JPH0562613A - 陰極線管及びその製造方法 - Google Patents
陰極線管及びその製造方法Info
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- JPH0562613A JPH0562613A JP25280591A JP25280591A JPH0562613A JP H0562613 A JPH0562613 A JP H0562613A JP 25280591 A JP25280591 A JP 25280591A JP 25280591 A JP25280591 A JP 25280591A JP H0562613 A JPH0562613 A JP H0562613A
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- Japan
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- electrodes
- embedded
- form glass
- electron beam
- electrode
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電子銃を構成する複数の電極12、13間に
芯ずれがなく、静電レンズの歪みが少なく、フォーカス
特性が良好な電子銃を備えた陰極線管の提供。 【構成】 電子ビーム通過孔15b、16b及び両側に
マルチフォームガラス埋込部17−18、19−20が
形成された複数の電極12、13と、両埋込部17−1
8、19−20を支持固定するマルチフォームガラス2
1とを具備する電子銃において、両埋込部17−18、
19−20は、通過孔15b、16bの中心から一方の
埋込部17、19の先端までの長さL1、L3と通過孔
15b、16bの中心から他方の埋込部18、20の先
端までの長さL2、L4とが異なるように構成され、か
つ、複数の電極12、13は同じ長さのもの同士が同じ
向きに整列配置された構成の電子銃を備える。
芯ずれがなく、静電レンズの歪みが少なく、フォーカス
特性が良好な電子銃を備えた陰極線管の提供。 【構成】 電子ビーム通過孔15b、16b及び両側に
マルチフォームガラス埋込部17−18、19−20が
形成された複数の電極12、13と、両埋込部17−1
8、19−20を支持固定するマルチフォームガラス2
1とを具備する電子銃において、両埋込部17−18、
19−20は、通過孔15b、16bの中心から一方の
埋込部17、19の先端までの長さL1、L3と通過孔
15b、16bの中心から他方の埋込部18、20の先
端までの長さL2、L4とが異なるように構成され、か
つ、複数の電極12、13は同じ長さのもの同士が同じ
向きに整列配置された構成の電子銃を備える。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー映像表示や投写
型ディスプレイ等に用いる陰極線管、及び、その製造方
法に係り、特に、電子銃における各電極間の芯ずれの割
合が極力少なくなるように構成した陰極線管、及び、前
記陰極線管の製造方法に関する。
型ディスプレイ等に用いる陰極線管、及び、その製造方
法に係り、特に、電子銃における各電極間の芯ずれの割
合が極力少なくなるように構成した陰極線管、及び、前
記陰極線管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー映像表示に用いる陰極線管は、映
像スクリーンであるパネル部、電子銃を収容するネック
部、及びパネル部とネック部を連結するファンネル部と
から構成され、前記ファンネル部には電子銃から発射さ
れた電子ビームをパネル内面に塗布形成された蛍光面上
に走査させる偏向装置が装着される。
像スクリーンであるパネル部、電子銃を収容するネック
部、及びパネル部とネック部を連結するファンネル部と
から構成され、前記ファンネル部には電子銃から発射さ
れた電子ビームをパネル内面に塗布形成された蛍光面上
に走査させる偏向装置が装着される。
【0003】前記ネック部内に収容される電子銃は、カ
ソード電極、制御電極、集束電極、加速電極等の各種の
電極を備え、カソード電極から放射される電子ビームを
制御電極に印加される信号で変調し、集束電極、加速電
極を通して前記電子ビームに所要の断面形状とエネルギ
ーを付与して、前記蛍光面に射突させる。前記電子ビー
ムは、電子銃から蛍光面に達する途上において、ファン
ネル部に設けた前記偏向装置により、水平方向、垂直方
向の偏向を受けることにより、蛍光面上に映像を形成す
るものである(特開昭59−215640号公報)。
ソード電極、制御電極、集束電極、加速電極等の各種の
電極を備え、カソード電極から放射される電子ビームを
制御電極に印加される信号で変調し、集束電極、加速電
極を通して前記電子ビームに所要の断面形状とエネルギ
ーを付与して、前記蛍光面に射突させる。前記電子ビー
ムは、電子銃から蛍光面に達する途上において、ファン
ネル部に設けた前記偏向装置により、水平方向、垂直方
向の偏向を受けることにより、蛍光面上に映像を形成す
るものである(特開昭59−215640号公報)。
【0004】図3及び図4は、従来、前述のような陰極
線管に用いられている電子銃の電極、特に、第3(G
3)及び第4(G4)電極の縦方向断面図及び線A−A
から矢印方向を見た第3(G3)電極の横方向断面図を
示すもので、12はカップ型の第3(G3)電極、13
は同じくカップ型の第4(G4)電極、15a乃至15
cは第3(G3)電極12のカップ部に横方向に並設さ
れた電子ビーム通過孔、16a乃至16cは第4(G
4)電極13のカップ部に横方向に並設された電子ビー
ム通過孔(図には前記通過孔16bだけが示されてい
る)、17、18は第3(G3)電極12の長軸方向周
辺部の両側に形成されたマルチフォームガラス埋込部、
17a、18aは前記埋込部17、18のフランジ部、
19、20は第4(G4)電極13の長軸方向周辺部の
両側に形成されたマルチフォームガラス埋込部、19
a、20aは前記埋込部19、20のフランジ部、21
はマルチフォームガラスである。
線管に用いられている電子銃の電極、特に、第3(G
3)及び第4(G4)電極の縦方向断面図及び線A−A
から矢印方向を見た第3(G3)電極の横方向断面図を
示すもので、12はカップ型の第3(G3)電極、13
は同じくカップ型の第4(G4)電極、15a乃至15
cは第3(G3)電極12のカップ部に横方向に並設さ
れた電子ビーム通過孔、16a乃至16cは第4(G
4)電極13のカップ部に横方向に並設された電子ビー
ム通過孔(図には前記通過孔16bだけが示されてい
る)、17、18は第3(G3)電極12の長軸方向周
辺部の両側に形成されたマルチフォームガラス埋込部、
17a、18aは前記埋込部17、18のフランジ部、
19、20は第4(G4)電極13の長軸方向周辺部の
両側に形成されたマルチフォームガラス埋込部、19
a、20aは前記埋込部19、20のフランジ部、21
はマルチフォームガラスである。
【0005】なお、図3及び図4においては、第3(G
3)及び第4(G4)電極12、13が製造される際の
状況を説明するために、参考的に、第3(G3)及び第
4(G4)電極12、13の電子ビーム通過孔15a乃
至15c、及び、16a乃至16cにビーディング用マ
ンドレル治具22a乃至22cが挿通された状態が示さ
れている。
3)及び第4(G4)電極12、13が製造される際の
状況を説明するために、参考的に、第3(G3)及び第
4(G4)電極12、13の電子ビーム通過孔15a乃
至15c、及び、16a乃至16cにビーディング用マ
ンドレル治具22a乃至22cが挿通された状態が示さ
れている。
【0006】これらの電極12、13を、マルチフォー
ムガラス埋込部17、18、19、20のフランジ部1
7a、18a、19a、20aを介してマルチフォーム
ガラス21に溶着固定する場合は、次のような方法が採
用されている。
ムガラス埋込部17、18、19、20のフランジ部1
7a、18a、19a、20aを介してマルチフォーム
ガラス21に溶着固定する場合は、次のような方法が採
用されている。
【0007】始めに、第4(G4)電極13の各電子ビ
ーム通過孔16a乃至16cを対応するビーディング用
マンドレル治具22a乃至22cに挿通させ、次いで、
第3(G3)電極12の各電子ビーム通過孔15a乃至
15cを対応するビーディング用マンドレル治具22a
乃至22cに挿通させて、両電極12、13を所定の位
置に保持配置させる。次に、溶融したマルチフォームガ
ラス21を載置させたビードベース(図示なし)を両電
極12、13の両側からそれらのフランジ部17a乃至
20aに当接させ、小時間の経過後、前記ビードベース
を離間させ、さらに、熱いマルチフォームガラス21を
空冷して、両電極12、13をマルチフォームガラス2
1によって支持固定させるものである。
ーム通過孔16a乃至16cを対応するビーディング用
マンドレル治具22a乃至22cに挿通させ、次いで、
第3(G3)電極12の各電子ビーム通過孔15a乃至
15cを対応するビーディング用マンドレル治具22a
乃至22cに挿通させて、両電極12、13を所定の位
置に保持配置させる。次に、溶融したマルチフォームガ
ラス21を載置させたビードベース(図示なし)を両電
極12、13の両側からそれらのフランジ部17a乃至
20aに当接させ、小時間の経過後、前記ビードベース
を離間させ、さらに、熱いマルチフォームガラス21を
空冷して、両電極12、13をマルチフォームガラス2
1によって支持固定させるものである。
【0008】ところで、前記方法においては、図4に示
すように、両電極12、13の各電子ビーム通過孔15
a乃至15c、16a乃至16c(図には前記通過孔1
5a乃至15cだけが示されている)の孔径D1と、ビ
ーディング用マンドレル治具22a乃至22cの外径D
2との間に多少の差を設けている(D1>D2)。この
ため、両電極12、13を前記所定の位置に保持配置さ
せた状態でマルチフォームガラス21によって溶着固定
する場合に、両電極12、13の最初の保持配置状態や
溶融したマルチフォームガラス21の前記フランジ部1
7a乃至20aへの当接状態に応じて、両電極12、1
3を支持固定させたときに、図3に示すように、両電極
12、13の対応する電子ビーム通過孔15a乃至15
c、16a乃至16c(図には前記通過孔15b及び1
6bだけが示されている)の中心軸23、24がビーデ
ィング用マンドレル治具22a乃至22c(図には前記
治具22bだけが示されている)の中心軸25に対して
互いに反対方向にずれる(互いに逆の方向にギャップ2
6、27を生じる)現象、いわゆる芯ずれを生じる場合
があった。
すように、両電極12、13の各電子ビーム通過孔15
a乃至15c、16a乃至16c(図には前記通過孔1
5a乃至15cだけが示されている)の孔径D1と、ビ
ーディング用マンドレル治具22a乃至22cの外径D
2との間に多少の差を設けている(D1>D2)。この
ため、両電極12、13を前記所定の位置に保持配置さ
せた状態でマルチフォームガラス21によって溶着固定
する場合に、両電極12、13の最初の保持配置状態や
溶融したマルチフォームガラス21の前記フランジ部1
7a乃至20aへの当接状態に応じて、両電極12、1
3を支持固定させたときに、図3に示すように、両電極
12、13の対応する電子ビーム通過孔15a乃至15
c、16a乃至16c(図には前記通過孔15b及び1
6bだけが示されている)の中心軸23、24がビーデ
ィング用マンドレル治具22a乃至22c(図には前記
治具22bだけが示されている)の中心軸25に対して
互いに反対方向にずれる(互いに逆の方向にギャップ2
6、27を生じる)現象、いわゆる芯ずれを生じる場合
があった。
【0009】そして、前記芯ずれを生じている両電極1
2、13を用いて電子銃を構成したときには、両電極1
2、13によって形成される静電レンズに歪みが生じ、
電子ビームのフォーカス特性が低下するという問題点を
生じるものであった。
2、13を用いて電子銃を構成したときには、両電極1
2、13によって形成される静電レンズに歪みが生じ、
電子ビームのフォーカス特性が低下するという問題点を
生じるものであった。
【0010】このため、従来は、電子銃の製造に際し
て、両電極12、13の各電子ビーム通過孔15a乃至
15c、16a乃至16cの孔径D1を、ビーディング
用マンドレル治具22a乃至22cの外径D2により近
接させるようにして、即ち、前記各電子ビーム通過孔1
5a乃至15c、16a乃至16cの孔径D1と、前記
マンドレル治具22a乃至22cの外径D2とのクリア
ランスをできる限り小さくする方法(以下、これを改善
方法という)を採用して、前記問題点を解決するように
していた。
て、両電極12、13の各電子ビーム通過孔15a乃至
15c、16a乃至16cの孔径D1を、ビーディング
用マンドレル治具22a乃至22cの外径D2により近
接させるようにして、即ち、前記各電子ビーム通過孔1
5a乃至15c、16a乃至16cの孔径D1と、前記
マンドレル治具22a乃至22cの外径D2とのクリア
ランスをできる限り小さくする方法(以下、これを改善
方法という)を採用して、前記問題点を解決するように
していた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前記改善方法によって
製造した電子銃を用いた陰極線管においては、理論的に
は両電極12、13間において芯ずれの生じない電子銃
を得ることができるものの、実際の電子銃の製造工程に
おいては、両電極12、13の各電子ビーム通過孔15
a乃至15c、16a乃至16cを、それぞれ対応する
ビーディング用マンドレル治具22a乃至22cへ挿入
する際に、それらのクリアランスが相当小さいために前
記挿入がスムーズに行なわれなくなり、これに抗して強
引に挿入を行なったりすると、電子ビーム通過孔15a
乃至15c、16a乃至16cが変形したり、時には、
両電極12、13の形状自体が極部変形したりする場合
があった。そして、このような両電極12、13を用い
て電子銃を構成すると、前述のように静電レンズが歪ん
だり、電子ビームのフォーカス特性が低下したりして、
前記改善方法以前の問題点が再現されることになる。
製造した電子銃を用いた陰極線管においては、理論的に
は両電極12、13間において芯ずれの生じない電子銃
を得ることができるものの、実際の電子銃の製造工程に
おいては、両電極12、13の各電子ビーム通過孔15
a乃至15c、16a乃至16cを、それぞれ対応する
ビーディング用マンドレル治具22a乃至22cへ挿入
する際に、それらのクリアランスが相当小さいために前
記挿入がスムーズに行なわれなくなり、これに抗して強
引に挿入を行なったりすると、電子ビーム通過孔15a
乃至15c、16a乃至16cが変形したり、時には、
両電極12、13の形状自体が極部変形したりする場合
があった。そして、このような両電極12、13を用い
て電子銃を構成すると、前述のように静電レンズが歪ん
だり、電子ビームのフォーカス特性が低下したりして、
前記改善方法以前の問題点が再現されることになる。
【0012】本発明は、前述の問題点を真に解決するた
めに考案されたもので、その目的は、電子銃を構成する
複数の電極間に芯ずれがなく、前記電極間に形成される
静電レンズの歪みが少なく、電子ビームのフォーカス特
性が良好な構造の電子銃を備えた陰極線管、及び、前記
陰極線管の製造方法を提供することにある。
めに考案されたもので、その目的は、電子銃を構成する
複数の電極間に芯ずれがなく、前記電極間に形成される
静電レンズの歪みが少なく、電子ビームのフォーカス特
性が良好な構造の電子銃を備えた陰極線管、及び、前記
陰極線管の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、電子ビーム通過孔及び両側にマルチフォ
ームガラス埋込部が形成された複数の電極と、前記双方
の埋込部を支持固定するマルチフォームガラスとを具備
する電子銃において、前記複数の電極における前記双方
の埋込部は、前記通過孔の中心から前記一方の埋込部の
先端までの長さと前記通過孔の中心から前記他方の埋込
部の先端までの長さとが異なるように構成され、かつ、
前記複数の電極は前記同じ長さのもの同士が同じ向きに
整列配置された構成の電子銃を備えた第1の手段を具備
している。
に、本発明は、電子ビーム通過孔及び両側にマルチフォ
ームガラス埋込部が形成された複数の電極と、前記双方
の埋込部を支持固定するマルチフォームガラスとを具備
する電子銃において、前記複数の電極における前記双方
の埋込部は、前記通過孔の中心から前記一方の埋込部の
先端までの長さと前記通過孔の中心から前記他方の埋込
部の先端までの長さとが異なるように構成され、かつ、
前記複数の電極は前記同じ長さのもの同士が同じ向きに
整列配置された構成の電子銃を備えた第1の手段を具備
している。
【0014】また、前記目的を達成するために、本発明
は、電子ビーム通過孔及び両側にマルチフォームガラス
埋込部が形成され、かつ、前記双方の埋込部は前記通過
孔の中心から前記一方の埋込部の先端までの長さと前記
通過孔の中心から前記他方の埋込部の先端までの長さと
が異なるように構成されている複数の電極を用意し、前
記複数の電極を前記同じ長さの埋込部同士が同じ向きに
なるように順次保持配置させ、次いで、前記保持配置さ
せた複数の電極の両側の埋込部に溶融したマルチフォー
ムガラスを当接させ、その後、前記マルチフォームガラ
スを冷却して、前記複数の電極の両側の埋込部を前記マ
ルチフォームガラスで支持固定して電子銃を製造する第
2の手段を具備している。
は、電子ビーム通過孔及び両側にマルチフォームガラス
埋込部が形成され、かつ、前記双方の埋込部は前記通過
孔の中心から前記一方の埋込部の先端までの長さと前記
通過孔の中心から前記他方の埋込部の先端までの長さと
が異なるように構成されている複数の電極を用意し、前
記複数の電極を前記同じ長さの埋込部同士が同じ向きに
なるように順次保持配置させ、次いで、前記保持配置さ
せた複数の電極の両側の埋込部に溶融したマルチフォー
ムガラスを当接させ、その後、前記マルチフォームガラ
スを冷却して、前記複数の電極の両側の埋込部を前記マ
ルチフォームガラスで支持固定して電子銃を製造する第
2の手段を具備している。
【0015】
【作用】マルチフォームガラスに溶着固定する複数の電
極は、各電子ビーム通過孔の孔径がビーディング用マン
ドレル治具の外径に比べて充分大きなクリアランスを有
するように構成し、また、両側のマルチフォームガラス
埋込部に関して、電子ビーム通過孔の中心から一方の前
記埋込部の先端までの長さと前記通過孔の中心から他方
の前記埋込部の先端までの長さとが異なるように構成し
ている。
極は、各電子ビーム通過孔の孔径がビーディング用マン
ドレル治具の外径に比べて充分大きなクリアランスを有
するように構成し、また、両側のマルチフォームガラス
埋込部に関して、電子ビーム通過孔の中心から一方の前
記埋込部の先端までの長さと前記通過孔の中心から他方
の前記埋込部の先端までの長さとが異なるように構成し
ている。
【0016】このため、前記複数の電極を、前記マンド
レル治具に挿入する際に全く無理なく挿入することがで
き、挿入時に各電子ビーム通過孔が一部変形したり、電
極自体が一部変形したりすることがない。
レル治具に挿入する際に全く無理なく挿入することがで
き、挿入時に各電子ビーム通過孔が一部変形したり、電
極自体が一部変形したりすることがない。
【0017】また、前記複数の電極のビーディング時に
は、前記複数の電極を前記同じ長さの前記埋込部同士が
同じ向きになるように順次保持配置させ、前記保持配置
させた複数の電極の両側の前記埋込部に溶融したマルチ
フォームガラスを当接させるように構成している。
は、前記複数の電極を前記同じ長さの前記埋込部同士が
同じ向きになるように順次保持配置させ、前記保持配置
させた複数の電極の両側の前記埋込部に溶融したマルチ
フォームガラスを当接させるように構成している。
【0018】このため、始めに、前記通過孔の中心から
前記埋込部の先端までの長さの長い方の前記埋込部に前
記マルチフォームガラスが当接(始めの当接)し、次
に、前記通過孔の中心から前記埋込部の先端までの長さ
の短い方の前記埋込部に前記マルチフォームガラスが当
接(次の当接)するようになるので、前記始めの当接の
際に、前記複数の電極が前記通過孔の中心に対して同方
向に同時にオフセットされ、そのオフセット状態は前記
次の当接においても変化しないから、前述のように充分
大きなクリアランスを有するにも係らず、前記複数の電
極間における芯ずれが極めて少なくなり、前記電極間に
形成される静電レンズの歪みが少なく、電子ビームのフ
ォーカス特性が良好な電子銃を備えた陰極線管が得られ
る。
前記埋込部の先端までの長さの長い方の前記埋込部に前
記マルチフォームガラスが当接(始めの当接)し、次
に、前記通過孔の中心から前記埋込部の先端までの長さ
の短い方の前記埋込部に前記マルチフォームガラスが当
接(次の当接)するようになるので、前記始めの当接の
際に、前記複数の電極が前記通過孔の中心に対して同方
向に同時にオフセットされ、そのオフセット状態は前記
次の当接においても変化しないから、前述のように充分
大きなクリアランスを有するにも係らず、前記複数の電
極間における芯ずれが極めて少なくなり、前記電極間に
形成される静電レンズの歪みが少なく、電子ビームのフ
ォーカス特性が良好な電子銃を備えた陰極線管が得られ
る。
【0019】
【実施例】以下、本発明に係る陰極線管を実施例によっ
て具体的に説明する。
て具体的に説明する。
【0020】図1は、本発明の陰極線管の一実施例を示
す概略構成図であって、1はパネル部、2はファンネル
部、3はネック部、4は蛍光面(画面)、5はシャドウ
マスク、6は磁気シールド、7は偏向ヨーク、8はピュ
リテイ調整マグネット、9はセンタービームスタティッ
クコンバーゼンス調整マグネット、10はサイドビーム
スタティックコンバーゼンス調整マグネット、11は電
子銃であり、また、Bcはセンタービーム、Bsはサイ
ドビームである。
す概略構成図であって、1はパネル部、2はファンネル
部、3はネック部、4は蛍光面(画面)、5はシャドウ
マスク、6は磁気シールド、7は偏向ヨーク、8はピュ
リテイ調整マグネット、9はセンタービームスタティッ
クコンバーゼンス調整マグネット、10はサイドビーム
スタティックコンバーゼンス調整マグネット、11は電
子銃であり、また、Bcはセンタービーム、Bsはサイ
ドビームである。
【0021】前記陰極線管のコンバーゼンス調整(スタ
ティックコンバーゼンス)は、まず2本のサイドビーム
Bs、Bsのコンバーゼンスを取った後、センタービー
ムBcと前記サイドビームBsのコンバーゼンス点とを
集中させるようにしている。
ティックコンバーゼンス)は、まず2本のサイドビーム
Bs、Bsのコンバーゼンスを取った後、センタービー
ムBcと前記サイドビームBsのコンバーゼンス点とを
集中させるようにしている。
【0022】また、パネル部1の外表面には、必要によ
り反射、帯電を防止するための薄膜、例えば、Sn
O2 、In2 O3 等を含む薄膜が一層または多層に形成
されている。さらに図示しないがファンネル部2、ネッ
ク部3の内表面には黒鉛等からなる内装導電膜が被着さ
れている。なお、この導電膜は高圧端子(図示せず)と
電子銃11とを電気的に接続している。
り反射、帯電を防止するための薄膜、例えば、Sn
O2 、In2 O3 等を含む薄膜が一層または多層に形成
されている。さらに図示しないがファンネル部2、ネッ
ク部3の内表面には黒鉛等からなる内装導電膜が被着さ
れている。なお、この導電膜は高圧端子(図示せず)と
電子銃11とを電気的に接続している。
【0023】図2は、前記電子銃11の一部を構成する
第3(G3)及び第4(G4)電極の構造の一実施例を
示す縦方向断面図である。
第3(G3)及び第4(G4)電極の構造の一実施例を
示す縦方向断面図である。
【0024】図2において、12はカップ型の第3(G
3)電極、13は同じくカップ型の第4(G4)電極、
15a乃至15cは第3(G3)電極12のカップ部に
横方向に並設された電子ビーム通過孔(図には前記通過
孔15bだけが示されている)、16a乃至16cは第
4(G4)電極13のカップ部に横方向に並設された電
子ビーム通過孔(図には前記通過孔16bだけが示され
ている)、17、18は第3(G3)電極12の長軸方
向周辺部の両側に形成されたマルチフォームガラス埋込
部、17a、18aは前記埋込部17、18のフランジ
部、19、20は第4(G4)電極13の長軸方向周辺
部の両側に形成されたマルチフォームガラス埋込部、1
9a、20aは前記埋込部19、20のフランジ部、2
1はマルチフォームガラス、22a乃至22cはビーデ
ィング用マンドレル治具(図には前記治具22bだけが
示されている)であり、図3及び図4に示した構成要素
と同じ構成要素には同じ符号を付けている。
3)電極、13は同じくカップ型の第4(G4)電極、
15a乃至15cは第3(G3)電極12のカップ部に
横方向に並設された電子ビーム通過孔(図には前記通過
孔15bだけが示されている)、16a乃至16cは第
4(G4)電極13のカップ部に横方向に並設された電
子ビーム通過孔(図には前記通過孔16bだけが示され
ている)、17、18は第3(G3)電極12の長軸方
向周辺部の両側に形成されたマルチフォームガラス埋込
部、17a、18aは前記埋込部17、18のフランジ
部、19、20は第4(G4)電極13の長軸方向周辺
部の両側に形成されたマルチフォームガラス埋込部、1
9a、20aは前記埋込部19、20のフランジ部、2
1はマルチフォームガラス、22a乃至22cはビーデ
ィング用マンドレル治具(図には前記治具22bだけが
示されている)であり、図3及び図4に示した構成要素
と同じ構成要素には同じ符号を付けている。
【0025】なお、図2においても、第3(G3)及び
第4(G4)電極12、13が製造される際の状況を説
明するため、参考的に、第3(G3)及び第4(G4)
電極12、13の電子ビーム通過孔15a乃至15c、
16a乃至16cにビーディング用マンドレル治具22
a乃至22cが挿通された状態が示されている。
第4(G4)電極12、13が製造される際の状況を説
明するため、参考的に、第3(G3)及び第4(G4)
電極12、13の電子ビーム通過孔15a乃至15c、
16a乃至16cにビーディング用マンドレル治具22
a乃至22cが挿通された状態が示されている。
【0026】そして、本実施例においては、両電極1
2、13において、それぞれ両側のマルチフォームガラ
ス埋込部17、18、19、20の長さを異ならしめる
等の手段により、電子ビーム通過孔15a乃至15c、
16a乃至16cの中心軸23(24)から一方のマル
チフォームガラス埋込部17、19のフランジ部17
a、19a先端までの長さL1(L3)が、同じく前記
中心軸23(24)から他方のマルチフォームガラス埋
込部18、20のフランジ部18a、20a先端までの
長さL2(L4)よりも長くなる(L1>L2、L3>
L4)ように構成し、しかも、カップ型の両電極12、
13を製造する際には、例えば、マルチフォームガラス
埋込部17、19(18、20)等に前記長さが長い
(短い)ことを示す目印を付けることにより、マルチフ
ォームガラス埋込部17、19(18、20)の方向性
を表示するようにしている。
2、13において、それぞれ両側のマルチフォームガラ
ス埋込部17、18、19、20の長さを異ならしめる
等の手段により、電子ビーム通過孔15a乃至15c、
16a乃至16cの中心軸23(24)から一方のマル
チフォームガラス埋込部17、19のフランジ部17
a、19a先端までの長さL1(L3)が、同じく前記
中心軸23(24)から他方のマルチフォームガラス埋
込部18、20のフランジ部18a、20a先端までの
長さL2(L4)よりも長くなる(L1>L2、L3>
L4)ように構成し、しかも、カップ型の両電極12、
13を製造する際には、例えば、マルチフォームガラス
埋込部17、19(18、20)等に前記長さが長い
(短い)ことを示す目印を付けることにより、マルチフ
ォームガラス埋込部17、19(18、20)の方向性
を表示するようにしている。
【0027】また、両電極12、13における各電子ビ
ーム通過孔15a乃至15c、16a乃至16cの孔径
は、ビーディング用マンドレル治具22a乃至22cの
外径に比べて充分大きなクリアランスを有するように構
成している。
ーム通過孔15a乃至15c、16a乃至16cの孔径
は、ビーディング用マンドレル治具22a乃至22cの
外径に比べて充分大きなクリアランスを有するように構
成している。
【0028】図2に示すような両電極12、13を有す
る電子銃は、次に述べるような工程によって製造され
る。
る電子銃は、次に述べるような工程によって製造され
る。
【0029】始めに、第4(G4)電極13の各電子ビ
ーム通過孔16a乃至16cを対応するビーディング用
マンドレル治具22a乃至22cに挿通させ、次いで、
第3(G3)電極12の各電子ビーム通過孔15a乃至
15cを対応するビーディング用マンドレル治具22a
乃至22cに挿通させるが、この場合に、前記マルチフ
ォームガラス埋込部17、19(18、20)等に付け
た目印を基にして、両電極12、13における同じ長さ
の前記埋込部17、19(18、20)が同じ方向を向
くようにして、両電極12、13を所定の位置に保持配
置させる。
ーム通過孔16a乃至16cを対応するビーディング用
マンドレル治具22a乃至22cに挿通させ、次いで、
第3(G3)電極12の各電子ビーム通過孔15a乃至
15cを対応するビーディング用マンドレル治具22a
乃至22cに挿通させるが、この場合に、前記マルチフ
ォームガラス埋込部17、19(18、20)等に付け
た目印を基にして、両電極12、13における同じ長さ
の前記埋込部17、19(18、20)が同じ方向を向
くようにして、両電極12、13を所定の位置に保持配
置させる。
【0030】次に、1000乃至1100℃に昇温して
軟化させた(溶融した)マルチフォームガラス21をビ
ードベース(図示なし)上に載置させ、前記マルチフォ
ームガラス21を載置させたビードベースを両電極1
2、13の両側からそれらのフランジ部17a乃至20
aに接近させる。続いて、先ず、長さが長い方の前記埋
込部17、19のフランジ部17a、19aが前記マル
チフォームガラス21に当接し、次いで、これらフラン
ジ部17a、19aは前記マルチフォームガラス21内
に埋め込まれる(ビーディング作業)。このとき、前記
埋め込まれた部分の前記マルチフォームガラス21の熱
が前記フランジ部17a、19aに移行するので、前記
埋め込まれた部分の前記マルチフォームガラス21を硬
化させる。この硬化の際に、前記マルチフォームガラス
21は前記フランジ部17a、19aを押し出す方向に
反発力を発生するので、両電極12、13は、図2に示
すように、ともに前記マンドレル治具22a乃至22c
に対して前記フランジ部18a、20a側にギャップ2
6、27ができるように移行される。
軟化させた(溶融した)マルチフォームガラス21をビ
ードベース(図示なし)上に載置させ、前記マルチフォ
ームガラス21を載置させたビードベースを両電極1
2、13の両側からそれらのフランジ部17a乃至20
aに接近させる。続いて、先ず、長さが長い方の前記埋
込部17、19のフランジ部17a、19aが前記マル
チフォームガラス21に当接し、次いで、これらフラン
ジ部17a、19aは前記マルチフォームガラス21内
に埋め込まれる(ビーディング作業)。このとき、前記
埋め込まれた部分の前記マルチフォームガラス21の熱
が前記フランジ部17a、19aに移行するので、前記
埋め込まれた部分の前記マルチフォームガラス21を硬
化させる。この硬化の際に、前記マルチフォームガラス
21は前記フランジ部17a、19aを押し出す方向に
反発力を発生するので、両電極12、13は、図2に示
すように、ともに前記マンドレル治具22a乃至22c
に対して前記フランジ部18a、20a側にギャップ2
6、27ができるように移行される。
【0031】こうした状態のときに、長さが短い方の前
記埋込部18、20のフランジ部18a、20aが前記
マルチフォームガラス21に当接して、前述の場合と同
様に、前記フランジ部18a、20aが前記マルチフォ
ームガラス21内へ埋込まれる(ビーディング作業)。
この際も、前記埋込によるマルチフォームガラス21の
硬化が起こり、この硬化時に前述のような反発力が発生
するが、前記フランジ部18a、20aに対する前記反
発力が発生したときには、前記フランジ部17a、19
aが埋め込まれている反対側のマルチフォームガラス2
1側は既に硬化しているので、前記反発力により両電極
12、13がさらに移行することはなく、両電極12、
13は前記ギャップ26、27を有する位置に固定され
たままに維持されている。
記埋込部18、20のフランジ部18a、20aが前記
マルチフォームガラス21に当接して、前述の場合と同
様に、前記フランジ部18a、20aが前記マルチフォ
ームガラス21内へ埋込まれる(ビーディング作業)。
この際も、前記埋込によるマルチフォームガラス21の
硬化が起こり、この硬化時に前述のような反発力が発生
するが、前記フランジ部18a、20aに対する前記反
発力が発生したときには、前記フランジ部17a、19
aが埋め込まれている反対側のマルチフォームガラス2
1側は既に硬化しているので、前記反発力により両電極
12、13がさらに移行することはなく、両電極12、
13は前記ギャップ26、27を有する位置に固定され
たままに維持されている。
【0032】次いで、5乃至10秒間、前記状態に維持
させた後に、ビードベースを離間させ、さらに、前記マ
ルチフォームガラス21を空冷によって冷却させれば、
両電極12、13が前記マルチフォームガラス21によ
って支持固定された構造の電子銃が形成される。
させた後に、ビードベースを離間させ、さらに、前記マ
ルチフォームガラス21を空冷によって冷却させれば、
両電極12、13が前記マルチフォームガラス21によ
って支持固定された構造の電子銃が形成される。
【0033】こうして形成された両電極12、13を備
えた電子銃において、両電極12、13の各電子ビーム
通過孔15a乃至15c、16a乃至16cとビーディ
ング用マンドレル治具22a乃至22cとの間に形成さ
れたギャップ26、27は、図2に示すように、ともに
同一方向に設けられ(この場合、電子ビーム通過孔15
b、16bの中心軸23、24と、ビーディング用マン
ドレル治具22bの中心軸25とは一致しないが、中心
軸25から中心軸23、24までの離間距離は同じであ
り、かつ、その方向も同じである。)、これによって両
電極12、13は前記マンドレル治具22a乃至22c
に対して片寄せ状態でマルチフォームガラス21により
溶着固定された状態になっている。
えた電子銃において、両電極12、13の各電子ビーム
通過孔15a乃至15c、16a乃至16cとビーディ
ング用マンドレル治具22a乃至22cとの間に形成さ
れたギャップ26、27は、図2に示すように、ともに
同一方向に設けられ(この場合、電子ビーム通過孔15
b、16bの中心軸23、24と、ビーディング用マン
ドレル治具22bの中心軸25とは一致しないが、中心
軸25から中心軸23、24までの離間距離は同じであ
り、かつ、その方向も同じである。)、これによって両
電極12、13は前記マンドレル治具22a乃至22c
に対して片寄せ状態でマルチフォームガラス21により
溶着固定された状態になっている。
【0034】その結果、本発明の製造方法により得られ
た電子銃11においては、カップ型の第3(G3)及び
第4(G4)電極12、13間に形成される静電レンズ
は、両電極12、13間に殆ど芯ずれがなく、仮に、前
記芯ずれがあったとしても、第3(G3)及び第4(G
4)電極12、13の孔径公差程度であるので、従来の
この種の製造方法により得られる電子銃に比べて大幅に
歪みの低減された静電レンズが形成でき、電子ビームの
フォーカス特性が良好な電子銃を備えた陰極線管を得る
ことができる。
た電子銃11においては、カップ型の第3(G3)及び
第4(G4)電極12、13間に形成される静電レンズ
は、両電極12、13間に殆ど芯ずれがなく、仮に、前
記芯ずれがあったとしても、第3(G3)及び第4(G
4)電極12、13の孔径公差程度であるので、従来の
この種の製造方法により得られる電子銃に比べて大幅に
歪みの低減された静電レンズが形成でき、電子ビームの
フォーカス特性が良好な電子銃を備えた陰極線管を得る
ことができる。
【0035】この場合、前記通過孔15b、16bの中
心線23、24から一方の前記埋込部17、19のフラ
ンジ部17a、19a先端までの長さL1、L3と、前
記中心線23、24から他方の前記埋込部18、20の
フランジ部18a、20a先端までの長さL2、L4の
差(L1−L2、L3−L4)は、ビーディングによる
フランジ部17a乃至20aの埋込寸法、マルチフォー
ムガラス21の厚さ等により適宜設定されるものである
が、一例としては、前記長さの和L1+L2、L3+L
4がともに約10mm程度のときに、L1−L2、L3−
L4はともに0.2乃至0.5mm程度に選ばれる。しか
し、本発明は、前記の値に限定されるものではない。
心線23、24から一方の前記埋込部17、19のフラ
ンジ部17a、19a先端までの長さL1、L3と、前
記中心線23、24から他方の前記埋込部18、20の
フランジ部18a、20a先端までの長さL2、L4の
差(L1−L2、L3−L4)は、ビーディングによる
フランジ部17a乃至20aの埋込寸法、マルチフォー
ムガラス21の厚さ等により適宜設定されるものである
が、一例としては、前記長さの和L1+L2、L3+L
4がともに約10mm程度のときに、L1−L2、L3−
L4はともに0.2乃至0.5mm程度に選ばれる。しか
し、本発明は、前記の値に限定されるものではない。
【0036】本発明の電子銃を動作させる場合には、第
3(G3)電極12に約6乃至10Kvの電圧、第4
(G4)電極13に20乃至30Kvの電圧をそれぞれ
印加し、第3(G3)電極12のバーリング部28と第
4(G4)電極13のバーリング部29との間で静電レ
ンズを形成させる。電子ビーム(図示なし)は、第3
(G3)電極12側から第4(G4)電極13側に向か
って通過し、蛍光面4に到達する。この場合、第3(G
3)電極12に印加される電圧は電子ビームが蛍光面4
上でジャストフォーカス(電子ビーム径が最小になるこ
と)するように調整される。
3(G3)電極12に約6乃至10Kvの電圧、第4
(G4)電極13に20乃至30Kvの電圧をそれぞれ
印加し、第3(G3)電極12のバーリング部28と第
4(G4)電極13のバーリング部29との間で静電レ
ンズを形成させる。電子ビーム(図示なし)は、第3
(G3)電極12側から第4(G4)電極13側に向か
って通過し、蛍光面4に到達する。この場合、第3(G
3)電極12に印加される電圧は電子ビームが蛍光面4
上でジャストフォーカス(電子ビーム径が最小になるこ
と)するように調整される。
【0037】なお、前記説明においては、電子銃におけ
るカップ型の第3(G3)電極12及び第4(G4)電
極13を製造構成する場合について行なったものである
が、本発明は、前記第3(G3)電極12及び第4(G
4)電極13を製造構成する場合に限られるものではな
く、マルチフォームガラス埋込部を有する電極であれ
ば、他の電極についても同様に適用できることは勿論で
ある。
るカップ型の第3(G3)電極12及び第4(G4)電
極13を製造構成する場合について行なったものである
が、本発明は、前記第3(G3)電極12及び第4(G
4)電極13を製造構成する場合に限られるものではな
く、マルチフォームガラス埋込部を有する電極であれ
ば、他の電極についても同様に適用できることは勿論で
ある。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電子銃を構成している複数の電極12、13の両側にマ
ルチフォームガラス埋込部17、18、19、20を形
成する場合に、電子ビーム通過孔15b、16bの中心
から一方のマルチフォームガラス埋込部17、19のフ
ランジ部17a、19a先端までの長さL1、L3と、
前記通過孔15b、16bの中心から他方のマルチフォ
ームガラス埋込部18、20のフランジ部18a、20
a先端までの長さL2、L4との間に差を設けているの
で、前記複数の電極12、13をマルチフォームガラス
21により溶着固定させた際に、前記複数の電極12、
13はビーディング用マンドレル治具22a乃至22c
に対して同方向にオフセットされる。
電子銃を構成している複数の電極12、13の両側にマ
ルチフォームガラス埋込部17、18、19、20を形
成する場合に、電子ビーム通過孔15b、16bの中心
から一方のマルチフォームガラス埋込部17、19のフ
ランジ部17a、19a先端までの長さL1、L3と、
前記通過孔15b、16bの中心から他方のマルチフォ
ームガラス埋込部18、20のフランジ部18a、20
a先端までの長さL2、L4との間に差を設けているの
で、前記複数の電極12、13をマルチフォームガラス
21により溶着固定させた際に、前記複数の電極12、
13はビーディング用マンドレル治具22a乃至22c
に対して同方向にオフセットされる。
【0039】このため、前記複数の電極12、13間に
殆ど芯ずれが生じることがなく、前記電極12、13間
に形成される静電レンズの歪みを従来のこの種のものに
比べて大幅に低減させることができ、電子ビームのフォ
ーカス特性が良好な電子銃を備えた陰極線管が得られる
という効果がある。
殆ど芯ずれが生じることがなく、前記電極12、13間
に形成される静電レンズの歪みを従来のこの種のものに
比べて大幅に低減させることができ、電子ビームのフォ
ーカス特性が良好な電子銃を備えた陰極線管が得られる
という効果がある。
【図1】本発明に係る電子銃を備えた陰極線管の一実施
例を示す概略構成図である。
例を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る電子銃の構造の一実施例を示す縦
方向断面図である。
方向断面図である。
【図3】従来の電子銃の構造の一例を示す縦方向断面図
である。
である。
【図4】図3に示す電子銃の構造の横断面図である。
1 パネル部 2 ファンネル部 3 ネック部 4 蛍光面(画面) 5 シャドウマスク 6 磁気シールド 7 偏向ヨーク 8 ピュリテイ調整マグネット 9 センタービームスタティックコンバーゼンス調整マ
グネット 10 サイドビームスタティックコンバーゼンス調整マ
グネット 11 電子銃 12 第3(G3)電極 13 第4(G4)電極 15a、15b、15c、16a、16b、16c 電
子ビーム通過孔 17、18、19、20 マルチフォームガラス埋込部 17a、18a、19a、20a フランジ部 21 マルチフォームガラス 22a、22b、22c ビーディング用マンドレル治
具 23 電子ビーム通過孔15bの中心軸 24 電子ビーム通過孔16bの中心軸 25 ビーディング用マンドレル治具22bの中心軸 26、27 ギャップ 28、29 バーリング部
グネット 10 サイドビームスタティックコンバーゼンス調整マ
グネット 11 電子銃 12 第3(G3)電極 13 第4(G4)電極 15a、15b、15c、16a、16b、16c 電
子ビーム通過孔 17、18、19、20 マルチフォームガラス埋込部 17a、18a、19a、20a フランジ部 21 マルチフォームガラス 22a、22b、22c ビーディング用マンドレル治
具 23 電子ビーム通過孔15bの中心軸 24 電子ビーム通過孔16bの中心軸 25 ビーディング用マンドレル治具22bの中心軸 26、27 ギャップ 28、29 バーリング部
Claims (2)
- 【請求項1】 電子ビーム通過孔及び両側にマルチフォ
ームガラス埋込部が形成された複数の電極と、前記双方
の埋込部を支持固定するマルチフォームガラスとを構成
してなる電子銃を備えた陰極線管において、前記複数の
電極における前記双方の埋込部は、前記通過孔の中心か
ら前記一方の埋込部の先端までの長さと前記通過孔の中
心から前記他方の埋込部の先端までの長さとが異なるよ
うに構成され、かつ、前記複数の電極は前記同じ長さの
もの同士が同じ向きに整列配置された構成の電子銃を備
えたことを特徴とする陰極線管。 - 【請求項2】 電子ビーム通過孔及び両側にマルチフォ
ームガラス埋込部が形成され、かつ、前記双方の埋込部
は前記通過孔の中心から前記一方の埋込部の先端までの
長さと前記通過孔の中心から前記他方の埋込部の先端ま
での長さとが異なるように構成されている複数の電極を
用意し、前記複数の電極を前記同じ長さの埋込部同士が
同じ向きになるように順次保持配置させ、次いで、前記
保持配置させた複数の電極の両側の埋込部に溶融したマ
ルチフォームガラスを当接させ、その後、前記マルチフ
ォームガラスを冷却して、前記複数の電極の両側の埋込
部を前記マルチフォームガラスで支持固定して電子銃を
得ることを特徴とする陰極線管の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25280591A JPH0562613A (ja) | 1991-09-05 | 1991-09-05 | 陰極線管及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25280591A JPH0562613A (ja) | 1991-09-05 | 1991-09-05 | 陰極線管及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0562613A true JPH0562613A (ja) | 1993-03-12 |
Family
ID=17242471
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25280591A Pending JPH0562613A (ja) | 1991-09-05 | 1991-09-05 | 陰極線管及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0562613A (ja) |
-
1991
- 1991-09-05 JP JP25280591A patent/JPH0562613A/ja active Pending
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