JPH0612945A - 真空遮断器 - Google Patents

真空遮断器

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JPH0612945A
JPH0612945A JP16706892A JP16706892A JPH0612945A JP H0612945 A JPH0612945 A JP H0612945A JP 16706892 A JP16706892 A JP 16706892A JP 16706892 A JP16706892 A JP 16706892A JP H0612945 A JPH0612945 A JP H0612945A
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JP
Japan
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contact
circuit breaker
vacuum circuit
electrodes
vacuum
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Pending
Application number
JP16706892A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Kamikawaji
徹 上川路
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH0612945A publication Critical patent/JPH0612945A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接点の損傷を軽減することにより、耐電圧性
能の低下をなくすと共に再点弧の発生を抑制し、信頼性
を向上させた真空遮断器を得る。 【構成】 真空容器内の一対の電極間に加わる最大電圧
における平均絶縁破壊距離をd、電極の投入時に流れる
突入電流の周波数をfとしたとき、d以下の電極間間隙
における平均投入速度をv=(20/11)・f・d〜(20
/9)・f・dになるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は真空遮断器に係り、特に
コンデンサバンクの開閉用に使用されるのに関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように真空遮断器に用いる真空バ
ルブは、高真空中で一対の電極を開離することにより、
真空の持つ優れた消弧性、絶縁性を利用して電流遮断を
行うものである。
【0003】図4に代表的な真空バルブの構造図を示
す。図4において、例えばセラミックスより成る絶縁円
筒1の両端開口が、固定側端板2及び可動側端板3でそ
れぞれ密封されて気密な容器を構成している。固定側端
板2には固定電極4を接合した固定通電軸5が支持固定
され、この固定電極4と対向して可動電極6が図示しな
い操作機構に連結された可動通電軸7によって支持され
ている。また、固定および可動電極4,6が接触する部
分には、真空遮断器の用途に応じて種々の材料からなる
接点8がそれぞれの電極に配設されている。そして、可
動通電軸7と可動側端板3のベローズ9により気密に連
結することで、真空バルブ内の真空を保持しつつ図示し
ない操作機構の駆動力により可動通電軸7を動作するこ
とができる。さらに、電流遮断時に接点および電極から
飛散する金属蒸気や金属溶融片が絶縁円筒1の内面に付
着し、沿面の絶縁性能が低下するのを防止するためにシ
ールド10が設けられている。以上のような構成の真空バ
ルブを有する真空遮断器を用い、電力の力率改善等を目
的として設置されたコンデンサバンクの開閉を行ってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような真空遮断器
では、遮断第1相の極間電圧が電源電圧の最大2.5 倍に
も達することがある。この時、直列リアクトルが接続さ
れていれば更にその値は高くなり、例えば6%の直列リ
アクトルの場合には、2.56倍に達することがある。
【0005】また遮断器投入時に流れる突入電流の影響
について直列リアクトルLが接続された力率改善用コン
デンサバンクの等価回路である図5により説明する。図
5において、電源電圧波高値をEm とすると、突入電流
の最大波高値Im は、
【0006】
【数1】 である。通常、直列リアクトルを設置したときはL0
無視できるので、Im は次のようになる。
【0007】
【数2】
【0008】ここで、nはコンデンサバンク容量に対す
る直列リアクトルの容量比、ω0 は基本波の角速度であ
る。突入電流が最大となるのは、定常電流と過渡電流の
ピークが重なった時であるので、最大突入電流の倍数は
次のようになる。
【0009】
【数3】 また突入電流の周波数fは、
【0010】
【数4】 となる。ただし、f0 は基本波周波数である。従って、
例えば直列リアクトル6%の時は、基本波に対し 4.1倍
の周波数、 5.1倍のピーク値の突入電流が流れることに
なる。
【0011】この突入電流は、電極の投入動作時に接点
材料の耐電圧性能で決まるある電極(接点)間隙長にな
った瞬間以降にプレアーク(先行放電)として流れる。
そのアーク形態は、接点が幾何学的に接触するまでの短
い接点間間隙における集中アークとなり、高密度エネル
ギー注入による接点の溶融をもたらすことがある。その
ために接点は溶着し、その後の開極動作でこの部分が引
き剥がされ、大きな突起が形成されることもある。この
ような突起には電界が集中するため、接点間の絶縁性能
が低下してしまうことになる。
【0012】このように、コンデンサ開閉においては、
突入電流により接点表面が損傷を受けて絶縁性能が低下
してしまうことに加え、遮断後の極間電圧も大きいため
に、真空遮断器にとって極めて過酷な条件となり、場合
によっては電流遮断後、再び絶縁破壊を起こす再点弧現
象が生ずることがある。
【0013】この再点弧を抑制するために投入時におい
ては、遮断器の投入速度を速くし、プレアーク時間を極
力短くする事が考えられるが、そのためには操作エネル
ギーの増大が必要となり、遮断器の大形化をもたらすば
かりでなく、過度の衝撃荷重による接点の割れや離脱が
生じることもある。また、開極速度を上昇し接点間間隙
長も長くすることも有効であるが、これも操作エネルギ
ーの増大に伴い、遮断器としての全体構成が大形化する
ことになる。さらに(2)式からも分かるように、突入
電流は電源電圧に比例するので、電圧が比較的小さい期
間に投入するような位相制御も考えられるが、そのため
には付帯設備の設置が必要であったり、投入時間のばら
つきの補正に高度な制御技術を要したりすることを考慮
すると、あまり実用的ではない。
【0014】本発明の目的は、投入速度の最適範囲を規
定することにより、接点の損傷を最小限におさえ、コン
デンサ開閉における再点弧を抑制できる真空遮断器を提
供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために本発明は、真空容器と、真空容器内に接離
自在に配設された一対の電極とを有し、一対の電極の接
離により通電または遮断を行う真空遮断器において、電
極間に加わる最大電圧における平均絶縁破壊距離をd、
電極の投入時に流れる突入電流の周波数をfとしたと
き、d以下の電極間間隙における平均投入速度vを v=(20/11)・f・d〜(20/9)・f・d にしたので、突入電流が比較的小さくなった瞬間に接触
するようになる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。なお、本発明の真空遮断器に用いる真空バ
ルブは従来のものと同様であるので説明を省略する。図
1は突入電流Ii と電極の投入ストローク曲線Sを示す
特性図であり、図2はその説明図である。
【0017】本発明に際し、発明者らは銅クロム接点を
組み込んだ真空チェンバを用い、直列リアクトル6%の
コンデンサバンク開閉条件での投入速度と接点損傷の程
度、および再点弧発生確率との相関について研究を進め
た。ただし、投入時に電極間に印加される電圧は、遮断
器にとって最も過酷な条件になるように、実回路におけ
る交流印加電圧の最大値に等しい直流電圧を印加した。
その結果、投入時には、ある接点間間隙になったとき絶
縁破壊が生じてプレアークが点弧するため、投入速度と
プレアーク時間は反比例した。また接点の損傷の程度
は、接点が接触した瞬間の電流値が大きいほど顕著であ
り、また再点弧確率も高くなる傾向にあった。
【0018】一方、接点の損傷および再点弧確率は、投
入の際のプレアーク期間のアークエネルギー量にはあま
り依存しなかった。この結果から、プレアークの時間が
短い方が必ずしも接点損傷が小さいとは言えず、再点弧
抑制のために接点損傷を最小にする最適プレアーク時間
があるこが分かった。
【0019】このことを、真空遮断器の二つのストロー
ク曲線Sf (投入速度が速い場合)とSs (投入速度が
遅い場合)について示した図2で説明する。まず、Sf
ではプレアーク時間が短く(Tf )、アークエネルギー
量が小さいにもかかわらず、接点が電流ピーク値近傍で
接触しているため、接点損傷が大きくなる。またSsで
は、長いプレアーク期間(Ts )中に接点がわずかに溶
融することもあるが、電流値が小さくなる接点接触の瞬
間には熱は拡散し凝固しているため溶着は発生せず、接
点損傷は軽微なものとなる。
【0020】なお、投入速度をSf より更に速くし突入
電流の第1ピーク以前に接点が接触するようにした場
合、アークエネルギー量も接点接触瞬間の電流値は小さ
くなるために溶着引き剥がしによる大きな突起の形成は
無くなるが、上述のように機械的衝撃力によると考えら
れる接点表面の微細なクラックや、接点材料の部分的な
離脱のために、逆に再点弧発生確率は増大した。
【0021】以上の実験結果から、電極の投入に際し、
電極間間隙が接点材料で決まるある値(真空遮断器の電
極間に加わる最大電圧を印加した場合の平均絶縁破壊距
離)d(mm)になるとプレアークが点弧して突入電流が流
れ始めるが、そのおよそ半周期後の比較的電流値が小さ
くなった瞬間に、接点が幾何学的に接触するようにすれ
ば、接点の損傷を最小にすることができることが判明し
た。そこで、突入電流の周波数をf(Hz)とすれば、その
半周期は1/(2f)(sec) であるので、この期間に距
離d(mm)を電極が移動するように投入速度v(mm/sec)を
規定すれば良い。すなわち、
【0022】
【数5】 v=d/[1/(2f)] =2df(mm/sec) …… (5) となれば良い。このストローク曲線が図1のSm であ
る。ただし、厳密にこの値を設定することは困難である
ので、ある程度の裕度を考慮してプレアーク点弧から接
点接触までの時間のばらつきの許容範囲を±10%とする
と、
【0023】
【数6】 v=(20/11) ・f・d〜(20/9)・f・d(mm/sec) …… (6) となり、図1では各々Sl およびSu のストローク曲線
で表される。
【0024】例えば、真空遮断器を用いて6%の直列リ
アクトルを挿入した定格電圧36kV、基本波周波数50Hzの
コンデンサバンクを開閉する場合、電極間に加わる最高
電圧は27kVであり、接点材料を銅クロムとすればこの電
圧で絶縁破壊を起こす平均距離はd=1.2mm である。ま
た、この時の突入電流の周波数は、(4)式によりf=
205Hz であるため、上式による遮断器の最適投入速度v
は、 v=447 〜 547(mm/sec) となる。
【0025】このように真空遮断器によりコンデンサ開
閉を行う場合、その投入速度を(6)式のような値にす
ることにより突入電流が比較的小さくなった瞬間に接点
が接触するようになるので、接点の損傷を軽減すること
ができる。そのため、耐電圧性能が低下することが無
く、再点弧の発生が抑制された信頼性の高い真空遮断器
とすることができる。なお、ここでは投入時に電極間に
印加される電圧として、実回路における交流印加電圧の
最大値に等しい直流電圧を印加した条件をもとにした
が、実回路の交流電圧印加条件においては、(2)式か
らもわかるように突入電流値は印加電圧に比例するので
最大電圧を主に考慮すれば良く、とくに投入時の位相制
御を行う必要はない。また、本発明の他の実施例につい
て図3を参照して説明する。
【0026】図3は、本発明による真空遮断器の投入速
度を極間間隙d以下の範囲で一定とするのではなく、接
点が接触する直前に減速するようにしたものである。前
述のように投入速度が過大な場合は、接点表面に微細な
クラックが形成されたり接点材料が部分的に離脱するよ
うになるため、接点間の絶縁性能が低下し、再点弧発生
確率が増大するようになることがある。この実施例は、
突入電流が流れ初めてから半周期目の電流が比較的小さ
な時点で接点が幾何学的に接触するようにしているのは
上記の一実施例と同様であるが、操作機構部にダンバー
等を付設することにより、接点が接触する際の衝撃を緩
和し、絶縁性能を低下させるような接点表面のクラック
の形成や材料の離脱を防止するようにしたものである。
ただし、ここでは、煩雑になるのを避けるため、理想的
にプレアーク点弧後、1/2fで接点が接触する場合に
ついてのみ示した。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、コン
デンサ開閉において真空遮断器の投入速度を規定するこ
とによって、突入電流が比較的小さくなった瞬間に接点
が接触するようになり、その損傷を軽減することができ
る。そのため、耐電圧性能が低下することが無く、再点
弧の発生が抑制された信頼性の高い真空遮断器を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す特性図。
【図2】「図1」を説明するための特性図。
【図3】本発明の他の実施例を示す特性図。
【図4】代表的な真空バルブの断面図。
【図5】リアクトル付きコンデンサバンクの等価回路を
示す図。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器と、この真空容器内に接離自在
    に配設された一対の電極とを有し、この一対の電極の接
    離により通電または遮断を行う真空遮断器において、前
    記電極間に加わる最大電圧における平均絶縁破壊距離を
    d、前記電極の投入時に流れる突入電流の周波数をfと
    したとき、前記d以下の電極間間隙における平均投入速
    度vを v=(20/11)・f・d〜(20/9)・f・d にしたことを特徴とする真空遮断器。
JP16706892A 1992-06-25 1992-06-25 真空遮断器 Pending JPH0612945A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16706892A JPH0612945A (ja) 1992-06-25 1992-06-25 真空遮断器

Applications Claiming Priority (1)

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JP16706892A JPH0612945A (ja) 1992-06-25 1992-06-25 真空遮断器

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Publication Number Publication Date
JPH0612945A true JPH0612945A (ja) 1994-01-21

Family

ID=15842815

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16706892A Pending JPH0612945A (ja) 1992-06-25 1992-06-25 真空遮断器

Country Status (1)

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JP (1) JPH0612945A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1304204C (zh) * 2001-08-22 2007-03-14 兄弟工业株式会社 图像形成装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1304204C (zh) * 2001-08-22 2007-03-14 兄弟工业株式会社 图像形成装置

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