JPH0559576A - エツチング液流シミユレーシヨン方式 - Google Patents
エツチング液流シミユレーシヨン方式Info
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- JPH0559576A JPH0559576A JP22038791A JP22038791A JPH0559576A JP H0559576 A JPH0559576 A JP H0559576A JP 22038791 A JP22038791 A JP 22038791A JP 22038791 A JP22038791 A JP 22038791A JP H0559576 A JPH0559576 A JP H0559576A
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Landscapes
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- Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 メッシュ数を減らして鉄板上でのエッチング
液のよどみの状況を解析可能にする。 【構成】 チャンバ配列、バンク取り付け位置、ノズル
ピッチ、ノズル高さ等のチャンバ構成のデータ、ノズル
振り角等の揺動条件データ、板幅、板搬送速度等の搬送
条件データを設定し、1ケのノズルからの噴霧量分布、
打圧分布を実験により求め、このデータを計算機に読み
込んでノズルの鉛直方向噴霧特性から揺動時の噴霧特性
を斜方噴霧変換則により導き、時々刻々、板上の各点で
のエッチング液噴霧量、液滴打圧を求めて板上への供給
運動量を求め、これを利用して板上での2次元流速値と
液の厚みを算出し、画像化して容易に板上での液流を目
視により知ることが可能となる。
液のよどみの状況を解析可能にする。 【構成】 チャンバ配列、バンク取り付け位置、ノズル
ピッチ、ノズル高さ等のチャンバ構成のデータ、ノズル
振り角等の揺動条件データ、板幅、板搬送速度等の搬送
条件データを設定し、1ケのノズルからの噴霧量分布、
打圧分布を実験により求め、このデータを計算機に読み
込んでノズルの鉛直方向噴霧特性から揺動時の噴霧特性
を斜方噴霧変換則により導き、時々刻々、板上の各点で
のエッチング液噴霧量、液滴打圧を求めて板上への供給
運動量を求め、これを利用して板上での2次元流速値と
液の厚みを算出し、画像化して容易に板上での液流を目
視により知ることが可能となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はチャンバ内を通して鉄板
等の被エッチング処理板を搬送し、エッチング液を噴霧
するエッチング処理における噴霧量分布の最適化技術に
係わり、被エッチング処理板上における噴霧液量分布を
求めるシミュレーション方式に関するものである。
等の被エッチング処理板を搬送し、エッチング液を噴霧
するエッチング処理における噴霧量分布の最適化技術に
係わり、被エッチング処理板上における噴霧液量分布を
求めるシミュレーション方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、シャドウマスクを製造する場
合、複数のノズルを取り付けたバンクを複数本設けたチ
ャンバを直列に複数配置して鉄板を搬送し、バンクを揺
動させながらエッチング液を鉄板の表側および裏側から
噴霧させてエッチング処理し、鉄板を均一に搾孔するこ
とが行われている。
合、複数のノズルを取り付けたバンクを複数本設けたチ
ャンバを直列に複数配置して鉄板を搬送し、バンクを揺
動させながらエッチング液を鉄板の表側および裏側から
噴霧させてエッチング処理し、鉄板を均一に搾孔するこ
とが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、鉄板を搾孔
するエッチング工程においては、スプレー噴霧下の鉄板
上の液流がよどむとスプレーされた新しい腐食力の強い
エッチング液によるエッチングが阻害されるために均一
な腐食ができなくなり、その結果、シャドウマスクの孔
の大きさにむらが生じ、高速の走査線でブラウン管を通
して画像を見た時に、シャドウマスクの孔のむらが顕在
化して観察されてしまう。これはテレビ不良の原因の一
つとされ、孔の均一化のためには鉄板上のエッチング液
のよどみの状況を解析することが極めて重要なことにな
っている。
するエッチング工程においては、スプレー噴霧下の鉄板
上の液流がよどむとスプレーされた新しい腐食力の強い
エッチング液によるエッチングが阻害されるために均一
な腐食ができなくなり、その結果、シャドウマスクの孔
の大きさにむらが生じ、高速の走査線でブラウン管を通
して画像を見た時に、シャドウマスクの孔のむらが顕在
化して観察されてしまう。これはテレビ不良の原因の一
つとされ、孔の均一化のためには鉄板上のエッチング液
のよどみの状況を解析することが極めて重要なことにな
っている。
【0004】しかし、かなり激しいスプレー噴霧下であ
る上にエッチング液は極めて腐蝕性が強いなどのため
に、よどみ状況を正確に実験で定量的に把握することは
困難であった。また、従来の流体解析は、厳密にナヴィ
ェストークス方程式を解くものであり、3次元モデルで
計算しなくてはならないためメッシュ数が膨大となり、
また液滴1つ1つを計算しなくてはならないため、かな
り広い領域での噴霧下の液流解析は現状のコンピュータ
の水準を越える膨大な計算量を必要とし、実際上は困難
であった。
る上にエッチング液は極めて腐蝕性が強いなどのため
に、よどみ状況を正確に実験で定量的に把握することは
困難であった。また、従来の流体解析は、厳密にナヴィ
ェストークス方程式を解くものであり、3次元モデルで
計算しなくてはならないためメッシュ数が膨大となり、
また液滴1つ1つを計算しなくてはならないため、かな
り広い領域での噴霧下の液流解析は現状のコンピュータ
の水準を越える膨大な計算量を必要とし、実際上は困難
であった。
【0005】本発明は上記課題を解決するためのもの
で、2次元流速ベクトル及び液の厚みを用い、メッシュ
数を減らして鉄板上でのエッチング液のよどみの状況を
解析することが可能な液流シミュレーション方式を提供
することを目的とする。
で、2次元流速ベクトル及び液の厚みを用い、メッシュ
数を減らして鉄板上でのエッチング液のよどみの状況を
解析することが可能な液流シミュレーション方式を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の液流シミュレー
ション方式は、エッチングチャンバを通して被エッチン
グ処理板を搬送し、揺動バンクに取付けられた複数のノ
ズルよりエッチング液を噴霧するエッチング処理におけ
る被エッチング処理板上でのエッチング液の液流を計算
機によるシミュレーションで求めるエッチング液流シミ
ュレーション方式であって、ラインスペックデータ、エ
ッチング液噴霧量分布データ、エッチング液打圧分布デ
ータを参照して液流を算出する液流算出処理手段と、算
出結果を出力する出力処理手段とを備え、前記液流算出
処理手段は、被エッチング処理板上の着目点が噴霧エリ
アに入る対象ノズルを判定する対象ノズル判定処理部
と、噴霧ノズルの先端軌道を求めるノズル先端軌道算出
処理部と、エッチング液噴霧量分布データから、ノズル
高さ、ノズル圧力の補間をするとともに、噴霧量分布、
打圧分布を連続化する補間処理部と、算出したノズル先
端軌道、補間処理した噴霧量分布、打圧分布から、鉛直
方向噴霧量及び打圧分布特性より斜方噴霧量及び打圧分
布特性を算出する斜方噴霧変換処理部と、鉛直方向噴霧
量分布特性及び斜方噴霧量分布特性より、被エッチング
処理板上各点での噴霧量を算出する噴霧量算出部と、鉛
直方向噴霧打圧分布特性及び斜方噴霧打圧分布特性よ
り、被エッチング処理板上各点での打圧を算出する打圧
算出部と、噴霧量算出部、打圧算出部の算出結果に基づ
き被エッチング処理板上の供給運動量を算出する供給運
動量算出部と、供給運動量算出結果より液流を算出する
液流算出部とからなることを特徴とする。また、本発明
は、液流算出部で、被エッチング処理板上の2次元流速
値と液の厚みを算出することを特徴とする。
ション方式は、エッチングチャンバを通して被エッチン
グ処理板を搬送し、揺動バンクに取付けられた複数のノ
ズルよりエッチング液を噴霧するエッチング処理におけ
る被エッチング処理板上でのエッチング液の液流を計算
機によるシミュレーションで求めるエッチング液流シミ
ュレーション方式であって、ラインスペックデータ、エ
ッチング液噴霧量分布データ、エッチング液打圧分布デ
ータを参照して液流を算出する液流算出処理手段と、算
出結果を出力する出力処理手段とを備え、前記液流算出
処理手段は、被エッチング処理板上の着目点が噴霧エリ
アに入る対象ノズルを判定する対象ノズル判定処理部
と、噴霧ノズルの先端軌道を求めるノズル先端軌道算出
処理部と、エッチング液噴霧量分布データから、ノズル
高さ、ノズル圧力の補間をするとともに、噴霧量分布、
打圧分布を連続化する補間処理部と、算出したノズル先
端軌道、補間処理した噴霧量分布、打圧分布から、鉛直
方向噴霧量及び打圧分布特性より斜方噴霧量及び打圧分
布特性を算出する斜方噴霧変換処理部と、鉛直方向噴霧
量分布特性及び斜方噴霧量分布特性より、被エッチング
処理板上各点での噴霧量を算出する噴霧量算出部と、鉛
直方向噴霧打圧分布特性及び斜方噴霧打圧分布特性よ
り、被エッチング処理板上各点での打圧を算出する打圧
算出部と、噴霧量算出部、打圧算出部の算出結果に基づ
き被エッチング処理板上の供給運動量を算出する供給運
動量算出部と、供給運動量算出結果より液流を算出する
液流算出部とからなることを特徴とする。また、本発明
は、液流算出部で、被エッチング処理板上の2次元流速
値と液の厚みを算出することを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明は計算機によるシミュレーションにより
被エッチング処理板上でのエッチング液の液流を求める
ようにしたものであり、チャンバ配列、バンク取り付け
位置、ノズルピッチ、ノズル高さ等のチャンバ構成のデ
ータ、ノズル振り角等の揺動条件データ、板幅、板搬送
速度等の搬送条件データを設定し、1ケのノズルからの
噴霧量分布、打圧分布を実験により求め、このデータを
計算機に読み込んでノズルの鉛直方向噴霧特性から揺動
時の噴霧特性を斜方噴霧変換則により導き、時々刻々、
板上の各点でのエッチング液噴霧量、液滴打圧を求めて
板上への供給運動量を求め、これを利用して板上での2
次元流速値と液の厚みを算出し、画像化して容易に板上
での液流を目視により知ることが可能となる。
被エッチング処理板上でのエッチング液の液流を求める
ようにしたものであり、チャンバ配列、バンク取り付け
位置、ノズルピッチ、ノズル高さ等のチャンバ構成のデ
ータ、ノズル振り角等の揺動条件データ、板幅、板搬送
速度等の搬送条件データを設定し、1ケのノズルからの
噴霧量分布、打圧分布を実験により求め、このデータを
計算機に読み込んでノズルの鉛直方向噴霧特性から揺動
時の噴霧特性を斜方噴霧変換則により導き、時々刻々、
板上の各点でのエッチング液噴霧量、液滴打圧を求めて
板上への供給運動量を求め、これを利用して板上での2
次元流速値と液の厚みを算出し、画像化して容易に板上
での液流を目視により知ることが可能となる。
【0008】
【実施例】以下、実施例を図面を参照して説明する。ま
ず図3、図4により本発明のエッチング装置について説
明する。図中、10はチャンバ、13はバンク、14は
ノズル、15は板、30は駆動部材、31は押しロッ
ド、32はロッド、36は被駆動軸、37はリンクであ
る。
ず図3、図4により本発明のエッチング装置について説
明する。図中、10はチャンバ、13はバンク、14は
ノズル、15は板、30は駆動部材、31は押しロッ
ド、32はロッド、36は被駆動軸、37はリンクであ
る。
【0009】図3に示したものはチャンバの例であり、
チャンバを通して細い管からなるバンク13が、エッチ
ング処理されるシャドウマスク用の鉄板等の板15の表
と裏側に搬送方向に複数本設けられ、これら各バンク1
3には複数のノズル14が設けられている。板15は矢
印の方向に一定速度で搬送され、チャンバ10内でノズ
ルよりエッチング液が噴霧され、エッチング処理され
る。
チャンバを通して細い管からなるバンク13が、エッチ
ング処理されるシャドウマスク用の鉄板等の板15の表
と裏側に搬送方向に複数本設けられ、これら各バンク1
3には複数のノズル14が設けられている。板15は矢
印の方向に一定速度で搬送され、チャンバ10内でノズ
ルよりエッチング液が噴霧され、エッチング処理され
る。
【0010】バンク13の揺動は次のようになってい
る。すなわち、図4に示すように駆動部材30の回動に
より、駆動部材に固定された押しロッド31の端部が回
転運動し、その結果押しロッド31に連結したロッド3
2が左右に揺動する。ロッド32には回転可能にリンク
37が取り付けられたているのでロッド32は左右へ動
くとともに、上下への動きが加わることになる。このロ
ッド32によりリンク37が左右に揺動し、被駆動軸3
6を所定角度回転させることにより、被駆動軸36に連
結されたバンク13を回動してノズルを所定振れ角で揺
動する。
る。すなわち、図4に示すように駆動部材30の回動に
より、駆動部材に固定された押しロッド31の端部が回
転運動し、その結果押しロッド31に連結したロッド3
2が左右に揺動する。ロッド32には回転可能にリンク
37が取り付けられたているのでロッド32は左右へ動
くとともに、上下への動きが加わることになる。このロ
ッド32によりリンク37が左右に揺動し、被駆動軸3
6を所定角度回転させることにより、被駆動軸36に連
結されたバンク13を回動してノズルを所定振れ角で揺
動する。
【0011】このようにノズルを振りながら、搬送され
る板にエッチング液を噴霧した時に板の各点における液
流がどのようになっいるか調べることは極めて重要であ
るが、エッチング液は極めて腐蝕性が強いので測定器を
チャンバ内に入れて測定することは極めて難しい。そこ
で、本発明においては、この液流を計算機によるシミレ
ーションにより求めたものである。
る板にエッチング液を噴霧した時に板の各点における液
流がどのようになっいるか調べることは極めて重要であ
るが、エッチング液は極めて腐蝕性が強いので測定器を
チャンバ内に入れて測定することは極めて難しい。そこ
で、本発明においては、この液流を計算機によるシミレ
ーションにより求めたものである。
【0012】図1は本発明のシミレーション方式の全体
構成を示す図、図2はハードウエア構成を示す図であ
る。図中、01は噴霧量ノズル分布データ、02は打圧
ノズル分布データ、03はラインスペックデータ、04
はスプレー実験データ、05は液流算出処理手段、05
1は噴霧量算出部、052は打圧算出部、053は供給
運動量算出部、054は液流算出部、055はノズル先
端軌道算出部、056は補間処理部、057は対象ノズ
ル判定処理部、058は斜方噴霧変換処理部、06は出
力手段、07はCPU、08は主メモリ、09は出力装
置、010は入力装置、011は外部記憶装置である。
構成を示す図、図2はハードウエア構成を示す図であ
る。図中、01は噴霧量ノズル分布データ、02は打圧
ノズル分布データ、03はラインスペックデータ、04
はスプレー実験データ、05は液流算出処理手段、05
1は噴霧量算出部、052は打圧算出部、053は供給
運動量算出部、054は液流算出部、055はノズル先
端軌道算出部、056は補間処理部、057は対象ノズ
ル判定処理部、058は斜方噴霧変換処理部、06は出
力手段、07はCPU、08は主メモリ、09は出力装
置、010は入力装置、011は外部記憶装置である。
【0013】ラインスペックデータ03は、主としてチ
ャンバ構成データ、揺動条件データ、搬送条件データか
らなっている。チャンバ構成データは、図5(a)に示
すようにチャンバ配列数、チャンバの幅w、チャンバ長
さL、エッチングされる板のレベルからチャンバの底ま
での深さP、エッチングされる板のレベルからチャンバ
の頂部までの高さH、バンクの取り付け位置(X,Y,
Z)、ノズルピッチP、ノズル高さNH、ノズル特性
T、ノズル長さNL、ノズルのベーン角度θ等からなっ
ている。
ャンバ構成データ、揺動条件データ、搬送条件データか
らなっている。チャンバ構成データは、図5(a)に示
すようにチャンバ配列数、チャンバの幅w、チャンバ長
さL、エッチングされる板のレベルからチャンバの底ま
での深さP、エッチングされる板のレベルからチャンバ
の頂部までの高さH、バンクの取り付け位置(X,Y,
Z)、ノズルピッチP、ノズル高さNH、ノズル特性
T、ノズル長さNL、ノズルのベーン角度θ等からなっ
ている。
【0014】また揺動条件データは、図5(b)に示す
ように、回転速度ω、ノズルの振れ角α等からなり、搬
送条件データは、図5(c)に示すように、エッチング
される板の幅W、搬送速度V、板の端点座標(X,Y)
などからなっている。
ように、回転速度ω、ノズルの振れ角α等からなり、搬
送条件データは、図5(c)に示すように、エッチング
される板の幅W、搬送速度V、板の端点座標(X,Y)
などからなっている。
【0015】噴霧量算出部051、打圧算出部052
は、ラインスペックデータを読み込むと共に、噴霧量ノ
ズル分布データ、打圧ノズル分布データを読み込んで噴
霧量、打圧の算出を行うが、その際ノズル先端軌道の算
出部055、補間処理部056の処理結果より対象ノズ
ル判定処理部057で判定した各点における対象ノズ
ル、斜方噴霧変換処理部058で変換した各点における
変換量を読み込んで噴霧量の算出及び打圧の算出を行
う。
は、ラインスペックデータを読み込むと共に、噴霧量ノ
ズル分布データ、打圧ノズル分布データを読み込んで噴
霧量、打圧の算出を行うが、その際ノズル先端軌道の算
出部055、補間処理部056の処理結果より対象ノズ
ル判定処理部057で判定した各点における対象ノズ
ル、斜方噴霧変換処理部058で変換した各点における
変換量を読み込んで噴霧量の算出及び打圧の算出を行
う。
【0016】ここでノズル先端軌道算出処理部055の
処理について、図4に示すような揺動系を使用する場合
について以下に説明する。駆動部材30の回動により端
点が回転運動する押しロッド31に一端が接続されたロ
ッド32が上下動しながら左右に往復動すると、リンク
37が左右に揺動して被駆動軸36を回動させることに
よりバンクが回動し、バンクに取り付けられているノズ
ルが振られることになる。いま、図6に示すように、駆
動側中心と揺動部材の揺動中心間の水平距離をD、押し
ロッド31の長さをl、ロッド32の長さをL、駆動部
材30の中心の高さをH、リンク37の回転半径をR、
駆動部材30により駆動される押しロッドの駆動点Qの
回転半径をrとし、駆動側の回転角をφ、ノズル側の揺
動角をχとすると、 Rcosχ =H+rcosφ−[l2 −{(D−L)+Rsinχ−rsinφ}2 ]1/2 が成立する。これをχについて解くと、 ここで、 A=2(HR+rRcosφ) B=2{rRsinφ−(D−L)R} C=R2 +r2 +H2 +(D−L)2 −l2 +2Hrcosφ−2(D−L)rsinφ となる。
処理について、図4に示すような揺動系を使用する場合
について以下に説明する。駆動部材30の回動により端
点が回転運動する押しロッド31に一端が接続されたロ
ッド32が上下動しながら左右に往復動すると、リンク
37が左右に揺動して被駆動軸36を回動させることに
よりバンクが回動し、バンクに取り付けられているノズ
ルが振られることになる。いま、図6に示すように、駆
動側中心と揺動部材の揺動中心間の水平距離をD、押し
ロッド31の長さをl、ロッド32の長さをL、駆動部
材30の中心の高さをH、リンク37の回転半径をR、
駆動部材30により駆動される押しロッドの駆動点Qの
回転半径をrとし、駆動側の回転角をφ、ノズル側の揺
動角をχとすると、 Rcosχ =H+rcosφ−[l2 −{(D−L)+Rsinχ−rsinφ}2 ]1/2 が成立する。これをχについて解くと、 ここで、 A=2(HR+rRcosφ) B=2{rRsinφ−(D−L)R} C=R2 +r2 +H2 +(D−L)2 −l2 +2Hrcosφ−2(D−L)rsinφ となる。
【0017】これらの式からχを求めることにより、リ
ンク37の運動状態が分かるので、これによって回動さ
れる被駆動軸36に接続されたバンクのノズル14の先
端軌道を求めることができる。補間処理部056はライ
ンスペックデータとスプレー実験データとからノズル高
さ、噴霧圧力に対する補間処理を行うとともに、噴霧量
分布、打圧分布を連続化させる補間処理を行う。
ンク37の運動状態が分かるので、これによって回動さ
れる被駆動軸36に接続されたバンクのノズル14の先
端軌道を求めることができる。補間処理部056はライ
ンスペックデータとスプレー実験データとからノズル高
さ、噴霧圧力に対する補間処理を行うとともに、噴霧量
分布、打圧分布を連続化させる補間処理を行う。
【0018】スプレー実験データ04は、使用するノズ
ル14が決まると、ノズル14を一定の高さに設定し、
図7(a)に示すように所定個数に細分割した枡40を
使用して20〜30秒鉛直下方へスプレー噴霧した際の
各地点での液量を実験により求める。この際ノズルの高
さ、噴霧圧力を変えて各地点での液量を求め、スプレー
実験データとして記憶させておく。また、図7(b)に
示すように、ノズル14を一定の高さに設定し、XーY
ステージ43上に設置された打圧センサ41を矢印で示
すようにX、Y方向に移動させながらノズル14から鉛
直下方へスプレー噴霧し、各地点での打圧を実験により
求め、得られたデータを、例えばパーソナルコンピュー
タ(もしくはデータレコーダ)42に蓄えておく。この
際ノズルの高さ、噴霧圧力を変えて各地点での打圧を求
め、スプレー実験データとして記憶させておく。
ル14が決まると、ノズル14を一定の高さに設定し、
図7(a)に示すように所定個数に細分割した枡40を
使用して20〜30秒鉛直下方へスプレー噴霧した際の
各地点での液量を実験により求める。この際ノズルの高
さ、噴霧圧力を変えて各地点での液量を求め、スプレー
実験データとして記憶させておく。また、図7(b)に
示すように、ノズル14を一定の高さに設定し、XーY
ステージ43上に設置された打圧センサ41を矢印で示
すようにX、Y方向に移動させながらノズル14から鉛
直下方へスプレー噴霧し、各地点での打圧を実験により
求め、得られたデータを、例えばパーソナルコンピュー
タ(もしくはデータレコーダ)42に蓄えておく。この
際ノズルの高さ、噴霧圧力を変えて各地点での打圧を求
め、スプレー実験データとして記憶させておく。
【0019】補間処理では、スプレー実験データにより
図8に示すような実測分布50、51が与えられている
時、ノズル高さ、噴霧圧力を変えたときの予想分布52
を補間により求める処理と、実測分布、予想分布が階段
状の分布をしているので、噴霧量算出処理、打圧算出処
理に適するように分布を連続化して、それぞれ分布5
3,54,55を得るような処理を行う。
図8に示すような実測分布50、51が与えられている
時、ノズル高さ、噴霧圧力を変えたときの予想分布52
を補間により求める処理と、実測分布、予想分布が階段
状の分布をしているので、噴霧量算出処理、打圧算出処
理に適するように分布を連続化して、それぞれ分布5
3,54,55を得るような処理を行う。
【0020】分布を連続化する補間処理は、各区間を直
線近似するか、あるいは2次曲線、3次曲線等で近似す
ることにより行われる。ノズル高さに関する補間処理
は、例えば、図9に示すように、高さH1 の値が実験
値として与えられている時に、高さH2 に対する噴霧量
分布は、微小立体角dωに対する高さH1 における面積
S1 での噴霧量と、高さH2 における面積S2 での噴霧
量とが等しいものとして、H2 における分布を求めるも
のである。
線近似するか、あるいは2次曲線、3次曲線等で近似す
ることにより行われる。ノズル高さに関する補間処理
は、例えば、図9に示すように、高さH1 の値が実験
値として与えられている時に、高さH2 に対する噴霧量
分布は、微小立体角dωに対する高さH1 における面積
S1 での噴霧量と、高さH2 における面積S2 での噴霧
量とが等しいものとして、H2 における分布を求めるも
のである。
【0021】また圧力補間処理は、例えば、図10に示
すように、P1 ,P2 ,P3 ,P4 ,P5 ,P6 という
ように圧力に対する噴霧量が実験データとして与えられ
ている時に、その間の噴霧量は各点を3次曲線で結ぶこ
とにより補間するものである。
すように、P1 ,P2 ,P3 ,P4 ,P5 ,P6 という
ように圧力に対する噴霧量が実験データとして与えられ
ている時に、その間の噴霧量は各点を3次曲線で結ぶこ
とにより補間するものである。
【0022】こうしてノズル先端軌道が求められ、補間
処理が行われると、まず対象ノズル判定処理部057に
より搬送される板の各地点について、噴霧の対象となる
ノズルを判定する。板の各地点での対象ノズルの判定
は、板の進行方向の位置において大まかなノズルの絞り
こみと、絞りこまれたノズルに対する厳密な判定との2
つのプロセスにより行う。
処理が行われると、まず対象ノズル判定処理部057に
より搬送される板の各地点について、噴霧の対象となる
ノズルを判定する。板の各地点での対象ノズルの判定
は、板の進行方向の位置において大まかなノズルの絞り
こみと、絞りこまれたノズルに対する厳密な判定との2
つのプロセスにより行う。
【0023】通常1つのエッチングラインには多数のノ
ズルを含むチャンバが複数個直列に配列されており、そ
の全てを合計すると膨大な個数のノズルが揺動すること
になる。そのため、ノズル全ての厳密な対象判定を行お
うとすると、処理が膨大になってしまう。
ズルを含むチャンバが複数個直列に配列されており、そ
の全てを合計すると膨大な個数のノズルが揺動すること
になる。そのため、ノズル全ての厳密な対象判定を行お
うとすると、処理が膨大になってしまう。
【0024】そこで厳密な対象判定を行う前に、まずあ
る程度ノズルの個数の絞り込みを行う。即ち、全てのノ
ズルは周期的な往復運動をしているのであるから、各ノ
ズルについて板の上に液を噴霧し得る範囲を、例えば図
11の矩形60のように範囲を特定することができる。
矩形60はノズルを左右に振った時に噴霧される範囲の
全てをカバーできる矩形としたもので、鉛直下方におけ
る噴霧領域は小さく、最大に振った時は液が拡がるため
に噴霧される領域は広くなる。
る程度ノズルの個数の絞り込みを行う。即ち、全てのノ
ズルは周期的な往復運動をしているのであるから、各ノ
ズルについて板の上に液を噴霧し得る範囲を、例えば図
11の矩形60のように範囲を特定することができる。
矩形60はノズルを左右に振った時に噴霧される範囲の
全てをカバーできる矩形としたもので、鉛直下方におけ
る噴霧領域は小さく、最大に振った時は液が拡がるため
に噴霧される領域は広くなる。
【0025】このように各ノズルについて液が噴霧され
る範囲を板の進行方向について求め、これらの値から、
図12に示すように着目点Pに対して液が吹きかけられ
るためにノズルがなくてはならない板進行方向に対する
範囲が得られる。この範囲にノズルが入るか否かを各ノ
ズルに対して判定を行う。例えば図12については〇印
をつけた2つのノズルが該当することが表している。
る範囲を板の進行方向について求め、これらの値から、
図12に示すように着目点Pに対して液が吹きかけられ
るためにノズルがなくてはならない板進行方向に対する
範囲が得られる。この範囲にノズルが入るか否かを各ノ
ズルに対して判定を行う。例えば図12については〇印
をつけた2つのノズルが該当することが表している。
【0026】なお、着目点の判定のための範囲の大きさ
は、1度だけ行えばよく、この処理により厳密な判定の
必要な個数はバンクの構成にもよるが、およそ20〜4
0個に絞ることができる。
は、1度だけ行えばよく、この処理により厳密な判定の
必要な個数はバンクの構成にもよるが、およそ20〜4
0個に絞ることができる。
【0027】次に絞りこまれたノズルに対する厳密な対
象ノズルの判定を行うが、ここではノズルによる噴霧領
域は矩形領域で定義されていると仮定する。ノズルが揺
動されると、揺動角に応じて前記仮定した矩形領域の大
きさが変化するので、矩形領域を揺動した時の領域の4
つの端点内に着目点が入るか否かを判定することになる
が、このことは、着目点を揺動角分だけ逆変換して鉛直
下方の方へ移動させた時に、鉛直下方の矩形領域内に入
るか否かの判定を行うのと等価である。
象ノズルの判定を行うが、ここではノズルによる噴霧領
域は矩形領域で定義されていると仮定する。ノズルが揺
動されると、揺動角に応じて前記仮定した矩形領域の大
きさが変化するので、矩形領域を揺動した時の領域の4
つの端点内に着目点が入るか否かを判定することになる
が、このことは、着目点を揺動角分だけ逆変換して鉛直
下方の方へ移動させた時に、鉛直下方の矩形領域内に入
るか否かの判定を行うのと等価である。
【0028】いま、図13に示すように、着目点をPと
し、ノズルの噴霧口から着目点Pの方向を示すベクトル
を(αx ,αy ,αz)とし、その時のノズルの斜方噴
霧軸を示すベクトルを(tx ,ty ,tz )とし、斜方
噴霧軸を鉛直下方になるようにした時の噴霧口から着目
点の方向を示すベクトルを(βx ,βy ,βz )とす
る。そして鉛直下方(または上方)を示す単位ベクトル
を(0,0,ε)(但しε=±1)とし、原点をノズル
揺動中心へ平行移動させた正規直交系を(ex ,ey ,
ez )とすると、変換行列Tは(1)式に示すようにな
る。
し、ノズルの噴霧口から着目点Pの方向を示すベクトル
を(αx ,αy ,αz)とし、その時のノズルの斜方噴
霧軸を示すベクトルを(tx ,ty ,tz )とし、斜方
噴霧軸を鉛直下方になるようにした時の噴霧口から着目
点の方向を示すベクトルを(βx ,βy ,βz )とす
る。そして鉛直下方(または上方)を示す単位ベクトル
を(0,0,ε)(但しε=±1)とし、原点をノズル
揺動中心へ平行移動させた正規直交系を(ex ,ey ,
ez )とすると、変換行列Tは(1)式に示すようにな
る。
【0029】 である。
【0030】この変換により得られたベクトル(βx ,
βy ,βz ) の延長と板との交点Q(Qx ,Qy ,Qz )が着目点P
の逆変換された点であり、この点がノズルの噴霧矩形領
域に入っているか否かの判定を行えば良い。但し、実際
にはノズルのベーン角度によりノズルは回転されている
ため、Q(Qx ,Qy ,Qz )が対象であるか否かを判
定するための矩形は斜めになっている。
βy ,βz ) の延長と板との交点Q(Qx ,Qy ,Qz )が着目点P
の逆変換された点であり、この点がノズルの噴霧矩形領
域に入っているか否かの判定を行えば良い。但し、実際
にはノズルのベーン角度によりノズルは回転されている
ため、Q(Qx ,Qy ,Qz )が対象であるか否かを判
定するための矩形は斜めになっている。
【0031】矩形領域内に入っているか否かの判断は、
例えば図14(a)に示すように、逆変換して求めたQ
点と、矩形領域の4端点(C1 ,C2 ,C3 ,C4 )を
結ぶ線分同士がなす角θ1 ,θ2 ,θ3 ,θ4 の総和を
求め、この総和が図14(a)に示すように2πとなれ
ば矩形内の点であると判断することができ、一方、図1
4(b)に示すようにθ1 ,θ2 ,θ3 ,θ4 の総和が
0となれば矩形外の点と判断することができる。
例えば図14(a)に示すように、逆変換して求めたQ
点と、矩形領域の4端点(C1 ,C2 ,C3 ,C4 )を
結ぶ線分同士がなす角θ1 ,θ2 ,θ3 ,θ4 の総和を
求め、この総和が図14(a)に示すように2πとなれ
ば矩形内の点であると判断することができ、一方、図1
4(b)に示すようにθ1 ,θ2 ,θ3 ,θ4 の総和が
0となれば矩形外の点と判断することができる。
【0032】このようにして予め絞りこんだノズルの1
つ1つについて厳密な判定処理を行うことにより、対象
ノズルを決定することができる。次に斜方噴霧変換処理
部058の変換処理について説明する。斜方噴霧変換処
理は、図15(a)に示すような補間処理部056から
受け取った鉛直下方向静止状態での噴霧量分布60を、
ノズル軌道先端処理部055から受け取ったノズル揺動
特性に基づき、図15(b)に示すような揺動時の噴霧
量分布61に変換するものであり、微小立体角に対する
噴霧量62と63とが等しいと仮定し、面積比から分布
の高さを求めるものである。
つ1つについて厳密な判定処理を行うことにより、対象
ノズルを決定することができる。次に斜方噴霧変換処理
部058の変換処理について説明する。斜方噴霧変換処
理は、図15(a)に示すような補間処理部056から
受け取った鉛直下方向静止状態での噴霧量分布60を、
ノズル軌道先端処理部055から受け取ったノズル揺動
特性に基づき、図15(b)に示すような揺動時の噴霧
量分布61に変換するものであり、微小立体角に対する
噴霧量62と63とが等しいと仮定し、面積比から分布
の高さを求めるものである。
【0033】いま、図16(a)に示すように、Rをバ
ンク中心からノズル先端までの距離、Hを鉛直噴霧時の
ノズル先端と板面との距離、H′を斜方向噴霧時のノズ
ル先端と板面との距離、θをバンク揺動角、φを噴霧軸
と液滴発射方向のなす角度、ηを揺動方向と板幅方向の
成す角、ψを噴霧方向と板の進行方向とのなす角、χを
斜方噴霧時の噴霧方向とZ軸(鉛直方向)とのなす角、
dωを鉛直噴霧時の微小立体角、dω′を斜方噴霧時の
微小立体角、vを液滴の平均速度、μを鉛直噴霧時の液
滴空間占有率、μ′を斜方噴霧時の液滴空間占有率、d
Fを単位時間当たりに微小立体角dωを通して噴霧され
る液量、ρを液密度、dtを微小時間とする。
ンク中心からノズル先端までの距離、Hを鉛直噴霧時の
ノズル先端と板面との距離、H′を斜方向噴霧時のノズ
ル先端と板面との距離、θをバンク揺動角、φを噴霧軸
と液滴発射方向のなす角度、ηを揺動方向と板幅方向の
成す角、ψを噴霧方向と板の進行方向とのなす角、χを
斜方噴霧時の噴霧方向とZ軸(鉛直方向)とのなす角、
dωを鉛直噴霧時の微小立体角、dω′を斜方噴霧時の
微小立体角、vを液滴の平均速度、μを鉛直噴霧時の液
滴空間占有率、μ′を斜方噴霧時の液滴空間占有率、d
Fを単位時間当たりに微小立体角dωを通して噴霧され
る液量、ρを液密度、dtを微小時間とする。
【0034】いま、鉛直下方噴霧において、噴霧軸と液
滴発射方向とのなす角φにおける微小立体角dωに対す
る噴霧量を求めるために、図16(c)に示すように噴
霧方向に沿って長さがvdt、噴霧方向に垂直な面積d
Sからなる空間を考え、同様にバンク揺動角θの時、斜
方噴霧軸方向と液滴発射方向のなす角φにおける微小立
体角dωにおいて、長さvdt、噴霧方向に垂直な面積
dS′の空間を考えると、 dS:dS′=H2 sec2φ:H′2 sec2χ ……(3) が成立する。この体積内の液滴量はそれぞれ となる。
滴発射方向とのなす角φにおける微小立体角dωに対す
る噴霧量を求めるために、図16(c)に示すように噴
霧方向に沿って長さがvdt、噴霧方向に垂直な面積d
Sからなる空間を考え、同様にバンク揺動角θの時、斜
方噴霧軸方向と液滴発射方向のなす角φにおける微小立
体角dωにおいて、長さvdt、噴霧方向に垂直な面積
dS′の空間を考えると、 dS:dS′=H2 sec2φ:H′2 sec2χ ……(3) が成立する。この体積内の液滴量はそれぞれ となる。
【0035】次に図16(d)に示すように噴霧方向に
沿って円筒形であるとともに、上下が板の面に平行な空
間を考えると、噴霧量 が成立する。
沿って円筒形であるとともに、上下が板の面に平行な空
間を考えると、噴霧量 が成立する。
【0036】これら(3)〜(5)より が得られる。
【0037】こうして鉛直下方噴霧と、斜方噴霧との変
換式が得られるので補間処理部056からの鉛直下方噴
霧特性より揺動時の斜方噴霧量を算出することができ
る。
換式が得られるので補間処理部056からの鉛直下方噴
霧特性より揺動時の斜方噴霧量を算出することができ
る。
【0038】次に、噴霧量算出部051において、判定
した対象ノズルと斜方噴霧変換特性とから、各着目点に
ついて噴霧量を算出する。
した対象ノズルと斜方噴霧変換特性とから、各着目点に
ついて噴霧量を算出する。
【0039】噴霧量算出処理は、図17に示すようにノ
ズル14-1、14-2……14-7の噴霧について考えたとき、あ
る時刻において着目点Pに対してノズル14-2、14-3、14
-4、14-5が対象ノズルであるとすると、斜方噴霧変換に
より求めた噴霧特性から着目点Pにおける噴霧量を各4
つのノズルについて算出し、各ノズルからの噴霧量の総
和として噴霧量を算出し、さらに時々刻々各着目点につ
いて噴霧量を算出する。
ズル14-1、14-2……14-7の噴霧について考えたとき、あ
る時刻において着目点Pに対してノズル14-2、14-3、14
-4、14-5が対象ノズルであるとすると、斜方噴霧変換に
より求めた噴霧特性から着目点Pにおける噴霧量を各4
つのノズルについて算出し、各ノズルからの噴霧量の総
和として噴霧量を算出し、さらに時々刻々各着目点につ
いて噴霧量を算出する。
【0040】次に、打圧算出部052における処理につ
いて説明する。mを液滴平均質量、Nを時間dt中にd
Sを通過する液滴総数、N´を時間dt中にdS´を通
過する液滴総数とすると、 が成立する。
いて説明する。mを液滴平均質量、Nを時間dt中にd
Sを通過する液滴総数、N´を時間dt中にdS´を通
過する液滴総数とすると、 が成立する。
【0041】いま、kを仮想弾性係数、λを入射方向を
示す単位ベクトル、ξを仮想的な運動量の方向を示すベ
クトルとすると、 mvλ・N=kmv・ξ・N+dP ……(8) が成立する。即ち、左辺は板に対して噴霧される液滴の
総運動量で、右辺第1項は板に衝突後の液滴の総運動量
であるので、その差は液滴打圧dPとなる。
示す単位ベクトル、ξを仮想的な運動量の方向を示すベ
クトルとすると、 mvλ・N=kmv・ξ・N+dP ……(8) が成立する。即ち、左辺は板に対して噴霧される液滴の
総運動量で、右辺第1項は板に衝突後の液滴の総運動量
であるので、その差は液滴打圧dPとなる。
【0042】λ=(λ1 ,λ2 ,λ3 ,) ξ=(ξ1 、ξ2 、ξ3 ,) のときに(8)式における
板面に垂直な成分について考えると、 mv・λ3 ・N=kmvξ3 N+dP となる。
板面に垂直な成分について考えると、 mv・λ3 ・N=kmvξ3 N+dP となる。
【0043】ここで、k・ξ3 を新ためてK(v,
λ3 )と仮定すると、次のようになる。
λ3 )と仮定すると、次のようになる。
【0044】 dP=mvλ3 N−K(v,λ3 )・mvN dSに対応するλ3 は cosφ、dS′に対応するλ3 は
cosχとなるので、 dP=mvN{ cosφ−K(v、cos φ)} dP´=mvN{ cosχ−K(v、cos χ)} ……(9) 式となる。この式でmvNを消去すると、 式となる。従って、 として打圧変換式が求められる。
cosχとなるので、 dP=mvN{ cosφ−K(v、cos φ)} dP´=mvN{ cosχ−K(v、cos χ)} ……(9) 式となる。この式でmvNを消去すると、 式となる。従って、 として打圧変換式が求められる。
【0045】ここでvはノズル種類とその圧力とにより
決まるとみなせるので、ノズル種類を固定すると、Kは
vのかわりに圧力Pの関数とみなせ、従って、K(p,
cosφ) と置くことが可能である。函数K(p, cos
φ) は実験値から重回帰分析により求めることができ
る。
決まるとみなせるので、ノズル種類を固定すると、Kは
vのかわりに圧力Pの関数とみなせ、従って、K(p,
cosφ) と置くことが可能である。函数K(p, cos
φ) は実験値から重回帰分析により求めることができ
る。
【0046】しかして、時として cosχ−K (p, cos
χ) 及び cosφ−K(p, cosφ)の両方とも0に近づ
くことにより、dP´の値が正確に求まらない場合があ
り、その場合は新たに、 ここで、 FP (θ,χ,η) I+2J+2L+2 = Σ Σ Σβijl N ik(θ) N jk (φ)N lk( cosη) i=0j=0l=0 I+2J+2L+2 + Σ Σ Σγijl N ik(θ) N jk (φ)N lk( sinη) i=0j=0l=0 (N ik, N jk ,N lkはk次のBスプライン)とおき、
これでβijl ,γijl を重回帰分析で求めることとし
た。
χ) 及び cosφ−K(p, cosφ)の両方とも0に近づ
くことにより、dP´の値が正確に求まらない場合があ
り、その場合は新たに、 ここで、 FP (θ,χ,η) I+2J+2L+2 = Σ Σ Σβijl N ik(θ) N jk (φ)N lk( cosη) i=0j=0l=0 I+2J+2L+2 + Σ Σ Σγijl N ik(θ) N jk (φ)N lk( sinη) i=0j=0l=0 (N ik, N jk ,N lkはk次のBスプライン)とおき、
これでβijl ,γijl を重回帰分析で求めることとし
た。
【0047】これにより、打圧変換式は上のFP を用い
て、 と表すことができる。
て、 と表すことができる。
【0048】こうして鉛直下方噴霧と、斜方噴霧との変
換式が得られる。次に、判定した対象ノズルと斜方噴霧
変換特性とから、各着目点について液滴打圧を算出す
る。液滴打圧算出処理は、噴霧量算出の場合と同様に、
図17に示すようにノズル14-1、14-2……14-7の噴霧に
ついて考えたとき、ある時刻において着目点Pに対して
ノズル14-2、14-3、14-4、14-5が対象ノズルであるとす
ると、斜方噴霧変換により求めた噴霧特性から着目点P
における液滴打圧を各4つのノズルについて算出し、各
ノズルからの噴霧による打圧の総和として、時々刻々各
着目点について打圧を算出する。
換式が得られる。次に、判定した対象ノズルと斜方噴霧
変換特性とから、各着目点について液滴打圧を算出す
る。液滴打圧算出処理は、噴霧量算出の場合と同様に、
図17に示すようにノズル14-1、14-2……14-7の噴霧に
ついて考えたとき、ある時刻において着目点Pに対して
ノズル14-2、14-3、14-4、14-5が対象ノズルであるとす
ると、斜方噴霧変換により求めた噴霧特性から着目点P
における液滴打圧を各4つのノズルについて算出し、各
ノズルからの噴霧による打圧の総和として、時々刻々各
着目点について打圧を算出する。
【0049】次に、供給運動量算出部053の処理につ
いて説明する。前述した打圧算出処理によって得られる
打圧値は、鉛直成分のみからなっている。従ってこの値
は直接液流への運動量供給量としては採用できない。そ
こで、打圧変換式を導いた際に導入した仮想弾性係数を
導入して液流への運動量供給量を評価する。
いて説明する。前述した打圧算出処理によって得られる
打圧値は、鉛直成分のみからなっている。従ってこの値
は直接液流への運動量供給量としては採用できない。そ
こで、打圧変換式を導いた際に導入した仮想弾性係数を
導入して液流への運動量供給量を評価する。
【0050】(8)式において、mvλNは入射液滴の
もつ運動量、kmvξはdp以外の運動量、即ち液滴入
射により液流に供給される運動量、dpは板面におよぼ
される打圧値である。従って、液流への運動量供給量を
求めるにはkmvξNを求めればよいこととなる。
(8)式を成分ごとに分離して、 mvλ1 N=kmvξ1 N ……(12) mvλ2 N=kmvξ2 N ……(13) mvλ3 N=kmvξ3 N+dp ……(14) ここで(λ1 ,λ2 ,λ3 )は液滴の入射方向を表わす
単位ベクトル、(ξ1 ,ξ2 ,ξ3 )は液流の運動方向
を示す単位ベクトルである。
もつ運動量、kmvξはdp以外の運動量、即ち液滴入
射により液流に供給される運動量、dpは板面におよぼ
される打圧値である。従って、液流への運動量供給量を
求めるにはkmvξNを求めればよいこととなる。
(8)式を成分ごとに分離して、 mvλ1 N=kmvξ1 N ……(12) mvλ2 N=kmvξ2 N ……(13) mvλ3 N=kmvξ3 N+dp ……(14) ここで(λ1 ,λ2 ,λ3 )は液滴の入射方向を表わす
単位ベクトル、(ξ1 ,ξ2 ,ξ3 )は液流の運動方向
を示す単位ベクトルである。
【0051】ここでさらにK=kξ3 をおくと、(1
4)式から を得る。これを(12)、(13),(14)式に代入
すると、液流入の運動量供給量は、仮想弾性係数に相当
するKを用いて、 と表わすことが出来る。ここで、揺動補正関数F
P (θ,χ,η)を用いてKの値を求める。θ,χ,η
はそれぞれ図18(a)(側面図)、図18(b)(上
面図)に示すように、θはスプレーノズルの鉛直線に対
する揺動角、χは鉛直線に対する噴霧中心軸の角度、η
は板進行方向(x方向)に対するスプレーノズル揺動方
向の角度である。
4)式から を得る。これを(12)、(13),(14)式に代入
すると、液流入の運動量供給量は、仮想弾性係数に相当
するKを用いて、 と表わすことが出来る。ここで、揺動補正関数F
P (θ,χ,η)を用いてKの値を求める。θ,χ,η
はそれぞれ図18(a)(側面図)、図18(b)(上
面図)に示すように、θはスプレーノズルの鉛直線に対
する揺動角、χは鉛直線に対する噴霧中心軸の角度、η
は板進行方向(x方向)に対するスプレーノズル揺動方
向の角度である。
【0052】先ず、図19に示すように、着目液滴軌道
を噴霧中心軸方向にとり、ψだけ斜方にノズルを向けて
噴霧した場合の揺動補正関数と仮想弾性係数との間の関
係式から、 が得られる。(17)式は噴霧方向が鉛直方向で着目噴
射液飛行方向が噴霧中心軸方向の場合と、噴霧方向がψ
(斜方)で着目噴射液飛行方向が噴霧中心軸である場合
の補正関数である。ここでFP (ψ,0,η)はψ=0
°、5°、10°、15°というように実験で求めた値
より、最小二乗法により求める。こうしてFP (ψ,
0,η)が得られると、K(p,cos0)が分かれ
ば、FP (ψ,0,η)の値からK(p,cosψ)の
値を求めることが出来る。
を噴霧中心軸方向にとり、ψだけ斜方にノズルを向けて
噴霧した場合の揺動補正関数と仮想弾性係数との間の関
係式から、 が得られる。(17)式は噴霧方向が鉛直方向で着目噴
射液飛行方向が噴霧中心軸方向の場合と、噴霧方向がψ
(斜方)で着目噴射液飛行方向が噴霧中心軸である場合
の補正関数である。ここでFP (ψ,0,η)はψ=0
°、5°、10°、15°というように実験で求めた値
より、最小二乗法により求める。こうしてFP (ψ,
0,η)が得られると、K(p,cos0)が分かれ
ば、FP (ψ,0,η)の値からK(p,cosψ)の
値を求めることが出来る。
【0053】先ず、K(p,cos0)の値を求める。
これは、液滴が板面に垂直に入射した場合を表している
が、この場合に対する運動量供給量は、(16)式にλ
=(0,0,1)を代入して、 となる。従って、x,y方向への運動量供給は0のはず
だが、現実には液は、x,y方向にも等方的に押し出さ
れ、x,y方向への運動量供給がなされる。ここでは、
次に述べる様な単純化したモデルでこの運動量供給を評
価する。
これは、液滴が板面に垂直に入射した場合を表している
が、この場合に対する運動量供給量は、(16)式にλ
=(0,0,1)を代入して、 となる。従って、x,y方向への運動量供給は0のはず
だが、現実には液は、x,y方向にも等方的に押し出さ
れ、x,y方向への運動量供給がなされる。ここでは、
次に述べる様な単純化したモデルでこの運動量供給を評
価する。
【0054】図20は垂直方向の供給運動量の水平方向
への分配を説明する図である。図20(a)に示すよう
に、表面の高さがhの静止水面に容量dfの液71が加
えられ、その結果、図20(b)に示すように入射点の
液がdf分だけ外側へ等方的に押し出され、押し出され
た地点に前にあった液は、上方へ持ち上げられるとす
る。この時x,y方向に発生する運動量は、水平方向に
押し出された液の運動量となり、この絶対値の総和が
(18)式における第3成分に等しいとする。すなわ
ち、垂直方向の運動量がx,y平面上に等方向に単純に
分配されるとすると、押し出された液の流速をvとし
て、 πv2 h=df ……(19) となる。これよりvは、 v=(df/πh)1/2 ……(20) となり、このvを用いて液71の運動量が(18)式の
第3成分に等しいと置くと、 が得られる。これから、K(p,cos0)を求める
と、 が得られる。これを(17)式に代入して仮想弾性係数
を求めると、K(p,cosψ) これに、λ3 =cosψを代入して、 (22)式を(16)式に代入することより、運動量供
給量が全て既知量により表されたことになる。
への分配を説明する図である。図20(a)に示すよう
に、表面の高さがhの静止水面に容量dfの液71が加
えられ、その結果、図20(b)に示すように入射点の
液がdf分だけ外側へ等方的に押し出され、押し出され
た地点に前にあった液は、上方へ持ち上げられるとす
る。この時x,y方向に発生する運動量は、水平方向に
押し出された液の運動量となり、この絶対値の総和が
(18)式における第3成分に等しいとする。すなわ
ち、垂直方向の運動量がx,y平面上に等方向に単純に
分配されるとすると、押し出された液の流速をvとし
て、 πv2 h=df ……(19) となる。これよりvは、 v=(df/πh)1/2 ……(20) となり、このvを用いて液71の運動量が(18)式の
第3成分に等しいと置くと、 が得られる。これから、K(p,cos0)を求める
と、 が得られる。これを(17)式に代入して仮想弾性係数
を求めると、K(p,cosψ) これに、λ3 =cosψを代入して、 (22)式を(16)式に代入することより、運動量供
給量が全て既知量により表されたことになる。
【0055】次に、液流算出部054の処理について説
明する。ところで、(16)式は第3成分(z軸方向に
跳ね返った分)を含んでいるのでこれをx,y方向へ分
配してやる必要がある。そこで、図21に示すようにこ
れを単純化した直交メッシュに等分配する。
明する。ところで、(16)式は第3成分(z軸方向に
跳ね返った分)を含んでいるのでこれをx,y方向へ分
配してやる必要がある。そこで、図21に示すようにこ
れを単純化した直交メッシュに等分配する。
【0056】まず、流量についての収支を図21の(x
i ,yj)を中心とするコントロールボリューム(以下
CV)に対して考察する。図21において、〜はC
Vの境界を示している。このCVにおける液の流入/流
出は、以下の2種に分類出来る。
i ,yj)を中心とするコントロールボリューム(以下
CV)に対して考察する。図21において、〜はC
Vの境界を示している。このCVにおける液の流入/流
出は、以下の2種に分類出来る。
【0057】(イ)スプレー噴霧による液の補給 (ロ)CV境界からの液の流出/流入 以下において、次の記号を使用する。
【0058】f (x,y,t)……単位時間、単位面
積当たりのスプレー噴霧量 vx (x,y,t)……板面上のx方向平均流速 vy (x,y,t)……板面上のy方向平均流速 h (x,y,t)……液面高さを表す関数 px (x,y,t)……スプレー噴霧により供給される
単位時間、単位面積当たりのx方向運動量 py (x,y,t)……スプレー噴霧により供給される
単位時間、単位面積当たりのy方向運動量 収支式は、次の様になる。
積当たりのスプレー噴霧量 vx (x,y,t)……板面上のx方向平均流速 vy (x,y,t)……板面上のy方向平均流速 h (x,y,t)……液面高さを表す関数 px (x,y,t)……スプレー噴霧により供給される
単位時間、単位面積当たりのx方向運動量 py (x,y,t)……スプレー噴霧により供給される
単位時間、単位面積当たりのy方向運動量 収支式は、次の様になる。
【0059】 同様に運動量に関しても収支式をとる。ただし、ここで
は、液面の高さの差により生じる液流を生じさせる加速
度は、液面の高さの差に比較するとし、CVの境界面上
での粘性により生じる面積力及び重力は、F=(Fx,
Fy)としてまとめるものとする。ρを液密度、kを液
面の高さの差により生じる加速度の比例係数とすると、
収支式は、 y方向運動量についての収支式も同様にして導くことが
できる。
は、液面の高さの差により生じる液流を生じさせる加速
度は、液面の高さの差に比較するとし、CVの境界面上
での粘性により生じる面積力及び重力は、F=(Fx,
Fy)としてまとめるものとする。ρを液密度、kを液
面の高さの差により生じる加速度の比例係数とすると、
収支式は、 y方向運動量についての収支式も同様にして導くことが
できる。
【0060】これらの収支式をもとに、整理し、ΔxΔ
yΔtで辺々を割って極限をとることにより、基礎方程
式 ∂h/∂t=f−∂(vx h)/∂x−∂(vy h)/∂y ……(25) ρ∂(vx h)/∂t=px −ρ∂(vx 2 h)/∂x −ρ∂(vx vy h)/∂y+k∂h/∂t+Fx ……(26) ρ∂(vy h)/∂t=py −ρ∂(vy 2 h)/∂x −ρ∂(vx vy h)/∂y+k∂h/∂y+Fy ……(27) が得られる。
yΔtで辺々を割って極限をとることにより、基礎方程
式 ∂h/∂t=f−∂(vx h)/∂x−∂(vy h)/∂y ……(25) ρ∂(vx h)/∂t=px −ρ∂(vx 2 h)/∂x −ρ∂(vx vy h)/∂y+k∂h/∂t+Fx ……(26) ρ∂(vy h)/∂t=py −ρ∂(vy 2 h)/∂x −ρ∂(vx vy h)/∂y+k∂h/∂y+Fy ……(27) が得られる。
【0061】これらの方程式は、離散化して有限差分法
により解くことが可能である。この時図21のように直
交メッシュを用いると、メッシュ間隔と等しい振動が発
生する。この振動を押さえるには、図22のように流速
と液厚みのメッシュをずらしたメッシュ系を用いればよ
い。図22において○は流速、運動量、打圧のメッシュ
であり、●は液厚、噴霧量のメッシュで、図22(a)
は着目点[i,2j−1]、図22(b)は着目点が
[i,2j]である。このメッシュ系を用いた離散を、
時間進行に対して予測子修正子法を用い、メッシュ間の
値は平均近似で行って解くことができる。そして、ノズ
ルを疑似格子状、千鳥状に配置し、振角7、振速50、
ノズル端圧力3kg/cm2 のときの液流を求めたとこ
ろほぼ良好な結果が得られた。
により解くことが可能である。この時図21のように直
交メッシュを用いると、メッシュ間隔と等しい振動が発
生する。この振動を押さえるには、図22のように流速
と液厚みのメッシュをずらしたメッシュ系を用いればよ
い。図22において○は流速、運動量、打圧のメッシュ
であり、●は液厚、噴霧量のメッシュで、図22(a)
は着目点[i,2j−1]、図22(b)は着目点が
[i,2j]である。このメッシュ系を用いた離散を、
時間進行に対して予測子修正子法を用い、メッシュ間の
値は平均近似で行って解くことができる。そして、ノズ
ルを疑似格子状、千鳥状に配置し、振角7、振速50、
ノズル端圧力3kg/cm2 のときの液流を求めたとこ
ろほぼ良好な結果が得られた。
【0062】出力処理手段06は、各着目点ごとに求め
られた液流のデータを画像化して出力するものであり、
例えば、液厚を16階調の濃度を持つ画像データとして
表現し、また液流を矢印表示で表現するようにする。こ
の場合、白黒の階調表現としても良く、あるいはカラー
画像の階調表現としてもよい。このように、画像処理さ
れたデータはCRT等の出力装置09より表示され、あ
るいは昇華転写等のプリンタによりプリントアウトする
ことにより、板上の液流を一目で知ることが可能とな
る。
られた液流のデータを画像化して出力するものであり、
例えば、液厚を16階調の濃度を持つ画像データとして
表現し、また液流を矢印表示で表現するようにする。こ
の場合、白黒の階調表現としても良く、あるいはカラー
画像の階調表現としてもよい。このように、画像処理さ
れたデータはCRT等の出力装置09より表示され、あ
るいは昇華転写等のプリンタによりプリントアウトする
ことにより、板上の液流を一目で知ることが可能とな
る。
【0063】なお、本発明のシミュレーション方式は図
2に示すように、液流算出処理手段05の各処理部を構
成するプログラムの各モジュールは、外部記憶装置01
1からCPU07に読み込まれ、また噴霧量ノズル分布
データ、打圧ノズル分布データ、ラインスペックデータ
は主メモリ08に読み込まれて前述したような処理を行
い、必要なデータは適宜入力装置010で入力されると
ともに、処理結果は出力装置09より画像化、或いはプ
リントアウトされるようになっている。
2に示すように、液流算出処理手段05の各処理部を構
成するプログラムの各モジュールは、外部記憶装置01
1からCPU07に読み込まれ、また噴霧量ノズル分布
データ、打圧ノズル分布データ、ラインスペックデータ
は主メモリ08に読み込まれて前述したような処理を行
い、必要なデータは適宜入力装置010で入力されると
ともに、処理結果は出力装置09より画像化、或いはプ
リントアウトされるようになっている。
【0064】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、液滴1つ
1つは扱わず、単位時間当たりに単位面積当たりに供給
される噴霧量とx,y2次元方向の運動量という平均化
された量を扱い、同時に液面の高さも計算することによ
り、2次元流速ベクトル及び液の厚みが満たすべき方程
式を決定し、メッシュ数を減らし、現在の計算機の水準
で計算可能となる。
1つは扱わず、単位時間当たりに単位面積当たりに供給
される噴霧量とx,y2次元方向の運動量という平均化
された量を扱い、同時に液面の高さも計算することによ
り、2次元流速ベクトル及び液の厚みが満たすべき方程
式を決定し、メッシュ数を減らし、現在の計算機の水準
で計算可能となる。
【図1】 シミレーション方式の全体構成を示す図であ
る。
る。
【図2】 シミレーション方式のハードウエア構成を示
す図である。
す図である。
【図3】 エッチング処理装置の概略図である。
【図4】 バンク揺動系を示す図である。
【図5】 データ構成を示す図である。
【図6】 揺動解析の説明図である。
【図7】 スプレー実験データを求める方法を説明する
ための図である。
ための図である。
【図8】 補間処理を説明するための図である。
【図9】 高さに関する補間処理方法を説明するための
図である。
図である。
【図10】 圧力に対する補間処理方法を説明するため
の図である。
の図である。
【図11】 対象ノズル判定処理を説明するための図で
ある。
ある。
【図12】 対象ノズル判定処理を説明するための図で
ある。
ある。
【図13】 対象ノズル判定処理を説明するための図で
ある。
ある。
【図14】 斜方噴霧変換を説明するための図である。
【図15】 斜方噴霧変換を説明するための図である。
【図16】 着目点における噴霧量/打圧値の算出を説
明する図である。
明する図である。
【図17】 着目点における噴霧量/打圧値の算出を説
明する図である。
明する図である。
【図18】 噴霧時の側面図及び上面図である。
【図19】 仮想弾性係数の算出方法を説明する図であ
る。
る。
【図20】 垂直方向の供給運動量の水平方向への分配
を説明する図である。
を説明する図である。
【図21】 直交メッシュを示す図である。
【図22】 振動を押さえる直交メッシュの設定方法を
示す図である。
示す図である。
01…噴霧量ノズル分布データ、02…打圧ノズル分布
データ、03…ラインスペックデータ、04…スプレー
実験データ、05…液流算出処理手段、051…噴霧量
算出部、052…打圧算出部、053…供給運動量算出
部、054…液流算出部、055…ノズル先端軌道算出
部、056…補間処理部、057…対象ノズル判定処理
部、058…斜方噴霧変換処理部、06…出力手段、0
7…CPU、08…主メモリ、09…出力装置、010
…入力装置、011…外部記憶装置。
データ、03…ラインスペックデータ、04…スプレー
実験データ、05…液流算出処理手段、051…噴霧量
算出部、052…打圧算出部、053…供給運動量算出
部、054…液流算出部、055…ノズル先端軌道算出
部、056…補間処理部、057…対象ノズル判定処理
部、058…斜方噴霧変換処理部、06…出力手段、0
7…CPU、08…主メモリ、09…出力装置、010
…入力装置、011…外部記憶装置。
Claims (2)
- 【請求項1】 エッチングチャンバを通して被エッチン
グ処理板を搬送し、揺動バンクに取付けられた複数のノ
ズルよりエッチング液を噴霧するエッチング処理におけ
る被エッチング処理板上でのエッチング液の液流を計算
機によるシミュレーションで求めるエッチング液流シミ
ュレーション方式であって、ラインスペックデータ、エ
ッチング液噴霧量分布データ、エッチング液打圧分布デ
ータを参照して液流を算出する液流算出処理手段と、算
出結果を出力する出力処理手段とを備え、前記液流算出
処理手段は、被エッチング処理板上の着目点が噴霧エリ
アに入る対象ノズルを判定する対象ノズル判定処理部
と、噴霧ノズルの先端軌道を求めるノズル先端軌道算出
処理部と、エッチング液噴霧量分布データから、ノズル
高さ、ノズル圧力の補間をするとともに、噴霧量分布、
打圧分布を連続化する補間処理部と、算出したノズル先
端軌道、補間処理した噴霧量分布、打圧分布から、鉛直
方向噴霧量及び打圧分布特性より斜方噴霧量及び打圧分
布特性を算出する斜方噴霧変換処理部と、鉛直方向噴霧
量分布特性及び斜方噴霧量分布特性より、被エッチング
処理板上各点での噴霧量を算出する噴霧量算出部と、鉛
直方向噴霧打圧分布特性及び斜方噴霧打圧分布特性よ
り、被エッチング処理板上各点での打圧を算出する打圧
算出部と、噴霧量算出部、打圧算出部の算出結果に基づ
き被エッチング処理板上の供給運動量を算出する供給運
動量算出部と、供給運動量算出結果より液流を算出する
液流算出部とからなることを特徴とするエッチング液流
シミュレーション方式。 - 【請求項2】 前記液流算出部は、被エッチング処理板
上の2次元流速値と液の厚みを算出することを特徴とす
る請求項1記載のエッチング液流シミュレーション方
式。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22038791A JP3034350B2 (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | エッチング液流シミュレーション方式 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22038791A JP3034350B2 (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | エッチング液流シミュレーション方式 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0559576A true JPH0559576A (ja) | 1993-03-09 |
JP3034350B2 JP3034350B2 (ja) | 2000-04-17 |
Family
ID=16750327
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22038791A Expired - Fee Related JP3034350B2 (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | エッチング液流シミュレーション方式 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3034350B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006265641A (ja) * | 2005-03-24 | 2006-10-05 | Furukawa Electric Co Ltd:The | エッチング・シミュレーション方法及びエッチング・シミュレーション装置 |
CN103014707A (zh) * | 2012-12-14 | 2013-04-03 | 京东方科技集团股份有限公司 | 刻蚀设备中的摆动装置和刻蚀设备 |
-
1991
- 1991-08-30 JP JP22038791A patent/JP3034350B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006265641A (ja) * | 2005-03-24 | 2006-10-05 | Furukawa Electric Co Ltd:The | エッチング・シミュレーション方法及びエッチング・シミュレーション装置 |
JP4570494B2 (ja) * | 2005-03-24 | 2010-10-27 | 古河電気工業株式会社 | エッチング・シミュレーション方法及びエッチング・シミュレーション装置 |
CN103014707A (zh) * | 2012-12-14 | 2013-04-03 | 京东方科技集团股份有限公司 | 刻蚀设备中的摆动装置和刻蚀设备 |
CN103014707B (zh) * | 2012-12-14 | 2014-11-12 | 京东方科技集团股份有限公司 | 刻蚀设备中的摆动装置和刻蚀设备 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3034350B2 (ja) | 2000-04-17 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |