JPH0578241U - 滅菌インジケ−タ−包装体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンパクトで嵩張らず，ガラス瓶等を使用し
ないため，取扱いが安全で，通気量，水分揮散量の調整
が用途に応じて極めて容易に行うことが出来る滅菌イン
ジケ−タ−の提供。 【構成】 菌の増殖により，変色する細菌用培地を充填
した易破袋性密封袋と菌を植え付けた濾紙たる菌ディス
クとを，バクテリヤ耐性のある通気性シ−トと透明プラ
スチックフィルムにより密封シ−ルしたことを特徴とす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は，エチレンガス滅菌，又は高圧蒸気滅菌作業において，滅菌が確実 に行われるか否かの効果を判定するインジケ−タ−の構造に関するものであって ，更に詳しくは滅菌物と一緒に滅菌し，完全に滅菌が行われているか否かを指示 する検査具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種のバイオインジケ−タ−としては，種々提供されているが，何れも ガラス若しくはプラスチック成形体による容器のもので，例えばＵＳＰ ３．６ ６１．７１７，ＵＳＰ ４．２９１．１２２，特開昭５５−５００号，特開昭６ ２−２２８１４７号の如くであって，特開昭５５−５００号ケミカルインジケ− タ−でバイオインジケ−タ−ではなく，他は構造が複雑であり，嵩張るため，取 扱いが簡単でなく，原価高となるのみならず，形状，サイズ等の変更が容易でな い等の欠点があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は，上記のような従来のインジケ−タ−の欠点を解決し，コンパクトで 嵩張らず，ガラス瓶等を使用することなく取扱いが安全で，インジケ−タ−のサ イズ及びその構造により通気量，水分揮散量の調整が用途に応じて極めて容易に 変更することが出来ると共に，滅菌インジケ−タ−を安価に提供することを目的 として行いこれを完成したものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段及びその作用】

以下に本考案の構成を，実施の例を示した図面に基づいて具体的に説明する。 図１に（ａ）平面図，（ｂ）断面図を示すように，細菌用培地２を収容した易破 袋性密封袋21と菌を植え付けた濾紙即ち菌ディスク３とを，透明プラスチックフ ィルム11とバクテリア耐性を有する通気性シ−ト（滅菌紙）12とにより密封シ− ルし，袋体１としたことを特徴とするものである。 尚該細菌用培地２は菌の増殖によりその色彩を変化することによって滅菌の効 果を判定するものである。

【０００５】 尚，該インジケ−タ−包装体１は，滅菌対象物と同時に，エチレンオキサイド ガス滅菌又は高圧蒸気滅菌し，滅菌後培地を収容した易破袋性密封袋21を押し破 り，培地２を菌ディスク３と接触させた状態で，所定の培養条件で一定時間培養 し，完全に滅菌されているか否かを判定する。即ち滅菌が完全に行われていない 場合は培地が菌の増殖により変色することによって判定される。

【０００６】 従って，判定滅菌対象体の滅菌中にはインジケ−タ−内には対象体中の気体が 常に適当に流通し，同一滅菌状態でなければならない。 即ち図１においては，通気性シ−ト12による通気部13を袋体上部に袋体１と同一 巾に設け，図２に示す実施例においてはプラスチックシ−トによる袋体１の一部 に窓状の通気シ−ト12による通気部13を設け，図３による実施例においては，袋 体１の一面を完全に通気性シ−ト12として通気面積を拡大した例を示している。

【０００７】 以上のように，滅菌の状態，条件等に応じて容易に，インジケ−タ−の形状， 構造の変更が可能である点も本考案の特長である。 又滅菌対象物内の適当個所に適当個数設置するに際し，例えばパンチ穴15を利用 して固定することも容易に行うことができる。

【０００８】

【考案の効果】

本考案に係るインジケ−タ−は簡易なパウチタイプであるため，コンパクトで かつ平面的で嵩張らず，従来インジケ−タ−と比し安価にできる。 袋体の形状，構造が容易に変更することができ，必要に応じて，通気の増減，水 分揮散量の調節等が簡単に行える特長を有する。

【０００９】 更に，平面的であるため，記録用紙に添付し必要事項の筆記が容易に行われ， 記録面積も広く取られる。 又，従来インジケ−タ−の如くガラス瓶，硬質成形品等を使用しないため取扱い 上安全である等幾多の特長を有する考案である。

【提出日】平成４年４月３日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００９

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００９】 更に、平面的であるため，記録用紙に添付し必要事項の筆記が容易に行われ， 記録面積も広く取ることができ，しかも記録用紙等にも添付することが可能であ る。 又，従来インジケーターの如くガラス瓶，硬質成形品等を使用しないため取扱い 上安全である等幾多の特長を有する考案である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る滅菌インジケ−タ−包装体の
（ａ）は平面図，（ｂ）は断面図である。

【図２】本考案に係る別の実施例の（ａ）は平面図，
（ｂ）は断面図である。

【図３】本考案に係る別の実施例の（ａ）は平面図，
（ｂ）は断面図である。

【符号の説明】

１ 滅菌インジケ−タ−包装体 11 透明プラスチックフィルム 12 通気性シ−ト（滅菌紙） 13 通気部 14 シ−ル部 15 パンチ穴 ２ 細菌用培地 21 培地用易破袋性密封袋 ３ 菌ディスク

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 松本 雅幸 兵庫県神戸市須磨区北落合３−１−364− 105 (72)考案者 粟谷 和彦 大阪市生野区桃谷１丁目３番９号 喜多産 業株式会社内 (72)考案者 喜多 常夫 大阪市生野区桃谷１丁目３番９号 喜多産 業株式会社内 (72)考案者 小濱 博信 大阪市旭区高殿４丁目16番11号 株式会社 カナエ内

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 細菌用培地を充填した易破袋性密封袋と
   菌を植え付けた濾紙たる菌デイスクとを，バクテリヤ耐
   性のある通気性シ−トと透明プラスチックフィルムによ
   り密封シ−ルしたことを特徴とする滅菌インジケ−タ−
   包装体。
2. 【請求項２】 培地は菌の増殖により，変色するもので
   あることを特徴とする請求項１記載の滅菌インジケ−タ
   −包装体。
3. 【請求項３】 易破袋性密封袋は，オ−トクレ−ブ等の
   高圧高温下では破袋せず，指や簡易器具で破袋可能であ
   ることを特徴とする請求項１記載の滅菌インジケ−タ−
   包装体。