JPH0611721U - 綿 棒 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】創傷の消毒処置に際して、容易な手順で高度な
清潔操作が行え、子供に恐怖感を抱かせないような綿球
とその使用方法を提供する。 【構成】所要形状の柄の一端に綿球が取り付けられてい
る。綿球には任意の消毒液がしみこませてある。綿球は
所要形状の気密性樹脂性フィルムで滅菌密封してある。
柄は、一部もしくは全体がフィルム内に密封されてい
る。ただし一部がフィルムの外に突き出している場合に
は、柄の所要部分にフィルムが密着して張り付けられて
おり、気密性が保たれていなければならない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

創傷の消毒の際に用いる使い捨て綿球に関する考案である。

【０００２】

【従来の技術】

従来、一般家庭において創傷を消毒する際には、消毒液を綿球で浸し、ピンセ ットや箸でつまんで行うか、スプレー式の消毒液を噴霧していた。出願人が診療 を行っている外科外来でも患者に自宅での消毒を指導する場合、ポピドンヨード を浸した綿球を薬瓶に入れて渡しているが、ピンセットの貸出はできず、箸を消 毒して用いるなどの指導をしていた。あらかじめ消毒液をしみ込ませた綿捧は考 案されていない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

創傷処置は清潔操作をもって行うことが大切であり、医療機関では次のような 手順を厳守している。 すなわち、綿球を薬瓶に入れ、これに消毒液を浸す。ピンセットで綿球を取り 出す。別のピンセットで綿球をうけとる。はじめのピンセットは先端を不潔にし ないように清潔な器械瓶に差す。綿球で創傷を消毒する。２回目以降もこの操作 を繰り返す。 この操作を行うためには、清潔操作に関する知識と、殺菌された薬瓶１個、器 械瓶１個、ピンセット２本が必要であり、家庭においてこれを用意することは困 難である。したがって家庭における創傷の消毒は、操作が煩雑なだけでなく、不 潔なピンセットや箸を用いたり、消毒液の容器を直接皮膚にふれるなど、不潔操 作の中で行われてきた。 これに比してスプレー式の消毒液は比較的手軽に清潔操作が行えるが、消毒液 が飛散するため、色のついた薬液には不向きであり、またフロンガスによる大気 汚染の問題もある。 本考案はこれらの問題を解決して、消毒操作を簡単にするとともに、より高い レベルの清潔操作を獲得するべくなされたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

所要形状の柄（１）の一端に綿球（２）が取り付けられている。 綿球には任意の消毒液がしみこませてある。 綿球は所要形状の気密性樹脂性フィルム（３）で滅菌密封してある。 柄は、一部もしくは全体がフィルム内に密封されている。ただし一部がフィル ムの外に突き出している場合には、柄の所要部分にフィルムが密着して張り付け られており、気密性が保たれていなければならない。

【０００５】

【作用】

このような構造であるから、フィルムを指で破れば消毒液のしみこんだ綿球を 露出させることができる。指で包装フィルムごと柄をつまむか、柄の突き出した 部分をつまめば手を汚さずに消毒操作が行える。

【０００６】

【実施例】

まず一つの実施例について述べる。 細長い棒（１）の一端に綿球（２）が取り付けられている。 綿球には任意の消毒液がしみこませてある。 綿球とこれに連続する棒の全長にわったって筒状の気密性樹脂性フィルム（３ ）で滅菌密封してある。 棒の中程から他端までフィルムが密着しており、機密性が保たれている。 フィルムの側面にくさび型の切れ込み（４）が設けてある。 使用時にはフィルムを切れ込みより指で破って綿球を露出し、棒の一端を持っ て消毒する。 次に他の実施例について述べる。 細長い板（５）の一端に綿球の脱落を防ぐための突出部があり、綿球（６）が 取り付けられている。 綿球には任意の消毒液がしみこませてある。 綿球とこれに連続する板の一部は三角錐状の気密性樹脂性フィルム（７）で滅 菌密封してある。 板の中程は一定の長さにわたつてフィルムが密着しており、機密性が保たれて いる。 板の他端はフィルムから突き出している。 フィルムの側面にくさび型の切れ込み（８）が設けてある。 使用時にはフィルムの切れ込みを指で破って綿球を露出し、板の一端を持って 消毒する。 続いて別の実施例について述ベる。 柄は細長い板の一端に具象形状の板を接続した形状（９）をしている。多端に は両側に突き出た小さな突起があり、ここに綿球（１０）が巻き付けてある。 綿球には任意の消毒液がしみ込ませてある。 綿球とこれに連続する柄の一部にわたって三角柱型の気密性樹脂性フィルムで 滅菌密封してある。フィルムの圧着部分にはくさび型の切れ込みが設けてある。 使用時にはフィルムの切れ込みを指で破って綿球を露出し、柄の一端を持って 消毒する。 包装フィルムは三角柱の側面の一つを底面として停立させることができるので 、一時的に消毒容器として用いることができる。

【０００７】

【考案の効果】

柄と綿球、包装容器が一体となっているので、清潔なピンセットや容器を用意 する手間が省け、消毒の作業が簡便化される。 包装フィルムを破るだけで消毒液の染み込んだ清潔な綿球が簡単に取り出せ、 また一つ一つが使い捨てであるので、高度な清潔操作での消毒作業が行われる。 柄に任意形状の部分を設けることができるので、ここに楽しいキャラクター等 を形成すれば趣意が増し、創傷処置に対する子供の恐怖感を減じることができる 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案および実施例における柄と綿球のの斜視
図

【図２】本考案および実施例の正面図

【図３】本考案及び実施例のの側面図

【図４】本考案および実施例の使用方法を示す正面図

【図５】他の実施例における柄の斜視図

【図６】他の実施例の全体の斜視図

【図７】別の実施例における柄の正面図

【図８】別の実施例の全体の斜視図

【符号の説明】 （１） 柄 （２） 消毒液をしみ込ませた綿球 （３） 包装フィルム （４） 切れ込み （５） 柄 （６） 消毒液をしみ込ませた綿球 （７） 包装フィルム （８） 切れ込み （９） 柄 （１０）消毒液をしみ込ませた綿球 （１１）包装フィルム （１２）切れ込み

【手続補正書】

【提出日】平成５年７月８日

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図１

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

【手続補正２】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図２

【補正方法】変更

【補正内容】

【図２】

【手続補正３】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図３

【補正方法】変更

【補正内容】

【図３】

【手続補正４】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図５

【補正方法】変更

【補正内容】

【図５】

【手続補正５】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図６

【補正方法】変更

【補正内容】

【図６】

【手続補正６】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図７

【補正方法】変更

【補正内容】

【図７】

【手続補正７】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図８

【補正方法】変更

【補正内容】

【図８】

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】消毒液をしみこませた綿球に所要形状の柄
   を取付け、気密性の樹脂フィルムで滅菌密封包装したも
   の。