JPH06104674A - ノイズフィルタ及びその製造方法 - Google Patents
ノイズフィルタ及びその製造方法Info
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- JPH06104674A JPH06104674A JP27934892A JP27934892A JPH06104674A JP H06104674 A JPH06104674 A JP H06104674A JP 27934892 A JP27934892 A JP 27934892A JP 27934892 A JP27934892 A JP 27934892A JP H06104674 A JPH06104674 A JP H06104674A
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- noise filter
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- substrate
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 基板,導体層,誘電体層を順次積層すること
で容易かつ正確に製造することができるノイズフィルタ
及びノイズフィルタの製造方法を提供する。 【構成】 絶縁性基板10上に金属導体層50が形成さ
れ、金属導体層50上に、第1の導体20と第2の導体
30とのスパイラル形状に対応したレジストパターン5
2が形成され、このレジスト52を保護層として、金属
導体層50による第1の導体20と第2の導体30とが
エッチングにより形成され、少なくともこれら第1の導
体20とアース用ブロック導体30との隣接間隙に介在
する誘電体40の層が形成されている。
で容易かつ正確に製造することができるノイズフィルタ
及びノイズフィルタの製造方法を提供する。 【構成】 絶縁性基板10上に金属導体層50が形成さ
れ、金属導体層50上に、第1の導体20と第2の導体
30とのスパイラル形状に対応したレジストパターン5
2が形成され、このレジスト52を保護層として、金属
導体層50による第1の導体20と第2の導体30とが
エッチングにより形成され、少なくともこれら第1の導
体20とアース用ブロック導体30との隣接間隙に介在
する誘電体40の層が形成されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はノイズフィルタ及びその
製造方法に関する。
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図17〜19には、特開平3−7413
号公報記載の従来の分布定数型のLCノイズフィルタが
示されている。
号公報記載の従来の分布定数型のLCノイズフィルタが
示されている。
【0003】このLCノイズフィルタは、図17(A)
に示すよう、絶縁性基板80の表面側に、相隣接する二
本のスパイラル溝82、84を形成し、これら各スパイ
ラル溝82、84内に、第1および第2スパイラル導体
90、92を形成する。これら各スパイラル導体90、
92の外端部は端子94、98に接続される。
に示すよう、絶縁性基板80の表面側に、相隣接する二
本のスパイラル溝82、84を形成し、これら各スパイ
ラル溝82、84内に、第1および第2スパイラル導体
90、92を形成する。これら各スパイラル導体90、
92の外端部は端子94、98に接続される。
【0004】また、図17(C)に示すよう、絶縁性基
板80の裏面側に設けられた溝にはリード100が設け
られている。このリード100の外端部は端子96に接
続され、その内端部は図17(B)に示すよう、スルー
ホール88を介して第1のスパイラル導体90の内端部
と接続されている。尚、図17(B)は、同図(A)の
A−A断面である。
板80の裏面側に設けられた溝にはリード100が設け
られている。このリード100の外端部は端子96に接
続され、その内端部は図17(B)に示すよう、スルー
ホール88を介して第1のスパイラル導体90の内端部
と接続されている。尚、図17(B)は、同図(A)の
A−A断面である。
【0005】このタイプのLCノイズフィルタは、端子
94、96、98およびリード100の形成領域以外の
部分、さらには溝82、84およびスルーホール88以
外の部分に予めレジストを塗布しておき、レジストが塗
布された基板80を、液状の導電体が充填された導電槽
内にディッピングすることにより形成される。
94、96、98およびリード100の形成領域以外の
部分、さらには溝82、84およびスルーホール88以
外の部分に予めレジストを塗布しておき、レジストが塗
布された基板80を、液状の導電体が充填された導電槽
内にディッピングすることにより形成される。
【0006】図18には、このようにして形成されたL
Cノイズフィルタの等価回路図が示されている。
Cノイズフィルタの等価回路図が示されている。
【0007】ここにおいて、入出力端子94、96に接
続された第1のスパイラル導体90は、信号通電用のイ
ンダクタとして機能する。さらに、接地端子98と接続
された第2のスパイラル導体92は、第1のスパイラル
導体90との間にキャパシタンスCを分布定数的に形成
する。
続された第1のスパイラル導体90は、信号通電用のイ
ンダクタとして機能する。さらに、接地端子98と接続
された第2のスパイラル導体92は、第1のスパイラル
導体90との間にキャパシタンスCを分布定数的に形成
する。
【0008】したがって、このLCノイズフィルタは、
LおよびCからなる分布定数タイプのLCフィルタとし
て機能することになる。
LおよびCからなる分布定数タイプのLCフィルタとし
て機能することになる。
【0009】特に、このタイプのLCノイズフィルタ
は、図19に示すよう、第1および第2のスパイラル導
体90、92が、溝82、84の間に位置する壁体86
を挾んで互いに相対向し、両者の間にキャパシタンスC
が分布定数的に形成されている。したがって、絶縁性基
板80として、誘電率の高い材料を用いることにより、
キャパシタンスCの値を必要に応じ大きな値に設定でき
るという優れた特徴を有する。
は、図19に示すよう、第1および第2のスパイラル導
体90、92が、溝82、84の間に位置する壁体86
を挾んで互いに相対向し、両者の間にキャパシタンスC
が分布定数的に形成されている。したがって、絶縁性基
板80として、誘電率の高い材料を用いることにより、
キャパシタンスCの値を必要に応じ大きな値に設定でき
るという優れた特徴を有する。
【0010】これに加えて、各スパイラル導体90、9
2は壁体86を介して相互に分離されているため、信号
通電用の第1のスパイラル90に、高周波の信号が通電
された場合でも、各スパイラル導体90、92間の線間
短絡が確実に防止され、低周波から高周波界域にわたり
優れた電気的特性を有するノイズフィルタとして機能す
ることになる。
2は壁体86を介して相互に分離されているため、信号
通電用の第1のスパイラル90に、高周波の信号が通電
された場合でも、各スパイラル導体90、92間の線間
短絡が確実に防止され、低周波から高周波界域にわたり
優れた電気的特性を有するノイズフィルタとして機能す
ることになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように優れた特徴
を有するLCノイズフィルタであるのにかかわらず、こ
の溝型のLCノイズフィルタは、次のような製造上の問
題があった。 第一の問題 前記ノイズフィルタでは、基板80がセラミックスなど
の硬質の材料を用い、形成されている場合がある。ま
た、高密の実装タイプのノイズフィルタでは、基板80
そのものが極めて小さなものとして形成される。
を有するLCノイズフィルタであるのにかかわらず、こ
の溝型のLCノイズフィルタは、次のような製造上の問
題があった。 第一の問題 前記ノイズフィルタでは、基板80がセラミックスなど
の硬質の材料を用い、形成されている場合がある。ま
た、高密の実装タイプのノイズフィルタでは、基板80
そのものが極めて小さなものとして形成される。
【0012】したがって、このような硬くかつ小さな基
板80に、微細かつ複雑な形状をした溝82、84を所
定の深さで、しかも決められた形状に正確に形成するこ
とは極めて難しく、高度な技術が必要となるという問題
があった。
板80に、微細かつ複雑な形状をした溝82、84を所
定の深さで、しかも決められた形状に正確に形成するこ
とは極めて難しく、高度な技術が必要となるという問題
があった。
【0013】さらに、微細かつ複雑な形状をした溝8
2、84内には、空気の逃げ場が少ない。したがって、
基板80を液状の導電体が満たされた槽内にディッピン
グした際に、溝内の空気が導電体の侵入を邪魔する。こ
のため、導電体を各溝82、84の奥まで、しかもその
全長にわたって確実に充填するには高度な技術が必要と
なるという問題があった。
2、84内には、空気の逃げ場が少ない。したがって、
基板80を液状の導電体が満たされた槽内にディッピン
グした際に、溝内の空気が導電体の侵入を邪魔する。こ
のため、導電体を各溝82、84の奥まで、しかもその
全長にわたって確実に充填するには高度な技術が必要と
なるという問題があった。
【0014】本発明は、前述した課題に鑑みなされたも
ので、その目的は、絶縁体基板に導電体層,誘電体層を
順次積層することで容易かつ正確に製造することができ
るノイズフィルタ及びノイズフィルタの製造方法を提供
することにある。
ので、その目的は、絶縁体基板に導電体層,誘電体層を
順次積層することで容易かつ正確に製造することができ
るノイズフィルタ及びノイズフィルタの製造方法を提供
することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、絶縁性基板と、前記絶縁性基板上にスパ
イラル状に形成された第1の導体と、前記絶縁性基板上
に第1の導体に相隣接して形成された第2の導体と、前
記絶縁性基板上に形成された誘電体と、を含み、前記第
1の導体および第2の導体は、前記絶縁性基板上に被覆
形成された導電体層を、所定の導電パターンに沿ってエ
ッチング除去することにより形成され、前記誘電体は、
少なくとも前記第1の導体と第2の導体との隣接間隙に
介在するよう、前記絶縁性基板上に被覆形成され、前記
誘電体を介して前記第1の導体と第2の導体間にキャパ
シタを形成することを特徴としている。
に、本発明は、絶縁性基板と、前記絶縁性基板上にスパ
イラル状に形成された第1の導体と、前記絶縁性基板上
に第1の導体に相隣接して形成された第2の導体と、前
記絶縁性基板上に形成された誘電体と、を含み、前記第
1の導体および第2の導体は、前記絶縁性基板上に被覆
形成された導電体層を、所定の導電パターンに沿ってエ
ッチング除去することにより形成され、前記誘電体は、
少なくとも前記第1の導体と第2の導体との隣接間隙に
介在するよう、前記絶縁性基板上に被覆形成され、前記
誘電体を介して前記第1の導体と第2の導体間にキャパ
シタを形成することを特徴としている。
【0016】また本発明の方法は、絶縁性基板上に導電
体層を形成する工程と、前記導電体層上に所定パターン
のレジスト層を形成した後、前記導電体層をエッチング
除去し、前記絶縁性基板上にスパイラル状の第1の導体
と、前記第1の導体に相隣接する第2の導体を形成する
工程と、少なくとも前記第1の導体と第2の導体の隣接
間隙に介在するよう、前記絶縁性基板上に誘電体を被覆
形成する工程と、を含むことを特徴とする。
体層を形成する工程と、前記導電体層上に所定パターン
のレジスト層を形成した後、前記導電体層をエッチング
除去し、前記絶縁性基板上にスパイラル状の第1の導体
と、前記第1の導体に相隣接する第2の導体を形成する
工程と、少なくとも前記第1の導体と第2の導体の隣接
間隙に介在するよう、前記絶縁性基板上に誘電体を被覆
形成する工程と、を含むことを特徴とする。
【0017】
【作用】次に本発明の作用を説明する。
【0018】前述した従来の溝型LCノイズフィルタで
は、絶縁性基板の表面に第1および第2のスパイラル溝
を予め形成しておき、これら各スパイラル溝内に導電体
を充填し第1および第2のスパイラル導体を形成してい
た。
は、絶縁性基板の表面に第1および第2のスパイラル溝
を予め形成しておき、これら各スパイラル溝内に導電体
を充填し第1および第2のスパイラル導体を形成してい
た。
【0019】これに対して本発明では、絶縁性基板上に
導電体層を被覆形成し、この導電体層を所定の導電パタ
ーンに沿ってエッチング除去することにより、絶縁性基
板上に第1の導体をスパイラル状に形成すると共に、第
2の導体を前記第1の導体と相隣接するように形成す
る。
導電体層を被覆形成し、この導電体層を所定の導電パタ
ーンに沿ってエッチング除去することにより、絶縁性基
板上に第1の導体をスパイラル状に形成すると共に、第
2の導体を前記第1の導体と相隣接するように形成す
る。
【0020】そして、この第1および第2の導体の隣接
間隙を埋めるように、誘電体を絶縁性基板状に被覆形成
する。この場合には、第1および第2の導体表面を被覆
するよう、前記誘電体を絶縁性基板上に形成することが
好ましい。
間隙を埋めるように、誘電体を絶縁性基板状に被覆形成
する。この場合には、第1および第2の導体表面を被覆
するよう、前記誘電体を絶縁性基板上に形成することが
好ましい。
【0021】このように、本発明によれば、絶縁性基板
の表面に、膜形成の技術を用い、従来の溝型と同様また
はそれ以上の特性を持ったLCノイズフィルタを簡単に
形成することができる。
の表面に、膜形成の技術を用い、従来の溝型と同様また
はそれ以上の特性を持ったLCノイズフィルタを簡単に
形成することができる。
【0022】特に本発明によれば、従来とは逆に、予め
第1および第2の導体が形成された絶縁性基板の表面
に、誘電体の層を形成するので、誘電体を相隣接する導
体間の間隙に、その全長にわたって確実に介在させるこ
とができ、その結果、期待する特性を発揮するノイズフ
ィルタを製造することができる。
第1および第2の導体が形成された絶縁性基板の表面
に、誘電体の層を形成するので、誘電体を相隣接する導
体間の間隙に、その全長にわたって確実に介在させるこ
とができ、その結果、期待する特性を発揮するノイズフ
ィルタを製造することができる。
【0023】
【実施例】次に本発明の好適な実施例を図面に基づき詳
細に説明する。第一実施例 図1〜図5には、本発明の第一実施例に係る3端子ノー
マルモード型ノイズフィルタが示されている。
細に説明する。第一実施例 図1〜図5には、本発明の第一実施例に係る3端子ノー
マルモード型ノイズフィルタが示されている。
【0024】図1に示すよう、絶縁性基板10の表面に
は第1の導体20がスパイラル状に形成されると共に、
この第1の導体20と隣接して第2の導体30がスパイ
ラル状に形成されている。
は第1の導体20がスパイラル状に形成されると共に、
この第1の導体20と隣接して第2の導体30がスパイ
ラル状に形成されている。
【0025】第1の導体20は、金属導体であるアルミ
ニウムを角型スパイラル状に形成してなり、その外端部
22は基板10の図中右隅部に、内端部24は基板10
の略中央に各々配設されている。
ニウムを角型スパイラル状に形成してなり、その外端部
22は基板10の図中右隅部に、内端部24は基板10
の略中央に各々配設されている。
【0026】一方、第2の導体30は、第1の導体20
の外側に相隣接するように配置されている。具体的に
は、第2の導体30は、金属導体であるアルミニウムを
角型スパイラル状に形成してなり、その各辺が第1の導
体20の各辺に対向するように第1の導体20の外側に
隣接配置されており、これにより、第1の導体20と第
2の導体30との間に間隙Aが形成されている。そし
て、第2の導体30の外端部32は、第1の導体20の
外端部22の隣に配設されている。
の外側に相隣接するように配置されている。具体的に
は、第2の導体30は、金属導体であるアルミニウムを
角型スパイラル状に形成してなり、その各辺が第1の導
体20の各辺に対向するように第1の導体20の外側に
隣接配置されており、これにより、第1の導体20と第
2の導体30との間に間隙Aが形成されている。そし
て、第2の導体30の外端部32は、第1の導体20の
外端部22の隣に配設されている。
【0027】また、この基板10の裏面には、図2に示
すように、第1の導体20の入出力端子26,28と、
第2の導体30のアース端子36とが形成されている。
すように、第1の導体20の入出力端子26,28と、
第2の導体30のアース端子36とが形成されている。
【0028】入出力端子26は、第1の導体20の外端
部22の真裏に形成され、スルーホール23を介して外
端部22と電気的に接続されている。入出力端子28
は、基板10の裏面の図中左隅部に形成され、スルーホ
ール25,導電路28−1を介して内端部24と電気的
に接続されている。
部22の真裏に形成され、スルーホール23を介して外
端部22と電気的に接続されている。入出力端子28
は、基板10の裏面の図中左隅部に形成され、スルーホ
ール25,導電路28−1を介して内端部24と電気的
に接続されている。
【0029】一方、アース端子36は、第2の導体30
の一端を接地するための端子であり、第2の導体30の
外端部32の真裏に形成され、スルーホール33を介し
て外端部32と電気的に接続されている。
の一端を接地するための端子であり、第2の導体30の
外端部32の真裏に形成され、スルーホール33を介し
て外端部32と電気的に接続されている。
【0030】そして、このように第1の導体20と第2
の導体30が形成された基板10の表面は、図3に示す
ように、誘電体40によって被覆されている。具体的に
は、図4の断面図で概略的に示すように、第1の導体2
0と第2の導体30との隣接間隙Aに誘電体40が隙間
なく介在し、かつ誘電体40が基板10上の第1の導体
20,第2の導体30,各端部22,24,32の全面
を覆うよう、誘電体40が基板10上に被覆形成されて
いる。
の導体30が形成された基板10の表面は、図3に示す
ように、誘電体40によって被覆されている。具体的に
は、図4の断面図で概略的に示すように、第1の導体2
0と第2の導体30との隣接間隙Aに誘電体40が隙間
なく介在し、かつ誘電体40が基板10上の第1の導体
20,第2の導体30,各端部22,24,32の全面
を覆うよう、誘電体40が基板10上に被覆形成されて
いる。
【0031】したがって、第2の導体30が誘電体40
からなる隔璧部42を介して第1の導体20と相対向す
るように隣接しているので、これらの導体20,30は
互いに静電容量で容量結合し、両者の間にキャパシタン
スCが分布定数的に形成される。
からなる隔璧部42を介して第1の導体20と相対向す
るように隣接しているので、これらの導体20,30は
互いに静電容量で容量結合し、両者の間にキャパシタン
スCが分布定数的に形成される。
【0032】図5には、実施例のLCノイズフィルタの
等価回路図が示されている。
等価回路図が示されている。
【0033】実施例のLCノイズフィルタは、スパイラ
ル状に形成された第1および第2の導体20、30が、
それぞれインダクタL1、L2として機能する。特に、
両端に入出力端子26、28が設けられた第1のスパイ
ラル導体20は、通電用のインダクタ導体として機能す
る。さらに、一端が接地端子36と接続された第2のス
パイラル導体30は、第1のスパイラル導体20との間
で静電容量により容量結合して、キャパシタンスCを分
布定数的に形成するキャパシタ導体として機能する。
ル状に形成された第1および第2の導体20、30が、
それぞれインダクタL1、L2として機能する。特に、
両端に入出力端子26、28が設けられた第1のスパイ
ラル導体20は、通電用のインダクタ導体として機能す
る。さらに、一端が接地端子36と接続された第2のス
パイラル導体30は、第1のスパイラル導体20との間
で静電容量により容量結合して、キャパシタンスCを分
布定数的に形成するキャパシタ導体として機能する。
【0034】このように、実施例のLCノイズフィルタ
は、いわゆる3端子のノーマルモード型ノイズフィルタ
として機能することになる。
は、いわゆる3端子のノーマルモード型ノイズフィルタ
として機能することになる。
【0035】特に、実施例のノイズフィルタは、第1お
よび第2のスパイラル導体20、30が、誘電体40か
らなる隔壁部42を介して相対向するように隣接してい
る。このため、誘電体40として誘電率の高い材料を用
いることにより、両者の間に形成されるキャパシタンス
Cの値を必要に応じ大きな値に設定することができる。
よび第2のスパイラル導体20、30が、誘電体40か
らなる隔壁部42を介して相対向するように隣接してい
る。このため、誘電体40として誘電率の高い材料を用
いることにより、両者の間に形成されるキャパシタンス
Cの値を必要に応じ大きな値に設定することができる。
【0036】これに加えて、実施例では、従来の溝型の
フィルタと異なり、各導体の表面が露出することはな
く、各導体20、30の表面全域が誘電体40で絶縁さ
れている。したがって、第1のスパイラル導体20に通
電される信号の周波数が高い場合でも、従来に比べ、隣
接する導体間の線間短絡現象をより確実に防止し、低周
波域から高周波域の全域にわたり優れた特性を有する分
布定数型LCノイズフィルタを得ることができる。
フィルタと異なり、各導体の表面が露出することはな
く、各導体20、30の表面全域が誘電体40で絶縁さ
れている。したがって、第1のスパイラル導体20に通
電される信号の周波数が高い場合でも、従来に比べ、隣
接する導体間の線間短絡現象をより確実に防止し、低周
波域から高周波域の全域にわたり優れた特性を有する分
布定数型LCノイズフィルタを得ることができる。
【0037】次に、本実施例のノイズフィルタの製造方
法について説明する。
法について説明する。
【0038】図6の(A)〜(G)はノイズフィルタの
製造方法を示す図である。
製造方法を示す図である。
【0039】まず、図6の(A)に示すように、絶縁性
基板10を用意し、この基板10の両面に、図6の
(B)に示すように、アルミニウムの導電層50−1,
50−2を蒸着する。
基板10を用意し、この基板10の両面に、図6の
(B)に示すように、アルミニウムの導電層50−1,
50−2を蒸着する。
【0040】次に、図6の(C)に示すように、一方の
アルミニウム層50−1の上に、第1の導体20,第2
の導体30および各端部22,24,32の各形状に対
応したフォトレジスト52のパターンを形成する。
アルミニウム層50−1の上に、第1の導体20,第2
の導体30および各端部22,24,32の各形状に対
応したフォトレジスト52のパターンを形成する。
【0041】そして、図6の(D)に示すように、この
フォトレジスト52を保護層として、アルミニウム層5
0をエッチング除去する。これにより、フォトレジスト
52に沿って、アルミニウム層からなる第1の導体2
0,第2の導体30,図示しない各端部22,24,3
2が基板10上に形成され、その後、フォトレジスト5
2を洗い流す。
フォトレジスト52を保護層として、アルミニウム層5
0をエッチング除去する。これにより、フォトレジスト
52に沿って、アルミニウム層からなる第1の導体2
0,第2の導体30,図示しない各端部22,24,3
2が基板10上に形成され、その後、フォトレジスト5
2を洗い流す。
【0042】このように、本実施例のノイズフィルタで
は、リソグラフフィ、エッチング等の膜成形技術を用
い、導体20,30,各端部22,24,32を形成す
るので、各導体20,30間の間隙Aは所望の形状及び
深さに正確に形成される。
は、リソグラフフィ、エッチング等の膜成形技術を用
い、導体20,30,各端部22,24,32を形成す
るので、各導体20,30間の間隙Aは所望の形状及び
深さに正確に形成される。
【0043】一方、基板10裏面のアルミニウム層50
の上においても、図6の(E)に示すように、第1の導
体20の入出力端子26,28と、第2の導体30のア
ース端子36の各形状に対応したフォトレジスト52の
パターンを形成する。
の上においても、図6の(E)に示すように、第1の導
体20の入出力端子26,28と、第2の導体30のア
ース端子36の各形状に対応したフォトレジスト52の
パターンを形成する。
【0044】そして、図6の(F)に示すように、この
フォトレジスト52を保護層として、アルミニウム層5
0による入出力端子26,28とアース端子36とをエ
ッチングにより形成した後、フォトレジスト52を洗い
流す。
フォトレジスト52を保護層として、アルミニウム層5
0による入出力端子26,28とアース端子36とをエ
ッチングにより形成した後、フォトレジスト52を洗い
流す。
【0045】最後に、膜成形技術を用い、図6の(G)
に示すように、基板10表面のアルミニウムの第1の導
体20,第2の導体30,図示しない各端部22,2
4,32上に誘電体40を被覆形成する。
に示すように、基板10表面のアルミニウムの第1の導
体20,第2の導体30,図示しない各端部22,2
4,32上に誘電体40を被覆形成する。
【0046】これにより、誘電体40が、第1の導体2
0,第2の導体30,各端部22,24,32全体を被
覆すると共に第1の導体20と第2の導体30との間隙
Aに確実に入り込む。したがって、導体20,30が誘
電体40を介して互いに静電容量で容量結合し、両者の
間にキャパシタンスCが分布定数的に形成された状態に
なる。
0,第2の導体30,各端部22,24,32全体を被
覆すると共に第1の導体20と第2の導体30との間隙
Aに確実に入り込む。したがって、導体20,30が誘
電体40を介して互いに静電容量で容量結合し、両者の
間にキャパシタンスCが分布定数的に形成された状態に
なる。
【0047】したがって、本実施例のノイズフィルタの
製造方法では、所定のスパイラル形状をした第1の導体
20と第2の導体30とを誘電体40で隙間なく被覆す
ることができ、この結果、期待する特性を発揮するノイ
ズフィルタを製造することができる。
製造方法では、所定のスパイラル形状をした第1の導体
20と第2の導体30とを誘電体40で隙間なく被覆す
ることができ、この結果、期待する特性を発揮するノイ
ズフィルタを製造することができる。
【0048】このように、本実施例によれば、絶縁性基
板10の表面に被覆形成されたアルミニウム層50から
第1および第2の導体20、30を形成し、その後前記
第1および第2の導体20、30を覆うように誘電体4
0を絶縁性基板10状に被覆形成し、LCノイズフィル
タを形成することができるので、従来に比べLCノイズ
フィルタの製造が極めて簡単なものとなり、従来の溝型
ノイズフィルタと同様もしくはそれ以上の特性を持った
フィルタを安価に製造することが可能となる。
板10の表面に被覆形成されたアルミニウム層50から
第1および第2の導体20、30を形成し、その後前記
第1および第2の導体20、30を覆うように誘電体4
0を絶縁性基板10状に被覆形成し、LCノイズフィル
タを形成することができるので、従来に比べLCノイズ
フィルタの製造が極めて簡単なものとなり、従来の溝型
ノイズフィルタと同様もしくはそれ以上の特性を持った
フィルタを安価に製造することが可能となる。
【0049】なお、本実施例では理解を容易にするた
め、図6の(E)及び(F)で示したように、基板10
裏面の端子26,28,36の形成処理を、基板10表
面の導体20,30および各端部22,24,32の形
成処理後に行うこととして説明したが、これらの形成処
理は同時に行うことができることは勿論である。
め、図6の(E)及び(F)で示したように、基板10
裏面の端子26,28,36の形成処理を、基板10表
面の導体20,30および各端部22,24,32の形
成処理後に行うこととして説明したが、これらの形成処
理は同時に行うことができることは勿論である。
【0050】ここで、本実施例の第1の変形例を図7に
示す。
示す。
【0051】図7のノイズフィルタは、第1の導体20
の入出力端子26,28と、第2の導体30のアース端
子36とを、基板10の表面に形成した点が前記実施例
と異なる。
の入出力端子26,28と、第2の導体30のアース端
子36とを、基板10の表面に形成した点が前記実施例
と異なる。
【0052】すなわち、第1の導体20の外端部を入出
力端子26とし、その隣に入出力端子28を形成して内
端部24との間をワイヤボンディング70等の導電材に
より電気的にブリッジ接続した。また、第2の導体30
においては、その外端部を基板10の図中左隅部に配し
てアース端子36としている。
力端子26とし、その隣に入出力端子28を形成して内
端部24との間をワイヤボンディング70等の導電材に
より電気的にブリッジ接続した。また、第2の導体30
においては、その外端部を基板10の図中左隅部に配し
てアース端子36としている。
【0053】そして、一点鎖線で示すように、各端子2
6,28,36の先端部を除いて導体20,30が誘電
体40で被覆されている。
6,28,36の先端部を除いて導体20,30が誘電
体40で被覆されている。
【0054】これにより、ノイズフィルタの構造を簡略
化することができると共に、その製造過程において、図
6の(E)及び(F)で示した基板10裏面の端子2
6,28,36の形成処理工程を省くことができる。
化することができると共に、その製造過程において、図
6の(E)及び(F)で示した基板10裏面の端子2
6,28,36の形成処理工程を省くことができる。
【0055】また、本実施例の第2の変形例を図20に
示す。図20(A)〜(D)は、この変形例の製造工程
を示している。
示す。図20(A)〜(D)は、この変形例の製造工程
を示している。
【0056】まず、図20(A)に示すよう、基板10
の表面に、前記実施例と同様に第1および第2の導体3
0、32を形成する。
の表面に、前記実施例と同様に第1および第2の導体3
0、32を形成する。
【0057】次に、同図(B)に示すように、第1およ
び第2の導体20,30の外端部22,32および内端
部24に、導電性の突起72,76,74を所定の高さ
に形成する。
び第2の導体20,30の外端部22,32および内端
部24に、導電性の突起72,76,74を所定の高さ
に形成する。
【0058】次に、同図(C)に示すよう、前記各突起
72,74,76の一部のみが露出するよう、基板10
の表面を誘電体40で被覆する。
72,74,76の一部のみが露出するよう、基板10
の表面を誘電体40で被覆する。
【0059】次に、同図(D)に示すよう、誘電体40
の周囲に、メタライズコンデンサーにおける端子形成技
術を利用して、半田放電によるメタライズ処理を施し、
各突起72,74,76と電気的に接続された端子2
6,28,36を被覆形成する。 この様にすることに
よっても、3端子型のノイズフィルタを形成することが
できる。
の周囲に、メタライズコンデンサーにおける端子形成技
術を利用して、半田放電によるメタライズ処理を施し、
各突起72,74,76と電気的に接続された端子2
6,28,36を被覆形成する。 この様にすることに
よっても、3端子型のノイズフィルタを形成することが
できる。
【0060】図21には、本実施例の第3の変形例の製
造工程が示されている。
造工程が示されている。
【0061】この変形例は、図21(A)に示すよう、
基板10の表面に前記実施例と同様にして第1および第
2の導体20,30を被覆形成する。
基板10の表面に前記実施例と同様にして第1および第
2の導体20,30を被覆形成する。
【0062】次に、同図(B)に示すよう、基板10の
表面を覆うよう誘電体40を被覆形成する。
表面を覆うよう誘電体40を被覆形成する。
【0063】次に、同図(C)に示すよう、誘電体40
の表面から第1の導体20の両端部22,24および第
2の導体30の外端部32へ向け、レーザービーム10
0を照射し、同図(D)に示すよう、これら各端部2
2,24,32へ連通するスルーホール73,75,7
7を形成する。
の表面から第1の導体20の両端部22,24および第
2の導体30の外端部32へ向け、レーザービーム10
0を照射し、同図(D)に示すよう、これら各端部2
2,24,32へ連通するスルーホール73,75,7
7を形成する。
【0064】そして、これら各スルーホール73,7
5,77形成位置に対応して、前記第2変形例と同様に
して、誘電体40の表面に、端子26,28,36を被
覆形成する。これら各端子26,28,36は、スルー
ホール72,74,76を介し、前記各端部22,2
4,32と電気的に接続する。
5,77形成位置に対応して、前記第2変形例と同様に
して、誘電体40の表面に、端子26,28,36を被
覆形成する。これら各端子26,28,36は、スルー
ホール72,74,76を介し、前記各端部22,2
4,32と電気的に接続する。
【0065】この様にしても3端子型のノイズフィルタ
を得ることができる。
を得ることができる。
【0066】第二実施例 図8〜図10には、本発明の第二実施例に係る4端子コ
モンモード型ノイズフィルタが示されている。
モンモード型ノイズフィルタが示されている。
【0067】本実施例のノイズフィルタは、絶縁性基板
10の裏面側に入出力端子34、36を設け、この入出
力端子34、36を第2のスパイラル導体30の両端に
接続し、いわゆる4端子コモンモード型ノイズフィルタ
として形成した点が、前記第1実施例と異なる。
10の裏面側に入出力端子34、36を設け、この入出
力端子34、36を第2のスパイラル導体30の両端に
接続し、いわゆる4端子コモンモード型ノイズフィルタ
として形成した点が、前記第1実施例と異なる。
【0068】すなわち、一方の入出力端子34を、図9
に示すよう、通電路35−1、スルーホール35−2を
介して、第2のスパイラル導体30の内端部35−3と
接続する。
に示すよう、通電路35−1、スルーホール35−2を
介して、第2のスパイラル導体30の内端部35−3と
接続する。
【0069】したがって、本実施例のノイズフィルタ
は、図10の等価回路に示すように、第1、第2のスパ
イラル導体20,30が通電用のインダクタL1,L2
として機能し、しかも、相隣接する第1、第2のスパイ
ラル導体20,30が静電容量により容量結合して、両
者間にキャパシタンスCが分布定数的に形成され、いわ
ゆる4端子コモンモード型ノイズフィルタとして機能す
ることとなる。
は、図10の等価回路に示すように、第1、第2のスパ
イラル導体20,30が通電用のインダクタL1,L2
として機能し、しかも、相隣接する第1、第2のスパイ
ラル導体20,30が静電容量により容量結合して、両
者間にキャパシタンスCが分布定数的に形成され、いわ
ゆる4端子コモンモード型ノイズフィルタとして機能す
ることとなる。
【0070】その他の構成、作用、効果、製造方法、図
7,図20,図21のノイズフィルタに対応した変形例
については前記第一実施例と同様であるので、その記載
は省略する。第三実施例 図11〜図13には、本発明の第三実施例に係るコモン
モード型のノイズフィルタが示されている。
7,図20,図21のノイズフィルタに対応した変形例
については前記第一実施例と同様であるので、その記載
は省略する。第三実施例 図11〜図13には、本発明の第三実施例に係るコモン
モード型のノイズフィルタが示されている。
【0071】本実施例は、二本の第1の導体20、60
と、一本の第2の導体30が設けられている点におい
て、これら第1および第2の導体20、30が一本づつ
設けられている前記第1実施例と相違するものである。
と、一本の第2の導体30が設けられている点におい
て、これら第1および第2の導体20、30が一本づつ
設けられている前記第1実施例と相違するものである。
【0072】図11に示すよう、二本目の第1の導体6
0は、その両端に入出力端子66、68が接続されてい
る。
0は、その両端に入出力端子66、68が接続されてい
る。
【0073】すなわち、一方の第1の導体60は、金属
導体であるアルミニウムを角型スパイラル状に形成して
なり、その外端部62は基板10の縁部中央に、内端部
64は基板10の中央部分に各々配設されている。
導体であるアルミニウムを角型スパイラル状に形成して
なり、その外端部62は基板10の縁部中央に、内端部
64は基板10の中央部分に各々配設されている。
【0074】外端部62の真裏には入出力端子66が形
成され、この入出力端子66はスルーホール63を介し
て外端部62と電気的に接続されている。
成され、この入出力端子66はスルーホール63を介し
て外端部62と電気的に接続されている。
【0075】この入出力端子66の隣には、第1の導体
60のもう一方の入出力端子68が形成されており、こ
の入出力端子68は、図12に示すように、導電部6
9,スルーホール65を介して内端部64と電気的に接
続されている。
60のもう一方の入出力端子68が形成されており、こ
の入出力端子68は、図12に示すように、導電部6
9,スルーホール65を介して内端部64と電気的に接
続されている。
【0076】第2の導体30は、このような第1の導体
60の内側に相隣接するように間隙Bをもたせて配置さ
れており、第2の導体30の外端部32はスルーホール
33を介してアース端子36と電気的に接続されてい
る。
60の内側に相隣接するように間隙Bをもたせて配置さ
れており、第2の導体30の外端部32はスルーホール
33を介してアース端子36と電気的に接続されてい
る。
【0077】他方の第1の導体20は、第2の導体30
の内側に相隣接するよう間隙Aをもたせて配置されてお
り、外端部22はスルーホール23を介して入出力端子
26と電気的の接続され、内端部24はスルーホール2
5−1,導電路25−2を介してもう一方の入出力端子
28と電気的に接続されている。
の内側に相隣接するよう間隙Aをもたせて配置されてお
り、外端部22はスルーホール23を介して入出力端子
26と電気的の接続され、内端部24はスルーホール2
5−1,導電路25−2を介してもう一方の入出力端子
28と電気的に接続されている。
【0078】そして、このようにインダクタ回路構成さ
れた導体20,30,60と各端部22,32,62
は、一点鎖線で示すように、誘電体40によって被覆さ
れている。
れた導体20,30,60と各端部22,32,62
は、一点鎖線で示すように、誘電体40によって被覆さ
れている。
【0079】したがって、第1の導体20,60と第2
の導体30との間では、第一実施例と同様にキャパシタ
ンスCが分布定数的に形成される。さらに、第2の導体
30が誘電体40を介して第1の導体20,60と相対
向するよう隣接配置されているので、これらの導体2
0,30,60は互いに静電容量で容量結合し、その間
にキャパシタンスCが分布定数的に形成される。
の導体30との間では、第一実施例と同様にキャパシタ
ンスCが分布定数的に形成される。さらに、第2の導体
30が誘電体40を介して第1の導体20,60と相対
向するよう隣接配置されているので、これらの導体2
0,30,60は互いに静電容量で容量結合し、その間
にキャパシタンスCが分布定数的に形成される。
【0080】図13は上述の様に形成されたノイズフィ
ルタの等価回路を示す図である。
ルタの等価回路を示す図である。
【0081】本実施例のノイズフィルタは、スパイラル
状の第1の導体20,60が通電用のインダクタL1,
L2として用いられ、また、第2の導体30が第1の導
体20,60との間でキャパシタンスC1、C2を形成
するキャパシタ導体として用いられ、全体としてコモン
モード型ノイズフィルタとして機能する。
状の第1の導体20,60が通電用のインダクタL1,
L2として用いられ、また、第2の導体30が第1の導
体20,60との間でキャパシタンスC1、C2を形成
するキャパシタ導体として用いられ、全体としてコモン
モード型ノイズフィルタとして機能する。
【0082】その他の構成、作用、効果、製造方法、図
7,図20,図21のノイズフィルタに対応した変形例
については前記第一実施例と同様であり、その記載は省
略する。第四実施例 図14〜図16には、本発明の第四実施例に係るノーマ
ルモード型のノイズフィルタが示されている。
7,図20,図21のノイズフィルタに対応した変形例
については前記第一実施例と同様であり、その記載は省
略する。第四実施例 図14〜図16には、本発明の第四実施例に係るノーマ
ルモード型のノイズフィルタが示されている。
【0083】図14に示すよう、実施例のLCノイズフ
ィルタは、第2の導体30を複数のアース用ブロック導
体に分割し、各アース用ブロック導体を、アース端子に
接続するよう構成された点において前記第2実施例と相
違する。
ィルタは、第2の導体30を複数のアース用ブロック導
体に分割し、各アース用ブロック導体を、アース端子に
接続するよう構成された点において前記第2実施例と相
違する。
【0084】すなわち、前記第2の導体30は、二個の
アース用ブロック導体30−1、30−2に分割形成さ
れている。
アース用ブロック導体30−1、30−2に分割形成さ
れている。
【0085】ここにおいて、前記各アース用ブロック導
体30−1、30−2のいずれか一つは、通電用第1の
導体として機能する第1の導体20の一方の入出力端子
26と電気回路的に近い位置において、第1の導体20
と対向させることが好ましく、また他の一つのブロック
導体は、他方の端子28と電気回路的に近い位置におい
て、第1の導体20と対向配置させることが好ましい。
体30−1、30−2のいずれか一つは、通電用第1の
導体として機能する第1の導体20の一方の入出力端子
26と電気回路的に近い位置において、第1の導体20
と対向させることが好ましく、また他の一つのブロック
導体は、他方の端子28と電気回路的に近い位置におい
て、第1の導体20と対向配置させることが好ましい。
【0086】このため、前記アース用ブロック導体30
−1は、端子26に電気回路上近い位置において第1の
導体20の一部の領域と対向するよう設けられている。
また、ブロック導体30−2は、他方の入出力端子28
と電気回路近い位置において、第1の導体20の一部の
領域と相対向するよう設けられている。
−1は、端子26に電気回路上近い位置において第1の
導体20の一部の領域と対向するよう設けられている。
また、ブロック導体30−2は、他方の入出力端子28
と電気回路近い位置において、第1の導体20の一部の
領域と相対向するよう設けられている。
【0087】また、入出力端子26、28に近接配置さ
れた各アース用ブロック導体30−1、30−2は、端
子26、28にそれぞれ近い位置からリードを引き出し
対応するアース端子34、36と接続することが、良好
な減衰特性を得る上で好ましい。
れた各アース用ブロック導体30−1、30−2は、端
子26、28にそれぞれ近い位置からリードを引き出し
対応するアース端子34、36と接続することが、良好
な減衰特性を得る上で好ましい。
【0088】このため、前記アース用ブロック導体30
−1の外端部32−1は基板10の角隅に配設されてお
り、他方のアース用ブロック導体30−2の内端部32
−2は基板10の中央付近に配設されている。そして、
これら各外端部32−1、内端部32−2は、スルーホ
ール、リード等を介して基板10の裏面側に形成された
各アース端子34、36にそれぞれ接続されている。
−1の外端部32−1は基板10の角隅に配設されてお
り、他方のアース用ブロック導体30−2の内端部32
−2は基板10の中央付近に配設されている。そして、
これら各外端部32−1、内端部32−2は、スルーホ
ール、リード等を介して基板10の裏面側に形成された
各アース端子34、36にそれぞれ接続されている。
【0089】また、第1および第2の導体20、30が
形成された絶縁性基板10の表面側には、図中一点鎖線
で示すよう誘電体40が被覆形成されている。
形成された絶縁性基板10の表面側には、図中一点鎖線
で示すよう誘電体40が被覆形成されている。
【0090】図16には、実施例のノイズフィルタの等
価回路図が示されている。
価回路図が示されている。
【0091】前述したように、各アース用ブロック導体
30−1、30−2は、誘電体40を介して第1の導体
20と相対向するよう隣接しているので、これら各アー
ス用ブロック導体30−1、30−2と第1の導体20
とは容量結合し、両者の間にキャパシタンスC1、C2
が分布定数的に形成される。
30−1、30−2は、誘電体40を介して第1の導体
20と相対向するよう隣接しているので、これら各アー
ス用ブロック導体30−1、30−2と第1の導体20
とは容量結合し、両者の間にキャパシタンスC1、C2
が分布定数的に形成される。
【0092】したがって、実施例のノイズフィルタは、
第1の導体20が信号通電用の第1の導体として機能
し、第2の導体30が接地されたキャパシタ導体として
機能する、いわゆるノーマルモード型のノイズフィルタ
として用いられることになる。
第1の導体20が信号通電用の第1の導体として機能
し、第2の導体30が接地されたキャパシタ導体として
機能する、いわゆるノーマルモード型のノイズフィルタ
として用いられることになる。
【0093】特にキャパシタ導体として機能する第2の
導体30を、複数のアース用ブロック導体に分割接地す
ることにより、第1の導体20と第2の導体30との間
に発生し、ノイズフィルタの特性劣化の一因となる相互
インダクタンスを大巾に低減することができる。
導体30を、複数のアース用ブロック導体に分割接地す
ることにより、第1の導体20と第2の導体30との間
に発生し、ノイズフィルタの特性劣化の一因となる相互
インダクタンスを大巾に低減することができる。
【0094】その他の構成、作用、効果、製造方法、図
7,図20,図21のノイズフィルタに対応した変形例
については前記第一実施例と同様であり、その記載は省
略する。
7,図20,図21のノイズフィルタに対応した変形例
については前記第一実施例と同様であり、その記載は省
略する。
【0095】なお、本実施例では、第2の導体20を2
つのアース用ブロック導体に分割したが、本発明はこれ
に限らず、3つ以上のブロック導体に分割してもよい。
つのアース用ブロック導体に分割したが、本発明はこれ
に限らず、3つ以上のブロック導体に分割してもよい。
【0096】なお、前述したように、本発明は、絶縁性
基板10を利用して良好な電気的特性を有する分布定数
型LCノイズフィルタを得ることができ、例えば、絶縁
性基板10としてPCボード等を用いれば、PCボード
自体の厚さを増すことなく、このPCボード上に任意の
個数の分布定数型LCノイズフィルタを設けることがで
きる。
基板10を利用して良好な電気的特性を有する分布定数
型LCノイズフィルタを得ることができ、例えば、絶縁
性基板10としてPCボード等を用いれば、PCボード
自体の厚さを増すことなく、このPCボード上に任意の
個数の分布定数型LCノイズフィルタを設けることがで
きる。
【0097】また、要求される厚みの制約から、従来ノ
イズフィルタを実装できなかったICカード用のPCボ
ード(フィルム基板で構成されている)等においても、
本発明のLCノイズフィルタを適用すれば、任意の個数
のフィルタを簡単に実装することができる。
イズフィルタを実装できなかったICカード用のPCボ
ード(フィルム基板で構成されている)等においても、
本発明のLCノイズフィルタを適用すれば、任意の個数
のフィルタを簡単に実装することができる。
【0098】さらに本発明によればPCボードの厚さを
増すことなく、このボード上に多チャンネルのノイズフ
ィルタを形成することもできる。
増すことなく、このボード上に多チャンネルのノイズフ
ィルタを形成することもできる。
【0099】これに加えて、本発明によれば、所定の膜
成形技術を用いて、半導体基板上の所望位置にLCノイ
ズフィルタを実装することもできる。
成形技術を用いて、半導体基板上の所望位置にLCノイ
ズフィルタを実装することもできる。
【0100】また、前記各実施例では、本発明をSMD
タイプのノイズフィルタに適用した場合を例にとり説明
したが、本発明はこれに限らず、必要に応じ各端子をリ
ードピン形状に形成してもよい。
タイプのノイズフィルタに適用した場合を例にとり説明
したが、本発明はこれに限らず、必要に応じ各端子をリ
ードピン形状に形成してもよい。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
絶縁性基板上に膜成形技術を用いて、従来の溝型タイプ
と同様またはそれ以上の特性を持つLCノイズフィルタ
を簡単かつ安価に形成することが可能となる。
絶縁性基板上に膜成形技術を用いて、従来の溝型タイプ
と同様またはそれ以上の特性を持つLCノイズフィルタ
を簡単かつ安価に形成することが可能となる。
【0102】特に、本発明によれば、膜成形技術を用い
てLCノイズフィルタを形成できるので、従来に比べ、
LCノイズフィルタ自体を小型軽量化でき、高密度実装
タイプのフィルタとして極めて好適なものとなる。
てLCノイズフィルタを形成できるので、従来に比べ、
LCノイズフィルタ自体を小型軽量化でき、高密度実装
タイプのフィルタとして極めて好適なものとなる。
【図1】本発明の第一実施例に係るノイズフィルタの回
路構成を示す斜視図である。
路構成を示す斜視図である。
【図2】第一実施例のノイズフィルタの端子部品の構成
を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
【図3】第一実施例のノイズフィルタの誘電体による被
覆状態を示す斜視図である。
覆状態を示す斜視図である。
【図4】第一実施例のノイズフィルタの横断面図であ
る。
る。
【図5】第一実施例のノイズフィルタの等価回路図であ
る。
る。
【図6】第一実施例のノイズフィルタの製造工程の概略
説明図である。
説明図である。
【図7】第一実施例に係るノイズフィルタの第1の変形
例を示す斜視図である。
例を示す斜視図である。
【図8】本発明の第二実施例に係るノイズフィルタを示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図9】第二実施例のノイズフィルタの端子部品の構成
を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
【図10】第二実施例のノイズフィルタの等価回路図で
ある。
ある。
【図11】本発明の第三実施例に係るノイズフィルタを
示す斜視図である。
示す斜視図である。
【図12】第三実施例のノイズフィルタの端子部品の構
成を示す斜視図である。
成を示す斜視図である。
【図13】第三実施例のノイズフィルタの等価回路図で
ある。
ある。
【図14】本発明の第四実施例に係るノイズフィルタを
示す斜視図である。
示す斜視図である。
【図15】第四実施例のノイズフィルタの端子部分の構
造を示す斜視図である。
造を示す斜視図である。
【図16】第四実施例のノイズフィルタの等価回路図で
ある。
ある。
【図17】従来の溝型のノイズフィルタを示す説明図で
ある。
ある。
【図18】従来のノイズフィルタの等価回路図である。
【図19】壁体を挾んで相対向する導体の概略説明図で
ある。
ある。
【図20】第1実施例にかかるノイズフィルタの第2変
形例の製造工程を示す説明図である。
形例の製造工程を示す説明図である。
【図21】第1実施例にかかるノイズフィルタの第3変
形例の製造工程を示す説明図である。
形例の製造工程を示す説明図である。
10 基板 20,60 第1の導体 26,28,34,36,66,68 端子 30 第2の導体 40 誘電体 50 アルミニウム層 52 フォトレジスト
Claims (5)
- 【請求項1】 絶縁性基板と、 前記絶縁性基板上にスパイラル状に形成された第1の導
体と、 前記絶縁性基板上に第1の導体に相隣接して形成された
第2の導体と、 前記絶縁性基板上に形成された誘電体と、 を含み、 前記第1の導体および第2の導体は、 前記絶縁性基板上に被覆形成された導電体層を、所定の
導電パターンに沿ってエッチング除去することにより形
成され、 前記誘電体は、 少なくとも前記第1の導体と第2の導体との隣接間隙に
介在するよう、前記絶縁性基板上に被覆形成され、 前記誘電体を介して前記第1の導体と第2の導体間にキ
ャパシタを形成することを特徴とするノイズフィルタ。 - 【請求項2】 請求項1において、 前記第1の導体は、両端側に入出力端子が形成された通
電用インダクタ導体として形成され、 前記第2の導体は、少なくとも1つの端部が接地された
接地用キャパシタ導体として形成され、 ノーマルモードで動作することを特徴とするノイズフィ
ルタ。 - 【請求項3】 請求項1において、 前記第1の導体および第2の導体は、その両端側に入出
力端子が形成された通電用インダクタ導体として形成さ
れ、 コモンモードで動作することを特徴とするノイズフィル
タ。 - 【請求項4】 絶縁性基板上に導電体層を形成する工程
と、 前記導電体層上に所定パターンのレジスト層を形成した
後、前記導電体層をエッチング除去し、前記絶縁性基板
上にスパイラル状の第1の導体と、前記第1の導体に相
隣接する第2の導体とを形成する工程と、 少なくとも前記第1の導体と第2の導体の隣接間隙に介
在するよう、前記絶縁性基板上に誘電体を被覆形成する
工程と、 を含むことを特徴とするノイズフィルタの製造方法。 - 【請求項5】 請求項4において、 前記誘電体は、前記第1および第2の導体表面を被覆す
るよう前記絶縁性基板上に形成されることを特徴とする
ノイズフィルタの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27934892A JPH06104674A (ja) | 1992-09-24 | 1992-09-24 | ノイズフィルタ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27934892A JPH06104674A (ja) | 1992-09-24 | 1992-09-24 | ノイズフィルタ及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06104674A true JPH06104674A (ja) | 1994-04-15 |
Family
ID=17609922
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27934892A Pending JPH06104674A (ja) | 1992-09-24 | 1992-09-24 | ノイズフィルタ及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06104674A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100544173B1 (ko) * | 1999-06-03 | 2006-01-23 | 삼성전자주식회사 | 박막적층형 마이크로코일 제조방법 |
WO2017126002A1 (ja) * | 2016-01-18 | 2017-07-27 | 松江エルメック株式会社 | コモンモードフィルタ |
JPWO2018025696A1 (ja) * | 2016-08-05 | 2018-12-20 | 株式会社村田製作所 | 多層基板および電子機器 |
-
1992
- 1992-09-24 JP JP27934892A patent/JPH06104674A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100544173B1 (ko) * | 1999-06-03 | 2006-01-23 | 삼성전자주식회사 | 박막적층형 마이크로코일 제조방법 |
WO2017126002A1 (ja) * | 2016-01-18 | 2017-07-27 | 松江エルメック株式会社 | コモンモードフィルタ |
JPWO2018025696A1 (ja) * | 2016-08-05 | 2018-12-20 | 株式会社村田製作所 | 多層基板および電子機器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020312 |