JPH06105627B2 - 鉛蓄電池の寿命予側方法 - Google Patents

鉛蓄電池の寿命予側方法

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JPH06105627B2
JPH06105627B2 JP1108951A JP10895189A JPH06105627B2 JP H06105627 B2 JPH06105627 B2 JP H06105627B2 JP 1108951 A JP1108951 A JP 1108951A JP 10895189 A JP10895189 A JP 10895189A JP H06105627 B2 JPH06105627 B2 JP H06105627B2
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政寛 福田
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新神戸電機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、充電電気量から鉛蓄電池の寿命を予測する鉛
蓄電池の寿命予測方法に関するものである。
[従来技術] 従来鉛蓄電池の寿命を予測する方法として、鉛蓄電池の
充電電流を検出して充電電気量を積算し、積算値を予め
調査した同一形式の鉛蓄電池の寿命と充電電気量との関
係と対比して、対応する鉛蓄電池の寿命を予測する方法
が提案されている。
従来は、1つの分流器を用いて充電電流と放電電流とを
分流し、充電電流と放電電流との両方を1台の電流測定
器で測定していた。
[発明が解決しようとする課題] 例えばビル等の非常用電源設備で用いられる蓄電池にあ
っては、放電電流が大電流(数100A〜数1000A程度)に
なるため、分流器は大電流を検出できる定格の大きな分
流器を用いている。これに対して充電電気量を求めるた
めに測定される充電電流は、浮動充電時即ち過充電時に
おいては非常に微少な電流(数10mA〜数A)である。し
たがって充電電流を測定する場合には、分流器の定格電
流の数千分の1から数万分の1の電流を測定することに
なり、充電電流の測定精度は非常に悪くなる問題があ
る。
もし充電電流の測定精度を高めるために、分流器の定格
を小さくすると、大きな放電電流が流れた時に測定器は
破壊されてしまう。そのため分流器の定格は、放電電流
に合せて定める必要がある。また充電電流測定用の微小
電流測定回路と放電電流測定用の大電流測定回路とを別
に設けて、放電時と充電時に測定回路の切替えを行うこ
とも考えられる。しかしながら、非常用電源設備のよう
に停電時に大電流放電が行われるものでは、いつ停電が
発生するのかは不明であり、停電時に回路の切替えを行
うことは非現実的である。そのため従来は、放電電流の
測定に合せた分流器を用いて充電電流を測定してお
り、、従来の寿命予測方法では寿命の予測精度を高める
ことに限界があった。
本発明の目的は、実際に充電電流を測定することなく、
高い精度で充電電流を決定して鉛蓄電池の寿命を予測す
ることができる鉛蓄電池の寿命予測方法を提案すること
にある。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、鉛蓄電池の充電電流値か
ら充電電気量を積算し、積算値から前記鉛蓄電池の寿命
を予測する鉛蓄電池の寿命予測方法において、本発明で
は次の工程を採用する。
本発明では、予め標準鉛蓄電池を用いて充電電池電圧及
び電池温度と充電電流との間の関係を測定しておく。そ
して寿命予測の対象となる鉛蓄電池の充電電池電圧及び
電池温度を検出し、検出値と先に予め測定した充電電池
電圧及び温度と充電電流との間の関係とに基づいて充電
電流値を決定する。このようにして決定した充電電流値
を用いて寿命を予測する手法は、適宜に選択すればよ
い。例えば、出願人が先に提案した、充電電流から過充
電電気量を求めてこれを積算し、積算値から寿命を判定
する方法を用いることができる。過充電電気量は、充電
電流から求めた充電電気量から回復充電電電気量と自己
放電補充充電電気量とを差引いて求めてもよく、また回
復充電期間には充電電気量の算定を行わずに、充電電気
量から自己放電補充充電電気量を差引くことにより求め
てもよい。
予め標準鉛蓄電池を用いて充電電池電圧及び温度と充電
電流との間の関係を測定する場合には、微小電流測定用
電流計と高精度の電圧計とを用いて測定する。
[作用] 本発明の寿命予測方法は、寿命予測のために必要な充電
電流値を求めるために、従来のように放電電流測定用の
測定器を用いずに、予め測定した充電電池電圧及び電池
温度と充電電流との間の関係と実際に測定した電圧及び
温度とに基づいて、充電電流を決定するようにしたの
で、従来よりも高い精度で充電電流値を知ることができ
る。その結果、高精度の寿命予測を行うことができる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。第1
図は鉛蓄電池を浮動充電する回路の概略図である。通常
は充電装置1から常時負荷2に負荷電流が供給され、蓄
電池3にも浮動充電電流が供給されている。停電時に
は、上記の負荷電流及び充電電流が断たれ、代りに蓄電
池3が放電して常時負荷2に負荷電流(放電電流)を供
給する。蓄電池3には、充電時の充電電圧(以下充電電
池電圧と云う)を検出する電池電圧検出器4が並列に接
続され、また電池温度を検出する電池温度検出器5が設
けられている。本実施例では、電池温度検出器5は、電
解液の温度とほぼ等しい電池ケースの表面温度を電池温
度として測定する。
第2図は、データを取るために選択した標準的な鉛蓄電
池(標準鉛蓄電池)の温度と充電電圧と充電電流(浮動
充電時)の相関関係の一例を示した特性曲線図である。
充電電流の測定は、温度管理された実験室で、途中で放
電をさせずに行なった。使用した標準鉛蓄電池は、MSE
形据置シール電池であり、温度を0〜60℃、充電電圧を
2.25〜2.4Vの範囲で変化させた。充電電流の測定は、例
えば横河電機製作所製の2012形(0.5級,最少レンジ1m
A)の電圧電流計を用いた。同図に見られるように、充
電電流は温度及び充電電圧に対して対数的に変化する特
性がある。かかる関係特性における数値の関係は、蓄電
池3の形式及び種類が同じであれば実質的に同じである
と考えられる。したがって測定したこの関係を適宜に記
憶させておけばよい。例えば、マイクロコンピュータを
用いて処理する場合には、メモリ手段に測定した関係デ
ータを記憶させておけばよい。また測定したデータから
演算式を作り、演算により充電電流を決定するようにし
てもよい。
第3図は本発明の寿命予測方法を実施する一実施例の構
成を示すブロック図である。同図において、前述のよう
に設けられた電池電圧検出器4及び電池温度検出器5に
より蓄電池3の充電電圧及び温度がそれぞれ検出され、
各検出データが充電電流値算出部6に入力される。充電
電流値算出部6には、前述したような標準鉛蓄電池の電
池温度、充電電池電圧及び充電電流の相関関係データか
ら求めた演算式の演算を行う演算手段が設けられてお
り、検出した電圧及び温度を入力として充電電流値を算
出する。他方、放電検出部8は蓄電池3が放電状態にあ
るか否かを検出して、放電状態にある期間検出信号を出
力する。また、回復充電検出部9は、電池電圧検出器4
の検出出力に基づいて、蓄電池3が放電後の回復充電状
態にあることを検出して検出信号を出力する。
上記の放電検出部8は、例えば第1図の充電装置1内に
形成して、充電装置1の充電出力停止により動作して間
接的に放電検出を行うものとしてもよく、また、蓄電池
3に直列に放電電流検出用分流器を接続して、直接に放
電検出を行うものとしてもよい。回復充電期間を正確に
検出することは、容易ではないが、回復充電開始後に充
電電圧がほぼ定電圧になった後、所定時間経過後に浮動
充電に移ることが判っている。そこで回復充電検出器9
は、例えば放電後に充電を開始してから電池電圧が規定
の定電圧に達し、その後更に所定時間経過するまでの期
間回復充電検出信号を出力するように構成してある。な
お充電電流値が所定の値以上ある時は、また回復充電が
行われていると考えることができるため、回復充電検出
器9を充電電流値から回復充電期間を検出するように構
成することもできる。
過充電電気量積算部7は、放電または回復充電の検出信
号が出力されている間は動作を停止していて、これらの
検出出力がなくなった以後、充電電流値算出部6から入
力される充電電流値に基づいて過充電電気量を積算す
る。過充電電気量は、充電電流値から求めた充電電気量
から自己放電補充充電電気量を差引いて求める。そのた
め図示していないが、過充電電気量積算部7には測定の
対象となる鉛蓄電池の自己放電補充充電電気量を求める
ための手段が含まれている。
過充電電気量の積算値は寿命計算部10に送られ、該計算
部に予め入力されている標準鉛蓄電池の実寿命における
過充電電気量の積算値との割合を計算し、計算値を寿命
表示部11に寿命パーセントとして表示するか、または該
計算値を100%から減じた数値を残存寿命パーセントと
して表示する。
上記第3図の実施例は、浮動充電を行う鉛蓄電池の寿命
の大部分は陽極板の心金または格子の腐蝕により決定さ
れ、これらの腐蝕が過充電電気量に比例するという現象
を利用している。そして、電池の放電及び放電後の寿命
に影響しない回復充電の期間を除いて、上記の算出充電
電流値に基づき過充電電気量を積算し、該積算値から寿
命を予測するので、実寿命との誤差の少ない高精度の寿
命予測を容易に行うことができる。
[発明の効果] 以上述べたように、本発明の寿命予測方法は、寿命予測
のために必要な充電電流値を求めるために、予め標準鉛
蓄電池を用いて測定した充電電池電圧及び温度と充電電
流との間の関係と、対象となる電池について実際に測定
した充電電池電圧及び温度とに基づいて、充電電流を決
定するようにしたので、従来よりも高い精度で充電電流
値を検知することができる。その結果、高精度の寿命予
測を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は鉛蓄電池を浮動充電する回路の概要を示す回路
図、第2図は鉛蓄電池の温度と充電電圧と充電電流の相
関関係の一例を示す特性曲線図、第3図は本発明の方法
を実施する構成例を示すブロック図である。 3…鉛蓄電池、4…電池電圧検出器、5…電池温度検出
器、6…充電電流値算出部、7…過充電電気量積算部、
8…放電検出器、9…回復充電検出部、10…寿命計算
部、11…寿命表示部。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉛蓄電池の充電電流値から充電電気量を積
    算し、積算値から前記鉛蓄電池の寿命を予測する鉛蓄電
    池の寿命予測方法において、 予め標準鉛蓄電池を用いて充電電池電圧及び電池温度と
    充電電流との間の関係を測定しておき、 対象となる鉛蓄電池の充電電池電圧及び電池温度を検出
    して検出値と前記関係とに基づいて前記充電電流値を決
    定することを特徴とする鉛蓄電池の寿命予測方法。
  2. 【請求項2】前記鉛蓄電池の回復充電時には前記充電電
    気量の積算を行わない請求項2に記載の鉛蓄電池の寿命
    予測方法。
JP1108951A 1989-04-27 1989-04-27 鉛蓄電池の寿命予側方法 Expired - Lifetime JPH06105627B2 (ja)

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