JPH06102499A - 電極基板と液晶パネルおよびそれを用いた液晶投写型テレビ - Google Patents

電極基板と液晶パネルおよびそれを用いた液晶投写型テレビ

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JPH06102499A
JPH06102499A JP24906892A JP24906892A JPH06102499A JP H06102499 A JPH06102499 A JP H06102499A JP 24906892 A JP24906892 A JP 24906892A JP 24906892 A JP24906892 A JP 24906892A JP H06102499 A JPH06102499 A JP H06102499A
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JP
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liquid crystal
crystal panel
light
film
refractive index
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JP24906892A
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English (en)
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Shinya Mito
真也 三戸
Hiroshi Takahara
博司 高原
Hideki Omae
秀樹 大前
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光輝度、高コントラスト表示の液晶パネルお
よびそれを用いた液晶投写型テレビを提供する。 【構成】 対向電極14bの前後に第1の薄膜層14a
と第2の薄膜層14cを形成する。薄膜14aは屈折率
が1.6以上1.8以下で光学的膜厚がλ/4(λは光
の設計主波長)の単層膜であり、薄膜14cは屈折率が
1.3以上1.7以下の低屈折率膜と屈折率が1.7以
上2.3以下の高屈折率膜の交互多層構成である。ま
た、薄膜14bはITO膜であり光学的膜厚はλ/2あ
る。液晶15は高分子分散液晶である。対向基板11の
片面には空気と基板との反射を防止する反射防止膜13
を形成する。各画素は反射電極32を有し、TFTへの
信号により反射電極32上の液晶を配向させる。入射光
は反射防止膜13側より入射し、液晶層15を通り反射
電極32で反射されて出射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として小型の液晶パ
ネルに表示された画像をスクリーン上に拡大投写する液
晶投写型テレビと、主として前記液晶投写型テレビに用
いる液晶パネルおよび前記液晶パネルに用いる電極基板
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶パネルは軽量、薄型など数多くの特
徴を有するため、研究開発が盛んである。しかし、大画
面化が困難であるなどの問題点も多い。そこで近年、小
型の液晶パネルの表示画像を投写レンズなどにより拡大
投映し、大画面の表示画像を得る液晶投写型テレビがに
わかに注目をあつめてきている。現在、商品化されてい
る液晶投写型テレビは液晶の旋光特性を利用したツイス
トネマティック(以後、TNと呼ぶ)液晶パネルが用い
られている。液晶投写型テレビおよび前記テレビに用い
る液晶パネルの一例として「フラットカラーディスプレ
イ’91 P194〜P205 日経BP社出版」があ
る。
【0003】以下、従来の液晶パネルについて説明す
る。ただし、説明に不要な箇所は省略しており、また、
図面を見易くするためにモデル的に描いている。以上の
ことは以後の図面に対しても同様である。
【0004】(図10)はアクティブマトリックス型液
晶パネルの等価回路図である。一つの画素には画素に印
加する信号を制御するスイッチング素子としての薄膜ト
ランジスタ(以降、TFTと呼ぶ)が形成されている。
前記TFTはゲート信号線G 1〜Gmに印加する信号に
よりオンオフの動作を行ない、オン状態の時、ソース信
号線S1〜Snに印加されている信号が各画素に印加さ
れる。また、各画素は対向電極と画素電極間で形成され
るコンデンサとみなせる液晶85と補助容量84を有し
ている。なお、81はゲート信号線にオンオフの電圧を
印加するゲートドライブICであり、82は映像信号を
ソース信号線に印加するソースドライブICである。
【0005】(図11)は従来の液晶パネルの断面図で
ある。アレイ基板92と対向電極基板91は4〜6μm
の間隔で保持され、前記基板間にTN液晶96が注入さ
れている。表示領域の周辺部は封止樹脂(図示せず)で
封止されている。98はクロムなどで形成されたブラッ
クマトリックス(以降、BMと呼ぶ)、93はITOな
どの透明物質で形成された対向電極、95は画素電極、
94は薄膜トランジスタ(以後、TFTと呼ぶ)、97
a、97bは配向膜である。
【0006】以下、従来の液晶パネルの製造方法につい
て簡単に説明しておく。まず、アレイ基板92と対向電
極基板91にはそれぞれ配向膜97a、97bが塗布さ
れ、ラビング工程により配向処理される。その後、アレ
イ基板92の周辺部にTN液晶96の注入口を残して封
止樹脂が(図示せず)塗布される。また、対向電極基板
91上に均一な液晶膜厚を得るためのビーズを散布す
る。次に、対向電極基板91とアレイ基板92を貼り合
わせる。その後、紫外線を照射、または加熱することに
より封止樹脂を硬化させる。次に貼り合わせた前記基板
を真空室に入れ、アレイ基板92と対向電極基板91の
ギャップ内を真空状態にした後、液晶の注入口を液晶に
浸す。その後、真空室の真空を破ると、液晶は注入口か
らギャップ内に注入される。最後に注入口を封止して完
成する。
【0007】以下、従来の液晶投写型テレビについて図
面を参照しながら説明する。(図12)は従来の液晶投
写型テレビの構成図である。(図12)において、10
1は集光光学系、102は赤外線および紫外線を透過さ
せるUVIRカットミラー、103aは青色光反射ダイ
クロイックミラー(以後、BDMと呼ぶ)、103bは
緑色光反射ダイクロイックミラー(以後、GDMと呼
ぶ)、103cは赤色光反射ダイクロイックミラー(以
後、RDMと呼ぶ)、104a,104b,104c,
106a,106b,106cは偏光板、105a,1
05b,105cは透過型のTN液晶パネル、107
a,107b,107cは投写レンズ系である。
【0008】以下、従来の液晶投写型テレビの動作につ
いて(図12)を参照しながら説明する。まず、集光光
学系101から出射された白色光はBDM103aによ
り青色光(以後、B光と呼ぶ)が反射され、前記B光は
偏光板104aに入射される。BDM103aを透過し
た光はGDM103bにより緑色光(以後、G光と呼
ぶ)が反射され偏光板104bに、また、RDM104
cにより赤色光(以後、R光と呼ぶ)が反射され偏光板
104cに入射される。偏光板104では各色光の縦波
成分または横波成分の一方の光のみを透過させ、光の偏
光方向をそろえて各液晶パネル105に照射させる。こ
の際、50%以上の光は前記偏光板で吸収され、透過光
は入射光の半分以下となってしまう。
【0009】各液晶パネルは映像信号により前記入射光
を変調する。変調された光はその変調度合により各偏光
板106a,106b,106cを透過し、各投写レン
ズ系107a,107b,107cに入射して、前記レ
ンズ系によりスクリーン(図示せず)に拡大投映され
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述の説明でも明らか
なように、TN液晶を用いた液晶パネルは、偏光板を用
いて入射光を直線偏光にする必要がある。また、液晶パ
ネルの出射側にも液晶パネルで変調された光を検出する
ため、偏光板を配置する必要がある。つまり、TN液晶
パネルの前後には光を直線偏光にするための偏光板(以
後、偏光子と呼ぶ)と変調された光を検出するための偏
光板(以後、検光子と呼ぶ)の2枚の偏光板を配置する
必要がある。液晶パネルの画素開口率を100%とし、
偏光子に入射する光量を1とすると偏光子より出射する
光量は40%、液晶パネルの透過率は80%、検光子の
透過率は80%となるから、全体としての透過率は0.
4×0.8×0.8=約25%となり、25%の光しか
有効に利用できない。したがってTN液晶パネルでは低
輝度画像表示しか実現できない。
【0011】偏光板等で損失した光はほとんどが偏光板
に吸収されて熱に変換される。熱は偏光板自身および輻
射熱等により液晶パネルを加熱する。液晶投写型テレビ
の場合、偏光板に入射する光量は数万ルクス以上とな
る。したがって、液晶投写型テレビにTN液晶パネルを
用いた場合、偏光板およびパネル等は高温状態となり、
短期間で著しい性能劣化をひきおこす。
【0012】また、TN液晶パネルは配向膜を塗布し、
ラビング処理が必要である。ラビング処理等は工程数を
増加させ、製造コストの増大をひきおこす。また、近
年、液晶投写型テレビに用いる液晶パネルの画素数は3
0万画素以上と大容量となり、それにつれ画素サイズは
微細化の傾向にある。画素の微細化は信号線、TFTの
凹凸を多数形成することになり、前記凹凸により良好に
ラビング処理を行なえなくなったことは当然である。ま
た、画素サイズの微細化は1つの画素に占めるTFTお
よび信号線の形成面積が大きくなり画素開口率を低減さ
せる。一例として対角3インチの液晶パネルで35万画
素形成した場合、画素開口率は約30%である。150
万画素形成した場合は10%弱という予測値もある。こ
れらの画素開口率の低減は表示画像の低輝度化にとどま
らず、入射光開口部以外に照射された光により、さらに
液晶パネルは加熱されることになり前述の性能劣化を加
速する。
【0013】さらには、TN液晶パネルには信号線の近
傍の光ぬけという現象を発生する。これは液晶パネルを
ノーマリホワイトモードで用いた時の現象であるが、黒
表示の時、信号線近傍から月形状の光ぬけが発生する。
この光ぬけは大幅にコントラストを低下させるだけでな
く、画像表示品位をも低下させる。この光ぬけを防止し
ようとすると、ブラックマトリックスの線幅を太くしな
ければならず、これも画素開口率の低下につながり、液
晶パネルが加熱されるという悪循環をひきおこす。
【0014】以上のように従来のTN液晶パネルの表示
は低輝度であり、また、光利用効率が低いためパネル等
は加熱され液晶投写型テレビを構成した場合は液晶パネ
ル等の性能劣化は著しい。また、低輝度の画像表示しか
行うことができなかった。
【0015】本発明は従来の液晶パネルおよび投写型テ
レビの課題を鑑みてなされたものであり、ハイビジョン
放送にも充分対応できる高輝度、高画質の液晶パネルお
よび液晶投写型テレビを提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】TN液晶パネルでは偏光
板等を用いるため高輝度表示を行うことができない。そ
こで本発明の液晶パネルは高分子分散液晶を用いて液晶
パネルを構成する。
【0017】以下、簡単に高分子分散液晶について説明
しておく、高分子分散液晶は、液晶と高分子の分散状態
によって大きく2つのタイプに分けられる。1つは、水
滴状の液晶が高分子中に分散しているタイプである。液
晶は、高分子中に不連続な状態で存在する。以後、この
ような液晶をPDLCと呼び、また、前記液晶を用いた
液晶パネルをPD液晶パネルと呼ぶ。もう1つは、液晶
層に高分子のネットワークを張り巡らせたような構造を
採るタイプである。ちょうどスポンジに液晶を含ませた
ような格好になる。液晶は、水滴状とならず連続に存在
する。以後、このような液晶をPNLCと呼び、また、
前記液晶を用いた液晶パネルをPN液晶パネルと呼ぶ。
前記2種類の液晶パネルで画像を表示するためには光の
散乱・透過を制御することにより行なう。
【0018】PDLCは、液晶が配向している方向で屈
折率が異なる性質を利用する。電圧を印加していない状
態では、それぞれの水滴状液晶は不規則な方向に配向し
ている。この状態では、高分子と液晶に屈折率の差が生
じ、入射光は散乱する。ここで電圧を印加すると液晶の
配向方向がそろう。液晶が一定方向に配向したときの屈
折率をあらかじめ高分子の屈折率と合わせておくと、入
射光は散乱せずに透過する。
【0019】これに対して、PNLCは液晶分子の配向
の不規則さそのものを使う。不規則な配向状態、つまり
電圧を印加していない状態では入射した光は散乱する。
一方、電圧を印加し配列状態を規則的にすると光は透過
する。なお、前述のPDLCおよびPNLCの液晶の動
きの説明はあくまでもモデル的な考え方である。本発明
においてはPD液晶パネルとPN液晶パネルのうち一方
に限定するものではないが、説明を容易にするためPD
液晶パネルを例にあげて説明する。また、PDLCおよ
びPNLCを総称して高分子分散液晶と呼び、PD液晶
パネルおよびPN液晶パネルを総称して高分子分散液晶
パネルと呼ぶ。また、高分子分散液晶パネルに注入する
液晶を含有する液体を総称して液晶溶液と呼び、前記液
晶溶液中の樹脂成分が重合硬化した状態をポリマーと呼
ぶ。
【0020】高分子分散液晶の動作について(図13
(a)(b))を用いて簡単に述べる。(図13(a)
(b))は高分子分散液晶パネルの動作の説明図であ
る。(図13(a)(b))において、111はアレイ
基板、112は画素電極、113は対向電極、114は
水滴状液晶、115はポリマー、116は対向電極基板
である。画素電極112にはTFT(図示せず)等が接
続され、TFTのオン・オフにより画素電極に電圧が印
加されて、画素電極上の液晶配向方向を可変させて光を
変調する。(図13(a))に示すように電圧を印加し
ていない状態では、それぞれの水滴状液晶114は不規
則な方向に配向している。この状態ではポリマー115
と水滴状液晶114とに屈折率差が生じ入射光は散乱す
る。ここで(図13(b))に示すように画素電極11
2に電圧を印加すると液晶の方向がそろう。液晶が一定
方向に配向したときの屈折率をあらかじめポリマーの屈
折率と合わせておくと、入射光は散乱せずにアレイ基板
111より出射する。なお、PDLCのように液晶が水
滴状にあらわされるとき、水滴状の液晶の直径の平均を
平均粒子径と呼び、PNLCのようにネットワーク状と
なるとき、ポリマーネットワークの穴径の平均値をポリ
マーネットワークの平均孔径と呼ぶ。
【0021】高分子分散液晶を用いて高品位の画像表示
を実現しようとすると散乱状態での光の透過量(以後、
散乱光量と呼ぶ)と、透過状態での光の透過量(以後、
透過光量と呼ぶ)の比(以後、コントラストと呼ぶ)を
大きくとる必要がある。コントラストが小さいと階調表
示特性が悪くなる。液晶投写型テレビを構成する場合は
コントラストは100以上必要である。高分子分散液晶
は偏光板を用いる必要がないから光の利用効率は80〜
85%程度もある。したがってコントラストを大きくす
るためには散乱光量を低減すればよい。散乱光量を低減
するためには液晶の膜厚を厚くすればよい。しかし、液
晶を厚くすると透過状態にする電圧が高くなり、液晶を
駆動することができない。そこで本発明では液晶パネル
を反射型構成にしている。反射型液晶パネルでは入射光
は入射時と出射時の2回液晶層を通過することになり、
透過型液晶パネルの半分の液晶膜厚で同等の散乱性能が
得られる。反射型にすることにより光の完全拡散状態を
達成することができ、コントラストを向上できる。
【0022】反射型構成では空気、対向電極基板、対向
電極のITO、および液晶層のそれぞれの境界面で生ず
る反射がコントラストを低下させる。対向電極基板をガ
ラスで形成した場合、通常、ガラス基板の屈折率は1.
52程度である。空気の屈折率を1.0とすると、ガラ
ス基板と空気との境界面で生じる反射率は(1.52−
1.0)/(1.52+1.0)の2乗となり約4%に
なる。また、ITOは屈折率が2.0程度であるから、
ガラス基板とITO膜との境界面で生じる反射率は
(2.0−1.52)/(2.0+1.52)の2乗と
なり約2%となる。同様に、ITO膜と液晶層との境界
面で生じる反射率も約2%である。したがって、反射型
構成の場合、8%の光は液晶層に入射せず反射されてし
まう。反射光はコントラストの低下となる。反射率が8
%であればコントラストは最高でも100/8≒12し
か実現できない。
【0023】そこで、本発明の液晶パネルは、対向電極
基板を形成するガラス基板側から順次、屈折率が1.6
以上1.8以下であり光学的膜厚が略λ/4である第1
の薄膜層、対向電極となり光学的膜厚が略λ/2(λは
光の設計主波長)であるITO薄膜層、屈折率が1.3
以上1.7以下の低屈折率膜と屈折率が1.7以上2.
3以下の高屈折率膜とを交互に積層し多層構成とした第
2の薄膜層を形成する。こうすることにより、光の干渉
効果で広い光の波長帯域でガラス基板とITO薄膜の境
界面およびITO薄膜と液晶層との境界面に生ずる反射
を極めて少なくすることができる。なお、ITO薄膜
は、液晶パネルの共通電極つまり対向電極として機能す
る。
【0024】また、ガラス基板が空気と接する面には3
層の薄膜からなるマルチコートもしくは2層の薄膜から
なるVコートをほどこし空気との屈折率差による反射光
を防止する。このようにして、空気と液晶層間の反射光
を防止する。
【0025】本発明の液晶パネルは前述の電極基板と画
素電極が形成されたアレイ基板間に高分子分散液晶を狭
持させたものである。画素電極は従来の透過型液晶パネ
ルの画素電極を金属薄膜で反射電極にした構成、あるい
は、TFT上に絶縁膜を形成し前記絶縁膜上に反射電極
を形成した上、前記反射電極とTFTのドレイン端子を
接続した構成である。また、電極基板の3層構成を画素
電極としてパターニングし、金属薄膜を形成した基板と
前記画素電極が形成された基板間に高分子分散液晶を狭
持させて液晶パネルを構成してもよい。
【0026】本発明の液晶投写型テレビは、本発明の液
晶パネルを用いて構成したものである。メタルハライド
ランプあるいはクセノンランプなどの光発生源と前記光
発生源が放射する光を液晶パネルに導くレンズ等の光学
系および、液晶パネルで変調された光を投映するレンズ
系を具備している。
【0027】カラー表示画像を得るためには、R光、G
光およびB光を変調する3枚の液晶パネルを用いて構成
する。その際、各液晶パネルでは反射光が生じないよう
に変調する光のピーク波長に応じて薄膜、ITO膜の膜
厚を変化させる。また、空気とガラス基板との接触面に
も光のピーク波長に応じてはVコートによる反射防止膜
を形成している。
【0028】
【作用】液晶投写型テレビでカラー表示を得る場合、3
枚の液晶パネルで光を変調する。各液晶パネルで変調す
る光の波長帯域の幅は50〜100nmである。したが
って特定波長を中心として狭い帯域内での反射光を極力
低減すればよい。これは、反射防止膜で全可視光の帯域
にわたり反射光を防止するのと比較して容易であり、そ
の反射率低減の割合も高い。また、反射防止膜を蒸着す
る際も特定波長の反射率をモニタしながら蒸着し、所定
値となった時に停止すればよいから膜厚制御はいたって
容易である。従って境界面で生ずる反射が極めて少ない
基板を容易に得ることができる。
【0029】液晶パネルの対向電極基板が空気と接する
面にはSiOもしくはY23とMgF2の2層からなる
薄膜を形成し、反射光を低減させる。また、対向電極と
なるITO膜の前後の境界面でおこる反射を低減するに
は、それぞれの境界面の間と特定の条件を満たした屈折
率を有する透明な薄膜を形成すれば良い。反射率を最も
低くするための条件は次式のようになる。
【0030】
【数1】
【0031】
【数2】
【0032】または、
【0033】
【数3】
【0034】
【数4】
【0035】nGはガラス基板の屈折率、nLCは液晶層
の屈折率、n1はガラス基板とITO膜との間に形成す
る第1の薄膜の屈折率、n2はITO膜の屈折率、n3
ITO膜と液晶層との間に形成する第2の薄膜の屈折
率、d1は第1の薄膜の膜厚、d2はITO膜の膜厚、d
3は第2の薄膜の膜厚、λは光の設計主波長である。
【0036】しかし、実際に使用できる物質の中で、
(数1)、(数2)または(数3)、(数4)を完全に
満たす屈折率を有する薄膜は存在しない場合が多い。そ
こで第1の薄膜は任意の屈折率を有する物質を選択し、
第1の薄膜は(数1)、(数2)または(数3)、(数
4)の条件によって、要求される屈折率の前後の屈折率
を有する低屈折率層と高屈折率層の交互多層構成とし、
膜厚を最適化することで、等価的に所望の反射防止特性
を得ることができる。
【0037】また、広い波長帯域で反射を低減させる場
合は、(数3)、(数4)の条件よりも(数1)、(数
2)の条件を満たす場合の方が望ましい。
【0038】この場合、第1の薄膜の屈折率は1.6以
上1.8以下の中から選択すればよく、薄膜物質として
一酸化シリコン、三酸化二イットリウム、酸化マグネシ
ウム、二酸化鉛、三酸化タングステンのいずれかを用い
ればよい。
【0039】多層構成となる第2の薄膜中の低屈折率膜
の屈折率は1.3以上1.7以下、高屈折率膜の屈折率
は1.7以上2.3以下の中から任意に選択できる。低
屈折率層の薄膜物質は二弗化マグネシウム、二酸化シリ
コン、三酸化アルミニウム、二弗化セリウム、一酸化シ
リコンのいずれかを、また、高屈折率層の薄膜物質は三
酸化二イットリウム、二酸化ジルコニウム、二酸化ハフ
ニウム、五酸化二タンタル、二酸化セリウム、二酸化チ
タン、硫化亜鉛のいずれかを用いればよい。
【0040】この場合、ITO膜の光学的膜厚は(数
2)よりλ/2の膜厚に形成する。これは変調する光の
設計主波長を500nm、ITOの屈折率を2.0とす
ると物理的膜厚で1250Åとなる。1000Å以上で
あれば十分低抵抗の対向電極を得ることができる。
【0041】液晶投写型テレビでは先にも記述したよう
に各液晶パネルが分担する光の帯域は狭い。したがって
変調する光の帯域ごとに反射防止膜を形成すれば極めて
良好な反射防止膜を得ることができる。
【0042】液晶として高分子分散液晶を用いれば、偏
光板が不要となり、TN液晶を用いた液晶パネルの3倍
以上の高輝度表示を得られる。本発明の液晶パネルは高
分子分散液晶を用い、その材料、構成等を最適にして良
好な散乱性能を得ている。また配向膜が不要であるか
ら、液晶パネル作製工程も簡素化される。
【0043】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明について説
明する。なお、各図面はモデル的に描いており、物理的
な膜厚あるいは形状とはかならずしも一致しない。ま
た、説明に不要な箇所は省略している。
【0044】(図2)は本発明の液晶パネルに用いる対
向電極基板の断面図である。ガラス基板11の厚みは
0.8〜1.1mmのものを用いる。ガラス基板11の
片面には反射防止膜13が形成されている。前記反射防
止膜13は3層あるいは2層の薄膜の積層からなる。な
お、3層の場合は広い可視光の波長帯域での反射を防止
するために用いられ、これをマルチコートと呼ぶものと
する。2層の場合は特定の可視光の波長帯域での反射を
防止するために用いられ、これをVコートと呼ぶものと
する。
【0045】(図2)に示す基板と液晶パネルに用いて
液晶投写型テレビを構成する場合、白色光を変調する場
合はマルチコートに、R,G,B光の特定波長の光を変
調する場合はVコートを施す。当然のことながらVコー
トの方が特定波長の光に対しての反射率低減効果は大き
く、極めて小さい反射率にすることができる。
【0046】マルチコートの場合は酸化アルミニウム
(Al23)を光学的膜厚がnd=λ/4、ジルコニウ
ム(ZrO2)をnd=λ/2、フッ化マグネシウム
(MgF2)をnd=λ/4積層して形成する。通常、
λとして510nmもしくはその近傍の値として薄膜は
形成される。Vコートの場合は一酸化シリコン(Si
O)を光学的膜厚nd=λ/4とフッ化マグネシウム
(MgF2)をnd=λ/4、もしくは酸化イットリウ
ム(Y23)とフッ化マグネシウム(MgF2)をnd
=λ/4積層して形成する。なお、SiOは青色側に吸
収帯域があるため青色光を変調する場合はY23を用い
た方がよい。また、物質の安定性からもY23の方が安
定しているため好ましい。この際のλとしては変調する
光の設計主波長である。以後、特にことわらないかぎり
λは入射する光の設計主波長であるものとする。なお、
nは薄膜の屈折率、dは物理的膜厚である。
【0047】ガラス基板11のもう一方の面には、反射
防止効果を有する対向電極が形成される。正確には対向
電極とするITO膜の前後に透明薄膜を形成して反射防
止膜14が形成される。14bは対向電極となるITO
膜である。前記ITO膜14bの膜厚は光学的膜厚がλ
/2となるようにする。λが500nm、ITO膜22
bの屈折率が2.0であればd=1250Å前後であ
る。薄膜14aはガラス基板11の屈折率とITO膜1
4bの屈折率との間の屈折率の物質からなる薄膜であ
る。前記薄膜の屈折率は1.60以上1.80以下であ
ることが好ましい。また、薄膜14aの光学的膜厚はλ
/4となるようにする。
【0048】薄膜14cは低屈折率層、高屈折率層、低
屈折率層の交互3層構成となっており、低屈折率層の屈
折率は1.3以上、1.7以下、また高屈折率層の屈折
率は1.7以上2.3以下であることが好ましい。
【0049】具体的な構成の一実施例を(表1)に、ま
たその分光反射率特性を(図3)に示す。また、具体的
な構成の他の実施例を(表2)に、その分光反射率特性
を(図4)に示す。(図3)、(図4)からわかるよう
に、波長帯域幅200nm以上にわたり反射率0.1%
以下の特性を実現でき、極めて高い反射防止効果を得る
ことができる。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】以上のように(図2)の構成で、第2の薄
膜14cを低屈折率膜14d、高屈折率膜14e、低屈
折率膜14fの3層構成として、それぞれの薄膜の膜厚
を最適化することによって、低屈折率層14d、14
f、高屈折率層14e、および第1の薄膜14aの屈折
率は任意の屈折率の薄膜物質を選択することができ、な
おかつ所望の反射防止効果を容易に得ることができる。
【0053】低屈折率膜14d,14fの材料としては
(表1)、(表2)中のAl23、SiO2の他にMg
2、CeF2、SiOなどを用いても良い。また、高屈
折率膜14eの材料としては(表1)、(表2)中のZ
rO2、TiO2の他にY23、HfO2、Ta25、C
eO2、ZaSなどを用いても良い。
【0054】薄膜14aの材料としては(表1)、(表
2)中のSiO、Y23の他にMgO、WO3、Ce
3、PbF2などを用いてもよい。
【0055】また、薄膜14aは3層構成としている
が、2層、あるいは4層以上の構成にしてもよい。
【0056】さらに薄膜14cはガラス基板11側から
順に低屈折率14d、高屈折率14e、低屈折率層14
fの構成としたが、低屈折率層と高屈折率層の構成を反
対とし、ガラス基板側から高屈折率層、低屈折率層、高
屈折率層としても良い。
【0057】ITO膜14bは可視光の範囲であれば膜
厚dは1000Å〜1600Åの範囲とすればよい。薄
膜14cはITO膜14bに印加した電圧の電圧降下さ
せることになるがd=1000Å以下であればほとんど
影響しない。逆に液晶層の保持率を増す効果がでる。ま
たITO膜は1000Å以上であれば200度以上で蒸
着もしくはスパッタで形成することにより必要十分な抵
抗値が得られる。
【0058】以上のように反射防止膜13および14を
形成することにより光の反射率を大幅に低減でき、変調
する光の帯域が比較的狭い場合は総合した反射率がピー
ク波長で0.2%以下を実現できる。なお、反射防止膜
13は他の構成物とオプティカルカップリングをとる場
合などは形成する必要はないことは明らかである。本発
明で重要なことは対向電極とするITO膜14bを用い
て反射防止膜14を形成したことにある。当然のことな
がらITO膜14bは共通電極電位等の印加ができるよ
うに構成もしくは形成する。なお、ITO膜14bとは
インジウムとSnの合金の酸化物を意味し、合金比率あ
るいは酸化状態に左右されるものではなく、さらに広義
には酸化すずあるいは酸化インジウムを意味するものと
考えてもよい。
【0059】本発明の電極基板の反射防止膜14が効果
を発揮するのは薄膜14cと接する媒質が液晶の場合で
ある。それは液晶の屈折率がガラス基板23の屈折率
(n≒1.53)に近いためである。液晶が高分子分散
液晶の場合、透過状態での屈折率はno=1.50〜
1.53、散乱状態での屈折率nx=1.60〜1.6
5である。特に、液晶パネルが反射型の場合、散乱状態
の時にITO膜にかかわる反射率を低減させる必要があ
る。つまり、本発明の電極基板は液晶の屈折率が1.6
0〜1.65の場合でも反射率を小さくできるように最
適な反射防止膜14を形成したものである。したがっ
て、本発明の電極基板は液晶パネルの電極基板として用
いることにより重要な効果を発揮する。
【0060】以下、本発明の液晶パネルについて説明す
る。基本的に本発明の液晶パネルは先に説明した電極基
板を用いて液晶パネルを構成したものである。(図1)
はその一例としての液晶パネルの断面図である。14は
対向電極としてのITO膜14bの前後に薄膜を蒸着し
た反射防止膜である。反射防止膜14は(表1)に示し
た構成と同じものを用いている。17は反射電極であ
る。(図1)に示す液晶パネルの画素構造は従来の透過
型液晶パネルのITOからなる画素電極をAlもしくは
Crなどの金属薄膜を用いて反射電極としている。ま
た、反射電極の平滑性を高めるため、付加容量の形成は
共通電極方式をとらず、前段ゲート方式を採用した。T
FT18上には絶縁膜20を介して遮光膜19を形成し
ている。これは液晶層15に入射した光が散乱し、TF
T18の半導体層に入射してホトコンダクタ現象(以
後、ホトコンと呼ぶ)が生じるのを防止するためであ
る。
【0061】16は低誘電率膜である。この低誘電率膜
16とは液晶15よりも低誘電率の物質からなる膜とい
う意味である。低誘電率膜16は前記膜が形成された液
晶層に電圧が印加されないようにするためのものであ
る。低誘電率膜で電圧降下が生じれば液晶層には電圧が
印加されず、液晶層はたえず散乱状態となる。液晶投写
型テレビで散乱状態で黒表示となるように光学系を構成
すれば、低誘電率膜16を形成した箇所は黒表示とな
る。つまり、TN液晶パネルでBMを形成したのと同様
の効果が得られる。低誘電率膜16はTFT18および
ソース・ゲート信号線上の対向電極基板11に形成す
る。前記TFTおよび信号線は、正規の画像表示と異な
る信号で液晶層の液晶分子を配向させる。したがって、
画像ノイズとなる。低誘電率膜16を形成することによ
り、たえず散乱状態にすることができるから、前記画像
ノイズを除去することができる。
【0062】低誘電率膜16は光透過性であることが望
ましい。もし、低誘電率膜16が金属物質であれば対向
電極基板11から入射した光を反射し、コントラストを
さげるためである。また、紫外線を照射し液晶溶液を重
合させる際、低誘電率膜16が透明物質であれば、紫外
線が透過し、低誘電率膜16の下層の液晶溶液も重合さ
せることができる。BMであれば紫外線を遮光するから
未重合となる。未重合状態は液晶層15の物質的安定性
を欠く結果となり、液晶パネルの性能劣化をひきおこ
す。なお、低誘電率膜16は対向電極基板11上に形成
せずTFT18の遮光膜19上、信号線上に直接形成し
ても効果をあげれることは明らかであり、また、両方に
形成してもよいことも明らかである。
【0063】低誘電体膜16の材料としてはSiOx、
SiNx、TaOx、ガラス系物質などの無機物質、レ
ジストとして用いられる材料、ポリイミド、アクリル系
樹脂などの有機物質などが例示される。通常これらの比
誘電率は3〜6であり、液晶の比誘電率15〜30に比
較して充分小さいとみなせる。15の誘電率に比較して
低誘電率膜16の誘電率が小さいほどの膜厚は薄くてよ
い。低誘電率膜16の屈折率は液晶15のポリマーの屈
折率、もしくは液晶15の散乱時の屈折率、もしくはそ
の間の屈折率、またはその近傍の屈折率にすることが望
ましい。
【0064】低誘電率膜16の形成材料としては、現状
の無機材料としては、プロセス上形成、加工が容易なS
iO2が適していると考えられる。SiO2の屈折率は通
常1.45〜1.50程度であり、誘電率も液晶と比較
して低い。形成方法としてはSiO2を蒸着後、パター
ンマスクを形成しエッチングすればよい。また、有機材
料としては液晶層15に用いるものと同一の透明なポリ
マーを用いるのが最適である。また、半導体回路のレジ
スト材料なども用いることができる。たとえばネガ型の
レジストの比誘電率は3〜6であり、液晶の比誘電率1
5〜30に比較して小さく、低誘電率物質とみなせる。
上記の有機材料を用いた低誘電率膜16の形成方法とし
ては、ロールクォーターあるいはスピンナー等で基板上
に塗布し、パターンマスクを用いて必要な部分のみ重合
するなどすればよい。また、ポリマー+ドーパントから
なる感光性樹脂を基板にスピンコートし、パターンマス
クを介して露光したのち、減圧加熱によりドーパントを
昇華させる方式でドライ現象する方法もある。
【0065】本発明の液晶パネルに用いる液晶材料とし
てはネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリッ
ク液晶が好ましく、単一もしくは2種類以上の液晶性化
合物や液晶性化合物以外の物質も含んだ混合物であって
もよい。なお、先に述べた液晶材料のうち異常光屈折率
eと常光屈折率noの差の比較的大きいシアノビフェニ
ル系のネマチック液晶が最も好ましい。高分子マトリッ
クス材料としては透明なポリマーが好ましく、ポリマー
としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂
のいずれであっても良いが、製造工程の容易さ、液晶相
との分離等の点より紫外線硬化タイプの樹脂を用いるの
が好ましい。具体的な例として紫外線硬化性アクリル系
樹脂が例示され、特に紫外線照射によって重合硬化する
アクリルモノマー、アクリルオリゴマーを含有するもの
が好ましい。
【0066】このような高分子形成モノマーとしては、
2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、ネオペンチルグリコールドアクリレー
ト、ヘキサンジオールジアクリート、ジエチレングリコ
ールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアク
リレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ト
リメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリス
リトールアクリレート等々である。
【0067】オリゴマーもしくはプレポリマーとして
は、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレー
ト、ポリウレタンアクリレート等が挙げられる。
【0068】また重合を速やかに行なう為に重合開始剤
を用いても良く、この例として、2−ヒドロキシ−2−
メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(メルク社製
「ダロキュア1173」)、1−(4−イソプロピルフ
ェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−
オン(メルク社製「ダロキュア1116」)、1−ビド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバガイキー社
製「イルガキュア184」)、ベンジルメチルケタール
(チバガイギー社製「イルガキュア651」)等が掲げ
られる。その他に任意成分として連鎖移動剤、光増感
剤、染料、架橋剤等を適宜併用することができる。
【0069】高分子分散液晶層中の液晶材料の割合はこ
こで規定していないが、一般には20重量%〜90重量
%程度がよく、好ましくは50重量%〜85重量%程度
がよい。20重量%以下であると液晶滴の量が少なく、
散乱の効果が乏しい。また90重量%以下となると高分
子と液晶が上下2層に相分離する傾向が強まり、界面の
割合は小さくなり散乱特性は低下する。高分子分散液晶
層の構造は液晶分率によって変わり、だいたい50重量
%以下では液晶滴は独立したドロップレト状として存在
し、50重量%以上となると高分子と液晶が互いに入り
組んだ連続層となる。液晶15の膜厚は5〜25μmの
範囲が好ましく、さらには8〜15μmの範囲が好まし
い。膜厚が薄いと散乱特性が悪くコントラストがとれ
ず、逆に厚いと高電圧駆動を行わなければならなくな
り、ドライブIC設計などが困難となる。
【0070】13は空気との対向ガラス11との間の反
射を防止するための反射防止膜である。反射防止膜とし
て比較的広い可能光の波長帯域で反射率を低減させるマ
ルチコート方式、特定の波長帯域で反射率を低減させる
Vコート方式がある。液晶投写型テレビに用いる液晶パ
ネルの場合はVコート方式を採用する。これは液晶投写
型テレビで用いる液晶パネルはR,G,B光のそれぞれ
の波長の光を変調する3枚の液晶パネルを用いるためで
ある。したがって、R,G,B光のそれぞれの光を変調
する液晶パネルはそれぞれに入射光のピーク波長に対応
して最適なVコートを施す。
【0071】マルチコート方式ではAl23を光学的膜
厚がλ/4、ZrO2を光学的膜厚がλ/2、MgF2
光学的膜厚がλ/4の3層の薄膜を蒸着して形成するV
コート方式の場合はSiOもしくはY23を光学的膜厚
がλ/4、MgF2を光学的膜厚がλ/4の2層の薄膜
を蒸着して形成する。なお、SiOは青色光で吸収帯域
があるため、B光を変調する液晶パネルの反射防止膜1
3としてはY23を用いる方がよい。また、一般的には
23の方が安定で良好な膜質が得られるためY23
方が好ましい。
【0072】(図1)における液晶パネルでは本発明の
電極基板を用いているため、入射光が液晶層に達するま
での反射光が極めて少ない。また、従来の透過型の画素
電極を反射電極にすればよく、従来のアレイ形成プロセ
スをそのまま導入することができる。
【0073】以下、本発明の他の実施例について説明す
る。なお、先に説明した従来例との重複をさけるため、
主として異なる事項もしくは箇所についてのみ説明す
る。(図5)は第2の実施例の断面図である。TFT1
8上には絶縁膜31を介して反射電極32が形成されて
いる。反射電極32とTFT18とは接続端子33で電
気的に接続されている。絶縁膜31の材料としてはポリ
イミドの有機材料あるいはSiO2,SiNxなどの無
機材料が用いられる。反射電極32は表面をAlの薄膜
で形成される。Cr等を用いて形成してもよいが、反射
率がAlより低く、また硬質のため反射電極の破れなど
が生じやすい。
【0074】接続端子33部は0.5〜1μmの落ちく
ぼみができるが、高分子分散液晶15は配向などの処理
が不要なため問題とはならない。開口率は画素サイズが
100μm角の場合80%以上、50μm角の場合でも
70%以上の開口率が得られる。ただし、TFT上等は
凹凸が生じ多少反射効率は低下する。
【0075】ソース信号線およびゲート信号線も図示し
ていないがアレイ基板に上に形成されている。前記信号
数およびTFT18上にはほぼ反射電極32が被覆する
構造となるため、信号線およびTFT上の液晶配向動作
による画像ノイズが発生しない。また、(図1)に示し
た遮光膜19も不要である。
【0076】必要に応じて(図1)に示す点線箇所に低
誘電率膜を形成してもよい。前記膜を形成することによ
り反射電極32間が常時散乱状態となりBMのかわりと
なる。つまり、表示では黒表示となり画素間のきれ目が
くっきりとする効果がでる。また、反射電極32間から
光が入射しTFT18に光が照射されることを低減する
効果もある。他の部分は第1の実施例と同様であるので
説明を省略する。
【0077】(図6)は(図2)の反射防止膜14の構
造を用いて画素電極とした構造である。TFT18のド
レイン端子に接続される画素電極の反射防止膜14は
(表1)に示した構成と同じものを用いている。ただ
し、(図6)の場合は、アレイ基板12が(表1)中の
ガラス基板に相当する。TFT18のドレイン端子はI
TO膜41bと電気的に接続している。42はAlなど
からなる反射膜である。
【0078】入射光はアレイ基板12から入射し、画素
電極を透過して反射電極42で反射され、再びアレイ基
板12から出射する、基本的には画素電極を反射防止構
造にした点および対向電極を反射電極にした点以外は従
来の構成と大差がない。しかし、反射電極側には全く構
成物がないため、非常に良好な反射面が形成できる点、
および金属で形成することにより低抵抗化できる点など
利点がある。なお、TFT上の等には(図1)と同様に
必要に応じて遮光膜19または/および低誘電率膜16
を形成すればよい。他の点については第1の実施例と同
様であるので説明を省略する。
【0079】なお、反射防止膜14の効果として、IT
O膜14bの介面に発生する光の反射防止をあげたが、
他にガラス基板11から析出する物質の防止の効果もあ
る。ガラス基板11として通常ソーダガラス等を用いる
が、イオン等が液晶に析出し、液晶の保持率を低下させ
る場合がある。薄膜14a、14cで用いる誘電体層は
前記不純物が液晶中に析出するのを防止する効果があ
る。
【0080】以下、図面を参照しながら、本発明の液晶
投写型テレビについて説明する。(図7)は本発明の液
晶投写型テレビの構成図である。51は本発明の液晶パ
ネルである。発光源56としてはメタルハライドランプ
あるいはキセノンランプなどが該当する。ランプのアー
ク長は短い方が表示画像のコントラストを高くすること
ができる。メタルハライドのアーク長5mmを用いた場
合、投写レンズのF値にもよるがF5〜6でコントラス
トは100近くなる。キセノンのようにアーク長が1m
m程度のランプを用いればコントラストは200以上を
実現できる。しかし、キセノンランプは光変換効率がメ
タルハライドランプの1/2〜1/3しかない。本発明
の液晶投写型テレビでは250wのメタルハライドラン
プを用いた。アーク長は約5mmである。発光源56か
ら出射されて光はレンズ55で集光されミラー54に入
射される。レンズ52の中心とパネル中心およびミラー
54の一端を結ぶ線は光軸57である。レンズ52は液
晶パネル51の液晶層に、また、ミラー54の一端に焦
点を結ぶように構成もしくは配置されている。レンズ5
2を液晶パネル51の液晶層に焦点を結ばせることによ
りテレセントリック性を実現している。
【0081】ミラー54に入射した光はレンズ52に入
射し、液晶パネル51は印加される映像信号に応じて入
射光を変調し、変調された光の一部は再びレンズ52に
入射する。液晶が完全に透過状態の画素はストッパー5
3とミラー間54の穴を透過し、散乱状態の画素に入射
した光は遮光される。その中間的な画素に入射した光は
その変調度合に応じて穴を透過し、投映される。そのま
ま投写してもよいがストッパー53の出射部には通常投
写レンズを配置する。
【0082】液晶パネル51は入射光が白色光の場合は
対向電極基板の表面にマルチコート方式の反射防止膜を
施す。カラー画像を表示する場合には液晶パネルにモザ
イク状のカラーフィルタを取り付ければよい。また、発
光源56からの光をダイクロイックミラー等を用いた色
分解光学系でR,G,B光の3つの波長帯域に分離し、
それぞれの光のピーク波長に応じたVコート方式の反射
防止膜を施す。各液晶パネルで変調された光を色合成光
学系もしくは3本の投写レンズを用いてスクリーンに重
ね合わせて投映すればカラー画像が表示される。なお、
高分子分散液晶パネルはR光に対する散乱特性が悪い。
そこで本発明の液晶投写型テレビではR光を変調する液
晶パネルの液晶膜厚を他よりも厚くまたは/および水滴
状液晶の平均粒子径を大きくしている。
【0083】以下、図面を参照しながら他の実施例の液
晶投写型テレビについて説明する。(図8)は本発明の
他の実施例における液晶投写型テレビの構成図である。
ただし、説明に不要な構成要素は省略している。(図
8)において61は集光光学系であり、内部に凹面鏡お
よび光発生手段として良好な点光源であるキセノンラン
プを用いる。なお、消費電力は250W〜1KWのもの
を用いれば実用上十分なスクリーン輝度を得ることがで
きる。また、先と同様に250Wのメタルハライドラン
プを用いてもよい。また、凹面鏡は可視光のみを反射さ
せるように構成されている。62は赤外線および紫外線
を透過させ可視光のみを反射させるUVIRカットミラ
ーである。また、63aはBDM、63bはGDM、6
3CはRDMである。なお、BDM63aからRDM6
3Cの配置は前記の順序に限定するものではなく、ま
た、最後のBDM63aは全反射ミラーにおきかえても
よいことは言うまでもない。図面ではB光の変調系のみ
図示し、R,G光の変調系については図示することを省
略している。64a本発明の液晶パネルである。65
a,67aはレンズ、66aは、しぼりとしてのアパー
チャである。なお、65a,66a,67aで投写光学
系を構成している。また、アパーチャ66aを図示して
いるがレンズ67a等のF値が大きいとき必要がないこ
とは明かであり、投写レンズ系を1つのレンズに置きか
えることができることも明かである。なお、コントラス
トを100以上を得ようとすると投写レンズ型のF値は
6.0以上にする必要がある。また、その場合も液晶パ
ネルに入射する光の広がり角もF6.0相当にする指向
性の光に必要がある。
【0084】投写レンズ系は各液晶パネルを透過した平
行光線を透過させ、各液晶パネルで散乱した光を遮光さ
せる役割を果たす。その結果、スクリーン上に高コント
ラストのフルカラー表示が実現できる。アパーチャ66
aの開口径を小さくもしくは投写レンズのF値を高くす
ればコントラストは向上する。しかし、スクリーン上の
画像輝度は低下する。
【0085】以下、本発明の液晶投写型テレビの動作に
ついて説明する。なお、R,G,B光のそれぞれの変調
系については、ほぼ同一動作であるのでB光の変調系に
ついて例にあげて説明する。まず、集光光学系61から
白色光が照射され、前記白色光のB光成分はBDM63
aにより反射される。前記B光は高分子分散液晶パネル
64aに入射する。前記高分子分散液晶パネルは(図1
3(a)(b))に示すように、画素電極に印加された
信号により入射した光の散乱と透過状態とを制御し、光
を変調する。
【0086】散乱した光はアパーチャ66aで遮光さ
れ、逆に、所定角度内の光はアパーチャ66aを通過す
る。変調された光は投写レンズ67aによりスクリーン
(図示せず)に拡大投映される。以上のようにして、ス
クリーンには画像のB光成分が表示される。
【0087】なお、本発明の液晶パネルおよび液晶投写
型テレビにおいて、反射型の液晶パネルを前提として説
明してきたが、(図2)に示す本発明の電極基板等の効
果は反射型構造のみに効果をだすものではなく、透過型
でもよい。たとえば透過型に用いた場合、従来の液晶パ
ネルで発生していた反射光、具体的には空気とガラス面
間、ガラス面とITO間、ITOと液晶間で約8%もの
反射があるが、これを極めて小さくすることができる。
つまり、光利用効率を約8%向上できる。また、入射面
とレンズ間に生じていたハレーション等がなくなり、画
像品位も向上する。(図9)に透過型液晶パネルを用い
て本発明の液晶投写型テレビを構成した場合の構成図を
示す。説明は(図8)の説明と同様であるので省略をす
る。
【0088】また、(図2)に示す電極基板の構成は高
分子分散液晶パネルのみに適用されるものではなく、I
TOを用いる構成すべてに適用されるものである。つま
り、液晶パネルがTN液晶を用いるものであっても、ま
たSTN液晶、強誘電液晶を用いる液晶であってもその
効果を発揮する。
【0089】また、(図8)および(図9)において投
写レンズ系をこれに限定するものではなく、たとえば平
行光成分を遮光体で遮光し、散乱光をスクリーンに投映
する中心遮へい型の光学系を用いてもよいことは言うま
でもない。
【0090】また、(図8)および(図9)に示す実施
例の液晶投写型テレビにおいては、R,GおよびB光の
変調系において投写レンズ系をそれぞれ1つずつ設けて
いるが、これに限定するものではなく、たとえばミラー
などを用いて液晶パネルにより変調された表示画像を1
つにまとめてから1つの投写レンズ系に入射させて投映
する構成であってもよいことは言うまでもない。さら
に、R・G・B光それぞれを変調する3枚の液晶パネル
を設けることに限定するものでもない。例えば、一枚の
液晶パネルにモザイク状のカラーフィルタを取付け、前
記パネルの画像を投映するテレビでもよい。
【0091】
【発明の効果】本発明の液晶パネルの対向電極基板は、
ガラス基板側から順次、光学的膜厚が略λ/4の第1の
薄膜層、対向電極となり光学的膜厚が略λ/2のITO
薄膜層、低屈折率膜と高屈折率膜とを交互に積層した多
層構成の第2の薄膜層を形成することで、ITOとガラ
ス基板間およびITOと液晶間の反射率を大幅に低減し
ている。第2の薄膜層中の低屈折率膜と高屈折率膜の膜
厚を最適化すればそれぞれ任意の屈折率の薄膜物質を選
択でき、設計の自由度が大きい。さらに形成もいたって
容易であり、液晶投写型テレビのように変調する液晶パ
ネルの入射光の波長が狭帯域である場合に非常に良好な
結果が得られる。また、空気と接する面にも反射防止膜
を形成しており、総合した反射率は0.2%以下と非常
に良好である。
【0092】アレイ構造も反射電極構造をとり、特に
(図5)に示す反射電極構造を採用する場合、画素開口
率も70%以上を実現でき、TFTのホトコンも発生し
ない。さらには信号線、TFTの液晶の配向による画像
ノイズも発生しない。
【0093】(図1)のように低誘電率膜は従来のBM
を形成したのと同様の効果が得られる。さらに液晶が高
分子分散液晶の場合は液晶溶液の硬化時に低誘電率膜の
下の液晶溶液も良好に重合でき、性能劣化が生じない。
【0094】最も重要なことは、高分子分散液晶を用い
ることにより、偏光板が不要となり、TN液晶パネルに
比較して3倍以上の高輝度表示が実現できることであ
る。これは光利用効率を向上できることのみならず、光
が熱に変換されることを大幅に減少でき、加熱によるパ
ネルの性能劣化をひきおこすことがなくなる。これは液
晶投写型テレビのように一枚の液晶パネルに入射する光
の強さが数万ルクスと大きい場合、非常に有効である。
【0095】本発明の液晶投写型テレビでは反射方式で
かつ高分子分散液晶の液晶パネルを採用しているため、
高輝度表示を実現でき、また200インチ以上の大画面
化にも対応できるものである。また、R・G・B光のピ
ーク波長に応じてそれぞれの反射防止膜の光学的膜厚を
変化させており、またR光変調用液晶パネルによっては
液晶膜厚厚くまたは/および水滴状液晶の粒子径を大き
くしている。そのため、ホワイトバランスおよびコント
ラストが良好な画像表示を実現している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における液晶パネルの一部断
面図
【図2】本発明の一実施例における電極基板の断面図
【図3】本発明の一実施例における反射防止膜の分光反
射率
【図4】本発明の一実施例における反射防止膜の分光反
射率
【図5】本発明の一実施例における液晶パネルの一部断
面図
【図6】本発明の一実施例における液晶パネルの一部断
面図
【図7】本発明の一実施例における液晶投写型テレビの
構成図
【図8】本発明の一実施例における液晶投写型テレビの
構成図
【図9】本発明の一実施例における液晶投写型テレビの
構成図
【図10】液晶パネルの等価回路図
【図11】従来の液晶パネルの一部断面図
【図12】従来の液晶投写型テレビの構成図
【図13】高分子分散液晶の動作の説明図
【符号の説明】
11 対向ガラス 12 アレイ基板 13、14 反射防止膜 15 高分子分散液晶 16 低誘電率膜 17 反射型画素電極 18 TFT 19 遮光膜 31 絶縁層 32 反射電極 42 反射対向電極 52 レンズ 53 ストッパー 54 ミラー 57 光軸 64a,64b,64c 液晶パネル 66a,66b,66c アパーチャ 96 TN液晶 97a,97b 配向膜 98 ブラックマトリックス 114 水滴状液晶 115 ポリマー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02F 1/136 500 9018−2K H04N 9/31 B 8943−5C

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に前記透明板側から順次、第1
    の薄膜層と、ITO薄膜と、第2の薄膜層が積層され、
    前記第1の薄膜層は屈折率が1.6以上1.8以下の単
    層膜であり、前記第2の薄膜層は屈折率が1.3以上
    1.7以下の低屈折率膜と屈折率が1.7以上2.3以
    下の高屈折率膜を交互に積層した多層構成であり、かつ
    前記ITO薄膜の光学的膜厚が略λ/2(λは光の設計
    主波長)、前記第2の薄膜の光学的膜厚が略λ/4であ
    ることを特徴とする電極基板。
  2. 【請求項2】第1の薄膜層は一酸化シリコン、三酸化二
    イットリウム、酸化マグネシウム、二弗化鉛、三酸化タ
    ングステンのいずれかを用いている請求項1記載の電極
    基板。
  3. 【請求項3】低屈折率膜は二弗化マグネシウム、二酸化
    シリコン三酸化二アルミニウム、二弗化セリウム、一酸
    化シリコンのいずれかを用いていることを特徴とする請
    求項1記載の電極基板。
  4. 【請求項4】高屈折率膜は三酸化二イットリウム、二酸
    化ジルコニウム、二酸化ハフニウム、五酸化二タンタ
    ル、二酸化セリウム、二酸化チタン、硫化亜鉛のいずれ
    かを用いていることを特徴とする請求項1記載の電極基
    板。
  5. 【請求項5】透明基板はガラス基板であることを特徴と
    する請求項1記載の電極基板。
  6. 【請求項6】透明基板の第1の薄膜層が形成された反対
    面に反射防止膜が形成されていることを特徴とする請求
    項1記載の電極基板。
  7. 【請求項7】反射防止膜は少なくとも2層以上の多層膜
    で構成されていることを特徴とする請求項6記載の電極
    基板。
  8. 【請求項8】請求項1記載の第1の電極基板と、第2の
    電極基板間に液晶が狭持されていることを特徴とする液
    晶パネル。
  9. 【請求項9】請求項1記載の第1の電極基板と、第2の
    電極基板間に電圧を印加でき、液晶を配向動作できるこ
    とを特徴とする請求項8記載の液晶パネル。
  10. 【請求項10】請求項1記載の第1の電極基板と、画素
    電極および前記画素電極への印加信号を制御するスイッ
    チング素子が形成された第2の電極基板間に液晶が狭持
    されていることを特徴とする液晶パネル。
  11. 【請求項11】画素電極が反射電極であることを特徴と
    する請求項10記載の液晶パネル。
  12. 【請求項12】請求項1記載の第1の電極基板に形成さ
    れたITO薄膜が複数の画素電極に形成され、前記画素
    電極にスイッチング素子が接続しており、前記第1の電
    極基板と反射電極が形成された第2の電極基板間に液晶
    が狭持されていることを特徴とする液晶パネル。
  13. 【請求項13】スイッチング素子上と、前記スイッチン
    グ素子と対面する第1の電極基板上と、スイッチング素
    子に信号を伝達する信号線上と、前記信号線と対面する
    第1の電極基板上のうち少なくとも1つに液晶の誘電率
    よりも低い物質で薄膜が形成されていることを特徴とす
    る請求項10、請求項12のうちいずれかに記載の液晶
    パネル。
  14. 【請求項14】液晶は高分子分散液晶であることを特徴
    とする請求項8、請求項10、請求項12のうちいずれ
    かに記載の液晶パネル。
  15. 【請求項15】高分子分散液晶の膜厚が5μm以上25
    μm以下であることを特徴とする請求項14記載の液晶
    パネル。
  16. 【請求項16】高分子分散液晶の水滴状液晶の平均粒子
    径もしくはポリマーネットワークの平均孔径が0.5μ
    m以上3μm以下であることを特徴とする請求項14記
    載の液晶パネル。
  17. 【請求項17】薄膜は光透過性を有することを特徴とす
    る請求項13記載の液晶パネル。
  18. 【請求項18】請求項8、請求項10、請求項12のう
    ちいずれかに記載の液晶パネルと、光発生手段と、前記
    光発生手段が発生した光を前記液晶パネルに導く第1の
    光学要素部品と、前記液晶パネルで変調された光を投映
    する第2の光学要素部品を具備することを特徴とする液
    晶投写型テレビ。
  19. 【請求項19】光発生手段と、前記光発生手段が放射す
    る光を複数色の光に分離する色分離光学系を具備し、請
    求項8、請求項10、請求項12のうちいずれかに記載
    の液晶パネルが分離された光ごとに配置され、前記液晶
    パネルの第1と第2の薄膜とITO薄膜の膜厚が変調す
    る光のピーク波長に対応して形成されていることを特徴
    とする液晶投写型テレビ。
  20. 【請求項20】青色光を変調する液晶パネルの光学像
    と、緑色光を変調する液晶パネルの光学像がスクリーン
    の同一位置に重ね合わせて投映されることを特徴とする
    請求項18、または請求項19記載の液晶投写型テレ
    ビ。
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DE69329167T DE69329167T2 (de) 1992-05-15 1993-05-11 Flüssigkristalltafel und Flüssigkristall-Projektions-Fernsehempfänger
KR1019930008330A KR0143761B1 (ko) 1992-05-15 1993-05-15 액정패널 및 그것을 사용한 액정투사형 티브이

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