JPH0592989A - テストステロン 5α−還元酵素阻害剤としての17β−アシル−3−カルボキシ−アンドロスタ−3,5−ジエン類 - Google Patents

テストステロン 5α−還元酵素阻害剤としての17β−アシル−3−カルボキシ−アンドロスタ−3,5−ジエン類

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JPH0592989A
JPH0592989A JP25272691A JP25272691A JPH0592989A JP H0592989 A JPH0592989 A JP H0592989A JP 25272691 A JP25272691 A JP 25272691A JP 25272691 A JP25272691 A JP 25272691A JP H0592989 A JPH0592989 A JP H0592989A
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Gary H Rasmusson
エツチ.ラスムソン ギヤリイ
Richard L Tolman
エル.トルマン リチヤード
Gool F Patel
エフ.パテル グール
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 構造式Iで示される (RはC−Cアルキル;C−Cシクロアルキ
ル、これはC−CアルコキシまたはC−C線状
/分枝したアルキルで置換することができる;C−C
12アリール、これは1またはそれ以上の−OH,−O
−Cアルキル、C−Cアルキル、−(C
OH,−(CHCOOH、保護された−
OHを含む、で置換することができ、ここでmは1から
4、nは1から3である。)17β−アシル−3−カル
ボキシ−アンドロスタ−3,5−ジエン類(医薬的に許
容される塩またはエステルを含む)ならびに治療的有効
量の構造式Iの化合物を含む医薬組成物。 【効果】 本願発明化合物は、テストステロン5α−還
元酵素阻害剤であり、ざ瘡、脂漏、女性の多毛症及び両
性の前立腺肥大症の処置に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は新規な17β−置換されたまたは
置換されていないアシル−3−カルボキシ−アンドロス
ター3,5−ジエン化合物及びテストステロン 5α−
還元酵素阻害剤としてのその化合物の使用に関するもの
である。
【0002】この分野においては、ざ瘡、脂漏、女性の
多毛症、及び男性型脱毛症等のある種の望ましくない生
理的兆候、さらに良性前立腺肥大が、代謝系におけるテ
ストステロン又はそれに類似の男性ホルモンの過剰な蓄
積が原因の高アンドロゲン刺激の結果だということが広
く知られている。早くから、高アンドロゲン症の望まし
くない結果に拮抗する化学療法剤の提供が試みられ、そ
の結果、ステロイド自身にとって望ましくないホルモン
活性を有するいくつかのステロイド性抗アンドロゲン物
質が発見された。たとえばエストロゲンは、アンドロゲ
ンの作用に拮抗するだけでなく、女性化する作用があ
る。ステロイド以外の抗アンドロゲン物質も開発されて
おり、たとえば、4′−ニトロ−3′−トリフルオロメ
チルイソブチルアニリドがある(Neriら、Endo.,Vol.9
1、No.2(1972)参照)。しかし、こうして得られた物質
はホルモン作用は持たないが、末梢的には作用を持ち、
受容体部位に関して天然のアンドロゲンと競合するため
に、男性ホスト又は女性ホスト中の男性胎児を女性化す
る傾向がある。
【0003】さらに最近この分野においては、ある標的
器官におけるアンドロゲン活性の主要な媒介物質が5α
−ジヒドロテストステロンであること、及びそれが標的
器官中でテストステロン−5α−リダクターゼの働きで
局所的に形成されることが知られてきた。すなわち、テ
ストステロン−5α−リダクターゼの抑制物質が高アン
ドロゲン刺激の症状の予防または軽減に役立つことが示
され確かめられた。Nayfe ら(Steroids.14、269(1969))
は、メチル4−アンドロステン−3−オン−17β−カ
ルボン酸塩がテストステロン−5α−リダクターゼ抑制
物質であることを、インビトロで示した。その後、Voig
t とHsia(Endocrinology、92、1216(1973)、カナダ特許
第970,692号)は、前記エステル及びその親(お
や)遊離酸である4−アンドロステン−3−オン−17
β−カルボン酸のどちらもテストステロン−5α−リダ
クターゼの活性化した抑制物質であることを、インビト
ロで示した。さらに彼らは、テストステロン又は5α−
ジヒドロテストステロンのいずれかの局所投与がメスの
ハムスターの側腹部の器管である、アンドロゲン依存皮
脂組織の脂大をひきおこすことを証明した。しかし、4
−アンドロステン−3−オン−17β−カルボン酸又は
そのメチルエステルを同時に投与すると、テストステロ
ンのひきおこす反応は抑制されるが、5α−ジヒドロテ
ストステロンによる反応は抑制されなかった。この結果
から、これらの化合物はテストステロン−5α−リダク
ターゼを抑制する作用を持つために抗アンドロゲン物質
であることを示していると考えられた。
【0004】多くのアンドロステン 5α−還元酵素阻
害剤は当業界で公知である。例えば:(1)バイオイン
オーガニック ケミストリー、第17巻、第372−3
76頁(1986年)、B.W.メトカフら(Bioinorganic
Chemistry,17,pp.372-376(1986),B.W.Metcaf,et al) 、
には3−アンドロステン−3−カルボン酸によるヒトス
テロイド 5α−還元酵素の阻害が記載されている; (2)バイオケミストリー(1990年)第29巻、第
2815−2824頁、M.A.レビーら(Biochemistry(19
90)Vol.29,pp.2815-2824,M.A.Levy,et al)、には3−ア
ンドロステン−3−カルボン酸によるラット 肝臓 ス
テロイド 5α−還元酵素の阻害における酵素阻害剤相
互作用のメカニズムが記載されている; (3)ジェー、エム、シー(1990)第33巻、第9
43−950頁、D.A.ホルツら(J.Med.Chem.(1990)Vol.
33,pp.943-950(1990),D.A.Holt,et al) 、には不飽和3
−カルボキシステロイド類によるステロイド 5α−還
元酵素の阻害が記載されている; (4)ジェー、ステロイド バイオケム、第34巻、第
1−6号、第571−575項(1989年)、M.A.レ
ビーら(J.Steroid Biochem.,Vol.34,Nos.1-6,pp.571-57
5(1989)M.A.Levy,et al)、にはラット前立腺ステロイド
5α−還元酵素と3−カルボキシ−17−β置換された
ステロイドの間の相互作用のメカニズムが記載されてい
る。 (5)ジェー、エム、シー(1990)第33巻、第9
37−942項、D.A.ホルツら(J.Med.Chem.(1990)Vol.
33,pp.937-942,D.A.Holt,et al) にはA環アリールカル
ボン酸の新規なステロイド型が記載されている; (6)ティップス(1989年12月)、第10巻、第
491−495項、D.W.メトカフら(TIPS(December 198
9)Vol.10,pp.491-495,D.W.Metcalf,et al)、には良性の
前立腺肥大、男性型脱毛症及びざ瘡におけるステロイド
5α−還元酵素の阻害剤の効果が記載されている;及び (7)欧州特許公報第0289327号、D.A.ホルツら
(EPO Publn.No.0289327,D.A.Holt,et al)(SmithKline B
eckmann)、には有用な5α−還元酵素阻害剤としてのス
テロイド性3−カルボン酸誘導体が記載されている。
【0005】しかしながら、上記の文献は本願発明の新
規な3−カルボキシ−アンドロスタ−3,5−ジエン−
17−β−アシル化合物のいずれもが強力なテストステ
ロン5α−還元酵素阻害剤として有用であることは全く
示唆していない。
【0006】本発明は、新規な17β−アシル−3−カ
ルボキシ−アンドロスタ−3,5−ジエン化合物、それ
らの製造工程、これらの化合物を活性成分として含む薬
剤処方、及びテストステロン−5α−還元酵素阻害方
法、そしてこの新規な化合物とその薬剤処方を用いた高
アンドロゲン状態の治療法に関する。本発明によって、
以下の構造式:
【化3】 (式中、RはC1 −C6 線状または分枝したアルキル;
3 −C8 シクロアルキル、これはC1 −C4 アルコキ
シまたはC1 −C4 線状/分枝したアルキルで置換する
ことができる;C6 −C12アリール、これは1またはそ
れ以上の−OH,−OC1 −C4 アルキル,C1 −C4
アルキル、−(CH2 m OH,−(CH2 n COO
H,保護された−OHを含む、で置換することができ、
ここでmは1から4、nは1から3である。)の化合物
及び医薬的に許容される塩またはそのエステル体が提供
される。
【0007】本願発明の代表的な化合物は以下のものを
含む:17β−ベンゾイルアンドロスタ−3,5−ジエ
ン−3−カルボン酸;17β−(4−ヒドロキシフェニ
ルカルボニル)−アンドロスタ−3,5−ジエン−3−
カルボン酸;17β−(3−ヒドロキシフェニルカルボ
ニル)−アンドロスタ−3,5−ジエン−3−カルボン
酸;17β−(3,4−ヒドロキシフェニルカルボニ
ル)−アンドロスタ−3,5−ジエン−3−カルボン
酸;17β−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェ
ニルカルボニル)−アンドロスタ−3,5−ジエン−3
−カルボン酸;17β−(イソブチルカルボニル)−ア
ンドロスタ−3,5−ジエン−3−カルボン酸;17β
−(シクロヘキシルカルボニル)−アンドロスタ−3,
5−ジエン−3−カルボン酸;17β−(4−メトキシ
フェニルカルボニル)−アンドロスタ−3,5−ジエン
−3−カルボン酸;17β−(4−カルボキシメチルフ
ェニルカルボニル)−アンドロスタ−3,5−ジエン−
3−カルボン酸;
【0008】又本発明の範囲には、薬剤用の塩又はエス
テルが含まれるが、塩基性又は酸性の基は、アロイル部
分に存在する。酸性置換基、すなわち−COOHが存在
する場合には、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、
カルシウム塩等を、投与形態として用いるために、形成
することができる。
【0009】塩基性基、すなわちアミノ基が存在する場
合には、投与形態としては、塩酸塩、臭化水素塩、酢酸
塩、パモ酸塩等のこれらの酸性塩を用いることができ
る。
【0010】又、−COOH又は−OH基が存在する場
合には、−COOHに対しては例えばメチル、エチル、
ピバロイルオキシメチル等、−OHに対してはアセテー
トマレート等との薬剤用のエステルを用いることがで
き、又、継続的放出やプロドラッグ形態として用いる目
的で溶解度及び加水分解特性を変化させるためにこの分
野で知られているエステルを用いることができる。
【0011】上記の代表的な例を含む本願発明の範囲内
に含まれるアロイル部分の製造方法は当業界で公知のも
のである。
【0012】本願発明の構造式Iの新規な化合物は構造
式;
【化4】 の公知のステロイド酸を出発物質とする以下のフローシ
ートで概略する方法により製造できる。
【化5】
【0013】上記フローシートを参照すると、本発明の
新規な化合物Iの製造に関して3つの方法が記載されて
いる。3つの方法の新規な分割された特徴を以下に述べ
る。 (1)これらの方法は、2−チオピリジルのような活性
化されたエステルを含むグリニヤール反応の如きアルキ
ル化の方法により、17−アシル置換基を製造すること
を含む。 (2)これらの方法は、17−カルボニル含有ステロイ
ドの3−カルボニル化を含む。便宜上、3つの手順にお
いて採用されている個々の工程、例えばアルキル化は、
以下の流れ図において活字、即ち工程Cで示してある。
【0014】アルキル化のプロセス(工程C)におい
て、ピリジルチオエステルは、テトラヒドロフラン中R
−Li又はRMaX(X=Cl,Br)グリニヤール試
薬、例えばp−メトキシフェニル−マグネシウム クロ
リドと反応して所望の生成物、例えば17β−(p−メ
トキシフェニルカルボニル)−3−カルボキシ−アンド
ロスタ−3,5−ジエンカルボン酸メチル(VIII)を形
成する。これを例えばシリカゲルクロマトグラフィーで
単離する。
【0015】本発明の範囲に含まれる全ての種類のグリ
ニヤール試薬RMgXは市販されているが、また当業者
であれば容易に製造することができる。
【0016】例えばRがヒドロキシフェニルの場合、ト
リオガノシリル即ち、t−ブチルジメチルシリルのよう
な通常のブロック基でフェノール性−OHを保護した、
例えばp−ブロモフェノールのような適当なブロモフェ
ノールから出発して、グリニヤール反応を行なった後、
例えば還流水性テトラブチルアンモニニウム フッ化物
を使用してシリル基を脱ブロックする。
【0017】Rがヒドロキシエチルフェニルの場合、p
−ヒドロキシメチルブロモベンゼン又はp−ヒドロキシ
エチルブロモベンゼンのような適当なヒドロキシアルキ
ルブロモフェノールから出発して、同じブロック手順を
同様に行なうことができる。
【0018】Rがカルボキシフェニルの場合には、上述
のように形成した適当なヒドロキシメチルベンゼン、例
えばp−ブロモヒドロキシメチルベンゼンのクロム酸酸
化により得られる。
【0019】Rが−O−C1 −C4 アルキルの場合、例
えばp−メトキシブロモベンゼンのような適当なブロモ
−O−C1 −C4 アルキルベンゼンをグリニヤール反応
用として用いる。
【0020】本発明において有用である適当なグリニヤ
ール試薬を調製するための他のハロ置換ベンゼンについ
ては、本願の開示により当業者であれば自明であろう。
【0021】ここで用いられている用語「保護されたヒ
ドロキシ」は、アルコールの又はカルボキシル基を有す
る−OH基を意味するが、これは“Protective Groups
In Organic Synthesis”Theodora W.Green,Wiley-Inter
science,1981,New Yorkに記載されているような従来の
ブロック基により保護することができる。例えばt−ブ
チルジメチルシリル、フェニルジメチルシリル及びジフ
ェニルメチルシリル等のトリオルガノシリル基が好まし
い。
【0022】ここで用いられる用語「C1 −C4 アルキ
ル」は線状又は分枝したアルキルを意味し、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチ
ル、sec−ブチル及びt−ブチルが含まれる。
【0023】ここで用いられる用語「C6 −C12アリー
ル」はフェニル、ナフチル又はビフェニリルを意味す
る。
【0024】ルート1を参照すると、3−アシル酸 II
は、IIをトリフルオロメチルスルホニル無水物及び三級
アミン、例えばルチジンとメチレンクロリド中、乾燥及
び無水の条件下室温(RT)で1から4時間処理するこ
とにより3−トリフルオロメチルスルホニルオキシ誘導
体に変換される(工程A)。この生成物の単離及び精製
は慣習的なものである。活性エステル IV はIII を2,
2−ジチオピリジル(アルドリチオール)及びトリフェ
ニルフォスフィンと、例えばTHF、トルエン中無水の
条件下室温で8から24時間処理することにより生成さ
れる(工程B)。17−アシル誘導体はIVを上述したグ
リニヤール試薬とTHFまたはジエチルエーテル溶媒中
−50から−70℃の温度で1から16時間処理するこ
とにより生成される(工程C)。単離/精製は従来の方
法により行われる。
【0025】3−アルキル エステル VIは酢酸パラジ
ウム触媒、トリフェニルフォスフィン及び三級有機アミ
ン、例えばトリエチルアミンを含むVIのメタノール溶液
中へ無水の条件/N2 下室温で1から16時間一酸化炭
素をバブリングすることによるカルボニル化条件下で処
理し、引き続く従来の処理により生成する(工程D)。
最終生成物 IはVIをNaOHまたはKOHとアルコー
ル性溶媒、例えばメタノール中空気の無い条件下室温で
1から4時間処理することにより合成される(工程
E)。処理は従来法である。Rがアロイルである時は、
例えばジメチル−t−ブチル−シリルでヒドロキシ基を
保護することも含むことに注意すべきである。これは工
程Eを行う前に、少量の酢酸を添加したテトラヒドロフ
ラン中テトラブチルアンモニウム フルオリドを用いて
0℃から1から4時間還流させる処理により除去するこ
とができる(工程G)。
【0026】ルート#2は出発物質ステロイド酸 IIの
上述した工程Aによる3−トリフルオロメチルスルホニ
ル エステル III への変換;工程Dによる IIIのVII
へのカルボニル化;工程Bによる活性2−ピリジルチオ
エステル VIIIの形成;工程Cによる17−アシル化合
物の形成;そして工程Eによるその3−エステル体の3
位が酸である最終生成物への加水分解を含む。
【0027】ルート#3は出発物資ステロイド酸 II
を、例えばアルキルオルトーホーメート、例えばトリメ
チルオルトホーメート及び強スルホン酸、例えば2,4
−ジニトロベンゼンスルホン酸とメタノール中(または
トリエチルオルトホーメートを用いる場合は、エタノー
ル)、例えば室温で0.25から2時間処理することに
よりそのステロイド酸 IIの3アルコキシ誘導体 IX
(工程F)への最初の変換を含む。単離/精製は水を添
加する塩基との加水分解により達成される。3−アルコ
キシ−17−活性エステル Xは工程BによりIXから形
成され;17−アシル誘導体 XIは工程C、続くその最
初に得られた生成物を水性の酸、例えばHClでメタノ
ール中処理しそして室温で一昼夜攪拌させる処理におけ
る酸加水分解によりXから形成される;3−トリフルオ
ロメチルスルホニル エステル Vは工程AによりXIか
ら形成される;3−アルコキシ カルボニル エステル
VIは工程Dのカルボニル化の条件下Vから形成され
る;そして生成物Iは工程EによりVIから形成される。
【0028】上述した方法に従って製造される本願発明
の化合物群は、すでに述べたように、テストステロン
5α還元酵素を特異的に阻害することにより強力な抗ア
ンドロゲンである。
【0029】本発明の範囲内にはIのケトン還元生成
物、以下の構造式;
【化6】 (式中、RはC1 −C6 線状または分枝したアルキル;
3 −C8 シクロアルキル、これはC1 −C4 アルコキ
シまたはC1 −C4 線状/分枝したアルキルで置換する
ことができる;C6 −C12アリール、これは1またはそ
れ以上の−OH、−OC1 −C4 アルキル、C1 −C4
アルキル、−(CH2 m OH、−(CH2 n COO
H、保護された−OHを含む、で置換することができ、
ここでmは1から4、nは1から3である。)の二級ア
ルコール及び医薬的に許容される塩またはそのエステル
体も含まれる。
【0030】これらの化合物群は環A内のカルボキシま
たはその3,5−二重結合を還元することなくRに結合
したカルボニルを従来の水素化ホウ素ナトリウムによる
還元により製造することができる。Rのフェニルがカル
ボニル官能基を含む場合、それを選択的に保護すること
ができ次いで従来法による水素化ホウ素還元後に再生す
ることができる。この水素化ホウ素還元は、例えば水ま
たは水性メタノール中室温から50℃の温度で行うこと
ができ次いでその生成物は単離され従来法により精製す
ることができる。この化合物も5α還元酵素阻害剤とし
て活性である。
【0031】従って本発明はとくに、本発明の新規な化
合物の局所投与によるざ瘡、脂漏、女性の多毛症の治療
法、及び化合物の経口又は比経口投与による上記のすべ
ての症状と、また同様に良性前立腺肥大の治療法を提供
することに関わる。
【0032】従って又、本発明は、本発明の新規な治療
法で用いるための適当な局所、経口及び非経口の薬剤処
理を提供することに関わる。
【0033】本発明の化合物を活性成分として含んだ、
良性前立腺肥大の治療に用いるための混合物は、たとえ
ば、錠剤、カプセル剤、溶剤又は懸濁剤の形態で経口投
与によって、又は静脈内注射によって、計画的投与をす
るために従来の賦形剤に入れた様々な治療用の服用形態
で与えることができる。本生成物の一日の服用量は、5
0ないし2000mgの広い範囲にわたって変わり得る。
好ましくは本組成物は、治療すべき患者への服用量を症
候によって調整するために、活性成分を5、10、2
5、50、100、150、250及び500ミリグラ
ムの段階的に含んだ錠剤の形態で提供される。薬物の効
果的量は、通常一日に体重1kgあたり約1mgないし約5
0mgの服用量レベルで与えられる。好ましくは、服用量
は1日に体重1kgあたり約1mgないし7mgの範囲であ
る。これらの服用量は、この生成物の中毒量より十分に
低い。本発明の生成物を含むカプセル剤は、本発明の活
性化合物をラクトース、ステアリン酸マグネシウム、ス
テアリン酸カルシウム、デンプン、タルク又は他の担体
と混合して、その混合物をゼラチンカプセルにつめるこ
とによって処方できる。錠剤は、活性成分をリン酸カル
シウム、ラクトース、トウモロコシデンプン、又はステ
アリン酸マグネシウム等の通常の錠剤用成分と混合する
ことにより処方できる。合成又は天然ゴム、たとえばト
ラガント、アカシアゴム、メチルセルロース等の適当に
着香した懸濁剤又は分散剤中に液剤を形成する。用いる
ことのできる他の分散剤には、グリセリン等がある。非
経口投与には、滅菌した懸濁液及び溶液が望ましい。静
脈内投与が望ましい場合には、通常適当な保存剤を含ん
だ等張の処方が用いられる。
【0034】ざ瘡、脂漏、女性の多毛症の治療のために
は、本発明の化合物は、局所投与のための薬剤用担体と
組み合わせた活性化合物から成る薬剤混合物の形態で投
与する。これらの局所用薬剤混合物は、皮フに適用する
ためのクリーム、軟膏、ゲル又はエアゾールの処方であ
ってもよい。本発明の化合物を含むこれらの局所用薬剤
混合物は、通常約95%の賦形剤との混合物として、約
0.1ないし15%、好ましくは約5%の活性化合物を
含む。
【0035】すでに一般的に上述した、本発明の新規な
17β−アロイル化合物の製造方法は、さらに以下の実
施例によって説明される。
【0036】
【実施例】
実施例1 3−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)−3,5
−アンドロスタジエン−17β−カルボン酸 工程A(ルート1) 3−オキソ−4−アンドロステン−17β−カルボン酸
(4.0g、12.5ミリモル)、2,6−ジ−t−ブ
チル−4−メチルピリジン(8.304g、31ミリモ
ル)及びトリフルオロメタンスルホン酸無水物(9.2
8g、33ミリモル)のメチレンクロリド(40ml)溶
液を22℃で2時間攪拌し、次いで5℃で16時間保っ
た。有機溶媒を蒸発し、残留物を水(1.0ml)及び4
−ジメチルアミノピリジン(4.5g)を含むテトラヒ
ドロフラン(200ml)に溶解した。この混合物を22
℃で20時間攪拌し次いで2規定HClで酸性にした。
有機溶媒を除去し、メチレンクロリドに溶解した残留物
をシリカゲル(400g)のカラムにかけた。0.4%
のギ酸(88%)を含むCH2 Cl2 :エチルエーテ
ル、9:1混合物で溶出させ純粋な生成物6.2gを得
た。一部分をアセトニトリルで摩砕して分析用サンプル
とした。 融点140〜150℃(分解) 元素分析 計算値:C,56.24;H,6.07 実測値:C,56.71;H,6.20
【0037】実施例2 S−(2−ピリジル)−3−(トリフルオロメタンスル
ホニルオキシ)−3,5−アンドロスタジエン−17β
−チオカルボキシレート 工程B(ルート1) ステロイダル酸(6.2g、14.9ミリモル)、トリ
フェニルホスフィン(9.92g、38ミリモル)及び
2,2′−ジピリジルジスルフィド(8.68g、3
9.5ミリモル)のトルエン(40ml)溶液を窒素雰囲
気下24℃で16時間攪拌した。反応混合物を3:1の
シクロヘキサン:酢酸エチルでシリカゲル(600g)
に直接通して溶出させた。所望の生成物を含む画分を合
せガラス状のチオピリジルエステル5.62gが残るま
で濃縮した。この物質を適切なNMR及びMASSスペ
クトルにより構造を確認して直接次の実施例に使用し
た。
【0038】実施例3 17β−〔4′−(t−ブチルジメチルシロキシ)ベン
ゾイル〕−3,5−アンドロスタジエン−3−イル ト
ルフルオロメタン スルホネート 工程C(ルート1) 実施例2のチオピリジルエステル(3.0g、5.5ミ
リモル)の−50℃のTHF(30ml)溶液へ、4−
(t−ブチルジメチルシロキシ)−フェニルブロミド
(11.2g、39ミリモル)とマグネシウム(2.4
4g)とのTHF(160ml)中での反応から製造した
グリニヤール試薬(60ml)をゆっくり添加した。−5
0℃で1時間攪拌後、この混合物を20℃まで温め、
1:1のメチレンクロリド:飽和塩化アンモニウム水溶
液の混合物(200ml)で希釈した。この層をよく混合
し次いで分離した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液
で洗浄し、次いで乾燥し残留物が約6gになるまで蒸発
させた。この残留物を20:1のヘキサン/ジエチルエ
ーテルでシリカゲル(380g)に通して溶出させた。
初期の画分は1.21gのビス付加物、17β−(α,
4,4′−トリヒドロキシベンズヒドリル)−3,5−
アンドロスタジエン−3−イルトリフルオロメタンスル
ホネート、を含み、これはそのMASS及びNMRスペ
クトルにより固定した。続く溶出液は1.6gの標記化
合物を与え、この構造はそのNMR及びMASSスペク
トルデータにより確認した。
【0039】実施例4 17β−〔4′−t−ブチルジメチルシロキシ)ベンゾ
イル〕−3,5−アンドロスタジエン−3−カルボン酸
メチル 工程D(ルート1) 実施例3の生成物(1.6g、2.5ミリモル)、トリ
フェニルホスフィン(84mg、0.32ミリモル)、パ
ラジウムジアセテート(32mg、0.14ミリモル)、
トリエチルアミン(0.96ml、0.7g、7ミリモ
ル)、メタノール(24ml)及びジメチルホルムアミド
(24ml)から調整した溶液へ一酸化炭素ガスを激しく
攪拌させながら24℃で2時間バブルさせた。この溶液
を次いで一酸化炭素雰囲気下16時間攪拌した。この溶
液を酢酸エチルで希釈し、濾過し、濾過物をよく水洗浄
した。乾燥後、有機層を蒸発させ非結晶性の残留物を
得、これを20:1のヘキサン/ジエチルエーテルを用
いるシリカゲル上のクロマトグラフィーを行った。標記
化合物(1.58g)を非結晶性物質として単離し、適
切なNMR及びMASSスペクトルは構造を支持した。
【0040】実施例5 17β−(4−ヒドロキシベンゾイル)−3,5−アン
ドロスタジエン−3−イル カルボン酸メチル 脱保護方法G(ルート1) 前記実施例4の生成物(1.58g、2.9ミリモル)
のTHF(32ml)溶液を0℃に冷却し氷酢酸(0.5
3ml)及びTHF中の1.0モルテトラブチルアンモニ
ウムフルオリド(3.17ml)で処理した。窒素雰囲気
下0℃で1時間攪拌後、この溶液を100mlずつの酢酸
エチル及び飽和重炭酸ナトリウム水溶液で処理した。分
離した水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を
水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥(Na2
SO4 )し、蒸発させた。残留物(1.35g)は非結
晶性の固体であり適切なNMR及びMASSスペクトル
を有していた。アセトニトリルから結晶化させたサンプ
ルは融点208〜210℃であった。 元素分析 計算値:C,77.39;H,7.89 実測値:C,77.19;H,7.73
【0041】実施例6 17β−(4−ヒドロキシベンゾイル)−3,5−アン
ドロスタジエン−3−イル カルボン酸 工程E(ルート1) 水酸化カリウムの10%水溶液(10ml)及びメタノー
ル(160ml)の混合物中の実施例5の生成物(1.4
2g、3.27ミリモル)の溶液を窒素雰囲気下15分
間還流した。冷却した溶液を酢酸エチル(200ml)で
希釈し、水及び生成物を酸性にするのに十分な濃塩酸
(200ml)で処理した。水層を酢酸エチルで抽出し、
合わせた酢酸エチル溶液を水及び飽和塩化ナトリウム水
溶液で継続的に洗浄した。溶液を乾燥(Na2 SO4
し、白色固体1.0gが得られるまで濃縮した。メタノ
ールからの再結晶は標記化合物700mgを与えた。m.
p.295℃(dec)。 γmax;268nm(E=29,500) C27324 3/4H2 Oとしての元素分析 計算値:C,74.71;H,7.77 実測値:C,74.55;H,7.46
【0042】実施例7 3−メトキシ−3,5−アンドロスタジエン−17β−
カルボン酸 工程F(ルート3) メタノール(98ml)及びトリメチルオルトホーメート
(20.3ml)の混合液中の3−オキソ−4−アンドロ
ステン−17β−カルボン酸(7.0g、22ミリモ
ル)の懸濁液を2,4−ジニトロベンゼンスルホン酸二
水和物(560mg)で24℃で処理した。この反応混合
物はすぐに透明になり次いで沈澱物が形成した。15分
間攪拌後反応液をピリジン(約1.7ml)で中和した。
水を添加し沈澱した固体を濾過し、水で良く洗浄し次い
で乾燥して白色固体(m.p.203〜208℃)を7
g得た。酢酸エチルからの再結晶によりTLC、及びス
ペクトルデータ(NMR及びMASSスペクトル)で分
析して純粋な標記化合物4.65gを得た。
【0043】実施例8 S−(2−ピリジル)−3−メトキシ−3,5−アンド
ロスタジエン−17β−チオカルボキシレート 工程B(ルート3) 実施例7の生成物(4.1g、12.4ミリモル)、
2,2′−ジピリジルジスルフィド(5.6g、25.
5ミリモル)及びトリフェニルホスフィン(6.72
g、25.6ミリモル)のトルエン(30ml)溶液を窒
素雰囲気下24℃で16時間攪拌した。反応液を濃いゴ
ム状になるまで濃縮し、このゴム状物質を9:1のシク
ロヘキサン/酢酸エチルを用いてシリカゲル(300
g)にかけることで溶出させた。所望のチオピリジルエ
ステルは明るい黄色物質から溶出し、そのNMRスペク
トル及びTLC(4:1のシクロヘキサン/酢酸エチ
ル、シリカゲル)により純粋な物質3.2gを得た。
【0044】実施例9 17β−ベンゾイル−4−アンドロステン−3−オン 工程C(ルート3) 実施例8からのチオピリジルエステル(2.95g、
7.0ミリモル)のTHF(45ml)溶液へフェニルマ
グネシウムクロリドの2.0モルのTHF溶液(5.9
ml)を窒素雰囲気下−78℃で滴下した。−78℃で1
時間放置後、その反応物を−30℃まで温めそして20
分間保った。反応物をメチレンクロリド及び2Nの塩酸
水溶液(10ml)の混合物で希釈し、次いで攪拌しなが
ら室温まで温めた。層を分離し、有機層を1N水酸化ナ
トリウム水溶液、水そして飽和塩化ナトリウム水溶液で
継続して洗浄した。蒸発により得られた残留物を2NH
Cl(15ml)を含む10%水性メタノールで溶解させ
た。24℃で6時間攪拌後、溶液を濃縮し、残留物をメ
チレンクロリド中へ溶解した。この溶液を水洗浄、乾
燥、蒸発させた。残留物をメチレンクロリド/酢酸エチ
ルから結晶化させ標記化合物を2回に分けて得た。全収
量1.45g、m.p.171〜173℃。 元素分析 計算値:C,82.93;H,8.56 実測値:C,83.10;H,8.76
【0045】実施例10 17β−ベンゾイル−3−トリフルオロメタンスルホニ
ルオキシ−3,5−アンドロスタジエン 工程A(ルート3) 実施例9からのジケトステロイド(1.3g、3.46
ミリモル)、及び2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル
ピリジン(9.92mg、4.83ミリモル)のメチレン
クロリド(15ml)溶液へトリフルオロメタンスルホン
酸無水物(1.46g)を0℃で添加した。24℃でこ
の反応は着色し、暗くなりそして沈殿物が形成した。3
0分後、反応物をメチレンクロリドで希釈し濾過した。
濾液を素早く5N塩酸、水、飽和重炭酸ナトリウム水溶
液そして飽和塩化ナトリウム水溶液で継続して洗浄し
た。蒸発で得た残留物をより速く不純物を取り除くため
に、9:1のシクロヘキサン/酢酸エチルでシリカゲル
(100g)上のクロマトグラフィーを行った。続く溶
出液は標記化合物、1.21gを与え、これはそのMA
SS及びNMRスペクトルにより同定した。この物質は
次の実施例に直接使用した。
【0046】実施例11 17β−ベンゾイル−3,5−アンドロスタジエン−3
−カルボン酸メチル 工程D(ルート3) 標記化合物は実施例4で述べた方法に類似した方法によ
り実施例10の生成物から75%の収率で製造した。標
記化合物、m.p.121〜123℃は、提唱する構造
に従うNMR及びMASSスペクトルを有していた。
【0047】実施例12 17β−ベンゾイル−3,5−アンドロスタジエン−3
−カルボン酸 工程E(ルート3) 実施例11の生成物の加水分解は、アセトニトリルから
の再結晶後、標記化合物を与えた。m.p.222〜2
25℃、γmax:265nm(ε=31,000)、
240nm(肩、ε=28,300)。 元素分析 計算値:C,80.16;H,7.97 実測値:C,80.10;H,7.99
【0048】実施例13 17β−シクロヘキシルカルボニル−4−アンドロステ
ン−3−オン 工程C(ルート3) シクロヘキシルマグネシウムクロリドとチオピリジルエ
ステル(実施例9と類似、実施例9で述べた方法と同様
な処理)との反応は標記化合物を与えた。m.p.15
9〜161℃ 元素分析 計算値:C,81.63;H,10.01 実測値:C,81.36;H,9.77
【0049】実施例14 17β−シクロヘキシルカルボニル−3−トリフルオロ
メタンスルホニルオキシ−3,5−アンドロスタジエン 工程A(ルート3) 実施例13の生成物を実施例10の方法と類似の方法に
よって処理し標記化合物を得た。これはそのNMR及び
MASSスペクトルにより同定した。
【0050】実施例15 17β−シクロヘキシルカルボニル−3,5−アンドロ
スタジエン−3−カルボン酸メチル 工程D(ルート3) 標記化合物は実施例4で記載した方法と同様な方法によ
り実施例13の生成物から製造した。その粗生成物はM
ASS及びNMRスペクトルにより同定し、次の実施例
に直接使用した。
【0051】実施例16 17β−シクロヘキシルカルボニル−3,5−アンドロ
スタジエン−3−カルボン酸 工程E(ルート3) 実施例15の生成物の加水分解(実施例12の方法と類
似)は、アセトニトリルからの再結晶後、標記化合物を
与えた。m.p.217〜220℃。 γmax:266nm(ε=27,100)
【0052】実施例17 23−メチル−21−ノル−4−カルエン−3,20−
ジオン 工程C(ルート3) イソ−ブチルマグネシウムクロリドとチオピリジルエス
テルとの反応(実施例9に類似)そして実施例9で記載
した方法と同様な処理により標記化合物を得た。m.
p.121〜123℃ 元素分析 計算値:C,80.85;H,10.18 実測値:C,80.78;H,10.38
【0053】実施例18 23−メチル−3−トリフルオロメタンスルホニルオキ
シ−21−ノル−3,5−カラジエン−20−オン 工程A(ルート3) 実施例17の生成物を実施例10と同様な方法に従って
処理することにより標記化合物を得た。TLC(シリカ
ゲル、4:1 シクロヘキサン/酢酸エチル)により純
粋化し、そのNMR及びMASSスペクトルにより同定
した。
【0054】実施例19 3−カルボメトキシ−23−メチル−21−ノル−3,
5−カラジエン−20−オン 工程D(ルート3) 標記化合物は実施例4で記載した方法と同様な方法によ
り実施例18の生成物から製造した。この生成物は調整
したTLCにより分離し、そのNMR及びMASSスペ
クトルによって同定し、次の実施例に直接使用した。
【0055】実施例20 3−カルボキシ−23−メチル−21−ノル−3,5−
カラジエン−20−オン 工程E(ルート3) 実施例19の生成物の加水分解は、酸性化及びアセトニ
トリルからの再結晶後、標記化合物を与えた。 m.p.221〜223℃、γmax:263nm(ε
=14,200) C25363 0.2H2 Oとしての元素分析 計算値:C,77.35;H,9.45 実測値:C,77.47;H,9.46
【0056】実施例21 3−カルボメトキシ−3,5−アンドロスタジエン−1
7β−カルボン酸 工程D(ルート2) 実施例1の生成物(3.0g、6.7ミリモル)の1:
1のメタノール/DMF(100ml)溶液をトリエチル
アミン(1.35g)、トリフェニルホスフィン(15
6mg)及び酢酸パラジウム(60mg)の存在下一酸化炭
素と反応させた。この反応は処理溶媒としてクロロホル
ムを使用し、実施例4の方法と類似した方法で行った。
0.5%のギ酸を含む2:1のヘキサン/エチルエーテ
ルを溶出液とするシリカゲル上のクロマトグラフィーで
標記化合物700mgを得、これはそのNMR及びMAS
Sスペクトルによって同定した。相当する二酸物及びジ
エステル体も単離した。
【0057】実施例22 S−(2−ピリジル)−3−カルボメトキシ−3,5−
アンドロスタジエン−17β−チオカルボキシレート 工程B(ルート2) 実施例2と類似の方法を用い、実施例21の生成物を標
記化合物へ変換した。これはそのNMR及びMASSス
ペクトルの特徴を示した。
【0058】実施例23 17β−〔4′−(t−ブチルジメチルシロキシ)ベン
ゾイル〕−3,5−アンドロスタジエン−3−カルボン
酸メチル 工程C(ルート2) 実施例3で記載した方法により、前記実施例の生成物を
4−t−ブチルジメチルシロキシフェニルマグネシウム
ブロミドと反応させ、クロマトグラフ処理後、類似する
非結晶性固体としての標記化合物を得た。この物質は実
施例4の生成物と一致するNMRスペクトルを有してい
た。
【0059】実施例24 α−アダマンタミン塩酸塩1.49g(8ミリモル)の
メタノール中の溶液を、メタノール中のナトリウムメト
キシドの2.17Mの溶液3.68mlで中和した。減圧
下で溶剤を除き、残渣を無水テトラヒドロフランの15
ml中に溶解した。この溶液に、実施例8からのチオピリ
ジルステロイド(423mg、1.0ミリモル)を攪拌し
ながら加えた。得られた溶液を24℃において16時間
攪拌した。溶剤を蒸発し、残渣を塩化メチレンに溶解
し、稀塩酸、水0.5N水酸化ナトリウム溶液および水
で逐次洗浄した。蒸発して得られた残渣を、2N−塩酸
1.0mlを含有するメタノールの20mlに溶解した。1
6時間放置した後に、この溶液を濃縮した。残渣を塩化
メチレンに溶解し、その溶液を重炭酸ナトリウムの水溶
液および水で洗浄した。乾燥し、濃縮して非結晶性固体
500mgを得た。アセトニトリルから結晶させて標題の
化合物330mgを得た。 m.p.244〜246℃ 元素分析 計算値:C,80.13;H,9.64;N,3.12 実測値:C,79.83;H,9.62;N,3.22
【0060】実施例25 N−(2−アダマンチル)−3−(トリフルオロメタン
スルホニルオキシ)−3,5−アンドロスタジエン−1
7β−カルボキシアミド 工程A(ルート3) 実施例24からのアダマンチルアミド(350mg、0.
73ミリモル),2,6−ジ−tert−ブチル−4−
メチルピリジン(211mg、1.03ミリモル)および
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(416mg、1.
48ミリモル)の塩化メチレンの5mlの溶液を0℃にお
いて調製した。この混合物を室温にあたため、24℃に
2.5時間保持した。塩化メチレンをさらに加え、この
溶液を希塩酸、重炭酸ナトリウムの希溶液および水で逐
次洗浄した。濃縮して得られた残渣を、2000mのシ
リカゲルのプレート3枚上で、塩化メチレン中の5%ア
セトンで溶離して、出発物質と標題の化合物とを単離し
た。標題の化合物は376mgであり、NMRおよび質量
スペクトルによって同定した。
【0061】実施例26 N−(2−アダマンチル)−3−カルボメトキシ−3,
5−アンドロスタジエン−17β−カルボキシアミド 工程D(ルート3) 前記の実施例25の生成物350mg(0.623ミリモ
ル)、トリフェニルホスフィンの13.5mg(0.02
4ミリモル)、パラジュウムジアセテートの5.4mg
(0.048ミリモル)およびトリエチルアミンの12
6mgのメタノールとジメチルホルムアミドとの1:1混
合物中の溶液に、24℃において一酸化炭素をバッブリ
ングした。この溶液を一酸化炭素の雰囲気下に2.5日
間保持した。この溶液に、酢酸エチル、次に水を加え
た。層を混合し、次に分離した。有機層を乾燥し、蒸発
した。残渣を、シリカゲルプレートの4枚上で、塩化メ
チレン中の2%アセトンで溶離した。主生成物は230
mgであり、NMRおよび質量スペクトルによって、標題
の化合物として同定した。
【0062】実施例27 N−(2−アダマンチル)3−カルボキシ−3,5−ア
ンドロスタジエン−17β−カルボキシアミド 工程E(ルート3) 前記実施例26の生成物120mg(0.24ミリモル)
の、メタノール中の水酸化カリウムの10%溶液の25
ml中の溶液を、1時間還流下に加熱した。この溶剤を蒸
発し、残渣を希塩酸で酸性にした。酢酸エチル抽出物を
水洗し、乾燥し、蒸発した。残渣をアセトニトリルから
結晶化して、標題の化合物60mgを得た。 m.p.214〜216℃ γmax:268nm(ε=31,800) 元素分析 計算値:〔C3143NO3 0.5H2 Oとして〕 C,76.50;H,9.11;N,2.88 実測値:C,76.58;H,9.35;N,2.96
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リチヤード エル.トルマン アメリカ合衆国,07060 ニユージヤーシ イ,ウオーレン,アツパー ウオーレン ウエイ 29 (72)発明者 グール エフ.パテル アメリカ合衆国,07946 ニユージヤーシ イ,ミリングトン,ノツテインガム ウエ イ 60

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の構造式: 【化1】 (式中、RはC1 −C6 線状または分枝したアルキル;
    3 −C8 シクロアルキル、これはC1 −C4 アルコキ
    シまたはC1 −C4 線状/分枝したアルキルで置換する
    ことができる;C6 −C12アリール、これは1またはそ
    れ以上の−OH,−OC1 −C4 アルキル,C1 −C4
    アルキル、−(CH2 m OH,−(CH2 n COO
    H,保護された−OHを含む、で置換することができ、
    ここでmは1から4、nは1から3である。)の化合物
    及び医薬的に許容される塩またはそのエステル体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の化合物の治療学的有効量
    及び医薬的に許容される担体から成る医薬組成物。
  3. 【請求項3】 以下の構造式: 【化2】 (式中、RはC1 −C6 線状または分枝したアルキル;
    3 −C8 シクロアルキル、これはC1 −C4 アルコキ
    シまたはC1 −C4 線状/分枝したアルキルで置換する
    ことができる;C6 −C12アリール、これは1またはそ
    れ以上の−OH,−OC1 −C4 アルキル,C1 −C4
    アルキル、−(CH2 m OH,−(CH2 n COO
    H,保護された−OHを含む、で置換することができ、
    ここでmは1から4、nは1から3である。)の化合物
    及び医薬的に許容される塩またはそのエステル体であ
    る。
JP25272691A 1990-06-28 1991-06-28 テストステロン 5α−還元酵素阻害剤としての17β−アシル−3−カルボキシ−アンドロスタ−3,5−ジエン類 Pending JPH0592989A (ja)

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