JPH058159U - バルブステムシール - Google Patents

バルブステムシール

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Publication number
JPH058159U
JPH058159U JP055485U JP5548591U JPH058159U JP H058159 U JPH058159 U JP H058159U JP 055485 U JP055485 U JP 055485U JP 5548591 U JP5548591 U JP 5548591U JP H058159 U JPH058159 U JP H058159U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve stem
seal
grooves
oil
seal lip
Prior art date
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Pending
Application number
JP055485U
Other languages
English (en)
Inventor
義信 上野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Arai Seisakusho Co Ltd
Original Assignee
Arai Seisakusho Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH058159U publication Critical patent/JPH058159U/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 オイルリーク量の下限値の増加に対応させる
とともに、オイルリーク量のばらつきを少なくし、バル
ブステムとバルブガイドの焼き付きを確実に防止させる
ことのできるバルブステムシールを提供する。 【構成】 シールリップ4の内周面の少なくともバルブ
ステム5との接触部分に、複数の溝12を前記バルブス
テムの軸方向に配向させるとともに、周方向に所定間隔
毎に配設したことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、自動車等に搭載されているエンジンのバルブステムの密封装置とし て用いられるバルブステムシールに係り、特に、所望のオイルリーク量に対する ばらつきを少なくし、安定したオイルリーク量を得るバルブステムシールに関す る。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のバルブステムの密封装置として用いられるバルブステムシール は、オイルを密封するとともに、バルブステムとバルブガイドとの焼き付きを防 止するため、適量のオイルを洩らすようにされている。
【0003】 図5は、このようなバルブステムシール1の一般的なものの要部を示すもので あり、環状の補強環2のフランジ端3の内周部にゴム様弾性体等で製せられたシ ールリップ4が一体に焼き付けられている。そして、シールリップ4は、バルブ ステム5と適宜な締め代Sを有し、前記バルブステム5と接触するシールリップ の先端6は、所定の曲率を持った曲面形状とされている。さらに、前記シールリ ップの先端6から密封側Oに向けて拡径された所定の油面角αを有する油面部7 と、前記シールリップの先端6からバルブガイド側Aに向けて拡径された所定の シール角βを有するシール面8を有している。そして、バルブステムシール1の オイルリーク量を調整するために、シールリップ4に設けたシール面8のシール 角β、油面部7の油面角α、シールリップの先端6の形状を所定の値とされて構 成されている。
【0004】 また、図6に示すような、シールリップの先端6の背面に形成したスプリング ポケット10内に、シールリップ4をバルブステム5に向けて付勢させるガータ ースプリング9を装着させたバルブステムシール1では、前記したバルブステム シール1のオイルリーク量を調整する方法に加えて、さらにオフセット量δが適 宜な値とされて構成されていた。
【0005】 さらにまた、前記したバルブステムシール1と同一形状で、図7に示すような 、シールリップ4の内周部に、ふっ素樹脂膜11を有するバルブステムシール1 が知られている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来のものにおいては、バルブステムシール1のオイ ルリーク量を調整するには、シールリップ4の締め代S、シール角β、油面角α 、シールリップ先端の形状、オフセット量δ等を調整することで行っており、こ れらの方法により作成されたバルブステムシール1では、オイルリーク量の下限 値が小さく、また、ばらつきが多いという問題があった。
【0007】 また、近年のエンジンは高性能、高出力化され、バルブの数が増加する多弁化 傾向にあり、オイルリーク量の下限値が大幅に増加し、上限値は微増する様にな ってきており、従来のバルブステムシール1では、オイルリーク量の下限値が低 すぎて、バルブステム5とバルブガイドの焼き付きが生じてしまうという問題が あった。
【0008】 本考案は、前述した従来のものにおける問題点を克服し、オイルリーク量の下 限値の増加に対応させるとともに、オイルリーク量のばらつきを少なくし、バル ブステムとバルブガイドの焼き付きを確実に防止させることのできるバルブステ ムシールを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するため請求項1に記載の本考案のバルブステムシールは 、シールリップの内周面の少なくともバルブステムとの接触部分に、複数の溝を 前記バルブステムの軸方向に配向させるとともに、周方向に所定間隔毎に配設し たことを特徴としている。
【0010】 また、請求項2に記載の本考案のバルブステムシールは、請求項1において、 前記複数の溝は、バルブステムの軸方向に対して傾斜していることを特徴として いる。
【0011】 さらに、請求項3に記載の本考案のバルブステムシールは、請求項1において 、前記複数の溝は、バルブステムの軸方向に対して相反する方向に傾斜しており 、互いに交差していることを特徴としている。
【0012】
【作用】
請求項1に記載の本考案のバルブステムシールによれば、シールリップの内周 面のバルブステムとの接触部分に設けた複数の溝を通して密封側のオイルがバル ブガイド側に洩れ、しかも、オイルリーク量を多くすることができるとともに、 オイルリーク量のばらつきを少なくでき、バルブステムとバルブガイドの焼き付 きを防止することができる。
【0013】 請求項2に示すように複数の溝を、バルブステムの軸方向に対して傾斜させる と、前述した請求項1に記載の作用の他に、バルブステムの回転方向に対応して 適正な潤滑を得ることができる。
【0014】 請求項3に示すように複数の溝を、バルブステムの軸方向に対して相反する方 向に傾斜させると、前述した請求項1に記載の作用の他に、前記複数の溝の間に オイルを滞留させることができ、潤滑膜をシールリップとバルブステムの間に長 期間に亘り安定して維持させることができ、シールリップとバルブステムとの焼 き付きや摩耗を防止させることができる。
【0015】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図1から図4により説明する。なお、前述した従来の ものと同一ないしは相当する構成については、図面中に同一の符号を付し、その 説明は省略する。
【0016】 図1は、本考案によるバルブステムシール13の第一実施例の要部を示してお り、環状の補強環2のフランジ端3の内周部には、ゴム様弾性体等で製せられた シールリップ4が一体に焼き付けられている。そして、シールリップ4は、バル ブステム5と適宜な締め代Sを有し、前記バルブステム5と接触するシールリッ プの先端6は、所定の曲率を持った曲面形状とされている。さらに、前記シール リップの先端6から密封側Oに向けて拡径され、所定の油面角αを有する油面部 7と、前記シールリップの先端6からバルブガイド側Aに向けて拡径された所定 のシール角βを有するシール面8を有している。
【0017】 また、図1に示すような、シールリップの先端6の背面に、シールリップ4を バルブステム5へ付勢させるガータースプリング9を装着するスプリングポケッ ト10が設けられており、このスプリングポケット10にガータースプリング9 が装着されている。
【0018】 そして、シールリップ4の内周面には、少なくともバルブステム5との接触部 分に、バルブステム5の軸方向に配向している複数の溝12,12…を、周方向 に所定間隔毎に、適宜の深さ、幅、形状をもって設けられている。
【0019】 つぎに、前述した構成からなる本実施例による作用を説明する。
【0020】 前述した構成からなる本考案のバルブステムシール13によれば、シールリッ プ4の内周面のバルブステム5との接触部分に設けた複数の溝12,12…を通 して密封側Oのオイルがバルブガイド側Aに洩れ、溝12の数を増すほど、また その幅を広くし、その深さを深くする等断面積を大きくするほどオイルリーク量 を多くすることができることとなり、溝12の数、幅、深さ等を適宜変更するこ とによりオイルリーク量を調整することができる。つまり、従来よりもオイルリ ーク量の下限値を増大させることができる。
【0021】 図2は、本考案の第二実施例を示すものであり、本実施例においては、前述し た第一実施例の複数の溝12,12…を、バルブステム5の軸方向に対して傾斜 させて、周方向に所定間隔毎に設けて形成されている。その他の構成は前記第一 実施例と同様である。
【0022】 このような構成の本実施例によれば、前述した第一実施例と同様の効果を奏す るとともに、バルブステム5の回転運動による、バルブステムシール13のシー ルリップ4を通過するオイルの運動方向に対応させることができる。すなわち、 バルブステム5の回転方向と、バルブステムシール13のシールリップ4に設け た複数の溝12,12…の傾斜方向を同一としたり、対向させたり、傾斜角度を 調整することにより、シールリップ4を通過するオイルの通過速度を調整させる ことができる。
【0023】 図3は、本考案の第三実施例を示すものであり、本実施例においては、前述し た第一実施例の複数の溝12,12…を、バルブステム5の軸方向に対して相反 する方向に傾斜させて、周方向に所定間隔毎に交差させている。その他の構成は 前記第一実施例と同様である。
【0024】 このような構成の本実施例によれば、、前述した第一実施例および第二実施例 と同様の効果を奏するとともに、バルブステムシール13のシールリップ4を通 過するオイルが、前記複数の溝12の交差部に暫時滞留することとなり、バルブ ステムシール13のシールリップ4とバルブステム5との間に潤滑膜が広範囲に 亘り形成され、バルブステムシール13のシールリップの先端6の摩耗を防止さ せることができる。
【0025】 つぎに、従来品であるバルブステムシール1と、本考案に基づいて製したバル ブステムシール13の比較試験として、本考案によるバルブステムシール13に 設けた前記複数の溝12以外の条件を同一としてオイルリーク量を調査した実験 結果を図4に示す。なお、本実験に用いた本考案によるバルブステムシール13 の複数の溝12は、バルブステム5の軸方向に対して相反する方向に傾斜させて 、周方向に所定間隔毎に交差させたものであり、バルブステム5に対する溝12 の傾斜角度を45度とし、溝のピッチを1.0mm,溝12の幅を0.15mm ,深さ0.1mmの断面略二等辺三角形に形成したものを用いた。
【0026】 この試験結果からも明白なように、本考案によるバルブステムシール13によ れば、従来のバルブステムシール1よりオイルリーク量の下限値を増大させ、オ イルリーク量の上限値を微増させることができ、さらに、オイルリーク量のばら つきを少なくさせることができる。
【0027】 また、本考案は当然、ガータースプリング9を使用しないバルブステムシール や、シールリップ4の内周にふっ素樹脂膜11を設けたバルブステムシールに適 用することができる。
【0028】 なお、本考案は前述した実施例に限定されるものではなく、必要に応じて種々 の変更が可能である。
【0029】
【考案の効果】
以上説明したように本考案のバルブステムシールによれば、オイルリーク量の 下限値を増加させるとともに、オイルリーク量のばらつきを少なくし、バルブス テムとバルブガイドの焼き付きを確実に防止させることができるという実用的な 効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のバルブステムシールの第一実施例を示
す要部の縦断面図
【図2】本考案の第二実施例を示す図1と同様の図
【図3】本考案の第三実施例を示す図1と同様の図
【図4】本考案によるバルブステムシールと従来のバル
ブステムシールのオイルリーク量試験結果を示す図
【図5】従来のバルブステムシールを示す要部の縦断面
【図6】ガータースプリングを使用した従来例を示す図
4と同様の図
【図7】ふっ素樹脂膜を使用した従来例を示す図4と同
様の図
【符号の説明】
2 補強環 4 シールリップ 5 バルブステム 6 シールリップの先端 7 油面部 8 シール面 9 ガータースプリング 10 スプリングポケット 11 ふっ素樹脂膜 12 溝 13 バルブステムシール

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールリップの内周面の少なくともバル
    ブステムとの接触部分に、複数の溝を前記バルブステム
    の軸方向に配向させるとともに、周方向に所定間隔毎に
    配設したことを特徴とするバルブステムシール。
  2. 【請求項2】 前記複数の溝は、バルブステムの軸方向
    に対して傾斜していることを特徴とする請求項1に記載
    のバルブステムシール。
  3. 【請求項3】 前記複数の溝は、バルブステムの軸方向
    に対して相反する方向に傾斜しており、互いに交差して
    いることを特徴とする請求項1に記載のバルブステムシ
    ール。
JP055485U 1991-07-17 1991-07-17 バルブステムシール Pending JPH058159U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006207820A (ja) * 2002-07-02 2006-08-10 Jtekt Corp 摺動部材および密封装置
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