JPH06138498A - 光スイツチ - Google Patents

光スイツチ

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JPH06138498A
JPH06138498A JP32010090A JP32010090A JPH06138498A JP H06138498 A JPH06138498 A JP H06138498A JP 32010090 A JP32010090 A JP 32010090A JP 32010090 A JP32010090 A JP 32010090A JP H06138498 A JPH06138498 A JP H06138498A
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Takehito Kobayashi
勇仁 小林
Hiroo Matsuda
裕男 松田
Toshifumi Hosoya
俊史 細谷
Takeshi Nonaka
毅 野中
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Abstract

(57)【要約】 電子出願以前の出願であるので 要約・選択図及び出願人の識別番号は存在しない。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、光スイッチ、特に光方向性結合器の 光結合部の周囲の屈折率を変化させることによっ て光路の切り替えを行なう光スイッチに関するも のである。
(従来の技術) 従来の光スイッチとしては、LiNbO等の 電気光学結晶上に導波路を形成したものや、Ga As等の半導体基板上、あるいは、導波路上の一 部分に電圧を印加、あるいは、電流を注入する等 により、その部分の屈折率を変化させ、光路の切 り替えを行なうものなどの導波路型の光スイッチ が知られている。
しかしながら、屈折率変化の手段として、Li NbO等の電気光学結晶を用いるものや、Ga As等の半導体を用いるものは、一般に高屈折率 となってしまうため、光ファイバとの接続におい て、大きな接続損失を伴う。半導体基板を用いた ものには、数dBもの損失を伴うものもあり、光 通信線路中に組み込むには、適しているとはいえ ない。
さらに、屈折率変化手段として、電気光学効果 を利用したものは、構造上、そのほとんどで、光 の切り替え動作が、入射光の偏波方向に大きく依 存してしまうため、光スイッチを構成する場合、 厳密な偏波制御が必要になり、装置の大型化や、 高損失の原因となる。
これらの問題点を解決する一方式として、米国 特許第4786130号明細書にみられるように、 光ファイバカプラの周囲の屈折率の周囲媒質の加 熱冷却によって変化させることで、光を他の線路 に切り替えるものも知られているが、この方式に 用いられる周囲媒体は、上記カプラの構造上、特 定の低い屈折率を持ち、透明性に秀れている必要 があった。
また、周囲媒質の加熱冷却による屈折率変化を 利用する方式であるため、動作の温度安定性と、 切替速度の高速性との両立が困難であり、高速動 作の面でも限界がある。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、上述の問題点を解決するためになさ れたもので、光ファイバとの接続性に優れ、低損 失で、かつ、動作の温度安定性および高速性に優 れた偏波依存性のない光スイッチを提供すること を目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、請求項1の発明においては、光方向 性結合器の光結合部分の周囲媒質の屈折率を変化 させてスイッチングを行なう手段を有する光スイ ッチにおいて、前記周囲媒質として、フォトクロ ミック反応を行なう物質を用いたことを特徴とす るものであり、請求項2の発明においては、請求 項1の発明における周囲媒質として、高分子化合 物にフォトクロミック反応を行なう物質を分散さ せた物質を用いたことを特徴とするものであり、 請求項3の発明においては、請求項1の発明にお ける周囲媒質として、高分子化合物にフォトクロ ミック反応を行なう物質を化学的に結合させた物 質を用いたことを特徴とするものであり、請求項 4の発明においては、請求項1の発明における周 囲媒質として、重合可能な化合物とフォトクロミ ック反応を行なう物質を共重合させた物質を用い たことを特徴とするものであり、請求項5の発明 においては、請求項2または3の発明における高 分子化合物として、フッ化アルキル(メタ)アク リレートの単重合体、または、該フッ化アルキル (メタ)アクリレート単位を含む共重合体を用い たことを特徴とするものであり、請求項6の発明 においては、請求項4の発明における重合可能な 化合物として、フッ化アルキル(メタ)アクリレ ートを用いたことを特徴とするものである。
前記光スイッチにおいて、光方向性結合器とし ては、スラブ型導波路や、チャンネル型導波路を 基本構造とするもの等、種々のものを用いること ができるが、特に、光ファイバカプラを用いるこ とができる。
フォトクロミック反応は、異なる2波長の光に よる可逆的な光誘起屈折率変化を利用することが できる。
入射側または出射側のファイバのうちの少なく とも一つのファイバから制御用光を入射し、結合 部で周囲媒質に漏れた光による屈折率変化を利用 することができる。
(作 用) 第3図は、光ファイバカプラを用いた光スイッ チを説明するための概略図である。図中、1,2 は、2本の光ファイバからなる光ファイバカプラ で、2本の光ファイバの一部分を融着、延伸する 等により、バイコニカルのテーパー部3が形成さ れたものである。この光ファイバカプラは、テー パー部3において、光ファイバのコアより浸み出 したエバネツセント場により光の分布結合状態が 作り出され、光の分岐、結合や分波、合波等を行 なうものであり、その特性は、2本の光ファイバ 1,2のテーパー部の形状や導波光の波長に依存 するものであるが、テーパー部3の周囲部分の屈 折率を変化させると、光の分布結合状態が変わる ため、カプラの分岐特性に変化が生じることが知 られている。すなわち、一方の光ファイバの一端 SにPSなる光パワーを導入し、その光ファイバ の出力端Aからの出力光パワーをPA、一端をC とし、出力端をBとする他の光ファイバの光結合 部分による出力光パワーをPBとして、波長λが、 1.55μmの導波光の、周囲部分の屈折率nの 変化に対する分岐比(PA/PS)を論理計算に よって求めたグラフが第4図である。横軸は、周 囲媒質の屈折率nである。周囲部分の媒質の屈折 率nが、光結合部分のクラッドの屈折率n=1. 4583の近傍の値において、分岐比が急激に変 化することが分かった。この領域における分岐比 の変化は、波長により特性に相違があるものの、 屈折率が僅か変化しただけでもPAが0から1、 あるいは、1から0の値をとるところがあり、PB がそれに対し1から0、あるいは、0から1の値 をとるところがあることが予測できた。この論理 値に基づいて、実際の光ファイバカプラの様子を 確かめたところ、この傾向が確認された。周囲媒 質の屈折率がカプラ結合部分の屈折率に近い領域 でカプラを通る光の分岐特性が大きく変化し、極 大値あるいは極小値を示す点を特異点と呼ぶとす ると、この特異点は、実験的にみて、周囲材料の 屈折率がカプラの結合部分の屈折率を超えない範 囲で2パーセント以内の領域、特に、0.5パー セント以内の領域でみられ、この特異点の屈折率 を選べば、より小さな屈折率変化で損失を大きく することなく、効果的な光路の切り替えができる ことが分かった。
本発明においては、前記屈折率変化手段として フォトクロミック化合物による光誘起屈折率変化 を用いるものである。
フォトクロミック化合物とは、光の作用により、 単一の化学種が分子量を変えることなく、吸収ス ペクトルの異なる2つの状態を可逆的に生成する、 フォトクロミック反応を示す化合物の総称である。
フォトクロミック反応は、光の作用によって生じ る化合物の可逆的な分子構造の変化に起因するも のである。
第5A図および第5B図は、それぞれ後述する 化合物1および化合物2のフォトクロミック反応 における分子構造の変化の説明図である。それぞ れ(A)に示す分子構造のフォトクロミック化合 物に、波長λ(=325nm)の光を照射するこ とで(B)に示す分子構造に変化させ、さらに、 同図(B)の分子構造変化を持つ前記フォトクロ ミック化合物に、上記波長λとは異なる波長λ’ (=514.5nm)の光を照射することによっ て(P−P型フォトクロミズム)、あるいは、熱 エネルギーによって(P−T型フォトクロミズム) 、(A)の元の分子構造へと可逆的に変化させる ことができる。このような分子構造の変化にとも なう(A)の分子構造をとる場合と(B)の分子 構造をとる場合とでは、第6図に示すように、吸 収スペクトルの変化を示し、双極子モーメント、 屈折率等の分子物性も変化する。
上記フォトクロミック反応による分子物性の変 化は、光反応であるため十分に高速であり、反応 系の工夫によって数十ピコ秒級の応答が可能であ る。このフォトクロミック反応を誘起する制御光 の波長領域は、前記フォトクロミック化合物に特 異的であり、それ以外の波長領域の光によっては 誘起されないため、適当な選択によって、光スイ ッチ内を伝達する信号光に影響されない光路の切 り替えが可能になる。
上記フォトクロミック反応は、ほとんどの場合、 バルク,溶液系,固体分散系等いずれの形態にお いても可能であり、光スイッチの媒質として、使 用可能であるが、導波路型あるいは、光ファイバ 型光スイッチに応用する場合、使用する導波路あ るいは光ファイバによっては、媒質全体の屈折率 を調整する必要が生じる。
一般に、フォトクロミック化合物のバルク形態 での屈折率は、光結合部分の屈折率よりも高いた め、上記フォトクロミック反応を光スイッチの屈 折率変化手段として用いるには、フォトクロミッ ク化合物をより低屈折率の媒質中に分散させるか、 あるいは、化学的に結合させる、などして、全体 の屈折率を光結合部分の屈折率に適合させる等の 方法をとる必要がある。
上記低屈折率の媒質としては、フォトクロミッ ク化合物を分散、あるいは、化学結合させ得る物 質として、ポリテトラフルオロエチレン;ポリフ ッ化ビニリデン;[テトラフルオロエチレン−オ クタフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオ キソール)]共重合体;(フッ化ビニリデン−ヘ キサフルオロプロピレン)共重合体;(テトラフ ルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン)共 重合体;(テトラフルオロエチレン−パーフルオ ロアルキルビニルエーテル)共重合体;(テトラ フルオロエチレン−エチレン)共重合体;ポリク ロロトリフルオロエチレン;ポリ(2,2,2− トリフルオロエチルアクリレート);ポリ(2, 2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレー ト);ポリ(1H,1H,5H−オクタフルオロ ペンチルアクリレート);ポリ(1H,1H,2 H,2H−ヘプタデカフルオロデシルアクリレー ト);ポリ(2,2,2−トリフルオロエチルメ タクリレート);ポリ(2,2,3,3−テトラ フルオロプロピルメタクリレート);ポリ(1H, 1H,5H−オクタフルオロペンチルメタクリレ ート);ポリ(1H,1H,2H,2H−ヘプタ デカフルオロデシルメタクリレート)等が用いら れる。
また、フォトクロミック化合物と共重合させ得 る物質として、2,2,2−トリフルオロエチル アクリレート;2,2,3,3−テトラフルオロ プロピルアクリレート;1H,1H,5H−オク タフルオロペンチルアクリレート;1H,1H, 2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルアクリレ ート);2,2,2−トリフルオロエチルメタク リレート;2,2,3,3−テトラフルオロプロ ピルメタクリレート;1H,1H,5H−オクタ フルオロペンチルメタクリレート;1H,1H, 2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルメタクリ レート等を用いることができる。
(実施例) 上述した方法によって調整されたフォトクロミ ック媒質を、光方向性結合器の周囲媒質として用 いることにより光スイッチを構成できる。
第1図は、光方向性結合器として、光ファイバ カプラを用い、その光結合部分の周囲媒質として フォトクロミック化合物を用いた実施例である。
図中、1,2は、光ファイバカプラの光ファイバ 部分、3はその2本の光ファイバの一部分を融着、 延伸する等により、形成されたテーパー部、4は 周囲媒質であるフォトクロミック化合物、5は光 路切替のための光照射装置、6は容器である。
第1図(A)は、信号光を光ファイバカプラの 一方の光ファイバ1に導入し、光照射装置5を他 方の光ファイバ2に接続して、フォトクロミック 化合物に光誘起屈折率変化を起こさせる照射光を 光ファイバ2に導入した実施例である。光ファイ バ2からの照射光は、光ファイバカプラのテーパ ー部3から漏れ、このエバネッセント光によって、 周囲媒質の屈折率が変化する。屈折率は、上述し た特異点に選ばれるのがよい。
第1図(B)は、光ファイバカプラの外部に光 照射装置5を設けた実施例である。光照射装置5 からの照射光がフォトクロミック化合物を照射し て屈折率を変化させる。
いずれの実施例においても、2つの異なった波 長の制御光λ,λ’のどちらかの波長の光を一定 時間照射することで、第2図(A)で説明したP −P型光スイッチとして、あるいは、波長λの制 御光を照射、消光することで、第2図(B)で説 明したP−T型光スイッチとして、光路の切り替 えを低損失で、高速に、偏波依存性なく、行なう ことができるものである。
この種の光スイッチを光ファイバに接続する場 合、上記のような光ファイバカプラ型光スイッチ が、モードフィールドの形状から、接続性、接続 損失の点で最も優れている。
フォトクロミック化合物としては、 (E−2−[1−(2,5−ジメチル−3−フ ラニル)エチリデン]−3−(1−メチルエチリ デン)コハク酸無水物)…化合物1 および、 その4−アミノスチレンとの誘導体N−(4− スチリル)−E−2−[1−(2,5−ジメチル −3−フラニル)エチリデン]−3−(1−メチ ルエチリデン)コハク酸イミド…化合物2 をを用いた場合の光ファイバカプラ型光スイッチ についての実施例を示す。
−−実施例1−− 上記化合物1をポリ(トリフルオロエチルメタ クリレート)のメチルエチルケトン溶液に溶解し、 これを前記光ファイバカプラの光結合部分に塗布 乾燥し、硬化させる。この化合物1を含有した周 囲媒体の屈折率は、その含有率を変化させること によって、光結合部の屈折率1.4583よりわ ずかに低い1.4550に調整した。
以上のように構成されたP−P型光スイッチの 光結合部分に光ファイバカプラの一方の第3図中 のSより、PSなる光パワーを導入し、出力側A の光パワーをPA,Bの光パワーをPBとする。
初期状態では、出力側の分岐比は、PAが1、PB が0であるが、光ファイバ端Cよりλ=325n mの光を入射すると、Sより入射した光の光路が、 AからBに切り替わり、PAが1から0へ、PB が0から1へ変化した。その後、Cからの光照射 を停止しても、出力側分岐比の変化はない。この 状態で、今度は、Cからλ=514.5mnの光 を入射すると、Sより入射した光の光路が再び切 り替わり、PAが0から1へ、PBが1から0へ 変化し、初期状態に戻った。
以上の動作全体を通じて、この光スイッチの過 剰損は、0.5dB以下であった。
光スイッチの切り替えに要した時間は、λ=3 25nmの光照射で、約0.5msec、λ=5 14.5nm光照射で約1msecと非常に高速 であった。
以上の動作性能は、光スイッチ内を伝達する信 号光に垂直偏波光を用い、その偏波面を回転させ た場合でも、なんらの変化もなかった。
−−実施例2−− 上記化合物1をポリ(トリフルオロエチルメタ クリレート−p−アミノスチレン)共重合体のピ リジン溶液に溶解し、加熱することで、この化合 物1の酸無水物部分と上記共重合体側鎖アミノ基 とを脱水縮合した。得られた化合物1残基を側鎖 に持つ高分子化合物をメチルエチルケトンに溶解 し、これを前記光ファイバカプラの光結合部分に 塗布乾燥し、硬化させる。この化合物1を化学的 に結合した周囲媒体の屈折率は、上記共重合体中 のp−アミノスチレン残基の含有率を調整するこ とによって、また、上記共重合体と反応させる化 合物1の仕込量を変化させることによって、ある いは、得られた高分子化合物に屈折率の異なる物 質を添加することによって、光結合部の屈折率1. 4583よりわずかに低い1.4553に調整し た。
以上のように構成されたP−P型光スイッチを 実施例1と同様の方法で評価した。初期状態では、 出力側の分岐比は、PAが1、PBが0であるが、 光ファイバ端Cよりλ=325nmの光を入射す ると、Sより入射した光の光路が、AからBに切 り替わり、PAが1から0へ、PBが0から1へ 変化した。その後、Cからの光照射を停止しても、 出力側分岐比の変化はない。この状態で、今度は、 Cからλ=514.5nmの光を入射すると、S より入射した光の光路が再び切り替わり、PAが 0から1へ、PBが1から0へ変化し、初期状態 に戻った。
以上の動作全体を通じて、この光スイッチの過 剰損は、0.3dB以下であった。
光スイッチの切り替えに要した時間は、λ=3 25nmの光照射で、約0.5msec、λ=5 14.5nm光照射で約1msecと非常に高速 であった。
以上の動作性能は、光スイッチ内を伝達する信 号光に垂直偏波光を用い、その偏波面を回転させ た場合でも、なんらの変化もなかった。
−−実施例3−− 上記化合物2をトリフルオロエチルメタクリレ ートに溶解し、重合開始剤としてAIBNを添加 し、N置換後、重合を行なった。得られた共重 合体を、メチルエチルケトンに溶解し、これを前 記光ファイバカプラの光結合部分に塗布乾燥し、 硬化させる。この化合物2を共重合させた周囲媒 体の屈折率は、単量体の仕込量を変化させること によって、また、得られた共重合体に、屈折率の 異なる物質を添加することによって、光結合部の 屈折率1.4583よりわずかに低い1.455 2に調整した。
以上のように構成されたP−P型光スイッチを 実施例1と同様の方法で評価した。初期状態では、 出力側の分岐比は、PAが1、PBが0であるが、 光ファイバ端Cよりλ=325nmの光を入射す ると、Sより入射した光の光路が、AからBに切 り替わり、PAが1から0へ、PBが0から1へ 変化した。その後、Cからの光照射を停止しても、 出力側分岐比の変化はない。この状態で、今度は、 Cからλ=514.5nmの光を入射すると、S より入射した光の光路が再び切り替わり、PAが 0から1へ、PBが1から0へ変化し、初期状態 に戻った。
以上の動作全体を通じて、この光スイッチの過 剰損は、0.3dB以下であった。
光スイッチの切り替えに要した時間は、λ=3 25nmの光照射で、約0.5nsec、λ=5 14.5nm光照射で約1nsecと非常に高速 であった。
以上の動作性能は、光スイッチ内を伝達する信 号光に垂直偏波光を用い、その偏波面を回転させ た場合でも、なんらの変化もなかった。
−−比較例−− 上記化合物1をポリ(メチルメタクリレート) のメチルエチルケトン溶液に溶解し、これを前記 光ファイバカプラの光結合部分に塗布乾燥し、硬 化させたところ、その屈折率が、光結合部の屈折 率1.4583より高く、光が導波しなかった。
本実施例では、フォトクロミック化合物として 化合物1及び化合物2を使用したが、特にこれに 制限されるものではなく、前記光スイッチに使用 する信号光の波長領域に吸収の少ないものであれ ば、すべて前記光スイッチの屈折率変化手段とし て用いることが可能である。主な化合物として、 フルギド、アゾベンゼン、ヒドラゾン、オキサゾ ン、ジアリールエテン、サリチルアルデヒド、ス ピロピラン、ビイミダソリル等の誘導体が挙げら れる。
また、本実施例では、低屈折率樹脂として、ト リフルオロエチルメタクリレート及びその重合体 を使用したが、特にこれに制限されるものではな く、前記光結合部の屈折率よりも低い屈折率を有 し、制御光及び信号光領域の吸収が少ないもので あれば、前記周囲媒質の一成分として使用可能で ある。それらの中でも、屈折率の温度安定性の観 点から、固体もしくは、最終的に固体化させ得る ものが望ましい。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明によれ ば、フォトクロミック反応に伴う光誘起屈折率変 化を利用し、光方向性結合器の光結合部分の屈折 率を変化させることによって、高速で、低損失な 光路の切り替えが可能であり、構成が簡単で、偏 波依存性のない光スイッチを提供できる効果があ る。
また、光方向性結合器として光ファイバカプラ を用いれば、上記効果に加え、光ファイバとの接 続性に優れた低損失の光スイッチの提供を可能に できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の異なる実施例を説明するた めの概略図、第2図は、その作用の説明図、第3 図は、光ファイバカプラを用いた光スイッチの概 略図、第4図は、光ファイバカプラ型光スイッチ の動作の説明図、第5A図,第5B図は、それそ れフォトクロミック化合物1及び2のフォトクロ ミック反応における分子構造変化の説明図、第6 図は、フォトクロミック反応に伴う分子物性の変 化を示すグラフである。 1,2…光ファイバ、3…光結合部、4…フォ トクロミック物質、5…光路切り替えのための光 照射装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野中 毅 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光方向性結合器の光結合部分の周囲媒質
    の 屈折率を変化させてスイッチングを行なう手段を 有する光スイッチにおいて、前記周囲媒質として、 フォトクロミック反応を行なう物質を用いたこと を特徴とする光スイッチ。
  2. 【請求項2】 周囲媒質として、高分子化合物にフォト
    ク ロミック反応を行なう物質を分散させた物質を用 いたことを特徴とする請求項1に記載の光スイッ チ。
  3. 【請求項3】 周囲媒質として、高分子化合物にフォト
    ク ロミック反応を行なう物質を化学的に結合させた 物質を用いたことを特徴とする請求項1に記載の 光スイッチ。
  4. 【請求項4】 周囲媒質として、重合可能な化合物とフ
    ォ トクロミック反応を行なう物質を共重合させた物 質を用いたことを特徴とする請求項1に記載の光 スイッチ。
  5. 【請求項5】 高分子化合物として、フッ化アルキル
    (メ タ)アクリレートの単重合体、または、該フッ化 アルキル(メタ)アクリレート単位を含む共重合 体を用いたことを特徴とする請求項2または3に 記載の光スイッチ。
  6. 【請求項6】 重合可能な化合物として、フッ化アルキ
    ル (メタ)アクリレートを用いたことを特徴とする 請求項4に記載の光スイッチ。
JP32010090A 1989-12-20 1990-11-24 光スイツチ Pending JPH06138498A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007072112A (ja) * 2005-09-06 2007-03-22 Univ Of Tokyo 光デバイス

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