JPH057998B2 - - Google Patents

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JPH057998B2
JPH057998B2 JP58109451A JP10945183A JPH057998B2 JP H057998 B2 JPH057998 B2 JP H057998B2 JP 58109451 A JP58109451 A JP 58109451A JP 10945183 A JP10945183 A JP 10945183A JP H057998 B2 JPH057998 B2 JP H057998B2
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ase
enzyme
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polysaccharides
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Hans Aage Sejr Olsen
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Novo Nordisk AS
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Grain Derivatives (AREA)
  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
  • Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
技術分野 本発明は、多糖類、特に植物細胞壁多糖類をカ
ルボヒドラーゼにより分解する方法に関する。 従来技術 可溶性多糖類(SPS)を分解し得る酵素(SPS
−アーゼ)及びSPS−アーゼ含有酵素製剤は果実
及び植物性マツシユを処理する食品加工工業にお
ける用途並びにシユース及びワインの加工におけ
る澄明化及び糖度低下の目的に及び野菜の加工に
おける脱水剤として使用しうることが記載されて
いる。 プロテアーゼを実質的に含まないSPS−アーゼ
製剤を、粗製蛋白質物質、好ましくは粗製大豆蛋
白質から蛋白質を精製(単離)するため使用しう
る。 発明の概要 第一に、本発明は、植物性粗蛋白質から単離さ
れた可溶性多糖類(SPS)に作用し、少なくとも
50%の最適活性をPH3.2〜4.7に有し、作用PH3〜
6を有し、更に作用至適温度範囲約46〜56℃を有
することを特徴とするSPS−アーゼを含有する酵
素製剤によつて多糖類、好ましくは植物細胞壁多
糖類を分解する方法であつて、該酵素製剤を水性
媒体中該酵素製剤用基質と接触させることを含ん
でなる、多糖類の分解方法に関する。 新規SPS−アーゼは、植物性粗蛋白質から単離
された可溶性多糖類(SPS)に作用し、少なくと
も50%の最適活性をPH3.2〜4.7に有し、作用PH3
〜6を有し、更に作用至適温度範囲約46〜56℃を
有することを特徴とする。 また、該SPS−アーゼは、培地中SPS−アーゼ
を産生し得るアスペルギルス属に属する菌株を培
養し、次いで培養ブロスより新規SPS−アーゼを
回収することによつて得られる。 前記アスペルギルス属に属する菌株が、黒色ア
ルペルギルス(Aspergillus)菌群に属する微生
物であり、例えばアスペルギルス・アクレアトウ
ス(Aspergillus aculeatus)DSM2344(すなわ
ちCBS101.43)またはアスペルギルス・ヤポニク
ス(Aspergillus japonicus)DSM2346(すなわ
ち、IFO4408)の菌株であり、あるいはアスペル
ギルス・アクレアトウスDSM2344によつて産生
されるSPS−アーゼと免疫電気泳動で同一であ
り、免疫電気泳動重層法により同定されるもので
ある。 以下、更にSPS−アーゼを産生する微生物およ
び該微生物を培養して得られるSPS−アーゼにつ
いて説明する。 (1) SPS−アーゼ産生微生物のスクリーニング 試験すべき微生物を、その微生物を増殖させう
る組成物を含む斜面寒天培地上で培養する。斜面
寒天培地上で始めに増殖させた後、微生物を、主
炭素源がSPS(前記のように製造)であり、窒素
源がNO3-、NH4 +、尿素、遊離アミノ酸、蛋白
質または別の窒素含有化合物であり、更に好まし
くは酵母エキスの形で、必要な塩類及びビタミン
の混合物を含む液体主培地に移す。主培地の組成
は微生物の属に左右され、主な要件は、主培地が
微生物の増殖及び代謝を支持しうることである。
適当な期間、即ち問題の微生物の増殖速度に応じ
て1〜7日の程度の期間に増殖が起つたら、所定
の酵素SPS−アーゼ測定法、または大豆残分の分
解剤の成分としての用途以外のSPS−アーゼの特
殊な用途に調整された他の任意のSPS−アーゼ測
定法により、発酵液の試料をSPS−アーゼについ
て分布する。 酵素活性を測定するため一層感度の高い方法を
達成するため、温度を40℃に低下し、培養時間を
SPS−アーゼ活性の測定中20時間に上昇すること
ができ、その際感染を避けるため培地に抗生物質
を添加すべきである。 この試験方法により、アスペルギルス属及び他
の属に属する他のSPS−アーゼ産生微生物を観察
することができる。 (2) SPS−アーゼ産生微生物の特性 SPS−アーゼ産生微生物に関する。前記のスク
リーニング法により、下記の表の上部に挙げた微
生物がSPS−アーゼ産生菌であることが判つた。
この表には、SPS−アーゼ産生菌でないアスペル
ギルス・ヤポニクスに属する菌株も記載した。
【表】 前記の菌株の簡潔な同定は下記の培養カタログ
に見ることができる。 オランダ国、バールン(Baarn)のセントラル
ビユロー・フオン・シンメルカルチヤース
(Centraalbureau voor Schimmelcultures)の
リスス・オブ・カルチヤース(List of
Cultures)1978。 日本国、大阪府大阪市淀川区十三本町2−17−
85(電話番号06−302−7281)の財団法人醗酵研究
所の培養リスト(List of cultures)(1972年)第
5版。 メリーランド20852、ロツクビル・パークロウ
ン・ドライブ12301のアメリカン・タイプ・カル
チヤー・コレクシヨン・カタログ・オブ・ストレ
インズ(American Type Culture Collection
Catalogue of Strains )、第14版
(1980)。 前記の表中の菌株はすべて、ザ・ジイーナス・
アスペルギルス・オブ・レイバー・アンド・フエ
ンネル(The genus Aspergillus of Raper and
Fennel)、1965年(特に327〜330頁参照)に見ら
れる種アスペルギルス・ヤポニクス及びアスペル
ギルス・アクレアトウスの分類の記載に密接に該
当する。 前記3菌株は、1982年4月14日に本願出願人で
あるノボ・インダストリ・アクテイーゼルスカブ
によつてドイチエ・ザンムルンク・フオン・ミク
ロオルガニスメン(Deutsche、Sammlung von
MiCroorganismen)に再寄託された。 (3) SPS−アーゼ製剤の精製 SPS−アーゼ製剤KRF922の精製をイオン交換
によつて行なつた。緩衝液はHClでPH7.0に調節
した50mMトリス(トリス−ヒドロキシメチルア
ミノメタン)である。カラムはスウエーデンのフ
アルマシア社製のK5/30である。イオン交換物
質はスウエーデン、ブロンマ(Bromma)の
LKB製のDEAE−トリスアクリルである。流速
は100/時間である。 15gのSPS−アーゼ製剤KRF92を6℃の水450
mlに溶かし、下記の操作をすべて6〜10℃で実施
した。1MトリスでPHを7.0に調節した。カラムを
緩衝剤で平衡させ、次にSPS−アーゼ試料をカラ
ムに導入した。OD280及び導電率を溶出液につい
せて測定し、第12図に示す。フラクシヨン1は
イオン交換物質に結合していない溶出液である。
次に、カラムを緩衝液2000mlで洗浄し、フラクシ
ヨン2を生じる。次に0〜500mMのNaCl勾配を
作り、フラクシヨン3〜9を生じる。9個のフラ
クシヨンをすべて200mlに濃縮し、透析法〔アメ
リカ合衆国マサチユセツツ州のアミコン
(Amicon)社製のホロー・フアイバー(Hollow
Fiber)DP2〕により2mSiの導電率になるまで水
に対して透析した。次に、9個のフラクシヨンを
凍結乾燥した。フラクシヨン1及び2だけがSPS
−アーゼ活性を示した。 フラクシヨン1を更にゲル濾過により精製し
た。1.5gのフラクシヨン1をPH4.5の50mM酢酸
ナトリウム(500mMKCl)10mlに溶かした。カ
ラムはLKB製の2.5×100cmのものである。ゲル
濾過充填物質はスウーデンのフアルマシア社のセ
フアクリルS−200である。流速は30ml/時間で
ある。球状蛋白質で検量して分子量70000〜
100000の物質を含むフラクシヨンは、定性寒天試
験により試験したときにSPSを分解することもで
きないフアクターGと言われる酵素複合体を含ん
でいた。しかしながら、フアクターGをペクチヤ
ーゼと混合すると、定性寒天試験によりSPSを分
解する。フアクターGがSPSからガラクトース、
フコース及び若干のガラクトウロン酸を脱離する
ことができ、HPLC分析による主分解生成物はな
お、SPSに極めて良く似た高分子生成物であるこ
とが判つた。 (4) SPS−アーゼのPH活性依存性、温度活性依存
性及び安定性 第2図はSPS−アーゼ製剤KRF68の活性のPH
依存性を示す。PH2.70PH3.5ではギ酸緩衝剤系を
使用し、PH3.7〜5.5では酢酸塩緩衝剤系を使用し
た。 第3図は、SPS−アーゼ製剤KRF68の活性の
温度依存性を示す。 第4図は、SPS−アーゼ製剤KRF68の温度安
定性を示す。 尚、SPS−アーゼの作用至適温度範囲は約46〜
56℃である。 (4) 酵素活性の測定 下記の表は、本発明による種々の酵素活性測定
の結果を示す。
【表】 前記の表の最終欄に示した文献を下記の表に詳述
する。
【表】
【表】 セルラーゼ活性測定に関して、分析をAF149/
6−GBに記載したように実施し、測定の原理は
アナリテイカル・バイオケミストリイに説明され
ている。 従つて、本発明により、SPS−アーゼ製剤が若
干の物質、好ましくは植物性物質、例えば果実、
及び蛋白質、セルロース、ヘミセルロース、(例
えばグルカン、キシラン、ガラクタン及びアラバ
ン)、ゴム、ペクチン、脂質、イヌリン、ポリフ
エノール、殿粉及びアルギン酸塩を含む植物廃物
の部分的又は完全な液化又は分解及びこれらに類
似した目的に有用な酵素製剤(下記の表参照)で
ある。このような類似の目的の例としては、市販
のペクチナーゼ及びセルラーゼが現在使用されて
いるすべての目的が挙げられる。以下に若干の例
を記載する。 SPS−アーゼ製剤が実質的にプロテイナーゼを
含まないことが判る(プロテイナーゼを含めば、
所望の目的生成物、即ち蛋白質が分解されるはず
であるという理由で)。同様に、粗製生物材料か
ら蛋白質以外の生物学的物質を抽出(単離)した
い場合には、使用するSPS−アーゼ製剤はこの他
の生物学的物質を分解する酵素を実質的に含むべ
きでない。このような変性SPS−アーゼ製剤は、
不所望な酵素の選択的不活性化、分溜又は自体公
知の他の方法によつて製造される。 従つて、本発明の好ましい実施態様は、粗製生
物材料から大豆蛋白質及び類似の植物性蛋白質以
外の生物学的物質の単離又は抽出を含み、SPS−
アーゼ製剤は前記の生物学的物質を分解しうる酵
素を実質的に含まない。 本発明により、変性SPS−アーゼ製剤(製剤が
抽出又は単離すべき生物学的物質を分解しうる酵
素を実質的に含まないという意味で変性された)
は、粗製生物材料から所定の生物学的物質、例え
ば酸粉、脂質、香料、着色料及びジユースを抽出
(単離)するため有用な酵素製剤であることが判
つた。若干の例を以下に記載する。 未変性SPS−アーゼ製剤及び、精製最終生成物
として望ましい生物学的物質を分解しうる酵素を
実質的に含まないという意味で変性されたSPS−
アーゼ製剤の前記用途に関して、反応生成物(所
望の最終生成物であつても、廃棄生成物であつて
も)を、酵素処理と同時に又はその後に更に処理
することができる。このような処理の例は、前記
の反応生成物のうちの1種が発酵可能の糖である
場合には、アルコール発酵である(例えば下記の
表のセクシヨンBa4及びBc1参照)。 蛋白質以外の物質の抽出(単離)法又は液化法
及びこれらと類似の方法に関しては、第1図に示
した一般的処理工程図を参照する。 基質は粗製物質中に存在する1種以上の炭化水
物であるか、又は完全な粗製物質であつてよい。 この基質を、以下に例示する化学的又は物質的
前処理、例えば酸又はアルカリ処理、浸漬、及
び/又は蒸気を用いるか若しくは用いないクツキ
ング処理に付すことができる。 粗製物質を、水を添加するか又は添加しない
で、浸軟、細断、湿式ミリンダ及び/又は均質化
(これらの処理をすべて第1図に均質化と示す)
処理し、この工程の間に他の添加剤を添加するこ
とができる。均質化は種々の効率で、例えば使用
する特定のホモジナイザーについて所定の最大圧
力の一部にすぎない種々の圧力で実施することが
できる。第1図にb1、b2、…boで示したように、
種々の添加剤を均質化の前又は間に添加すること
ができる。 SPS−アーゼ製剤を含む反応工程は特定の条
件、例えば温度、圧力、時間、PH及び酵素用量の
下に実施する。使用する反応器(例えばバツチ
型、プラグ−フロー型)に関する推奨基準及び撹
拌も、必要に応じ適切である。第1図にc1、c2
…coとして示したように一連の添加剤を種々の粗
製物質に加えることができる。 分離工程も種々の効率で実施することができ
る。多くの工程の間、例えば粗製物質が全体的に
液化される場合に、分離は省くか、又は簡易化さ
れる。種々の分離装置を使用することができる
(例えば遠心分離機、過器、限外過装置、ハ
イドロサイクロン、シツクナー、篩又はスクリー
ン、又は簡単なデカンター)。 分離効率とは、固相における絶対的スラツジ含
有量と反応混合物の絶対的スラツジ含有量との割
合である。 得られる液相又は固相を更に、脂肪又は油のよ
うな成分を除去するため処理、例えば濃縮、乾燥
又は溶剤抽出するか、又はバイオマス、アルコー
ル又は他の生成物(酵素、抗生成質、又は他の有
用な成分)の製造のため発酵させることができ
る。 次に、SPS−アーゼ製剤の適用例を若干示し、
これらの適用例の概要を下記のリストを示す。 また、第表には、第1図に関連する特性を列
挙する。
【表】
【表】
【表】 A1 トウモロコシ、小麦及びバレイシヨからの
殿粉の抽出 トウモロコシ、小麦、バレイシヨ及びその他の
殿粉を含む植物から殿粉を抽出する。殿粉分解活
性を実質的に有しないSPS−アーゼ製剤の適用は
トウモロコシを例にとれば、下記の利点を生じ
る: 1 短い浸漬時間で、殿粉の遊離が促進される。 2 水の消費を減少することができる。 3 トウモロコシ胚芽油を遊離することなく、ト
ウモロコシ胚の遊離が促進される。 4 蛋白質が高純度で得られる。 5 トウモロコシ浸漬水の回収が容易になる。 A2 植物材料からの脂質の抽出 植物材料中の脂質は細胞内に捕促され、通常蛋
白質に結合しているので、脂質を、リパーゼを実
質的に含まないSPS−アーゼ製剤で処理すること
によつて水相中で抽出することができる。トウモ
ロコシ胚芽油は、通常、乾燥トウモロコシ胚のヘ
キサン抽出によつて単離される。しかし、湿めつ
たトウモロコシ胚を前記種類のSPS−アーゼ製剤
で処理する場合、乾燥操作は不必要である。同様
に、酵素処理に使用する酵素を前記種類のSPS−
アーゼ製剤である場合に、水相におけるオリーブ
油の抽出を改良することができる〔例えば、フツ
ド、フアルマシユーテイカル・アンド・バイオエ
ンジニアリング(Food Pharmaceutieal and
Bioengineering)、No.172、74巻93〜94頁参照〕。
例えば、大豆油、菜種油及びヒマワリ油の水性抽
出力も同様に改良することができる。 A3 植物材料からのエーテル性油の抽出 エーテル性油を含む植物性物質をエーテル性油
を分解しうるか、又は変化しうる酵素活性を実質
的に含まないSPS−アーゼ製剤の水溶液で抽出す
る場合、エーテル性油が極めて低いコストで高収
率で回収される。 A4 植物材料からの天然着色剤の抽出 着色剤を含む植物性物質、例えば赤色着色剤で
あるベタニンを含むビートの根又は着色剤を含む
つるにこけももを、着色剤を分解しうるか、又は
変化しうる酵素活性を実質的に含まないSPS−ア
ーゼ製剤で処理すると、着色剤が極めて低いコス
トで高収率で回収される。 A5 グアユールゴムの木からのゴムの抽出 生ゴムを分解しうる酵素活性を実質的に含まな
いSPS−アーゼ製剤用の基質の別の例は、グアユ
ールゴムの木の根及び枝の細胞壁材料である。 Ba1 糖化殿粉を含む粗製物質の製造 カツサバ及びさつまいも及びその他の殿粉を含
む植物材料の糖化に関して、SPS−アーゼ製剤を
添加すると、糖度の問題を解決することができ
る。SPS−アーゼ製剤を使用することによつて、
25〜30%の乾燥固形分を有する殿粉懸濁液を製造
することができ、糖化の後、マツシユを発酵して
廉価なエタノールを得ることができる。 例Ba1 1 新鮮な及びすりつぶしたさつまいも(日本産)
に基づいて、24%の乾燥固形分を有するマツシユ
を製造した。さつまいもの殿粉含有率はその乾燥
固形分の約70%であることが判つた。殿粉1トン
当り0.5Kgの用量でターマミル (Termamyl)
60Lの細菌性アミラーゼによる予備液化を、マツ
シユを90℃に加熱することによつて実施した。マ
ツシユを次に90℃に30分保持した。反応混合物の
粘度η1を90℃でハーケ(HAAKE)スピンドルに
より測定した。 その後、反応混合物を55℃に冷却し、PHを
2NH2SO4でPH2に調節した。次に、糖化をグル
コアミラーゼSAN150(ノボ・インダストリイ社
の商品名)を殿粉1トン当り1.75の用量で添加
して開始させた。糖化混合物を3つの部分A、B
及びcに分割し、これらを糖度測定前に下記のよ
うに15分間酵素処理した: A:これは対照である。粘度η2を測定した。第
Ba表参照 B:セルクラスト(Celluclast) 200Nのトリ
コデルマ・ビリデ(Tricoderma viride)セ
ルラーゼをさつまいもの乾燥物質1トン当り
1Kgの用量で添加した。糖度η3を測定した。
第Ba表参照。 C:アスペルギルス・アクレアトウス
DSM2344(CBS101.43)を培養し、培養ブロ
スより回収して得られるSPS−アーゼ製剤
KRF−68をさつまいもの乾燥物質の1トン
当り0.25Kgの用量で添加した。糖度η4を測定
した。第Ba表参照。
【表】 反応混合物の粘度セルクラスト 及び
SAN150に比べて低い用量でSPS−アーゼ
で効率良く低下し得たことが判る。 Ba2 なし及び他の果物の完全液化 機械的に破砕したなし全体をその後SPS−アー
ゼ製剤で処理すると、完全液化が起り、少量の固
体物質を除去したた後澄明ななしジユースが生成
する。他の同様の果実、例えばりんごについて
も、同様の方法を使用することができる。 例Ba2 1 新鮮なりんごをブツヒヤー・セントラル
(Bucher Central)ミルで粗くミリングした。り
んごマツシユを次に加熱ジヤケツト付きタンク中
で90℃で5分間滅菌し、次に環境温度に冷却し
た。予めすりつぶしたりんごを次に鋼玉石装具を
付けたフリマ(Fryma)ミルで、マツシユが滑
らかな感触になるまでミリングした。マツシユを
再び80℃で10分間滅菌し、50℃に冷却した。 酵素反応をコントラベス・レオマート
(Contraves Rheomat)15で撹拌しながら50℃で
30分間実施し、同様に粘度測定(レオメータで速
度13でのパーセンテージの読み)を行なつた。酵
素反応が終つた後、試料100gを採取し、目盛り
付き管中で3000×gで15分間遠心分離した。これ
により、ジユースのパーセンテージ及び沈殿物の
パーセンテージを測定する。PH及び°Brixとし
て屈折計による乾燥物質のパーセンテージも測定
した。第Ba表には、SPS−アーゼの作用、セ
ルクラストとSPS−アーゼとの組合せの作用、及
びセルクラストとペクチネツクス(Pectinex)
との組合せの作用の比較を示す。SPS−アーゼ製
剤KRF−68を使用した。
【表】 Ba3 果物及び野菜の処理によるジユースの製造 SPS−アーゼ製剤は、若干の果物、ベリー類及
び野菜、例えばにんじん、えんどう、トマト、り
んご、なし、黒すぐり、豆類及びキヤベツの処理
によつてジユースを製造するのに好適であること
が判つた。これにより、市販のペクチナーゼ及び
セルラーゼ製剤に比べて、ジユース収率の向上及
び着色成分及び香味成分の良好な抽出が達成され
る。 例Ba3 1 SPS−アーゼ製剤を市販の常用のセルラーゼ及
びペクチナーゼ製品であるセルクラスト 200L
及びペチクネツクス 3Xに対比した例Ba3.1を参
照する。その表から、ともにセルクラス 50g/
hと併用した場合に、ペクチネックス 2000
g/hに比べて僅かに50g/hのSPS−アー
ゼを用いてジユースの収率を僅かに改良しうるこ
とが判る。粘度も僅かに低かつた。SPS−アーゼ
はペクチネツクスより約40倍有効であると思われ
る。 Ba4 さとうきび又はてんさいの抽出又は圧搾に
関する処理 SPS−アーゼ製剤を、抽出又は圧搾の前及び/
又は間にさとうきび又はでんさいの処理に使用す
る場合、簡単な抽出工程による収率を改良しうる
ことが判つた。残渣(しぼり殼)をSPS−アーゼ
製剤で処理し、これによりエタノール発酵用原料
として使用しうる発酵可能の糖に部分的に変換す
る。 例Ba4 1 ナクスコフ・シユガー・フアクトリイ
(Nakskov Sugar Faccory)でDDS−拡散器で
連続的向流抽出から得られたてんさいの残渣(パ
ルプ)10Kgをフリマ(Fryma)ミル(型NZ−
110)で2回ミリングした。ミリング操作の間に
加工水を加えた。 パルプ300gを第Ba表に示した酵素用量で45
℃で18時間酵素処理した。乾燥した酵素生成物
(KRF−68)をパルプに加え、初めの1時間の間
棒で撹拌した。その後、パルプを、磁気撹拌を残
りの時間、連続的に実施できる程度に液化した。
反応の終りに、PHを測定し(反応の開始の間にPH
−補正を行なわなかつた)、反応混合物を澄明な
上澄み液が得られるまで、遠心分離した。反応混
合物及び上澄み液について乾燥物質を測定した。
これらの結果に基づいて可溶化された乾燥物質の
パーセンテージを計算した。すべての計算におい
て、酵素生成物の可溶性乾燥物質に関して補正し
た。 上澄み液No.2,3及び4をイオン交換処理し、
炭化化物組成物用HPLCで分析した。
【表】
【表】 前記第Ba表により生成した糖をすべてアル
コールに発酵するか、又は他の目的に使用するこ
とができた。 Ba5 回収可能の量のコーヒー可溶分を増加する
処理 インスタントコーヒーの製造中の種々の段階で
コーヒー豆を処理すると、コーヒー可溶分の収率
が増加することが判つた。例えば、使つたコーヒ
ーの粉末又は生の豆を酵素で処理して好ましい結
果を得ることができる。 Bb1 りんご又はなしのくもりの防止及び/又は
分解 混濁の形成を防止するため常用のペクチナーゼ
及びセルラーゼ製剤で予め処理した、澄明でなけ
ればならないりんごジユース又はなしジユース及
び他の果物ジユースを製造した後、りんごのくも
り又は同様の果物のくもりが現われることがあ
る。SPS−アーゼ製剤は主として蛋白質に結合し
たシラバンから成る、このようなくもりの分解に
好適であることが伴つた。 例Bb1 セルクラスト 及びペクチネツクス を使用し
てなしの缶詰廃物の酵素液化によつて製造したな
しジユース濃厚物は、放置すると、くもることが
判つた。くもりを単離し、0.01NH2SO4で24時間
加水分解し、HPLCで分析した。クロマトグラム
はアラビノース及び少量のオリゴ糖を示した。PH
4.5の1mM酢酸塩緩衝液中の0.5%W/Vのこの炭
水化物を0.05%W/Vの酵素濃度の、特願昭57−
021019号明細書に記載したSPS−アーゼ(KRF
−68+KRF−92、1:1)と共に40℃で3時間
温置することによつて、初めのくもりの炭水化物
(乾燥物質)の84%がアラビノースに変化したこ
とが判つた。 希釈したなし濃厚物(20°Brix)を0.15%W/
Vの酵素用量の前記SPP−アーゼ又は1%W/V
の用量のクラレツクス(Clarex) と言われる
市販品で40℃で2時間処理した。SPS−アーゼは
アラバン様くもりの相対的HPLCピーク面積を86
%減少することができ、クラレツクス (SPS−
アーゼ製剤よりはるかに高い用量で使用した)で
の対応する減少は僅か78%であつた。 Bb2 白ワインの澄明化剤としての用途 著しく不所望な混濁を示す白ワインをSPS−ア
ーゼで有効に澄明化しうることが判明した。くも
りの物質は主として細胞壁構造蛋白質中のヒドロ
キシプロリン基に結合しているアラビノガラクタ
ンから成ることが判つた。 Bb3 ISSPH又は他の極物性蛋白質の加水分解生
成物の製造 米国特許第4100024号明細書又はプロセス・バ
イオケミストリイ(Process Biochemistry)、14
巻No.7(1979)、6〜8頁及び10〜11頁に記載され
ているようにISSPH(等電点で可溶性の大豆蛋白
質の加水分解生成物又は他の植物性蛋白質の加水
分解生成物をスラツジから分離する前に、反応混
合物をSPS−アーゼ製剤で処理することができ
る。これにより、一層容易に分離できるようにな
る。 Bb4 譲造工業におけるマツシング酵素 ビールを製造する際に、原料の炭水化物、例え
ば麦芽及び大麦のベーターグルカンは麦芽汁の粘
度及び過性に影響する。マツシング中にSPS−
アーゼを添加すると、麦芽汁の粘度が低下し、
過性及び抽出物の収率が改良される。更に、マツ
シング中にSPS−アーゼを添加すると、麦芽汁の
発酵性及び麦芽汁の窒素含有率が増加する。 例Bb4 1 実験室中で、麦芽50%及び大麦50%から成る粗
粉50gを水275gと(乾燥物質15%)一緒に、下
記のマツシング条件によりマツシングした:52℃
(60分)/63℃(60分)/76℃(30分)。 SPS−アーゼの効果を証明するため、マツシン
グ中に酵素を添加して(マツシユのPH5.5〜6.0)、
4種の試験を行なつた(下記の表参照)。
【表】 BGUはノボ・インダストリイ社から得られる、
分析法AF70/4−GBにより測定したベータ−
グルカナーゼ単位である。 FBGはノボ・インダストリイ社から得られる
分析法AF7.0.1/2−GBにより測定した真菌性
ベータ−グルカナーゼ単位である。 BGUとFBGとの差は、酵素測定を行なう際の
PHであり、BGUに関してはPH7.5、FBGに関して
はPH5.0である。 セレフロはノボ・インダストリイ社から入手し
うる1981年7月の情報パンフレツトB214b−
GB1500に記載されている細菌性ベータ−グルカ
ナーゼである。 例Bb4 2 実験室中で、麦芽40%及び大麦50%から成る粗
粉50gを水150gと(乾燥物質25%)一緒に下記
のマツシング条件によりマツシングした;45℃
(60分)/63℃(90分)/75℃(15分)。 SPS−アーゼの効果を証明するため、マツシン
グ中に酵素を添加して(マツシユのPH5.5−6.0)、
3種の試験を行なつた。
【表】 BGU及びFBUの定義は例Bb4.1に示したとお
りである。前記の表の最後の欄には、SPS−アー
ゼに由来する活性及び用量だけを示す。 セレミツクスはノボ・インダストリイ社から入
手しうる1982年2月の情報パンフレツトB216b−
GB1000に記載されている細菌性ベータ−グルカ
ナーゼ製剤である。 Bb5 ビール発酵及び/又は貯蔵中に使用する酵
素添加剤 ベータ−グルカンの含有率を減少し、これによ
りビール過性及びくもりに関するビールの安定
性を改良するため、麦芽汁の発酵又はビールの貯
蔵中にSPS−アーゼを添加することができる。
SPS−アーゼは冷却くもりの原因となる蛋白質に
対する影響を与える。 Bb6 アーモンドの殼除去剤 アーモンドの漂白後のアーモンドの殼の機械的
除去工程の間に、アーモンドの殼の何パーセント
かは除去されない。アーモンドを酵素処理する
と、前記パーセンテージが減少することが判つ
た。 Bc1 種々の廃物の分解 製造法に関して、大量の炭水化物を含む廃物を
形成する。例えば、水抽出物及び酸沈殿による大
豆単離物、大豆乳及び豆腐の製造に関係する場合
である。この点で、例えば、りんご、なし又は柑
橘類からの廃物パルプも挙げられる。SPS−アー
ゼ製剤はこの炭水化物含有廃物を完全に液化する
ことができ、エタノール発酵用出発原料として使
用しうる発酵可能の糖を製造することができる。 例Bc1 1 大豆乳又は豆腐を常法で製造する場合、屡々大
豆を沸騰水中に浸漬し、ミリングし、熱湯で抽出
し、その後分離を行なう。この分離により得られ
る残渣はこの実験に使用する物質である。液相は
大豆乳であり、豆腐の製造に更に使用しうる。 アールス・オリーフアブリツク(Aarhus
Oliefabrik A/S)から得られる全形の大豆10
KgをフリマミルMZ110型中で沸騰水70と一緒
にミリングした。ミリングしたスラリーを次に、
周知の大豆の不快臭を表わす天然豆酵素を不活性
化するため、85℃以上に15分間保持した。この大
豆スラリー5を実験室中で300×g(g=重力)
で15分間遠心分離した。分析により残渣は20.45
%及び20.06%の乾燥物質(2回測定、計算した
平均値20.26%)を含むことが判つた。電極を物
質中に直接挿入する場合、PH−メータが4.50を示
すまで、残渣中に6NHClを徐々に添加し、スパ
ーテルで処理した。 E/S=乾燥物質に対して0.5%及びE/S=
乾燥物質に対して3.0%の用量のSPS−アーゼ
(KRF−68)と物質2×200gとの酵素反応を500
mlのビーカー中で50℃で実施した。乾燥酵素を物
質に加えた。初めの1〜2時間、撹拌をスパーテ
ルで実施し、その後物質を磁石で撹拌を連続的に
行ないうる程度に液化した。合計反応時間は21時
間であつた。反応の間、浸透圧計〔アドバンス
ト・インストルメンツ社(Advanced
Instruments Inc.)製アドバンスト・デイギマテ
イツク(Advanced Digimatic)3DII〕で重量オ
スモル濃度を測定した。第Bc表の結果は反応
の経過を示す。実験の終りに、混合物を3000×g
で15分間遠心分離した。油層が上澄み液の上部に
現われ、その容量を測定した。スラツジの強い層
は底層として現われる。油を含む上澄み液をピペ
ツトで除去した。油を均質化によつて澄明な水相
と合し、乾燥物質の測定のため試料を採取した。
第Bc表に示した結果は、この廃棄生成物を酵
素反応によつて液化することができ、粗製油をセ
クシヨンA4に示したように製造することができ
ることを明らかに証明する。油を回収した後、可
溶化した残渣を種々の方法で、例えば有用な化合
物に発酵させるか、又は濃縮し、乾燥し、その後
に飼料或いは食品として使用するため、又は更に
精製した後、有用な生成物を製造するため使用す
ることができる。
【表】 Bc2 糖化及び同時発酵 炭水化物を含む植物材料、例えば塊茎類、例え
ばきくいも(Jerusalem artichokes)、バレイシ
ヨ、さつまいも、カツサバ、又はこのような塊茎
からのパルプ、即ち抽出される成分を除去した後
に残留する物質を、SPS−アーゼ製剤で処理して
糖化し、同時に生成した発酵しうる糖をエタノー
ルに発酵させることができる。 例Bc2 1 分解されたイヌリンを含むきくいもの発酵によ
るエタノールの製造を実験室規模で、SPS−アー
ゼ及びイヌリナーゼを用いる同時糖化及びきくい
もの4種の異なる前処理によつて試験した。 SPS−アーゼ; SPS−アーゼ製剤KRF−68を使用した。 イヌリナーゼ;イヌリナーゼをアスペルギルス・
フイクウム(Asp.ficuum)(CBS55565)の発酵
によつて製造した。イヌリナーゼ活性をリサー
チ・デイスクロージヤー(Research
Disclosure)No.21234(1981年12月)456〜458頁に
記載されているようにして製造した。 実験室で発酵;予め処理したマツシユ(後記)
150gを、製パン用イースト4.5g及び消泡剤とし
て4%プルロニツク(Pluronic)溶液1mlを添加
した後に発酵させた。発酵フラスコに98%硫酸を
含むCO2トラツプを付け、発酵に続いて、遊離し
たCO2による重量損失を測定する。フラスコの内
容物を30℃で行なつた発酵の間撹拌する。研究す
る各パラメータのため、3個のフラスコを使用し
た。 第Bc表には、CO2の遊離による重量損失を、
遊離したCO21モルがC2H5OH1モルと等価であ
る、即ちCO21g〜C2H5OH46/44gであると仮定し て、エタノールに換算する。 きくいもの前処理 処理A;きくいも14.1Kg(乾燥物質22.8%)を
140℃、4〜5気圧で20分間ヘンゼクツク
(Henze−cook)した。煮沸後の重量は19.0
Kg(乾燥物質約16.9%)であつた。マツシユ
を直接発酵した。 処理B:洗浄し、スラスイしたきくいもを水と
(1:1)で混合し、ワーリングブレンダー
中でブレンドした。マツシユを次に85℃で、
PH=4.5で1時間熱処理した。 処理C:Bと同じであるが、PHを調節しなかつ
た。 処理D:Bと同じがあるが、熱処理及びPH調節を
しなかつた。 結果: 第Bc表の結果は、予め処理したマツシユに
SPS−アーゼを添加することの、エタノール収率
に対する作用を示す。SPS−アーゼを添加する場
合に、前処理したマツシユについてエタノール収
率の著しい改良が達成された。
【表】
【表】 Bc3 セルロースの分解 セルロース含有材料、例えば麦わら、例えば小
麦の麦わら、おがくず、紙及びリグノセルロース
を従来のセルラーゼを用いるよりSPS−アーゼ製
剤を用いて著しく加水分解しうることが判つた。
これを、トリコデルマ・リーゼイ
(Trichoderma reesei)によつて製造した従来の
セルラーゼであるセルクラスト(登録商標)200
およびSPS−アーゼ製剤KRF−68で結晶性セル
ロース材料アビセル(AVICEL)を処理する下
記の実施例で示す。 例Bc3 1 アビセルを水中に懸濁した(乾燥物質20%);
PHを5に調節し、温度を50℃に保持した。24時間
反応させた後、スラリーを過し、還元糖の含有
量(グルコースmg/gアビセル)を測定した。セ
ルロース含有量の5%及び20%の酵素用量を使用
して、下記の数値が認められた。
【表】 Bc4 製パン助剤としての用途 SPS−アーゼ製剤を製パン助剤として好適であ
ることが判明した。ダウの製造前に、乾燥粉に
SPS−アーゼ製剤を添加すると、容積、クラム及
び味に関して品質の優れたパンを得ることができ
る。添加剤としてSPS−アーゼ製剤を使用する
と、低品質の小麦粉で高品質のパンが得られる。 Bc5 製紙からの亜硫酸廃液の発酵の間のアルコ
ール収率及びバイオマスの収率の改良 エタノール発酵用の炭水化物源として利用する
前に製紙亜硫酸廃液をSPS−アーゼ製剤で処理す
ると、エタノールの収率が改良されることが判
る。製紙亜硫酸廃液を発酵によつてバイオマス、
例えば単一細胞蛋白質の製造に使用することがで
き、この場合にも亜硫酸廃液を予めSPS−アーゼ
製剤で処理すると、バイオマスの収率が改良され
た。SPS−アーゼ製剤の存在による分解及び発酵
を同時に実施することができる。 Bc6 生物学的スラツジ生成物の脱水 植物原料から多くの生物学的物質を常法で水で
抽出する間に、大部分膨潤した多糖類から成る多
量の不溶性残渣が形成する。これは、例えば、大
豆乳、豆腐又は大豆単離物を大豆、脱脂大豆粉又
は白色フレークの水抽出によつて製造する場合で
ある。組識を構成する膨潤した多糖類物質をSPS
−アーゼで軽度に処理して、物質の網目構造を開
放させ、少量の炭水化物を可溶化することができ
る。物質を脱水し、その結果、酵素処理なしに得
られた生成物に比べて、乾燥物質含有率の高いス
ラツジが得られる。即ち、酵素処理は、乾燥によ
る水除去に要するエネルギー消費が著しく低いと
いう利点を示し、廉価な乾燥動物飼料又は食品用
バルキング剤する可能性を提供する。 Bc7 緑蔵飼料助剤 緑蔵飼料の加工速度及び消化性を増加するた
め、新鮮な緑蔵飼料に酵素を添加することは公知
である。SPS−アーゼ製剤の溶液での処理が公知
の酵素緑蔵飼料助剤に比べて優れていることが判
つた。 新鮮な緑蔵飼料に水性SPS−アーゼ製剤を使用
するには、現在まで詳細なデータを入手できない
が、緑蔵飼料の処理に特定の酵素を使用するのに
重要であると、認識されていることは、糖の放出
能及びセルラーゼ活性である。SPS−アーゼ製剤
は実施例で示すように有用なセルラーゼであり、
実施例では結晶性セルロースに対するSPS−アー
ゼ製剤KRF−68及びトリコデルマ・リーゼイか
らの市販のセルラーゼ(セルクラスト )の作用
を比較する。更に、下記の実施例によつて顕著な
糖放出能を証明する。 実施例 1 2個のエルレンマイヤーフラスコのそれぞれ
に、1cmの細片に切断した芝草15gを入れた。ク
エン酸塩緩衝液(PH=4.5)75mlを加えた。微生
物安定性を保証するため、ペニシリン0.03g及び
ストレプトマイシン0.03gを添加した。 1方のフラスコに0.073%W/WのSPS−アー
ゼ(バツチ1340)の酵素を加えた。第二のフラス
コを振盪浴中で20℃で72時間静置した。24時間、
48時間及び72時間に試料を採取した。試料を過
し、総糖分を分析し、下記の結果を得た:
【表】 静置混合物にSPS−アーゼを配合すると、糖が
ほとんど直ちに放出される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の一般的工程図である。第
2図はPHとSPS−アーゼ製剤の活性との関係を示
すグラフ図であり、第3図はSPS−アーゼ製剤の
温度−活性関係を示すグラフ図であり、第4図は
SPS−アーゼ製剤の活性の温度安定性を示すグラ
フ図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 植物性粗蛋白質から単離された可溶性多糖類
    (SPS)に作用し、少なくとも50%の最適活性を
    PH3.2〜4.7に有し、作用PH3〜6を有し、更に作
    用至適温度範囲約46〜56℃を有することを特徴と
    するSPS−アーゼを含有する酵素製剤によつて多
    糖類を分解する方法であつて、該酵素製剤を水性
    媒体中酵素製剤用基質と接触させることを含んで
    なる前記方法。 2 多糖類の分解に続いて、粗製生物材料から大
    豆蛋白質及び類縁植物性蛋白質以外の生物学的物
    質を単離又は抽出するが、SPS−アーゼ製剤は前
    記生物学的物質を分解しうる酵素を実質的に含ま
    ないものである特許請求の範囲第1項記載の方
    法。 3 植物細胞壁の多糖類を含有する植物材料と前
    記SPS−アーゼを含有する酵素製剤との反応によ
    る反応生成物の1種又はそれ以上を酵素処理と同
    時に又は酵素処理後に更に処理する、特許請求の
    範囲第1項又は第2項記載の方法。 4 反応生成物のうち1種が発酵可能の糖である
    場合、アルコール発酵により更に処理する特許請
    求の範囲第3項記載の方法。
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