合、配線薄膜層2aは他の素子と接合し、配線とな
る。絶縁層3、常伝導体層4、ソース及びドレイン電極
層5a,5bが、第1の実施例と同様に設けられてい
る。第2、第3の電界効果型超伝導素子の、基本動作は
図1の第1の実施例の素子と同じである。また、各層の
材料、面方位、格子定数は第1の実施例と同様である。
第3の実施例において配線薄膜層2aは、常伝導体層4
と基板1とを隔離し、拡散を防止する。
【0031】さらに、図3は、第3の実施例の素子を超
伝導材料の配線5aで接続する電界効果型超伝導素子の
断面図である。配線は、超伝導電極5を薄膜層2a上ま
で延長し加工する。この場合、配線薄膜層2aおよび配
線絶縁層3aが基板1と配線材である超伝導膜との間で
拡散防止層として作用するため、あらゆる材料の基板上
に超伝導配線を形成できる。また配線薄膜層2aおよび
配線絶縁層3aが、配線材の超伝導体をへテロエピタキ
シャルに結晶成長させる面配向で形成されていることか
ら、配線材の超伝導体も良好な特性を持つことが期待で
きる。各層の材料と面方位、格子定数は、第1の実施例
と同様である。
【0032】次に、上述に第1、第2、第3、第4の電
界効果型超伝導素子の作製プロセスの一例を説明する。
図4に、第3の実施例の素子の製造プロセスを示す。第
1、第2、第4の実施例の素子は、図示しないが製造プ
ロセスは同様である。
【0033】まず表面処理を施した基板1上に、ゲ-ト
電極2となる材料を、RFマグネトロンスパッタ法でメ
タルマスク法により一部を取り除いた形状に形成し、ゲ
ート電極2と薄膜層2aとを形成する(図4(a)、
(b))。
【0034】次に、少なくともゲ−ト電極2を完全に覆
うように、ゲ−ト絶縁層3を形成し(図4(c)、
(d))、さらにゲ−ト絶縁層3上にチャネルとなる常
伝導体層4を形成する。これらもメタルマスクを用いて
形成する(図4(e)、(f))。
【0035】最後に、ソ−ス、ドレイン電極5a,5b
となる超伝導体層を形成する。電極5a,5b間は、フ
ォトリソグラフィ、電子線リソグラフィ、またはイオン
ミリングを用いた写真製版技術とエッチングにより形成
する。
【0036】各層のスパッタ成膜条件を表2に示す。
【0037】
【表2】
【0038】また、ソースおよびドレイン電極5a、5
bを加工する際の電子線描画条件を表3に、イオンミリ
ングによる加工条件を表4に示す。
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】このように、上述の第1から第4の実施例
の電界効果型超伝導素子は、基板1上に、順に、ゲート
電極層2、ゲート絶縁層3、常伝導体層4、ソース及び
ドレイン電極層5a、5bを備える構造である。したが
って、ゲート絶縁層3はゲート電極層2上の平らな面に
形成される。従来の電界効果型トランジスタでは、ソー
スドレイン電極の間のわずか数nmの空間にゲート絶縁
層を形成する構造であったためにゲート絶縁層を結晶性
良く形成することが非常に困難であり、このことが素子
性能を劣化させる大きな原因になっていた。本実施例の
素子は、ゲート絶縁層3がゲート電極層2上の平らな面
に形成されるので、結晶性の良い単結晶に容易に形成す
ることができ、本実施例の素子性能を高めている。
【0042】さらに、本実施例の素子の構成では、上述
のように基板1上の各層を真空を破ることなく連続して
形成することが出来る。よって、各層を各層よりも基板
1側にある層上にエピタキシャルに成長させ、各層を結
晶性のよい層に作成することが出来る。このような、素
子のゲート電極層、ゲート絶縁層、常伝導層および超伝
導体からなるソースおよびドレイン電極層の結晶性が良
好である素子は、各薄膜層が再現性の良い物性値を示
し、特性を損なうことがない。
【0043】本実施例の第1、第2、第3、第4の実施
例の電界効果型超伝導素子の電界効果度を測定したとこ
ろ、膜の形状に係わらず、表1のような結果がえられ
た。すなわち、本実施例の素子は、電界効果度が大き
く、信頼性の高い素子が得られる。ゲート絶縁層3の誘
電率は、理想的な単結晶においてNdGaO3:10,
SrTiO3:〜300、MgO:10であるが、一般
的にゲート絶縁層3の誘電率が高いほど、電界がかかり
やすいため、電界効果素子の性能が高くなると考えられ
る。しかし、本実施例では、同材料で構成された素子に
おいて、電界効果にばらつきがおおきい。これは、ゲー
ト電極2や常伝導層4とゲート絶縁層3との間の界面の
ミクロな状態や、ゲート絶縁層3における酸素の出入り
の状態が微妙に異なるためではないかと考えている。
【0044】さらに、本発明者らの実験によれば、さら
に、各層の格子定数の差が10%以内である場合、各層
を容易にエピタキシャルに成長させることができ、高い
電界効果度を有する超伝導素子が容易にえられることが
わかった。また、このような格子定数の差10%以内を
実現するために、各層を形成する材料の結晶系として、
立方晶系もしくはペロブスカイト構造の結晶系を選択し
て用いることにより、容易に実現できる。さらにこれら
の結晶系の結晶を用いて、各層の面方位を、(h0
0)、(hh0)もしくは(00l)面配向とすること
によりより容易にエピタキシャル成長させることができ
ることがわかった。
【0045】また、各層を構成する材料は、表1に示し
た材料に限定されず、ゲ−ト電極層2を形成する材料
は、上述の化1に示す貴金属もしくは高融点金属より選
択することができ、ゲ−ト絶縁層3を形成する材料は、
化2に示すペロブスカイト構造を有する誘電体もしくは
強誘電体より選択することができ、上記常伝導体層4を
形成する材料は、化3に示すペロブスカイト構造を有す
る磁性体もしくは、化4に示す半導体より選択すること
ができ、上記ソ−スおよびドレイン電極5a,5bを形
成する材料は、化5に示す酸化物超伝導体から選択する
ことができる。
【0046】薄膜形成手段は、スパッタ法以外に、蒸
着、スパッタリング、MBE法、CVD法、ディップコ
−ト法およびドクタ−ブレ−ド法等、既存の薄膜形成法
で良いが、結晶の面方位を制御しながら膜形成が可能な
手段が望ましい。
【0047】また、図2(b)、図3に示した本実施例
の第3、第4の超伝導素子は、基板1に、絶縁層3や常
伝導体層4と反応しやすい材料を用いた場合でも、素子
が機能的に劣化することが無い。これをについて説明す
る。 図5に、図3に示した素子の1部分を拡大した断
面図を示す。
【0048】ここで、ゲ-ト電極2と薄膜層2aの膜厚を
2、ゲート絶縁層3の膜厚をt3、常伝導体層4の膜厚
をt4とし、ゲ-ト電極2と薄膜層2aを分離する分離距
離をd、ゲ−ト電極2の幅をWとする。このときd<t
2,t3であれば、図5に示すように基板1と絶縁層3の
反応部分は、少なくとも常伝導体層4まで到達せず、素
子の動作に影響を与えることは無い。また、ゲ-ト電極
2と薄膜層2aの間の分離領域上での絶縁層3の格子歪
については、t3<t4とすることで、超伝導電極5の結
晶性のみだれが無視できる程度まで小さくすることがで
きる。本素子における超伝導電極間距離Lがゲ−ト電極
幅Wに対しL<<Wであれば、超伝導電極5からしみだ
した超伝導電流は乱れた結晶部の常伝導体層中を通るこ
と無く近接効果として流れることができる。従って、本
構造素子はあらゆる材料を基板材として用いることがで
きる。
【0049】上記第1、第2、第3、第4の実施例の超
伝導素子の基本的な動作特性を図7に示す。図8は、動
作特性の測定時に用いた回路構成の一例である。ソ−ス
電極5aに電源を接続しただけではドレイン電極5b側
に電流は流れないが、ゲ−ト電極2より電圧Vgを印加す
ることによって上記実施例で説明したようにドレイン電
流Idが流れるようになる。図7のように、ゲ−ト電極2
の電圧に、ドレイン電流は依存し、ゲ−ト電圧の増加に
ともないドレインを流れる超伝導電流の臨界値が増加す
ることがわかる。これより、本素子を主にスイッチング
を目的とした増幅器として用いることができる。
【0050】上記第1、第2、第3、第4の実施例の電
界効果型超伝導素子は、ゲ−ト電圧と光の照射エネルギ
−の2入力により制御する素子として利用することがで
きる。その場合の動作特性と、回路例を図9に示す。光
あるいは電磁波は、ソ−ス、ドレイン両電極間に直接照
射する。照射した光の持つエネルギ−があまり大きくな
い場合(波長にしておよそ赤外−可視領域)では、超伝
導電流の臨界値に変化は無く、常伝導抵抗値が小さくな
る。エネルギ−が大きな光(波長にしておよそ紫外程
度)を照射すると、超伝導電流が多く流れるようにな
る。図9のように、この光に対する動作と上述のゲート
電極2への電圧に対する動作と動作を組み合わせること
で、2入力制御素子を実現することが可能である。
【0051】さらに、この二入力素子の用途をさらに拡
張すると、論理素子として用いることができる。図10
は、本二入力素子をOR(またはNOR)素子として動
作するように作製した論理素子の、Id−Vs特性であ
る。ソ−ス、ドレイン電極5a、5bからの超伝導電子
対のしみだし距離が、波動関数が重なりあう距離よりわ
ずかに短い場合、二入力素子のId−Vs特性はこのよ
うになる。また同様に、図11に、AND(NAND)
素子のId−Vs特性を示す。この素子のソ−ス、ドレ
イン電極5a、5b間距離は前記OR素子のものよりも
長めになっており、光とゲ−ト電圧を同時に入力したと
きのみ、超伝導電流が流れることができる。それぞれ、
超伝導電流が流れた場合をHigh状態、流れない場合
をLow状態とすれば、ORおよびAND論理素子とし
て動作し、電圧が発生(抵抗が出現)した場合をHig
h状態、電圧(抵抗)ゼロ状態をLow状態とすればN
ORおよびNAND論理素子とみなすことができる。本
論理演算素子を用いて、電子計算機などを構成すること
が可能である。
【0052】一方、本二入力素子を、多値出力素子とし
て用いる場合のId−Vs特性を図12に示す。本二入
力素子は、ゲ−ト電圧のON,OFFと光のON,OF
Fを入力として組み合わせることにより、本図のように
4値の出力を得ることができる。この4値の出力は、素
子の持つ物性値の固有的な値を反映するため、極めて再
現良くディジタリックに得ることができる。さらに本超
伝導電流は、既に述べたとおり照射する光のエネルギ−
によっても大きさが変化する。それにより4値以上の出
力を得ることが可能であり、10進演算素子を実現する
ことが可能である。
【0053】次に上述の第1、第2、第3、第4の電界
効果型超伝導素子の基板1としてSiウエハ−を用い
て、同一基板1上で半導体集積回路とのハイブリッド回
路を構成し、量産化を可能としたものの一例を、図13
に示す。また図14は図13ウエハ−上に形成された集
積回路のチップの中の一つを拡大した図である。1aは
従来技術として知られている、半導体素子からなる集積
回路であり、図14ではこの回路に4個の電界効果型超
電導素子が超伝導配線で接続されている。すなわち、半
導体素子からなる集積回路で処理が済む部分はそちらを
用い、一方高速動作や前記2入力制御素子としての処理
が要求され、消費電力及び発熱が問題となるシステムを
構成する回路の部分のみを電界効果型超伝導素子を用い
ることにより、信号処理を高速に、かつ低消費電力、低
発熱に処理することが可能になる。
【0054】また、半導体の物性値と印加するゲ-ト電
界の極性の組合せにより、上記とは逆にもともと流れて
いた超伝導電流を電界効果によって阻止することもでき
る。
【0055】上述のように本実施例による電界効果型超
伝導素子の構造は、まず基板上にゲ−ト電極を形成し、
その上部にれを被覆するゲ−ト絶縁層が形成され、次に
その上部に常伝導体層と超伝導体からなるソ−スおよび
ドレイン電極が形成されている。そのため、ゲート絶縁
層3をゲート電極層2上の平らな面上に形成するため、
ゲート絶縁層を結晶系の良い単結晶に成長させることが
できる。これにより、電界効果の高い高性能な電界効果
型超伝導素子を提供することができる。さらに、本電界
効果型超伝導素子の作製プロセスにおいては、超伝導体
からなるソ−スおよびドレイン電極を形成するための両
電極間のギャップ形成プロセスまではすべて単純に薄膜
を積層するプロセスのみにすることができる。よって、
各層を結晶性の良好な、特性の再現性の良い素子の作製
を容易に行なうことができる。
【0056】また、本実施例の第3、第4の実施例の素
子は、配線薄膜層2a、2bまたは、配線絶縁層3aを
基板1表面のほとんど全域に渡って備えている。超伝導
体からなるソース、ドレイン電極5a、5bや常伝導層
4が基板1に接していると、高温プロセスにおいて、基
板1との間で反応し、結晶性の劣化や特性低下する恐れ
がある。そのため、従来、バッファ層を形成していた
が、本実施例の素子においては、配線薄膜層2a、2b
または配線絶縁層3aが、反応を防止している。従来問
題となっていた基板1の材料の選択が、大きく広がるこ
とになり、あらゆる基板1を用いることができる。これ
により、基板1をSi単結晶、あるいはGaAsまたは
InPなどの化合物半導体単結晶のウエハ−とすること
が可能になるので、他の半導体素子を同一基板上に形成
することができ、ハイブリッド集積化素子を提供するこ
とができる。また、バッファ層をわざわざ形成する必要
がないので、最小限の工程数で素子を作製することがで
きる。また上記の薄膜配線層2a、2bは導電性の金属
あるいは酸化物を用いることで、素子の配線としても利
用できる。
【0057】また、本実施例の各素子では、表1のよう
に、ゲ-ト電極層2、ゲ-ト絶縁層3、常伝導体層4およ
び超伝導体からなるソース、ドレイン電極層5a、5b
まで、各層界面の結晶の格子定数のミスマッチがすべて
10%以内である、ヘテロエピタキシャルに構成された
ものである。その際、ゲ-ト電極層2に、正方晶もしく
は立方晶系の結晶構造を取りうる金属もしくは酸化物を
(h00),(hh0)もしくは(00l)面配向させたものを用いる
ことにより、格子定数のミスマッチが10%以内のヘテ
ロエピタキシャルな構成を実現することができる。これ
により、素子の結晶性の向上に伴い、寄生容量やリ−ク
電流等の欠陥が減少し、素子の信頼性が向上する。
【0058】また、本実施例の電界効果型超伝導素子に
おけるゲ-ト電極層2の表面を覆う絶縁層3を、ペロブ
スカイト構造の酸化物絶縁体とし、さらにゲ-ト絶縁層
3上に形成された半導体層は、ペロブスカイト構造の酸
化物半導体とする。これにより各層界面の結晶性が良好
な素子を作製することができる。酸化物の半導体は化学
的に安定であり、かつ格子定数も近いため、超伝導電極
にペロブスカイト構造を有する酸化物超電導体を用いる
場合であっても、特性を損なわずに形成することができ
る。
【0059】また本実施例の素子において、ゲ-ト絶縁
層上に形成された半導体層に、ペロブスカイト構造の酸
化物磁性体、特に、化1に示した化学式より選ばれるも
のを用いると、上述の長距離近接効果により、一対の超
伝導電極間の距離が10nm〜5μmであっても素子と
しての動作が実現する。電極間距離が広くなればそのぶ
んプロセスが容易となり、安価な素子を提供することが
できる。この値は現代の半導体プロセスでも作製可能な
領域であり、基板にSiウエハ−のような規格品を用い
るならば、そのまま同一作製ラインで素子を生産するこ
とができる。
【0060】本実施例の電界効果型超伝導素子は、超伝
導転移温度以下において、ソースドレイン電極5a、5
b間を流れる超伝導電流を、ゲ−ト電極に電圧を印加し
て制御することが可能であるので、高速のスイッチング
動作を行うことができる。
【0061】また、さらに、本実施例の電界効果型超伝
導素子は、常伝導体層4に光または電磁波のエネルギ−
を照射することにより超伝導電流を制御することができ
る。このためゲ−ト電界と光(または電磁波)の2入力
制御素子としての動作が可能である。検波器やセンサ
−、あるいは将来のコンピュ−タ−として現在注目され
ている、ニュ−ロコンピュ−タ−等への応用が期待でき
る。
【0062】また上述の実施例の各素子においては、常
伝導体層4を単層で形成したが、これに限らず、結晶構
造が等しく組成および電気的特性が異なる2種類以上の
材料による積層構造とすることもできる。多層構造とす
ることにより、常伝導体層4中を流れる超伝導電流の経
路を制御または、限定することができる。ゲート電圧に
よる電界効果の著しくなる部分に、超伝導電流の経路を
位置させることにより、超伝導電流の電界効果によって
効果的に超伝導電流を制御することができる。
【0063】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、ゲート
絶縁層の結晶性が良く、電界効果の大きな電界効果型超
伝導素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の電界効果型超伝導素子
の断面図。
【図2】(a)本発明の第2の実施例の電界効果型超伝
導素子の断面図。 (b)本発明の第3の実施例の電界効果型超伝導素子の
断面図。
【図3】本発明の第3の実施例の電界効果型超伝導素子
の断面図。
【図4】図2(b)に示した素子の製造プロセスを示す
断面図および平面図。
【図5】図2(b)に示した素子の結晶状態を示す説明
図。
【図6】電極層5a、5bおよび常伝導体層4における
ポテンシャルの状態と、超伝導電流の大きさを示す説明
図。
【図7】本実施例の電界効果による電界効果型超伝導素
子の動作特性を示すグラフ。
【図8】本実施例の素子の電界効果を利用する場合の回
路構成を示す回路図。
【図9】(a)本実施例の素子を2入力制御素子として
用いる場合の回路構成を示す回路図。(b)2入力制御
素子として用いた場合の動作特性を示すグラフ。
【図10】本実施例の素子をOR(またはNOR)素子
として用いる場合のドレイン電流−ソ−ス電圧特性を示
すグラフ。
【図11】本実施例の素子をAND(またはNAND)
素子のドレイン電流−ソ−ス電圧特性を示すグラフ。
【図12】本実施例の素子を多値出力素子として用いる
場合のドレイン電流−ソ−ス電圧特性を示すグラフ。
【図13】本実施例の素子を用いた超伝導集積化回路を
Siウエハ−上に形成さした場合の上面図
【図14】図13の超伝導集積化回路の拡大説明図。
【符号の説明】
1…基板、2…ゲ−ト電極層、2a…配線薄膜層、3…
ゲ−ト絶縁層、3a…配線絶縁層、4…常伝導体層、5
…超伝導体からなるソ−スおよびドレイン電極層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 茶原 健一 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 小園 裕三 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】常伝導体層と、前記常伝導体層に超伝導電
    流を流すために超伝導体で形成されたソースおよびドレ
    イン電極層と、前記常伝導体層に電界を印加して前記超
    伝導電流を制御するためゲート電極層と、前記常伝導体
    層と前記ゲート電極層とを絶縁するためのゲート絶縁層
    と、上記各層を支持する基板とを有し、 前記各層は、前記基板上に、ゲート電極層、ゲート絶縁
    層、常伝導体層、一対のソースおよびドレイン電極層の
    順に積層されていることを特徴とする電界効果型超伝導
    素子。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記ゲート電極層は、
    前記基板上にエピタキシャルに形成され、前記ゲート絶
    縁層、常伝導層、および、ソースおよびドレイン電極層
    は、それぞれ、それぞれの層よりも前記基板側にある層
    上に、エピタキシャルに形成されていることを特徴とす
    る電界効果型超伝導素子。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記ゲ−ト電極層、ゲ
    −ト絶縁層、常伝導体層、およびソ−スおよびドレイン
    電極層は、それぞれ、結晶配向が(h00),(0k
    0),(00l)もしくは(hh0)面配向膜であり、
    各層間における結晶の格子定数の不整合率が10%以内
    であることを特徴とする電界効果型超伝導素子。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記ゲ−ト電極層を形
    成する材料が貴金属もしくは高融点金属であり、前記ゲ
    −ト絶縁層を形成する材料がペロブスカイト構造を有す
    る誘電体であり、前記常伝導体層を形成する材料がペロ
    ブスカイト構造を有する磁性体もしくは半導体であり、
    前記ソ−スおよびドレイン電極層を形成する材料が酸化
    物超伝導体であることを特徴とする電界効果型超伝導素
    子。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記基板上の前記ゲー
    ト電極層が配置されていない部分の少なくとも一部に
    は、前記ゲート絶縁層と前記基板とを非接触にするため
    の中間層が配置されていることを特徴とする電界効果型
    超伝導素子。
  6. 【請求項6】請求項2において、前記中間層は、前記ゲ
    ート電極層を構成する材料と同じ材料で構成されている
    ことを特徴とする電界効果型超伝導素子。
  7. 【請求項7】請求項1において、前記常伝導体層は、前
    記ゲート絶縁層が配置されている部分のみに配置され、
    前記基板と非接触であることを特徴とする電界効果型超
    伝導素子。
  8. 【請求項8】請求項1において、前記ゲ−ト電極を複数
    個有することを特徴とする電界効果型超伝導素子。
  9. 【請求項9】請求項1において、前記常伝導体層は、複
    数の層を積層した構造を有し、 前記複数の層は、結晶構造が等しく、前記複数の層をそ
    れぞれ構成する材料は、組成が異なることを特徴とする
    電界効果型超伝導素子。
  10. 【請求項10】請求項1において、前記常伝導体層は、
    電磁波によって物理的性質が変化する材料によって構成
    されていることを特徴とする光電界効果型超伝導素子。
  11. 【請求項11】電界効果型超伝導素子を有する論理演算
    素子であって、 前記電界効果型超伝導素子は、常伝導体層と、前記常伝
    導体層に超伝導電流を流すために超伝導体で形成された
    ソースおよびドレイン電極層と、前記常伝導体層に電界
    を印加して前記超伝導電流を制御するためゲート電極層
    と、前記常伝導体層と前記ゲート電極層とを絶縁するた
    めのゲート絶縁層と、上記各層を支持する基板とを有
    し、 前記各層は、前記基板上に、ゲート電極層、ゲート絶縁
    層、常伝導体層、一対のソースおよびドレイン電極層の
    順に積層されていることを特徴とする論理演算素子。
  12. 【請求項12】基板と、前記基板上に複数の電界効果型
    超伝導素子を配置した集積回路であって、 前記電界効果型超伝導素子は、それぞれ、常伝導体層
    と、前記常伝導体層に超伝導電流を流すために超伝導体
    で形成されたソースおよびドレイン電極層と、前記常伝
    導体層に電界を印加して前記超伝導電流を制御するため
    ゲート電極層と、前記常伝導体層と前記ゲート電極層と
    を絶縁するためのゲート絶縁層と、上記各層を支持する
    基板とを有し、 前記各層は、前記基板上に、ゲート電極層、ゲート絶縁
    層、常伝導体層、一対のソースおよびドレイン電極層の
    順に積層され、 前記基板上の前記複数の電界効果型超伝導素子のゲート
    電極層が配置されていない部分の少なくとも一部には、
    前記ゲート絶縁層と前記基板とを非接触にするための中
    間層が配置されていることを特徴とするには集積回路。
  13. 【請求項13】請求項12において、前記基板は、Si
    単結晶あるいは化合物半導体単結晶であることを特徴と
    する集積回路。
  14. 【請求項14】請求項13において、前記基板上に、さ
    らに、半導体素子を有することを特徴とする集積回路。
  15. 【請求項15】常伝導体層と、前記常伝導体層に超伝導
    電流を流すために超伝導体で形成されたソースおよびド
    レイン電極層と、前記常伝導体層に電界を印加して前記
    超伝導電流を制御するためゲート電極層と、前記常伝導
    体層と前記ゲート電極層とを絶縁するためのゲート絶縁
    層と、上記各層を支持する基板とを有する電界効果型超
    伝導素子の製造方法であって、 前記基板上に、前記ゲート電極層を形成し、 前記ゲート電極層の上に前記ゲート絶縁層を形成するこ
    とを特徴とする電界効果型超伝導素子の製造方法。
  16. 【請求項16】請求項15において、前記ゲ−ト電極層
    を、基板と同一の面方位で成長させることを特徴とする
    電界効果型超伝導素子の製造方法。
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