JPH06136512A - 金属帯板の連続コーティング前処理方法及び装置 - Google Patents

金属帯板の連続コーティング前処理方法及び装置

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JPH06136512A
JPH06136512A JP28581592A JP28581592A JPH06136512A JP H06136512 A JPH06136512 A JP H06136512A JP 28581592 A JP28581592 A JP 28581592A JP 28581592 A JP28581592 A JP 28581592A JP H06136512 A JPH06136512 A JP H06136512A
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JP
Japan
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metal strip
magnetic field
electrode
electrodes
magnetron
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JP28581592A
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English (en)
Inventor
Takeshi Sekiguchi
関口  毅
Hiroshi Kibe
洋 木部
Shuichi Nagaishi
修一 永石
Kinya Kisoda
欣弥 木曽田
Hachiro Touchi
八郎 戸内
Eiji Furuya
英二 古屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chugai Ro Co Ltd
JFE Engineering Corp
Original Assignee
Chugai Ro Co Ltd
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】簡便な手段により安定したグロー放電を得るこ
とができ、高速で前処理することができる金属帯板の連
続コーティング前処理方法及び装置を提供することを目
的とする。 【構成】前処理装置は、真空チャンバ1 と、真空チャン
バ1 内に金属帯板2 を連続的に走行させる手段と、真空
チャンバ1内に前記金属帯板の走行方向に沿って配置さ
れた複数のマグネトロン電極3a,3b,3cと、マグネトロン
電極3a,3b,3cと金属帯板2 との間にグロー放電を生じさ
せる手段5 と、各マグネトロン電極と金属帯板との間に
設けられ、各電極と金属帯板との間の空間磁場を個別に
調整する磁場調整部7a,7b,7cとを備え、前記磁場調整部
は着脱自在な磁場調整板8 を有し、磁場調整板の枚数、
厚さ、又は材質を変化させることにより前記空間磁場が
調整され、これによりグロー放電の際の各電極の放電イ
ンピーダンスが調整される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、連続して走行する鋼
板等の金属帯板にボンバードメントによるコーティング
前処理を施す方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に金属帯板の表面には、水分や炭化
水素が吸着(物理吸着)し、また酸化膜が吸着(化学吸
着)しているので、このままの状態で帯板にコーティン
グ処理を施すと、これらの吸着が原因で帯板とコーティ
ング材との間の密着性が低下してしまう。このため、真
空雰囲気中で真空蒸着やイオンプレーティング、スパッ
タリングなどにより帯板にコーティングする場合、コー
ティング直前に帯板に対して前処理を施してこれらの吸
着を除去する必要がある。
【0003】このような前処理としては、帯板とこれに
対向して配置された電極との間に電圧を印加してグロー
放電を生じさせ、雰囲気のアルゴンガスをイオン化し
て、金属帯板表面のイオンボンバートメント処理が採用
されている。従来は、この前処理を行うために、一つの
電極を配置し、その電極面積を広くして帯板に対応させ
ている。
【0004】しかしながら、帯板の入側と出側とでは、
帯板からのアウトガスの発生量の差、及び温度差が生
じ、また電極と帯板との距離のばらつき、電極の凹凸や
付着物が存在し、さらに入側から出側にいくにつれてス
パッタ対象が物理的吸着層、化学的吸着層、バルクへと
変化していく。この結果広い面積の電極では、電極各部
分での放電特性が一定せず、電極全面に亘って安定した
グロー放電が得られない。すなわち、スパークやアーク
放電に移行しやすいという問題がある。
【0005】このような問題の解決策として、本願発明
者らは先に、特開平4−198467号公報に示されて
いるように、電極を帯板進行方向に複数分割して設け、
各電極毎に供給電力を制御することを提案している。
【0006】しかしながら、この方法では電源の台数が
増加してしまうという欠点がある。また、各電極での放
電電圧が数十ボルト以上異なる場合、異なる電極間に異
常放電が生じてしまう。
【0007】また、グロー放電の方式としては、上述の
ような2極式のもの、及びマグネトロン電極を用いたも
のがあるが、いずれの方式においても電極本体が放電面
を形成しているため、ボンバードメントによってスパッ
タされた帯板の原子や表面上の不純物が電極表面に付着
し、それを除去するためにグラインダーをかける等、放
電面の清掃に多大の労力と時間とを要するという問題も
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明はかかる事情
に鑑みてなされたものであって、簡便な手段により安定
したグロー放電を得ることができ、高速で前処理するこ
とができる金属帯板の連続コーティング前処理方法及び
装置を提供することを目的とする。また、放電面の清掃
の労力及び時間を節約することができる金属帯板の連続
コーティング前処理装置を提供することも目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、第1に、真
空中で金属帯板を連続的に走行させながら、マグネトロ
ン電極と金属帯板との間にグロー放電を生じさせて金属
帯板に対して連続的にコーティング前処理を施す金属帯
板の連続コーティング前処理方法であって、前記金属帯
板の走行方向に沿って複数のマグネトロン電極を配置
し、各電極と金属帯板との間の空間磁場を個別に調整し
て各電極の放電インピーダンス調整しつつグロー放電を
生じさせることを特徴とする金属帯板の連続コーティン
グ前処理方法を提供する。
【0010】また、第2に、真空チャンバと、真空チャ
ンバ内に金属帯板を連続的に走行させる手段と、真空チ
ャンバ内に前記金属帯板の走行方向に沿って配置された
複数のマグネトロン電極と、マグネトロン電極と金属帯
板との間にグロー放電を生じさせる手段と、各マグネト
ロン電極と金属帯板との間に設けられ、各電極と金属帯
板との間の空間磁場を個別に調整する磁場調整部とを備
え、前記磁場調整部は着脱自在な磁場調整板を有し、磁
場調整板の枚数、厚さ、又は材質を変化させることによ
り前記空間磁場が調整され、これによりグロー放電の際
の各電極の放電インピーダンスが調整されることを特徴
とする金属帯板の連続コーティング前処理装置が提供さ
れる。この場合に、複数のマグネトロン電極は並列に配
置されていることが好ましい。
【0011】
【作用】この発明においては、金属帯板の走行方向に沿
って複数のマグネトロン電極を配置し、各電極と金属帯
板との間の空間磁場を個別に調整する。このような磁場
の調整は、各電極と金属帯板との間に設けられた磁場調
整部を設け、その磁場調整板の枚数、厚さ、又は材質を
調整することにより簡単に行うことができる。一方、磁
場の強さは放電インピーダンスと相関があるため、この
ように磁場を個別に調整することにより、各電極の放電
インピーダンスを調整することが可能となる。このよう
な電極を例えば並列に接続して同一の電圧を印加すれ
ば、各電極に流れる電流は各電極の放電インピーダンス
に反比例して流れる。従って、共通の電源にて、複数の
電極各々の投入電力を調整することが可能となる。この
ため、電源を複数個設けることなく簡便な手段により安
定したグロー放電を得ることができる。
【0012】また、各電極と金属帯板との間に磁場調整
板を有する磁場調整部を設けることにより、金属帯板か
らの原子や不純物が磁場調整板に密着し、電極の放電面
に密着することが回避される。従って、密着物の清掃は
磁場調整板を交換するだけでよく、放電面の清掃の労力
及び時間を大幅に節約することができる。
【0013】
【実施例】以下、この発明の実施例について説明する。
図1はこの発明を実施するための連続前処理装置の一例
を示す側断面図である。この連続前処理装置は、その中
を図示しない走行手段によって金属帯板2が走行される
真空チャンバ1を有しており、真空チャンバ1内は図示
しない真空ポンプによって排気される。
【0014】真空チャンバ1内の底部近傍には金属帯板
2の走行方向に沿って複数(図では3個)のマグネトロ
ン電極3a,3b、3cが配設されている。これら電極
には夫々通電線4a,4b,4cが接続され、この通電
線4a,4b,4cが電源として機能する整流器5を介
してコンダクタロール6に接続されている。そして、こ
のコンダクタロール6は金属帯板2に電気的に接触して
いる。すなわち、マグネトロン電極3a,3b、3cは
並列に接続されている。
【0015】マグネトロン電極3a,3b、3cの上に
は、夫々磁場調整部7a,7b,7cが設けられてい
る。磁場調整部7a,7b,7cはいずれも、対応する
電極を覆う着脱自在な磁場調整板8を有しており、この
磁場調整板8の枚数、厚さ、又は材質を調整することに
より、各電極と金属帯板2との間の空間磁場の強さが調
整され、結果として各電極の放電インピーダンスが調整
される。
【0016】このように構成される前処理装置によりコ
ーティング前処理を行うためには、先ず、真空チャンバ
1内を排気し、図示しないガス供給源から真空チャンバ
1内にアルゴンガスを導入し、チャンバ内1を1〜5×
10-5Torr程度に保持する。次に、前工程である加熱工
程を経て真空チャンバ1に供給された金属帯板2とマグ
ネトロン電極3a,3b,3cとの間に500〜200
0V程度の電圧を印加し、金属帯板2と各電極との間に
グロー放電を生じさせる。これにより、イオン化された
アルゴンガスが帯板2の処理面2aに衝突して、その表
面の不純物やバルク自体がスパッタされて活性化され、
ボンバードメント処理がなされる。
【0017】この場合に、磁場調整部7a,7b,7c
の磁場調整板8の枚数、厚さ、又は材質を調整すること
により、各電極と金属帯板2との間の空間磁場の強さが
調整され、結果として各電極の放電インピーダンスが調
整される。この場合、電極3a,3b,3cは並列に接
続されているので、各電極に同一の電圧が印加されるこ
ととなり、各電極に流れる電流は各電極の放電インピー
ダンスに反比例して流れる。従って、例えば同一材料、
同一サイズの磁場調整板を用い、磁場調整部7a,7
b,7cの磁場調整板8の枚数を夫々3枚、2枚、1枚
とすれば、マグネトロン電極3a,3b,3cに流れる
電流をIa,Ib,Icとした場合にIa<Ib<Ic
とすることができる。すなわち、複数の電極各々の投入
電力を調整することができ、放電特性を各電極毎に容易
に調整することができる。
【0018】実際の処理に際しては、処理する帯板の材
質や前処理圧力等に応じて各電極への電流配分を変化さ
せることが好ましいが、この場合にも各磁場調節部の磁
場調節板8の枚数や厚み、材質変更によって十分に対応
することができる。なお、以上のようにしてコーティン
グ前処理がなされた金属帯板は、次工程のコーティング
処理を施されるべく、コーティング装置に供給される。
【0019】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
となく種々変形可能である。例えば、グロー放電を形成
するための雰囲気ガスとしてアルゴンガスを用いたが、
これに限らず、水素等の他のガスを用いることもでき
る。また、電極の接続方法も種々の方法を採用すること
ができる。さらに、金属帯板としては、鋼、並びにアル
ミニウム、チタン及び銅など種々の材料を用いることが
できる。
【0020】
【発明の効果】この発明によれば、複数の電極の放電イ
ンピーダンスを簡便な方法で調整可能であり、各電極へ
の投入電力を容易に調整することができるので、走行す
る金属帯板の部位に応じた電力分配を行うことができ
る。従って、安定したグロー放電を得ることができ、安
定かつ高速な前処理を行うことができる金属帯板の連続
コーティング前処理方法及び装置が提供される。また、
磁場調整板の存在により、金属帯板からの原子や不純物
が磁場調整板に密着し、電極の放電面に密着することが
回避される。従って、電極の放電面の清掃の労力及び時
間を節約することができる金属帯板の連続コーティング
前処理装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施するための連続前処理装置の一
例を示す側断面図。
【符号の説明】
1;真空チャンバ、2;金属帯板、3a,3b,3c;
マグネトロン電極、4a,4b,4c;配線、5;整流
器、6;コンダクタロール、7a,7b,7c;磁場調
整部、8;磁場調整板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永石 修一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 木曽田 欣弥 大阪府大阪市西区京町堀2丁目4番7号 中外炉工業株式会社内 (72)発明者 戸内 八郎 大阪府大阪市西区京町堀2丁目4番7号 中外炉工業株式会社内 (72)発明者 古屋 英二 大阪府大阪市西区京町堀2丁目4番7号 中外炉工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空中で金属帯板を連続的に走行させな
    がら、マグネトロン電極と金属帯板との間にグロー放電
    を生じさせて金属帯板に対して連続的にコーティング前
    処理を施す金属帯板の連続コーティング前処理方法であ
    って、前記金属帯板の走行方向に沿って複数のマグネト
    ロン電極を配置し、各電極と金属帯板との間の空間磁場
    を個別に調整して各電極の放電インピーダンス調整しつ
    つグロー放電を生じさせることを特徴とする金属帯板の
    連続コーティング前処理方法。
  2. 【請求項2】 前記複数のマグネトロン電極は並列に接
    続されていることを特徴とする請求項1に記載の金属帯
    板の連続コーティング前処理方法。
  3. 【請求項3】 真空チャンバと、真空チャンバ内に金属
    帯板を連続的に走行させる手段と、真空チャンバ内に前
    記金属帯板の走行方向に沿って配置された複数のマグネ
    トロン電極と、マグネトロン電極と金属帯板との間にグ
    ロー放電を生じさせる手段と、各マグネトロン電極と金
    属帯板との間に設けられ、各電極と金属帯板との間の空
    間磁場を個別に調整する磁場調整部とを備え、前記磁場
    調整部は着脱自在な磁場調整板を有し、磁場調整板の枚
    数、厚さ、又は材質を変化させることにより前記空間磁
    場が調整され、これによりグロー放電の際の各電極の放
    電インピーダンスが調整されることを特徴とする金属帯
    板の連続コーティング前処理装置。
  4. 【請求項4】 前記複数のマグネトロン電極は並列に接
    続されていることを特徴とする請求項3に記載の金属帯
    板の連続コーティング前処理装置。
JP28581592A 1992-10-23 1992-10-23 金属帯板の連続コーティング前処理方法及び装置 Pending JPH06136512A (ja)

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