JPH0578201A - 茸子実体標本、茸子実体標本の製造法及び該製造法に用いる樹脂液 - Google Patents

茸子実体標本、茸子実体標本の製造法及び該製造法に用いる樹脂液

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JPH0578201A
JPH0578201A JP15396491A JP15396491A JPH0578201A JP H0578201 A JPH0578201 A JP H0578201A JP 15396491 A JP15396491 A JP 15396491A JP 15396491 A JP15396491 A JP 15396491A JP H0578201 A JPH0578201 A JP H0578201A
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mushroom
resin liquid
weight
resin
mushroom body
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JP15396491A
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Kiyoshi Akamatsu
清 赤松
Shoji Fujii
昭治 藤井
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Research Institute for Production Development
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 対象となる茸子実体を、その生態に可及的に
近い状態において、萎れたり、変色したり、腐敗したり
することなく、長期にわたって保存できる茸子実体標本
を提供する。 【構成】 少なくとも50重量%を越えるアクリロイル
基を有する親水性紫外線硬化型樹脂液と紫外線硬化用光
重合開始剤とが配合されている樹脂液に、対象となる茸
子実体を浸漬して茸子実体組織に前記樹脂液を浸透させ
た後、当該茸子実体を引き上げ、紫外光を照射して、茸
子実体組織に浸透している前記樹脂液を硬化させること
によって茸子実体標本を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、茸子実体標本、茸子実
体標本の製造法及び該方法に用いる樹脂液に関し、対象
となる茸子実体を、その生態に可及的に近い状態におい
て、萎れたり、変色したり、腐敗したりすることなく、
長期にわたって保存可能な標本とすることができる新規
技術手段を提供するものである。本発明に係る茸子実体
標本は、研究用、教育用としては勿論、幻覚性茸類取締
りに当っても利用できるものである。
【0002】
【従来の技術】周知のとおり、茸には、食用茸、薬用
茸、毒茸、麻薬取締りの対象とされている幻覚性茸等々
と、数多くの種類があるが、殆んど全ての茸の子実体に
は約90%もの水分が含まれている。そして、約90%
もの水分を含む茸子実体は、採取すると、その水分に起
因して、短時間で萎れてしまい、変色してしまい、腐敗
してしまうこともよく知られている。従って、研究・教
育の場では、写真やスケッチにより、或いは生態とは異
なる乾燥標本や防腐剤浸漬標本が用いられており、ま
た、幻覚性茸の取締り現場においても写真や図鑑が用い
られているのが現状であり、本発明者の知る限りにおい
ては、茸子実体の生態標本、詳言すれば自然生育の形態
を保持している標本は存在しない。
【0003】尚、従前から、花弁や昆虫を疎水性硬化型
樹脂からなる透明樹脂体中に包埋した装飾品或いはダイ
オード等を疎水性硬化型樹脂からなる透明樹脂体中に包
埋した電子部品はよく知られているが、茸子実体を透明
樹脂体中に包埋したものは見当たらない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記の通り、現在、茸
子実体の生態標本が存在しないので、研究・教育の場は
勿論、幻覚性茸の取締り現場等においては、次の如き問
題が発生している。即ち、いずれの場にあっても、対象
となる茸子実体を可及的に自然生育の形態を保持してし
ている状態で観察することが要求されるが、写真やスケ
ッチ或いは乾燥標本や防腐剤浸漬標本では、この要求を
充分に満たすことができないという問題である。例え
ば、保健衛生上、毒茸対策としてその生態を充分に観察
させて理解させる必要があるが、写真やスケッチ或いは
乾燥標本や防腐剤浸漬標本を使用して理解させるには限
界がある。
【0005】また、生態標本に代るものとして乾燥標本
や防腐剤浸漬標本を作成する場合には、手間と時間がか
かるという問題である。例えば、研究の場にあっては、
深山幽谷等の遠隔地において採取した茸子実体を研究室
に持帰って、分析しようとしたり、乾燥標本や防腐剤浸
漬標本を作成しようとしても、持帰った茸子実体が、も
はや萎れ、変色し、場合によっては腐敗してしまってい
ることがよくある。事実、学会では茸子実体の標本化が
世界的な課題とされている。例えば、幻覚性茸の取締り
現場では、証拠物となる茸子実体の保存が要求される
が、かかる場合にも上記と同様のことが起るのである。
【0006】本発明者は、上述の通りの現状に鑑み、茸
子実体を可及的に自然生育の形態を保持している状態に
おいて、萎れたり、変色したり、腐敗したりすることな
く、長期にわたって保存可能な標本にすることを技術的
課題として、永年にわたり研究を重ねているものであ
る。
【0007】本発明者は、研究途上において、対象とす
る茸子実体を可及的に自然生育の形態を保持している状
態とするためには、当該茸子実体にその蛋白質等が甚だ
しく変質しない量の水分を含有させて置く必要があるこ
とを知った。
【0008】そして、系統的な数多くの実験を重ねる内
に、対象とする茸子実体を、アクリロイル基を有する親
水性紫外線硬化型樹脂液に浸漬して引き上げれば、茸子
実体組織に該樹脂液が拡散浸透して茸子実体組織内の水
分と置換され、しかも、当該樹脂液は水分を含んだ状態
で紫外光によって硬化させることができるので、茸子実
体組織を固定でき、その結果、当該茸子実体は可及的に
自然生育の形態を保持している状態において、萎れた
り、変色したり、腐敗したりすることなく、長期にわた
って保存できるという刮目すべき新知見を得、更に、実
験を重ねた末、前記技術的課題を達成することに成功し
たのである。
【0009】
【課題を達成するための手段】即ち、前記技術的課題は
次の通りの本発明によって達成できる。茸子実体組織に
少なくとも50重量%を越えるアクリロイル基を有する
親水性紫外線硬化型樹脂を含む樹脂液を浸透させた後、
前記樹脂液を紫外光によって硬化させることによって、
当該茸子実体組織を固定してなる茸子実体標本。
【0010】茸子実体組織に少なくとも50重量%を越
えるアクリロイル基を有する親水性紫外線硬化型樹脂を
含む樹脂液を浸透させた後、前記樹脂液を紫外光によっ
て硬化させることによって、当該茸子実体組織を固定し
た茸子実体が透明樹脂体中に包埋されている茸子実体標
本。
【0011】少なくとも50重量%を越えるアクリロイ
ル基を有する親水性紫外線硬化型樹脂液と紫外線硬化用
光重合開始剤とが配合されている樹脂液に、茸子実体を
浸漬して引き上げた後、茸子実体組織に浸透している前
記樹脂液を紫外光によって硬化させることを特徴とする
茸子実体標本の製造法。
【0012】少なくとも50重量%を越えるアクリロイ
ル基を有する親水性紫外線硬化型樹脂液と紫外線硬化用
光重合開始剤とが配合されている浸透用樹脂液に、茸子
実体を浸漬して引き上げ、次いで該茸子実体を紫外線硬
化型樹脂液と紫外線硬化用光重合開始剤とが配合されて
いる包埋用樹脂液に浸漬し、この状態で茸子実体組織に
浸透している前記浸透用樹脂液及び茸子実体が浸漬され
ている前記包埋用樹脂液を紫外光によって硬化させるこ
とを特徴とする茸子実体標本の製造法。
【0013】少なくとも50重量%を越えるアクリロイ
ル基を有する親水性紫外線硬化型樹脂液と紫外線硬化用
光重合開始剤とが配合されていることを特徴とする茸子
実体標本製造用樹脂液。
【0014】少なくとも50重量%を越えるアクリロイ
ル基を有する親水性紫外線硬化型樹脂液と紫外線硬化用
光重合開始剤と30重量%未満のエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、メトキシメチル化ナイロン及び
水から選ばれる1種又は2種以上とが配合されているこ
とを特徴とする茸子実体標本製造用樹脂液。
【0015】上記の通りの本発明をより詳しく説明すれ
ば次の通りである。先ず、本発明に用いる諸材料につい
て述べる。
【0016】茸子実体は、特に限定されるものではな
く、周知のあらゆる茸類の子実体を対象とできる。通常
は、採取後の萎れておらず、変色していない可及的に自
然生育の形態を保持しているものを対象とするが、必要
に応じては、萎れや変色が進行中のものを対象とするこ
とができる。尚、萎れや変色が進行中のものを対象とし
た場合には、標本化の時点でその進行が停止した標本が
得られる。また、対象とする茸子実体を標本化に先立
ち、予め、水洗やアルコール洗滌して置くことも可能で
ある。更に、対象とする茸子実体をスライスしたものを
標本化することも可能である。
【0017】本発明に用いるアクリロイル基を有する親
水性紫外線硬化型樹脂とは、周知の(ポリ又はモノ)グ
リコールのアクリレート、ジアクリレートや(ポリ又は
モノ)グリコールエステルのアクリレート、アクリルア
ミド、アクリルモルホリンなど及びこれ等の誘導体であ
って、具体的に例示すれば、アクリル酸、メタクリル
酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ
ート、ジメチルアクリルアミド、ポリエチレングリコー
ル(ジ又はメタ)アクリレート、ジアセトンアクリルア
ミド、ポリエチレングリコールエステル(ジ又はメタ)
アクリレート、ポリプロピレングリコール(ジ又はメ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコールエステル
(ジ又はメタ)アクリレート、アクリルモルフォリン、
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリセロ
ールアクリレート、ポリエチレングリコールのイタコン
酸またはクエン酸エステルの(ジ又はメタ)アクリレー
トなどが挙げられる。上掲の各樹脂は、市販品から容易
に入手できるので、適宜選択して用いればよいが、好ま
しくは、分子量2000以下のものを選ぶべきである。
【0018】本発明に用いるアクリロイル基を有する親
水性紫外線硬化型樹脂(モノマー)は、周知の紫外線硬
化用光重合開始剤を用いて紫外光によって光重合させる
ことによって硬化し、硬化した樹脂(ポリマー)は、通
常、5〜50重量%の水分(樹脂の種類・処方を選定す
ればそれ以上)を安定に保持することが可能である。
【0019】本発明に用いる紫外線硬化用光重合開始剤
を、具体的に例示すれば、ベンゾインエチルエーテル、
ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピ
ルエーテル、ベンゾフェノン、ベンジルジメチルケター
ル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2
−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1
−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒド
ロキシ−2−フェニルプロパン−1−オンなどが挙げら
れる。上掲の各紫外線硬化用光重合開始剤は、市販品か
ら容易に入手でき、いずれも380mm付近以下の紫外線
で反応触媒作用を示すものである。尚、その使用量は、
常法に従って、対象となる紫外線硬化型樹脂の種類、量
によって適宜選定すればよいが、通常は、樹脂に対して
0.5〜5.0重量%の範囲で使用される。
【0020】本発明においては、アクリロイル基を有す
る親水性紫外線硬化型樹脂単体の樹脂液だけではなく、
これにエチレングリコール、ポリエチレングリコール、
プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、メ
トキシメチル化ナイロン及び水(以下「特定添加剤」と
いう)を添加した樹脂液を使用することもできるが、当
該樹脂液には少なくとも50重量%を越えるアクリロイ
ル基を有する親水性紫外線硬化型樹脂が含まれている必
要がある。これは、50重量%未満の場合には、茸子実
体組織内への均一な拡散浸透が困難となって茸子実体組
織内の水分との円滑な置換が保証できず、また、紫外光
による硬化が困難となり茸子実体組織の充分な固定が保
証できないからである。上記の通りの特定添加剤は、浸
漬時にあっては茸子実体への浸透の状態や濡れの状態を
調節して茸子実体組織内へのより均一な拡散を容易にす
るとともに、硬化後にあっては標本の硬度や強度を調節
して顕微鏡観察用薄膜片の切断や標本の切開等を容易に
し、また標本の感触(手ざわり)を目的に合せて調整す
るが、その使用量は30重量%未満とする必要がある。
これは、30重量%を越える場合には、得られた標本の
物性、特に強度が低下してしまうからである。
【0021】尚、樹脂液に小量の疎水性紫外線硬化型樹
脂(モノマー)、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、
ビニル、スチレンなどを添加することもでき、これ等の
添加によって得られる標本の耐水性を向上させたり、平
衡吸着水分を調節したりすることが可能となる。
【0022】本発明においては、上記した通りの各材料
を用いて対象とする茸子実体を浸漬する樹脂液(以下
「浸透用特定樹脂液」という)を調製するが、その態様
は次の通りである。 A.アクリロイル基を有する親水性紫外線硬化型樹脂に
紫外線硬化用光重合開始剤が配合された浸透用樹脂液。 B.少なくとも50重量%を越える親水性紫外線硬化型
樹脂に30重量%未満の特定添加剤の1種又は2種以上
と紫外線硬化用光重合開始剤が配合された浸透用樹脂
液。 C.A又はBの浸透用樹脂液に小量の疎水性紫外線硬化
型樹脂が配合された浸透用樹脂液。
【0023】尚、A〜Cの各浸透用特定樹脂液の調製は
容易であり、各所要量を秤取して充分に混合、必要に応
じて80℃以下、好ましくは60℃以下で、加温下にお
いて混合すれば、目的とする浸透用樹脂液が得られる。
【0024】次に、本発明に係る茸子実体標本及びその
製造法について述べる。対象とする茸子実体を、採取時
のままで、又は、水洗やアルコール洗滌し、或いは適宜
の厚さにスライスし、これを前記A〜Cのいずれかの浸
透用特定樹脂液を満した容器に投入し、完全に浸漬させ
る。通常は、室温で、浸漬後数時間乃至一昼夜放置して
引き上げれば、浸透用特定樹脂液は茸子実体組織内に拡
散浸透して行き、当該茸子実体組織内の水分と置換され
る。浸漬に当っての諸条件、例えば、時間、温度、減
圧、加圧等は自由に設定でき、対象とする茸子実体の種
類や形態、標本の使用目的等に応じて適宜選定できる。
浸漬条件によって、対象とする茸子実体組織内の水分と
浸透用特定樹脂液との置換量が変化する。この置換量
は、浸漬した茸子実体を引き上げた後の浸透用特定樹脂
液中の水分を測定することによって求めることができ
る。
【0025】置換量は、標本の態様や使用目的に応じて
適宜選定できるが、通常は、対象とする茸子実体組織内
の水分の50重量%以上、好ましくは、70重量%以上
を浸透用特定樹脂液と置換すれば長期保存に耐える標本
を製造することができる。もっとも、対象とする茸子実
体を可及的に自然生育の形態を保持している状態とする
場合には、当該茸子実体組織の蛋白質等が甚だしく変質
しない量の水分を含有させて置かねばならないので、少
なくとも5重量%以上、好ましくは10〜30重量%の
水分を残留させる必要がある。
【0026】浸透用特定樹脂液から引き上げた後、当該
茸子実体に紫外光を照射し、茸子実体に浸透している浸
透用特定樹脂液を硬化させれば、茸子実体組織が固定さ
れた標本が得られる。紫外光照射による硬化は、紫外線
光重合法の常法に従って行えばよく、紫外線灯や紫外線
蛍光灯を用いて所要時間紫外光を照射すれば硬化し、太
陽光に晒すことによっても硬化する。
【0027】また、紫外光照射による硬化に際して、1
00℃未満、好ましくは70℃以下の温度による加熱を
併用して、硬化をより促進させることもでき、加熱を併
用する場合には、浸透用特定樹脂液に熱硬化触媒を添加
して置くことも可能である。
【0028】なお、浸透用特定樹脂液の調製、対象とす
る茸子実体の浸漬及び引き上げまでの操作は、紫外光を
避けた明るい室内で行なうことができる。また、浸透用
特定樹脂液は400mm以上の可視光線には殆んど反応せ
ず安定なので保存寿命が長い。
【0029】ところで、茸子実体の内部組織や細胞液の
分析を目的として採取時の状態を数日〜数ヶ月間保持さ
せたい場合(例えば、遠隔地で採取した茸子実体を研究
室に持帰って分析する場合)には、採取現場において、
採取直後、浸透用特定樹脂液に比較的短時間浸漬して引
き上げ、表面層のみに当該樹脂液を浸透させた状態で、
太陽光に晒して硬化させることによって、数日〜数ヶ月
の間、可及的に採取時に近い状態を保持させることもで
きる。
【0030】次に、本発明においては、茸子実体組織に
浸透している浸透用特定樹脂液の硬化によって茸子実体
組織が固定された茸子実体を透明樹脂体中に包埋するこ
とができる。この場合、浸透用特定樹脂液と同一処方の
樹脂液を包埋用樹脂液とすることも、他の市販の硬化型
透明樹脂(モノマー)液を包埋用樹脂液とすることも可
能である。
【0031】浸透用特定樹脂液と同一処方の樹脂液を包
埋用樹脂液とする場合には、次の通りの態様を採ること
ができる。即ち、前記した通りの浸漬及び引き上げまで
の操作を終了した茸子実体を、当該操作に用いた浸透用
特定樹脂液と同一処方の樹脂液を満たした透明容器内に
完全に浸漬し、この状態で当該容器の外周から紫外光を
照射して茸子実体組織に浸透している浸透用特定樹脂液
及び容器内の樹脂液を同時に硬化させれば、茸子実体組
織に浸透している浸透用特定樹脂液の硬化によって茸子
実体組織が固定された茸子実体が透明樹脂体中に包埋さ
れている茸子実体標本を得ることができるのである。
【0032】また、浸透用特定樹脂液と同一処方の樹脂
液以外の他の市販の硬化型透明樹脂液を包埋用樹脂液と
する場合、当該包埋用樹脂液が紫外線硬化型透明樹脂液
であれば、これに紫外線硬化用光重合開始剤を配合する
ことにより、前記と同様の操作によって、茸子実体組織
に浸透している浸透用特定樹脂液の硬化によって茸子実
体組織が固定された茸子実体が透明樹脂体中に包埋され
ている茸子実体標本を得ることができる。なお、この場
合にあっても茸子実体組織は、均一に拡散浸透している
浸透用特定樹脂液の硬化によって充分に固定される。
【0033】また、浸透用特定樹脂液と同一処方の樹脂
液及び紫外線硬化型透明樹脂液以外の市販の硬化型透明
樹脂液を包埋用樹脂液とする場合には、前記した通りの
浸漬、引き上げ及び紫外光による硬化の全操作を終了し
た茸子実体を、使用する硬化型透明樹脂液を満たした容
器内に完全に浸漬し、この状態で、容器内の樹脂液を当
該樹脂液に対応する硬化手段によって硬化させれば、茸
子実体組織に浸透している浸透用樹脂液の硬化によって
茸子実体組織が固定された茸子実が透明樹脂体中に包埋
されている茸子実体標本を得ることができる。尚、硬化
手段は常法に従って、加熱、光照射等の各種手段によれ
ばよい。
【0034】
【作用】前記の通りの構成を採る本発明の作用は次の通
りである。先ず、本発明においては、浸透用特定樹脂液
を茸子実体組織に浸透させた後、該樹脂液を紫外光によ
って硬化させることによって茸子実体組織を固定してい
るので、樹脂液の茸子実体組織内への拡散浸透が行える
とともに茸子体組織の蛋白質等が甚だしく変質しない量
の水分を含有させた状態で樹脂液を硬化させることがで
きる。その結果、対象とする茸子実体組織は充分に固定
され、且つ蛋白質の変質が生じないから、可及的に自然
生育の形態を保持している状態で長期間にわたって保存
でき、腐敗も防止できるのであり、また、紫外光による
殺菌効果によっても腐敗が防止できるのである。
【0035】尚、本発明者は、対象とする茸子実体の組
織中にバクテリア類が存在している場合には該バクテリ
ア類にも樹脂液が浸透し硬化して当該バクテリアの活動
を停止させることによっても腐敗が防止されると推定し
ている。
【0036】因みに、疎水性硬化型樹脂液を用いる場合
には、茸子実体組織内へ充分に拡散浸透しないので、当
該樹脂液を硬化させても茸子実体組織を充分に固定する
ことができず、短時間で変色や形態変化が生じてしま
い、また、腐敗を招くことになる。
【0037】また、透明樹脂体中に包埋したものにあっ
ては、当然のことながら、上記の通りの長期保存性に加
えて強度的にも充分満足できるものとなる。
【0038】次に、本発明における浸透用特定樹脂液の
紫外光による効果作用は、既知の紫外線光重合反応機構
によるものである。
【0039】
【実施例】本発明を実施例及び比較例を挙げて説明すれ
ば次の通りである。
【0040】実施例1 2−ヒドキシエチルメタクリレート100重量部とベン
ゾインエチルエーテル1重量部とを配合し、充分混合し
て樹脂液を調製する。上記樹脂液を充填した容器に、市
場で購入した新鮮な生椎茸1ケを投入し、減圧して脱泡
した後、樹脂液中に生椎茸子実体が完全に浸漬されてい
る状態で、室温において24時間放置した後、引き上げ
て表面に付着している樹脂液を軽く拭きとる。次いで、
この子実体に、40Wの紫外線蛍光灯を用い、約3時
間、紫外光を照射して硬化させ、更に、60℃の温度で
約3時間熱処理を施して、椎茸子実体標本を得た。こゝ
に得た椎茸子実体標本は、浸漬前の外観を呈していた。
この椎茸子実体標本を、通常のガラスケース内に置き、
室温において12ケ月間放置して、観察したところ、そ
の外観には変化は認められなかった。12ケ月経過後、
この椎茸子実体標本をスライスして切断試験片を作成
し、光学顕微鏡(×200)による組織検査を行ったとこ
ろ、子実体組織は樹脂によって固定されて固化してお
り、変形、崩壊、腐敗などの異常は発生していないこと
が確認できた。尚、比較のため、同時に購入した新鮮な
生椎茸子実体を、通常のガラスケース内に置き、室温に
おいて放置したところ、3日目から乾燥による変形が認
められ、1ケ月後には一部位に腐敗がみられた。
【0041】実施例2 2−ヒドロキシエチルメタクリレート60重量部、ポリ
エチレングリコール400のクエン酸エステルのジアク
リレート30重量部、エチレングリコール10重量部及
びベンジルジアルキルケタール2重量部を配合し、80
℃の温度で充分混合して樹脂液を調製する。上記樹脂液
120mlを充填した容器に、市場で購入した新鮮な生椎
茸一パック中から選んだ重量12gの生椎茸1ケを投入
し、樹脂液中に生椎茸子実体が完全に浸漬されている状
態で、室温において5時間放置した後、引き上げて表面
に付着している樹脂液を軽く拭きとる。この引き上げた
子実体の重量は12gであり、引き上げた後の樹脂液の
水分を測定したところ6%を示した。上記生椎茸一パッ
ク中の生椎茸子実体の平均水分量は86%であったの
で、これ等のデータから計算して、上記の引き上げた子
実体は、その水分の約70%が樹脂液と置換されている
ものと推定できる。次いで、上記の引き上げた生椎茸子
実体に、40Wの紫外線蛍光灯を上・下5本宛配置した
紫外光照射装置を用い、8時間、紫外光を照射して硬化
させて、椎茸子実体標本を得た。こゝに得た椎茸子実体
標本は、浸漬前の外観を呈しており、手ざわりはかなり
堅い感じのものであった。その一部を切断して、光学顕
微鏡(×200)による組織検査を行ったところ、子実体組
織は樹脂によって固定されて固化しており、細胞壁の損
傷などは認められなかった。この椎茸子実体標本は、室
温において6ケ月放置しても、その外観に変化は認めら
れず、腐敗もなく、良好な結果を示している。
【0042】実施例3 2−ヒドロキシエチルメタクリレート60重量部とメト
キシメチル化ナイロン10重量部とを配合し、80℃の
温度で混合溶解し、更に2−ヒドロキシ−3−フェノキ
シプロピルアクリレート20重量部とプロピレングリコ
ール10重量部を配合し、60℃の温度に下げて、ジメ
チルメトキシベンゾフェノン1重量部を配合し、充分混
合して樹脂液を調製する。上記樹脂液を充填した容器
に、採取直後の新鮮な生椎茸1ケを投入し、樹脂液中に
生椎茸子実体が完全に浸漬されている状態で、常温にお
いて30分間放置した後、引き上げて表面に付着してい
る樹脂液を軽く拭きとり、太陽光に3時間露光して硬化
させた。ここに得た子実体は、浸漬前の外観を呈してお
り、手ざわりはやゝ堅い感じのものであった。このもの
は、室温において1ケ月間放置後も、その外観に変化は
認められなかった。1ケ月経過後、このものを縦割りに
切断してその内部を観察したところ、表面から1mm程度
までの部分は樹脂によって固定され固化していたが、そ
の内側は生の状態が保持されており、光学顕微鏡(×20
0)による組織検査を行っても異常は認められなかった。
【0043】実施例4 実施例3と同じ樹脂液を容器に充填し、生椎茸を縦割り
に1mmの厚さに薄切りした薄切試験片1枚を投入し、6
0℃の温度で、樹脂液中に薄切試験片が完全に浸漬され
ている状態において、60分間放置した後、引き上げ
る。引き上げた薄切り試験片の外観は半透明状であり、
殆んど全ての水分が樹脂液と置換されていると推定され
る。これをポリエステルフイルムで挟み、更に硝子板で
挟んで、40Wの紫外線蛍光灯を用い、30分間、紫外
光を照射して硬化させて、かなり堅い感じの半透明状の
板状薄切試験片を得た。こゝに得た試験片の重量を測定
した後、蒸留水に8時間浸漬して引き上げて、やゝ柔軟
な試験片を得た。このものの重量を測定すると蒸留水浸
漬による重量変化から16%の水が吸着されたことが計
測され、更に、この試験片を乾燥して水分率を測定した
ところ、22%の水分であった。従って、紫外光硬化時
には6%の水分であったので、蒸留水吸着が16%と推
定できる。この乾燥した試験片は、8ケ月後も腐敗や変
形が認められず、光学顕微鏡(×300)検査の結果も異常
はなく、8ケ月の間15%前後の水分率が維持されてい
た。
【0044】実施例5 ジメチルアクリルアミド30重量部、ポリエチレングリ
コールジメタクリレート30重量部、ウレタンアクリレ
ート30重量部及びエチレングリコール10重量部を配
合し、60℃の温度で混合し、更にベンゾインエチルエ
ーテル2重量部を配合し、充分混合して樹脂液を調製す
る。上記樹脂液を充填した容器に、生椎茸1ケ全部を縦
割りに0.5mmの厚さにスライスして得たスライス片5
0枚を投入し、60℃の温度で樹脂液中に各スライス片
が完全に浸漬している状態において、18時間放置した
後、引き上げて表面に付着している樹脂液を軽く拭きと
る。次いで、各スライス片を、実施例4と同じ手段によ
って、硬化させて、かなり堅い感じの半透明状の板状ス
ライス片50枚を得た。こゝに得た板状スライス片50
枚は、重ね合せると椎茸子実体の原形を復元することが
でき、その強度も充分であり、椎茸子実体の内部組織を
示す標本として好適なものである。
【0045】実施例6 N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート30重量
部、ヘキサエチレングリコールジアクリレート40重量
部及びエチレングリコール変成ビスフェノールAアクリ
レート30重量部を配合し、60℃の温度で混合し、更
に1−(4イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−
フェニルプロパン−1−オン2重量部を配合し、充分混
合して樹脂液を調製する。上記樹脂液を充填した容器
に、市場で購入した新鮮ななめこ1ケを投入し、減圧デ
シケータの中で水流アスピレーターを用いて、30分間
減圧した後、常圧にもどして、引き上げて表面に付着し
ている樹脂液を軽く拭きとる。次いで、このなめこ子実
体に、40Wの紫外線蛍光灯を用いて約5時間、紫外光
を照射して硬化させて、なめこ子実体標本を得た。
【0046】実施例7 2−ヒドロキシエチルメタクリレート95重量部とメト
キシメチル化ナイロン5重量部とを配合し、80℃の温
度で混合溶解し、更に2−ヒドロキシ−2−メチル−1
−フェニルプロパン−1−オン1重量部を配合し、充分
混合して樹脂液を調製する。厚さ0.1mmで3×3mm2
の四角形に切り取った生椎茸子実体試験片を、顕微鏡検
査用デッキグラスの上に載置し、その上から上記樹脂液
を滴下して当該試験片を樹脂液で覆い、次いで、20W
の紫外線蛍光灯を用い、20分間、紫外光を照射して硬
化させて、樹脂被覆プレパラートを得た。
【0047】実施例8 ヒドロキシブチルアクリレート80重量部、エチレング
リコール20重量部及び2−ヒドロキシ−2−メチル−
1−フェニルプロパン−1−オン1重量部を配合し、充
分混合して樹脂液を調製する。上記樹脂液を充填した容
器に、培養えのき茸を採取し、その1ケを投入して、減
圧して脱泡した後、樹脂液中にえのき茸子実体が完全に
浸漬されている状態で、室温において10時間放置した
後、引き上げ、あらかじめ上記樹脂液と同じ樹脂液を底
部に5mmの厚さで硬化させて置いた透明容器に移し、そ
の上から上記樹脂液を透明容器内のえのき茸子実体が完
全に浸漬するまで注入し、実施例2で使用した紫外光照
射装置を用い、5時間、紫外光を照射して硬化させた
後、透明容器から硬化している樹脂ブロックを取り出し
て、透明樹脂体に包埋されたえのき茸子実体標本を得
た。このえのき茸子実体標本は、透明樹脂体を通して前
後左右上下から包埋されているえのき茸子実体を観察す
ることができ、取り扱いに充分な強度を備えており、標
本の整理収納にも好都合なものである。
【0048】実施例9 平均重合度400のポリエチレングリコールのジアクリ
レート40重量部、ヒドロキシエチルアクリレート50
重量部、エチレングリコール10重量部及び2−ヒドロ
キシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン1
重量部を配合し、充分混合して樹脂液を調製する。樹脂
液を上記樹脂液に変更した他は、実施例8と全く同様に
して、透明樹脂体に包埋されたえのき茸子実体標本を得
た。
【0049】実施例10 2−ヒドロキシエチルメタクリレート60重量部とメト
キシメチル化ナイロン10重量部とを配合し、80℃の
温度で混合溶解し、更にヒドロキシプロピルメタクリレ
ート20重量部、エチレングリコール5重量部及び水5
重量部を配合して充分混合し、次いでベンゾインエチル
エーテル2重量部を配合し、混合溶解して樹脂液を調製
する。上記樹脂液を充填した容器に、市場で購入した新
鮮なしめじ1ケを投入して、水流ポンプを用いて、30
分間、減圧して脱泡した後、樹脂液中にしめじ子実体が
完全に浸漬されている状態で、室温において5時間放置
した後、引き上げて表面に付着している樹脂液を軽く拭
きとる。次いで、この子実体に、40Wの紫外線蛍光灯
を用い、3時間、紫外光を照射して硬化させて、しめじ
子実体標本を得る。次いで、このものを別の容器に入
れ、その上からメチルメタクリレート系熱硬化型樹脂液
を容器内のしめじ子実体標本が完全に浸漬するまで注入
し、当該容器を80℃の温度に加熱して硬化させた後、
容器から硬化している樹脂ブロックを取り出して、透明
樹脂体に包埋されたしめじ子実体標本を得た。
【0050】尚、実施例5〜10で得た各標本は、いず
れも製造後、室温において10ケ月放置後も、外観上、
変形や腐敗などの異常は認められず、良好な結果を示し
ている。
【0051】
【発明の効果】以上説明した本発明は、実施例にも示す
通り、次の通りの諸効果を奏するものである。第1に、
本発明によれば、対象となる茸子実体を、その生態に可
及的に近い状態において、萎れたり、変色したり、腐敗
したりすることなく、長期にわたって保存可能な茸子実
体標本とすることができる。第2に、本発明によれば、
目的に応じた種々様々な形態の茸子実体標本を得ること
ができる。第3に、本発明によれば、簡易な操作で茸子
実体標本を製造することができる。第4に、本発明によ
れば、必要に応じて、屋外においても容易に茸子実体標
本を製造することができる。第5に、本発明によれば、
必要に応じて、表面近傍のみが硬化されており内部は生
の状態にあり、数日〜数ヶ月は変形や腐敗をきたさない
茸子実体標本を製造することもできる。従って、本発明
は、研究・教育の場においては勿論、保健行政の場や警
察・司法の場においても、その貢献する効果と意義は大
きく評価されるものであるとともに、生物標本製造業界
の発展に寄与するものである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 茸子実体組織に少なくとも50重量%を
    越えるアクリロイル基を有する親水性紫外線硬化型樹脂
    を含む樹脂液を浸透させた後、前記樹脂液を紫外光によ
    って硬化させることによって、当該茸子実体組織を固定
    してなる茸子実体標本。
  2. 【請求項2】 茸子実体組織に少なくとも50重量%を
    越えるアクリロイル基を有する親水性紫外線硬化型樹脂
    を含む樹脂液を浸透させた後、前記樹脂液を紫外光によ
    って硬化させることによって、当該茸子実体組織を固定
    した茸子実体が透明樹脂体中に包埋されている茸子実体
    標本。
  3. 【請求項3】 少なくとも50重量%を越えるアクリロ
    イル基を有する親水性紫外線硬化型樹脂液と紫外線硬化
    用光重合開始剤とが配合されている樹脂液に、茸子実体
    を浸漬して引き上げた後、茸子実体組織に浸透している
    前記樹脂液を紫外光によって硬化させることを特徴とす
    る茸子実体標本の製造法。
  4. 【請求項4】 少なくとも50重量%を越えるアクリロ
    イル基を有する親水性紫外線硬化型樹脂液と紫外線硬化
    用光重合開始剤とが配合されている浸透用樹脂液に、茸
    子実体を浸漬して引き上げ、ついで該茸子実体を紫外線
    硬化型樹脂液と紫外線硬化用光重合開始剤とが配合され
    ている包埋用樹脂液に浸漬し、この状態で茸子実体組織
    に浸透している前記浸透用樹脂液及び茸子実体が浸漬さ
    れている前記包埋用樹脂液を紫外光によって硬化させる
    ことを特徴とする茸子実体標本の製造法。
  5. 【請求項5】 少なくとも50重量%を越えるアクリロ
    イル基を有する親水性紫外線硬化型樹脂液と紫外線硬化
    用光重合開始剤とが配合されていることを特徴とする茸
    子実体標本製造用樹脂液。
  6. 【請求項6】 少なくとも50重量%を越えるアクリロ
    イル基を有する親水性紫外線硬化型樹脂液と紫外線硬化
    用光重合開始剤と30重量%未満のエチレングリコー
    ル、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、
    ポリプロピレングリコール、メトキシメチル化ナイロン
    及び水から選ばれる1種又は2種以上とが配合されてい
    ることを特徴とする茸子実体標本製造用樹脂液。
JP15396491A 1991-05-28 1991-05-28 茸子実体標本、茸子実体標本の製造法及び該製造法に用いる樹脂液 Withdrawn JPH0578201A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6661571B1 (en) 1999-09-21 2003-12-09 Olympus Optical Co., Ltd. Surgical microscopic system
US9326540B2 (en) 2012-09-27 2016-05-03 Oakshire Holdings, Inc. Method and apparatus for vitamin D enhancement in mushrooms
CN109221096A (zh) * 2018-10-09 2019-01-18 常熟理工学院 一种野生红菇浸制标本保存液
CN111345287A (zh) * 2019-12-31 2020-06-30 江西农业大学 一种猕猴桃植物组织固化胶体实物标本及其制作方法
US10930342B2 (en) 2012-09-27 2021-02-23 Oakshire Holdings, Inc. Method and apparatus for vitamin D enhancement in mushrooms

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