JPH0612163U - 自動車フロントガラスの反射像防止体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車のフロントガラスに、インストルメン
トパネルの上面部が反射して写ることにより生じる視野
障害を防止し、運転の安全性を向上する。 【構成】 インストルメントパネルの上面部に適合する
形状に形成した概略長方形状の基体（１）の表面部にエ
ンボス、フロッキング、貼着等の方法により梨地、クロ
ス地、起毛地等、反射率が低い状態とした反射防止面部
（２）を形成したことを特徴とする自動車フロントガラ
スの反射防止体。

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本案は、各種自動車の運転席において、自動車のフロントガラスにインストル メントパネルの上面部が反射して写ることにより生じる視野障害を防止し、運転 の安全性を向上する為の自動車フロントガラスの反射像防止体に関するものであ る。

（従来の技術） 従来各種自動車のインストルメントパネル（以下インパネと略す）の上面部は 計器盤部、トレイ部等が組み合わされ、段差、凹部が形成される等しており、ま たその素材は一体成型のレジンであって、表面部の反射防止加工も不十分であっ た。

さらにまた上記トレイには当然、小物や伝票類が収容されることにはなるが、 フロントガラスから入射した光線は、上記インパネ部の段差、凹部等、さらにト レイ内の収納物類に反射し、そのまま運転者の眼を射る他、光線の入射角に応じ 、再びフロントガラスの内面で反射した後運転者の眼に届くことになる。そして 後者の場合、フロントガラスにはインパネの表面部そのもの、その段差、凹部、 その偶角部、トレイ内の小物類が写し出され、運転者にとって最も重要な運転視 野を妨げる原因となる。特に日射しの強い時期には、直接光、反射光自体運転者 の眼を疲れさせることに加えて、この反射像も加わり、安全運転上の問題となっ ていた。

（課題を解決するための手段） 本考案に係る自動車フロントガラスの反射像防止体はインストルメントパネル の上面部に適合する形状に形成した概略長方形状の基体（１）の表面部を梨地、 クロス地、起毛地等の反射率が低く、且つ平板な反射防止面部（２）としたこと を特徴とするものである。

（作用） このような自動車フロントガラスの反射像防止体は、インストルメントパネル の上面部に、該上面部を覆うように載置して該基体（１）の反射防止面部（２） が上向きとなるようにして使用される。

（実施例） 次に本考案を図示の実施例について詳細に説明する。

第１図及び第２図に示す第１実施例において、１は軟質合成樹脂材をインパネ （Ａ）の上面部に適合する概略長方形形状に載断して形成した平板なシート状の 基体であって、概基体（１）の表面部はエンボス、フロッキング、貼着等の方法 により梨地、クロス地、起毛地等、反射率が低い状態とした反射防止面部（２） が形成されている。（３）は基体（１）のフロントガラス（Ｂ）側前縁部に穿設 したスリット状の通気溝であって、該通気孔（３）は基体（１）をインパネ（Ａ ）の上面部に載装した際、インパネ（Ａ）がフロントガラス（Ｂ）の基部に接す る部分に設けられている空気吹出口（４）と連通するように設けられるものであ る。

このように構成されたものは、トレイ部（Ｃ）等かレジン材により一体整形さ れたインパネ（Ａ）の上面部に、該上面部に適合する形状に形成した概略長方形 状の基体（１）を載装して使用すれば、該インパネ（Ａ）の上面部が計器部（Ｄ ）とトレイ部（Ｃ）とされ、該トレイ（Ｃ）内に小物、伝票等が収容されていて もこれらは全て基体（１）に覆われてしまううえ、該基体（１）は平板なものと されて、しかもその表面部は、梨地、クロス地、起毛地等反射率の低い反射防止 面部とされているため、第３図のごとく仮にフロントガラス（Ｂ）を通じて強い 光線（Ｘ）がインパネ（Ａ）に向かって入射しても、該入射光の殆どは基体（１ ）に吸収されるか、乱反射されることとなり、ごく一部しか運転者の眼に届かず 、従ってまた、フロントガラス（Ｂ）に上記インパネ（Ａ）の上面部の様々に部 分、収容物、載置物の像が写ることによって運転者にとって重要なフロントガラ ス（Ｂ）の視野を妨げるということも解消されることとなる。

次に、第４図に示す第２実施例は、基体（１）を比較的硬質の樹脂材により該 基体（１）とトレイ部（Ｃ）間に一定の空間ができるよう形成したものであって 、トレイ部（Ｃ）が常時基体（１）によって蓋されることがなくなるため、自動 車を該トレイ部（Ｃ）内にしばしば伝票を出し入れする配達業務等に使用する場 合、特に便利に利用できるものである。

また、第５図に示す第３実施例においては、基体（１）を硬質の樹脂によって 形成し、その形状を薄箱状としたもので、基体（１）自体に複数のポケット部（ ５）を形成し、伝票、小物等を分類して収納することができる利点もある。

第６図に示す第４実施例においては、基体（１）の表面部の反射防止面部（２ ）のフロントガラス（Ｂ）寄りの部分に比較的反射率のよい反転文字等の表示部 （６）を形成印字したものであって、この文字を「交通安全」等の標語あるいは マスコットの絵柄等としておけば、フロントガラス（Ｂ）の下縁部には、その視 野が妨げられない範囲で、交通安全標語等を浮かび上がらせることができ、安全 運転効果を一層高めることもできる。

（考案の効果） 本考察は、前記実施例による説明によって明らかなように、インパネ部に該イ ンパネ部に適合した形状の基体（１）を載装するのみいう簡単な操作でその中あ るいは上に伝票、物等が置かれるトレイ等とされるインパネ（Ａ）は、該基体（ １）でおおわれ、該基体（１）の表面部は反射光が低く、平板な反射防止面部（ ２）とされている為、フロントガラス（Ｂ）にトレイ内の収納物等の反射像が浮 かび運転者の視野が妨げられるということもなくなり、各種自動車の安全運転の 向上に大きな効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本考案の第一実施例を示し、第一図は
軟質材から成る反射防止体の斜視図、第２図はインパネ
上部に載置した斜視図、第３図はインパネ上部の反射の
状態を示す。第４図は第２実施例を示し、硬質材から成
る反射防止体を載装した斜視図、第５図は第３実施例を
示し、複数の収納部を形成した要部の拡大斜視図、第６
図は反転文字を記した反射防止体の実施態様を示す。 １：基体、２：反射防止面部、

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. インストルメントパネルの上面部に適合する形状に形成
   した概略長方形状の基体（１）の表面部を梨地、クロス
   地、起毛地等の反射率が低く、且つ平板な反射防止面部
   （２）としたことを特徴とする自動車フロントガラスの
   反射像防止体。