JPH0560682A - 顕微赤外分光測定装置を用いた透過赤外吸収スペクトルの測定方法 - Google Patents
顕微赤外分光測定装置を用いた透過赤外吸収スペクトルの測定方法Info
- Publication number
- JPH0560682A JPH0560682A JP22037591A JP22037591A JPH0560682A JP H0560682 A JPH0560682 A JP H0560682A JP 22037591 A JP22037591 A JP 22037591A JP 22037591 A JP22037591 A JP 22037591A JP H0560682 A JPH0560682 A JP H0560682A
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- infrared absorption
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 顕微赤外分光測定装置を用いた透過赤外吸収
スペクトルの測定方法に関する。 【構成】 試料1を挟んで対向配置される2組の対物反
射鏡2,3と、アパーチャ4、反射鏡5、集光レンズ
6、検出器7から構成される顕微赤外分光装置を用いて
試料1の透過赤外吸収スペクトルを測定するときに、ア
パーチャ4を光路方向に走査する走査装置11を用いて走
査しながら透過光の強度を測定してその強度変化を求
め、透過光強度が弱くなり始める位置にアパーチャ4を
固定して測定することにより、試料の厚さや屈折率に影
響されない透過赤外吸収スペクトルの測定を実現する。
スペクトルの測定方法に関する。 【構成】 試料1を挟んで対向配置される2組の対物反
射鏡2,3と、アパーチャ4、反射鏡5、集光レンズ
6、検出器7から構成される顕微赤外分光装置を用いて
試料1の透過赤外吸収スペクトルを測定するときに、ア
パーチャ4を光路方向に走査する走査装置11を用いて走
査しながら透過光の強度を測定してその強度変化を求
め、透過光強度が弱くなり始める位置にアパーチャ4を
固定して測定することにより、試料の厚さや屈折率に影
響されない透過赤外吸収スペクトルの測定を実現する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、顕微赤外分光測定装置
を用いた透過赤外吸収スペクトルの測定方法に関する。
を用いた透過赤外吸収スペクトルの測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、顕微赤外分光装置を用いて透過
赤外吸収スペクトルを測定するときには、以下のような
方法で行われる。すなわち、顕微赤外分光装置は図4に
示すように、試料1を挟んで対向配置される2組の対物
反射鏡2,3と、アパーチャ4、反射鏡5、集光レンズ
6、検出器7から構成されており、はじめに試料1を置
かない状態で入射光(赤外光)8を対物反射鏡2に入射
し、検出器7で検出される透過光(透過赤外吸収スペク
トル)9の光量が最大になるように光学系の調整がなさ
れる。つぎに、測定すべき試料1を試料台10にセットし
て、その測定点が試料台10上の集光点Sに一致するよう
に試料1を移動する。その後、アパーチャ4を絞ること
により測定領域を決め、検出器7で透過光9のスペクト
ル強度を測定する。
赤外吸収スペクトルを測定するときには、以下のような
方法で行われる。すなわち、顕微赤外分光装置は図4に
示すように、試料1を挟んで対向配置される2組の対物
反射鏡2,3と、アパーチャ4、反射鏡5、集光レンズ
6、検出器7から構成されており、はじめに試料1を置
かない状態で入射光(赤外光)8を対物反射鏡2に入射
し、検出器7で検出される透過光(透過赤外吸収スペク
トル)9の光量が最大になるように光学系の調整がなさ
れる。つぎに、測定すべき試料1を試料台10にセットし
て、その測定点が試料台10上の集光点Sに一致するよう
に試料1を移動する。その後、アパーチャ4を絞ること
により測定領域を決め、検出器7で透過光9のスペクト
ル強度を測定する。
【0003】このとき、光源強度の変動を補正するため
に、試料を置かないときの大気中での透過光強度も測定
しておき、試料の透過光強度との比をとって大気に対す
る試料のスペクトルとする。同様の操作を参照試料に対
しても行い、上記した大気に対する試料のスペクトルと
の比をとり、参照試料のスペクトルとする。
に、試料を置かないときの大気中での透過光強度も測定
しておき、試料の透過光強度との比をとって大気に対す
る試料のスペクトルとする。同様の操作を参照試料に対
しても行い、上記した大気に対する試料のスペクトルと
の比をとり、参照試料のスペクトルとする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来の方法では、はじめに試料を置かない状態で光路の調
整を行うため、試料を置いたときには光路が変化して集
光点Sの位置がずれるという問題がある。図5はその状
態の説明図であるが、厚さts の試料1を入射角ω1 と
される光路の集光点Sの位置に合わせるようにして置い
たとしても、試料1の屈折率ωn によって光路が変化
し、その実際の集光点はSからΔだけ離れた位置S′に
ずれることになる。
来の方法では、はじめに試料を置かない状態で光路の調
整を行うため、試料を置いたときには光路が変化して集
光点Sの位置がずれるという問題がある。図5はその状
態の説明図であるが、厚さts の試料1を入射角ω1 と
される光路の集光点Sの位置に合わせるようにして置い
たとしても、試料1の屈折率ωn によって光路が変化
し、その実際の集光点はSからΔだけ離れた位置S′に
ずれることになる。
【0005】そこで、このずれを補正するためにアパー
チャ4をさらに絞ることになるが、そうすると微少領域
の測定をするときにはアパーチャ4でカットされる光量
が試料の厚さや屈折率によって変化するため、通常の赤
外分光装置で得られるような正確な定量的スペクトルが
得られず、厚さの異なる複数の測定試料の吸収強度を比
較することができないという問題がある。また、測定試
料が厚くなると検出される光量が減少し、微弱な吸収が
測定できなくなるという欠点がある。
チャ4をさらに絞ることになるが、そうすると微少領域
の測定をするときにはアパーチャ4でカットされる光量
が試料の厚さや屈折率によって変化するため、通常の赤
外分光装置で得られるような正確な定量的スペクトルが
得られず、厚さの異なる複数の測定試料の吸収強度を比
較することができないという問題がある。また、測定試
料が厚くなると検出される光量が減少し、微弱な吸収が
測定できなくなるという欠点がある。
【0006】本発明は、上記のような従来の課題を解決
すべくしてなされたものであって、厚さの厚いあるいは
屈折率の高い試料の測定に好適な顕微赤外分光測定にお
ける焦点位置の補正方法を提供することを目的とする。
すべくしてなされたものであって、厚さの厚いあるいは
屈折率の高い試料の測定に好適な顕微赤外分光測定にお
ける焦点位置の補正方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、測定される試
料を挟んで対向して配置される2組の対物反射鏡とアパ
ーチャと反射鏡と集光レンズと検出器とから主として構
成される顕微赤外分光装置を用いて透過赤外吸収スペク
トルを測定する方法において、試料を置かない状態で検
出器で検出される透過光の光量が最大になるように光学
系を調整して集光点の位置決めをする工程と、試料の測
定点を前記集光点に一致するように試料を移動して調整
する工程と、試料からの透過光が遮られないようにアパ
ーチャを十分広くした状態にする工程と、このアパーチ
ャを光路方向に沿って走査して透過光の強度を測定して
その強度変化を求め、透過光強度が弱くなり始める位置
にアパーチャを固定する工程と、このアパーチャ位置に
おいてアパーチャの広さを調整してからスペクトルの測
定を始める工程と、からなることを特徴とする顕微赤外
分光測定装置を用いた透過赤外吸収スペクトルの測定方
法である。
料を挟んで対向して配置される2組の対物反射鏡とアパ
ーチャと反射鏡と集光レンズと検出器とから主として構
成される顕微赤外分光装置を用いて透過赤外吸収スペク
トルを測定する方法において、試料を置かない状態で検
出器で検出される透過光の光量が最大になるように光学
系を調整して集光点の位置決めをする工程と、試料の測
定点を前記集光点に一致するように試料を移動して調整
する工程と、試料からの透過光が遮られないようにアパ
ーチャを十分広くした状態にする工程と、このアパーチ
ャを光路方向に沿って走査して透過光の強度を測定して
その強度変化を求め、透過光強度が弱くなり始める位置
にアパーチャを固定する工程と、このアパーチャ位置に
おいてアパーチャの広さを調整してからスペクトルの測
定を始める工程と、からなることを特徴とする顕微赤外
分光測定装置を用いた透過赤外吸収スペクトルの測定方
法である。
【0008】
【作 用】図1は、本発明に係る顕微赤外分光測定装置
の構成を示すもので、従来例の図4とのちがいはアパー
チャ4を走査する走査装置11を設けた点である。以下
に、この顕微赤外分光測定装置の操作について説明す
る。 まず、試料1を置かない状態で入射光8を対物反射
鏡2に入射し、検出器7で検出される透過光9の光量が
最大になるように光学系を調整して、集光点Sの位置決
めをする。 つぎに、測定すべき試料1を試料台10にセットし
て、測定点が試料台10上の集光点Sに一致するように試
料1を移動する。 試料台10に載置した試料1からの透過光9が遮られ
ないようにアパーチャ4を十分広くした状態にする。 走査装置11を作動してアパーチャ4を検出器7側か
ら試料1側へ光路方向に沿って走査し、その各位置で検
出される透過光9の強度を測定してその強度変化を求め
る。そして、その測定された強度変化の結果から、透過
光強度が弱くなり始めるアパーチャ位置、すなわちアパ
ーチャ4が透過光を遮り始めるようなアパーチャ位置を
決定する。 そこで、このアパーチャ位置にアパーチャ4を固定
した後、目的の広さに絞って測定を始める。
の構成を示すもので、従来例の図4とのちがいはアパー
チャ4を走査する走査装置11を設けた点である。以下
に、この顕微赤外分光測定装置の操作について説明す
る。 まず、試料1を置かない状態で入射光8を対物反射
鏡2に入射し、検出器7で検出される透過光9の光量が
最大になるように光学系を調整して、集光点Sの位置決
めをする。 つぎに、測定すべき試料1を試料台10にセットし
て、測定点が試料台10上の集光点Sに一致するように試
料1を移動する。 試料台10に載置した試料1からの透過光9が遮られ
ないようにアパーチャ4を十分広くした状態にする。 走査装置11を作動してアパーチャ4を検出器7側か
ら試料1側へ光路方向に沿って走査し、その各位置で検
出される透過光9の強度を測定してその強度変化を求め
る。そして、その測定された強度変化の結果から、透過
光強度が弱くなり始めるアパーチャ位置、すなわちアパ
ーチャ4が透過光を遮り始めるようなアパーチャ位置を
決定する。 そこで、このアパーチャ位置にアパーチャ4を固定
した後、目的の広さに絞って測定を始める。
【0009】このようにして求められたアパーチャ位置
では、試料の厚さや屈折率による光路のずれを補正して
透過赤外吸収スペクトルを測定することができ、したが
って、いかなる試料についても光路のずれの影響を受け
ることがなく、すべての透過光を正確に測定することが
できる。
では、試料の厚さや屈折率による光路のずれを補正して
透過赤外吸収スペクトルを測定することができ、したが
って、いかなる試料についても光路のずれの影響を受け
ることがなく、すべての透過光を正確に測定することが
できる。
【0010】
【実施例】本発明法を用いて、2mm厚のシリコンウェー
ハの透過赤外吸収スペクトルを測定した。そのときの波
数(cm-1)と透過率(%)の関係を図2に示した。この
図からわかるように、波数が2000cm-1付近の透過率は約
57%であり、この値はシリコンウェーハの反射率から判
断して妥当であると考えられる。比較のために、同じシ
リコンウェーハを従来法で測定した結果を図3に示した
が、透過率にずれが生じていることが明らかである。
ハの透過赤外吸収スペクトルを測定した。そのときの波
数(cm-1)と透過率(%)の関係を図2に示した。この
図からわかるように、波数が2000cm-1付近の透過率は約
57%であり、この値はシリコンウェーハの反射率から判
断して妥当であると考えられる。比較のために、同じシ
リコンウェーハを従来法で測定した結果を図3に示した
が、透過率にずれが生じていることが明らかである。
【0011】なお、上記の実施例はシリコンウェーハの
場合について説明したが、本発明法はこれに限るもので
はなく、石英ガラスなどの屈折率の高い材料などに適用
し得ることは言うまでもない。
場合について説明したが、本発明法はこれに限るもので
はなく、石英ガラスなどの屈折率の高い材料などに適用
し得ることは言うまでもない。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、顕
微赤外分光測定装置を用いて試料を測定する際に、試料
の厚さや屈折率による光路のずれをアパーチャの位置調
整により補正するようにしたので、厚さの厚いあるいは
屈折率の高い試料の微少領域の透過赤外吸収スペクトル
測定することができるようになり、定量的な解析を行う
ことが可能である。
微赤外分光測定装置を用いて試料を測定する際に、試料
の厚さや屈折率による光路のずれをアパーチャの位置調
整により補正するようにしたので、厚さの厚いあるいは
屈折率の高い試料の微少領域の透過赤外吸収スペクトル
測定することができるようになり、定量的な解析を行う
ことが可能である。
【図1】本発明に係る顕微赤外分光測定装置の構成を示
す概要図である。
す概要図である。
【図2】本発明法によるシリコンウェーハの透過赤外吸
収スペクトルの測定例を示す特性図である。
収スペクトルの測定例を示す特性図である。
【図3】従来法でのシリコンウェーハの透過赤外吸収ス
ペクトルの測定例を示す特性図である。
ペクトルの測定例を示す特性図である。
【図4】従来の顕微赤外分光測定装置の構成を示す概要
図である。
図である。
【図5】従来法の問題点の説明図である。
1 試料 2,3 対物反射鏡 4 アパーチャ 5 反射鏡 6 集光レンズ 7 検出器 8 入射光 9 透過光 10 試料台 11 走査装置
Claims (1)
- 【請求項1】 測定される試料を挟んで対向して配置
される2組の対物反射鏡とアパーチャと反射鏡と集光レ
ンズと検出器とから主として構成される顕微赤外分光装
置を用いて透過赤外吸収スペクトルを測定する方法にお
いて、試料を置かない状態で検出器で検出される透過光
の光量が最大になるように光学系を調整して集光点の位
置決めをする工程と、試料の測定点を前記集光点に一致
するように試料を移動して調整する工程と、試料からの
透過光が遮られないようにアパーチャを十分広くした状
態にする工程と、このアパーチャを光路方向に沿って走
査して透過光の強度を測定してその強度変化を求め、透
過光強度が弱くなり始める位置にアパーチャを固定する
工程と、このアパーチャ位置においてアパーチャの広さ
を調整してからスペクトルの測定を始める工程と、から
なることを特徴とする顕微赤外分光測定装置を用いた透
過赤外吸収スペクトルの測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22037591A JPH0560682A (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | 顕微赤外分光測定装置を用いた透過赤外吸収スペクトルの測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22037591A JPH0560682A (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | 顕微赤外分光測定装置を用いた透過赤外吸収スペクトルの測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0560682A true JPH0560682A (ja) | 1993-03-12 |
Family
ID=16750142
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22037591A Pending JPH0560682A (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | 顕微赤外分光測定装置を用いた透過赤外吸収スペクトルの測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0560682A (ja) |
-
1991
- 1991-08-30 JP JP22037591A patent/JPH0560682A/ja active Pending
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