JPH06109031A - 電磁クラッチ - Google Patents

電磁クラッチ

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JPH06109031A
JPH06109031A JP25297292A JP25297292A JPH06109031A JP H06109031 A JPH06109031 A JP H06109031A JP 25297292 A JP25297292 A JP 25297292A JP 25297292 A JP25297292 A JP 25297292A JP H06109031 A JPH06109031 A JP H06109031A
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JP
Japan
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pulley
rotor
clutch
clutch rotor
elastic body
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JP25297292A
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English (en)
Inventor
Akio Matsuoka
彰夫 松岡
Toshihiro Hayashi
敏弘 林
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Denso Corp
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NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電磁クラッチによって伝達されるトルクの大
きさを直接検知する。 【構成】 プーリ18とクラッチロータ7は直結されて
おらず、プーリ18に伝えられる回転動力は、プーリ1
8及びクラッチロータ7の互いに対向する面18a及び
7bに設けられた対になった窪み18c及び7cと、そ
の中に挿入されている弾性体20によってロータ7に伝
えられる。負荷トルクの大きさに応じて弾性体20が弾
性変形し、プーリ18とクラッチロータ7の間に位相差
が生じる。そこでプーリとクラッチロータのそれぞれ一
部に設けられた突起18d及び21dの通過の時期を、
定位置に設けられたセンサによって観測してそれぞれの
回転位相から位相差を求め、換算して負荷トルクを検知
する。トルクが過大になると弾性体が剪断されて破断
し、プーリ18とロータ7の間の伝動関係が遮断されて
関連機器の損傷を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電磁クラッチに係り、例
えば車両用空調装置の冷媒圧縮機を駆動する回転軸に使
用され、伝達されるトルク、即ち冷媒圧縮機等の負荷ト
ルクの変動を正確に検出する機能を備えている電磁クラ
ッチに関する。
【0002】
【従来の技術】最近の車両用空調装置においては、車室
内の温度変化や設定温度の変更によって変化する冷房負
荷に応じて空調装置の冷房能力の大きさを制御するため
に、例えば斜板型或いは回転型等の可変容量圧縮機を使
用して冷媒の吐出容量を変化させるような制御を行うよ
うになった結果、常時、冷媒圧縮機の負荷トルクが駆動
機関の回転数と関係なく不規則に変動するようになり、
機関がアイドリングのように低出力の状態にあるときに
は、冷媒圧縮機に負荷トルクの急激な変動が起こると、
機関の出力がそれに追従することができないで機関回転
数が変動したり、極端な場合にはエンストを起こすとい
うようなこともあり得る。
【0003】本出願人が先に出願したものであるが、特
開平2−308983号公報には、可変容量型の斜板式
圧縮機において、斜板の傾斜角度が吐出容量と対応して
いる斜板式圧縮機の特質を利用して、斜板の傾斜角度を
調整する制御ピストンの軸方向位置をトランスデューサ
によって検出し、その位置信号から吐出容量の変化をリ
アルタイムに検知し、それによって圧縮機の負荷トルク
の大きさを推定して機関の燃料供給量を制御するものが
開示されている。またそれとは別に、空調装置の冷凍サ
イクルにおける高圧側の冷媒圧力、即ち冷媒圧縮機の吐
出圧力を検出して、冷媒圧縮機の負荷トルクを推定する
方法も試みられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来技術においては、
可変容量型斜板式圧縮機における斜板の傾斜角度や、圧
縮機の吐出圧力等から圧縮機の負荷トルクを推定すると
いうような方法が取られていたため、圧縮機等の負荷ト
ルクを直接且つ正確に検出することができず、検出精度
の点で未だ十分満足することができなかった。
【0005】また、圧縮機に故障等が生じて負荷トルク
が異常に増大しても、その値を正確に検出し得る適当な
手段がなかったので、エンジンの回転数が異常に低下し
たことを検出した後に、エンジンと圧縮機との間に設け
た電磁クラッチを遮断するというような方法をとってい
た。しかしながら、このような方法では、誤判定を防止
する必要から信号処理に要する時間が長くなり、緊急の
トラブルに対して急速に対応することが困難であるた
め、万一にも圧縮機がロックすると、例えばベルト切れ
のように、関連する機器に二次的な故障が起こる恐れが
あった。
【0006】本発明は、動力を伝達する電磁クラッチ自
体に負荷トルクの検出機能を持たせることにより、被駆
動側の負荷トルクを直接且つ正確に検出することができ
るようにして、従来技術において懸念される前述のよう
な問題点を解決することを発明の解決課題とするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、動力源からベ
ルトを介して駆動されるプーリと、通常は前記プーリと
共に一体的に回転するが前記プーリと固定的に連結され
てはおらず、前記プーリに対して相対回転可能となって
いるクラッチロータと、前記プーリと前記クラッチロー
タとの互いに対向する面の間に介在し、通常は前記プー
リと前記クラッチロータとを一体的に回転可能に弾性力
によって連動させる弾性体と、前記プーリ及び前記クラ
ッチロータの回転位相を検出するために、それぞれの一
部に設けられた指標と、定位置に設けられて前記指標の
通過を検出する少なくとも1個のセンサとを備えている
ことを特徴とする電磁クラッチを提供する。そして本発
明は、前記構成において、前記弾性体が、それによって
伝達されるトルクの大きさが予め定められた値を超えた
ときに剪断力によって破断することにより、前記プーリ
と前記クラッチロータとの間の伝動を遮断するように構
成されていることを特徴とする電磁クラッチをも提供す
る。
【0008】
【作用】動力源からベルトを介してプーリに伝えられた
回転動力は、プーリ及びクラッチロータの互いに対向す
る面の間に配置された弾性体を介してクラッチロータに
伝えられる。伝達されるトルクが大きくなると、それに
応じて増大する剪断力によって弾性体が弾性変形し、プ
ーリとクラッチロータの間に回転位相のずれ、即ち位相
差が生じる。この位相差の値は伝達されるトルク、即ち
被駆動側の負荷トルクの大きさに対応しているので、プ
ーリとクラッチロータのそれぞれ一部に設けられた突起
のような指標の通過の時期を、定位置に設けられたセン
サによって観測する。その後は、プーリとクラッチロー
タのそれぞれの回転位相から位相差を算出すると共に、
位相差を負荷トルクに換算するというような演算方法に
よって負荷トルクを検知することができる。
【0009】本発明の電磁クラッチにおいては、負荷ト
ルクが過大となったときに、プーリとクラッチロータと
の間に配置された弾性体が弾性限界を越える剪断力を受
けることにより破断し、プーリ側とロータ側との間の伝
動関係が遮断され、プーリだけが自由に回転することが
できるようになるので、トルクリミッタとしての働きも
する。
【0010】
【実施例】図1に本発明の実施例の構成を示す。図中1
は自動車用空調装置の冷媒を圧縮する容積型の圧縮機の
一部を、2は冷媒圧縮機1の回転軸3に装着された電磁
クラッチを示している。図示実施例における電磁クラッ
チ2は、冷媒圧縮機1のハウジング4と一体化されて軸
方向左へ突出している筒軸状のボス部5の上に、ボール
ベアリング6によって回転可能に支持されている環状の
磁性体製のクラッチロータ7と、クラッチロータ7の摩
擦係合面7aに対して係合及び離脱することができる摩
擦係合面8aを備えた平板環状の磁性体製のアーマチュ
ア8と、リベット9によってアーマチュア8と一体化さ
れた断面L形環状のハブプレート10と、回転軸3に対
してスプライン嵌合すると共にボルト11及びワッシャ
ー12によって一体化されている漏斗形のインナーハブ
13を有する。
【0011】ハブプレート10の円筒状部分とインナー
ハブ13の円筒状部分とは所定の間隔をおいて内外に重
なった位置関係にあるが、その間隔を埋めるようにゴム
部材14が各円筒状部分に接着されており、それによっ
てアーマチュア8と回転軸3とを弾力的に連結してい
る。そして、ゴム部材14には成形の際に予め、クラッ
チロータ7の摩擦係合面7aとアーマチュア8の摩擦係
合面8aとが常時軸方向に離れているような位置関係を
もたらす形状が与えられており、常時はそれらの摩擦係
合面の間に動力伝達が行われないようになっている。な
お、15はボールベアリング6をボス部5に取り付ける
ためのサークリップを示している。
【0012】回転するクラッチロータ7に形成された環
状溝形の内部空間には、微小間隙を介して電磁石となる
励磁コイル16及び磁性体製のステータ17が配置さ
れ、取付板22を介してハウジング4に固定されてい
る。このステータ17は断面コ字状の環状体からなり、
その環状空間内には励磁コイル16が樹脂製の巻枠16
aを介して一体的に固定される。そして、励磁コイル1
6が車載電源(バッテリ)から付勢されたときには、ク
ラッチロータ7が磁性体からなるアーマチュア8を吸着
するので、摩擦係合面7aと摩擦係合面8aが接触し、
その結果としてクラッチロータ7と回転軸3の間に動力
伝達が行われるようになる。
【0013】本発明の特徴に対応して、まず、クラッチ
ロータ7の外周の少なくとも一部は平滑な円筒面7bと
なっており、それに対してクラッチロータ7とは別体と
して構成されたリム部分だけの環状のプーリ18が摺動
回転可能に緩く嵌合される。円筒面7bに対する摺動面
を形成するプーリ18の円筒状内面18aも平滑な表面
を有するが、円筒面7b及び円筒状内面18aの少なく
ともどちらか一方に軸受材料を使用したり、それらの一
部分の間に十分な幅の間隙を設けて転がり軸受を挿入す
る等の方法により、摺動による摩擦や摩耗を減少させて
もよい。プーリ18の外周には図示しないベルトが係合
する溝18bが形成される。
【0014】次に、摺動係合するクラッチロータ7の円
筒面7bとプーリ18の円筒状内面18aには、それぞ
れ図2に示したような断面三角形の軸方向の溝7cと、
同じく断面三角形の軸方向の溝18cが設けられる。溝
7cと溝18cは対向しているが、それらは実質的に同
じ形状であって、両者の間に平行四辺形の断面を有する
空間19が形成される。そして、空間19には軸方向に
適当な長さを有する略円筒形の弾性体20が軸方向に挿
入されて、軸方向の溝7c及び18cの双方の面に接触
している。この弾性体20としては、例えば、ばね鋼か
らなる板金を略円筒形となるように丸く巻きつけて成形
したスプリングピンとか、弾性金属線からなるコイルス
プリングのようなものを使用するが、場合によっては弾
性のある円柱形状のゴムや合成樹脂等であってもよい。
【0015】なお、図示実施例においては、溝7c及び
18cと、それらの間に挿入される弾性体20はいずれ
も軸方向に長い形状としているが、これらはいずれも軸
方向に長い形状を有する必要はないので、例えば、軸方
向に長い溝7cと18cを単なる窪みとし、弾性体20
を球形のゴムとするようなことも可能である。
【0016】また、軸方向の溝7c及び18cの断面形
状は三角形でなくてもよく、例えば図3に示したよう
に、断面円弧状の軸方向の溝7c’及び18c’のよう
な形状であってもよい。しかしこの場合でも弾性体20
は図2の場合と同様なものを使用することができる。軸
方向の溝7cと18cが平面以外の曲面によって構成さ
れる場合には、後述のような位相差と負荷トルクの関係
が直線的でなくなるが、検出結果を換算する等によって
負荷トルクを求めることは可能である。
【0017】プーリ18がクラッチロータ7の円筒面7
b上に摺動嵌合して軸方向に抜けることなく確実に保持
されるように、円筒面7bの軸方向一側には図1に示す
ような隆起部7dが形成されてプーリ18の軸方向左側
の移動限界となると共に、右側端部には環状のストッパ
21がプーリ18よりも軸方向に長いクラッチロータ7
の円筒面7bに軸方向に圧嵌されて、プーリ18の軸方
向右側の移動限界となっている。なお、この実施例にお
ける環状のストッパ21は強磁性の金属によって製作す
るのが好適である。環状のストッパ21はプーリ18の
抜け止めとなるばかりでなく、弾性体20が空間19か
ら抜け出すのを防止する働きもする。
【0018】クラッチロータ7とプーリ18との相対的
な回転位相を検出するために、それぞれの回転位置を示
す観測指標が設定される。即ち、クラッチロータ7側の
観測指標として、クラッチロータ7に圧嵌された環状の
ストッパ21の円周上において、均等に定めた例えば3
箇所以上数個所程度の位置に、半径方向外方に突出する
突起21aが形成される。また、プーリ18側の観測指
標として、鉄のような磁性体からなるプーリ18の図1
における右端には、半径方向外方に突出している図2に
も示すような突起21aと同数の数個の突起18dが形
成される。突起18dは環状のストッパ21の突起21
aと同様にプーリ18の円周上に均等に配置される。
【0019】突起18d及び突起21aを定点において
観測して、それらが直前を通過する時期を検出するため
に、冷媒圧縮機1のハウジング4に固定された取付板2
2にはセンサとしての磁気ピックアップ23,23’が
それぞれ設けられる。磁気ピックアップ23,23’は
公知のように永久磁石にコイルを巻き付けた構造を有
し、突起18d及び突起21aのような磁性体が接近し
たときに、磁束密度の変化によってコイルにパルス状の
電流を発生する。その電流、即ち出力信号は図示しない
制御装置(回路)に入力される。この例における磁気ピ
ックアップ23,23’は、例えば光センサのようなも
のによって置き換えてもよく、その他にも公知の検出手
段を応用することができる。
【0020】図1の実施例では、プーリ18側の突起1
8dとクラッチロータ7側の突起21aとを、それぞれ
別の磁気ピックアップ(センサ)23及び23’によっ
て観測しているが、2種類の突起18d及び突起21a
の双方を共に観測し得る位置に磁気ピックアップを1個
だけ設けてシステムの簡素化を図ることもできる。図4
は、プーリ18側の突起18dとクラッチロータ7側の
突起21aとを、それぞれ別の磁気ピックアップ23及
び23’によって観測するようにした場合における、実
際の制御回路の例を24として示している。
【0021】本発明の特徴を備えた図示実施例の構成は
以上のようであるが、続いてこの実施例の作動を説明す
る。自動車用内燃機関から図示しないベルトを介して常
時回転駆動されるプーリ18は、本発明の場合はクラッ
チロータ7とリジッドに一体化されて回転するものでは
ないから、それらの軸方向の溝18c及び7cの間に挟
まっている弾性体20を介してプーリ18の回転がクラ
ッチロータ7に伝達される。空調装置が起動されると
き、励磁コイル16が電気的に付勢されて電磁石とな
り、磁性体であるアーマチュア8がクラッチロータ7の
方へ吸着されると、クラッチロータ7の摩擦係合面7a
とアーマチュア8の摩擦係合面8aが接触して、クラッ
チロータ7の回転がアーマチュア8に伝えられ、その回
転がハブプレート10、ゴム部材14、インナーハブ1
3を経て回転軸3に伝えられて冷媒圧縮機1が駆動さ
れ、圧縮された冷媒が空調装置の冷凍サイクルの凝縮器
へ送られる。
【0022】この時、プーリ18から冷媒圧縮機1の回
転軸3に対して伝達されるトルク、即ち冷媒圧縮機1の
負荷トルクの大きさに応じて、プーリ18の側とクラッ
チロータ7の側にそれぞれ形成された一対の軸方向の溝
7c及び18cの間の空間19に挿入されている弾性体
20は、軸方向の溝7cと18cの対向する面から円周
方向(接線方向)の剪断力を受けて僅かに弾性変形する
ので、プーリ18とクラッチロータ7との間には僅かな
回転位相の差が生じる。図2のように軸方向の溝7cと
18cの表面形状が平面であれば、位相差の大きさは負
荷トルクの大きさに対して比例して両者の関係は直線的
となる。
【0023】プーリ18とクラッチロータ7の位相差を
自動的に検出するために、それぞれに取り付けられた観
測指標の突起18d及び突起21aの通過時期を検出す
る磁気ピックアップ23,23’が設けられているの
で、その出力信号は図示しない制御装置(回路)に入力
されて、プーリ18とクラッチロータ7の回転位相を検
出し、更にそれらの検出値の差として位相差を算出す
る。他の方法として、指標となる突起18d及び突起2
1aを共に1個の磁気ピックアップによって観測するこ
とも可能である。
【0024】ここでは図4に例示した制御回路24を用
いる場合について更に具体的に説明する。図4の制御回
路24は突起18d及び突起21aを別々に観測するセ
ンサを設けることを前提としているので、プーリ18側
の突起18dを磁気ピックアップ23によって観測する
と共に、それに対して半径の異なる同心円上に配置され
たクラッチロータ7側の突起21aを、それに対応する
別の磁気ピックアップ23’によって観測するように構
成されている。
【0025】このように構成すると、各突起18d及び
21aが磁気ピックアップ23及び23’の直前を通過
するたびに、磁束の変化によってそれぞれの磁気ピック
アップ23及び23’から電気的なパルス信号が発生し
て、それら2種類のパルス波形がプーリ18とクラッチ
ロータ7の回転位相を表し、それらのうちの相対する個
々のパルスの例えば頂点の時間的間隔が位相差、即ち負
荷トルクを表すことになる。
【0026】しかしながら、この例のように空調装置の
冷媒圧縮機等の負荷トルクは時間的に細かく変動してい
るし、磁気ピックアップ23及び23’の出力するパル
スの波形も必ずしも定まった形ではないから、それらの
波形の間の間隔を検出するためには比較すべき点を特定
することが必要になる。そこでまず、所定値Vaとプーリ
側の磁気センサである磁気ピックアップ23の出力信号
とをコンパレータ52において比較し、所定値Vaを閾値
としてデューティパルスAを発生させる。これによって
磁気ピックアップ23の出力信号がその閾値を超える時
期を検知することができる。
【0027】クラッチロータ7側の磁気センサ23’の
出力信号についても同様の処理を行い、平滑回路53及
びコンパレータ54によってデューティパルスBを得
る。そして、デューティパルスAとデューティパルスB
の立ち上がる時点(場合によっては各パルスの立ち下が
る時点を比較対象としてもよい)の位相差を位相差検出
回路55によって算出し、演算回路56において位相差
からマップ等を参照して負荷トルクの値を算出する。
【0028】図5は、図4に示した制御回路の作動とし
て、2つの磁気センサ(或いはピックアップ)23及び
23’の出力信号と、それらの出力信号と所定値Va及び
Vbから発生させたデューティパルスA及びBと、2つの
デューティパルスA,Bから検出された位相差を図示し
たものである。この位相差から伝達トルク即ち負荷トル
クを換算することができる。
【0029】もし、指標となる突起18dおよび突起2
1aを共に1個の磁気ピックアップ(センサ)によって
観測する場合には、出力信号、デューティパルスとも図
5に示した出力信号、デューティパルスをそれぞれ合成
した信号となるため、隣合うパルスの位相差を算出する
ことにより、それをトルクに換算することになる。
【0030】制御回路24によって算出された圧縮機1
の負荷トルクは、圧縮機1を駆動している自動車の機関
がそれだけのトルクを余分に発生する必要がある値であ
り、それが充足されないと機関の回転数が低下したり、
場合によってはエンストを招く恐れがあるので、負荷ト
ルクの信号を制御信号として例えば内燃機関のアイドル
スピードコントロール(ISC)バルブ57の開度を調
整し、エンジンの吸気量を必要とする分だけ増加させ
る。それに応動して機関の燃料噴射量制御装置が吸気量
の増加に見合う分だけ燃料噴射量を増加させると、機関
の出力が圧縮機1の駆動に必要な分だけ増加して、空調
装置の運転に起因する機関の回転数変動や万一のエンス
ト等を防止する。
【0031】前記の実施例では、デューティパルスを発
生させるための閾値として所定値VaとVbを使用している
が、それぞれの磁気ピックアップ(センサ)23及び2
3’の多数のパルスを含む出力信号を平滑回路によって
平均化して平均値を算出し、これを閾値として使用して
もよい。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、プーリとクラッチロー
タ間に挿入された弾性体の弾性変形によって生じるプー
リ側とロータ側の回転位相のずれから、直接に伝達され
るトルク、即ちロータ側の負荷トルクの値を、応答性よ
く且つ正確に検出することができるので、駆動機関の制
御等を遅滞なく実行することが可能になり、回転数変動
や機関停止等を未然に防止することができる。
【0033】それに加えて、本発明の電磁クラッチにお
いては、負荷トルクが所定値よりも大きくなったとき
に、プーリとクラッチロータ間に挿入された弾性体が増
大した剪断力によって破断するので、それによってプー
リ側とロータ側との間の伝動関係が遮断され、プーリだ
けが自由に回転することができるようになるから、本発
明の電磁クラッチは、それ自体はもとより、機関や被駆
動部分等の損傷を未然に防止するトルクリミッタとして
の働きもする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁クラッチを圧縮機に接続した実施
例を示す縦断正面図である。
【図2】図1の要部を拡大して示す側面図である。
【図3】図2の一部の変形例を示す概念的側面図であ
る。
【図4】制御回路の構成を概念的に例示するブロック図
である。
【図5】図4の制御回路の作動を示す線図である。
【符号の説明】
1…冷媒圧縮機 2…電磁クラッチ 3…回転軸 7…クラッチロータ 7b…円筒面 7c…軸方向の溝(窪み) 8…アーマチュア 13…インナーハブ 14…ゴム部材 16…励磁コイル 17…ステータ 18…プーリ 18a…円筒状内面 18c…軸方向の溝(窪み) 18d…突起 19…空間 20…弾性体 21…環状のストッパ 21a…突起 23,23’…磁気ピックアップ(センサ) 24…制御回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動力源からベルトを介して駆動されるプ
    ーリと、通常は前記プーリと共に一体的に回転するが前
    記プーリと固定的に連結されてはおらず、前記プーリに
    対して相対回転可能となっているクラッチロータと、前
    記プーリと前記クラッチロータとの互いに対向する面の
    間に介在し、通常は前記プーリと前記クラッチロータと
    を一体的に回転可能に弾性力によって連動させる弾性体
    と、前記プーリ及び前記クラッチロータの回転位相を検
    出するために、それぞれの一部に設けられた指標と、定
    位置に設けられて前記指標の通過を検出する少なくとも
    1個のセンサとを備えていることを特徴とする電磁クラ
    ッチ。
  2. 【請求項2】 前記弾性体は、それによって伝達される
    トルクの大きさが予め定められた値を超えたときに剪断
    力によって破断することにより、前記プーリと前記クラ
    ッチロータとの間の伝動を遮断するように構成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の電磁クラッチ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006125452A (ja) * 2004-10-27 2006-05-18 Aisin Seiki Co Ltd 電磁クラッチ装置
KR101510256B1 (ko) * 2013-10-29 2015-04-13 대한민국 하이브리드 동력 승용관리기

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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