JPH0571150U - ロック機構付き冠状蓋 - Google Patents

ロック機構付き冠状蓋

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JPH0571150U
JPH0571150U JP1832692U JP1832692U JPH0571150U JP H0571150 U JPH0571150 U JP H0571150U JP 1832692 U JP1832692 U JP 1832692U JP 1832692 U JP1832692 U JP 1832692U JP H0571150 U JPH0571150 U JP H0571150U
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JP
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coronal lid
coronal
lid
container
tightening ring
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JP1832692U
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Inventor
田 弘 尊 西
本 啓 二 浜
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Taisei Kako Co Ltd
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Taisei Kako Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 薬剤容器に溶解液を導入して薬剤溶液を調製
する等の目的で各種の連結機構を介して溶解液容器等を
容器口部に装着する場合に、一旦装着すれば長時間放置
後にも「緩み」を生じ難い装着具を提供する。 【構成】 冠状蓋1として環状の冠状蓋本体11、その
頂面に位置する天板12及び緊締リング13からなる構
成体であって、11は4本の縦スリット11S及びその
内壁に保持突部11Uを備え、13は天板12の周縁と
破断可能な連結部13Cで連結されている。変形態様と
しては液止め突条12rが11の内側に設けられてい
る。 【効果】 軽量で経済的である外に、装着容易、手指に
よる離脱可能であって、装着後に緩みを殆ど生じない。
液止め突条12rを備えたものは洩れ易い液体の収容に
有益。使用後の各部分への分解も容易で、材質に応じた
廃棄物処理を施す様に分別可能。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はロック機構付き冠状蓋に関する。詳しくは冠状蓋本体の天板部外周付 近に連結部を介して緊締リングが少なくとも部分的に連結され、該冠状蓋を容器 口部に外嵌後に、冠状蓋本体上で該環を容器側へ滑動させることによって該冠状 蓋本体を容器の口部へ緊締できるロック機構付き冠状蓋(以下、「本考案の冠状 蓋」と略称することがある)に関する。
【0002】
【従来の技術】
容器の口部に外嵌される弾性軟質材料から形成された冠状蓋は周知である。更 に、弾性硬質材料から形成され、その環状部分に数本の縦溝(スリット)が設け られた冠状蓋も用いられている。 確かに、弾性軟質材料からなる冠状蓋は容器口部に対する密着性に優れている ことからロック機構を付加しなくても済む。処が、容器口部への外嵌作業に大き な労力を要し、外嵌作業を衛生的に行なう要請と相俟って一層煩雑な作業となっ ている。他方、弾性硬質材料からなる冠状蓋は容器口部への外嵌作業に格別の困 難を伴わないが、外嵌後に高い緊締を期待し難い。特に、材質のクリープ又はコ ールドフロー等の緩和作用に起因する冷間変形によって、緊締に「緩み」が生ず ることは避け難い。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は従来の冠状蓋に伴う「緩み」を実質的に解消することを目的とするも のである。その解消策の一環として冠状蓋を構成する環状部分(以下、「冠状蓋 本体」と称することがある)を肉厚にする方式では、材料の使用量増大を招く結 果として価格の上昇を来す外に、大幅な肉厚増加によらなければ所期の緊締力を 持続し難い。処が、肉厚の大幅な増加による不利益は価格の上昇に限らず、容器 口部への外嵌困難をも招く。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案者等は上記の困難に鑑み、実用化容易でしかも格段に効果的な解決手段 としてロック機構を設けた冠状蓋を完成した。本考案は冠状蓋本体に1以上の縦 スリットを備えた冠状蓋本体とその天板周縁部付近で連結部を介して少なくとも 部分的に冠状蓋本体に連結した緊締リングとからなるロック機構付き冠状蓋に関 する。
【0005】 以下、図面に基いて本考案のロック機構付き冠状蓋(以下、「本考案の冠状蓋 」と称することがある)を具体的に説明する。各図においては説明の便宜上、「 上」を本考案の冠状蓋において緊締リングが存在する側、「下」を本考案の冠状 蓋に容器が内嵌(装着)される側とする。 図1は本考案の冠状蓋の基本的態様を示す。図1の(a)は本考案の冠状蓋の平 面図であり、該冠状蓋1を上から(容器2と反対側から)見た状態である。
【0006】 図1の(a)において1は本考案の冠状蓋全体を示し、同心円状の最外側の環1 1fはその基底部に設けられた張出し部(鍔状部)であって、張出し部11fは上 から滑動降下して来た緊締リング13の基底面13bを受け止める。図1の内側 の環13は緊締リングであって、使用前には緊締リング13は冠状蓋本体11の 上方に位置している。緊締リング13の内側には連結部13cがあって、最内環 に囲まれた天板12との間を破断可能に連結している。連結部13cが全周に連 続している必要は無い。数カ所が連結されていれば、その形態は適当で良い。
【0007】 図1の(b)は本考案の冠状蓋1の模式的縦断面図である。図1の(b)において冠 状蓋本体11の頂面付近には天板12が設けられ、天板12の周縁部付近に緊締 リング13の基底面13bの内縁が少なくとも部分的に連結部13cによって破断 可能に連結されている。緊締リング13の内壁13iは鉛直状態(天板12面に 対して垂直)でも良いが、通常は稍下開きに作成される。その目的は冠状蓋本体 11の外壁11bが容器2に外嵌されると通常は下開き状態となり、この状態で 外嵌される緊締リング13が嵌合し易い様にすることにある。冠状蓋本体11に は長軸(縦)方向に走るスリット11sが通常複数本設けられている。このスリ ット11sの機能は冠状蓋本体11が薬剤容器口部に外嵌される際に、冠状蓋本 体11が一時的に拡径して保持突部11uを乗り越えられる様にすることにある 。スリット11sは好ましくは4本以上設けられる。また、スリット11sは冠状 蓋本体11の基底面から始まって通常は天板12の下面に到るまで設けられてい る。
【0008】 図1の(c)は本考案の冠状蓋1の斜視図であって冠状蓋1を斜め下方から見た 状態を示す。図1の(c)においては天板12の下面が見え、天板12の周縁部下 面から冠状蓋本体11が管状に下流側へ延びている。天板12と冠状蓋本体11 とは通常は一体構造に作成されるが、別々に作成した両者が適当な接合手段例え ば、接着剤又は融着装置等によって接合されたものでも良い。 [冠状蓋本体] 本考案における冠状蓋本体11とは、冠状蓋1を構成する環状の部分であって 、この部分が容器2の口部21に外嵌される。
【0009】 この冠状蓋本体11の外壁11bには1個以上の張出し部11f及び/又は不図 示の凹部11gを設けることができる。張出し部11f及び凹部11gは緊締リン グ13の内壁13iに設けられ得る1個以上の張出し部13j(不図示)又は凹部 13k(不図示)に係合する為のものである。尤も、各図においては張出し部1 1fが緊締リング13の基底面13bを受け止める役割を果たす。冠状蓋本体11 と緊締リング13とはこの係合又は受け止めによって、一旦嵌着されれば自然に は分離(脱離)し難くなる。
【0010】 冠状蓋本体11の外壁11bは当初から下開きに成形される場合もあるが、当 初は略鉛直状態でありながら容器2の口部21に外嵌された結果として下開き状 態に変わる場合もある。冠状蓋本体11の基底には通常、張出し部11fが設け られている。 [張出し部又は凹部] 張出し部11f又は不図示の凹部11gの機能は上記した様に上から滑動降下し て来る緊締リング13を所定位置に固定することにある。従って、この張出し部 11f又は凹部11gが全周に連続する必要は無く、孤立峰の様に点在しても、或 程度の長さに亘る突条であっても良い。更に、この突条が冠状蓋本体11の母線 に垂直に走る必要も無い。寧ろ、突条が水平面に対して浅い角度(母線に対して 大きな角度)で交差する様に走ると、ネジの効果が協働して一層強い緊締能力を 発揮できるばかりでなく、緊締後のズレによる自然緩みも防止される。
【0011】 冠状蓋本体11内壁の基底に近い位置には通常「アンダーカット」と称される 突部11uが設けられている。 [保持突部(別名「アンダーカット」)] 冠状蓋本体11内壁の基底部(嵌装される容器に近い部分)には通常、「アン ダーカット」と呼称される保持突条又は保持突起11u(両者を包括して「保持 突部」と称することがある)が設けられている。この「保持突部」11uは冠状 蓋本体11内部に嵌装された容器口部21の容器2側に位置する頸部に係合して 該蓋の嵌着を助ける。しかし、保持突部11uの形状が所謂アンダーカットであ る必然性は無く、上記の突条、突起又はその他の各種のものであり得る。好まし くは該保持突部11uの縦断面形状が天板12側(「上流側」ということがある )においても容器2側(「下流側」ということがある)においても共に斜面、即 ち略三角形であることである。その理由は冠状蓋を容器口部21へ容易に嵌装で きて、しかも該冠状蓋を容器口部21から手指の力によって脱着できることに在 る。 保持突部11uの主な役割は冠状蓋本体11に内嵌される容器2の口部2 1と係合してその脱落を防ぐことにある。従って、保持突部11uは環状蓋本体 11の内壁全周に亘って連続である必要は無い。通常、適度の長さの突条の状態 で2個以上存在すれば充分である。
【0012】 保持突部11uの縦断面形状は通常、略二等辺三角形であってその頂角が75 〜150°、好ましくは60〜120°程度の突条とすれば容器保持機能を充分 に果たし得る。 冠状蓋本体11にはスリット11sが1個以上設けられている。この主な役割 は冠状蓋本体11が外側から緊締リング13による緊締を受けて縮径する余地を 与えると共に緊締リング13の離脱後には容器2を取り外し易くすることにある 。スリット11sの幅、個数、位置及び形状等は期待される緊締の程度によって も異なる。例えば、スリット11sの形状を長方形ではなく、稍下開きの台形と すれば緊締度合いを一層高くすることができる。その際に冠状蓋本体11におけ るスリット11sの開度(前記台形の「下梯/上梯」比率)又は勾配[(下梯− 上梯)/(2・高さ)]を大き目に設定すれば、冠状蓋本体11外壁11bの下 開きと相俟って緊締の程度を格段に大きくできることは勿論である。
【0013】 図2は本考案の冠状蓋1を容器2の口部21へ外嵌する際の各状態を示す。図 2の(a)は容器2の口部21の上面に本考案の冠状蓋1の開口部を載置した状態 であって、冠状蓋本体11内壁の保持突条11uが容器2の口部21頂縁部に設 けられた肩21tに支えられている。次に、上方から「打ち込み治具」3を緊締 リング13の上縁に載せて押圧すると、図2の(b)に示す様に冠状蓋本体11が 容器2の口部21に外嵌され、保持突条11uが口部21の下縁部の肩21bを下 から支える形で係合する。即ち、保持突条11uの上側の斜面が口部21の下縁 部の肩21bを蓋内に押し込む機能をも果たす。
【0014】 更に押圧すると、図2の(c)に示す様に、緊締リング13と冠状蓋1を構成す る天板12の周縁とを少なくとも部分的には連結する連結部13cが破断する結 果、緊締リング13が容器2側へ滑動降下して冠状蓋本体11の外壁面11bに 外嵌される。これで冠状蓋本体11が外から緊締リング13によって常時締め付 けられる(緊締される)状態が実現される。 [緊締リング] 本考案における緊締リング13とは通常は環状体であってその基底部13bに おいて、冠状蓋本体11を形成する天板12の周縁部付近と連結されている環状 体である。この連結は連結部13cを介して行なわれ、連結方式は破断容易で少 なくとも部分的に冠状蓋本体11と緊締リング13とを連結するものである。
【0015】 緊締リング13はロック付き冠状蓋1が成形された状態では冠状蓋1を構成す る天板12の周縁部から長軸に略平行に立ち上っている。緊締リング13の内径 は冠状蓋本体11の外径に略等しいか、多少大きくて良く、その際に長軸方向の 押圧力によって緊締リング13が冠状蓋本体11の外壁11bに沿って滑動し得 る程度に設定する。
【0016】 冠状蓋本体11bに外嵌される緊締リング13の外径は好ましくは容器2側へ 向けて大きくなる様(下開き)に設定される。その開き勾配(G)は下記の式( 「数1」)によって表され、通常0.03〜0.08、好ましくは0.04〜0.0 6に設定する。
【0017】
【数1】 G=(rb−rt)/hC [ここで、rb及びrtはそれぞれ冠状蓋本体11基底部外径及び冠状蓋本体11 頂部外径、hCは 冠状蓋本体11の高さ(天板厚を含む)即ち長軸方向の長さを 表す。各符号は図1の(b)参照] また、緊締リング13の内壁は鉛直であるよりも稍下開きに形成されているこ とが好ましい。その開き勾配は下記式(「数2」)によって表され、通常は冠状 蓋本体11外壁11bの開き勾配と略同一に選べば充分であって、通常は0.02 〜0.07、好ましくは0.03〜0.05に選ぶ。
【0018】
【数2】 (Rb−Rt)/Hr [ここで、Rb及びRtはそれぞれ緊締リング13基底部内径及び緊締リング13 頂部内径、Hrは緊締リング13の高さ即ち長軸方向の長さを表す] 尤も、緊締リング13内壁13iの開き勾配は冠状蓋本体11外壁11bの開き 勾配よりも稍小さく(鉛直に近く)設定されていることが緊締性能向上に好まし い。冠状蓋本体11に設けられたスリット11sの幅分までは冠状蓋本体11が 縮径され得る結果として冠状蓋本体外壁11bの開き勾配が縮小されるから、こ れに対応するには寧ろ緊締リング13の内壁勾配も小さ目に設定する方が緊締期 間の最後まで緊締作用を期待できる。
【0019】 図3は本考案の冠状蓋1の別の態様を示す。図3(a)においては、緊締リング 13の基底部13b外壁には張出し部13fが設けられると共に、冠状蓋1を構成 する天板12の内壁(下面)から液止め突部12rが環状に立ち上がっている。 図3の(b)は本考案の冠状蓋1の別態様の部分切開斜視図であって、斜め下方か ら見た状態を示す。図3の(b)においては、部分的に切除された冠状蓋本体11 の内側に液止め突部12rが見える。更に、液止め突部12rの切除部分の背後に 天板12が見える。
【0020】 緊締リング13基底部13b外縁に付設されることのある張出し部13fの役割 は強い緊締を行なおうとする場合に有用であることは勿論、緊締リング13の肉 厚を比較的薄くしても緊締力の低下を小幅に抑えることができるから、コストダ ウンにも有用な方策である。尤も、この張出し部13fは1個(本)に限らず、 複数本設けることもできる。例えば、図3に示されたものに加えて、更に緊締リ ング13の上縁付近にも第2の張出し部を設ければ両端における緊締を強化でき 、更に緊締リング13の中段にも第3の張出し部を設ければ緊締を平均的に極め て強化できる。この様な場合には、緊締リング13の肉厚を相当に少なくしても 緊締力の低下幅は少なくて済む。 [液止め突部] 本考案のロック機構付き冠状蓋1を構成する天板12内壁面(容器2側の面) には、環状の突条又は柱状の突部12r(以下、両者を総括して「液止め突部」 と称することがある)が設けられていても良い。常用される態様は環状の突条で あって、この環状の突条12rが果たす役割は容器口部21に内嵌されて容器2 内の液体が洩れ出ることを防ぐことにある。通常の容器口部21に冠せる形の冠 状蓋1では容器2の頂縁と天板12下面の該頂縁接触部分とで形成される僅かな 接触面で内容液を封止する。しかし、容器2の頂縁を高度に平面状に成形するこ とも、冠状蓋1を形成する天板12下面を高度に平面状に成形することも容易で はない。その結果、内容液封止に役立つ接触面積が実際には期待されたよりも一 層少なくなる。この僅かな接触面積を補う為に多くの場合にはガスケット等を介 在させる。しかし、内容液の性質次第では適当な材質のガスケットが見当たらな い場合もある。
【0021】 上記の難点を解消する一策としては、天板の内壁面に上記の液止め突部12r を設けることが有益である。この場合には、液止め突部12rの外壁面が容器口 部の内壁面と密接することによって接触面積の大幅な拡大が実現される。勿論、 この接触に更に天板12の内壁面と容器2の口部頂縁との間の通常的接触が加わ る。
【0022】 この液止め突部12rの外壁面は容器側に向けて縮径状とすることが好ましい 。縮径の勾配は特に制限されない。とはいえ、容器2の口部21へ内嵌される為 には0.03〜0.07程度に選ぶことが実用的である。勿論、勾配が一様である 必要も無い。次第に縮径度合いを強くする(砲弾型等)であっても、その逆に次 第に縮径度合いを弱くする(ラッパ型等)であっても良い。用いられる事情に応 じた形状を選ぶことができる。
【0023】 更に、液止め突部12rの外壁には外壁を一周する細突条(不図示)を設けて も良い。細突条は複数本でも良い。細突条の機能は環状突条の外壁面と容器口部 の内壁面との接触が部分的には面接触に到らない場合にも、それを補って期待さ れる封止能力(液止め能力)を実現することにある。 液止め突部12rの役割は容器2の内容液が洩れ出し易いものである場合又は 冠状蓋1を構成する天板12と容器2の口部21頂縁との間に介在させるに適す る材質のガスケットが見当たらない場合等にも充分な接触面積を確保することに ある。即ち、液止め突部12rが容器2の口部21に内嵌されて内容液の洩れ出 しを防止する。
【0024】 この液止め突部12rが柱状である場合も勿論、有用であって寸法、形状及び 表面状態その他においては環状突条である場合と同様で充分である。柱状である 長所はその突条が形成する環内の凹窩に薬剤又は薬剤溶液を未利用の儘で残留さ せない点に特に求め得る。 [材質] 冠状蓋本体11は通常、弾性硬質材料例えば樹脂で構成される。樹脂の種類は 特に限定されず、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂の何れでも用い得る。勿論、内 容液に変質等を生じさせない材質を選択すべきである。更に、柔軟性を稍向上さ せた材料である熱可塑性エラストマーも用い得る。加工容易性、価格、外観及び 最重要属性である衛生性等の実用上の見地から常用される樹脂は熱可塑性樹脂例 えば、ポリオレフィン樹脂、中でもポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂及び ポリ−4−メチル−1−ペンテン樹脂が好適である。これらの樹脂を2種以上混 合した組成物として又はその変性物として用いることもできる。特に、ポリプロ ピレン樹脂が成形容易性及び成形品の適度な剛性等の点で好ましい。また、高温 殺菌処理に対してはポリ−4−メチル−1−ペンテン樹脂が最適である。低温用 途にはポリエチレン樹脂が抜群の耐久性を備えている。尤も、緊締リング13が 特に樹脂製である必要は無く、金属製であっても勿論差支え無い。 [作用及び効果] 本考案のロック機構付き冠状蓋1は通常、弾性硬質樹脂から形成され、冠状蓋 1を構成する天板12の頂縁部付近に緊締リング13の基底部が連結部13cに よって少なくとも部分的に連結された構成を採用していることから、緊締リング 13の滑動降下によって冠状蓋本体11が外側から継続的に締め付けられる。緊 締力の強さを設定する因子としては緊締リング13の内壁13iの勾配、冠状蓋 本体11の外壁11bの勾配と共に冠状蓋本体11に縦のスリット11sを1本以 上設けること等を適宜組合せれば基本的には充分である。
【0025】 本考案の冠状蓋1は上記の2段階を経由して強力にしかも継続的に締め付けら れる(緊締作用を受ける)。即ち、容器2の口部21に押圧力で外嵌された後に 、続いて加えられる押圧力による緊締リング13の滑動降下で連結部13cが破 断される結果、締め付け(緊締)を受ける。 緊締リング13による緊締力は冠状蓋本体11に設けられたスリット11sを 縮小させる効果を生ずる。
【0026】
【考案の効果】
・本考案のロック機構付き冠状蓋はその緊締リングと冠状蓋本体とが一体に成形 されていることから互に分離する恐れが無く、両者を1工程で装着し得る。 ・本考案のロック機構付き冠状蓋は容器の口部に外嵌する操作及び緊締リングを 冠状蓋本体に外嵌する操作を一連の作業として実行できる。 ・本考案のロック機構付き冠状蓋は緊締リングの外嵌によって、長期間に亘り緊 締力を保持することができる。 ・本考案のロック機構付き冠状蓋においては、緊締リングから印加される緊締力 が冠状蓋本体内壁に設けられた張出し部(アンダーカット)によって上向きの分 力を生じ、この分力が内嵌された容器口部を冠状蓋奥へ押し込む作用を常に及ぼ す。 ・本考案のロック機構付き冠状蓋であってその天板下面に液止め突部を設けたも のは洩れ出し易い液体及び使用可能な材質のガスケットを見出し難い液体を収容 した容器にも嵌装できる。 ・本考案のロック機構付き冠状蓋は容器口部に嵌装にして使用後に、分解して構 成部品に戻すことが容易である。従って、分解部分の廃棄物処理において異なる 処理を施すべき材料からなる部分をそれぞれ所定の処理を受け得る様に分別する ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1の(a)は本考案の冠状蓋の模式的平面図、
図1の(b)は本考案の冠状蓋の模式的縦断面図である。
図1の(c)は本考案の冠状蓋の斜視図で、斜め下方向か
ら見た形状を示す。
【図2】図2の(a)は本考案の冠状蓋を容器の口部に載
置した状態であり、図2の(b)は緊締リングの頂面に載
置された打ち込み治具を下方へ押圧して冠状蓋本体を容
器口部へ外嵌した状態を示し、図2の(c)は打ち込み治
具が更に下方へ押圧されて緊締リングを冠状蓋本体に外
嵌した状態を示す。
【図3】図3の(a)は本考案の冠状蓋の別の好適態様の
模式的縦断面図であって、天板下面に液止め突部が設け
られたものを示す。図3の(b)は本考案の冠状蓋の別の
好適態様の部分切開斜視図であって、斜め下方向から見
た形状を示す。
【符号の説明】
1・・本考案の冠状蓋 2・・本考案の冠状蓋に内嵌される容器 3・・打ち込み治具 11・・本考案の冠状蓋本体 12・・本考案の冠状蓋を構成する天板 13・・本考案の冠状蓋を構成する緊締リング 21・・本考案の冠状蓋に内嵌される容器の口部 11b・・本考案の冠状蓋本体の外壁面 11f・・本考案の冠状蓋本体基底部に設けられた張出
し部 11s・・本考案の冠状蓋本体に設けられたスリット 11u・・本考案の冠状蓋本体の内壁に設けられた保持
突部 12r・・本考案の冠状蓋を構成する天板下面に設けら
れた液止め突部 13b・・本考案の冠状蓋に外嵌される緊締リングの基
底面 13c・・本考案の冠状蓋を構成する天板の周縁と緊締
リング内壁との間の連結部 13f・・本考案の冠状蓋に外嵌される緊締リング基底
部の張出し部 21b・・本考案の冠状蓋に内嵌される容器口部の上肩
部 21t・・本考案の冠状蓋に内嵌される容器口部の下肩

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冠状蓋本体に1以上のスリットを備えた
    冠状蓋本体とその天板周縁部付近で少なくとも部分的に
    該冠状蓋本体に連結した緊締リングとからなるロック機
    構付き冠状蓋。
  2. 【請求項2】 冠状蓋本体の容器側端部付近の外周に1
    以上の張出し部が設けられた請求項1に記載のロック機
    構付き冠状蓋。
  3. 【請求項3】 冠状蓋本体の容器側端部付近の外周に1
    以上の凹部が設けられた請求項1に記載のロック機構付
    き冠状蓋。
  4. 【請求項4】 冠状蓋本体の容器側端部付近の内壁に1
    以上の張出し部が設けられた請求項1に記載のロック機
    構付き冠状蓋。
  5. 【請求項5】 冠状蓋本体外周に設けられた1以上の凹
    部に嵌合し得る1以上の張出し部が緊締リングの内壁に
    設けられた請求項1に記載のロック機構付き冠状蓋。
  6. 【請求項6】 冠状蓋本体を形成する天板の下面に容器
    口部に内嵌可能な液止め突部が設けられた請求項1に記
    載のロック機構付き冠状蓋。
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Cited By (4)

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