JPH06100858A - けい光体およびこれを用いたけい光ランプ - Google Patents

けい光体およびこれを用いたけい光ランプ

Info

Publication number
JPH06100858A
JPH06100858A JP4253196A JP25319692A JPH06100858A JP H06100858 A JPH06100858 A JP H06100858A JP 4253196 A JP4253196 A JP 4253196A JP 25319692 A JP25319692 A JP 25319692A JP H06100858 A JPH06100858 A JP H06100858A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phosphor
oxide
fluorescent lamp
lamp
bulb
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4253196A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoji Naoki
庄司 直木
Masaaki Tamaya
正昭 玉谷
Kenji Terajima
賢二 寺島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Lighting and Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Lighting and Technology Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP4253196A priority Critical patent/JPH06100858A/ja
Publication of JPH06100858A publication Critical patent/JPH06100858A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Luminescent Compositions (AREA)
  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】COやCO2 の吸着性能を高くし、水銀化合物
の吸着を少なくし、放電開始電圧を低くすることができ
るハロりん酸カルシウムけい光体、およびこれを用いる
ことにより電開始電圧を低くし、けい光体の劣化や黒化
等を防止して光束維持率を高くすることができるけい光
ランプを提供する。 【構成】アンチモンおよびマンガンの少なくとも1つで
付活されたハロりん酸カルシウムけい光体粉末13に、
酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウ
ム、酸化バリウムおよび酸化亜鉛から選ばれた少なくと
も1種の金属酸化物粒子14を添加したことを特徴とす
る。 【作用】けい光体粉末に混合された金属酸化物粒子は、
ゲッタ作用が高く、しかも帯電傾向がプラス側に大きく
偏っているため、けい光体が水銀化合物やその他の不純
物を吸引することが少なくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、始動電圧の高いけい光
ランプや、管壁負荷の高いけい光ランプに適用できるア
ンチモンおよびマンガンの少なくとも1つで付活された
ハロりん酸カルシウムけい光体およびこのけい光体を用
いたけい光ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】けい光ランプは、一般照明をはじめとし
て、各種OA機器、巨大画面の画素光源、液晶ディスプ
レイのバックライト、電球代替用コンパクト形ランプ等
に広く使用されており、白熱電球に比べて発光効率が高
いため省電力形光源としての普及が著しい。
【0003】中でも、アンチモンおよびマンガンの少な
くとも1つで付活されたハロりん酸カルシムけい光体を
用いたけい光ランプは、けい光体が低価格であるなどの
理由から広く用いられている。ところで、最近のけい光
ランプは、発光効率の向上が要請されており、このため
に管壁負荷を高くして点灯する傾向にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アンチ
モンおよびマンガンの少なくとも1つで付活されたハロ
りん酸カルシムけい光体を用いたけい光ランプは、管壁
負荷を高くして点灯すると、管壁負荷の低いランプに比
べて、および他のけい光体を用いたランプに比べて、放
電開始電圧が比較的高くなり、かつ光束維持率が低下す
る傾向がある。このため、このけい光体は従来の高管壁
負荷のランプには適用できなかった。
【0005】この種のランプで放電開始電圧Vsが高く
なり、また光束維持率が低下する原因は種々挙げられる
が、その1つとしてバルブ内の不純ガスが影響すると考
えられている。
【0006】すなわち、一般にランプを製造する過程で
は、バルブ内にCOやCO2 などのような不純ガスが残
らないように種々の対策がなされており、バルブ壁やマ
ウント構成部材を加熱したり、ガス置換などの方法でこ
れらバルブ壁やマウント構成部材に付着、吸着されてい
る不純物を放出させたり、けい光体に不純物が付着、吸
着されることがないように注意している。
【0007】しかしながら、これらの浄化対策は万全と
はいえず、かつ点灯中にバルブ壁やマウント構成部材の
内部に吸蔵されている不純物が叩き出される場合があ
り、特に管壁負荷を高くしたランプはバルブ等の温度が
高くなるので吸蔵されている不純物の放出が置い。さら
に、電極に塗布したバリウムBaなどの電子放射物質
(エミッタ−)を加熱して活性化した場合にも、このエ
ミッタ−から不純ガス、つまりCOやCO2 が放出され
る場合がある。したがって、バルブ内にCOやCO2
放出されるのを完全に避けるのは不可能である。このよ
うなCOやCO2 などの不純ガスは始動電圧の上昇を招
き、このような不純ガスの残留量が多いほど始動電圧が
高くなる。
【0008】なお、上記ハロりん酸カルシウムけい光体
は、組成が3Ca3 (PO4 2 ・Ca(F、C
l)2 :Sb、Mnであり、化学的性質はアリカリ性で
ある。けい光体がアリカリ性の場合は、バルブ内のCO
やCO2 と反応し易く、したがってCOやCO2 を吸着
するからバルブ内にCOやCO2 を残留させる割合が少
なくなる傾向にある。
【0009】しかしながら、管壁負荷を高くして点灯し
た場合は、バルブや電極の温度が高くなるので吸蔵され
ている不純物の放出量が多くなり、このため放電開始電
圧Vs が高くなり、光束維持率が低下する不具合があ
る。
【0010】また、このようにバルブ内に放出された不
純物はバルブ内の水銀と反応して酸化水銀(HgO)等
の反応物を作る。このような水銀化合物、例えば酸化水
銀は黒化物を生じ、この黒化物およびその他の不純物は
点灯中にけい光体被膜の内面に付着する。特に、バルブ
内の水銀化合物は管内放電電位に相当する電位が加わっ
ており、これに対し、ハロりん酸カルシムけい光体は本
来、帯電傾向がマイナス側に偏っているため、放電空間
内の水銀化合物は静電力によりけい光体側に引かれてけ
い光体に付着する。このような場合は、けい光体被膜を
劣化させて可視光変換効率の低下を招き、よって輝度の
低下を生じ、また黒化の発生が早くなり、遮光作用によ
り光束の維持率が大幅に低下する不具合がある。
【0011】特に、ラピッドスタート形のけい光ランプ
の場合は、始動性を向上させるためにガラスバルブの内
面とけい光体被膜との間に酸化錫などからなる透明な導
電膜(EC膜=ネサ膜)を形成してあり、このEC膜が
バルブ内部の不純物や水銀化合物を引き寄せる作用が強
くなるため、始動電圧が高くなったり、点灯不良を生じ
たり、放電が不安定となってスネーキング現象が発生し
たり、けい光体を変色させたり(けい光体の黒化)、E
C膜が黄変し(EC黒化)、バルブの外から見て茶褐色
の斑点模様が発生するなどの傾向が強い。
【0012】したがって、本発明の目的とするところ
は、アンチモンおよびマンガンの少なくとも1つで付活
されたハロりん酸カルシウムけい光体において、COや
CO2の吸着性能を高くし、かつ水銀化合物の吸着を少
なくすることができるけい光体を提供しようとするもの
である。
【0013】また、本発明の他の目的は、バルブ内のC
OやCO2 の残留量を少なくして放電開始電圧を低くす
ることができ、またけい光体被膜に水銀化合物が吸着す
るのを少なくし、けい光体の劣化や黒化等を防止して光
束維持率を高くすることができるけい光体を用いたけい
光ランプを提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のけい光体は、ア
ンチモンおよびマンガンの少なくとも1つで付活された
ハロりん酸カルシウムけい光体粉末に、酸化マグネシウ
ム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウ
ムおよび酸化亜鉛から選ばれた少なくとも1種の金属酸
化物粒子を添加したことを特徴とする。
【0015】また、本発明のけい光ランプは、アンチモ
ンおよびマンガンの少なくとも1つで付活されたハロり
ん酸カルシウムけい光体粉末の表面に、酸化マグネシウ
ム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウ
ムおよび酸化亜鉛から選ばれた少なくとも1種の金属酸
化物粒子を添加したけい光体を用いたことを特徴とす
る。
【0016】
【作用】本発明のけい光体によれば、アンチモンおよび
マンガンの少なくとも1つで付活されたハロりん酸カル
シウムけい光体粉末に混合された酸化マグネシウム、酸
化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウムおよ
び酸化亜鉛から選ばれた少なくとも1種の金属酸化物粒
子は、いづれもCOやCO2 を吸着する能力が高く、し
かも帯電傾向はプラス側に大きく偏っているため水銀化
合物やその他の不純物を吸引することが少なくなる。
【0017】このため、このようなけい光体を用いた本
発明のけい光ランプによれば、バルブ内にCOやCO2
などの不純物の残留量が少なくなるので、始動開始電圧
Vsを引き下げることができ、またけい光体に水銀化合
物やその他の不純物が吸着するのが軽減されるのでけい
光体の劣化や黒化などを防止し、光束維持率を高く保つ
ことができる。
【0018】
【実施例】以下本発明について、図に示す一実施例にも
とづき説明する。
【0019】図面は直管形ラピッドスタート形けい光ラ
ンプを示し、1はガラスバルブである。バルブ1の両端
はフレアステム2、2により気密に閉塞されており、こ
れらステム2、2にはそれぞれ一対のリード線3…が気
密に貫通されている。
【0020】これらステム2、2を貫通した各リード線
3…の内部端部には、タングステン等からなる熱陰極、
すなわちフィラメント4が掛け渡されている。なお、フ
ィラメント4には図示しないが酸化バリウムBaOなど
の電子放射物質が塗布されている。
【0021】また、上記ステム2、2を貫通した各リー
ド線3…の外部端部は、口金ピン6…に接続されてい
る。口金ピン6…は口金ベース5に取着されており、こ
の口金ベース5はバルブ1の端部に被着されている。
【0022】この場合、口金ベース5の端面中央には、
図3にも示す通り、直径5mm程度の貫通孔7、または比
較的弱い力で押圧することにより開口する貫通予定部が
形成されており、この貫通孔7はバルブ1の端部から導
出されている排気チップ部8に対向している。排気チッ
プ部8は、ステム2に接続された排気管(図示しない)
を、バルブ1内の排気後に封止切りしたものである。
【0023】このような貫通孔7は、使用済みランプを
廃棄するに際して、この貫通孔7から例えばポンチ9な
どの破壊治具を差し込み、このポンチ9で上記排気チッ
プ部8を破損させるように使用する。つまり、ランプを
廃棄する場合、排気チップ部8を破損させておけば、バ
ルブ1内が大気圧になるから爆縮の発生が防止され、ガ
ラス破片の飛散や水銀の飛散が防止されるようになる。
【0024】上記バルブ1の内面には、酸化錫などのよ
うな透明性導電膜(EC膜=ネサ膜)11が形成されて
おり、この透明性導電膜11の内面にはけい光体被膜1
2が形成されている。このけい光体被膜12はアンチモ
ンおよびマンガン付活のハロりん酸カルシウムけい光体
により形成されている。アンチモンおよびマンガン付活
のハロりん酸カルシウムけい光体は、組成が3Ca
3 (PO4 2 ・Ca(F、Cl)2 :Sb、Mnで示
され、SbとMnの比率を変えることにより色温度を任
意に選択することができる。
【0025】この場合、図2に示す通り、ハロりん酸カ
ルシウムけい光体の粉末13には、酸化マグネシウムM
gO、酸化カルシウムCaO、酸化ストロンチウムSr
O、酸化バリウムBaOおよび酸化亜鉛ZnOから選ば
れた少なくとも1種の金属酸化物の粒子14を付着させ
てある。これら金属酸化物の粒子14は、図4に示す通
り、イオンの電気陰性度に対する帯電傾向がプラス側に
大きく偏っており、プラスの帯電傾向をもっている。本
実施例の場合は酸化マグネシウムMgOを用いている。
【0026】そして、金属酸化物の粒子14は、ハロり
ん酸カルシウムけい光体粉末13に対し、0.02〜
5.0重量%の割合で付着されている。この付着量が
0.02重量%未満の場合は、金属酸化物粒子14によ
る不純ガスのゲッター作用が低く、充分な浄化作用を期
待できず、また逆に5.0重量%を超えると、けい光体
の占める割合が小さくなって、紫外線を可視光に変換す
る機能が低下し、輝度が低下して発光効率が著しく低下
する。上記のようなけい光体を製造する方法の例を説明
する 「けい光体の製造例1」
【0027】純水200ccに硝酸マグネシウム[Mg
(NO3 2 ]を0.73g溶解し、これに色温度42
00Kとなるように成分調整したアンチモンおよびマン
ガン付活のハロりん酸カルシウムけい光体を100g添
加し、充分に攪拌する。これを攪拌しながら、アンモニ
ア水[NH4 OH]を用いてpHをアルカリ領域に調整
する。すると、水酸化マグネシウムのゲル状物質が生成
する。この状態のもとで、さらに充分攪拌した後、純水
にて数回洗浄をおこない、その懸濁液を吸引濾過する。
この後、得られた濾過ケーキを300〜400℃で乾燥
する。
【0028】こうして得られた色温度4200Kのけい
光体粉末13は、MgO微粒子14の平均粒径が、けい
光体粉末の粒径に比べて1桁以上小さいから、けい光体
粉末13の外表面に0.2重量%のMgO微粒子14の
層が被覆されたものとなった。 「けい光体の製造例2」
【0029】純水200ccに酸化亜鉛[ZnO]の微粉
末(平均粒径50μ)を1.0g入れて懸濁させる。こ
れに色温度6700Kとなるように成分調整したアンチ
モンおよびマンガン付活のハロりん酸カルシウムけい光
体を100g添加し、充分に攪拌する。その後、0.1
gのアクリルエマルジョンと、0.05gのポリアクリ
ル酸アンモニウムを順次添加し、均一に分散させる。こ
の後、この懸濁液を吸引濾過し、得られた濾過ケーキを
120℃前後の熱で乾燥する。こうして得られた色温度
6700Kのけい光体粉末13は、その外表面に1.0
重量%のZnO微粒子14の層で被覆されたものであっ
た。このような製造例1および製造例2により形成され
たけい光体は、図1に示すように、バルブ1の内面に塗
布されてけい光体被膜12を構成する。このような構成
のバルブ1の内部には所定量の水銀と、アルゴン等の希
ガスが封入されている。そして、この種のランプは管壁
負荷が0.05/cm2 以上の高負荷で点灯されるように
なっている。
【0030】このような構成のけい光ランプは、けい光
体被膜12を構成するけい光体が、ハロりん酸カルシウ
ムけい光体粉末13の表面に金属酸化物粒子14、例え
ば酸化マグネシウムMgOや酸化亜鉛ZnOが付着され
たものであるため、以下のような効果を奏する。
【0031】すなわち、上記酸化マグネシウムMgOや
酸化亜鉛ZnOなどのような金属酸化物粒子14は、C
OやCO2 を吸着する能力が高く、しかもアルカリ性を
示すので不純物の吸着能力が高くなっている。このた
め、バルブ1内が浄化され、不純物の残留が少ないの
で、放電開始電圧Vsを低くすることができる。
【0032】また、上記酸化マグネシウムMgOや酸化
亜鉛ZnOなどのような金属酸化物粒子14は、図4に
示す通り、帯電傾向がプラス側に大きく偏っているた
め、バルブ1内の水銀化合物やその他の不純物を吸引す
る割合が少ない。
【0033】つまり、バルブ1内で不純物と水銀が反応
して形成された酸化水銀(HgO)等の化合物は、管内
放電電位に相当する電位が加わっており、これに対し上
記金属酸化物粒子14を付着させたけい光体13は帯電
傾向がプラス側に大きく偏るため、ハロりん酸カルシム
けい光体は本来、帯電傾向がマイナス側に偏っているた
め、放電空間内の水銀化合物を静電力により反発し、け
い光体被膜から遠ざけようとする。このため水銀化合物
や不純物がけい光体被膜12に付着するのが防止され、
けい光体の劣化を軽減し、可視光変換効率の低下を防止
する。よって輝度の低下がなくなり、また黒化の発生が
防止され、光束の維持率を高く保つことができる。
【0034】特に、管壁負荷を高くして点灯した場合
は、バルブや電極の温度が高くなるので吸蔵されている
不純物の放出量が多くなり、このため放電開始電圧Vs
が高くなり、光束維持率が低下する傾向があるが、上記
のようなけい光体の性質および作用により、管壁負荷を
高くして点灯した場合(0.05/cm2 以上)であって
も、放電開始電圧Vs の上昇を防止し、光束維持率の低
下を抑制することができる。
【0035】また、図1のようなラピッドスタート形の
けい光ランプの場合は、始動性を向上させるためにガラ
スバルブ1の内面とけい光体被膜12との間に酸化錫な
どからなる透明な導電膜(EC膜=ネサ膜)11を形成
してあり、このEC膜11はマイナス電荷を帯びてバル
ブ1内部の不純物や水銀化合物を引き寄せる作用が強く
なり、よって通常のけい光ランプに比べて始動電圧が高
くなったり、点灯不良を生じたり、放電が不安定となっ
てスネーキング現象が発生したり、けい光体を変色させ
たり(けい光体の黒化)、EC膜が黄変し(EC黒
化)、バルブの外から見て茶褐色の斑点模様が発生する
などの不具合を発生させる割合が高いが、上記のような
けい光体の作用により、このような不具合を防止するこ
とができ、ランプ特性の改善に有効となる。このような
効果について、実験した結果を説明する。
【0036】上記製造例1および製造例2により得られ
たけい光体を用いて、40W形ラピッドスタート形けい
光ランプ(FLR40s …管壁負荷0.039W/c
m2 )、40Wのグロースタータ形けい光ランプ(FL
40s …管壁負荷0.039W/cm2 )および16W形
高負荷形けい光ランプ(FL40s …管壁負荷0.17
W/cm2 )の3種類のけい光ランプを製作し、それぞれ
ランプ特性を測定評価した。ランプ特性は、始動電圧
(ボルト)、初期発光出力(%)、光束維持率(%)で
あり、その測定結果を下記表1、表2および表3にそれ
ぞれ示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】また、図5および図6は、それぞれ40W
形ラピッドスタート形けい光ランプにおける金属酸化物
の付着量と初期発光出力との関係および金属酸化物の付
着量と放電開始電圧との関係を調べたグラフである。
【0041】これら表1〜表3より、ハロりん酸カルシ
ウムけい光体粉末13の表面にMgOやZnO等のよう
な金属酸化物の微粒子14を付着させた場合は、始動電
圧が下がり、点灯時間の経過に伴う光束維持率は相対的
に高くなることが判る。但し、金属酸化物の微粒子14
の付着量が過剰になると、初期発光出力が低下すること
も判る。
【0042】そして、図5から、金属酸化物微粒子の付
着量を5重量%を超えて添加するとハロりん酸カルシウ
ムけい光体粉末13が金属酸化物微粒子の厚い膜で覆わ
れるとともに、けい光体被膜の中でハロりん酸カルシウ
ムけい光体粉末の占める割合が増えるので、紫外線を可
視光に変換する能力が低下し、初期発光出力が低下し、
つまり発光効率が低下する。よって、金属酸化物微粒子
の付着量は5重量%以下であることが望まれる。
【0043】一方、図6より、金属酸化物微粒子の付着
量が0.1重量%未満の場合は、金属酸化物微粒子のゲ
ッター作用が期待できず、バルブ1内に不純物が残存
し、始動電圧Vsが高くなる。よって、金属酸化物微粒
子の付着量は0.1重量%以上であることが望まれる。
なお、本発明は上記実施例に制約されるものではない。
【0044】すなわち、本発明のけい光体は、ラピッド
スタート形けい光ランプには限らず、通常のグロースタ
ータ形や電子スタータ形けい光ランプであってもよく、
また直管形、環形、コンパクト屈曲形などのランプであ
っても適用可能である。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明のけい光体
は、アンチモンおよびマンガンの少なくとも1つで付活
されたハロりん酸カルシウムけい光体粉末に混合された
酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウ
ム、酸化バリウムおよび酸化亜鉛から選ばれた少なくと
も1種の金属酸化物粒子がCOやCO2 を吸着し、しか
しながら帯電傾向がプラス側に大きく偏るため水銀化合
物やその他の不純物を吸引することが少なくなる。
【0046】このため、このようなけい光体を用いた本
発明のけい光ランプによれば、バルブ内にCOやCO2
などの不純物が残留する量が少なくなるので、始動開始
電圧Vsを引き下げることができ、またけい光体に水銀
化合物やその他の不純物が吸着するのが軽減されるので
けい光体の劣化や黒化などを防止し、光束維持率を高く
保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るラピッドスタ−ト形けい
光ランプの断面図。
【図2】けい光体粉末の表面に金属酸化物微粒子が付着
している状態を示す模式図。
【図3】ランプの端部に被着された口金を示す斜視図。
【図4】金属酸化物の帯電傾向を示す図。
【図5】金属酸化物の付着量と初期発光出力との関係を
示す特性図。
【図6】金属酸化物の付着量と放電開始電圧との関係を
調べた特性図。
【符号の説明】
1…バルブ 2…ステム 3…
リード線 4…電極 5…口金 11…EC膜 12…けい光体被膜 13…ハロりん酸カルシウムけい光体粉末 14
…金属酸化物粒子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺島 賢二 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地 株式会 社東芝堀川町工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンチモンおよびマンガンの少なくとも
    1つで付活されたハロりん酸カルシウムけい光体粉末
    に、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロン
    チウム、酸化バリウムおよび酸化亜鉛から選ばれた少な
    くとも1種の金属酸化物粒子を添加したことを特徴とす
    るけい光体。
  2. 【請求項2】 上記金属酸化物粒子はハロりん酸カルシ
    ウムけい光体粉末に対し、0.02〜5.0重量%の割
    合で添加したことを特徴とする請求項1に記載のけい光
    体。
  3. 【請求項3】 バルブの内面にけい光体の被膜を形成す
    るとともに、このバルブの内部に水銀および希ガスを封
    入し、かつこのバルブ内で放電を維持させるための電極
    手段を備えたけい光ランプにおいて、 上記けい光体は、アンチモンおよびマンガンの少なくと
    も1つで付活されたハロりん酸カルシウムけい光体粉末
    に、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロン
    チウム、酸化バリウムおよび酸化亜鉛から選ばれた少な
    くとも1種の金属酸化物粒子を添加させたことを特徴と
    するけい光ランプ。
  4. 【請求項4】 上記金属酸化物粒子はハロりん酸カルシ
    ウムけい光体粉末に対し、0.02〜5.0重量%の割
    合で添加させたことを特徴とする請求項3に記載のけい
    光ランプ。
  5. 【請求項5】 上記ランプは、点灯中の管壁負荷が0.
    05W/cm2 以上で使用されることを特徴とする請求項
    3に記載のけい光ランプ。
  6. 【請求項6】 上記ランプは、ガラスバルブの内面に透
    明性導電膜を形成するとともに、この導電膜の内面にけ
    い光体被膜を形成してなるラピッドスタート形けい光ラ
    ンプであることを特徴とする請求項3に記載のけい光ラ
    ンプ。
JP4253196A 1992-09-22 1992-09-22 けい光体およびこれを用いたけい光ランプ Pending JPH06100858A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4253196A JPH06100858A (ja) 1992-09-22 1992-09-22 けい光体およびこれを用いたけい光ランプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4253196A JPH06100858A (ja) 1992-09-22 1992-09-22 けい光体およびこれを用いたけい光ランプ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06100858A true JPH06100858A (ja) 1994-04-12

Family

ID=17247895

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4253196A Pending JPH06100858A (ja) 1992-09-22 1992-09-22 けい光体およびこれを用いたけい光ランプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06100858A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004066336A1 (ja) * 2003-01-21 2004-08-05 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. プラズマディスプレイパネルの製造方法
WO2009050930A1 (ja) * 2007-10-19 2009-04-23 Daiken Chemical Co., Ltd. 蛍光放電灯管及び液晶表示装置
WO2010082282A1 (ja) * 2009-01-13 2010-07-22 オスラム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 蛍光ランプ及び照明器具
JP4923110B2 (ja) * 2007-10-19 2012-04-25 ベイジン ティアンヤン プタイ インベストメント アンド コンサルティング カンパニー リミテッド 新規構造の蛍光放電灯管及びlcd表示装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004066336A1 (ja) * 2003-01-21 2004-08-05 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. プラズマディスプレイパネルの製造方法
US7425164B2 (en) 2003-01-21 2008-09-16 Matshushita Electric Industrial Co., Ltd. Plasma display panel manufacturing method
WO2009050930A1 (ja) * 2007-10-19 2009-04-23 Daiken Chemical Co., Ltd. 蛍光放電灯管及び液晶表示装置
WO2009050818A1 (ja) * 2007-10-19 2009-04-23 Daiken Chemical Co., Ltd. 蛍光放電灯管及び液晶表示装置
JP4923110B2 (ja) * 2007-10-19 2012-04-25 ベイジン ティアンヤン プタイ インベストメント アンド コンサルティング カンパニー リミテッド 新規構造の蛍光放電灯管及びlcd表示装置
WO2010082282A1 (ja) * 2009-01-13 2010-07-22 オスラム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 蛍光ランプ及び照明器具
JP2010186724A (ja) * 2009-01-13 2010-08-26 Osram-Melco Ltd 蛍光ランプ及び照明器具
US8324795B2 (en) 2009-01-13 2012-12-04 Osram Ag Fluorescent lamp and lighting instrument with unsaturated mercury vapor that achieves high brightness and high temperatures

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0488330B1 (en) Fluorescent lamp
US5402036A (en) Low pressure mercury vapor discharge lamp having double layers
EP0157440B1 (en) Low-pressure mercury vapour discharge lamp
JP2005272597A (ja) 蓄光蛍光体粉末及びその製造方法並びに残光形蛍光ランプ
US4547700A (en) Fluorescent lamp with homogeneous dispersion of alumina particles in phosphor layer
JPH06100858A (ja) けい光体およびこれを用いたけい光ランプ
JPH09153344A (ja) 蛍光ランプおよび照明装置
JP2001303042A (ja) ラピッドスタート形蛍光ランプ用蛍光体およびそれを用いたラピッドスタート形蛍光ランプ
US6919679B2 (en) Contaminant getter on UV reflective base coat in fluorescent lamps
JP3187952B2 (ja) 三波長形蛍光体およびそれを用いた蛍光ランプ
JP2004006185A (ja) 蛍光ランプおよび照明装置
JP3006181B2 (ja) けい光体およびこれを用いたけい光ランプ
JP3343363B2 (ja) 管 球
JP3376670B2 (ja) けい光ランプおよびこれを用いた照明装置
JPH06267511A (ja) けい光ランプおよびその製造方法
US2740914A (en) Thermionic cathodes
EP0618608A1 (en) Fluorescent lamp
JP3170821B2 (ja) 無電極放電灯
JP3486908B2 (ja) 低圧水銀蒸気放電ランプ
US20060113886A1 (en) Contaminant getter on uv reflective base coat in fluorescent lamps
JP3156278B2 (ja) けい光体の結着剤およびこれを用いたけい光ランプ
JP3374612B2 (ja) 蛍光ランプの製造方法
KR940007648B1 (ko) 저압 수은 증기 방전 램프
JP2002298785A (ja) 蛍光ランプおよび電球形蛍光ランプ
EP0607061A1 (en) High intensity discharge lamp

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081206

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091206

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101206

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101206

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111206

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111206

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121206

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees