JPH06135455A - ネット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】間隔確保や表面保護要求を満足するような形式
のネットを提供する。 【構成】ネット１０において、ストランド１４，１５
は、３つの平面１１，１２，１３内に配置されており、
外部平面１１，１３の外部ストランド１５，１６は、等
方向に配列されている。このため、ネットの十分な厚み
が、小さな断面を有する個々のストランド１４，１５，
１６を介して確保され、材料の消費も最小で足りる。異
なる外部平面１１，１３の平行なストランド（外部スト
ランド１５，１６）は、内部ストランド１４の方向にお
いて互いに相殺されるため、中間ストランド（内部スト
ランド１４）は、弾性変形可能となり、最適な詰め物特
性及び厚み変化特性のネットが提供される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、本発明は、ネットに関
し、特に、互いに交差したストランドを有するスペーサ
ーネットや表面保護ネット等に関する。

【０００２】

【従来の技術的背景とその問題点】このようなネット
は、高い仕上げ面用に、主に、スペーサーネットや保護
ネットとして使用されている。これらネットは、互いに
交差して２つの層を成したストランドから形成される。
確実に物品を包装したり物品を所定間隔で分離させたり
するために、ネットには、一定の厚さが必要とされてい
る。従来のネットにおいて、ストランドは、所望の厚み
に応ずるように、適当な大きさの寸法を有した断面を供
給する。この種のネットは、高い材料の消費を必要とす
る。更に、これらネットは、極めて限定された弾性を有
するのみである。

【０００３】

【発明の目的】本発明の目的は、特に間隔確保や表面保
護要求を満足するような形式のネットを提供することに
ある。

【０００４】

【発明の概要】本発明によれば、この目的は、３つの異
なる平面内においてネットのストランドを配列すること
によって及び同一方向に２つの平面のストランドを方向
づけることによって達成される。この結果、小さな断面
を有する個々のストランド（材料の最小限費用）を備え
た比較的大きな厚みのネットが得られる。また、ネット
の弾力が改善される。

【０００５】好ましくは、２つの外部平面のストランド
（外部ストランド）は、互いに平行に延出する。このた
め、外部ストランドは、互いに交差することはない。ま
た、ネットの均一な厚みが確保される。

【０００６】本発明の特例において、外部平面の外部ス
トランドは、中間平面のストランド（内部ストランド）
の長手方向において、平行に延出し、且つ、互いに相殺
している。これは、ネットの極めて最適な弾力として帰
結する。

【０００７】特に、内部ストランドは、外部ストランド
が内部ストランドの中間平面方向に移動可能であるとい
う点において、弾力的に変形可能である。外部ストラン
ドが、中間平面方向及びこのため内部ストランド方向に
圧力を受けた際、外部ストランドは、あたかも中間平面
方向即ち内部ストランド間に移転する。ネットの最適な
弾性は、少なくとも内部ストランドの弾性変形の結果で
ある。結局、以下の事が確保される。即ち、ネットで覆
われた物品は、好適に詰められ、又は、ネットによって
分離された２つの物品間の距離は、変更可能である。

【０００８】ネットの弾性は、特に、距離に依存してお
り、この距離によって異なる外部平面の外部ストランド
は、内部ストランドの長手方向において互いに相殺され
る。これは、前記距離が本発明に対応して高精度に限定
されるとの理由による。この関係は、異なる平面の外部
ストランド間の比較的小さな距離、比較的堅牢な弾力性
にある。

【０００９】異なる平面内の外部ストランド間の距離
が、１つの平面内において隣接した２つのストランド間
の距離の等半分である場合、特例に対応するという条件
において、ネットの弾力性は、特に低くなる。もちろ
ん、これは、隣接する外部ストランド間の距離が両外部
平面において等しい場合の特殊なケースである。

【００１０】特に本発明に対応するものとしては、板状
部材間のスペーサ手段、特に潜熱蓄積装置の板としてネ
ットは使用される。これら板の厚みは、温度変化に対応
して変化する。板間の距離の変化は、本発明に係るネッ
トによって補償することができる。なぜなら、本発明に
対応する形状の結果として、その厚みを必要範囲に弾力
的に変化させることができるからである。

【００１１】更に本発明の特徴及び利点は、独立した個
々の請求項及び添付図面から明らかである。

【００１２】本発明は、種々の好ましい実施例及び添付
図面を参照して詳細に後述する。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の第１の実施例に係るネットに
ついて、図１ないし図３を参照して説明する。

【００１４】図１ないし図３に示すように、本実施例の
ネット１０は、図中一点鎖線によって示された３つの異
なる平面１１，１２，１３を有している。これら平面１
１，１２，１３は、互いに並列して延出している。外部
平面１１，１３は、中間平面１２に対して両側に配置さ
れている。

【００１５】内部ストランド１４は、中間平面１２に対
して等間隔で延出していおり、一方、外部ストランド１
５，１６は、等方向に延出するように、外部平面１１，
１３内に配置されている。特に、図１から明らかなよう
に、外部ストランド１５，１６は、９０度よりも小さい
又は大きい角度、特に、７５度で内部ストランド１４を
横断することが好ましい。外部ストランド１５，１６
は、交差点で内部ストランド１４に接続されている。

【００１６】外部ストランド１５，１６は、外部平面１
１，１３を覆って配置されている。外部平面１１内の外
部ストランド１５は、外部平面１３の外部ストランド１
６と同様に、互いに並列して延出している。各平面１
１，１２，１３内における内部ストランド１４又は外部
ストランド１５，１６は、等距離だけ間隔をあけて配置
されている。異なる外部平面１１，１３の外部ストラン
ド１５，１６は、並列して延出されている。

【００１７】内部ストランド１４及び外部ストランド１
５，１６は、ネット１０の製造及びネット１０の機械的
特性に関して好適な直線方式（rectilinear manner）に
基づいて、延出している。この結果、外部ストランド１
５，１６又は内部ストランド１４の方向に引張力が作用
した際、ネット１０は、最適な安定性を奏する。

【００１８】図１ないし図７に示された実施例におい
て、異なる外部平面内で並列した外部ストランド１５，
１６は、内部ストランド１４の長手方向に、互いに相殺
して配置されている。これは、ネット１０の弾性にとっ
て特に重要である。中間平面１２方向おいて、外部平面
１１の外部ストランド１５上に作用した力は、外部スト
ランド１５，１６の相対的な移動及び内部ストランド１
４の変形の要因となる。外部ストランド１５，１６は、
内部ストランド１４の方向に移動するが、同時に、内部
ストランド１４は、弾性変形される。この結果、これら
ストランドは、波状態に延出する（図３及び図５参
照）。この相対的な移動の結果、外部平面１１，１３及
び中間平面１２は重なる。言い換えれば、ネット１０，
１７，１８，１９が、まったく圧縮されない“ブロッ
ク”位置にあると仮定した場合、外部平面１１，１３
は、相対的に移動し相対的に位置付けられる。

【００１９】図３及び図５には、図示しない２つの平面
間に圧力が作用した場合におけるネット１０，１７の相
対的な移動状態が示されている。これら図面において、
ネット１０，１７は、ほとんど“ブロック”された位置
にある。このブロック位置において、上記２つの平面の
間の距離は、２つのストランド（内部ストランド１４又
は外部ストランド１５，１６）の直径の合計に等しい。
ネット１０の弾性は、距離に依存し、この距離によっ
て、外部平面１１の外部ストランド１５は、外部平面１
３の外部ストランドに対して相殺される。短い距離の場
合（図１ないし図３）、ネット１０の弾性力は、比較的
高い。

【００２０】一方、図４及び図５の実施例において、異
なる外部平面１１，１３の外部ストランド１５，１６が
比較的大きい場合、特に、一の外部平面１１又は１３の
外部ストランド１５又は１６が、他の外部平面１１又は
１３の外部ストランド１５又は１６に対して均等にずら
された場合、ネット１７の弾性力は低い。

【００２１】本発明に対応して、かかる距離の最適な限
定は、ネットの弾性を制御することを可能にする。この
ため、図示したものと異なる方法において、外部平面１
１，１３内の外部ストランド１５，１６を配列すること
が可能となる。

【００２２】図６の実施例において、夫々の外部平面１
１又は１３の外部ストランド１５，１６の間の距離は、
等しいが、外部平面１３は、外部平面１１に対して２倍
の数のストランド１６を有する。外部平面１３の外部ス
トランド１６は、その２つの外部ストランド１６が、常
時、外部平面１１において隣接した２つの外部ストラン
ド１５の間に配置されるように、規定される。ネット１
８の実施例においも、内部ストランド１４は、ネットが
圧力を受けた場合、波状形式に変形されるが、外部スト
ランド１５の回りの内部ストランド１４の変形は、外部
ストランド１６の回りの内部ストランド１４の変形より
も大きいものとなる。このような形状におけるネット１
８の弾性力は、上述した実施例のものよりも高くなる。

【００２３】図７に示されたネット１９において、外部
平面１３の外部ストランド１６の間の距離は、２つの外
部ストランド１６を外部平面１１において隣接した２つ
の外部ストランド１５の間に配置させ、一方、外部平面
１１において、次に従属する２つの外部ストランド１５
の間の領域に対応する外部平面１３には、外部ストラン
ド１６を配置させないという方法に基づいて、交互に変
形される。ネット１９の弾性は、所々において変化す
る。この結果、弾性力は、外部ストランド１６が外部ス
トランド１５の間に配置された領域において高くなる。

【００２４】図８に示されたネット２０においも、外部
ストランド１５及び外部ストランド１６は、等方向又は
互いに並列して延出しているが、これらは、本質的に適
合した形式において、互いに対向して配置されている。
即ち、これらは、内部ストランド１４の長手方向におい
て相殺されていない。このようなネット２０は、小さな
弾性を有するのみであるが、たとえ個々の外部ストラン
ド１５，１６及び内部ストランド１４が小さな径を有し
ていても、一定距離だけ分離された品又は物品の間の距
離を一定した及び比較的大きなものに許容する。

【００２５】ネット１０，１７，１８，１９，２０に示
された外部ストランド１５，１６及び内部ストランド１
４は、等しい大きさの円形の断面を有することが好まし
い。しかしながら、内部ストランド１４の断面は、弾性
を変化させるように、外部ストランド１５，１６の断面
より大きく又は小さくさせることが可能である。この場
合の関係としては、内部ストランド１４の断面が比較的
大きくなるに従って、弾性力は比較的高くなり、また、
その逆も同様である。外部ストランド１５，１６及び／
又は内部ストランド１４も、他の断面に規定することが
できる（例えば、四角形、楕円又は他の断面）。

【００２６】ネット１０，１７，１８，１９，２０は、
管形状を有している。管状ネット１０，１７，１８，１
９，２０は、容易に、保護されるべき品物に簡単にかぶ
せたり又は一定距離だけ離間した物品特に板を覆ったり
することができる。ネット１０，１７，１８，１９，２
０が、高精度に仕上がった面のための保護ネットとして
適用された場合、損傷に対する確実な物品の保護を保証
する３層構造のネットである。管状ネット１０，１７，
１８，１９は、その厚さが弾性変形し、ネット内に収納
された物品のための最適な詰め物として提供される。管
状ネット１０，１７，１８，１９が、潜熱蓄積装置の蓄
熱板の間のスペーサ手段として用いられた場合、弾性ひ
ずみエネルギは、温度変化によって生じる蓄熱板の厚み
の変化を補償するために機能する。このため、ネット１
０，１７，１８，１９は、蓄熱板の厚みが増加した際
に、圧縮される。

【００２７】特に、ネット１０，１７，１８，１９が、
蓄熱板用のスヘーサ手段として用いられた場合、２つの
外部平面１１，１３の外部ストランド１５，１６の網目
模様は、常に、蓄熱板の隅又は縁に隣接して延出する。
これは、蓄熱板上において、安全且つすべり止めグリッ
プとして管状ネット１０，１７，１８，１９を保証す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例に係るネットの一部を拡
大して概略的に示す平面図。

【図２】図１に示すネットの側面図。

【図３】図１に示すネットが弾性変形した場合を示す側
面図。

【図４】本発明の第２の実施例に係るネットの側面図。

【図５】図４に示すネットが弾性変形した場合を示す側
面図。

【図６】本発明の第３の実施例に係るネットの側面図。

【図７】本発明の第４の実施例に係るネットの側面図。

【図８】本発明の第５の実施例に係るネットの側面図。

【符号の説明】

１０…ネット、１１，１３…外部平面、１２…中間平
面、１４…内部ストランド、１５，１６…外部ストラン
ド。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハルトビッヒ・バーセ ドイツ連邦共和国、デー − 2890 ノル デンハム、バルトフェルダー・シュトラー セ 60 (72)発明者 ハンス − ヨアヒム・ビットナー ドイツ連邦共和国、デー − 2880 ブラ ーケ、ハメルバルダー・シュトラーセ ７

Claims (14)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 互いに交差しており、２つ以上の平面
   （１１，１２，１３）内に配列され、且つ、少なくとも
   ２つの平面（１１，１３）において等方向に延出してい
   る所定のストランドを備えていることを特徴とするネッ
   ト。
2. 【請求項２】 前記２つの外部平面（１１，１３）の外
   部ストランド（１５，１６）は、互いに並列して等方向
   に延出していることを特徴とする請求項１に記載のネッ
   ト。
3. 【請求項３】 前記外部ストランド（１５，１６）は、
   中間平面（１２）に対面した平行な外部平面（１１，１
   ３）内に配列され、且つ、２つの外部平面（１１，１
   ３）を覆って配置されていると共に、外部ストランド
   （１５，１６）は、等距離だけ間隔をあけて配置されて
   いることを特徴とする請求項１又は２に記載のネット。
4. 【請求項４】 異なる外部平面（１１，１３）の外部ス
   トランド（１５，１６）は、中間平面（１２）の内部ス
   トランド（１４）の長手方向において、互いに相殺され
   ていることを特徴とする請求項１ないし３のいずれか１
   に記載のネット。
5. 【請求項５】 略等距離だけ離間された少なくとも内部
   ストランド（１４）は、外部ストランド（１５，１６）
   が内部ストランド（１４）の中間平面（１２）方向に移
   動可能に、弾性変形可能に構成されていることを特徴と
   する請求項１ないし４のいずれか１に記載のネット。
6. 【請求項６】 異なる外部平面（１１，１３）の外部ス
   トランド（１５，１６）は、内部ストランド（１４）の
   変形を原因とする所望の弾性力に対応して、所定距離だ
   け互いに相殺されることを特徴とする請求項１ないし５
   のいずれか１に記載のネット。
7. 【請求項７】 一の外部平面（１１又は１３）の外部ス
   トランド（１５，１６）は、他の外部平面（１１又は１
   ３）の隣接した２つの外部ストランド（１５，１６）の
   間の距離の半分に対応した距離だけ相殺されることを特
   徴とする請求項１ないし６のいずれか１に記載のネッ
   ト。
8. 【請求項８】 一の外部平面（１１又は１３）は、他の
   外部平面（１１又は１３）よりも多数の外部ストランド
   （１５，１６）を有していることを特徴とする請求項１
   ないし７のいずれか１に記載のネット。
9. 【請求項９】 一の平面（１３）の外部ストランド（１
   ６）の間の距離は、一の平面（１１）の隣接した２つの
   外部ストランド（１５）の間において、他の平面（１
   ３）の隣接した２つの外部ストランド（１６）が配置さ
   れるように、不規則であることを特徴とする請求項１な
   いし８のいずれか１に記載のネット。
10. 【請求項１０】 一の平面（１１）の夫々隣接した外部
    ストランド（１５）の間において、他の平面（１１）
    は、交互に少なくとも一の外部ストランド（１６）を有
    するか又は外部ストランド（１６）を有しないことを特
    徴とする請求項１ないし９のいずれか１に記載のネッ
    ト。
11. 【請求項１１】 外部ストランド（１５，１６）及び内
    部ストランド（１４）は、円形断面を有しており、且
    つ、外部ストランド（１５，１６）の径は、内部ストラ
    ンド（１４）の径に等しいことを特徴とする請求項１な
    いし１０のいずれか１に記載のネット。
12. 【請求項１２】 外部ストランド（１５，１６）及び／
    又は内部ストランド（１４）は、波形状、Ｚ字状又は曲
    線状に延出していることを特徴とする請求項１ないし１
    １のいずれか１に記載のネット。
13. 【請求項１３】 内部ストランド（１２）は、外部スト
    ランド（１５，１６）に対して９０度以外の角度で延出
    していることを特徴とする請求項１ないし１２のいずれ
    か１に記載のネット。
14. 【請求項１４】 ネットの形状は、管状を有し、且つ、
    外部ストランド（１５，１６）は、前記ネットの長手方
    向に延出されており、且つ、外部ストランド（１５，１
    ６）は、これらが前記ネット内に収納される物品の外縁
    部に隣接して位置付けられるように、配列されているこ
    とを特徴とする請求項１ないし１３のいずれか１に記載
    のネット。