JPH06133997A - 角膜手術装置 - Google Patents

角膜手術装置

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Publication number
JPH06133997A
JPH06133997A JP4308216A JP30821692A JPH06133997A JP H06133997 A JPH06133997 A JP H06133997A JP 4308216 A JP4308216 A JP 4308216A JP 30821692 A JP30821692 A JP 30821692A JP H06133997 A JPH06133997 A JP H06133997A
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JP
Japan
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yag laser
harmonic
laser
yag
generator
Prior art date
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Application number
JP4308216A
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English (en)
Inventor
Tatsuo Yamaguchi
達夫 山口
Daiji Nishizawa
代治 西沢
Takeshi Udagawa
毅 宇田川
Keigo Takaoka
啓吾 高岡
Hifumi Yamada
一二三 山田
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 QスイッチパルスYAGレーザ発振器4より
発振されるYAGレーザ基本波をもとに、YAGレーザ
第5高調波を発生させるのに、YAGレーザ第2高調波
発生器5と、YAGレーザ第4高調波発生器6と、YA
Gレーザ第5高調波発生器7とを用い、YAGレーザ第
5高調波と他の波長成分のレーザ光とをペリンブロカプ
リズム8によって各波長成分ごとに分離する。分離され
たレーザ光のうち、YAGレーザ第5高調波を治療すべ
き角膜12に照射すると、該角膜12の表層部を形成す
る組織が徐々に蒸散して角膜12の形状が矯正される。 【効果】 YAGレーザ第5高調波のもとになるYAG
レーザ基本波をQスイッチパルスYAGレーザ発振器4
により発振させるので、装置のメンテナンス作業を頻繁
に行わなくてもよく、装置の小型化を図ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は角膜手術装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、近視等の視力障害を治療するため
に、角膜の手術が試みられている。
【0003】近視等の視力障害は角膜の変形に起因し、
例えば、近視の人の角膜は正常な状態の角膜と比べると
角膜表面がより湾曲した形状になっているので、角膜を
正常な形状に矯正すれば視力障害を解消することができ
る。
【0004】このような視力障害の原因となる角膜の変
形を矯正する手段として、角膜の表層部を削りとること
により角膜の形状を矯正する角膜切除手術や、角膜の表
層部に切込みを設けることにより角膜の形状を矯正する
角膜切開手術があり、現在、上記の各手術には、ArF
エキシマレーザ(アルゴン・弗素エキシマレーザ)が用
いられている。
【0005】図5はArFエキシマレーザ発振器の概念
を示すもので、1は気密構造を有するチェンバ、2はチ
ェンバ1内に設けられた陽極、3はチェンバ1内に設け
られた陰極、20は前記チェンバ1の側壁に組込まれた
共振器フロントミラー、21は共振器フロントミラー2
0と対峙するように前記チェンバ1の側壁に組込まれた
共振器リアミラーである。
【0006】22は前記チェンバ1内にアルゴン(A
r)ガスを供給するためのアルゴンガス供給管、23は
前記チェンバ1内に弗素(F2)ガスを供給するための
弗素ガス供給管、24は前記チェンバ1内にネオンガス
(Ne)を供給するためのネオンガス供給管、25は前
記チェンバ1内の劣化した混合ガスを外部へ排出するた
めのガス排出管であり、前記チェンバ1内には、アルゴ
ンガスと、弗素ガスと、ネオンガスとが所定の割合で充
填されている。
【0007】この状態で、陽極2と陰極3との間に放電
を行うと(前記のネオンガスはこの放電の形状を滑らか
にするためのバッファガスである)、該放電のエネルギ
ーによってアルゴンガスの原子と弗素ガスの分子とが励
起されて不安定な二量子(エキシマ)の状態となり、こ
の二量子状態から安定な状態に戻ろうとするときに紫外
線光が発生する。
【0008】この紫外線光は共振器フロントミラー20
と共振器リアミラー21とにより増幅され、共振器フロ
ントミラー20から出力される波長193nmのレーザ
光(ArFエキシマレーザ光)を角膜に照射すると、該
角膜の表層部を形成する組織が徐々に蒸散する。
【0009】従って、手術を行うべき角膜の特定の箇所
に対してArFエキシマレーザ光を所定時間照射すれ
ば、ArFエキシマレーザ光が照射された部分の表層部
を形成する組織が削りとられ、角膜の形状が矯正され
る。
【0010】また、手術を行うべき角膜の特定の箇所に
対してArFエキシマレーザ光を所定時間照射しながら
該ArFエキシマレーザ光の照射位置を徐々に変位させ
ると、ArFエキシマレーザ光の照射位置の軌跡に沿っ
て表層部を形成する組織が切開され、その結果角膜の形
状が矯正される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ArF
エキシマレーザ発振器を角膜手術に用いた場合には、下
記のような問題点がある。
【0012】(1)チェンバ1内に充填されるアルゴン
ガス、弗素ガス、ネオンガスの交換、及び共振器を構成
するレーザミラーの洗浄を頻繁に行わないと、所定のレ
ーザ性能を保持できなくなる。
【0013】(2)所定のレーザ性能を保持するために
チェンバ1のオーバーホールを1〜2年ごとに行う必要
がある。
【0014】(3)弗素ガスは人体に対して極めて有害
であるので、ガス交換を行う際の処理を厳重に行わなけ
ればならない。
【0015】(4)チェンバ1内に各ガスを充填し、ま
たチェンバ1内のガスを回収するためのガス充填回収設
備として、アルゴンガス供給管22、弗素ガス供給管2
3、ネオンガス供給管24、ガス排出管25や、ポン
プ、ガス貯留用ボンベ等の付帯設備を設けなければなら
ないので、装置が大形になる。
【0016】本発明は上述した実情に鑑みなしたもの
で、安全性が極めて高く且つ装置の小型化を図ることが
可能な角膜手術装置を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の角膜手術装置においては、YAGレーザ基
本波を発振するYAGレーザ発振器と、該YAGレーザ
発振器より発振されるYAGレーザ基本波からYAGレ
ーザ第2高調波を発生させるYAGレーザ第2高調波発
生器と、該YAGレーザ第2高調波発生器によって発生
したYAGレーザ第2高調波からYAGレーザ第4高調
波を発生させ且つ前記YAGレーザ第2高調波発生器に
おいて変換されずに残ったYAGレーザ基本波成分を透
過させるYAGレーザ第4高調波発生器と、該YAGレ
ーザ第4高調波発生器によって発生したYAGレーザ第
4高調波とYAGレーザ第4高調波発生器を透過したY
AGレーザ基本波とからYAGレーザ第5高調波を発生
させるYAGレーザ第5高調波発生器とを備えている。
【0018】また、本発明の角膜手術装置においては、
YAGレーザ基本波を発振するYAGレーザ発振器と、
該YAGレーザ発振器より発振されるYAGレーザ基本
波からYAGレーザ第2高調波を発生させるYAGレー
ザ第2高調波発生器と、該YAGレーザ第2高調波発生
器によって発生したYAGレーザ第2高調波とYAGレ
ーザ第2高調波発生器において第2高調波に変換されず
に残ったYAGレーザ基本波とからYAGレーザ第3高
調波を発生させるYAGレーザ第3高調波発生器と、Y
AGレーザ第3高調波発生器によって発生したYAGレ
ーザ第3高調波からYAGレーザ第6高調波を発生させ
るYAGレーザ第6高調波発生器とを備えている。
【0019】更に、本発明の角膜手術装置においては、
YAGレーザ基本波を発振するYAGレーザ発振器と、
該YAGレーザ発振器より発振されるYAGレーザ基本
波からYAGレーザ第2高調波を発生させるYAGレー
ザ第2高調波発生器と、該YAGレーザ第2高調波発生
器によって発生したYAGレーザ第2高調波からYAG
レーザ第4高調波を発生させるYAGレーザ第4高調波
発生器と、該YAGレーザ第4高調波発生器によって発
生したYAGレーザ第4高調波とYAGレーザ第4高調
波発生器において変換されずに残ったYAGレーザ第2
高調波とからYAGレーザ第6高調波を発生させるYA
Gレーザ第6高調波発生器とを備えている。
【0020】更にまた、本発明の角膜手術装置において
は、YAGレーザ基本波を発振するYAGレーザ発振器
と、該YAGレーザ発振器より発振されるYAGレーザ
基本波からYAGレーザ第2高調波を発生させるYAG
レーザ第2高調波発生器と、該YAGレーザ第2高調波
発生器によって発生したYAGレーザ第2高調波からY
AGレーザ第4高調波を発生させ且つ前記YAGレーザ
第2高調波発生器において変換されずに残ったYAGレ
ーザ基本波成分を透過させるYAGレーザ第4高調波発
生器と、該YAGレーザ第4高調波発生器によって発生
したYAGレーザ第4高調波とYAGレーザ第4高調波
発生器を透過したYAGレーザ基本波とからYAGレー
ザ第5高調波を発生させるYAGレーザ第5高調波発生
器と、該YAGレーザ第5高調波発生器によって発生し
たYAGレーザ第5高調波とYAGレーザ第5高調波発
生器において変換されずに残ったYAGレーザ基本波と
からYAGレーザ第6高調波を発生させるYAGレーザ
第6高調波発生器とを備えている。
【0021】
【作用】本発明の角膜手術装置では、YAGレーザ発振
器より発振されるYAGレーザ基本波をもとに、YAG
レーザ第2高調波発生器とYAGレーザ第4高調波発生
器とYAGレーザ第5高調波発生器とを用いてYAGレ
ーザ第5高調波を発生させる。
【0022】このYAGレーザ第5高調波を治療すべき
角膜に照射すると、該角膜の表層部を形成する組織が徐
々に蒸散する。
【0023】従って、角膜の特定の箇所に対して上記Y
AGレーザ第5高調波を所定時間照射すれば、YAGレ
ーザ第5高調波が照射された部分の表層部を形成する組
織が削りとられ、角膜の形状が矯正される。
【0024】また、角膜の特定の箇所に対して上記のY
AGレーザ第5高調波を所定時間照射しながら該YAG
レーザ第5高調波の照射位置を徐々に変位させると、Y
AGレーザ第5高調波の照射位置の軌跡に沿って表層部
を形成する組織が切開され、その結果角膜の形状が矯正
される。
【0025】また、本発明の角膜手術装置では、YAG
レーザ発振器より発振されるYAGレーザ基本波をもと
に、YAGレーザ第2高調波発生器とYAGレーザ第3
高調波発生器とYAGレーザ第6高調波発生器とを用い
てYAGレーザ第6高調波を発生させる。
【0026】このYAGレーザ第6高調波を治療すべき
角膜に照射すると、該角膜の表層部を形成する組織が徐
々に蒸散する。
【0027】従って、角膜の特定の箇所に対して上記Y
AGレーザ第6高調波を所定時間照射すれば、YAGレ
ーザ第6高調波が照射された部分の表層部を形成する組
織が削りとられ、角膜の形状が矯正される。
【0028】また、角膜の特定の箇所に対して上記のY
AGレーザ第6高調波を所定時間照射しながら該YAG
レーザ第6高調波の照射位置を徐々に変位させると、Y
AGレーザ第6高調波の照射位置の軌跡に沿って表層部
を形成する組織が切開され、その結果角膜の形状が矯正
される。
【0029】更に、本発明の角膜手術装置では、YAG
レーザ発振器より発振されるYAGレーザ基本波をもと
に、YAGレーザ第2高調波発生器とYAGレーザ第4
高調波発生器とYAGレーザ第6高調波発生器とを用い
てYAGレーザ第6高調波を発生させる。
【0030】このYAGレーザ第6高調波を治療すべき
角膜に照射すると、該角膜の表層部を形成する組織が徐
々に蒸散する。
【0031】従って、上述したように角膜の形状が矯正
される。
【0032】更にまた、本発明の角膜手術装置では、Y
AGレーザ発振器より発振されるYAGレーザ基本波を
もとに、YAGレーザ第2高調波発生器とYAGレーザ
第4高調波発生器とYAGレーザ第5高調波発生器とY
AGレーザ第6高調波発生器とを用いてYAGレーザ第
5高調波あるいはYAGレーザ第6高調波を発生させ
る。
【0033】このYAGレーザ第5高調波あるいはYA
Gレーザ第6高調波を治療すべき角膜に照射すると、該
角膜の表層部を形成する組織が徐々に蒸散する。
【0034】従って、上述したように角膜の形状が矯正
される。
【0035】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照しつつ説明
する。
【0036】図1は本発明の角膜手術装置の第1の実施
例を示すもので、本実施例は本発明の請求項1に対応し
ている。
【0037】4は波長1064nmのレーザ光(YAG
レーザ基本波)を発振するQスイッチパルスYAGレー
ザ発振器、5はQスイッチパルスYAGレーザ発振器4
より発振されるYAGレーザ基本波から、 1/λ2=1/λ1+1/λ1…(1) (λ1:基本波、λ2:第2高調波)の関係(第2高調波
発生)によって波長532nmのレーザ光(YAGレー
ザ第2高調波)を発生させるYAGレーザ第2高調波発
生器、6はYAGレーザ第2高調波発生器5によって発
生したYAGレーザ第2高調波とYAGレーザ第2高調
波発生器5において第2高調波に変換されずに残ったY
AGレーザ基本波のうち、YAGレーザ基本波成分を透
過させ且つYAGレーザ第2高調波から、 1/λ4=1/λ2+1/λ2…(2) (λ2:第2高調波、λ4:第4高調波)の関係(第4高
調波発生、実質的には、前記式(1)における基本波λ
1、第2高調波λ2をそれぞれ第2高調波λ2、第4高調
波λ4に置換した第2高調波発生)によって波長266
nmのレーザ光(YAGレーザ第4高調波)を発生させ
るYAGレーザ第4高調波発生器である。
【0038】7はYAGレーザ第4高調波発生器6によ
って発生したYAGレーザ第4高調波とYAGレーザ第
4高調波発生器6において変換されずに残ったYAGレ
ーザ第2高調波とYAGレーザ第4高調波発生器6を透
過するYAGレーザ基本波のうち、YAGレーザ第2高
調波成分を透過させ且つYAGレーザ基本波とYAGレ
ーザ第4高調波とから、 1/λ5=1/λ1+1/λ4…(3) (λ1:基本波、λ4:第4高調波、λ5:第5高調波)
の関係(和周波発生)によって波長213nmのレーザ
光(YAGレーザ第5高調波)を発生させるYAGレー
ザ第5高調波発生器、8はYAGレーザ第5高調波発生
器7によって発生したYAGレーザ第5高調波とYAG
レーザ第5高調波発生器7において変換されずに残った
YAGレーザ基本波並びにYAGレーザ第4高調波とY
AGレーザ第5高調波発生器7を透過したYAGレーザ
第2高調波とを各波長成分ごとに分離するペリンブロカ
プリズム、9はペリンブロカプリズム8によって各波長
成分ごとに分離されたレーザ光のうち、YAGレーザ基
本波とYAGレーザ第2高調波とYAGレーザ第4高調
波とを遮光する遮光板である。
【0039】10は前記ペリンブロカプリズム8により
分離されたYAGレーザ第5高調波のビームの光強度分
布を均一化するためのビームホモジェナイザ等のビーム
整形素子、11はビーム整形素子10によってビームの
光強度分布を均一化されたYAGレーザ第5高調波の光
強度を調整するためのARレンズである。
【0040】なお、図中12は手術を行うべき角膜を有
する眼球である。
【0041】以下、本実施例の装置の作動を説明する。
【0042】上記構成を有する角膜手術装置によって角
膜の変形を矯正する際には、QスイッチパルスYAGレ
ーザ発振器4によって波長1064nmのレーザ光(Y
AGレーザ基本波)を発振させる。
【0043】QスイッチパルスYAGレーザ発振器4よ
り発振されるYAGレーザ基本波は、YAGレーザ第2
高調波発生器5に入射し、該YAGレーザ第2高調波発
生器5において前記式(1)の関係により波長532n
mのレーザ光(YAGレーザ第2高調波)が発生する。
【0044】YAGレーザ第2高調波発生器5によって
発生したYAGレーザ第2高調波とYAGレーザ第2高
調波発生器5において第2高調波に変換されずに残った
YAGレーザ基本波とがYAGレーザ第4高調波発生器
6に入射し、該YAGレーザ第4高調波発生器6におい
て前記式(2)の関係により波長266nmのレーザ光
(YAGレーザ第4高調波)が発生する。
【0045】更に、YAGレーザ第4高調波発生器6に
よって発生したYAGレーザ第4高調波とYAGレーザ
第4高調波発生器6において変換されずに残ったYAG
レーザ第2高調波とYAGレーザ第4高調波発生器6を
透過するYAGレーザ基本波とがYAGレーザ第5高調
波発生器7に入射し、該YAGレーザ第5高調波発生器
7において前記式(3)の関係により波長213nmの
レーザ光(YAGレーザ第5高調波)が発生する。
【0046】YAGレーザ第5高調波発生器7によって
発生したYAGレーザ第5高調波とYAGレーザ第5高
調波発生器7において変換されずに残ったYAGレーザ
基本波並びにYAGレーザ第4高調波とYAGレーザ第
5高調波発生器7を透過したYAGレーザ第2高調波は
ペリンブロカプリズム8に入射して該ペリンブロカプリ
ズム8により各波長成分ごとに分離され、遮光板9によ
ってYAGレーザ基本波とYAGレーザ第2高調波とY
AGレーザ第4高調波とが遮光される。
【0047】一方、ペリンブロカプリズム8により分離
されたYAGレーザ第5高調波は、ビームホモジェナイ
ザ等よりなるビーム整形素子10に入射してビームの光
強度分布の均一化が行われ、更に、ビームの光強度分布
を均一化されたYAGレーザ第5高調波は、ARレンズ
11に入射して光強度の調整が行われる。
【0048】このYAGレーザ第5高調波を眼球12の
角膜に照射すると、該角膜の表層部を形成する組織が徐
々に蒸散する。
【0049】よって、上記の角膜の特定の箇所に対して
YAGレーザ第5高調波を所定時間照射すれば、YAG
レーザ第5高調波が照射された部分の表層部を形成する
組織が削りとられ、角膜の形状が矯正される。
【0050】また、手術を行うべき角膜の特定の箇所に
対してYAGレーザ第5高調波を所定時間照射しながら
該YAGレーザ第5高調波の照射位置を徐々に変位させ
ると、YAGレーザ第5高調波の照射位置の軌跡に沿っ
て表層部を形成する組織が切開され、その結果角膜の形
状が矯正される。
【0051】本実施例の角膜手術装置によって、ビーム
照射前の温度が15℃の被対象物に対し、ビーム光強度
が15mJ/cm2のYAGレーザ第5高調波ビームを
2分間照射した後、前記被対象物の温度を計測したとこ
ろ、20℃になっていた。
【0052】一方、ビーム照射前の温度が15℃の被対
象物に対し、ビーム光強度が15mJ/cm2のYAG
レーザ第4高調波ビームを2分間照射した後、前記被対
象物の温度を計測したところ、30℃になっていた。
【0053】従って、角膜切除手術や角膜切開手術を行
う場合、波長266nmのYAGレーザ第4高調波を用
いるよりも、波長213nmのYAGレーザ第5高調波
を用いたほうが、角膜表層部の熱変性が生じにくくなる
と考えられ、従って、YAGレーザ第4高調波に比べて
波長が短いYAGレーザ第5高調波を用いたほうが、角
膜表層部の切除あるいは切開をシャープに且つ均一に行
うことができる。
【0054】更に、それぞれビーム照射量が80mJ・
min/cm2のYAGレーザ第4高調波とYAGレー
ザ第5高調波との切除深度を概算したところ、YAGレ
ーザ第4高調波においては切除深度が50μm程度であ
るのに対し、YAGレーザ第5高調波においては切除深
度が200μm程度に達し、従って、YAGレーザ第4
高調波に比べてYAGレーザ第5高調波のほうが、およ
そ4倍ぐらい切除切開能力が高いと考えられる。
【0055】更にまた、本実施例においては、Qスイッ
チパルスYAGレーザ発振器4より発振される波長10
64nmのレーザ光(YAGレーザ基本波)をもとに、
最終的に波長213nmのYAGレーザ第5高調波を発
生させるので、従来のArFエキシマレーザ発振器を用
いた装置のような手間のかかるメンテナンス作業を行わ
なくてもよく、装置の小型化を図ることができ、また、
人体に対して有害な弗素ガスを使用しないので安全性が
極めて高い。
【0056】図2は本発明の角膜手術装置の第2の実施
例を示すもので、本実施例は本発明の請求項2に対応し
ている。
【0057】なお、本実施例において、Qスイッチパル
スYAGレーザ発振器4、YAGレーザ第2高調波発生
器5、ペリンブロカプリズム8等は、図1に示す角膜手
術装置と同一であり、その他、図1と同一の符号を付し
た部分は同一物を表わしている。
【0058】13はYAGレーザ基本波とYAGレーザ
第2高調波とから、 1/λ3=1/λ1+1/λ2…(4) (λ1:基本波、λ2:第2高調波、λ3:第3高調波)
の関係(和周波発生)によって波長355nmのレーザ
光(YAGレーザ第3高調波)を発生させるYAGレー
ザ第3高調波発生器である。
【0059】17はYAGレーザ第3高調波から、 1/λ6=1/λ3+1/λ3…(5) (λ3:第3高調波、λ6:第6高調波)の関係(第6高
調波発生、実質的には、前記式(1)における基本波λ
1、第2高調波λ2をそれぞれ第3高調波λ3、第6高調
波λ6に置換した第2高調波発生)によって波長177
nmのレーザ光(YAGレーザ第6高調波)を発生させ
るYAGレーザ第6高調波発生器である。
【0060】YAGレーザ第3高調波発生器13には、
YAGレーザ第2高調波発生器5によって発生したYA
Gレーザ第2高調波とYAGレーザ第2高調波発生器5
において第2高調波に変換されずに残ったYAGレーザ
基本波とが入射するようになっている。
【0061】また、YAGレーザ第3高調波発生器13
によって発生したYAGレーザ第3高調波とYAGレー
ザ第3高調波発生器13によって変換されずに残ったY
AGレーザ基本波並びにYAGレーザ第2高調波はダイ
クロイックミラー14に入射し、YAGレーザ第3高調
波のみがダイクロイックミラー14により反射し、YA
Gレーザ基本波成分並びにYAGレーザ第2高調波成分
はダイクロイックミラー14を透過して遮光板15によ
り遮光されるようになっている。
【0062】一方、ダイクロイックミラー14により反
射したYAGレーザ第3高調波は全反射ミラー16を介
してYAGレーザ第6高調波発生器17に入射し、該Y
AGレーザ第6高調波発生器17によって発生したYA
Gレーザ第6高調波とYAGレーザ第6高調波発生器1
7において変換されずに残ったYAGレーザ第3高調波
とがペリンブロカプリズム8に入射するようになってい
る。
【0063】更に、上記のYAGレーザ第3高調波とY
AGレーザ第6高調波とはペリンブロカプリズム8によ
り各波長成分ごとに分離され、該ペリンブロカプリズム
8によって各波長成分ごとに分離されたレーザ光のう
ち、YAGレーザ第6高調波のみがビーム整形素子10
に入射し、YAGレーザ第3高調波は遮光板9により遮
光されるようになっている。
【0064】以下、本実施例の装置の作動を説明する。
【0065】上記構成を有する角膜手術装置によって角
膜の変形を矯正する際には、QスイッチパルスYAGレ
ーザ発振器4によって波長1064nmのレーザ光(Y
AGレーザ基本波)を発振させる。
【0066】QスイッチパルスYAGレーザ発振器4よ
り発振されるYAGレーザ基本波は、YAGレーザ第2
高調波発生器5に入射し、該YAGレーザ第2高調波発
生器5において前記式(1)の関係により波長532n
mのレーザ光(YAGレーザ第2高調波)が発生する。
【0067】YAGレーザ第2高調波発生器5によって
発生したYAGレーザ第2高調波とYAGレーザ第2高
調波発生器5において第2高調波に変換されずに残った
YAGレーザ基本波とがYAGレーザ第3高調波発生器
13に入射し、該YAGレーザ第3高調波発生器13に
おいて前記式(4)の関係より波長355nmのレーザ
光(YAGレーザ第3高調波)が発生する。
【0068】更に、YAGレーザ第3高調波発生器13
によって発生したYAGレーザ第3高調波とYAGレー
ザ第3高調波発生器13によって変換されずに残ったY
AGレーザ基本波並びにYAGレーザ第2高調波はダイ
クロイックミラー14に入射し、YAGレーザ第3高調
波のみがダイクロイックミラー14により反射し、YA
Gレーザ基本波成分並びにYAGレーザ第2高調波成分
はダイクロイックミラー14を透過して遮光板15によ
り遮光される。
【0069】一方、ダイクロイックミラー14により反
射したYAGレーザ第3高調波は全反射ミラー16を介
してYAGレーザ第6高調波発生器17に入射し、該Y
AGレーザ第6高調波発生器17において前記式(5)
の関係により波長177nmのレーザ光(YAGレーザ
第6高調波)が発生する。
【0070】YAGレーザ第6高調波発生器17によっ
て発生したYAGレーザ第6高調波とYAGレーザ第6
高調波発生器17において変換されずに残ったYAGレ
ーザ第3高調波とはペリンブロカプリズム8に入射して
該ペリンブロカプリズム8により各波長成分ごとに分離
され、遮光板9によってYAGレーザ第3高調波が遮光
される。
【0071】一方、ペリンブロカプリズム8により分離
されたYAGレーザ第6高調波は、ビームホモジェナイ
ザ等よりなるビーム整形素子10に入射してビームの光
強度分布の均一化が行われ、更に、ビームの光強度分布
を均一化されたYAGレーザ第6高調波は、ARレンズ
11に入射して光強度の調整が行われる。
【0072】このYAGレーザ第6高調波を眼球12の
角膜に照射すると、該角膜の表層部を形成する組織が徐
々に蒸散する。
【0073】よって、上記の角膜の特定の箇所に対して
YAGレーザ第6高調波を所定時間照射すれば、YAG
レーザ第6高調波が照射された部分の表層部を形成する
組織が削りとられ、角膜の形状が矯正される。
【0074】また、手術を行うべき角膜の特定の箇所に
対してYAGレーザ第6高調波を所定時間照射しながら
該YAGレーザ第6高調波の照射位置を徐々に変位させ
ると、YAGレーザ第6高調波の照射位置の軌跡に沿っ
て表層部を形成する組織が切開され、その結果角膜の形
状が矯正される。
【0075】更に、本実施例においては、Qスイッチパ
ルスYAGレーザ発振器4より発振される波長1064
nmのレーザ光(YAGレーザ基本波)をもとに、最終
的に波長177nmのYAGレーザ第6高調波を発生さ
せるので、前述した本発明の第1の実施例と同様に、従
来のArFエキシマレーザ発振器を用いた装置のような
手間のかかるメンテナンス作業を行わなくてもよく、装
置の小型化を図ることができ、また、人体に対して有害
な弗素ガスを使用しないので安全性が極めて高い。
【0076】図3は本発明の角膜手術装置の第3の実施
例を示すもので、本実施例は本発明の請求項3に対応し
ている。
【0077】本実施例は図1に示す角膜手術装置におけ
るYAGレーザ第5高調波発生器7に代えて、YAGレ
ーザ第4高調波発生器6とペリンブロカプリズム8との
間にYAGレーザ第6高調波発生器18を設けた構成を
有している。
【0078】YAGレーザ第6高調波発生器18は、Y
AGレーザ第2高調波とYAGレーザ第4高調波とか
ら、 1/λ6=1/λ2+1/λ4…(6) (λ2:第2高調波、λ4:第4高調波、λ6:第6高調
波)の関係(和周波発生)によって波長177nmのレ
ーザ光(YAGレーザ第6高調波)を発生させるように
なっている。
【0079】すなわち、本実施例においては、YAGレ
ーザ第4高調波発生器6によって発生したYAGレーザ
第4高調波とYAGレーザ第4高調波発生器6において
変換されずに残ったYAGレーザ第2高調波とがYAG
レーザ第6高調波発生器18に入射し、更に、YAGレ
ーザ第6高調波発生器18によって発生したYAGレー
ザ第6高調波とYAGレーザ第6高調波発生器18にお
いて変換されずに残ったYAGレーザ第2高調波及びY
AGレーザ第4高調波とYAGレーザ第6高調波発生器
18を透過したYAGレーザ基本波成分がペリンブロカ
プリズム8に入射するようになっている。
【0080】上記のYAGレーザ基本波とYAGレーザ
第2高調波とYAGレーザ第4高調波とYAGレーザ第
6高調波とはペリンブロカプリズム8により各波長成分
ごとに分離され、該ペリンブロカプリズム8によって各
波長成分ごとに分離されたレーザ光のうち、YAGレー
ザ第6高調波のみがビーム整形素子10に入射し、遮光
板9によりYAGレーザ基本波とYAGレーザ第2高調
波とYAGレーザ第4高調波とが遮光されるようになっ
ている。
【0081】以下、本実施例の装置の作動を略述する。
【0082】本実施例においては、前述した本発明の第
1の実施例と同様に、QスイッチパルスYAGレーザ発
振器4によって波長1064nmのレーザ光(YAGレ
ーザ基本波)を発振させると、YAGレーザ第2高調波
発生器5において前記式(1)の関係により波長532
nmのレーザ光(YAGレーザ第2高調波)が発生し、
YAGレーザ第4高調波発生器6において前記式(2)
の関係により波長266nmのレーザ光(YAGレーザ
第4高調波)が発生し、更に、YAGレーザ第4高調波
発生器18において前記式(6)の関係により波長17
7nmのレーザ光(YAGレーザ第6高調波)が発生す
る。
【0083】更に、YAGレーザ第6高調波発生器18
によって発生したYAGレーザ第6高調波とYAGレー
ザ第6高調波発生器18において変換されずに残ったY
AGレーザ第2高調波及びYAGレーザ第4高調波とY
AGレーザ第6高調波発生器18を透過したYAGレー
ザ基本波成分はペリンブロカプリズム8に入射して該ペ
リンブロカプリズム8により各波長成分ごとに分離され
る。
【0084】ペリンブロカプリズム8によって各波長成
分ごとに分離されたレーザ光のうち、YAGレーザ第6
高調波のみがビーム整形素子10に入射してビームの光
強度分布の均一化が行われ、更に、ビームの光強度分布
を均一化されたYAGレーザ第6高調波は、ARレンズ
11に入射して光強度の調整が行われる。
【0085】一方、YAGレーザ基本波、YAGレーザ
第2高調波、YAGレーザ第4高調波は遮光板9により
遮光される。
【0086】上記のYAGレーザ第6高調波を眼球12
の角膜に照射すると、該角膜の表層部を形成する組織が
徐々に蒸散する。
【0087】従って本実施例においても、前述した本発
明の第1、第2の実施例と同様な作用効果を奏し得る。
【0088】図4は本発明の角膜手術装置の第4の実施
例を示すもので、本実施例は本発明の請求項4に対応し
ている。
【0089】なお、本実施例において、Qスイッチパル
スYAGレーザ発振器4、YAGレーザ第2高調波発生
器5、YAGレーザ第4高調波発生器6、YAGレーザ
第5高調波発生器7、ペリンブロカプリズム8等は、図
1に示す角膜手術装置と同一であり、その他、図1と同
一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0090】19はYAGレーザ基本波とYAGレーザ
第5高調波とから、 1/λ6=1/λ1+1/λ5…(7) (λ1:基本波、λ5:第5高調波、λ6:第6高調波)
の関係(和周波発生)によって波長177nmのレーザ
光(YAGレーザ第6高調波)を発生させるYAGレー
ザ第6高調波発生器である。
【0091】YAGレーザ第6高調波発生器19には、
YAGレーザ第5高調波発生器7によって発生したYA
Gレーザ第5高調波とYAGレーザ第5高調波発生器7
において変換されずに残ったYAGレーザ基本波並びに
YAGレーザ第4高調波とYAGレーザ第5高調波発生
器7を透過したYAGレーザ第2高調波とが入射し、更
に、YAGレーザ第6高調波発生器19によって発生し
たYAGレーザ第6高調波とYAGレーザ第6高調波発
生器19において変換されずに残ったYAGレーザ基本
波並びにYAGレーザ第5高調波とYAGレーザ第6高
調波発生器19を透過したYAGレーザ第2高調波成分
及びYAGレーザ第4高調波成分とがペリンブロカプリ
ズム8に入射するようになっている。
【0092】上記のYAGレーザ基本波とYAGレーザ
第2高調波とYAGレーザ第4高調波とYAGレーザ第
5高調波とYAGレーザ第6高調波とはペリンブロカプ
リズム8により各波長成分ごとに分離される。
【0093】このとき、ペリンブロカプリズム8をある
角度に設定した場合には、該ペリンブロカプリズム8に
よって各波長成分ごとに分離されたレーザ光のうち、Y
AGレーザ第6高調波のみがビーム整形素子10に入射
し、遮光板9によりYAGレーザ基本波とYAGレーザ
第2高調波とYAGレーザ第4高調波とYAGレーザ第
5高調波とが遮光されるようになっている。
【0094】また、ペリンブロカプリズム8を上記とは
異なる別のある角度に設定した場合には、該ペリンブロ
カプリズム8によって各波長成分ごとに分離されたレー
ザ光のうち、YAGレーザ第5高調波のみがビーム整形
素子10に入射し、遮光板9によりYAGレーザ基本波
とYAGレーザ第2高調波とYAGレーザ第3高調波と
YAGレーザ第6高調波とが遮光されるようになってい
る。
【0095】以下、本実施例の装置の作動を略述する。
【0096】本実施例においては、前述した本発明の第
1の実施例と同様に、QスイッチパルスYAGレーザ発
振器4によって波長1064nmのレーザ光(YAGレ
ーザ基本波)を発振させると、YAGレーザ第2高調波
発生器5において前記式(1)の関係により波長532
nmのレーザ光(YAGレーザ第2高調波)が発生し、
YAGレーザ第4高調波発生器6において前記式(2)
の関係により波長266nmのレーザ光(YAGレーザ
第4高調波)が発生し、更に、YAGレーザ第5高調波
発生器7において前記式(3)の関係により波長213
nmのレーザ光(YAGレーザ第5高調波)が発生す
る。
【0097】YAGレーザ第5高調波発生器7によって
発生したYAGレーザ第5高調波とYAGレーザ第5高
調波発生器7において変換されずに残ったYAGレーザ
基本波並びにYAGレーザ第4高調波とYAGレーザ第
5高調波発生器7を透過したYAGレーザ第2高調波と
がYAGレーザ第6高調波発生器18に入射し、該YA
Gレーザ第6高調波発生器19において前記式(7)の
関係により波長177nmのレーザ光(YAGレーザ第
6高調波)が発生する。
【0098】更に、YAGレーザ第6高調波発生器19
によって発生したYAGレーザ第6高調波とYAGレー
ザ第6高調波発生器19において変換されずに残ったY
AGレーザ基本波及びYAGレーザ第5高調波とYAG
レーザ第6高調波発生器19を透過したYAGレーザ第
2高調波成分及びYAGレーザ第4高調波成分はペリン
ブロカプリズム8に入射して該ペリンブロカプリズム8
により各波長成分ごとに分離される。
【0099】このとき、ペリンブロカプリズム8をある
角度に設定した場合には、該ペリンブロカプリズム8に
よって各波長成分ごとに分離されたレーザ光のうち、Y
AGレーザ第6高調波のみがビーム整形素子10に入射
してビームの光強度分布の均一化が行われ、更に、ビー
ムの光強度分布を均一化されたYAGレーザ第6高調波
は、ARレンズ11に入射して光強度の調整が行われ
る。
【0100】一方、YAGレーザ基本波、YAGレーザ
第2高調波、YAGレーザ第4高調波、YAGレーザ第
5高調波は遮光板9により遮光される。
【0101】上記のYAGレーザ第6高調波を眼球12
の角膜に照射すると、該角膜の表層部を形成する組織が
徐々に蒸散する。
【0102】また、ペリンブロカプリズム8を上記とは
異なる別のある角度に設定した場合には、該ペリンブロ
カプリズム8によって各波長成分ごとに分離されたレー
ザ光のうち、YAGレーザ第5高調波のみがビーム整形
素子10に入射してビームの光強度分布の均一化が行わ
れ、更に、ビームの光強度分布を均一化されたYAGレ
ーザ第5高調波は、ARレンズ11に入射して光強度の
調整が行われる。
【0103】一方、YAGレーザ基本波、YAGレーザ
第2高調波、YAGレーザ第4高調波、YAGレーザ第
6高調波は遮光板9により遮光される。
【0104】上記のYAGレーザ第5高調波を眼球12
の角膜に照射すると、該角膜の表層部を形成する組織が
徐々に蒸散する。
【0105】従って本実施例においても、前述した本発
明の各実施例と同様な作用効果を奏し得る。
【0106】また、本実施例においては、ペリンブロカ
プリズム8の角度を調整することにより、YAGレーザ
第5高調波とYAGレーザ第6高調波とを交互に出力す
ることができるので、装置の応用範囲が広がる。
【0107】なお、本発明の角膜手術装置は、上述の実
施例にのみ限定されるものではなく、本発明の角膜手術
装置を近視以外の遠視や乱視等の視力障害の治療に用い
るようにすること、その他、本発明の要旨を逸脱しない
範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0108】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の角膜手術装
置によれば、下記のような種々の優れた効果を奏し得
る。
【0109】(1)本発明の請求項1に記載した角膜手
術装置においては、手術用のYAGレーザ第5高調波の
もととなるYAGレーザ基本波をYAGレーザ発振器に
より発振させているので、また、本発明の請求項2及び
請求項3に記載した角膜手術装置においては、手術用の
YAGレーザ第6高調波のもととなるYAGレーザ基本
波をYAGレーザ発振器により発振させているので、更
に本発明の請求項4に記載した角膜手術装置において
は、手術用のYAGレーザ第5高調波とYAGレーザ第
6高調波とのもとになるYAGレーザ基本波をYAGレ
ーザ発振器により発振させているので、いずれにおいて
も、装置のメンテナンス作業を頻繁に行わなくてもよ
く、装置の小型化を図ることができ、また、有害なガス
を使用しないので安全性が極めて高い。
【0110】(2)本発明の請求項1に記載した角膜手
術装置においては、YAGレーザ第5高調波を角膜に照
射できるので、また、本発明の請求項2及び請求項3に
記載した角膜手術装置においては、YAGレーザ第6高
調波を角膜に照射できるので、更に本発明の請求項4に
記載した角膜手術装置においては、YAGレーザ第5高
調波とYAGレーザ第6高調波を角膜に照射できるの
で、いずれにおいても、レーザ光が照射される角膜表層
部に熱変性が生じにくく、また、角膜表層部の切除ある
いは切開をシャープに且つ均一に行うことができる。
【0111】(3)本発明の請求項4に記載した角膜手
術装置においては、YAGレーザ第5高調波とYAGレ
ーザ第6高調波とを発生させることができるので、装置
の応用範囲が広い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の角膜手術装置の第1の実施例を示す概
念図である。
【図2】本発明の角膜手術装置の第2の実施例を示す概
念図である。
【図3】本発明の角膜手術装置の第3の実施例を示す概
念図である。
【図4】本発明の角膜手術装置の第4の実施例を示す概
念図である。
【図5】角膜手術に用いられているArFエキシマレー
ザ発振器を示す概念図である。
【符号の説明】
4 QスイッチパルスYAGレーザ発振器 5 YAGレーザ第2高調波発生器 6 YAGレーザ第4高調波発生器 7 YAGレーザ第5高調波発生器 13 YAGレーザ第3高調波発生器 17,18,19 YAGレーザ第6高調波発生器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇田川 毅 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内 (72)発明者 高岡 啓吾 東京都千代田区大手町二丁目2番1号 石 川島播磨重工業株式会社本社内 (72)発明者 山田 一二三 東京都千代田区大手町二丁目2番1号 石 川島播磨重工業株式会社本社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 YAGレーザ基本波を発振するYAGレ
    ーザ発振器と、該YAGレーザ発振器より発振されるY
    AGレーザ基本波からYAGレーザ第2高調波を発生さ
    せるYAGレーザ第2高調波発生器と、該YAGレーザ
    第2高調波発生器によって発生したYAGレーザ第2高
    調波からYAGレーザ第4高調波を発生させ且つ前記Y
    AGレーザ第2高調波発生器において変換されずに残っ
    たYAGレーザ基本波成分を透過させるYAGレーザ第
    4高調波発生器と、該YAGレーザ第4高調波発生器に
    よって発生したYAGレーザ第4高調波とYAGレーザ
    第4高調波発生器を透過したYAGレーザ基本波とから
    YAGレーザ第5高調波を発生させるYAGレーザ第5
    高調波発生器とを備えてなることを特徴とする角膜手術
    装置。
  2. 【請求項2】 YAGレーザ基本波を発振するYAGレ
    ーザ発振器と、該YAGレーザ発振器より発振されるY
    AGレーザ基本波からYAGレーザ第2高調波を発生さ
    せるYAGレーザ第2高調波発生器と、該YAGレーザ
    第2高調波発生器によって発生したYAGレーザ第2高
    調波とYAGレーザ第2高調波発生器において第2高調
    波に変換されずに残ったYAGレーザ基本波とからYA
    Gレーザ第3高調波を発生させるYAGレーザ第3高調
    波発生器と、YAGレーザ第3高調波発生器によって発
    生したYAGレーザ第3高調波からYAGレーザ第6高
    調波を発生させるYAGレーザ第6高調波発生器とを備
    えてなることを特徴とする角膜手術装置。
  3. 【請求項3】 YAGレーザ基本波を発振するYAGレ
    ーザ発振器と、該YAGレーザ発振器より発振されるY
    AGレーザ基本波からYAGレーザ第2高調波を発生さ
    せるYAGレーザ第2高調波発生器と、該YAGレーザ
    第2高調波発生器によって発生したYAGレーザ第2高
    調波からYAGレーザ第4高調波を発生させるYAGレ
    ーザ第4高調波発生器と、該YAGレーザ第4高調波発
    生器によって発生したYAGレーザ第4高調波とYAG
    レーザ第4高調波発生器において変換されずに残ったY
    AGレーザ第2高調波とからYAGレーザ第6高調波を
    発生させるYAGレーザ第6高調波発生器とを備えてな
    ることを特徴とする角膜手術装置。
  4. 【請求項4】 YAGレーザ基本波を発振するYAGレ
    ーザ発振器と、該YAGレーザ発振器より発振されるY
    AGレーザ基本波からYAGレーザ第2高調波を発生さ
    せるYAGレーザ第2高調波発生器と、該YAGレーザ
    第2高調波発生器によって発生したYAGレーザ第2高
    調波からYAGレーザ第4高調波を発生させ且つ前記Y
    AGレーザ第2高調波発生器において変換されずに残っ
    たYAGレーザ基本波成分を透過させるYAGレーザ第
    4高調波発生器と、該YAGレーザ第4高調波発生器に
    よって発生したYAGレーザ第4高調波とYAGレーザ
    第4高調波発生器を透過したYAGレーザ基本波とから
    YAGレーザ第5高調波を発生させるYAGレーザ第5
    高調波発生器と、該YAGレーザ第5高調波発生器によ
    って発生したYAGレーザ第5高調波とYAGレーザ第
    5高調波発生器において変換されずに残ったYAGレー
    ザ基本波とからYAGレーザ第6高調波を発生させるY
    AGレーザ第6高調波発生器とを備えてなることを特徴
    とする角膜手術装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103302402A (zh) * 2012-03-16 2013-09-18 株式会社迪思科 激光加工装置
CN114421262A (zh) * 2022-01-25 2022-04-29 国神光电科技(上海)有限公司 一种采用佩林布洛卡棱镜分光的紫外激光器装置及方法

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