JPH0575295B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は発電所や変電所のような広いエリア内
で用いられる無線ペーシング装置に関するもので
ある。

（従来の技術） 有線電話から無線中継器を介して無線器の子局
を呼び出す有線、無線接続型の無線ページング装
置は、例えば無人の変電所のような広い構内を持
つ場所に派遣された作業者を、これとは離れた制
御所等から呼び出して通話する場合等に用いられ
ている。ところがこのような従来の無線ページン
グ装置は、制御所側から無線器の子局である携帯
無線器を持つ作業者を呼び出すことができるだけ
であつて、携帯無線器から制御所を呼び出すこと
ができず、制御所と通話したい場合には作業者は
有線電話のあるところまで戻らねばならないとい
う不便さがあつた。またこのような従来の無線ペ
ージング装置は、無線中継器側から通話回線を断
とする方法がないという問題もあつた。一方、有
線電話回線のみを用いた有線ページング装置は、
ページング用電話器が設置されている所まで行か
ないと使用できぬうえに、作業者が電話器から離
れた所にいると呼び出し音が聞こえず、緊急連絡
時等には極めて不便であるという問題があつた。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は上記したような従来の問題点を解決し
て、外部からの有線電話により無線中継器を作動
させて携帯無線器を持つ作業者等を呼び出すこと
ができることは勿論、携帯無線器からも外部の特
定の有線電話を呼び出すことができ、また接続中
の有線電話回線を携帯無線器の側からも断とする
ことができる無線ページング装置を目的として完
成されたものである。

（問題点を解決するための手段） 本発明は所定のエリア内に、有線電話と、有線
無線接続装置と、無線中継器と、エリア内の携帯
無線器に対して電波を発しまた携帯無線器からの
電波を受信するアンテナとを配置し、この有線無
線接続装置には、携帯無線器からの音声信号を識
別しエリア外の所定の有線電話に自動ダイヤルす
る発信回路と、外部からの呼び出し無線中継器に
一定時間だけ自動接続する着信回路とを設けたこ
とを特徴とするものである。

（実施例） 次に本発明の図示の実施例について詳細に説明
すると、第１図において１は無人変電所のような
広い構内を持つ所定のエリア、２はこのエリア１
と有線電線回路３によつて接続された制御所のよ
うな有人エリアである。有人エリア２には交換器
４に接続された複数の有線電話５が配置されてい
るが、そのうち１台は無人のエリア１からの呼び
出しが行われる特定の有線電話５ａとなつてい
る。一方、エリア１には接続器６を介して外部か
らの呼び出し用の特定の有線電話７が設けられて
いるとともに、有線無線接続装置８と、無線中継
器９と、分配器１０と、エリア１内に電波を発
し、またエリア１内の携帯無線器１１からの電波
を受信するアンテナ１２とが設けられている。ア
ンテナ１２は変電所等で使用するには電磁誘導の
影響が少なくアンテナの小型化が図れる400MHz
帯のものを使用することが好ましく、エリア１が
広い場合にはブースターを介して複数本のアンテ
ナを設置する。アンテナ１２としては無指向性の
アンテナが適しており、ホイツプ型アンテナ又は
ダイポール型アンテナを垂直に立てて使用するこ
とが好ましい。また携帯無線器１１としては、例
えば、送受信器をヘルメツトに内蔵させたものを
用いることができるがこれに限定されるものでは
ない。

有線無線接続装置８は、外部からエリア１内の
特定の有線電話７が呼び出されたとき、数秒間程
度の一定時間が経過後に無線中継器９の音声ライ
ンに自動接続する着信回路１３を備えている。こ
れにより、外部からの有線電話によつて無線中継
器９を作動させ、アンテナ１２から呼び出し音を
電波の形で各携帯無線器１１へ送つてエリア１内
の作業者を呼び出すことができる。なお、外部か
らの誤ダイヤルによる誤接続をリセツトさせるた
め、有線無線接続装置８の接続器１４にはタイマ
ー１５が接続されており、３分間程度の一定時間
が経過すると強制的に回線を断とする。また有線
無線接続装置８には、音声識別回路１６を備えた
発信回路１７が設けられている。この回路は、携
帯無線器１１から送られる特定の音声信号（ある
定められた言葉）を識別すると、有線電話回線３
を接続するとともに予め登録されたダイヤルパル
スを自動的に発して、有人エリア２の特定の有線
電話５ａを呼び出す機能を持つもである。この場
合には音声識別は特定の作業員の音声だけではな
く、不特定の作業員の音声に対応できるようにし
ておく。なおこのような自動発信を行わせた場合
に、相手先が話中であると接続状態のままとなる
ため、この場合にもタイマー１５により回線を一
定時間経過後に断とする。また音声識別回路１６
は別の特定の音声信号に受けたときにはこれを識
別し、接続中の回線をいつでも断とすることがで
きるようになつている。なお第２図において、１
８はテスト用の送受話器、１９，２０はアンプで
ある。

（作用） このように構成されたものは、有人エリア２あ
るいはその他の任意の有線電話からエリア１内の
特定の電話７を呼び出せば、有線無線接続装置８
の着信回路１３が無線中継器９に外部からの呼び
出しを自動接続するので、エリア１内の作業者は
その携帯無線器１１によりこれに応答することが
できる。また作業者の側から有人エリア２を呼び
出したい場合には、携帯無線器１１を通じて予め
定められた特定の音声信号を有線無線接続装置８
へ送れば、その音声識別回路１６がこれを識別し
て発信回路１７が登録されたダイヤルパルスを有
線電話回路３を通じて自動発信し、有人エリア２
を呼び出して携帯無線器１１によつて通話するこ
とができる。このように本発明においては、エリ
ア１内の有線電話７の所在地まで作業者が戻らな
くても有人エリア２の呼び出しを行うことができ
る。なお有人エリア２との通話は別の特定の音声
信号を送ることによつて携帯無線器１１の側から
断とすることができるとともに、一定時間が経過
するとタイマー１５によつて着信回線も発信回線
もいずれも断とされるので、外部からの誤ダイヤ
ルによる誤接続をリセツトすることもできる。こ
のほか、携帯無線器１１の相互間で通話すること
も可能であることは言うまでもない。

（発明の効果） 本発明は以上の説明からも明らかなように、外
部からの有線電話により所定のエリア内の携帯無
線器を持つ作業者を呼び出して通話することがで
きるのみならず、携帯無線器の側からも特定の有
線電話の呼び出しが行えること、接続中の有線電
話回線は一定時間経過誤に自動的に断とされるの
みならず、携帯無線器を通じた音声信号によつて
断とすることもできること等の多くの機能を持つ
ものである。また、作業者が携帯する携帯無線器
にはダイヤルパルスを送出するための特別な発信
器が不要であり、小形で軽量化が図れるうえ、電
池の容量も小さくてよい。従つて本発明は得に発
電所や変電所のような広いエリア内で作業する作
業者と有人の制御所等との相互通信に好適な無線
ページング装置として産業の発展に寄与するとこ
ろは極めて大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の無線ページング装置を示す系
統図、第２図はその受部のブロツク図である、 １：エリア、５ａ：特定の有線電話、７：特定
の有線電話、８：有線無線接続装置、９：無線中
継器、１１：携帯無線器、１２：アンテナ、１
３：着信回路、１７：発信回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 所定のエリア１内に、有線電話７と、有線無
   線接続装置８と、無線中継器９と、エリア内の携
   帯無線機１１に対して電波を発しまた携帯無線器
   １１からの電波を受信するアンテナ１２とを配置
   し、この有線無線接続装置８には、携帯無線器１
   １からの音声信号を識別しエリア外の特定の有線
   電線５ａに自動ダイヤルする発信回路１７と、外
   部からの呼び出しを無線中継器９に一定時間だけ
   自動接続する着信回路１３とを設けたことを特徴
   とする無線ページング装置。