JPH0580280A - 可変アパーチユア装置・光走査装置及び光走査方法 - Google Patents

可変アパーチユア装置・光走査装置及び光走査方法

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JPH0580280A
JPH0580280A JP4014288A JP1428892A JPH0580280A JP H0580280 A JPH0580280 A JP H0580280A JP 4014288 A JP4014288 A JP 4014288A JP 1428892 A JP1428892 A JP 1428892A JP H0580280 A JPH0580280 A JP H0580280A
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JP
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aperture
optical scanning
electro
variable aperture
temperature
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JP4014288A
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Inventor
Takashi Shibakuchi
孝 芝口
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電気光学効果を利用した可変アパーチュア素子
の電圧−光強度特性のずれを補正する。 【構成】電気光学結晶板1のアパーチュア領域に共通に
印加される、直流電源8からの直流バイアス電圧の極性
を、スイッチ回路7により所定の周期で反転させる。画
像信号に応じて、各アパーチュア部に印加される高周波
パルス信号の極性を切り替え、アパーチュア部を開放状
態にするときは、直流バイアス電圧と同極性に印加し、
遮断状態にするときは、直流バイアス電圧と逆極性に印
加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は可変アパーチュア装置
・光走査装置および光走査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光走査は、ファクシミリやデジタル複写
機等において広く実施されている。
【0003】近来、光走査において画素の大きさを変化
させて階調性を表現することが意図されている。階調性
表現のために画素の大きさを変えるには、被走査面を光
走査する光スポットのスポット径を、少なくとも副走査
方向において変化させる必要がある。
【0004】発明者は先に、このような光スポット径の
変換を可能ならしめる光学素子として、電気光学効果を
利用したものを提案した(特願平1−212632
号)。この光学素子は、2次の電気光学効果を有する電
気光学結晶板に微小なアパーチュア部の配列によりアパ
ーチュア領域を1方向に設定し、各アパーチュア部に独
立に所定方向の電界を作用させて、アパーチュア部を透
過するレーザー光束に偏光面の旋回を生ぜしめるように
したものであって、偏・検光子とともに使用することに
より各アパーチュア部を微小なシャッターとして使用で
き、開いたシャッターに相当するアパーチュア部の数を
変化させることによりレーザー光束径を変化させ、光ス
ポットの径を変換することができる。
【0005】発明者のその後の研究により、上記光学素
子は連続使用するとシャッター機能が経時的に変化し、
長時間の連続使用によりシャッター機能が常閉に近い状
態になる(以下、光ドリフトという)という問題がある
ことが分かった。この問題のため、上記光学素子を用い
て長時間の連続光走査を行なうと光走査不全が生じると
いう問題がある。また、上記光学素子は電気光学結晶板
の温度変化により特性が変化しやすく、光走査中の特性
変化は光走査不全につながる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記問題
を解決するためになされたものであって、長時間の連続
使用や環境温度等の変化にも拘らずシャッター機能が安
定している新規な可変アパーチュア装置の提供および、
この可変アパーチュア装置を用いた光走査装置および光
走査方法の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の可変アパ
ーチュア装置は、電気光学結晶板と、薄膜電極構造と、
直流電圧印加手段と、スイッチ回路と、偏光子及び検光
子とを有する。「電気光学結晶板」は、2次の電気光学
効果を有し、複数の微小なアパーチュア部を互いに近接
させて1方向に設定したアパーチュア領域を有する。
「薄膜電極構造」は、所定方向の電界をアパーチュア領
域の各アパーチュア部に独立に作用させるために電気光
学結晶板の外表面に形成される。「直流電圧印加手段」
は、アパーチュア領域に共通の直流バイアス電圧を印加
する。「スイッチ回路」は、直流電圧印加手段による印
加電圧の極性を切り替える。「偏光子及び検光子」は、
偏光方向を互いに直交させ、且つ偏光方向が上記電界の
方向と45度をなすようにして電気光学結晶板を挾むよ
うに配設される。上記電気光学結晶板は、薄膜電極構造
を通じて外部から画像信号に対応して各アパーチュア部
に作用される電界が高周波パルス信号により制御され
る。
【0008】請求項2の可変アパーチュア装置は、上記
請求項1の可変アパーチュア装置を構成する電気光学結
晶板、薄膜電極構造、直流電圧印加手段、スイッチ回
路、偏光子及び検光子に加えて、IC駆動素子を有す
る。「IC駆動素子」は、各アパーチュア部に作用され
る電界を制御するためのものであって、薄膜電極構造に
ワイヤボンディングされる。
【0009】電気光学結晶板のアパーチュア領域は「電
気光学結晶板の片面に互いに近接且つ分離した突起状の
アパーチュア部を1方向へ配列」して設定できるが(請
求項3)、「電気光学結晶板の両面に突起状のアパーチ
ュア部をそれぞれ列状に形成し、電気光学結晶板の厚み
方向から見て、表面側のアパーチュア部と裏面側のアパ
ーチュア部が、1方向に交互に密接して配列している」
ようにしてアパーチュア領域を設定しても良い(請求項
4)。あるいはまた、アパーチュア領域を「電気光学結
晶板の表・裏面間に設定」しても良い(請求項5)。ま
た、少なくとも、電気光学結晶板と高周波IC駆動素子
とを、スリットを有する同一のセラミック基板により一
体化することができる(請求項6)。請求項1の可変ア
パーチュア装置に関しても、請求項2ないし6記載の構
成が可能である。
【0010】請求項7記載の光走査装置は「上記請求項
2または3または4または5または6記載の可変アパー
チュア装置」を有する光走査装置であるが、可変アパー
チュア装置による光スポット系の変換を行うために、1
/2波長板と、1対のシリンダーレンズを必要とする。
【0011】この請求項7記載の光走査装置において
「可変アパーチュア装置」は、光源装置と光偏向手段と
の間に、アパーチュア領域の設定方向を副走査方向に対
応させて配設される。「1/2波長板」は、光源からの
平行なレーザー光束の偏光方向をアパーチュア領域の設
定方向に対して45度をなすように設定する。「一方の
シリンダーレンズ」は、1/2波長板を透過したレーザ
ー光束を主走査方向に対応する方向へ集束させて、可変
アパーチュア装置のアパーチュア領域設定部近傍に線像
として結像させる。「他方のシリンダーレンズ」は、可
変アパーチュア装置を透過したレーザー光束を主走査方
向に対応する方向において平行光束化する。
【0012】請求項8記載の光走査方法は、請求項7の
光走査装置を用いる光走査方法であり、「光走査に同期
して、可変アパーチュア装置を制御して、光走査におけ
る1画素の大きさを副走査方向において変化させる」こ
とを特徴とする。この場合、「主走査のパルス幅を制御
することにより、光走査における1画素の大きさを、主
・複走査方向において変化させる」こともできる(請求
項9)。
【0013】請求項10記載の可変アパーチュア装置
は、請求項1記載の可変アパーチュア装置において、
「電気光学結晶板が、スリットを有する熱良導体の支持
板にアパーチュア領域を上記スリット位置に合わせて装
荷され、電気光学基板の温度を直接的もしくは間接的に
検出する検温手段と、支持板の温度を変化させる温度変
化手段と、検温手段により検出される電気光学基板の温
度を温度変化手段により支持板を通じて所望の温度に制
御する制御手段とを有する」点を特徴とする。
【0014】請求項11記載の可変アパーチュア装置
は、請求項2または3または4または5または6記載の
可変アパーチュア装置において、「電気光学結晶板が、
スリットを有する熱良導体の支持板にアパーチュア領域
を上記スリット位置に合わせて装荷され、電気光学基板
の温度を直接的もしくは間接的に検出する検温手段と、
支持板の温度を変化させる温度変化手段と、検温手段に
より検出される電気光学基板の温度を温度変化手段によ
り支持板を通じて所望の温度に制御する制御手段とを有
する」点を特徴とする。
【0015】これら請求項10または11記載の可変ア
パーチュア装置において、電気光学基板の温度を直接的
に検出する検温手段としては「感熱素子」を使用でき、
間接的に検温する検温手段として「アパーチュア領域を
通過した光の強度を検出する光センサー」を利用できる
(請求項12)。また温度変化手段としては、発熱素子
やペルチエ素子を用いることができる。
【0016】請求項13および14記載の光走査装置
は、上記請求項7記載の光走査装置と同様の構成であ
り、請求項7記載の光走査装置との差異は、請求項13
記載の光走査装置では可変アパーチュア装置として請求
項10記載の可変アパーチュア装置が用いられる点にあ
り、請求項14記載の光走査装置では可変アパーチュア
装置として請求項11の可変アパーチュア装置が用いら
れる点にある。
【0017】上記請求項7または13または14記載の
光走査装置は、「可変アパーチュア装置のアパーチュア
領域により発生する1次以上の回折光成分を被走査面に
対して遮断するスリット部材を、可変アパーチュア装置
から被走査面に到る光路上に有する」ことができる(請
求項15)。
【0018】請求項16ないし23記載の光走査方法
は、請求項7または13または14または15記載の光
走査装置による光走査方法である。請求項16記載の光
走査方法は、「可変アパーチュア装置におけるアパーチ
ュア領域に共通の直流バイアス電圧の極性を所定の周期
で反転させる」ことを特徴とする。
【0019】請求項17の光走査方法は、請求項16記
載の光走査方法において、「可変アパーチュア装置の各
アパーチュア部を開放状態にするときは、画像信号に対
応した高周波パルス信号を直流バイアス電圧の向きと同
方向に、遮断状態にするときは上記直流バイアス電圧の
向きと逆方向に重畳印加する」ことを特徴とする。「直
流電圧の向き」とは、電圧の時間変化を平面上にチャー
トとして表した図において、0Vから見た正・負電圧の
方向である。請求項18の光走査方法は、請求項16ま
たは17記載の光走査方法において、「可変アパーチュ
ア装置の各アパーチュアの開閉に拘らず、高周波パルス
信号の周波数を1定とした」ことを特徴とする。
【0020】請求項19記載の光走査方法は、請求項1
8記載の光走査方法において、「高周波パルス信号を画
素クロックに同期して発生させる」ことを特徴とする。
【0021】請求項20記載の光走査方法は、請求項1
6または17記載の光走査方法において、「可変アパー
チュア装置の各アパーチュア部において、アパーチュア
部が遮断状態のとき、画像信号より周波数の高い所定周
波数の高周波パルス信号を印加する」ことを特徴とす
る。この場合、「画像信号より周波数の高い所定周波数
の高周波パルス信号」は画素クロックに同期して発生さ
せることができる(請求項21)。
【0022】請求項22記載の光走査方法は、請求項1
6または17または18または19または20または2
1記載の光走査方法において、「直流バイアス電圧の極
性反転を光走査の1ライン毎に行ない、1ラインの光走
査において開放状態となった回数もしくは開放状態の時
間和を、光走査1回おきに、可変アパーチュア装置の各
アパーチュア部について、直前に行なわれた光走査にお
ける上記回数もしくは時間和と比較し、開放となった回
数もしくは開放状態の時間和が直前の光走査における値
に達しないアパーチュア部では、非光走査時に、上記回
数もしくは時間和を直前の光走査における値に一致させ
るように開放状態とする」ことを特徴とする。
【0023】請求項23記載の光走査方法は、請求項1
6または17または18または19または20または2
1記載の光走査方法において、「直流バイアス電圧の極
性反転を光走査の1ライン毎に行ない、1ラインの光走
査において開放状態となった回数もしくは開放状態の時
間和を、光走査ごとに、可変アパーチュア装置の各アパ
ーチュア部について、基準の回数もしくは時間和と比較
し、開放となった回数もしくは開放状態の時間和が基準
値に達しないアパーチュア部では、非光走査時に、上記
回数もしくは時間和を基準値に一致させるように開放状
態とする」ことを特徴とする。
【0024】
【作用】2次の電気光学効果を有する電気光学結晶にレ
ーザー光を照射すると結晶内にフォトキャリヤが発生す
ると考えられる。このようにフォトキャリが発生した状
態で1方向に電界が長時間作用すると、この電界により
フォトキャリヤが移動して結晶内にトラップされ、一種
の空間電荷層として作用する。この空間電化層が外部か
らの電界の作用を相殺するように作用するので、空間電
荷層をなすフォトキャリヤが経時的に増加すると可変ア
パーチュア装置のシャッター機能が経時的に低下して光
ドリフトを生じるものと考えられる。
【0025】そこで電気光学結晶板へ印加する直流バイ
アス電圧の極性を、一定の周期で反転させたところ、上
記光ドリフトによるシャッター機能の低下を有効に軽減
できることが実験的に確認された。バイアス電圧の極性
切り替えの周期は数10秒以下の時間で適宜に設定でき
る。
【0026】可変アパーチュア装置の電気光学結晶板の
特性は電気光学結晶板の温度変化によっても変化する。
電気光学結晶板の温度変化の原因としては、可変アパー
チュア装置の配備されている環境における環境温度変化
と、各アパーチュア部に高周波パルス信号が印加される
ことにより内部的に発生する熱とがある。
【0027】環境温度変化に基づく温度変化に対して
は、環境温度自体を一定に制御する方法(請求項の装
置)と、積極的に可変アパーチュア装置の電気光学結晶
板自体の温度を制御する方法で対処できる。電気光学結
晶板自体を温度制御する方法は、内部的に発生する熱に
よる温度変化にも有効に対処できる。
【0028】しかし、可変アパーチュア装置におけるア
パーチュア部の開閉は、各アパーチュア間で差があり、
このため厳密には電気光学結晶板内部で発生する熱は、
アパーチュア部全体で均一でない。この不均一に基づく
特性変化に対しては、高周波パルス信号による駆動方法
を工夫することにより対処できる。
【0029】
【実施例】以下、具体的な実施例に即して説明する。
【0030】先ず、図1に即して請求項2記載の可変ア
パーチュア装置の1実施例を説明する。図1(a)にお
いて、符号1は2次電気光学効果を有する電気光学結晶
板としてのPLZT結晶板、符号2は高周波IC駆動素
子、符号3はスリット3Aを有するセラミック基板、符
号4は偏光子、符号5は検光子を示している。この実施
例では、電気光学結晶板としてのPLZT結晶板1と高
周波IC駆動素子2がスリット3Aを持つセラミック基
板3により一体化されているので、この実施例は請求項
6の可変アパーチュア装置の実施例でもある。
【0031】先ず、電気光学結晶板であるPLZT結晶
板1に就き図1の(c)(d)を参照して説明する。図
1(c)において、PLZT結晶板1は厚さ400μm
で両面を光学研磨されている。この結晶板の片面にダイ
シングソウにより深さ約200μmの溝1B,1Cを、
100μm程度の間隔を隔して互いに平行に、且つ図面
に直交する方向へ形成する。これらの溝1B,1Cに挾
まれた部分1aは光透過部となる部分であり、幅100
μm程度で図面に直交する方向へ長い線状の突起を形成
する。溝1B,1Cの、図の左右方向における幅は1m
m以上とする。場合によっては、溝1B,1Cの幅をさ
らに拡大して、溝の左右端部が結晶板の端部に到るよう
にしても良い。この場合には結晶板の片面の中央部に線
状の突起1aが形成された状態になる。
【0032】次に、溝1B,1Cと線状の突起1aの側
面部1a1,1a2の部分とに、例えばNiCr:Au
による導電膜1d,1eをスパッタ法により形成する。
続いて、上記線状の突起1aの長さ方向に直交する方向
に、深さ250μm、幅20μm程度の溝を略100μ
mのピッチで平行に形成する。
【0033】図1(d)は、このように平行な溝を形成
された状態を平面図として示している。符号1fは10
0μm程度のピッチで形成された溝を示す。線状の突起
1aは溝1fにより分断され、略100μm×100μ
mの微小な方形の突起1Aの配列となる。この微小な突
起1Aの個々がアパーチュア部であり、これらアパーチ
ュア部1Aが複数個(図の例では8個)、1方向へ配列
されることによりアパーチュア領域が設定される。
【0034】導電膜1d,1eは溝1fにより分断され
て短冊状の電極膜1D,1Eとなる。これら電極膜1
D,1Eの集合が薄膜電極構造を構成する。電極膜1
D,1Eはそれぞれ、アパーチュア部1Aの側面部を挾
むように形成された電極膜部分1D1,1E1を有する
から、任意のアパーチュア部を図の左右方向において挾
む電極膜間に電圧を印加すると、そのアパーチュア部に
図の左右方向の電界が作用することになる。
【0035】上記のようにアパーチュア領域を設定さ
れ、薄膜電極構造の形成されたPLZT結晶板1は、図
1の(a)(b)に示すように、スリット3Aの部分に
アパーチュア領域を一致させてセラミック基板3に接着
固定される。セラミック基板3にはまた、高周波IC駆
動素子2が実装固定され、セラミック基板3上に敷設さ
れたボンディングパッドに電極膜1Dの個々の部分がボ
ンディングワイヤ6Aによりボンディングされている。
電極膜1Eの個々はセラミック基板3に敷設されたボン
ディングパッド3Bにボンディングワイヤ6Bでボンデ
ィングされ、ボンディングパッド3Bはスイッチ回路7
に接続されている。そしてこのスイッチ回路7には直流
電圧印加手段としての直流電源8が接続されている。
【0036】PLZT結晶板1を挾むように設けられた
偏光子4と検光子5のうち、検光子5はセラミック基板
3の裏面に接着固定され、偏光子4はセラミック基板3
の表面側に適当な方法で支持されている。偏光子4と検
光子5とは偏光方向を互いに直交させ、且つPLZT結
晶板1に設定されたアパーチュア領域の各アパーチュア
部1Aに作用される電界の方向に対して、それぞれの偏
光方向が45度傾くようにして配備されている。
【0037】さて、図1に即して説明した可変アパーチ
ュア装置において、偏光子4の偏光方向に偏光面を合わ
せたレーザー光束を入射させ、任意のアパーチュア部1
Aに電界を作用させたとき、入射レーザー光束の光強度
をIi、当該アパーチュア部を通して射出されるレーザー
光束の光強度をIoとすると、これら光強度の間には以下
の関係が成り立つ。
【0038】 Io=Ii・sin2(Γ/2) (1) ここにΓ=(π/λ)t・n0 3・Rc・E2 λ:レーザー光の波長,t:アパーチュア部の厚さ n0:PLZT結晶板の屈折率,E:アパーチュア部に
作用する電界強度 Rc:2次電気光学定数
【0039】(1)式から明らかなように、射出レーザ
ー光の光強度Ioは、位相差Γがmを整数としてmπに等
しいとき最大もしくは最小となる。即ち、奇数のmに対
してはIoが最大となってアパーチュア部に対応した微小
なシャッターが開いた状態となり、偶数のmに対しては
Ioが最小となり、アパーチュア部に対応した微小なシャ
ッターが閉じた状態となる。
【0040】従って、上記奇数のmもしくは偶数のmを
実現するように電界強度Eを設定することにより、アパ
ーチュア部に対応する微小なシャッターを開閉でき、個
々のアパーチュア部に作用させる電界を独立に制御する
ことにより、アパーチュア領域を構成する複数のアパー
チュア部の組合せを任意に設定できる。
【0041】図2の(a)は、PLZT結晶板1に8個
のアパーチュア部の配列で設定されたアパーチュア領域
において、中央の4個のアパーチュア部に対応してシャ
ッターを開放状態とし、残りの4個のアパーチュア部に
対応してシャッターを閉じた状態(遮断状態)とした場
合の光束径変換状態を示している。
【0042】この状態において、偏光素子4の側からガ
ウス型の光強度分布を持ったレーザー光束を入射する
と、同図右側に示すように、裾野の部分を遮断された射
出レーザー光束が得られる。従って、開放シャッター状
態に対応するアパーチュア部の組合せを変化させること
により射出レーザー光束の光束径を変化させることがで
きる。
【0043】PLZT結晶板1の任意のアパーチュア部
に電極膜により印加される電圧Vと、当該アパーチュア
部を通して射出するレーザー光束の光強度Ioの関係(電
圧−光強度特性)は、一定温度下では図2の(b)に実
線で示す如くである。実線の曲線はIo軸に対して対称な
形状を有する。
【0044】従って、+Vbもしくは−Vbを直流バイ
アス電圧としてアパーチュア領域に共通に印加し、高周
波電圧を印加すると、この高周波電圧に対応する光強度
Ioの変化(実線で示す)を得ることができる。
【0045】しかし、例えば直流バイアス電圧+Vbを
長時間印加してレーザー光束の光束径変換を行うと、上
記電圧−光強度特性が図に破線で示すように右の方へず
れていく光ドリフトが発生する。このように電圧−光強
度特性がずれた状態において直流バイアス電圧+Vcの
もとで高周波電圧を印加すると出力レーザー光束の光強
度の大きさが破線で示すように小さくなり、このような
光で光走査を行うと光走査に不全が生じることになる。
【0046】可変アパーチュア装置に入射させるレーザ
ー光束の光量が大きい程、電圧−光強度特性のずれが大
きくなることから、光ドリフトは前述の如く、レーザー
光によりPLZT結晶板中に発生したフォトキャリヤが
直流バイアス電圧による電界により移動してトラップさ
れることにより形成される空間電荷層によるものと考え
られる。
【0047】従って一定の周期で直流バイアス電圧の極
性を反転させれば、空間電荷層の発生を有効に防止でき
ると考えられる。実際、数10秒以下の周期で直流バイ
アス電圧の極性を反転させたところ、電圧−光強度特性
の「ずれ」を実質的に防止できることが実験的に確認さ
れた。
【0048】直流バイアス電圧の極性を切り替えるに
は、図3の(a)に示すように、高周波パルス信号が印
加される高周波IC駆動素子とは逆側の電極膜を共通と
してスイッチ回路7を介して直流電源8に接続し、直流
電源8からの電圧の極性をスイッチ回路7により反転す
れば良い。
【0049】あるいは、図3(b)に示すように、高周
波IC駆動素子からの高周波信号をコンデンサーcをそ
れぞれ介して印加するようにし、この信号印加側の電極
膜を共通としてスイッチ回路7を介して直流電源8に接
続し、直流電源8からの電圧の極性をスイッチ回路7に
より反転するようにしても良い。
【0050】図3(c)は、説明中の実施例の可変アパ
ーチュア装置における直流バイアス電圧:±Vbの極性
反転を、光走査の1ラインごとに行う場合を示してい
る。これは、請求項16の光走査方法の1実施例になっ
ている。
【0051】光走査のライン同期信号に同期を取って、
光スポット径変換信号(高周波IC駆動素子から印加さ
れる高周波パルス信号)に対する直流バイアス電圧(直
流電源から供給される)の極性を+Vbと−Vbに反転
させる(スイッチ回路により行う)のである。直流バイ
アス電圧の極性反転は光走査の複数ラインごとに行って
も良いし、光走査の1頁ごともしくは複数頁ごとに行っ
ても良い。反転の周期は前述の通り数10秒以下であれ
ば良いが、望ましくは数秒程度以下、さらに好ましくは
3秒程度以下が良い。
【0052】図4に、アパーチュア領域を設定し薄膜電
極構造を形成した電気光学結晶板の例を2例挙げる。同
図(a)(b)に示す例では、PLZT結晶板1の両面
に突起状のアパーチュア部1A,1A’を形成した例で
ある。符号1D,1D’,1E,1E’は薄膜電極構造を
構成する膜電極である。
【0053】これらアパーチュア部1A,1A’、膜電
極1D,1D’,1E,1E’は、電気光学結晶板の厚
み方向から見ると、図4(d)に示すように、互いに交
互に1方向に密接して配列するようになっている。
【0054】また図4(c)(d)に示す例ではPLZ
T結晶板1の片面に、2系統の短冊状の膜電極1D,1
Eを近接させて配列形成して薄膜電極構造を構成してい
る。電極膜1Dと1Eの対向近接する部分のPLZT結
晶板内部にアパーチュア部1A1が設定され、これらが
配列してアパーチュア領域を構成している。
【0055】図5には、さらに他の例を示す。PLZT
結晶板1の光学研磨された両面に、各2系統の短冊型電
極膜1D,1Eと、1D’,1E’とが形成されて薄膜
電極構造を構成している。
【0056】結晶板の厚み方向から見ると図5(B)に
示すように、膜電極1Dと1D’、膜電極1Eと1E’
が交互に密接して配列するようになっている。符号1A
1,1A1’はアパーチュア部を示す。
【0057】図4(c)(d)及び図5に示した例は、
アパーチュア領域が電気光学結晶板の表裏面間に設定さ
れた例である。
【0058】また図4(a)(b)及び図5の例では電
気光学結晶板の表面側のアパーチュア部と裏面側のアパ
ーチュア部が交互に並ぶので、隣接するアパーチュア部
間の間隔を極めて小さくでき、アパーチュア部の配列密
度を高めることができる。
【0059】以上は、請求項2〜6の可変アパーチュア
装置の実施例であるが、上記実施例の構成から高周波I
C駆動素子を除去して、代わりに外部から高周波パルス
信号で駆動できるようにすれば、請求項1の可変アパー
チュア装置の実施例になる。
【0060】図6は請求項7記載の光走査装置の1実施
例を示している。この図は光源から被走査面に到る光路
を直線的に展開して示したものであり、上の図では上下
方向が副走査方向に対応し、下の図では上下方向が主走
査方向に対応するように描いてある。
【0061】符号100で示す可変アパーチュア装置は
上に説明した如きものであり、アパーチュア領域におけ
るアパーチュア部の配列方向が副走査方向に平行になる
ようにして光路上に配備される。光源である半導体レー
ザー10からのレーザー光束はカップリングレンズ11
により平行光束化され、1/2波長板12により偏光面
を副走査方向に対して45度傾けられる。次いで、レー
ザー光束はシリンダーレンズ13により主走査方向に集
束され、可変アパーチュア装置100のアパーチュア領
域近傍に副走査方向に長い線像として結像され、可変ア
パーチュア装置100により副走査方向の光束径を所望
の大きさに変換され、シリンダーレンズ14により再度
平行光束に戻される。
【0062】この平行光束はシリンダーレンズ15によ
り副走査方向へ集光されて回転多面鏡の偏光反射面16
上に主走査方向に長い線像として結像する。偏光反射面
16により反射された光束は回転多面鏡の回転により偏
向され、fθレンズ17により被走査面18上に光スポ
ットを形成し、被走査面18を光走査する。
【0063】被走査面18上に形成される光スポットの
副走査方向の径は、可変アパーチュア装置100から射
出したレーザー光束の副走査方向の光束径に逆比例す
る。従って可変アパーチュア装置100から射出するレ
ーザー光束の副走査方向の光束径が大きく(小さく)な
るように、シャッターとして開放するアパーチュア部の
数を大きく(小さく)することにより光スポットの副走
査方向の径を図7(a)に示すように変化させることが
できる。この方法は請求項8の光走査方法である。
【0064】また、可変アパーチュア装置100による
副走査方向の光スポット径の変換に同期して、半導体レ
ーザー10における1画素記録時間(LD駆動パルスの
パルス幅)を変化させることにより図7(b)に示すよ
うに主・副走査両方向において1画素に対する光スポッ
ト径を変化させることができる。
【0065】この方法は請求項9の光走査方法である。
このようにして光走査による記録画像に階調性を表現す
ることができる。
【0066】なお、図6即して説明した実施例において
可変アパーチュア装置100の代わりに、請求項1の可
変アパーチュア装置を用い、電気光学結晶板を外部から
高周波パルス信号で駆動するようにすることができるこ
とは言うまでもない。
【0067】図6に示す実施例装置では、可変アパーチ
ュア装置100における電気光学結晶板は、その温度を
一定に保つための手段を有していない。従って、環境温
度変化に伴う可変アパーチュア装置の特性変化を防止す
るため、可変アパーチュア装置100の配備されている
部分の環境温度を適宜の方法で所定の温度領域内に制御
するのが好ましい。
【0068】ここで、可変アパーチュア装置における電
気光学結晶板の温度変化が、前述の電圧−光強度特性
(図2(b)参照)に与える影響を説明する。図9を参
照すると、この図には、実線9−1および破線9−2で
2つの電圧−光強度特性が示されている。これら2つの
曲線を区別するパラメーターは電気光学結晶板の温度で
あり、実線9−1は上記温度が低いとき、破線9−2は
上記温度が高いときに相当する。この図から明らかなよ
うに、可変アパーチュア装置においてアパーチュア部の
開放状態における透過光強度Ioは、電気光学結晶板の温
度が上昇するにつれて低下する傾向をもつ。
【0069】以下には、請求項10,11に記載された
温度制御手段を持つ可変アパーチュア装置の実施例を説
明する。
【0070】図8は、請求項11に記載された可変アパ
ーチュア装置の2実施例の特徴部分のみを示している。
繁雑を避けるために、混同の虞れがないと思われるもの
に就いては、図1(a)におけると同一の符号を用いて
いる。
【0071】図8(a)に示す実施例においては、電気
光学結晶板(PLZT結晶板)1と高周波IC駆動素子
2を支持するセラミック基板3が、熱良導体の支持板で
ある銅板40の一方の面に装荷されている。銅板40は
セラミック基板3に形成されているスリット3Aに合わ
せてスリットS1を穿設されており、セラミック基板3
はスリット3AをスリットS1に合致させて装荷されて
いる。そして銅板40の他方の面には、検光子5が、偏
光子4とをなして装荷されている。
【0072】電気光学結晶板1には、その温度を直接に
検出する検温手段として感熱素子41が設けられ、銅板
40には、その温度を変化させるための温度変化手段4
2が設けられている。感熱素子41の出力が入力する制
御回路43は、入力信号を増幅し、増幅した信号を所定
の設定レベルと比較し、その結果に基づいて温度変化手
段42を制御する機能を有している。
【0073】図8(b)に示す実施例では、電気光学結
晶板1の温度は、可変アパーチュア装置を通過した光の
強度を検出する光センサー44により間接に検温され
る。前述のように、可変アパーチュア装置における透過
光強度は電気光学結晶板の温度上昇と共に低下するので
透過光強度と温度との関係を予め調べておけば、透過光
の強度を光センサー44により検出することにより電気
光学結晶板1の温度を間接的に知ることができる。光セ
ンサーは、例えば可変アパーチュア装置を透過した光束
の一部を半透鏡で分離した分離光束を受光するようにし
ても良いが、光走査装置による偏向光束が被走査面を走
査する部位の光走査領域外に配備するのが好ましい。
【0074】光センサー44の出力は制御回路45にお
いて増幅され、所定の設定レベルと比較される。制御回
路45は、上記比較の結果に応じて温度変化手段42を
制御する。
【0075】電気光学結晶板1の温度を所定温度に設定
する方法は、種々の方法が可能である。例えば、所定の
設定温度を光走査装置内部での温度上昇による温度の上
限を超える高い温度、例えば50度Cに設定すれば、こ
の設定温度に保たれている可ぎり、電気光学結晶板の温
度は環境温度に影響されない。
【0076】この場合は、温度変化手段42として発熱
素子を用い、検出温度が50度C以下になるときに発熱
素子を発熱させて、電気光学結晶板の温度を50度前後
に制御すれば良い。
【0077】また、電気光学結晶板の温度を20度程度
の常温に制御するのであれば、温度変化手段42として
ペルチエ素子を用い、電気光学結晶板の温度に応じて、
冷却もしくは加熱を行なって、設定温度に制御するよう
にすれば良い。
【0078】図8(a)(b)においては省略されてい
るが、これら実施例においても図1の実施例同様、スイ
ッチ回路7、直流電源8を有することは言うまでもな
い。また、銅板40上に絶縁層を形成し、その上に直接
電気光学結晶板1や高周波IC駆動素子を装荷しても良
く、その場合はセラミック基板3が不要になる。さら
に、図8の各実施例から、高周波IC駆動素子2を除去
して電気光学基板を外部から高周波パルス信号で駆動す
るようにすれば請求項10記載の可変アパーチュア装置
の実施例を得ることができる。
【0079】図10は、請求項14の光走査装置の1実
施例を、図6に倣って示している。ここでも繁雑を避け
るため、混同の虞れのないものに就いては図6における
と同一の符号を用いている。図6に示す実施例との違い
は、図6の装置における可変アパーチュア装置100に
代えて、図8(a)に示した可変アパーチュア装置10
00が用いられ、更に、シリンダーレンズ14,15間
にスリット部材200が配備され、被走査面18の直前
に空間フィルター300が設けられている点である。な
お、図面が複雑になるので、可変アパーチュア装置10
00における温度制御部等は図示を省略されている。可
変アパーチュア装置として、図8(b)に示す態様のも
のを用いることもできることは言うまでもない。
【0080】光走査自体は図6に即して説明した実施例
の場合と全く同様に行なわれる。光ドリフトを有効に軽
減するために、直流バイアス電圧の極性は所定の周期、
例えば1ライン毎、あるいは1頁毎に反転させられる。
また電気光学結晶板の温度変かに伴う特性変化を軽減す
るために、図8に即して説明した方法で電気光学結晶板
の温度が所定の設定温度近傍に制御される。
【0081】スリット部材200は、可変アパーチュア
装置1000のアパーチュア領域により、主走査対応方
向(図10(a)の図面に直交する方向)に発生する1
次以上の回折光成分を被走査面18に対して遮断するた
めのものであり、従ってこの実施例は請求項15記載の
光走査装置の実施例でもある。空間フィルター300
は、同様に副走査対応方向に発生する1次以上の回折光
成分を被走査面18に対して遮断するために設けられて
いる。
【0082】図10の実施例装置の可変アパーチュア装
置1000から高周波IC駆動素子を除去して、電気光
学結晶板を外部から高周波パルス信号で駆動するように
すれば、請求項13記載の光走査装置の実施例になるこ
とは容易に理解されよう。
【0083】図10に即して説明した、請求項13,1
4,15記載の光走査装置においても、図7に即して説
明した副走査方向もしくは主・副走査方向の光スポット
径制御を実行できることは言うまでもない。
【0084】以下、請求項17以下に記載された光走査
方法を説明する。これら光走査方法は、図6,図10に
即して説明した請求項7,13,14,15記載の光走
査装置による光走査に適用でき、その特徴とするところ
は可変アパーチュア装置の動作制御にある。
【0085】図11は、請求項17記載の光走査方法を
実施するためのタイムチャートである。このタイムチャ
ートは、可変アパーチュア装置のアパーチュア領域を構
成するアパーチュア部の任意の一つ(以下、当該アパー
チュア部という)に対するものである。電気光学結晶板
のアパーチュア領域の各アパーチュア部に共通の直流バ
イアス電圧(図中のバイアス電圧)の極性反転は、この
実施例においては光走査の1ラインごと行なわれてい
る。
【0086】「画像信号(階調信号)」とあるのは、書
き込み画像の階調性を表現するために、当該アパーチュ
ア部を開放状態にするか遮断状態にするかを指定する信
号であり、信号レベル:0が遮断状態に対応する。
【0087】「高周波パルス信号」は、当該アパーチュ
ア部を動作させるための信号であるが、この実施例では
この高周波パルス信号のパルス幅は可変であり、またア
パーチュア部が異なれば高周波パルス信号も異なるのが
一般的である。
【0088】高周波パルス信号は、画像信号とバイアス
電圧が変化する度に+Vpと−Vpの2値間で変化し、
バイアス電圧と重畳して当該アパーチュア部を動作させ
る。このとき、当該アパーチュア部を駆動するアパーチ
ュア部駆動波形(+−は電界の方向に対応する)は図示
の如きものとなり、この駆動波形が+もしくは−に「非
0」の値を持つときに当該アパーチュア部は開放状態と
なり、図示のような光出力が得られる。
【0089】即ち「高周波パルス信号」は、当該アパー
チュア部を開放状態にするときには「バイアス電圧の向
きと同方向」に、また遮断状態にするときには「バイア
ス電圧の向きと逆方向」に印加されることになる。この
ように遮断状態のとき「バイアス電圧の向きと逆方向」
の電界を印加することにより、「光遮断状態においても
バイアス電圧の作用により、光が僅かながら当該アパー
チュア部を通過する」のを防止して消光状態を完全なも
のにすることができる。
【0090】図12は請求項18,19記載の光走査方
法の実施例タイムチャートである。この図において、画
素クロックとあるのは、光走査において1ライン上の各
画素の書き込みタイミングを与えるクロックである。画
像信号は前述のように当該アパーチュア部を開閉を指定
する信号で「非0」状態のとき、当該アパーチュア部を
開放状態にすることを指示する。バイアス電圧は所定の
周期で極性が反転される。「高周波パルス信号」は、こ
の実施例でも、当該アパーチュアを開放状態にするとき
には「バイアス電圧の向きと同方向」に印加され、遮断
状態とするときは「バイアス電圧の向きと逆方向」に印
加される。
【0091】この実施例の特徴は、アパーチュア部が開
放状態であるか遮断状態であるかに拘りなく、換言すれ
ば「全アパーチュア部に共通して」周波数一定の高周波
パルス信号を印加する点にある。印加する高周波パルス
信号の周期は画像信号の周波数よりも高ければ良いが、
この実施例では画素クロックと同周波数とし(パルス幅
は画素クロックよりも広い)、画素クロックに同期して
発生させている。この高周波パルス信号がバイアス電圧
に重畳されることにより、図示のようなアパーチュア部
駆動波形が得られ、その結果当該アパーチュアの光出力
は図示のごときものとなる。
【0092】図11の実施例では前述のように、アパー
チュア部を駆動するための高周波パルス信号は「アパー
チュア部が異なれば高周波信号も異なるのが一般的」で
あるから、ある一定時間内に「開放状態となる回数」あ
るいは「開放状態となっている時間」はアパーチュア部
により異なり、極端な場合には、上記時間内を通じて
「開放状態」にあるアパーチュア部もあれば、1度も
「開放状態にならない」アパーチュア部もあることにな
りかねない。
【0093】アパーチュア部は「電気光学結晶という誘
電体」で構成されているから、これに高周波電界を作用
させると内部が発熱する。図11の光走査方法では、ア
パーチュア部を開放する場合にのみ高周波信号が印加さ
れるので、開放状態となる頻度に応じてアパーチュア部
に内部発生する熱量が異なり、電気光学結晶板のアパー
チュア領域に不均一な温度分布が形成され、アパーチュ
ア部毎に、前述の電圧−光量特性が変化して可変アパー
チュア装置としての特性を低下させる原因となる。この
ような不均一な温度分布は前述の強制的な温度制御で
は、なかなか解消させ難い。
【0094】しかるに図12の実施例では、アパーチュ
ア部の個々には、開閉に拘らず共通の高周波パルス信号
が印加される。周知の如く、高周波電圧の作用により誘
電体中に発生する熱は、電圧:Vの2乗と周波数:fに
比例するが、各アパーチュア部に印加される高周波パル
ス信号は、電圧:V、周波数:fともに共通するから、
発生熱量も各アパーチュア部で略同一となり、上記の如
き不均一な温度分布の発生を有効に軽減できる。
【0095】しかしながら反面、図12における光出力
の様子から明らかなように、当該アパーチュア部は本
来、画像信号の「非0」が続く間は連続して開放されて
いるべきであるのに対して、図12の実施例では当該ア
パーチュア部は高周波パルス信号の周期で断続的に開閉
することになる。
【0096】この問題を解決したのが請求項20の光走
査方法であり、その実施例のタイムチャートを図13に
示す。「高周波パルス信号」は、請求項20の方法にお
いては、画像信号(当該アパーチュア部の開閉を指定す
る信号)と同周期・同パルス幅の部分と、画像信号より
も周波数の高い部分(この実施例では画素クロックと同
周波数で画素クロックと同期している(請求項21))
からなりたっている。
【0097】高周波パルス信号の方向が、当該アパーチ
ュア部を開放するときには直流バイアスの向きと同方向
で、遮断するときは逆方向になることは図11,12の
実施例の場合と同様である。このようにすると、図示の
ように画像信号に応じた光出力が得られる。また、アパ
ーチュア部が遮断状態のときは、全アパーチュア部に共
通して画素クロックと同周波数のパルス信号が作用する
ので、図12の実施例における「アパーチュア領域にお
ける不均一な温度分布形成の軽減」という効果も期待で
きる。なお、この実施例でも、直流バイアスの極性反転
は光走査の1ライン毎に行なっている。
【0098】上記図11,12,13の実施例により、
アパーチュア部に発生する熱による特性変化の問題を有
効に解消できる。
【0099】ところで図11,12,13の実施例にお
いては、画像信号に応じて高周波パルス信号は、アパー
チュア部を開放状態にする場合、その時々の直流バイア
スの方向と同方向であるが、光走査を繰り返すとき、あ
る1ラインと、これに続く1ラインとで画像信号に対応
した高周波パルス信号が異なると、極端な場合、あるア
パーチュア部では「正方向で開放状態となり、負方向で
遮断状態となる」信号が続くことがあり、このような場
合には、このアパーチュア部で前述した「光ドリフト」
が生じて光走査不全を生じることがある。請求項22,
23の光走査方法は、この問題に対処するためのもので
ある。
【0100】図14は、請求項22の光走査方法を実施
するためのタイムチャートを示している。直流バイアス
電圧の極性は光走査の1ライン毎に反転され、高周波パ
ルス信号はアパーチュア部を開放状態とするとき直流バ
イアス電圧の向きと同方向的、遮断状態にするときに逆
方向的に印加される。
【0101】光走査1回は、走査領域と非走査領域から
成り立っており、被走査面の光走査は走査領域で行なわ
れる。この実施例では、高周波パルス信号は画素クロッ
クに同期して発生する。そこで1回の光走査において、
画像信号の「非0」状態の継続時間中に含まれる高周波
パルス信号のパルス数(光出力において、実質的な光出
力を与えるパルス数)は、この1光走査中において当該
アパーチュア部が「開放状態となった回数」を与える。
この回数は図の上では先の光走査において5回、後の光
走査において2回である。従って、当該アパーチュア部
が開放された回数は、後の光走査において3回少ない。
【0102】そこで「後の光走査」の非走査領域におい
て、開放状態の不足分を補足するように、当該アパーチ
ュア部を3回開放状態(光出力の図における破線のパル
ス)とする。この開放状態は「非走査領域」で行なわれ
るから、光走査自体には何等影響がない。このようにす
ると、当該アパーチュア部において、正極性の電圧で開
放状態となる回数と、負極性の電圧で開放状態となる回
数とが2ライン単位で略等しくなる(後の光走査での開
放回数が先の光走査での開放回数より大きい場合には、
上記補足を行なわないから、開放状態の回数が2ライン
単位で津ねに等しくなるとは限らない)ので、高周波パ
ルス信号の極性に基づく光ドリフトを有効に軽減でき
る。なお、開放状態の回数の補足を全てのアパーチュア
部で行なうことは言うまでもない。
【0103】図11や図13の実施例の場合のように、
アパーチュア部の開放状態が画像信号と同じパルス幅を
持つ場合には、開放状態の回数の代わりに、開放状態と
なっている時間の和を補足するようにすれば良い。開放
状態の回数もしくは時間和の補正は、例えば奇数回もし
くは偶数回の光走査ごとに行なえば良い。
【0104】また、光走査1回ごとに、上記開放状態の
回数もしくは時間和を調べ、これを予め設定した、基準
の回数もしくは時間和と比較して補足を行なうようにし
ても良いのである。
【0105】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば従来に
ない可変アパーチュア装置、光走査装置、光走査方法を
提供できる。
【0106】請求項1〜6の可変アパーチュア装置は、
光ドリフトを有効に軽減できるので長時間使用しても電
圧−光強度特性が安定している。従って、この可変アパ
ーチュア装置子を用いた光走査装置(請求項7)で光走
査(請求項8,9)を行うと、光走査による記録画像の
画素の大きさの変化による階調性表現を安定して行うこ
とが可能になる。
【0107】また請求項10〜12の可変アパーチュア
装置は、環境温度や電気光学結晶板内部発熱による特性
変化を有効に軽減させることができる。従って、これら
可変アパーチュア装置を用いた光走査装置(請求項1
3,14,15)により電気光学結晶板の温度変化に伴
う統制を有効に回避して光走査を行なうことができる。
【0108】また請求項16〜23の光走査方法によ
り、光ドリフトや、アパーチュア領域の不均一な温度分
布発生を有効に防止できる。
【0109】なお、可変アパーチュア装置において「開
放状態のアパーチュア部」の数をNとすると、被走査面
に到達する走査光の光量はNが小さくなるほど少なくな
る。被走査面を構成する感光媒体には一般に閾値特性が
あるため、光スポットにより形成される画素の大きさが
Nに半比例的に変化しない場合もあるから、上記Nに反
比例的に光源のレーザー光強度を増大させるようにする
のが良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項2の可変アパーチュア装置の1実施例を
説明するための図である。
【図2】上記実施例に関連して発明の特徴部分を説明す
るための図である。
【図3】上記実施例に関連して直流バイアス電圧の反転
を説明するための図である。
【図4】アパーチュア領域の設定例を2例説明するため
の図である。
【図5】アパーチュア領域の設定の別例を説明するため
の図である。
【図6】請求項7の光走査装置の1実施例を説明するた
めの図である。
【図7】図6の実施例に即して請求項8,9の光走査方
法を説明するための図である。
【図8】請求項11の可変アパーチュア装置の実施例を
2例説明するための図である。
【図9】電気光学結晶板の温度変化が、可変アパーチュ
ア装置の特性に与える影響を説明するための図である。
【図10】請求項14の光走査装置の1実施例を説明す
るための図である。
【図11】請求項17の光走査方法の1実施例を説明す
るためのタイムチャートである。
【図12】請求項18の光走査方法の1実施例を説明す
るためのタイムチャートである。
【図13】請求項20の光走査方法の1実施例を説明す
るためのタイムチャートである。
【図14】請求項22の光走査装置の1実施例を説明す
るためのタイムチャートである。
【符号の説明】
1 アパーチュア領域を設定され、薄膜電極構造を
形成された電気光学結晶板 2 高周波IC駆動素子 3 セラミック基板 4 偏光子 5 検光子 6A,6B ボンディングワイヤ

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2次の電気光学効果を有し、複数の微小な
    アパーチュア部を互いに近接させて1方向に設定したア
    パーチュア領域を有する電気光学結晶板と、 所定方向の電界を、上記アパーチュア領域の各アパーチ
    ュア部に独立に作用させるために電気光学結晶板の外表
    面に形成された薄膜電極構造と、 上記アパーチュア領域に共通の直流バイアス電圧を印加
    するための直流電圧印加手段と、 この直流電圧印加手段による印加電圧の極性を切り替え
    るスイッチ回路と、 偏光方向を互いに直交させ、且つ偏光方向が上記電界の
    方向と45度をなすようにして、上記電気光学結晶板を
    挾むように配設される偏光子および検光子とを有し、 各アパーチュア部に作用される電界を外部から高周波パ
    ルス信号で制御するようにしたことを特徴とする可変ア
    パーチュア装置。
  2. 【請求項2】2次の電気光学効果を有し、複数の微小な
    アパーチュア部を互いに近接させて1方向に設定したア
    パーチュア領域を有する電気光学結晶板と、 所定方向の電界を、上記アパーチュア領域の各アパーチ
    ュア部に独立に作用させるために電気光学結晶板の外表
    面に形成された薄膜電極構造と、 各アパーチュア部に作用される電界を制御するために上
    記薄膜電極構造にワイヤボンディングされた高周波IC
    駆動素子と、 上記アパーチュア領域に共通の直流バイアス電圧を印加
    するための直流電圧印加手段と、 この直流電圧印加手段による印加電圧の極性を切り替え
    るスイッチ回路と、 偏光方向を互いに直交させ、且つ偏光方向が上記電界の
    方向と45度をなすようにして、上記電気光学結晶板を
    挾むように配設される偏光子および検光子とを有するこ
    とを特徴とする可変アパーチュア装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の可変アパーチュア装置にお
    いて、 アパーチュア領域が、電気光学結晶板の片面に互いに近
    接且つ分離して形成された突起状のアパーチュア部の1
    方向への配列により設定されていることを特徴とする可
    変アパーチュア装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載の可変アパーチュア装置にお
    いて、 アパーチュア領域が、電気光学結晶板の両面に形成され
    た突起状のアパーチュア部の配列として設定され、且つ
    これらアパーチュア部は、電気光学結晶板の厚み方向か
    ら見て、表面側のアパーチュア部と裏面側のアパーチュ
    ア部が1方向に交互に密接して配列していることを特徴
    とする可変アパーチュア装置。
  5. 【請求項5】請求項2記載の可変アパーチュア装置にお
    いて、 アパーチュア領域が電気光学結晶板の表・裏面間に設定
    されていることを特徴とする可変アパーチュア装置。
  6. 【請求項6】請求項2記載の可変アパーチュア装置にお
    いて、 少なくとも、電気光学結晶板と高周波IC駆動素子と
    が、スリットを有する同一のセラミック基板により一体
    化されていることを特徴とする可変アパーチュア装置。
  7. 【請求項7】請求項2または3または4または5または
    6記載の可変アパーチュア装置を有し、被走査面上にお
    ける光スポットの径を変化させ得る光走査装置であっ
    て、 光源装置と光偏向手段との間に可変アパーチュア装置
    が、アパーチュア領域の設定方向を副走査方向に対応さ
    せて配設され、 光源からの平行なレーザー光束の偏光方向を上記設定方
    向に対して45度をなすように設定する1/2波長板
    と、 この1/2波長板を透過したレーザー光束を主走査方向
    に対応する方向へ集束させて、可変アパーチュア装置の
    アパーチュア領域設定部近傍に線像として結像させるシ
    リンダーレンズと、 上記可変アパーチュア装置を透過したレーザー光束を主
    走査方向に対応する方向において平行光束化するシリン
    ダーレンズとを有することを特徴とする光走査装置。
  8. 【請求項8】請求項7記載の光走査装置を用いる光走査
    方法であって、 光走査に同期して、可変アパーチュア装置を制御して、
    光走査における1画素の大きさを副走査方向において変
    化させることを特徴とする光走査方法。
  9. 【請求項9】請求項8記載の光走査方法において、主走
    査のパルス幅を制御することにより、光走査における1
    画素の大きさを、主・副走査方向において変化させるこ
    とを特徴とする光走査方法。
  10. 【請求項10】請求項1記載の可変アパーチュア装置に
    おいて、 電気光学結晶板が、スリットを有する熱良導体の支持板
    にアパーチュア領域を上記スリット位置に合わせて装荷
    され、 上記電気光学基板の温度を直接的もしくは間接的に検出
    する検温手段と、上記支持板の温度を変化させる温度変
    化手段と、 上記検温手段により検出される電気光学基板の温度を上
    記温度変化手段により上記支持板を通じて所望の温度に
    制御する制御手段とを有することを特徴とする可変アパ
    ーチュア装置。
  11. 【請求項11】請求項2または3または4または5また
    は6記載の可変アパーチュア装置において、 電気光学結晶板が、スリットを有する熱良導体の支持板
    にアパーチュア領域を上記スリット位置に合わせて装荷
    され、 上記電気光学基板の温度を直接的もしくは間接的に検出
    する検温手段と、上記支持板の温度を変化させる温度変
    化手段と、 上記検温手段により検出される電気光学基板の温度を上
    記温度変化手段により上記支持板を通じて所望の温度に
    制御する制御手段とを有することを特徴とする可変アパ
    ーチュア装置。
  12. 【請求項12】請求項10または11記載の可変アパー
    チュア装置において、 電気光学基板の温度を直接的に検出する検温手段は感熱
    素子であり、間接的に検温する検温手段はアパーチュア
    領域を通過した光の強度を検出する光センサーであるこ
    とを特徴とする可変アパーチュア装置。
  13. 【請求項13】請求項10記載の可変アパーチュア装置
    を有し、被走査面上における光スポットの径を変化させ
    得る光走査装置であって、 光源装置と光偏向手段との間に可変アパーチュア装置
    が、アパーチュア領域の設定方向を副走査方向に対応さ
    せて配設され、 光源からの平行なレーザー光束の偏光方向を上記設定方
    向に対して45度をなすように設定する1/2波長板
    と、 この1/2波長板を透過したレーザー光束を主走査方向
    に対応する方向へ集束させて、可変アパーチュア装置の
    アパーチュア領域設定部近傍に線像として結像させるシ
    リンダーレンズと、 上記可変アパーチュア装置を透過したレーザー光束を主
    走査方向に対応する方向において平行光束化するシリン
    ダーレンズとを有し、 光スポットの径に応じて、可変アパーチュア装置の各ア
    パーチュア部に作用される電界を外部から高周波パルス
    信号により制御するように構成されたことを特徴とする
    光走査装置。
  14. 【請求項14】請求項11記載の可変アパーチュア装置
    を有し、被走査面上における光スポットの径を変化させ
    得る光走査装置であって、 光源装置と光偏向手段との間に可変アパーチュア装置
    が、アパーチュア領域の設定方向を副走査方向に対応さ
    せて配設され、 光源からの平行なレーザー光束の偏光方向を上記設定方
    向に対して45度をなすように設定する1/2波長板
    と、 この1/2波長板を透過したレーザー光束を主走査方向
    に対応する方向へ集束させて、可変アパーチュア装置の
    アパーチュア領域設定部近傍に線像として結像させるシ
    リンダーレンズと、 上記可変アパーチュア装置を透過したレーザー光束を主
    走査方向に対応する方向において平行光束化するシリン
    ダーレンズとを有することを特徴とする光走査装置。
  15. 【請求項15】請求項7または13または14記載の光
    走査装置において、 可変アパーチュア装置のアパーチュア領域により発生す
    る1次以上の回折光成分を被走査面に対して遮断するス
    リット部材を、可変アパーチュア装置から被走査面に到
    る光路上に有することを特徴とする光走査装置。
  16. 【請求項16】請求項7または13または14または1
    5記載の光走査装置による光走査方法であって、可変ア
    パーチュア装置におけるアパーチュア領域に共通の直流
    バイアス電圧の極性を所定の周期で反転させることを特
    徴とする光走査方法。
  17. 【請求項17】請求項16記載の光走査方法において、 可変アパーチュア装置の各アパーチュア部を開放状態に
    するときは、画像信号に対応した高周波パルス信号を直
    流バイアス電圧の向きと同方向に、遮断状態にするとき
    は上記直流バイアス電圧の向きと逆方向に重畳印加する
    ことを特徴とする光走査方法。
  18. 【請求項18】請求項16または17記載の光走査方法
    において、 可変アパーチュア装置の各アパーチュア部の開閉に拘ら
    ず、高周波パルス信号の周波数を一定としたことを特徴
    とする光走査方法。
  19. 【請求項19】請求項18記載の光走査方法において、 高周波パルス信号を画素クロックに同期して発生させる
    ことを特徴とする光走査方法。
  20. 【請求項20】請求項16または17記載の光走査方法
    において、 可変アパーチュア装置の各アパーチュア部において、ア
    パーチュア部が遮断状態のとき、画像信号より周波数の
    高い所定周波数の高周波パルス信号を印加することを特
    徴とする光走査方法。
  21. 【請求項21】請求項20記載の光走査方法において、 画像信号より周波数の高い所定周波数の高周波パルス信
    号を画素クロックに同期して発生させることを特徴とす
    る光走査方法。
  22. 【請求項22】請求項16または17または18または
    19または20または21記載の光走査方法において、 直流バイアス電圧の極性の反転を光走査の1ライン毎に
    行ない、 1ラインの光走査において開放状態となった回数もしく
    は開放状態の時間和を、光走査1回おきに、可変アパー
    チュア装置の各アパーチュア部について、直前に行なわ
    れた光走査における上記回数もしくは時間和と比較し、 開放となった回数もしくは開放状態の時間和が直前の光
    走査における値に達しないアパーチュア部では、非光走
    査時に、上記回数もしくは時間和を直前の光走査におけ
    る値に一致させるように開放状態とすることを特徴とす
    る光走査方法。
  23. 【請求項23】請求項16または17または18または
    19または20または21記載の光走査方法において、 直流バイアス電圧の極性の反転を光走査の1ライン毎に
    行ない、 1ラインの光走査において開放状態となった回数もしく
    は開放状態の時間和を、光走査ごとに、可変アパーチュ
    ア装置の各アパーチュア部について、基準の回数もしく
    は時間和と比較し、 開放となった回数もしくは開放状態の時間和が基準値に
    達しないアパーチュア部では、非光走査時に、上記回数
    もしくは時間和を基準値に一致させるように開放状態と
    することを特徴とする光走査方法。
JP4014288A 1991-01-29 1992-01-29 可変アパーチユア装置・光走査装置及び光走査方法 Pending JPH0580280A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2741753C1 (ru) * 2020-02-21 2021-01-28 Наталья Витальевна Воронина Электронная дифракционная диафрагма

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