JPH0580212A - 繊維強化プラスチツク製反射鏡 - Google Patents

繊維強化プラスチツク製反射鏡

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JPH0580212A
JPH0580212A JP24333491A JP24333491A JPH0580212A JP H0580212 A JPH0580212 A JP H0580212A JP 24333491 A JP24333491 A JP 24333491A JP 24333491 A JP24333491 A JP 24333491A JP H0580212 A JPH0580212 A JP H0580212A
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JP
Japan
Prior art keywords
frp
reflecting mirror
reinforced plastic
moisture
fiber
Prior art date
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Pending
Application number
JP24333491A
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English (en)
Inventor
Hisayo Shimodaira
久代 下平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸湿、除湿による変形がなく、長期に亘り高
い鏡面精度を維持できる軽量な繊維強化プラスチック
(FRP)製反射鏡を得る。 【構成】 芯材7の両面に、接着剤8a、8bでFRP
板2a、2bを接着したサンドイッチ板、または単一の
FRP板の反射面側となる一方の表面に、反射膜4を有
する平滑なガラス層3を設け、少なくともFRP板の他
方の表面に接着剤6a〜6cを介して金属箔等の防湿層
5a〜5cを形成したFRP製反射鏡。 【効果】 防湿層5a〜5cが内部のFRP板2a、2
bに大気中の水分が透過することを防止する。このた
め、FRP板の母材である樹脂の吸湿による膨潤変形
や、除湿による変形が発生しない。このため長期に亘り
高い鏡面精度が維持できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、繊維強化プラスチッ
ク製反射鏡、特に赤外線から紫外線領域の光線を反射す
る反射鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の繊維強化プラスチック(以
下、FRPと言う場合がある。)製反射鏡の断面図であ
る。図において、1はFRP製反射鏡であり、FRP板
2と、このFRP板2の反射面側となる一方の表面(凹
面側)に形成されたガラス層3と、このガラス層3の表
面に形成された反射膜4とを備えている。
【0003】図6は例えば特開昭64−4701号に示
された別の従来のFRP製反射鏡の断面図であり、この
FRP製反射鏡1は、例えばアルミニウムハニカムコア
のような芯材7の両面に、例えばシート状接着剤8a、
8bによりFRP板2a、2bが接着されたサンドイッ
チ板を備えており、FRP板2aの反射面側となる面に
は、図5のFRP製反射鏡1と同様に、ガラス層3およ
び反射膜4が形成されている。図5および図6のいずれ
のFRP製反射鏡1も、FRP板2、2bの他方の表面
(凸面側)は最外層に露出している。
【0004】従来のFRP製反射鏡1は以上のように構
成されており、反射膜4により赤外線から紫外線領域の
光線を反射する。この反射鏡1はFRPの比強度、比剛
性が高く、使用繊維の種類、繊維配向の最適化により熱
膨張係数を小さくできることから、軽量で熱変形の生じ
ない反射鏡となっている。また、ガラス層3を形成する
と、FRP成形時に発生する母材樹脂のひけにより繊維
と樹脂の凹凸が反射面側の表面に露出することを防止
し、また研磨加工が可能になることから、高い鏡面精度
が達成できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなFRP製反射鏡1を長期に亘り大気中に放置した
場合、ガラス層3とは反対側のFRP板2、2bが湿気
のある空気に曝されることになる。この場合FRP板
2、2bの母材である樹脂が吸湿して歪み、反射鏡1全
体が変形する。そのためガラス層3を有していても、ガ
ラス層3も変形するため、鏡面精度が低下するという問
題が発生する。また、一旦吸収された水分が乾燥する
と、吸湿過程と逆の変形をするという問題が発生する。
すなわち、従来のFRP製反射鏡1の場合、ガラス層3
を用いることにより、高い鏡面精度が得られるが、この
高い鏡面精度が長期に亘り繊持できないという問題があ
った。
【0006】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、吸湿、除湿による変形を防止
し、長期に亘り高い鏡面精度を維持することが可能なF
RP製反射鏡を得ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は次のFRP製反射鏡である。 (1)繊維強化プラスチック板と、この繊維強化プラス
チック板の反射面側となる一方の表面に形成された平滑
なガラス層と、このガラス層の表面に形成された反射膜
と、少なくとも前記繊維強化プラスチック板の他方の面
に形成された防湿層とを備えた繊維強化プラスチック製
反射鏡。 (2)芯材と、この芯材の両面に接着された繊維強化プ
ラスチック板と、この繊維強化プラスチック板の反射面
側となる一方の表面に形成された平滑なガラス層と、こ
のガラス層の表面に形成された反射膜と、少なくとも前
記繊維強化プラスチック板の他方の面に形成された防湿
層とを備えた繊維強化プラスチック製反射鏡。 (3)防湿層の表面に赤外線放射率を一定にする塗膜を
備えた上記(1)または(2)記載の繊維強化プラスチ
ック製反射鏡。
【0008】
【作用】この発明における請求項1のFRP製反射鏡に
おいては、反射膜により赤外線から紫外線領域の光線を
反射する。反射膜は平滑なガラス層の表面に形成されて
いるため鏡面精度は高く、優れた反射特性が得られる。
上記の反射鏡は、外気に曝されるFRP板の表面に防湿
層を設けたことにより、FRP板の母材の樹脂が大気中
の湿気を吸収することを防止でき、吸湿による膨潤変形
を生じない。また吸湿しないことから、高温や真空等の
環境に曝された場合、例えば宇宙に打上げた場合でも除
湿過程が無く、膨潤と逆の変形も生じない。従って、製
造時に得られた高い鏡面精度が長期に亘り維持される。
【0009】
【実施例】
実施例1 図1はこの発明の一実施例のFRP製反射鏡の断面図で
ある。図において、1〜4は図5および図6と同一また
は相当部分を示す。5aはFRP板2のガラス層3およ
び反射膜4が形成されていない面に形成された防湿層、
5bはFRP板2の端面に形成された防湿層で、例えば
数μm〜数十μmのアルミニウム箔等の金属箔からな
り、接着剤6a、6bによりFRP板2に接着されてい
る。なお接着剤6a、6bの代わりにFRP板2の母材
の樹脂を利用して接着してもよい。
【0010】上記のように構成されたFRP製反射鏡1
においては、反射膜4は平滑なガラス層3の表面に形成
されているため、鏡面精度は高く、優れた反射特性で、
赤外線から紫外線領域の光線を反射する。そしてFRP
板2のガラス層3および反射膜4が形成されていない面
が防湿層5aにより被覆されているので、FRP製反射
鏡1を大気中に放置した場合、内部のFRP板2に大気
中の水分が透過することがない。このため、FRP板2
の母材である樹脂の吸湿によって引き起こされる膨潤変
形が防止される。また吸湿しないことから、高温や真空
等の環境に曝された場合でも、除湿されることがなく、
膨潤と逆の変形も生じない。
【0011】上記のFRP製反射鏡1は、FRP板2の
表面に防湿層5aが形成されているため、吸湿、除湿に
よる変形が防止でき、このため寸法安定性が優れ、高い
鏡面精度を長期に亘って維持することができる。またF
RP製反射鏡1の端面にも防湿層5bを設けることによ
り、湿気の出入をさらに防止でき、鏡面精度はさらに高
くなる。そして防湿層5a、5b厚を薄くすることによ
り、熱的安定性も確保される。
【0012】実施例2 図2は別の実施例のFRP製反射鏡の断面図であり、図
1が単板構造であるのに対し、図2のFRP製反射鏡1
は図6と同様にアルミニウムハニカムコア等の芯材7の
両面に、例えばシート状接着剤8a、8bでFRP板2
a、2bを接着したサンドイッチ構造であり、ガラス層
3および反射膜4が形成されていないFRP板2bの露
出面に、接着剤6aにより防湿層5aが接着されてい
る。そして僅かな吸湿を防止するために、FRP板2
a、2bの端面にも防湿層5b、5cが接着剤6b、6
cにより接着されている。さらに芯材7の周囲を防湿層
(図示していない)等で被覆しても良い。
【0013】この実施例では、前記実施例とほぼ同様の
効果が得られるが、サンドイッチ構造をとっているため
強度が大きくなる。
【0014】実施例3、4 図3および図4は、防湿層5a、5b、5cの表面に、
例えば数μmの黒色塩化ビニル等の塗膜9a、9b、9
cを備えたFRP製反射鏡1を示す。
【0015】この塗膜9a、9b、9c層に特定の材料
を使用することにより、所定の赤外線放射率が得られ、
反射鏡1の温度が安定し、熱的寸法安定性はさらに高く
なる。
【0016】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1の発
明によれば、FRP板の表面に防湿層を設けたので、吸
湿、除湿による変形が発生せず、このため寸法安定性に
優れ、長期に亘り高い鏡面精度を維持できる軽量なFR
P製反射鏡が得られる。
【0017】この発明の請求項2の発明によれば、サン
ドイッチ板を構成するFRP板の表面に防湿層を設けた
ので、前記の効果に加えて、強度の大きいFRP製反射
鏡を得ることができる。
【0018】この発明の請求項3の発明によれば、防湿
層の表面に塗膜を形成したので、前記の各効果に加え、
赤外線放射率を一定にして、熱的寸法安定性の高いFR
P製反射鏡を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のFRP製反射鏡を示す断面図であ
る。
【図2】実施例2のFRP製反射鏡を示す断面図であ
る。
【図3】実施例3のFRP製反射鏡を示す断面図であ
る。
【図4】実施例4のFRP製反射鏡を示す断面図であ
る。
【図5】従来のFRP製反射鏡を示す断面図である。
【図6】従来の別のFRP製反射鏡を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 FRP製反射鏡 2、2a、2b FRP板 3 ガラス層 4 反射膜 5a、5b、5c 防湿層 6a、6b、6c 接着剤 7 芯材 8a、8b シート状接着剤 9a、9b、9c 塗膜
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年2月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】この実施例では、前記実施例とほぼ同様の
効果が得られるが、サンドイッチ構造をとっているため
強度、剛性が大きくなる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】この発明の請求項2の発明によれば、サン
ドイッチ板を構成するFRP板の表面に防湿層を設けた
ので、前記の効果に加えて、強度、剛性の大きいFRP
製反射鏡を得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維強化プラスチック板と、この繊維強
    化プラスチック板の反射面側となる一方の表面に形成さ
    れた平滑なガラス層と、このガラス層の表面に形成され
    た反射膜と、少なくとも前記繊維強化プラスチック板の
    他方の面に形成された防湿層とを備えたことを特徴とす
    る繊維強化プラスチック製反射鏡。
  2. 【請求項2】 芯材と、この芯材の両面に接着された繊
    維強化プラスチック板と、この繊維強化プラスチック板
    の反射面側となる一方の表面に形成された平滑なガラス
    層と、このガラス層の表面に形成された反射膜と、少な
    くとも前記繊維強化プラスチック板の他方の面に形成さ
    れた防湿層とを備えたことを特徴とする繊維強化プラス
    チック製反射鏡。
  3. 【請求項3】 防湿層の表面に赤外線放射率を一定にす
    る塗膜を備えたことを特徴とする請求項1または2記載
    の繊維強化プラスチック製反射鏡。
JP24333491A 1991-09-24 1991-09-24 繊維強化プラスチツク製反射鏡 Pending JPH0580212A (ja)

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