JPH0595694U - 排水浄化装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】浴室からの排水中に浮遊する毛髪や垢などを除
去したり、各種の貯水施設からの排水中に浮遊する藻や
かびなどを除去するために使用する排水浄化装置を提供
する。 【構成】その内部に遮断板を有する水槽１と、排水を水
槽の内外に流入ないし流出する誘導部２，３と、その表
面が網目状のネットを有するとともにネットを張持し排
水がネットを通過する際にネットの表面ないし網目内に
排水中の浮遊物を付着ないし保持することによって排水
中の浮遊物を分離するフィルター部６，７と、フィルタ
ー部に動力を伝達しフィルター部を駆動させる動力部
４，１６と、フィルター部を支持する支持部１１，１３
と、分離した浮遊物を除去する除去部５と、除去した浮
遊物を収納する収納部１４とにより構成される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、一般家庭の浴室、公衆浴場、ホテル等の宿泊施設の浴室から排出さ れる生活排水中に浮遊する毛髪や垢などを除去したり、各種の貯水施設からの排 水中に浮遊する藻やかびなどを除去するために使用する排水浄化装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の排水浄化装置に関しては、上記の如き排水中の浮遊物をネット に付着ないし保持させて分離する機能を有するものはあるが、分離した浮遊物を 自動で所定の場所に収納する機能を併せ持つものはない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記の如き従来の装置においては、排水から分離した浮遊物をそのままの状態 で放置しておき、一定時間毎にネットの一部ないし装置の周辺に溜まった浮遊物 を人が掻き取る等して容器等に収納する作業が必要であった。このため、該作業 を行う間隔が長くなると、ネットが目づまりをおこして排水の流れが悪くなり装 置の外部に排水が流出することがあった。 また、上記の除去した浮遊物を容器等に収納する作業を特に前述の生活排水に 対して行う場合、浮遊物が悪臭を放つばかりか作業中に作業者の衣服に付着する 等、作業に不潔さを伴うことから作業者を確保するのが困難であり、そのための 費用も高額になっていた。 本考案は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、 排水中の浮遊物をネットを用いて排水から分離後、逐一且つ自動で所定の場所に 収納することにより、ネットの目づまりを防止するとともに分離した浮遊物を除 去及び収納するための人手を排除し、それによる人件費の削減を図ろうとするも のである。 また、公衆浴場やホテル等において、浴槽ないし浴室からの排水を貯湯槽に一 時的に保管し、排水が有する余熱を利用して貯湯槽内に配した管中の水を加温す る所謂熱交換設備を使用している場合、浮遊物が貯湯槽内に流入して上記配管の 外周面に付着することによる熱交換効率の悪化を防止し、熱交換設備の経済的効 果をより高めるとともに、該設備の保守に係わる費用を削減しようとするもので ある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案に於ける排水浄化装置は、その内部に遮断 板を有する水槽と、排水を水槽の内外に流入ないし流出する誘導部と、その表面 が網目状のネットを有するとともにネットを張持し排水がネットを通過する際に ネットの表面ないし網目内に排水中の浮遊物を付着ないし保持することによって 排水中の浮遊物を分難するフィルター部と、フィルター部に動力を伝達しフィル ター部を駆動させる動力部と、フィルター部を支持する支持部と、分離した浮遊 物を除去する除去部と、除去した浮遊物を収納する収納部とにより構成される。

【０００５】

【実施例】

次に、本考案につき、その一実施例を示す添付図面を参照して説明する。 本実施例においては、図１ないし図２に示す如く誘導部は流入ガイド２と流出 ガイド３とより構成され、フィルター部はネット８とネットフレーム６、７とに より構成される。また、動力部は回転ローラー４とモーター１６とにより構成さ れ、支持部は支軸１２、１３とガイドローラー１０、１１とにより構成される。 さらに、除去部はブラシ５とモーター１５により構成され、収納部には収納溝１ ４を使用する。一方、ネット８の縁周部はネット８全体を伸張した状態に保持す べく、ネットフレーム６、７の縁周面が互いに重合及び重着する面の間に挟持さ れ、重着したネットフレーム６、７はそれらの外周面が、回動自在のガイドロー ラー１０、１１と回転ローラー４の外周面に各々当接ないし接面することにより 挟持されている。 図１において、例えば浴槽ないし浴室からの排水１７が流入ガイド２内を通っ て水槽１内に流入すると、排水１７は流入ガイド２のネット８側の先端からネッ ト８の網目を通過し、流出ガイド３側の水槽１内に流入していく。このとき、図 ２において、排水１７中の浮遊物、例えば毛髪１８、垢１９はネット８の表面に 付着したり網目内に引っ掛かった状態で保持される。 一方、図２において、回転ローラー４の外周面の一部はネットフレーム６、７ の外周面の一部に常時当接ないし接面しており、モーター１６が一定速度で時計 回り方向に回転して回転ローラー４が回転すると、ネットフレーム６、７は回転 ローラー４の回転により時計回りと反対方向に一定の速度で回転する。このため 、上記のネット８の表面に付着したり網目内に保持された垢１９及び毛髪１８は 排水１７の水面より上方に移動する。また、ネット８の縦方向の中心線上には流 入ガイド２の幅より長い縦幅を有するブラシ５が釣支されており、それが有する 毛２０のうちネット８の方向に向かう位置にあるものの先端部はネット８の表面 に摺接している。さらにブラシ５はモーター１５の回転により一定速度で回転し ているため、ネット８の表面に付着したり網目内に保持された垢１９ないし毛髪 １８がネットフレーム７の縦方向の中心線上に達すると、上記付着ないし保持さ れた毛髪１８ないし垢１９は毛２０によりネット８から払い落とされる。払い落 とされた毛髪１８ないし垢１９は、図１において、ブラシ５の下方及び流入ガイ ド２側の周囲を覆う位置に取り付けた収納溝１４内に落下する。 一方、ネット８を通過した排水１７は流出ガイド３側の水槽１内に溜まってい き、その水面が流出ガイド３の底面より上に達すると流出ガイド３を通って水槽 １外に排出される。 以上、ひとつの実施例について図面を参照して説明したが、本考案は、上記実 施例に限定されるものではなく、請求項に記載の範囲内においてそれらに各種の 改変を施して実施することができるものである。 例えば、上記実施例における装置を複数組連結すること、動力部の回転ローラ ーを複数個配すること、ブラシに付着ないし絡み付いた浮遊物をより確実に収納 溝内に落下させるべく、それが有する櫛形形状の一辺がブラシの毛の先端に触れ る位置にへラ等を取り付けておくこと、さらに、収納溝を着脱可能にして収納し た浮遊物を運搬しやすくすることも可能である。 また、上記実施例におけるブラシ及び収納溝に替えてバキューム機構を用い、 吸入口からネット上の浮遊物を装置外部の収納部まで運搬して収納させたり、バ キューム機構を上記実施例における収納溝の端部に取り付けて収納溝内に落下し た浮遊物を本装置の外部に排出させることも可能である。 さらに、センサー等を用いて排水が流れている時だけモーターを駆動させる機 構を付加したり、排水の流力を利用することによって排水が流れている時だけ電 力を自動で供給する発電機構を付加することも可能である。

【０００６】

【考案の効果】

本考案は、上記の如く構成されているので、以下に記載される如き効果を奏す る。 第一に、排水中の浮遊物を分離するだけでなく、分離した浮遊物を逐一、自動 で除去及び収納できるため、ネットの目づまりや分離した浮遊物が放つ悪臭を防 止することができる。 第二に、上記浮遊物の分離から除去、収納までの作業を人手を排除して行うこ とができるため、その為の作業者を確保しておく必要がなく、人件費の削減に寄 与する。 第三に、特に熱交換設備を使用する施設において、熱交換の為の貯湯槽内に浮 遊物が流入することを防止できることから、熱交換による経済的効果を高められ るとともに、該設備の保守のための費用を削減できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】装置の主要部を示す概略ないし断面図

【図２】収納溝を取除いた状態での主要部を示す概略な
いし断面図

【符号の説明】

１ 水槽 ２ 流入ガイド ３ 流出ガイド ４ 回転ローラー ５ ブラシ ６、７ ネットフレーム ８ ネット ９ 遮断板 １０、１１ ガイドローラー １２、１３ 支軸 １４ 収納溝 １５、１６ モーター １７ 排水 １８ 毛髪 １９ 垢 ２０ 毛

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】その内部に遮断板を有する水槽と、排水を
   水槽の内外に流入ないし流出する誘導部と、その表面が
   網目状のネットを有するとともにネットを張持し排水が
   ネットを通過する際にネットの表面ないし網目内に排水
   中の浮遊物を付着ないし保持することによって排水中の
   浮遊物を分離するフィルター部と、フィルター部に動力
   を伝達しフィルター部を駆動させる動力部と、フィルタ
   ー部を支持する支持部と、分離した浮遊物を除去する除
   去部と、除去した浮遊物を収納する収納部とにより構成
   され、排水中の浮遊物を排水から分離するとともにそれ
   らを逐一且つ自動で所定の場所に収納する機能を有する
   ことを特徴とする排水浄化装置。