JPH0599527A - マイクロ波加熱装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は調理物に電場を印加し、マイクロ波
加熱機能に追加して調理物が腐りにくくした機能をもつ
マイクロ波加熱装置を提供する。 【構成】 マイクロ波加熱装置２は調理室１内のある面
に第１の電極３を設け、この第１の電極３が設けられた
面と対向する面に第２の電極４を設け、第１の電極３及
び第２の電極４に電場を印加する電場電源装置６を設け
た構成とした。この構成によりこの間に置かれた調理物
は、電場の作用で腐りにくくなり日持ちがするという効
果が得られた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は調理室内に収納された調
理物をマイクロ波発生装置で加熱調理するマイクロ波加
熱装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のマイクロ波加熱装置は、
調理室内に収納された調理物をマイクロ波発生装置で加
熱調理していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、調理物をマイクロ波で加熱調理するだけ
であり、調理物に他の作用として腐食抑制などの作用を
加えることができなかった。

【０００４】そこで、本発明は調理物に加熱調理以外の
作用として腐食抑制の作用を加えることを第１の目的と
している。

【０００５】また第２の目的は調理物の種類により、加
熱調理作用と腐食抑制作用を使い分ける運転制御装置を
得ることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】そこで、前記第１の目的
を達成するために、本発明のマイクロ波加熱装置は調理
室内のある面に第１の電極を設け、この第１の電極が設
けられた面と対向する面に第２の電極を設け、第１の電
極及び第２の電極に電場を印加する電場電源装置を設け
た構成としたものである。

【０００７】また第２の目的を達成するために、本発明
はマイクロ波発生装置の単独運転、マイクロ波発生装置
と電場電源装置の併用運転、電場電源装置の単独運転の
いずれかが選択切り替えできる運転制御装置を設けたも
のである。

【０００８】

【作用】本発明のマイクロ波加熱装置は、電場電源装置
により第１の電極と第２の電極の間に電場を印加するた
め、この間に置かれた調理物に電場が印加され、電場の
作用で調理物が腐りにくくなり日持ちがする。

【０００９】また運転制御装置を選択切り替えすること
で、腐食抑制作用のみ、加熱と腐食抑制の両作用、加熱
作用のみと調理物の種類に応じて、使いわけができる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１にもとずいて
説明する。

【００１１】図１において、１は調理室、２はマイクロ
波発生装置で調理室１内にマイクロ波が発生するように
設けられている。３は第１の電極で調理室１の上面に設
けられ、４は第２の電極で調理室１の下面に設けられて
いる。５は絶縁具で調理室１と第１の電極３及び第２の
電極４とを絶縁している。６は電場電源装置で第１の電
極３及び第２の電極４に電場を印加する。７は運転制御
装置でマイクロ波発生装置２と電場電源装置６の運転を
制御する。

【００１２】上記構成において、運転制御装置７がマイ
クロ波発生装置２を運転させると従来と同様に調理物を
加熱できる。一方、運転制御装置７が電場電源装置６の
運転をさせると第１の電極３と第２の電極４の間に電場
を印加するため、この間に置かれた調理物に電場が印加
され、電場の作用で調理物が腐りにくくなり日持ちがす
るという効果がある。図２は電場を印加したメロンと印
加していないメロンとの３０日後の比較図である。８は
電場を印加していないメロンである。９は電場を印加し
たメロンであり、第１の電極３をメロンの上端から２０
mmの距離にし、下端を第２の電極４に接触して置き、交
流１５ＫＶで５分、電場を印加した。電場を印加してい
ないメロン８は上部が陥没し全面にカビが発生している
が、電場を印加したメロン９は外観は正常な形を保ちカ
ビも発生せず変化が見られない。このように、電場の作
用で調理物が腐りにくくなり、日持ちすることが明確に
わかる。

【００１３】次に運転制御装置７による調理物の種類に
応じての選択切り替え運転について説明する。メロンな
どの果物は加熱作用が不要のため、運転制御装置７によ
り電場電源装置６のみを運転し腐食抑制作用のみで運転
すると長期保存が可能になる。ご飯などは運転制御装置
７を切替え、マイクロ波発生装置２による加熱作用と電
場電源装置６による腐食抑制作用の両作用で運転する
と、暖かいご飯が得られるとともに、残りものが発生し
ても保存ができる。単に加熱だけでよい調理物の場合
は、運転制御装置７を切替え、マイクロ波発生装置２に
よる加熱作用のみで運転をおこなえばよい。このように
して、調理物の種類に応じて選択切り替え運転ができ
る。

【００１４】

【発明の効果】以上のように本発明は、調理物をマイク
ロ波で加熱調理されるだけでなく第１の電極と第２の電
極の間に電場を印加するため、この間に置かれた調理物
に電場が印加され、電場の作用で調理物が腐りにくくな
り日持ちがするという効果がある。

【００１５】また運転制御装置により調理物の種類に応
じて、果物のように加熱が不要なものは、腐食抑制作用
のみで運転し、加熱調理するが残りものがでるようなも
のは加熱調理作用と腐食抑制作用の両作用で運転し、加
熱調理だけでよいものは加熱作用のみの運転というよう
に、加熱調理作用と腐食抑制作用を使い分ける選択切り
替え運転ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のマイクロ波加熱装置の断面
図

【図２】本発明の一実施例のマイクロ波加熱装置により
電場を印加したメロンと印加してないメロンとの比較を
示す図

【符号の説明】

１ 調理室 ２ マイクロ波発生装置 ３ 第１の電極 ４ 第２の電極 ６ 電場電源装置 ７ 運転制御装置

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 調理室と、この調理室内に収納された調
   理物を加熱するマイクロ波発生装置と、前記調理室内の
   ある面に設けられた第１の電極と、この第１の電極が設
   けられた面とは間に調理物を置く場所をはさんで対向す
   る面に設けられた第２の電極と、前記第１の電極及び第
   ２の電極に電場を印加する電場電源装置と、前記マイク
   ロ波発生装置と前記電場電源装置の運転を制御する運転
   制御装置からなるマイクロ波加熱装置。
2. 【請求項２】 運転制御装置は前記マイクロ波発生装置
   の単独運転、前記マイクロ波発生装置と前記電場電源装
   置の併用運転、前記電場電源装置の単独運転のいずれか
   が選択切り替えできる請求項１記載のマイクロ波加熱装
   置。