JPH0574548U - 心臓ペースメーカー装着者用電磁界警報器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 電磁波センサと、該電磁波センサからの信号
を設定値と比較し該設定値を越えている場合に駆動信号
を発する比較器と、該駆動信号に基づき前記電磁波セン
サに感知された電磁界が設定値を越えていることを表示
する表示装置とを備えていることを特徴とする心臓ペー
スメーカー装着者用電磁界警報器。 【効果】心臓ペースメーカーの使用者が、この電磁界警
報器を装着して、強電磁界に進入すると、電磁波センサ
によりその電磁界が検知され、表示装置が音及び光で、
強電磁界の存在を知らせる。したがって、装着者は進行
を停止し、元の経路を引き戻す等の手段により、電磁界
による心臓ペースメーカーの誤動作等の危険から免れる
ことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、心臓ペースメーカー装着者に対し強電磁界の存在を知らせる警報器 に関する。

【０００２】

【従来の技術及びその問題点】

心臓の自律脈動の異常等に対し、心臓ペースメーカーを体内への埋め込み等に より装着する場合がある。通常の心臓ペースメーカーは、装着箇所から血管内に 延びるケーブルを通して心臓に微弱電流を送る構造となっている。従って、装着 者が強電磁界内に立ち入ると、その影響で微弱電流の送受信に乱れを生じ、装着 者に不快感を引き起こし、場合によっては卒倒に至ることもある。特に、近年は 装着者の生活状態に応じて発信周波数を調整するプログラマブル・ペースメーカ ーや、心臓が自発的に心拍を打っているときにはペースメーカーが発信を停止す るタイプのものが使用されるに至った。プログラマブル・ペースメーカーは、発 信周波数の調整を外部からの発信を検知して行ない、発信停止タイプのものでは 心臓の自発的心拍に伴う微弱電流を検知する。したがって、装着者が強電磁界内 に立ち入ると、これらの検知機能に支障が発生し、危険な状態に陥る虞がある。 近年の電子機器の増加や電磁波の氾濫状況において、これらの問題は、重大であ る。

【０００３】 本考案は、このような問題を解決すべく、心臓ペースメーカー装着者が、危険 な強電磁界内に立ち入ったときに、その旨を警告することができる電磁界警報器 を提供することを目的とする。

【０００４】

【問題点を解決するための手段】

本考案の前記目的は、電磁波センサと、該電磁波センサからの信号を設定値と 比較し該設定値を越えている場合に駆動信号を発する比較器と、該駆動信号に基 づき前記電磁波センサに感知された電磁界が設定値を越えていることを表示する 表示装置とを備えていることを特徴とする心臓ペースメーカー装着者用電磁界警 報器により達成される。

【０００５】

【実施例】

以下、本考案の実施例を添付図面と共に説明する。

【０００６】 図は、電磁波センサ一１と表示装置４とを備えた電磁界警報器を示している。 電磁波センサ１は、この例ではホール素子を備え約５０ガウス以上の磁気を感知 する磁気センサとされている。電磁波センサ１は、特に０Ｈｚ（直流）から１ｋ Ｈｚの低周波磁界を感知するものとするのが、心臓ペースメーカーの機能を妨げ 易い磁界を検知する上で望ましい。もっとも、電磁波センサとしては、この他、 ループアンテナ、ダイポールアンテナを備えたもの、ダイオードを使用したもの 等、種々の電磁界センサとすることができ、必要に応じて、１５０ｋＨｚから５ ００ＭＨの高周波電磁界、さらには１から１５０Ｈ、或いは５００ＭＨｚ以上の 電磁界を検出できるようにすることもできる。また、電波センサ又は磁気センサ のいずれか一方の機能のみを備えたセンサとすることもできる。

【０００７】 電磁波センサ１の出力端は比較器２に接続されており、ここでセンサ１の出力 値が設定値と比較される。比較器には、増幅器３が接続されており、センサ１の 出力値が設定値より大きい場合に、信号が比較器から増幅器３に発せられる。増 幅器３の出力端は表示装置４に接続されており、表示装置４は、増幅器からの信 号に基づき、電磁波センサ１により検知された電磁界が、設定値より大きいこと を表示する。この例では、表示装置として、ブザー及び発光ダイオードが使用さ れている。上記各部材１〜４には、電源が５が接続されている。電源５は、小型 の電池とされる。

【０００８】 これらの部材は、幅及び高さの一方が８７ｍｍ、他方が５６ｍｍ、厚さが６ｍ ｍの各寸法以内の大きさのカード型のパッケージに収納することにより、装着者 の携帯に便利なものとなる。また、幅が２６ｍｍ、高さが１３５ｍｍ、厚さが１ ５ｍｍの各寸法以内の大きさのペン型のパッケージに収納することにより、装着 者の胸元に容易に保持することができる。このように、装置を小型化するために 、電源装置は、１ｍｍ以下程度の小さいものが望ましく、例えば、正極用リチウ ム、非液体イオン導電体層及び負極材料を有した小型の２次電池とすることがで きる。

【０００９】 なお、表示装置を、液晶ディスプレイを備えたものとし、これに電磁界の強さ を表示することもでき、これにより装着者が進入した電磁界の強さを知り得るよ うにすることもできる。

【００１０】

【考案の効果】

心臓ペースメーカーの使用者が、この電磁界警報器を装着して、強電磁界に進 入すると、電磁波センサによりその電磁界が検知され、表示装置が音・光等で、 強電磁界の存在を知らせる。したがって、装着者は進行を停止し、元の経路を引 き戻す等の手段により、電磁界による心臓ペースメーカーの誤動作等の危険から 免れることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る心臓ペースメーカー装着者用電磁
界警報器の１例のブロック図。

【符号の説明】

１ 電磁波センサ ２ 比較器 ４ 表示装置 ５ 電源

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】電磁波センサと、該電磁波センサからの信
   号を設定値と比較し該設定値を越えている場合に駆動信
   号を発する比較器と、該駆動信号に基づき前記電磁波セ
   ンサに感知された電磁界が設定値を越えていることを表
   示する表示装置とを備えていることを特徴とする心臓ペ
   ースメーカー装着者用電磁界警報器。
2. 【請求項２】幅及び高さの一方が８７ｍｍ、他方が５６
   ｍｍ、厚さが６ｍｍの各寸法以内の大きさである請求項
   １に記載の心臓ペースメーカー装着者用電磁界警報器。
3. 【請求項３】正極用リチウム、非液体イオン導電体層及
   び負極材料を有し、厚さが１ｍｍ以下の電源用２次電池
   を備えている請求項２に記載の心臓ペースメーカー装着
   者用電磁界警報器。
4. 【請求項４】幅が２６ｍｍ、高さが１３５ｍｍ、厚さが
   １５ｍｍの各寸法以内の大きさでペン型をなす請求項１
   に記載の心臓ペースメーカー装着者用電磁警報器。
5. 【請求項５】前記表示装置が、発音及び発光機能を有し
   ている請求項１に記載の心臓ペースメーカー装着者用電
   磁界警報器。
6. 【請求項６】前記表示装置が、液晶ディスプレイを有し
   ている請求項１に記載の心臓ペースメーカー装着者用電
   磁界警報器。