JPH0596862A - 光機能素子におけるメモリーの消去方法 - Google Patents

光機能素子におけるメモリーの消去方法

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JPH0596862A
JPH0596862A JP3292512A JP29251291A JPH0596862A JP H0596862 A JPH0596862 A JP H0596862A JP 3292512 A JP3292512 A JP 3292512A JP 29251291 A JP29251291 A JP 29251291A JP H0596862 A JPH0596862 A JP H0596862A
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memory
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optical functional
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JP3292512A
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Tetsuo Murayama
徹郎 村山
Shuichi Maeda
修一 前田
Mitsuru Yoneyama
満 米山
Akiteru Fujii
章照 藤井
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Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】少なくとも一方が光透過性を有する電極間に感
光層を形成して成り、当該感光層が、分子内に1個以上
の窒素原子を有する正孔輸送性の低分子化合物、光の照
射により変化した感光層の電導性を光照射後も持続させ
るメモリー性付与機能を有する化合物および必要に応じ
て用いられるメモリー性付与機能を有しない電子吸引性
化合物をバインダーポリマー中に分散して構成されてい
る光機能素子メモリーの効果的な消去方法を提供する。
当該光機能素子のメモリー状態は、光の照射により付与
される。 【構成】光機能素子を加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光機能素子におけるメ
モリーの消去方法に関するものである。本発明の対象と
なる光機能素子は、特定の有機材料から成る感光層を利
用することにより、光の照射により変化した感光層の電
導性を光照射後も持続し得る機能を有し、本発明におい
ては、斯かる機能をメモリーと称する。
【0002】
【従来の技術】近年、有機材料の持つ機能をエレクトロ
ニクス分野に応用する研究が活発に行なわれている。そ
して、液晶ディスプレイ、コンデンサー、光プリンタ用
感光体など幾つかの商品が上市され、その市場が急速に
拡大している。これらの商品の成功により、従来、有機
材料の欠点とされていた耐久性が、材料や使用条件の最
適化により、無機材料と比べ遜色なく、場合によっては
無機材料よりも優れていることが明らかにされた。
【0003】上記のような背景から、エレクトロニクス
の基本部品である素子に有機材料を用いる研究が更に盛
んに行なわれるようになった。これらの中で、スイッチ
ング素子やフォトダイオード素子に関する研究が幾つか
行なわれている。代表例としては、高電界下で抵抗状態
が変化する銅−テトラシアノキノジメタン錯体を用いた
スイッチング現象の研究が知られている(Applie
d Physics Letters、34巻、405
頁、1979年)。そして、上記の現象がメモリー性を
示すことから、その後、銅−テトラシアノキノジメタン
錯体を用いたスイッチング素子に関する研究が各地で行
なわれるようになった。
【0004】電界によるメモリー性を有する上記のよう
なスイッチング素子は、他の有機材料、例えば、ある種
のフタロシアニンの薄膜などについても研究されてい
る。しかしながら、これらの素子は、電圧の印加により
機能を発現するものであり、従って、素子の微細化や部
分的に電圧を印加するためには、電極の微細加工や電圧
印加法の工夫が必要である。それがために、製造コスト
が高く、加工や応用面での制約がある等の欠点があり、
しかも、メモリー性能も十分なものではない。
【0005】一方、光機能素子、例えば、光信号を用い
るスイッチング素子は、入力光の波長や強度、照射面
積、照射時間などを巾広く変えることが可能であり、し
かも、用途分野も広いため、これからの素子として有望
である。このタイプのメモリー性を有する素子として
は、例えば、ポリビニルカルバゾールとトリニトロフル
オレノンから成る光導電層と電極との間に沃素をドープ
したポリピロールから成る導電性ポリマー層を設けた光
機能素子が報告されている(Japanese Jou
rnal of Applied Physics、3
0巻、1002頁、1991年)。
【0006】しかしながら、上記の光機能素子のメモリ
ー効果は、十分でなく短時間で元の状態に戻るため実用
化は困難である。このように、メモリー性を有する光機
能素子については多くの研究が行なわれているものの、
メモリー保持性能などの基本的性能が十分でなく、なか
なか実用化されないのが現状である。本発明者等は、上
記実情に鑑み、光信号による素子の電導性の変化の大き
さと変化した状態を安定に保持し得る時間、すなわち、
所謂メモリー特性を改善した光機能素子を完成した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
光機能素子の実用化に当たっては、当該光機能素子に付
与されたメモリーの効果的な消去方法が必要である。本
発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的
は、前記の光機能素子におけるメモリーの消去方法を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、少なくとも一方が光透過性を有する電極間に感光層
を形成して成り、当該感光層が、分子内に1個以上の窒
素原子を有する正孔輸送性の低分子化合物、光の照射に
より変化した感光層の電導性を光照射後も持続させるメ
モリー性付与機能を有する化合物および必要に応じて用
いられるメモリー性付与機能を有しない電子吸引性化合
物をバインダーポリマー中に分散して構成されている光
機能素子において、当該光機能素子の少なくとも一部に
前記のメモリー性を付与させ得る波長範囲の光を照射さ
せて付与されたメモリー状態を消去するに当り、当該光
機能素子を加熱することを特徴とする光機能素子におけ
るメモリーの消去方法に存する。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。先ず、本
発明の対象となる光機能素子について説明する。上記の
光機能素子は、少なくとも一方が光透過性を有する電極
間に感光層を形成して成る。そして、感光層は、分子内
に1個以上の窒素原子を有する正孔輸送性の低分子化合
物、光の照射により変化した感光層の電導性を光照射後
も持続させるメモリー性付与機能を有する化合物および
必要に応じて用いられるメモリー性付与機能を有しない
電子吸引性化合物をバインダーポリマー中に分散して構
成される。
【0010】電極は、支持体上に導電性薄膜層として形
成され、支持体としては、石英やガラスの板、金属板や
金属箔、プラスチックフィルムやシート等が用いられる
が、ガラス板、透明なプラスチック(ポリエステル、ポ
リメタアクリレート、ポリカーボネート等)の板などが
好ましい。電極として用いることのできる金属板などは
支持体を兼ねることができる。
【0011】電極形成材料は、通常、アルミニウム、
金、銀、ニッケル、インジウム、パラジウム、テルル等
の金属、インジウム及び/又はスズ等の金属酸化物、ヨ
ウ化銅、カーボンブラック、ポリ(3−メチルチオフェ
ン)等の導電性樹脂が用いられる。
【0012】導電性薄膜層は、電極形成材料が金属や金
属酸化物の場合は、通常、スパッタリング法、真空蒸着
法などにより形成されるが、電極形成材料の種類によっ
ては他の方法により形成される。例えば、銀などの金属
微粒子、ヨウ化銅、カーボンブラック、導電性の金属酸
化物微粒子、導電性樹脂微粉末などの場合には、適当な
バインダー樹脂溶液に電極形成材料を分散させたのち支
持体上に塗布する方法により形成する。更に、導電性樹
脂の場合は、電解重合により、直接支持体上に形成する
こともできる。導電性薄膜層は、異なる物質で積層する
ことも可能である。
【0013】導電性薄膜層の厚さは、特に制約はない
が、均一な導電性発現のためには少なくとも50Å以上
とするのが好ましい。一方、光透過性が必要な場合は、
透過率を満足する膜厚以上にならないようにする必要が
ある。膜厚が厚くなる塗布法による場合でも、膜厚は、
通常100μm以下である。
【0014】本発明の対象となる光機能素子において
は、電極の少なく共一方が光透過性電極であることが必
要である。光透過性は、必ずしも、全波長域に亙る必要
はないが、少なくとも感光層が吸収する光の波長域での
光透過性が要求される。光の透過率は、高いほど照射光
の効率上好ましい。透過率としては少なくとも10%以
上、実用上は30%以上、好ましくは60%以上が必要
である。
【0015】正孔輸送性の低分子化合物は、感光層内の
電荷キャリヤーである正孔の輸送担体として作用する。
正孔輸送現象は、分子間の電子移動あるいは酸化還元反
応と見なすことができ、効果的な正孔輸送のためには、
イオン化ポテンシャルが小さい電子供与性化合物が適し
ている。
【0016】感光層においては、上記の趣旨から、正孔
輸送性の低分子化合物として、分子内に1個以上の窒素
原子を有する化合物を用いる。特に、分子内に2個以上
の窒素原子を有し、分子間の配向配列性が良好な化合物
が好適である。また、窒素原子の形態としては、ジエチ
ルアミノ基のようなジアルキルアミノ基、ジフェニルア
ミノ基のようなジアリールアミノ基などにより芳香族炭
化水素や芳香族複素環に直接結合したアミノ基、同様
に、芳香族炭化水素や芳香族複素環に結合したヒドラゾ
基、ヒドラゾノ基が挙げられ、その他には、複素環を構
成する窒素原子が挙げられる。そして、複素環の例とし
ては、カルバゾール、インドール、ピラゾール、ピラゾ
リン、オキサゾール等が挙げられる。
【0017】上記のような正孔輸送性の低分子化合物
は、高分子化合物に比べて製造が容易であり、また、精
製による不純物の除去も容易なため、不純物に由来する
トラップ形成等によるメモリー特性の低下が少ない。更
に、低分子化合物は、一般的に、バインダーポリマーと
の相溶性に優れているため、感光層中の含有量を増すこ
とにより正孔の移動度を高めることも容易である。本発
明においては、正孔輸送性の低分子化合物として、ヒド
ラゾン化合物、特に、下記の化学式[化4]([化1]
と同じ)で表されるヒドラゾン化合物が好適に用いられ
る。
【0018】
【化4】
【0019】上記の化学式[化4]中、Aは少なくとも
1個の芳香族炭化水素環または芳香族複素環を含む1価
または2価の有機基を表し、そして、これらの環は置換
基を有していてもよい。具体的には、次の(a)〜
(d)に記載の有機基が挙げられる。
【0020】(a)ベンゼン、ナフタリン、アントラセ
ン、ピレン、ペリレン、フェナントレン、フルオランテ
ン、アセナフテン、アセナフチレン、アズレン、フルオ
レン、インデン、テトラリン、ナフタセン等から誘導さ
れる1価または2価の有機基。当該有機基は、少なくと
も1個の芳香族炭化水素環を含む例である。 (b)ピロール、チオフェン、フラン、インドール、カ
ルバゾール、ピラゾール、ピリジン、アクリジン、フェ
ナジン、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン等から誘導さ
れる1価または2価の有機基。当該有機基は、少なくと
も1個の芳香族複素環を含む例である。
【0021】(c)上記の各有機基が直接結合した化合
物から誘導される1価または2価の有機基。 上記の化合物としては、ビフェニル、ターフェニル、フ
ェニルアントラセン、ビチオフェン、ターチオフェン、
ビフラン、チエニルベンゼン、チエニルナフタリン、ピ
ロリルチイオフェン、N−フェニルカルバゾール等が挙
げられる。 (d)上記の各有機基が結合基を介して結合した化合物
から誘導される1価または2価の有機基。 上記の結合基としては、下記の化学式[化5]で表され
るような置換基を有していてもよいアルキレン基または
下記の化学式[化6]で表されるような2価の有機基が
挙げられる。また、斯かるアルキレン基および2価の有
機基を組合せた結合基が挙げられる。
【0022】
【化5】
【0023】
【化6】
【0024】そして、(d)に該当する化合物の具体例
としては、結合基により前記の芳香環や複素環が縮合環
を形成した、例えば、キサンテン、チオキサンテン、イ
ンドリン、フェノチアジン、下記の化学式[化7]で表
される化合物が挙げられる。
【0025】
【化7】
【0026】また、上記の他に、(d)に該当する化合
物の具体例としては、ジフェニルメタン、スチルベン、
トラン、1,4−ジフェニルフタジエン、ジフェニルエ
ーテル、ジフェニルスルフィド、N−メチルジフェニル
アミン、トリフェニルアミン、アゾベンゼン等が挙げら
れる。更にまた、これらの化合物のベンゼン環の代わり
に、他の芳香環や複素環を結合基を用いて組み合わせた
化合物などが挙げられる。
【0027】前記の(a)〜(d)における芳香族炭化
水素環および/または芳香族炭複素環が有していてもよ
い置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、ヘキシル基等の低級アルキル基、メ
トキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等の低級アルコキシ
基、アリル基、ベンジル基、ナフチルメチル基、フェネ
チル基等のアラルキル基、フェノキシ基、トリオキシ基
等のアリールオキシ基、ベンジルオキシ基、フェネチル
オキシ基等のアリールアルコキシ基、フェニル基、ナフ
チル基等のアリール基、スチリル基、ナフチルビニル基
等のアリールビニル基、ジメチルアミノ基、ジエチルア
ミノ基等のジアルキルアミノ基が挙げられる。そして、
これらの置換基中のアルキル成分には、エーテル基、エ
ステル基、シアノ基、スルフィド基等が含有されていて
もよい。
【0028】前記の化学式[化4]中、R1 、R2 、R
3 、R4 、R5 は、水素原子または置換基を有していて
もよいアルキル基、アラルキル基、芳香族炭化水素基、
複素環基を表す。R1 〜R5 の具体的例としては、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基等
の低級アルキル基、ベンジル基、フェネチル基等のアラ
ルキル基、フェニル基、ナフチル基、アセナフチル基、
アントリル基、ピレニル基等のAにおけるのと同様の芳
香族炭化水素基、チエニル基、ビチエニル基、カルバゾ
ル基、インドリル基、フリル基、インドリン基等のAに
おけるのと同様の複素環基が挙げられる。
【0029】そして、上記のR1 〜R5 の各有機基が有
していてもよい置換基としては、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、ヘキシル基等の低級アルキル
基、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等の低級アル
コキシ基、フェノキシ基、トリオキシ基等のアリールオ
キシ基、ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基等のア
リールアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基等のアリ
ール基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、フェニ
ルメチルアミノ基、ジフェニルアミノ基等の置換アミノ
基等が挙げられる。但し、R1 はAと一体となって環を
形成してもよい。このような例としては、下記の化学式
[化8]で表される有機基が挙げられる。
【0030】
【化8】
【0031】前記の化学式[化4]中、R6 、R7 は、
置換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基、
アリル基、芳香族炭化水素基または複素環基を表す。具
体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基
等の低級アルキル基、ベンジル基、フェネチル基、ナフ
チルメチル基等のアラルキル基、アリル基、フェニル
基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基、ピリジル基、チ
エニル基、フリル基、ピロリル基等の複素環基を表す。
これらが有していてもよい置換基としては、前記R1
2 、R3 、R4 、R5 におけるのと同様の置換基が挙
げられる。但し、R6 とR7 は一体となって環を形成し
てもよく、このような例としては、下記の化学式[化
9]で表される有機基が挙げられる。
【0032】
【化9】
【0033】前記の化学式[化4]中、lは0又は1、
mは0、1又は2、nは1又は2の整数を表す。尚、n
はAが1価の基の場合には1を、2価の基の場合は2を
表す。
【0034】前記の化学式[化4]で表されるヒドラゾ
ン化合物の中では、特に、Aがカルバゾール環であるヒ
ドラゾン化合物が好ましい。下記の化学式[化10]
は、斯かるヒドラゾン化合物の幾つかを例示したもので
ある。
【0035】
【化10】
【0036】メモリー性付与機能を有する化合物として
は、数多くの化合物を挙げることができる。代表的な化
合物としては、例えば、クロロ酢酸、オルソベンゾイル
安息香酸等のプロトン酸、芳香族ジアゾニウム塩、ロイ
コクリスタルバイオレット、ロイコマラカイトグリーン
等のトリアリールメタン類、ヨウ化メチレン、ヘキサク
ロロエタン等のハロゲン化炭化水素、1,3,5−トリ
ブロモベンセン、9,10−ジクロロアントラセン、
9,10−ジブロモアントラセン等の芳香族ハロゲン化
合物、ベンズアミド、ニトロフェノール、ニトロアニリ
ン、ヘキサクロロアセトン、ブロモアセトフェノン等の
ハロゲン化ケトン化合物、塩化アセチル、臭化アセチ
ル、クロロベンゾイルクロリド等のハロゲン化アシル化
合物、無水フタル酸等の酸無水物、チオミヒラーズケト
ン等のチオケトンが挙げられる。特に、塩素原子および
/または臭素原子が2つ以上置換した芳香族ハロゲン化
合物または下記の化学式[化11]([化2]と同じ)
で表されるチオケトンが好ましい。
【0037】
【化11】
【0038】上記の化学式[化11]中、Ar1 、Ar
2 は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基また
は芳香族複素環基を表わし、具体的には、前記の化学式
[化4]中のAにおけるのと同様の芳香族炭化水素基ま
たは芳香族複素環基が挙げられる。下記の化学式[化1
2]は、好ましいチオケトン類を例示したものである。
【0039】
【化12】
【0040】メモリー性付与機能を有しない電子吸引性
化合物は、任意成分として用いられるが、次のような作
用を奏する。すなわち、本発明の対象となる光機能素子
においては、感光層中を正孔が移動する場合、感光層中
のトラップに正孔がトラップされ、繰り返し使用した場
合、トラップされた電荷により感光層内の電荷が低下す
る。その結果、キャリヤーの移動度が低下すると共に次
第に電導性も低下し、遂には、光機能素子が機能を発現
しなくなる。メモリー性付与機能を有しない電子吸引性
化合物は、電荷が感光層中にトラップされるのを効果的
に防止し、上記の機能喪失の問題を解消する。
【0041】メモリー性付与機能を有しない電子吸引性
化合物としては、例えば、ニトロ基、シアノ基、アシル
オキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノビニル基、
スルホニル基、スルフィニル基、スルホニルオキシ基の
何れか1つ以上を置換基として有する芳香族性化合物が
用いられる。そして、芳香族性化合物としては、例え
ば、ベンゼン、ナフタリン、アントラセン、アセナフテ
ン、インデン、フルオレン、ビフェニル、スチルベン等
の芳香族炭化水素化合物、ベンゾキノン、インダノン、
テトラロン、ナフトキノン、アントラキノン等の芳香族
性キノン化合物、チオフェン、カルバゾール、ピラゾー
ル、ピリジン、キノリン、オキサジアゾール、ベンゾオ
キサゾール、ベンゾチアゾール等の芳香族性複素環化合
物が挙げられる。上記の電子吸引性化合物の中では、下
記の化学式[化13]([化3]と同じ)で表されるジ
シアノビニル化合物が好適である。
【0042】
【化13】
【0043】上記の化学式[化13]中、Ar3 は置換
基を有していてもよい芳香族炭化水素基、Xはアルキル
基または置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を
表し、具体的には、前記の化学式[化4]中のAにおけ
るのと同様の芳香族炭化水素基が挙げられる。また、上
記の化学式[化13]中、pは0、1又は2の整数を表
す。下記の化学式[化14]及び[化15]は、好まし
いジシアノビニル化合物を例示したものである。
【0044】
【化14】
【0045】
【化15】
【0046】バインダーポリマーとしては、前記の各化
合物との相溶性が良好であり、更に、電荷キャリヤーの
層内移動に対して悪影響を及ぼさないポリマーが好まし
い。例えば、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アク
リル酸エステル、メタクリル酸エステル、ブタジエン等
のビニル化合物の重合体および共重合体、ポリビニルア
セタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスル
ホン、ポリフェニレンオキシド、ポリウレタン、セルロ
ースエステル、セルロースエーテル、アルキド樹脂、フ
ェノキシ樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂が挙げられ
る。これらの中では、ポリエステル樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂およびフェノ
キシ樹脂が好ましく、特に、ポリカーボネート樹脂およ
びメタクリル樹脂が好ましい。
【0047】バインダーポリマーの使用量は、通常、正
孔輸送性低分子化合物に対し、0.3〜30重量倍、好
ましくは0.7〜10重量倍の範囲である。そして、メ
モリー性付与機能を有する化合物の使用量は、バインダ
ーポリマー100重量部に対し、通常0.001〜30
重量部、好ましくは0.01〜20重量部の範囲であ
り、メモリー性付与機能を有しない電子吸引性化合物の
使用量は、バインダーポリマー100重量部に対し、通
常0.01〜30重量部、好ましくは0.1〜20重量
部の範囲である。
【0048】光機能素子における感光層は、前述の正孔
輸送性の低分子化合物、メモリー性付与機能を有する化
合物および必要に応じて用いられる電子吸引性化合物を
バインダーポリマー中に分散して構成されるが、更に、
必要に応じて、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の
添加物を含有させることができる。そして、感光層の膜
厚は、光機能素子の動作に必要な電界強度、電源電圧の
範囲により決定されるが、通常は100μm以下、好ま
しくは30μm以下とされる。そして、膜厚の下限は、
塗膜の均一性確保の点から、0.1μm、好ましくは
0.1μmとするのがよい。
【0049】光機能素子は、上記の感光層の各成分およ
び必要に応じて使用される各種の添加物成分を溶剤に溶
解して塗布液を調製し、当該塗布液を電極上に塗布した
のち乾燥して感光層を形成し、次いで、電極を積層して
製造される。電極の積層は、スパッタリングや蒸着法な
どの他、圧着法によってもよい。また、電極上に形成し
た感光層同士を加熱圧着して一体化する製造法も採用す
ることができる。
【0050】光機能素子は、光を照射しない状態では絶
縁性であるが、感光層の吸収波長域の光を照射すること
により、電導性が増加するスイッチング現象を示し、電
流が著しく増加する。そして、上記の状態は、光照射後
も長時間安定に持続してメモリー性を有し、メモリー性
には可逆性がある。
【0051】上記の現象のメカニズムに関しては、現時
点では十分に明らかではないが、可逆的な現象であるこ
とから、感光層成分の化学的分解によるものではないこ
とは明らかである。しかしながら、一応は、次のように
仮説することができる。すなわち、正孔輸送性の低分子
化合物、メモリー性付与機能を有する化合物あるいはバ
インダーポリマー等が単独あるいは分子間でプロトトロ
ピー、異性化、立体配座の変化、配向状態の変化等を引
き起こし、例えば、電極界面近傍での分極を変化させる
ことにより、界面のエネルギー障壁を低下させ、電極か
らの電荷流入を容易にさせる等の変化を生じさせて電導
性が増加する。そして、この様に変化した状態が安定に
持続することにより、メモリー機能が発現される。
【0052】次に、本発明のメモリーの消去方法につい
て説明する。光機能素子は、その少なくとも一部に前記
のメモリー性を付与させ得る波長範囲の光を照射させら
れてメモリー状態となっている。そして、斯かるメモリ
ーは、室温では安定で長時間保持されるものの、相当の
期間を経過する間には次第に消去される。本発明のメモ
リーの消去方法は、上記の状態の光機能素子を加熱する
ことにより、感光層内の分子の相互作用を熱緩和により
解消してメモリーの消去を図るものである。光機能素子
の加熱は、全体または一部のみについて行なうこともで
きる。一部加熱の場合は、メモリーの消去は部分的に行
なわれる。
【0053】加熱手段としては、特に制限はないが、消
去の態様に従って、恒温器内に光機能素子を収容する方
法、熱ローラ、ホットプレート、加熱ヘッド等の加熱物
体と接触させる方法、通電加熱により加熱される通電加
熱層やレーザーを吸収して発熱するレーザー吸収層を光
機能素子に積層してこれらを利用する方法等を適宜採用
することができる。特に、加熱ヘッド、通電加熱層、レ
ーザー吸収層を利用する方法は、光機能素子の一部のみ
の加熱が容易であることから、部分的消去を容易に行な
うことができる。加熱温度は、通常、光機能素子の感光
層のガラス転移温度(Tg)+10℃以上の温度が好適
であり、斯かる加熱温度によれば、メモリーの消去は速
やかに行なわれる。加熱温度は、光機能素子の保護の観
点から、200℃以下とするのがよく、また、加熱時間
は、適用する加熱温度との関係で決定される。なお、感
光層のガラス転移温度は、約80℃/示差走査熱量測定
により昇温速度10℃にて測定した値を意味する。
【0054】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。 実施例1 <光機能素子の作製>4,4′−ビス(ジメチルアミ
ノ)チオベンゾフェノン2.0重量部、N−エチル−3
−カルバゾールカルバルデヒドジフェニルヒドラゾン8
0重量部およびポリカーボネート100重量部をジオキ
サン880重量部に溶解して塗布液を調整した。厚さ1
00μmポリエステルフィルム上に形成した透明電極
(ITO電極)層の上に上記の塗布液を乾燥後の膜厚が
13μmになるように塗布して乾燥し、感光層を形成し
た。次いで、感光層の表面にアルミニウムを真空蒸着し
て直径1cmの円形の対向電極を形成し、光機能素子を
作製した。
【0055】<メモリーの消去試験>上記の光機能素子
に透明電極側が正極になるように直流バイアス100V
を印加し、透明電極側から出力100μW/cm2 で波
長435nmの単色光を100秒間(10mJ/c
2 )照射した結果、露光前の電流値は1×10-10
であったのに対し、露光後は1×10-7Aに増大した。
また、この高電導状態は室温で24時間以上維持される
ことが確認された。次いで、上記の光機能素子を恒温器
中に5分間収容し、下記の数式[数1]で規定されるメ
モリー(電流値)の復帰率と加熱温度との関係を測定し
た。結果を図1に示す。
【数1】 図1の結果から、光機能素子のメモリーは、加熱によ
り消去され、特に、感光層のガラス転移温度(Tg)以
上の温度で消去効果が高いことが分かる。なお、メモリ
ーを熱消去した光機能素子は、繰り返し、メモリー及び
熱消去が可能であることを確認した。また、120℃以
上の加熱温度の場合は、熱ローラの使用により、メモリ
ーの消去は数秒で可能であった。
【0056】実施例2 <光機能素子の作製>実施例1において、アルミニウム
電極を0.5cm×2cmの長方形とし、短辺の間隔を
0.5cmとして2個形成した他は、実施例1と同様に
して光機能素子を作製した。 <メモリーの消去試験>実施例1と同様の露光を行って
上記の光機能素子に高電導状態をメモリさせた。次い
で、加熱ヘッドを搭載した印字試験機(大倉電気(株)
製)に上記の光機能素子をセットして加熱した。セット
は、光機能素子のポリエステルフィルム側に加熱ヘッド
が当接し、アルミニウム電極の一方のみが加熱されるよ
うに行い、加熱は、感光層の温度が100℃になるよう
に行なった。加熱後、2個のアルミニウム電極のそれぞ
れに直流バイアス100Vを印加して電流値を測定した
結果、加熱した電極側の電流値は、メモリーが消去され
て露光前に戻っていたが、加熱しなかった電極側の電流
値は、メモリーが消去されずに1×10-7Aのままであ
った。以上の結果から、加熱ヘッドの接触により、光機
能素子の部分的消去が可能であることが確認された。
【0057】実施例3 <光機能素子の作製>実施例1において、更に、アクセ
プターとして、4−ニトロジシアノビニルベンゼン3.
0重量部を溶解した塗布液を使用した他は、実施例1と
同様にして光機能素子を作製した。 <メモリーの消去試験>上記の光機能素子の透明電極側
が正極になるように直流バイアス100Vを印加し、透
明電極側から出力100μW/cm2 で波長435nm
の単色光を100秒間(10mJ/cm2 )照射したと
ころ、実施例1と同様の高電導状態となった。また、上
記の光機能素子を120℃の恒温器中に5分間収容する
ことにより、メモリーを消去して電流値を元の状態に戻
し、再度、上記と同様の光照射を行なってメモリ状態と
した。斯かるメモリ操作とその消去の操作とを繰り返し
行なった結果、上記の光機能素子は、感光層にアクセプ
ターを含有していない実施例1の光機能素子に比べてメ
モリー性の劣化が少なかった。
【0058】実施例4 <光機能素子の作製>9,10−ジブロモアントラセン
7.0重量部、N−エチル−3−カルバゾールカルバル
デヒドジフェニルヒドラゾン80重量部およびポリカー
ボネート100重量部をジオキサン880重量部に溶解
して塗布液を調整した。厚さ100μmポリエステルフ
ィルム上に形成したITO電極層の上に上記の塗布液を
乾燥後の膜厚が15μmになるように塗布して乾燥し、
感光層を形成した。次いで、感光層の表面にアルミニウ
ムを真空蒸着して直径1cmの円形の対向電極を形成
し、光機能素子を作製した。
【0059】<メモリーの消去試験>上記の光機能素子
の透明電極側から5000ルクスの白色光を5分間照射
したところ、露光前の電流値は、100Vの直流電圧印
加時で4×10-10 Aであったのに対し、露光後は1×
10-9Aに増大した。次いで、上記の光機能素子を12
0℃の恒温器中に5分間収容してメモリーの消去を行な
った。前記のメモリーの復帰率は、100%であった。
【0060】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、従来のメ
モリー性の光機能素子に比べ実用性が高く、演算処理、
センサー、パターン処理等各種の用途に応用することが
期待できる光機能素子についてのメモリーの効果的な消
去方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】光機能素子におけるメモリーの復帰率と加熱温
度との関係を示すグラフである。
フロントページの続き (72)発明者 藤井 章照 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方が光透過性を有する電極
    間に感光層を形成して成り、当該感光層が、分子内に1
    個以上の窒素原子を有する正孔輸送性の低分子化合物、
    光の照射により変化した感光層の電導性を光照射後も持
    続させるメモリー性付与機能を有する化合物および必要
    に応じて用いられるメモリー性付与機能を有しない電子
    吸引性化合物をバインダーポリマー中に分散して構成さ
    れている光機能素子において、当該光機能素子の少なく
    とも一部に前記のメモリー性を付与させ得る波長範囲の
    光を照射させて付与されたメモリー状態を消去するに当
    り、当該光機能素子を加熱することを特徴とする光機能
    素子におけるメモリーの消去方法。
  2. 【請求項2】 光機能素子における正孔輸送性の低分子
    化合物がヒドラゾン化合物であることを特徴とする請求
    項1記載のメモリーの消去方法。
  3. 【請求項3】 ヒドラゾン化合物が下記の化学式[化
    1]で表される化合物であることを特徴とする請求項2
    記載のメモリーの消去方法。 【化1】 (化学式[化1]中、Aは少なくとも1個の芳香族炭化
    水素環または芳香族複素環を含む1価または2価の有機
    基を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。R
    1 、R2 、R3 、R4 、R5 は、水素原子または置換基
    を有していてもよいアルキル基、アラルキル基、芳香族
    炭化水素基、複素環基を表し、R6 、R7 は、置換基を
    有していてもよいアルキル基、アラルキル基、アリル
    基、芳香族炭化水素基または複素環基を表し、lは0又
    は1、mは0、1又は2、nは1又は2の整数を表す。
    但し、AとR1 とは互いに結合して環を形成してもよ
    く、また、R6 とR7 とは互いに結合して環を形成して
    もよい)
  4. 【請求項4】 化学式[化1]において、Aが置換基を
    有していてもよいカルバゾール基であり、R6 及びR7
    が芳香族炭化水素基であることを特徴とする請求項3記
    載のメモリーの消去方法。
  5. 【請求項5】 光機能素子におけるメモリー性付与機能
    を有する化合物が塩素原子および/または臭素原子が2
    つ以上置換した芳香族ハロゲン化合物であることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載のメモリーの消去
    方法。
  6. 【請求項6】 光機能素子におけるメモリー性付与機能
    を有する化合物が下記の化学式[化2]で表されるチオ
    ケトンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載のメモリーの消去方法。 【化2】 (化学式[化2]中、Ar1 、Ar2 は、置換基を有し
    ていてもよい芳香族炭化水素基または芳香族複素環基を
    表わす)
  7. 【請求項7】 光機能素子におけるメモリー性付与機能
    を有しない電子吸引性化合物が、置換基として、ニトロ
    基、シアノ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル
    基、シアノビニル基、スルホニル基、スルフィニル基、
    スルホニルオキシ基のいずれか1つ以上を有する芳香族
    性化合物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    かに記載のメモリーの消去方法。
  8. 【請求項8】 光機能素子におけるメモリー性付与機能
    を有しない電子吸引性化合物が下記の化学式[化3]で
    表されるジシアノビニル化合物であることを特徴とする
    請求項7に記載のメモリーの消去方法。 【化3】 (化学式[化3]中、Ar3 は置換基を有していてもよ
    い芳香族炭化水素基、Xはアルキル基または置換基を有
    していてもよい芳香族炭化水素基、Pは0、1又は2の
    整数を表す)
  9. 【請求項9】 光機能素子におけるバインダーポリマー
    が、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタク
    リル樹脂、アクリル樹脂またはフェノキシ樹脂であるこ
    とを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のメモリ
    ーの消去方法。
  10. 【請求項10】 光機能素子の一部のみを加熱して部分
    的に消去を行なうことを特徴とする請求項1〜9のいず
    れかに記載のメモリーの消去方法。
  11. 【請求項11】 加熱ヘッドの接触により光機能素子の
    加熱を行なうことを特徴とする請求項1〜10のいずれ
    かに記載のメモリーの消去方法。
  12. 【請求項12】 光機能素子の感光層のガラス転移温度
    (Tg)+10℃以上に加熱することを特徴とする請求
    項1〜11のいずれかに記載のメモリーの消去方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9030877B2 (en) 2007-08-30 2015-05-12 Infineon Technologies Ag Memory cell arrangement, method for controlling a memory cell, memory array and electronic device

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