JPH0587584U - 捜索監視装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 捜索監視装置に、測距機能を具備させて目標
物までの距離情報を即時に得ることを目的としたもので
ある。 【構成】 測距レンズ部２に送受光用の反射ミラー１３
と１６を設け、光軸線にサブミラー１４とビームスプリ
ッタ１５を設ける。発振部３に照射ビーム光用の発振器
１７と距離測定用の発振器１８を設け、ビーム光の送受
に送光器１９と受光器２０を設ける。混合器２１と混合
器２２出力を比較検出する位相比較器２３を設け、位相
パルスの計数に計数器２４と距離表示の表示器２５を設
ける。 【効果】 測距に使用する光学系レンズを本来の赤外線
撮像系のレンズと干渉を起こさない様な配置構成とした
ので、目標物体の画像を確認しながら、即時に測距して
距離情報を得ることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、海上での捜索および監視を業務とする船舶に設置されている装置 に、距離情報を得るための測距機能を構成する捜索監視装置に関するものである 。

【０００２】

【従来の技術】

従来、船舶用の捜索監視装置は目標物体から放射される赤外線を検知して、赤 外画像として表示する撮像系と、船体の動揺に対して画像を安定化させる姿勢制 御系とで構成されている。図３にその構成を示す。図において、５は赤外画像を 映し出す表示部、６は捜索および画像表示等を操作、制御するための操作部、７ は赤外画像を検出するための赤外線撮像部、８は入射した赤外線を受光する赤外 線用レンズ部、９は赤外線を検知するＩＲセンサ、１０はＩＲセンサ９からの検 出信号を変換するための信号処理部、１１は赤外線撮像部７の動揺を抑制して制 御するための姿勢制御部、１２は赤外線撮像部７を駆動させる駆動機構部、２６ は赤外線を撮像するための対物レンズ、２７は赤外線を集光する集光レンズであ る。

【０００３】 次に動作について説明する。海面あるいは目標物体等の温度を持っている物体 は、総て電磁波を放射しており、赤外線領域の波長帯のものを赤外線撮像部７の 赤外線用レンズ部８を入射した後、集光レンズ２７に集められてＩＲセンサ９に て電気信号に変換される。 次に、変換された出力信号は信号処理部１０において、増幅あるいは補正等を 受けた映像信号として、表示部５へ送られて、この映像信号を温度分布を持った 赤外線画像として表示する。操作部６は、撮像目標を捜索するための操縦制御が でき、これを操作して赤外線撮像部７を旋回または俯仰方向へ自在に動作させる ものである。駆動機構部１２は赤外線撮像部７を搭載して、操作部６からの操作 指示に従い、旋回・俯仰・回転の３軸を駆動制御しかつ船体の動揺から赤外線撮 像部７の指向方向を安定化して、画像の動揺および回転を抑えるという動揺修正 機能を有する。そして、駆動機構部１２からの変位量は、角度信号として姿勢制 御部１１に送られ、旋回、俯仰、回転についての姿勢状態の制御が実行される。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来の船舶用捜索監視装置は、以上のような構成になっているが、目標物体の 捜索および探知という点においては、画像として捕えて方位等の確認は可能であ るが、その目標物体までの距離が不明であった。そして、距離を知るにはレーダ 装置の他の手段を利用せざる得ず、情報として重要となる距離について即時に対 応できないという問題点があった。

【０００５】 この考案は、このような課題を解消するためになされたもので、距離情報が目 標探知と同時に知ることができ、また測距機能を簡便なものとする捜索監視装置 を得ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案に係わる捜索監視装置は、測距を実行するための発振部を有し、この 発振部を動作させるためのスイッチ部を設けて、発振部から出力されるビーム光 を視軸線上に合致させるための反射ミラーと視軸線上にあるビーム光を撮像系の 光軸に通過させるサブミラーを有し、反射して戻ってきた反射ビーム光をビーム スプリッタと反射ミラーで受ける光学的な機能を設けたものである。

【０００７】

【作用】

この考案においては、発振部から出力されるビーム光を反射ミラーで視軸線上 に合致させ、撮像部の赤外線用レンズ系と干渉しないようにサブミラーで光軸の 中心へビーム光を送り出し、戻ってきた反射ビーム光をビームスプリッタと反射 ミラーで、受光し、信号検波した後に測距を実行し、距離情報を得て表示する。

【０００８】

【実施例】 以下、この考案の一実施例を図について説明する。図１は全体の構成で図１に おいて、１は距離情報を得るための測距部、２は光軸を所定の視軸線に合致ある いは変更させる測距レンズ部、３はビーム光を出力する発振部、４はこの発振部 を動作させるスイッチ部、５は画像を表示する表示部、６は捜索と画像表示を操 作するための操作部、７は赤外線を映像化するための赤外線撮像部、８は入射す る赤外線を受ける赤外線用レンズ部９はこの赤外線用レンズ部において集光した ものを電気信号に変換するＩＲセンサ、１０はこのＩＲセンサで変換された電気 信号を映像信号として処理する信号処理部、１１は表示部５に映し出された画像 の安定を維持する姿勢制御部、１２は測距部１と赤外線撮像部７を駆動する駆動 機構部である。図２は、図１における測距部１の内部構成であり、測距レンズ部 ２と発振部３の詳細な構成図である。図２において、１３はビーム光を視軸線上 に合致させる反射ミラー、１４は視軸線上にあるビーム光を撮像系の光軸を通過 させるためのサブミラー、１５はこのサブミラーに付加して配置され反射ビーム 光を受けるビームスプリッタ、１６はこのビームスプリッタからの反射ビーム光 を受ける反射ミラー、１７はビーム光を発生させる発振器、１８は距離測定用の 基準発光源となる発振器、１９は発振器１７からのビーム光を送り出す送光器、 ２０は反射ミラー１６で反射して戻ってきた反射ビーム光を受光する受光器、２ １は発振器１８の出力と送光器１９の出力とをミキシングする混合器、２２は発 振器１８の出力と受光器２０の出力とをミキシングする混合器、２３はミキシン グされた後の混合器２１と混合器２２の各々の出力を比較するための位相比較器 、２４はこの位相比較器２３で検出される位相差パルスを計数する計数器、２５ はこの計数器２４で計数された値に対応する距離数を表示する表示器、２６は赤 外線を撮像するための対物レンズ、２７は赤外線を集光する集光レンズである。

【０００９】 次に前記実施例の動作について説明する。測距部１は赤外線撮像部７と連接し て搭載されて、駆動機構部１２により支持される構成となっている。まず目標物 体を捜索するために、操作部６において赤外線撮像部７を駆動させ、表示部５へ 赤外線画像を映し出して目標物体が探知された時点で測距を実行することになる 。測距の方法は、ここではレーザー光を発光源として利用し、発振器１７から出 力されたレーザー光が、送光器１９によって、ビーム光として放射され、測距レ ンズ部２に内蔵されている反射ミラー１３を経て、撮像系の光軸上に位置するサ ブミラー１４に送られ、対物レンズ２６の視軸線上を通過してビーム光が送出さ れる。このようにして送出されたビーム光が、目標物体に到達して反射されて戻 ってきた反射ビーム光は、再び対物レンズ２６の視軸線上を通過し、今度はビー ムスプリッタ１５で受けた後に、反射ミラー１６によって受光器２０へ入力され ることになる。 ここで、反射ミラー１３と反射ミラー１６およびサブミラー１４とビームスプ リッタ１５の配置は、赤外線撮像系の本来の機能に支障を及ぼさないように、即 ち、対物レンズ２６と集光レンズ２７とに光学的な干渉を起こさないよう考慮し た。次に、発振器１８は距離測定のために使用する発振器であり発振器１７と同 様のレーザー光を利用する。発振器１８の出力と送光器１９からの出力（ビーム 光）とを混合器２１でミキシング合成して振幅変調をかける。また、同様に、発 振器１８の出力と受光器２０からの出力（反射ビーム光）とを混合器２２でミキ シング合成して振幅変調をかける。 このようにして得られた各々の振幅変調された出力を位相比較器２３で比較検 出され、位相差を検出することにより距離が算出できることになる。この位相差 の出力は連続的なパルス波形であり、計数器２４において計数される。ここで、 連続的なパルス波形を所定の範囲内でカウントするための開始および終了のタイ ミングは、スイッチ部４において決定される。 こうしてパルス数が計測された後に、表示器２５へ計測数が入力される。表示 器２５では計測数に対応する距離が換算表示されて出力信号となり、この出力信 号が表示部５へ送られて撮像画面に表示され、距離情報を得ることを可能とする ものである。なお、上記実施例は、測距のためにレーザー光を利用しているが、 他の光源に換えることも可能である。たとえば、発振器１７と発振器１８が、タ ングステン水銀等であっても良く、前記実施例と同様の効果を得ることができる 。

【００１０】

【考案の効果】 以上のように、この考案によれば、目標物体までの測距が確実かつ簡便に実施 できて、測距に使用する光学系レンズを本体の赤外線撮像系のレンズと干渉を起 こさない様な配置構成としたので、目標物体の赤外線画像を確認しながら、即時 に測距して距離情報の入手を可能とする。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例による捜索監視装置を示す
構成図である。

【図２】この捜索監視装置における測距部の機能を示す
構成図である。

【図３】従来の捜索監視装置を示す全体構成図である。

【符号の説明】

１ 測距部 ２ 測距レンズ部 ３ 発振部 ４ スイッチ部 ５ 表示部 ６ 操作部 ７ 赤外線撮像部 ８ 赤外線用レンズ部 ９ ＩＲセンサ １０ 信号処理部 １１ 姿勢制御部 １２ 駆動機構部 １３ 反射ミラー １４ サブミラー １５ ビームスプリッタ １６ 反射ミラー １７ 発振器 １８ 発振器 １９ 送光器 ２０ 受光器 ２１ 混合器 ２２ 混合器 ２３ 位相比較器 ２４ 計数器 ２５ 表示器 ２６ 対物レンズ ２７ 集光レンズ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 測距を実行するための光源となる発振器
   と、この発振器からのビーム光を送り出す送光器と、こ
   のビーム光を視軸線上に合致させる反射ミラーと、この
   ビーム光を視軸線上にある撮像系の光軸を通過して送出
   させるためのサブミラーと、反射して戻ってくる反射ビ
   ーム光を受けるビームスプリッタと、このビームスプリ
   ッタからの反射ビーム光を受ける反射ミラーと、この反
   射ビーム光を受け取る受光器と、測定用としての基準発
   光源となる発振器と、この発振器の出力と前記送光器の
   出力とをミキシングし振幅変調をかける混合器と、この
   発振器の出力と前記受光器の出力とをミキシングし振幅
   変調をかける混合器と、このミキシング後の出力を比較
   する位相比較器と、この位相比較器で検出される位相差
   パルスを計数する計数器と、計数するためのスタートお
   よびストップのタイミング機能を有するスイッチ部と、
   計数された値に対応する目標までの距離を表示する表示
   器を備えた捜索監視装置。