JPH06104076B2 - 集菌検体の輸送検出方法及びその方法に使用する輸送用検出容器 - Google Patents

集菌検体の輸送検出方法及びその方法に使用する輸送用検出容器

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JPH06104076B2
JPH06104076B2 JP34928891A JP34928891A JPH06104076B2 JP H06104076 B2 JPH06104076 B2 JP H06104076B2 JP 34928891 A JP34928891 A JP 34928891A JP 34928891 A JP34928891 A JP 34928891A JP H06104076 B2 JPH06104076 B2 JP H06104076B2
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清 保科
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】新生児B群溶連菌(GBS)感染
症の発症予防に際しては、妊婦が産道にGBSを保菌し
ているか否かが問題になる。この発明は、上記患者が保
菌しているかの有無についての集菌検体の輸送検出方法
及びその方法に使用する輸送用検出容器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】妊婦の産道に生息するGBSを検出する
ためには、従来から膣培養を行なうことが一般的であっ
た。そして、このような膣培養によるよりも、尿沈渣培
養による方が検出率が高いことも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の膣培養検出
によると、綿棒による擦過部位の違いや、擦過圧の違い
等によっては陽性率が異なってくる。さらに、培養する
べき妊娠週数の26週から36週頃迄は、妊婦検診で内
診をしない機関・施設が多いので、一定、かつ、適正な
結果を得ることが困難であった。
【0004】このようなことから、本発明者は、より簡
便な検体の採取方法を研究・検討してきた。上述のよう
に、妊婦検診時の尿を使って尿沈渣を培養すれば、陽性
率が高いと云うことが知られており、本発明者も綿棒に
よる産道培養と尿沈渣培養の比較を行なった結果、尿沈
渣培養の方が陽性率が高いことは既に確認した。
【0005】しかし、スクリーニングを行なうために
は、検出したGBSの血清型別をも行なう必要があり、
或る一定の機関・施設での、一定の判定者による判定を
しなければならない。そのためには、各機関・施設から
一定の検査機関に尿沈渣を届けることが煩雑になるし、
培養のための尿沈渣を採取するためには、それらの技師
や看護婦等の手を煩わすことになる。多くの施設で検査
を外注するようになっているために、遠沈器を常備使用
している施設も少なくなっているし、また、患者におい
ても内診のために検査機関へ出向かねばならなかった。
【0006】このように、尿中の細菌を検出するために
は、尿をそのまま届けるか、または尿を培地に入れて輸
送する以外は方法がなかった。尿をそのまま輸送すれ
ば、輸送中に尿の漏洩の危険性があり、しかも輸送期間
中に増殖能力の強い細菌がはびこり、増殖能力の弱い細
菌は死滅してしまう恐れがあった。この発明は、前記従
来技術の問題点に鑑みて、内診せずに検体の輸送によっ
て患者内の保菌者を簡便、かつ、適正に検出すべきこと
を考慮したものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、尿中の細菌
を活性炭に吸着してなる検体を検査機関に輸送し、この
検体を培養液によって反応させることにより、その目的
を達成しようとするものである。
【0008】次に、本発明の要旨とする具体的な構成を
実施例に対応する図面の符号を用いて説明する。すなわ
ちこの発明は、患者の尿を活性炭入りの検出容器に採取
し、前記尿を該活性炭に吸着させたのち、検出容器内の
尿を排出するとともに、開口部を密閉して検査機関へ輸
送し、かつ、前記検出容器の密閉部を開口して、該検出
容器内に培養液を導入せしめ、活性炭に吸着している尿
中の細菌と反応させたことを特徴とする集菌検体の輸送
検出方法である。そして、その方法に使用するものを、
実施例に対応する図面の符号を用いて説明すると、胴管
1の上端2から上方へ連続する細管3を熱可塑性剛性樹
脂材で一体成形し、前記胴管1内に細管3の内径dより
大なる活性炭4を入れ、かつ、胴底5を熱圧着すること
により、該胴底5の正面部6並びに背面部7を一体扁平
にし、同時に底面部8並びに左側面部9及び右側面部1
0を一直線状に形成したことを特徴とする集菌検体の輸
送用検出容器を提供するにある。なお、前記胴管1の横
断面の輸郭を、ほぼ長楕円形状にすると好都合である。
【0009】
【作用】上記のように構成された検出容器は、自ずから
その下部が徐々に薄くしぼられて胴底に連続するので、
輸送の際に封筒底から封筒全体の膨らみに沿った相似体
形となり、また、胴管の横断面の輪郭を長楕円状に形成
すれば、封筒の立体形状をさらに薄くすることができ
る。
【0010】そして、胴管は熱可塑性合成樹脂材で製さ
れて柔軟であるから、該胴管を指先で押圧し、細管の開
口部を貯溜した尿中に入れ押圧を止めれば、尿は細管か
ら胴管に導入され、胴管内に散在している活性炭に吸着
される。また、胴管内に残留する尿は、細管の開口部を
下に向けて胴管を押圧することによって排出される。こ
のとき、活性炭は細管の内径より大きい物であるから、
これが尿と共に排出されることはない。従って、活性炭
は尿を吸着したまま胴管内に散在する。また、図1に示
すように、細管を屈折してリング11を嵌めることによ
り、細管の開口部を閉塞できる。このリングは、本体と
同様に熱可塑性合成樹脂材で製すれば柔軟性を有し好都
合であるが、リングとは限らず、紐や輪ゴム等で適宜に
縛ることでもよい。
【0011】このようにして封筒に入れて検査機関に送
られてきた検出容器は、リングによって閉塞された細管
の適宜な個所を切断した後、採尿時と同様の作用にて培
養液を胴管内に導入すれば、これが活性炭に吸着した尿
と反応することになる。従って、この検出容器は前述の
ようにスポイト機能を有するとともに、活性炭を保護
し、尿を採取・排出し、さらに培養液を導入・排出し、
反応をも行なう等の作用・機能を有することになる。
【0012】
【実施例】各検査機関や施設に受診している妊婦につい
て、受診時の尿検査のために採取した尿を検体として基
礎実験に供した。この尿に一定の菌量を添加後、菌数計
算をするとともに、活性炭に吸着させて一晩放置した後
に前記尿を捨てた。このようにして残存した活性炭を4
℃、37℃及び42℃の状態でそれぞれ5日間保存して
SEB培地(日水)を添加し、そして、約10mlの尿
について次の三種類の実施を行なった。 尿を抗生剤入りの選択的血液寒天平板培地に1ml
量を流し込み、1分後に尿を捨てて培養した(直接培
養)。 約7mlの尿を3000回転で10分間遠沈した
後、2mlのSEB培地を添加・撹拌後に培養した(沈
渣培養)。 2mlの尿に活性炭粒子を4粒入れて室温にて一晩
放置した後、尿を捨ててSEB培地を添加後に培養した
(活性炭培養)。 その結果、基礎実験で種々の温度において5日間保存し
ても、10(10の1乗)の菌量が検出可能であっ
た。116例の妊婦から採取した尿において、上記三種
の培養方法により何れか一種でも陽性であったのは58
例であった。その内訳として、直接培養での陽性は18
例(15.5%)、沈渣培養での陽性は53例(45.
7%)、活性炭培養での陽性は27例(23.3%)で
あった。三種ともに陽性は17例、沈渣培養のみが陽性
22例、活性炭のみの陽性が4例、活性炭と沈渣培養の
陽性が5例と云う結果であった。
【0013】上記結果に示したように、直接培養した例
の検出率が最も悪く、次に活性炭培養、沈渣培養の順で
あった。しかし、沈渣培養では陽性率が非常に高くな
り、僅かな菌量でも遠沈操作で集菌したために陽性率が
高くなったものと考えられる。検出された菌の血清型を
分別すると、同一人からは如何なる培養方法を採っても
同じ血清型が検出されているが、同じ検査施設からは或
る一定の血清型が特に多く検出されているわけではな
く、今までの報告にある血清型別分布と類似していて、
一般の尿採取からの培養でも十分に対応できることが判
明した。
【0014】
【発明の効果】この発明によると、検体である尿は活性
炭に吸着され、さらに、一定の容器に密閉されて輸送さ
れるので、輸送中に尿の漏洩並びに蒸発が十分に防止さ
れ、しかも、尿は数日間の温度変化に対しても極めて安
定状態を保つ。従って、輸送中においても細菌の繁殖並
びに死滅がなく、検体に付した場合に、結果として常に
一定の陽性率が得られる。また、内診によるものではな
いから、患者並びに検査機関や施設の関係者に対しても
煩雑な手数を省くことができる。そして、本発明による
輸送用容器は、材質が熱可塑性合成樹脂による一体成形
であるから、頗る生産性に富み、いわゆる「使い捨て」
に適応でき、かつ、衛生的であるとともに、輸送の際に
破損しにくく安全性にも富む。また、そのままの形態で
採尿と培養液導入を行なうことができる。さらに、その
材質並びに形状とが結合し、軽量で嵩張りがなく、細管
を折り曲げて固定すれば簡便に密閉ができる。しかも、
封筒内に極めて良好にフィットするので、封筒内での移
動やガタつきがなく輸送に適合する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示した斜視図である。
【図2】本発明の一実施例を示した正面図である。
【図3】本発明の一実施例を示した縦断面図である。
【図4】本発明の一実施例を示した平面図である。
【図5】本発明の一実施例を示した底面図である。
【図6】本発明の一実施例を示した横断面図である。
【符号の説明】
1 胴管 2 上端 3 細管 4 活性炭 5 胴底 6 正面部 7 背面部 8 底面部 9 左側面部 10 右側面部 11 リング d 内径

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患者の尿を活性炭入りの検出容器に採
    取し、前記尿を該活性炭に吸着させたのち、検出容器内
    の尿を排出するとともに、開口部を密閉して検査機関へ
    輸送し、かつ、前記検出容器の密閉部を開口して、該検
    出容器内に培養液を導入せしめ、活性炭に吸着している
    尿中の細菌と反応させたことを特徴とする集菌検体の輸
    送検出方法。
  2. 【請求項2】 胴管(1)の上端(2)から上方へ連
    続する細管(3)を熱可塑性合成樹脂材で一体成形し、
    前記胴管(1)内に細管(3)の内径(d)より大なる
    活性炭(4)を入れ、かつ、胴底(5)を熱圧着するこ
    とにより、該胴底(5)の正面部(6)並びに背面部
    (7)を一体扁平にし、同時に底面部(8)並びに左側
    面部(9)及び右側面部(10)を一直線状に形成した
    ことを特徴とする集菌検体の輸送用検出容器。
  3. 【請求項3】 胴管(1)の横断面の輪郭が、ほぼ長
    楕円形状を呈する請求項2記載の集菌検体の輸送用検出
    容器。
JP34928891A 1991-10-31 1991-10-31 集菌検体の輸送検出方法及びその方法に使用する輸送用検出容器 Expired - Fee Related JPH06104076B2 (ja)

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