JPH057355Y2 - - Google Patents

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JPH057355Y2
JPH057355Y2 JP11794690U JP11794690U JPH057355Y2 JP H057355 Y2 JPH057355 Y2 JP H057355Y2 JP 11794690 U JP11794690 U JP 11794690U JP 11794690 U JP11794690 U JP 11794690U JP H057355 Y2 JPH057355 Y2 JP H057355Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、種々の口径のパイプをクランプする
為のパイプクランプ装置に関し、特に石油掘削装
置で使用するパイプ搬送装置に適したパイプクラ
ンプ装置に関する。
(従来技術) 従来、石油掘削装置によつて陸上若しくは海底
油田を掘削する場合には、2″〜40″φもの各種の
口径の多種・多量のパイプ(ドリリングパイプ、
ケーシングパイプ、ライザパイプ)を使用して土
中深く掘削してゆくことになる。
前記パイプはドリリングタワーの近くのパイプ
ラツクに口径及び種類毎に区分けして多数ストツ
クされており、このパイプをパイプラツクからド
リリングタワーのドリルフロアへ1本ずつ次々と
搬送する必要がある。
そこで、従来では第4図に示すようにドリリン
グタワー100の一側のパイプラツク102に形
成されたパイプストレージの上方を移動可能なブ
リツジクレーン101を設け、ブリツジクレーン
101の両端部に第5図に示すような上下昇降可
能なフツク104を設け、このフツク104をパ
イプ103の両端部に係合させてパイプ103を
釣上げて搬送するフツク式パイプクランプ装置を
有するパイプ搬送装置や、第6図に示すようなブ
リツジクレーン101に口径の異なるパイプ10
3を夫々クランプするパイプクランプ装置105
A,105B,105Cを昇降可能に設け、口径
に適したパイプクランプ装置105A,105
B,105Cでパイプ103を掴んで搬送するク
ランプ連装式パイプクランプ装置を有するパイプ
搬送装置が用いられている。
一方、特開昭55−161191号公報には、石油掘削
装置に設けられ種々の口径のパイプをクランプし
得るパイプクランプ装置が2種類記載されてい
る。
その第1のパイプクランプ装置(公報の第20
図、第21図)は、クランプ本体に左右1対のあ
ご金部材を開閉可能に装着し、これらあご金部材
を油圧モータによりラツク・ピニオン機構を介し
て開閉駆動可能にし、これら1対のあご金部材で
パイプをクランプするように構成してある。その
第2のクランプ装置(公報の第32図、第33
図)は、クランプ本体に、左右1対のあご金部材
を開閉可能に装着し、片側のあご金部材にはV形
のパイプ押え部を形成し、これよりも短い他方側
のあご金部材の先端部に指金をヒンジ結合し、こ
れら1対のあご金部材を油圧モータによりラツ
ク・ピニオン機構を介して開閉駆動可能にし、こ
れらあご金部材と指金とでパイプを保持するよう
に構成してある。
他方、実開昭50−119209号公報には、土木建設
作業車の起伏ビームに取り付けて木材等の搬送に
供する為のクランプ装置が記載されている。この
クランプ装置は、クランプ本体の下端部に左右1
対の湾曲状の根元側爪部材を夫々前後向きのピン
を介して開閉揺動自在に取り付け、各根元側爪部
材の下端部に湾曲状の先端側爪部材を前後向きの
ピンを介して開閉揺動自在に設け、左右1対の根
元側爪部材を夫々開閉揺動駆動する左右1対の開
閉用油圧シリンダを設けるとともに、各根元側爪
部材に対して先端側爪部材を揺動駆動する相対屈
折用油圧シリンダを設けたものである。
(考案が解決しようとする問題点) 前記パイプ搬送装置におけるフツク式パイプク
ランプ装置ではフツクをパイプの端部に係合させ
る際に、パイプの端部に設けられた連結用ネジ部
を保護する保護キヤツプを取外したりフツクをパ
イプ端部に係合させる作業が必要で、多大の労力
と時間がかかるだけでなく、危険を伴なう場合も
少なくない。更に、パイプの両端部に係合させた
フツクで連結用ネジ部をネジ山を損傷し、パイプ
が使用不能になることもある。
これに対して、所定範囲の口径のパイプ毎に適
合するパイプクランプ装置を設ける場合には、パ
イプクランプ装置の種類及び装置台数が多くな
り、設備費用が非常に高価になるという問題があ
る。
前記前者の公報の第1および第2パイプクラン
プ装置においては、1対のあご金部材のパイプ押
さえ部からクランプ本体までの距離が可変に構成
されていないので、クランプするパイプの口径の
変動幅を余り大きくすることが出来ないこと、ま
たクランプするパイプの最大口径に比例してパイ
プクランプ装置の全幅が大きくなつてしまうこ
と、ラツク・ピニオン機構や摺動案内部に種々の
複雑で高精度に加工された構造部品を使用するの
で装置の製作コストが高価になること、あご金部
材のパイプ把持部のくぼみ形状が固定角度である
ため、円筒パイプでは4点支持でパイプを把握・
保持できるが、ライザーパイプの様にパイプ外側
に浮力材やコントロールパイプがついて、これら
付属物を含めたパイプ断面の包括線が円形となら
ないときには、パイプの把握・保持が不確実・不
安定となること、などの問題がある。
前記後者の公報のクランプ装置においては、
元々土木建設作業車に設けた起伏ブームの先端に
取付けて、木材等の抱込み挟持搬送を行うことを
目的として考案されたものであり、大径木材につ
いてが1本ごと、小径木材については複数本を1
束にしてつかみ上げて搬送することを前提にして
いるものであつて、2″〜40″もの種類の違うパイ
プを1本づつ確実に把握・保持し、かつ垂直方向
にたてることができるように考慮されているもの
ではない。
すなわち、本装置の機構では、根元側爪部材と
先端側爪部材の両方を利用して確実に把握・保持
できる最小パイプ径は、略根元側爪部材の根元取
り付せ間隔までに制限されてしまい、これより小
さいパイプであれば根元側爪部材の湾曲部での2
点支持となり、パイプの把握・保持が不確実、不
安定になることを言うまでもなく、先端側爪部材
が役に立つていないことになる。また、この時、
先端側爪部材のみでパイプを支えるものとすれ
ば、根元側爪部材にパイプが当たらず、パイプの
把握がルーズになることもあり、パイプを垂直に
立てることができなくなつてしまうという問題が
ある。
さらに、根元側爪部材の長さおよび湾曲部の曲
率が一定であることに加え、パイプの口径に対し
ては先端側爪部材が全く役立たないこともあるか
ら各種口径サイズのパイプの把握・保持点は、パ
イプの口径サイズに応じて、2〜5点支持と変化
し、明らかに確実かつ安定的な把握・保持とは言
い難いという問題がある。
また、この装置では、左右各爪部材を対称に同
期駆動することが困難であり、これを実現するた
めには油圧制御系が複雑化するという問題があ
る。
(問題点を解決するための手段) 本考案に係るパイプクランプ装置は、クランプ
本体の左右両側に前後方向に直交する面内で可動
の左右1対の平行リンク機構を設け、各平行リン
ク機構を、内端部がクランプ本体の上端部に連結
され外側方へ延びる第1リンク部材と、上端部が
第1リンク部材の途中部に連結され下方へ延びる
第2リンク部材と、内端部がクランプ本体の下端
部に連結され外側方へ延びて外端部において第2
リンク部材の下部に連結された第3リンク部材と
で構成し、前記左右1対の第2リンク部材の下部
に所定ストローク上下移動自在に夫々連結されて
下方へ延びる左右1対のスライデイング部材を設
け、前記左右1対のスライデイング部材の下端部
に前後向きの軸心回りに回動自在に夫々連結され
た左右1対の相対向するクランプ部材であつてパ
イプの下部の左右両側を押さえる左右1対のクラ
ンプ部材を設け、前記クランプ本体の下端にパイ
プの上部を受け止める当接部を設け、前記左右1
対の第1リンク部材を左右対称に同期して上下揺
動させる為に左右1対の第1リンク部材の内端部
に突設されたアーム部同士を機械的に連結する同
期用リンク機構を設け、前記同期用リンク機構を
介して左右1対の第1リンク部材を揺動駆動する
左右1対の開閉用シリンダを設け、前記各第1リ
ンク部材の外端部とスライデイング部材の上端部
とに亙つて架着された連結ロツドであつて第1リ
ンク部材の上下揺動に連動してスライデイング部
材を昇降駆動可能な連結ロツドを設け、前記左右
1対のクランプ部材をスライデイング部材の下部
との連結部を回動中心としてスライデイング部材
に対して夫々上下方向に揺動駆動する左右1対の
クランプ用油圧シリンダを設けたものである。
(作用) 本考案に係るパイプクランプ装置においては、
基本的にパイプの上端部を当接部で受け止めると
ともにパイプの下部の左右両側を左右のクランプ
部材で押さえることにより外周面の3個所をクラ
ンプするようになつている。
1対の開閉用油圧シリンダによつて同期用リン
ク機構を介して左右の第1リンク部材を同期して
上下に揺動駆動することにより左右の平行リンク
機構は開閉可能であり、各スライデイング部材は
連結ロツドによつて第1リンク部材の上下揺動に
連動して昇降駆動可能であり、各クランプ用油圧
シリンダによつて各クランプ部材はスライデイン
グ部材に対して上下方向に揺動駆動可能である。
従つて、左右1対のクランプ部材の左右方向位置
を同期して変えることが出来また揺動位置を夫々
独立に変えることが出来、また平行リンク機構の
閉開動作に連動して左右のスライデイング材及び
クランプ部材は昇降移動することになることか
ら、小径〜大径の種々の口径のパイプを確実に安
定的にクランプすることが出来る。
(実施例) 以下、本考案の実施例について図面に基いて説
明する。
第1図は海底油田掘削用海上作業台に設けられ
た石油掘削装置の概略全体斜視図で、ドリリング
タワー1の前方にはパイプラツク2(パイプスト
レージ)が配置され、パイプラツク2にはパイプ
3(ケーシングパイプやライザパイプ等)が種類
別・口径別に区分けしてストツクされ、そのパイ
プ3がパイプ搬送装置4によりパイプラツク2か
らドリリングタワー1のパイプハンガー5へ供給
される。
前記パイプ搬送装置4はパイプラツク2とドリ
リングタワー1との間においてパイプラツク2に
沿つて敷設された2条のレール6上を往復走行す
るように構成された自走式パイプ搬送装置4であ
る。
前記パイプ搬送装置4は前記レール6上を走行
する台車7と、この台車7上に水平旋回自在に装
着され旋回駆動手段で旋回駆動される旋回台8
と、この旋回台8に下端部がヒンジ結合され揺動
駆動手段としての油圧シリンダ9で上下に揺動駆
動される多関節アーム10と、この多関節アーム
10の先端側部分に設けられたパイプクランプ装
置20とを備えている。
前記多関節アーム10は、第1アーム部材11
と第2アーム部材12と第3アーム部材13とを
備え、第1アーム部材11の下端部は旋回台8の
上部の1対のブラケツトに水平な支軸によりヒン
ジ結合され、旋回台8の前部と第1アーム部材1
1の中段部とに互つて架着された油圧シリンダ9
で揺動駆動されるようになつている。
前記第1アーム部材11の上端には第2アーム
部材12の下端部が前記支軸と平行な支軸12a
によりヒンジ結合され、第2アーム部材12の先
端(上端)には第3アーム部材13の基端部(下
端部)が支軸12aと平行な支軸によりヒンジ結
合され、アーム10の前面側において第1アーム
部材11の上部と第2アーム部材12の先端側部
分とに互つて架着された油圧シリンダ18で第1
アーム部材11と第2アーム部材12とが相対的
に屈伸揺動駆動され、アーム10の後面側におい
て第2アーム部材12の先端側部分と第3アーム
部材13の基端側部分とに互つて架着された油圧
シリンダ19で第2アーム部材12と第3アーム
部材13とが相対的に屈伸揺動駆動されるように
なつている。
前記の構成により、多関節アーム10は鉛直面
内において油圧シリンダ9,18,19により略
自由に屈伸駆動され、第3アーム部材13の傾き
及び旋回台8からの距離が自由に調節される。
次に、第3アーム部材13の先端部に取付けら
れた前記パイプクランプ装置20について説明す
る。
第2図・第3図に示すように、第3アーム部材
13の上端部に前後1対のV形の支持ブラケツト
21が固着され、第3アーム部材13の下端部に
パイプ3の上端部を受け止める当接部22を有す
るボツクスブラケツト23が固着され、これら第
3アーム部材13と支持ブラケツト21とボツク
スブラケツト23とでクランプ本体24が構成さ
れている。クランプ本体24の左右両側には前後
方向に直交する面内で可動する左右1対の平行リ
ンク機構25が左右対称に配設されている。
前記各平行リンク機構25は、夫々2枚1組の
板部材からなる第1リンク部材26と第2リンク
部材27と第3リンク部材28とからなる。
第1リンク部材26は第3アーム部材13の上
側から第3アーム部材13の側面外へ延びるよう
に左右方向に向けて配設され、その前後1対の内
端部は第3アーム部材13の上端部に固着された
前後1対の枢支ブラケツト50に前後向きの前後
1対のピン51で回動自在に連結されている。第
2リンク部材27は上下方向に向けて配設され、
その上端部は第1リンク部材26の途中部に前後
向きのピン30で回動自在に連結されている。第
3リンク部材28は、横向きく字状をなして左右
方向へ向けて配設され、その内端部は第3アーム
部材13の下面に固着された前後1対の枢支ブラ
ケツト61に前後向きの前後1対のピン31で回
動自在に連結され、またその外端部は第2リンク
部材27の下部に前後1対の前後向きの1対のピ
ン32で回動自在に連結されている。
左右1対のスライデイング部材33は夫々前後
2枚1組の板部材からなり、この1対のスライデ
イング部材33は夫々対応する平行リンク機構2
5の第2リンク部材27の下部に上下方向へ所定
ストローク移動自在に連結されている。即ち、各
スライデイング部材33の上端部の前後部に夫々
ピン32とは異なる上下2本のピン44が固着さ
れていて、これらピン44が第2リンク部材27
の前後1対の上下に細長いガイド溝35に上下方
向に所定ストローク摺動自在に係合されている。
左右1対のクランプ部材36は、相対向状に左
右対称に配設されて、夫々対応するスライデイン
グ部材33の下端部に前後向きのピン37で回動
自在に連結されている。
左右の平行リンク機構25を常に対称に同期し
て開閉作動させる為に、同期用リンク機構62を
設け、この同期用リンク機構62を介して左右1
対の第1リンク部材26を同期作動させる。前後
1対の支持ブラケツト21の下端部は第3アーム
部材13に形成された開口52内に突入し、支持
ブラケツト21の中央部にはガイドスリツト53
が立て向きに形成されている。各第1リンク部材
26の内端部には上方へ所定長さ延びたアーム部
54が形成され、各アーム部54にリンク板55
の外端部がピン56で連結され、前側の左右のリ
ンク板55の内端部と後側の左右のリンク板55
の内端部と前後1対の連結具57の下端部とに挿
通された前後向きのピン58はガイドスリツト5
3に挿通されて案内され、前後の連結具57の上
端部に挿通された前後向きのピン59はガイドス
リツト53に挿通されている。左右1対の開閉用
シリンダ38は傾斜状に配設され、各開閉用シリ
ンダ38のシリンダ本体の上端部が対応する支持
ブラケツト21の上端部に前後向きのピン60で
回動自在に連結され、またロツド38aの下端部
がピン59に回動自在に連結されている。従つ
て、左右の開閉用シリンダ38のロツド38aを
伸長させてガイドスリツト53に沿つて連結具5
7を下降させると、左右の第1リンク部材26は
夫々ピン51を回動中心として同期して上方へ揺
動し、またロツド38aを退入させてピン59を
ガイドスリツト53の上端に移動させると、左右
の第1リンク部材26は夫々ピン51を回動中心
として同期して図示のように下方へ揺動すること
になる。
各平行リンク機構25において、第1リンク部
材26の外端部とスライデイング部材33の上端
部とを連結する前後1対の部材からなる連結ロツ
ド40が設けられ、その上端部が第1リンク部材
26の外端部に前後向きのピン41で回動自在に
連結され、またその下端部がスライデイング部材
33の上部の外側部に突設された連結部33aに
ピン42で回動自在に連結されている。各クラン
プ部材36をスライデイング部材33に対して上
下に揺動駆動するクランプ用シリンダ43が設け
られ、そのシリンダ本体の上端部がスライデイン
グ部材33の上部の前記ピン42に回動自在に連
結され、またそのロツドの下端部がクランプ部材
36のうちの前記ピン37よりも外側の外端部に
前後向きのピン45で回動自在に連結されてい
る。各クランプ部材36の内端側部分の上面には
パイプ3の下部を押さえる押え部46が形成され
ている。
以上説明したパイプクランプ装置20の作動に
ついて説明する。小径のパイプ3に対して、左右
の開閉用油圧シリンダ38により同期用リンク機
構62を介して左右の第1リンク部材26を同期
して上方へ揺動させると、左右の第2リンク部材
27がクランプ本体24側へ閉移動される。これ
と並行的に左右の第1リンク部材26の外端部が
上方移動するので左右の連結ロツド40により左
右のスライデイング部材が上昇し左右のクランプ
部材36が上昇移動する。その結果、左右の押え
部46が当接部22に近づくので、左右のクラン
プ用油圧シリンダ43をクランプ方向へ駆動する
ことにより、小径のパイプ3を当接部22と左右
の押え部46で確実に安定的にクランプすること
が出来る。一方、大径のパイプ3に対して、左右
の開閉用シリンダ38により左右の平行リンク機
構25を大きく開き、左右の連結ロツド40によ
り左右のスライデイング部材33を大きく下降さ
せると、左右の押え部46が当接部22から大き
く離れるので、左右のクランプ用シリンダ43を
クランプ駆動することにより大径のパイプ3を当
接部22と左右の押え部46とで確実に安定的に
クランプすることが出来る。
(考案の効果) 以上のように本考案に係るパイプクランプ装置
によれば、クランプ本体の両側に平行リンク機構
を設け、各平行リンク機構の第2リンク部材の下
部に上下方向に所定ストローク移動自在に取り付
けたスライデイング部材の下端部にクランプ部材
を連結し、左右の並行リンク機構を同期させる同
期用リンク機構を設け、夫々左右1対の開閉用油
圧シリンダとクランプ用油圧シリンダと連結ロツ
ドを設けたので、左右の平行リンク機構を同期作
動にてクランプ本体に近づく方向へ閉じて左右の
クランプ部材を相対接近させるとともに左右のス
ライデイング部材及びクランプ部材を上昇移動さ
せて、左右のクランプ部材を当接部に近づけるこ
とが出来、また前記と反対に左右のクランプ部材
を相対離隔させるとともに左右のクランプ部材を
下降させて当接部から遠ざけることが出来るの
で、クランプ部材の押え部を常に有効に利用して
極めて小径のパイプから大径のパイプまでを1種
類のパイプクランプ装置で確実に安定的に把握・
保持することができる。しかも、同期用リンク機
構を設けたので、左右の平行リンク機構を同期作
動させる為に油圧制御系が複雑化することもな
い。また、複雑で高精度に加工した構造部品を必
要としないので、比較的安価に製作することが出
来る。
また、パイプの把握・保持は、クランプ本体の
下端の当接部と両クランプ部材の押え部でパイプ
の口径にかかわらず常にパイプの円周上略3等分
した3点支持となるので、パイプを安定・確実に
把持保持できるとともに、パイプ外周の付属物を
含めたパイプの断面の包括線が円形とならないよ
うなパイプでも、3点支持にて安定・確実に保持
することができる。
また、1種類のパイプクランプ装置で極めて小
径のパイプから大径のパイプまでを安定・確実に
保持できること、およびパイプを把持するときパ
イプの上面はクランプ本体の下端の当接部に当て
るようにしているためパイプを把持するときのク
ランプ本体の位置決めが容易となることからパイ
プ把握・保持・搬送の自動化を容易に図ることが
できる等の多くの利点を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は本考案の実施例に係る石油掘
削装置用パイプのクランプ装置を示すもので、第
1図は石油掘削装置の概略全体斜視図、第2図は
クランプ装置の斜視図、第3図は同正面図、第4
図〜第6図は従来例に係り、第4図は石油掘削装
置の概略全体斜視図、第5図はフツク式ブリツジ
クレーンの側面図、第6図はクランプ式ブリツジ
クレーンの正面図である。 3……パイプ、22……当接部、24……クラ
ンプ本体、25……平行リンク機構、26……第
1リンク部材、27……第2リンク部材、28…
…第3リンク部材、33……スライデイング部
材、36……クランプ部材、38……開閉用油圧
シリンダ、40……連結ロツド、43……クラン
プ用油圧シリンダ、62……同期用リンク機構。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. クランプ本体の左右両側に前後方向に直交する
    面内で可動の左右1対の平行リンク機構を設け、
    各平行リンク機構を、内端部がクランプ本体の上
    端部に連結され外側方へ延びる第1リンク部材
    と、上端部が第1リンク部材の途中部に連結され
    下方へ延びる第2リンク部材と、内端部がクラン
    プ本体の下端部に連結され外側方へ延びて外端部
    において第2リンク部材の下部に連結された第3
    リンク部材とで構成し、前記左右1対の第2リン
    ク部材の下部に所定ストローク上下移動自在に
    夫々連結されて下方へ延びる左右1対のスライデ
    イング部材を設け、前記左右1対のスライデイン
    グ部材の下端部に前後向きの軸心回りに回動自在
    に夫々連結された左右1対の相対向するクランプ
    部材であつてパイプの下部の左右両側を押さえる
    左右1対のクランプ部材を設け、前記クランプ本
    体の下端にパイプの上部を受け止める当接部を設
    け、前記左右1対の第1リンク部材を左右対称に
    同期して上下揺動させる為に左右1対の第1リン
    ク部材の内端部に突設されたアーム部同士を機械
    的に連結する同期用リンク機構を設け、前記同期
    用リンク機構を介して左右1対の第1リンク部材
    を揺動駆動する左右1対の開閉用シリンダを設
    け、前記各第1リンク部材の外端部とスライデイ
    ング部材の上端部とに亙つて架着された連結ロツ
    ドであつて第1リンク部材の上下揺動に連動して
    スライデイング部材を昇降駆動可能な連結ロツド
    を設け、前記左右1対のクランプ部材をスライデ
    イング部材の下部との連結部を回動中心としてス
    ライデイング部材に対して夫々上下方向に揺動駆
    動する左右1対のクランプ用油圧シリンダを設け
    たことを特徴とするパイプクランプ装置。
JP11794690U 1990-11-10 1990-11-10 Expired - Lifetime JPH057355Y2 (ja)

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JP11794690U JPH057355Y2 (ja) 1990-11-10 1990-11-10

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