JPH0558190A - エンジンから補機への動力伝達装置 - Google Patents
エンジンから補機への動力伝達装置Info
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- JPH0558190A JPH0558190A JP24234391A JP24234391A JPH0558190A JP H0558190 A JPH0558190 A JP H0558190A JP 24234391 A JP24234391 A JP 24234391A JP 24234391 A JP24234391 A JP 24234391A JP H0558190 A JPH0558190 A JP H0558190A
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- JP
- Japan
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- engine
- conductor plate
- magnet
- output shaft
- yoke
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- Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 エンジン回転の高低にかかわらず、エンジン
からの動力をオルターネータ等の補機に必要な量だけ過
不足なく取出して、出力軸に伝達できる動力伝達装置を
得る。 【構成】 エンジンが高回転の場合には、ヨーク(10)
を、導体板(8)から離れる方向に移動させると、磁石(2
5)によって導体板(8)に誘起される渦電流が少なくな
り、導体板(8)のつれ回り力が小となるので、出力軸
(4)への動力の伝達が制限される。エンジンが低回転の
場合には、逆にヨーク(10)を導体板(8)に近ずけると、
渦電流の誘起が大きくなり、導体板(8)のつれ回り力が
大となるので、エンジンの回転力に近い回転動力を伝達
できる。したがって、補機に必要な動力を、エンジン回
転の高低にかかわらず、エンジンから過不足なく取出す
ことができる。
からの動力をオルターネータ等の補機に必要な量だけ過
不足なく取出して、出力軸に伝達できる動力伝達装置を
得る。 【構成】 エンジンが高回転の場合には、ヨーク(10)
を、導体板(8)から離れる方向に移動させると、磁石(2
5)によって導体板(8)に誘起される渦電流が少なくな
り、導体板(8)のつれ回り力が小となるので、出力軸
(4)への動力の伝達が制限される。エンジンが低回転の
場合には、逆にヨーク(10)を導体板(8)に近ずけると、
渦電流の誘起が大きくなり、導体板(8)のつれ回り力が
大となるので、エンジンの回転力に近い回転動力を伝達
できる。したがって、補機に必要な動力を、エンジン回
転の高低にかかわらず、エンジンから過不足なく取出す
ことができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、渦電流継手を利用し
た、例えば自動車エンジンに備えられたオルターネー
タ、コンプレッサ等の補機に、エンジンからの動力を調
整して伝達するようにした動力伝達装置に関するもので
ある。
た、例えば自動車エンジンに備えられたオルターネー
タ、コンプレッサ等の補機に、エンジンからの動力を調
整して伝達するようにした動力伝達装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車のエンジンの回転力を利
用し、走行中に他の電装品に電力を供給するとともに、
余剰電力をバッテリーに充電するオルターネータ(交流
発電機)は、励磁されたローターコイルに直結されたプ
ーリーが、Vベルトを介して、エンジンの回転力により
回転させられることにより、ステーターコイルに交流電
力を発生させるものである。
用し、走行中に他の電装品に電力を供給するとともに、
余剰電力をバッテリーに充電するオルターネータ(交流
発電機)は、励磁されたローターコイルに直結されたプ
ーリーが、Vベルトを介して、エンジンの回転力により
回転させられることにより、ステーターコイルに交流電
力を発生させるものである。
【0003】この交流電力は整流器によって直流に整流
された後に、他の電装品に供給されるようになってい
る。電力を供給する能力はエンジンの使用状態とは直接
な関係はなく、その供給先の電装品が要求する電力の要
否によって決定される。
された後に、他の電装品に供給されるようになってい
る。電力を供給する能力はエンジンの使用状態とは直接
な関係はなく、その供給先の電装品が要求する電力の要
否によって決定される。
【0004】したがって、エンジンの低回転時において
も、オルターネータの機能が充分に発揮されるべく調整
されている。
も、オルターネータの機能が充分に発揮されるべく調整
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エンジ
ンが低回転であっても、オルターネータの機能を充分に
発揮できるようにすると、エンジンの高回転状態が続く
場合には、オルターネータが過剰に作動させられてしま
い、さらにこの高回転に耐えるべくオルターネータ本体
を必要以上に強靱にする必要がある。
ンが低回転であっても、オルターネータの機能を充分に
発揮できるようにすると、エンジンの高回転状態が続く
場合には、オルターネータが過剰に作動させられてしま
い、さらにこの高回転に耐えるべくオルターネータ本体
を必要以上に強靱にする必要がある。
【0006】上記問題点を除くためにエンジンの高回転
状態でのオルターネータの作動を電磁クラッチにより断
続制御を行ったり、オルターネータの容量を可変にする
という試みがなされているが構造が複雑となる。
状態でのオルターネータの作動を電磁クラッチにより断
続制御を行ったり、オルターネータの容量を可変にする
という試みがなされているが構造が複雑となる。
【0007】さらに従来より可変速機構を採用すること
も検討されているが、機構自体がスペースを必要とする
ため、収容性に問題があり、またコストも高価となって
しまう等の問題点を有していた。これらの問題点は、オ
ルターネータだけに限らず、コンプレッサその他のエン
ジンにより駆動される補機全体に共通するものである。
も検討されているが、機構自体がスペースを必要とする
ため、収容性に問題があり、またコストも高価となって
しまう等の問題点を有していた。これらの問題点は、オ
ルターネータだけに限らず、コンプレッサその他のエン
ジンにより駆動される補機全体に共通するものである。
【0008】本発明は、上記問題点を解消するためにな
されたもので、エンジンが高回転の場合に、オルターネ
ータ等の補機が過剰に作動させられることがないよう
に、すなわち、エンジン回転の高低にかかわらずエンジ
ン動力を調整して補機に伝達でき、しかも、取付けスペ
ースを必要としない動力伝達装置を提供することを目的
とするものである。
されたもので、エンジンが高回転の場合に、オルターネ
ータ等の補機が過剰に作動させられることがないよう
に、すなわち、エンジン回転の高低にかかわらずエンジ
ン動力を調整して補機に伝達でき、しかも、取付けスペ
ースを必要としない動力伝達装置を提供することを目的
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、自動車エンジンに備えられたオルターネ
ータ等の補機に、エンジンからの動力を調整して伝達す
るようにしたエンジンから補機への動力伝達装置であっ
て、エンジンの駆動力によって回転する回転体と、該回
転体と同軸に配設され、補機の入力軸に連係された出力
軸とのいずれか一方に磁石を、また他方に、前記磁石と
近接して対向することにより、該磁石の回転により誘起
される渦電流によってつれ回される導体板を、それぞれ
回転体及び出力軸に対して相対回転不能に設けることに
より、前記磁石及び導体板のいずれか一方を他方から離
れる方向に相対的に移動させる移動手段を設けたことを
特徴としている。
め、本発明は、自動車エンジンに備えられたオルターネ
ータ等の補機に、エンジンからの動力を調整して伝達す
るようにしたエンジンから補機への動力伝達装置であっ
て、エンジンの駆動力によって回転する回転体と、該回
転体と同軸に配設され、補機の入力軸に連係された出力
軸とのいずれか一方に磁石を、また他方に、前記磁石と
近接して対向することにより、該磁石の回転により誘起
される渦電流によってつれ回される導体板を、それぞれ
回転体及び出力軸に対して相対回転不能に設けることに
より、前記磁石及び導体板のいずれか一方を他方から離
れる方向に相対的に移動させる移動手段を設けたことを
特徴としている。
【0010】また、自動車エンジンに備えられたオルタ
ーネータ等の補機に、エンジンからの動力を調整して伝
達するようにしたエンジンから補機への動力伝達装置で
あって、エンジンの駆動力によって回転する回転体と、
該回転体と同軸に配設され、補機の入力軸に連係された
出力軸とのいずれか一方に磁石を、また他方に、前記磁
石と近接して対向することにより、該磁石の回転により
誘起される渦電流によってつれ回される導体板を、それ
ぞれ回転体及び出力軸に対して相対回転不能に設けると
ともに、前記導体板における磁石と反対側の面に対向す
るように磁性体のヨークを配設し、前記磁石、導体板及
びヨークのうちいずれか1又は2の部材を、残りの部材
から離れる方向に移動させる移動手段を設けたことを特
徴とするものである。
ーネータ等の補機に、エンジンからの動力を調整して伝
達するようにしたエンジンから補機への動力伝達装置で
あって、エンジンの駆動力によって回転する回転体と、
該回転体と同軸に配設され、補機の入力軸に連係された
出力軸とのいずれか一方に磁石を、また他方に、前記磁
石と近接して対向することにより、該磁石の回転により
誘起される渦電流によってつれ回される導体板を、それ
ぞれ回転体及び出力軸に対して相対回転不能に設けると
ともに、前記導体板における磁石と反対側の面に対向す
るように磁性体のヨークを配設し、前記磁石、導体板及
びヨークのうちいずれか1又は2の部材を、残りの部材
から離れる方向に移動させる移動手段を設けたことを特
徴とするものである。
【0011】
【作用】エンジンが高回転の場合には、導体板に対して
渦電流の誘起が少なくなるように磁性体と磁石とが互い
に遠ざかるように移動させると、導体板のつれ回り力が
小となるので、出力軸への動力の伝達が抑制される。
渦電流の誘起が少なくなるように磁性体と磁石とが互い
に遠ざかるように移動させると、導体板のつれ回り力が
小となるので、出力軸への動力の伝達が抑制される。
【0012】エンジンが低回転の場合には、逆に導体板
に対して渦電流の誘起が大きくなるように、すなわち導
体板と磁石とが互いに近ずくように移動させると、導体
板のつれ回り力が大となるので、エンジンの回転に近い
回転動力を出力軸へ伝達することが可能となる。したが
って、エンジンの回転数と補機に必要な駆動力とに基づ
いて移動手段を制御し、導体板と磁石とを遠近移動させ
ることにより、導体板のつれまわり力を調整し、補機に
必要な駆動力を過不足なくエンジンの回転力から取出す
ことができる。
に対して渦電流の誘起が大きくなるように、すなわち導
体板と磁石とが互いに近ずくように移動させると、導体
板のつれ回り力が大となるので、エンジンの回転に近い
回転動力を出力軸へ伝達することが可能となる。したが
って、エンジンの回転数と補機に必要な駆動力とに基づ
いて移動手段を制御し、導体板と磁石とを遠近移動させ
ることにより、導体板のつれまわり力を調整し、補機に
必要な駆動力を過不足なくエンジンの回転力から取出す
ことができる。
【0013】ヨークを設けた場合には、磁石と導体板と
ヨークとのいずれか1又は2の部材を残りの部材に対し
て遠近移動させることにより、上記の場合と同様の作用
が生じる。
ヨークとのいずれか1又は2の部材を残りの部材に対し
て遠近移動させることにより、上記の場合と同様の作用
が生じる。
【0014】
【実施例】次に、本発明の第1実施例を、図1を参照し
て説明する。図1中、(1)は動力伝達装置を示してい
る。エンジンのボディ等の固定体(2)には、図示しない
オルターネータ等の補機の入力軸に動力を伝達する出力
軸(4)が、ボールベアリング(3)をもって回転自在に枢
支されている。
て説明する。図1中、(1)は動力伝達装置を示してい
る。エンジンのボディ等の固定体(2)には、図示しない
オルターネータ等の補機の入力軸に動力を伝達する出力
軸(4)が、ボールベアリング(3)をもって回転自在に枢
支されている。
【0015】出力軸(4)の基部には、円板状のフランジ
(5)が一体に成形され、このフランジ(5)の出力軸(4)
と反対側の面には、円筒部材(6)がボルト(7)により固
着され、この円筒部材(6)には後述する磁石によって誘
起される渦電流により、磁石につれ回される円筒状の導
体板(8)が一体に設けられている。
(5)が一体に成形され、このフランジ(5)の出力軸(4)
と反対側の面には、円筒部材(6)がボルト(7)により固
着され、この円筒部材(6)には後述する磁石によって誘
起される渦電流により、磁石につれ回される円筒状の導
体板(8)が一体に設けられている。
【0016】前記導体板(8)の内側には、導体板(8)と
同軸をなして固定体(2)から突出する案内筒部(9)に摺
動自在に外嵌された磁性体のヨーク(10)が、導体板(8)
とわずかな間隔を有して配設されている。
同軸をなして固定体(2)から突出する案内筒部(9)に摺
動自在に外嵌された磁性体のヨーク(10)が、導体板(8)
とわずかな間隔を有して配設されている。
【0017】このヨーク(10)には、連結部(10a)を介し
て円筒状のラック(11)が連設されている。固定体(2)
には、移動手段におけるモータ(13)がボルト(12)によっ
て固定されている。移動手段は、上記モータ(13)と、こ
のモータ(13)の軸部に固嵌されたベベルギア(14)と、こ
のベベルギア(14)に噛合するベベルギア(15)、およびベ
ベルギア(15)と同軸に固着されたピニオン(16)とから構
成されている。
て円筒状のラック(11)が連設されている。固定体(2)
には、移動手段におけるモータ(13)がボルト(12)によっ
て固定されている。移動手段は、上記モータ(13)と、こ
のモータ(13)の軸部に固嵌されたベベルギア(14)と、こ
のベベルギア(14)に噛合するベベルギア(15)、およびベ
ベルギア(15)と同軸に固着されたピニオン(16)とから構
成されている。
【0018】ピニオン(16)と噛合する前記ラック(11)
が、矢示のように出力軸(4)の軸線方向に移動自在とな
っている。(17)は、ヨーク(10)の移動のための切欠きで
ある。
が、矢示のように出力軸(4)の軸線方向に移動自在とな
っている。(17)は、ヨーク(10)の移動のための切欠きで
ある。
【0019】(18)は円筒部材であって、この円筒部材(1
8)は、他の円筒部材(6)内に同軸として、かつボールベ
アリング(19)をもって相対回転自在に嵌合されている。
ボールベアリング(19)は、環状のワッシャー(20)によ
り、前記両円筒部材(6)(18)より抜け止めされている。
8)は、他の円筒部材(6)内に同軸として、かつボールベ
アリング(19)をもって相対回転自在に嵌合されている。
ボールベアリング(19)は、環状のワッシャー(20)によ
り、前記両円筒部材(6)(18)より抜け止めされている。
【0020】前記円筒部材(18)には、エンジンからの動
力が伝達されるベルト(21)が掛け回された回転体である
プーリー(22)の一側端に連設されたドーナッツ状の支持
部材(23)が、その中央でボルト(24)によって固定されて
いる。
力が伝達されるベルト(21)が掛け回された回転体である
プーリー(22)の一側端に連設されたドーナッツ状の支持
部材(23)が、その中央でボルト(24)によって固定されて
いる。
【0021】プーリー(22)の内側には、前記導体板(8)
とわずかな間隔を有して対向するように、永久磁石(25)
が固着されている。
とわずかな間隔を有して対向するように、永久磁石(25)
が固着されている。
【0022】次に第1実施例の作用について説明する。
図1は、エンジンの低回転のときの状態を示している。
すなわち、モータ(13)の作動によって、ヨーク(10)が、
出力軸(4)と反対方向に案内筒部(9)上を摺動し、導体
板(8)の内側に対向するように位置している。
図1は、エンジンの低回転のときの状態を示している。
すなわち、モータ(13)の作動によって、ヨーク(10)が、
出力軸(4)と反対方向に案内筒部(9)上を摺動し、導体
板(8)の内側に対向するように位置している。
【0023】この状態においてプーリー(22)が回転し、
磁石(25)が回転すると、ヨーク(10)が導体板(8)に対向
して位置されているので、導体板(8)に対して渦電流の
誘起が大となり、したがって導体板(8)のつれ回り力が
大となるので、エンジンの低回転時の回転力がほぼその
まま、円筒部材(18)、フランジ(5)を介して出力軸(4)
に伝達される。
磁石(25)が回転すると、ヨーク(10)が導体板(8)に対向
して位置されているので、導体板(8)に対して渦電流の
誘起が大となり、したがって導体板(8)のつれ回り力が
大となるので、エンジンの低回転時の回転力がほぼその
まま、円筒部材(18)、フランジ(5)を介して出力軸(4)
に伝達される。
【0024】逆にエンジンが高回転の場合には、図示し
ない制御手段によってモータ(13)を作動させ、ヨーク(1
0)を磁石(25)から離れる方向、すなわち図中右方へ移動
させると、徐々に渦電流の誘起が小となる。すなわち磁
石(25)からの導体板(8)を通過する磁束密度が変化して
小となるので導体板(8)のつれ回り力も小となる。
ない制御手段によってモータ(13)を作動させ、ヨーク(1
0)を磁石(25)から離れる方向、すなわち図中右方へ移動
させると、徐々に渦電流の誘起が小となる。すなわち磁
石(25)からの導体板(8)を通過する磁束密度が変化して
小となるので導体板(8)のつれ回り力も小となる。
【0025】さらに、ヨーク(10)が導体板(8)から完全
に離れると、導体板(8)はヨーク(10)の影響を全く受け
なくなり、磁石(25)による導体板(8)のつれ回り力は最
小となる。
に離れると、導体板(8)はヨーク(10)の影響を全く受け
なくなり、磁石(25)による導体板(8)のつれ回り力は最
小となる。
【0026】したがって、オルターネータ等の補機はエ
ンジンが高回転であっても、過剰に作動させられること
がなくなる。すなわち、エンジンの回転の高低によって
ヨーク(10)を移動させるようにすれば、エンジンからの
動力を調整して出力軸(4)から補機の入力軸への伝達を
得る。また、構造が簡単で小型化が可能であるので、従
来と同様のプーリー(22)と出力軸(4)との間に動力伝達
装置(1)全体を収納することができ、特別の取付スペー
スを必要としない。
ンジンが高回転であっても、過剰に作動させられること
がなくなる。すなわち、エンジンの回転の高低によって
ヨーク(10)を移動させるようにすれば、エンジンからの
動力を調整して出力軸(4)から補機の入力軸への伝達を
得る。また、構造が簡単で小型化が可能であるので、従
来と同様のプーリー(22)と出力軸(4)との間に動力伝達
装置(1)全体を収納することができ、特別の取付スペー
スを必要としない。
【0027】次に本発明の第2実施例を、図2を参照し
て説明する。なお第1実施例と同一の部材には同一の符
号を付して詳細な説明は省略する。この第2実施例は、
ヨーク(10)、導体板(8)、及び磁石(25)の取付構造が第
1実施例に示すものと異なっている。
て説明する。なお第1実施例と同一の部材には同一の符
号を付して詳細な説明は省略する。この第2実施例は、
ヨーク(10)、導体板(8)、及び磁石(25)の取付構造が第
1実施例に示すものと異なっている。
【0028】すなわち、モータ(13)の作動によって、ヨ
ーク(10)を固定体(2)から突出するスリーブ(9)の外周
面に沿って、出力軸(4)の軸線方向に摺動させ、導体板
(8)との対向距離を調整することによって、磁束密度を
変化させるようにしてある。ヨーク(10)は、ラック(11)
を形成した筒状部分の一端に、内向きフランジ状の円板
部(10b)を形成したものとし、円板部(10b)を、回転体で
あるプーリー(22)に固着した円柱状の導体板(8)に対向
させてある。
ーク(10)を固定体(2)から突出するスリーブ(9)の外周
面に沿って、出力軸(4)の軸線方向に摺動させ、導体板
(8)との対向距離を調整することによって、磁束密度を
変化させるようにしてある。ヨーク(10)は、ラック(11)
を形成した筒状部分の一端に、内向きフランジ状の円板
部(10b)を形成したものとし、円板部(10b)を、回転体で
あるプーリー(22)に固着した円柱状の導体板(8)に対向
させてある。
【0029】導体板(8)の左方には、ドーナッツ状の磁
石(25)を、導体板(8)とわずかの間隙を隔てて対向する
ように保持する円板状の保持ディスク(27)が配設され、
保持ディスク(27)は、その中央に連設された筒部材(26)
を、ワッシャ(29)とボルト(28)をもって出力軸(4)の端
部にで締付けることにより、出力軸(4)に固着されてい
る。
石(25)を、導体板(8)とわずかの間隙を隔てて対向する
ように保持する円板状の保持ディスク(27)が配設され、
保持ディスク(27)は、その中央に連設された筒部材(26)
を、ワッシャ(29)とボルト(28)をもって出力軸(4)の端
部にで締付けることにより、出力軸(4)に固着されてい
る。
【0030】次に、第2実施例の作用につき説明する。
エンジンが最も低い回転の場合には、図示しない制御手
段によって、モータ(13)を作動させ、ヨーク(10)を左方
へ移動させることによって、図2に示すように、ヨーク
(10)の円板部(10b)が導体板(8)に近接して対向する状
態となる。このときは、磁石(25)と導体板(8)との間で
の渦電流の誘起が大となるので、この導体板(8)の回転
に対して磁石(25)を備えた保持ディスク(27)のつれ回り
力も大となる。
エンジンが最も低い回転の場合には、図示しない制御手
段によって、モータ(13)を作動させ、ヨーク(10)を左方
へ移動させることによって、図2に示すように、ヨーク
(10)の円板部(10b)が導体板(8)に近接して対向する状
態となる。このときは、磁石(25)と導体板(8)との間で
の渦電流の誘起が大となるので、この導体板(8)の回転
に対して磁石(25)を備えた保持ディスク(27)のつれ回り
力も大となる。
【0031】図2に示す状態においては、エンジンの低
回転時の回転力がほぼそのまま筒部材(26)を介して出力
軸(4)に伝達される。またエンジンが高回転になるにつ
れてヨーク(8)を図中右方へ移動させ、ヨーク(8)の円
柱部(10b)と対向距離を大きくすれば、渦電流の誘起が
小となりつれ回り力が少なくなるので、出力軸(4)に対
して過大な動力が伝達されなくなる。したがって、エン
ジンの回転数に応じて、磁石のつれ回り力を調整でき
る。また、構造が簡単なので装置(1)の取付スペースを
必要としない。
回転時の回転力がほぼそのまま筒部材(26)を介して出力
軸(4)に伝達される。またエンジンが高回転になるにつ
れてヨーク(8)を図中右方へ移動させ、ヨーク(8)の円
柱部(10b)と対向距離を大きくすれば、渦電流の誘起が
小となりつれ回り力が少なくなるので、出力軸(4)に対
して過大な動力が伝達されなくなる。したがって、エン
ジンの回転数に応じて、磁石のつれ回り力を調整でき
る。また、構造が簡単なので装置(1)の取付スペースを
必要としない。
【0032】次に図3に示す第3実施例につき説明す
る。なお、第1、第2実施例に示したものと同一の部材
には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
る。なお、第1、第2実施例に示したものと同一の部材
には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0033】この装置(1)にあっては、エンジンの駆動
力によって回転する回転体であるプーリー(22)の内側に
磁石(25)が固着されている。この磁石(25)に対向してそ
の内側には、ヨーク(10)を内側とし、導体板(8)を外側
として互いに固着した移動部材(30)が、出力軸(4)の軸
線方向に移動自在に配設されている。
力によって回転する回転体であるプーリー(22)の内側に
磁石(25)が固着されている。この磁石(25)に対向してそ
の内側には、ヨーク(10)を内側とし、導体板(8)を外側
として互いに固着した移動部材(30)が、出力軸(4)の軸
線方向に移動自在に配設されている。
【0034】導体板(8)およびヨーク(10)の一側に設け
られた各起立部(8a)(10c)によって形成される凹部(31)
内に、固定体(2)から突出する案内筒部(9)の外周面に
沿って摺動するラック(11)に設けられた内向きのフラン
ジ部(11a)の内端が嵌合している。
られた各起立部(8a)(10c)によって形成される凹部(31)
内に、固定体(2)から突出する案内筒部(9)の外周面に
沿って摺動するラック(11)に設けられた内向きのフラン
ジ部(11a)の内端が嵌合している。
【0035】ヨーク(10)の内面には、内向きフランジ状
の連結部(32)とその内端に結合された筒部(33)とが形成
されており、筒部(33)の内側とベアリング(19)の外周側
に固着された連結部材(34)の大径部(34a)とはスプライ
ン結合されている。
の連結部(32)とその内端に結合された筒部(33)とが形成
されており、筒部(33)の内側とベアリング(19)の外周側
に固着された連結部材(34)の大径部(34a)とはスプライ
ン結合されている。
【0036】連結部材(34)は、大径部(34a)と連結部(34
b)と小径部(34c)とから構成されており、小径部(34c)側
で出力軸(4)に埋設されたキー(35)により出力軸(4)に
回り止めされている。
b)と小径部(34c)とから構成されており、小径部(34c)側
で出力軸(4)に埋設されたキー(35)により出力軸(4)に
回り止めされている。
【0037】(36)はスペーサ、(37)はワッシャであっ
て、小径部(34c)はこの両部材(36)(37)間に位置してボ
ルト(28)を締付けることにより、出力軸(4)に固着され
ている。(38)は、出力軸(4)と固定体(2)との間に設け
られたベアリングである。
て、小径部(34c)はこの両部材(36)(37)間に位置してボ
ルト(28)を締付けることにより、出力軸(4)に固着され
ている。(38)は、出力軸(4)と固定体(2)との間に設け
られたベアリングである。
【0038】この第3実施例に示す動力伝達装置(1)に
あっては、エンジンの低回転時には図示しないモータを
作動させることによって、移動部材(30)を出力軸(4)の
軸線方向のうち左方に移動させ、図3に示すように磁石
(25)の下方に対向させると、磁石(25)を設けたプーリー
(22)の回転による渦電流の誘起により、導体板(8)のつ
れ回り力が大となり、このつれ回り力によるプーリー(2
2)の回転力がほぼそのまま連結部材(34)を介し、出力軸
(4)に伝達されることとなる。
あっては、エンジンの低回転時には図示しないモータを
作動させることによって、移動部材(30)を出力軸(4)の
軸線方向のうち左方に移動させ、図3に示すように磁石
(25)の下方に対向させると、磁石(25)を設けたプーリー
(22)の回転による渦電流の誘起により、導体板(8)のつ
れ回り力が大となり、このつれ回り力によるプーリー(2
2)の回転力がほぼそのまま連結部材(34)を介し、出力軸
(4)に伝達されることとなる。
【0039】また、エンジンが高回転になるにつれて移
動部材(30)を右方へ移動することによって、導体板(8)
のつれ回り力を小とすることができる。したがって、エ
ンジンの回転数に応じて移動部材(30)を移動させ、出力
軸(4)の出力を調整することができる。さらに構造が簡
単で小型化が可能であるので、取付けスペースを必要と
しない。
動部材(30)を右方へ移動することによって、導体板(8)
のつれ回り力を小とすることができる。したがって、エ
ンジンの回転数に応じて移動部材(30)を移動させ、出力
軸(4)の出力を調整することができる。さらに構造が簡
単で小型化が可能であるので、取付けスペースを必要と
しない。
【0040】
【発明の効果】本発明は次の効果を奏する。 (a) エンジンの回転数に応じて導体板のつれ回り力を広
範囲に調整することができ、出力軸へ過不足なく回転力
を伝達できる。 (b) 動力伝達装置の構造が簡単で、小型化が図れ、従来
のものと同様のプーリーと出力軸との間に収容できるの
で特別な取付けスペースを必要としない。 (c) 構造が簡単なので装置が安価に製造できる。 (d) 磁気継手を利用しているので、機械的なエネルギー
ロスが少ない。
範囲に調整することができ、出力軸へ過不足なく回転力
を伝達できる。 (b) 動力伝達装置の構造が簡単で、小型化が図れ、従来
のものと同様のプーリーと出力軸との間に収容できるの
で特別な取付けスペースを必要としない。 (c) 構造が簡単なので装置が安価に製造できる。 (d) 磁気継手を利用しているので、機械的なエネルギー
ロスが少ない。
【図1】本発明の第1実施例の縦断側面図である。
【図2】同じく第2実施例の縦断側面図である。
【図3】同じく第3実施例の部分縦断側面図である。
(1)動力伝達装置 (2)固定体 (3)ボールベアリング (4)出力軸 (5)フランジ (6)円筒部
材 (7)ボルト (8)導体板 (8a)起立部 (9)案内筒
部 (10)ヨーク (10a)連結
部 (10b)円板部 (10c)起立
部 (11)ラック (11a)内向
きフランジ部 (12)ボルト (13)モータ (14)(15)ベベルギア (16)ピニオ
ン (17)切欠き (18)円筒部
材 (19)ボールベアリング (20)ワッシ
ャー (21)ベルト (22)プーリ
ー(回転体) (23)支持部材 (24)ボルト (25)磁石 (26)筒部材 (27)保持ディスク (28)ボルト (29)ワッシャ (30)移動部
材 (31)凹部 (32)連結部 (33)筒部 (34)連結部
材 (34a)大径部 (34b)連結
部 (34c)小径部 (35)キー (36)スペーサ (37)ワッシ
ャ (38)ベアリング
材 (7)ボルト (8)導体板 (8a)起立部 (9)案内筒
部 (10)ヨーク (10a)連結
部 (10b)円板部 (10c)起立
部 (11)ラック (11a)内向
きフランジ部 (12)ボルト (13)モータ (14)(15)ベベルギア (16)ピニオ
ン (17)切欠き (18)円筒部
材 (19)ボールベアリング (20)ワッシ
ャー (21)ベルト (22)プーリ
ー(回転体) (23)支持部材 (24)ボルト (25)磁石 (26)筒部材 (27)保持ディスク (28)ボルト (29)ワッシャ (30)移動部
材 (31)凹部 (32)連結部 (33)筒部 (34)連結部
材 (34a)大径部 (34b)連結
部 (34c)小径部 (35)キー (36)スペーサ (37)ワッシ
ャ (38)ベアリング
Claims (2)
- 【請求項1】 自動車エンジンに備えられたオルターネ
ータ等の補機に、エンジンからの動力を調整して伝達す
るようにしたエンジンから補機への動力伝達装置であっ
て、 エンジンの駆動力によって回転する回転体と、該回転体
と同軸に配設され、補機の入力軸に連係された出力軸と
のいずれか一方に磁石を、また他方に、前記磁石と近接
して対向することにより、該磁石の回転により誘起され
る渦電流によってつれ回される導体板を、それぞれ回転
体及び出力軸に対して相対回転不能に設けることによ
り、前記磁石及び導体板のいずれか一方を他方から離れ
る方向に相対的に移動させる移動手段を設けたことを特
徴とするエンジンから補機への動力伝達装置。 - 【請求項2】 自動車エンジンに備えられたオルターネ
ータ等の補機に、エンジンからの動力を調整して伝達す
るようにしたエンジンから補機への動力伝達装置であっ
て、 エンジンの駆動力によって回転する回転体と、該回転体
と同軸に配設され、補機の入力軸に連係された出力軸と
のいずれか一方に磁石を、また他方に、前記磁石と近接
して対向することにより、該磁石の回転により誘起され
る渦電流によってつれ回される導体板を、それぞれ回転
体及び出力軸に対して相対回転不能に設けるとともに、
前記導体板における磁石と反対側の面に対向するように
磁性体のヨークを配設し、前記磁石、導体板及びヨーク
のうちいずれか1又は2の部材を、残りの部材から離れ
る方向に移動させる移動手段を設けたことを特徴とする
エンジンから補機への動力伝達装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24234391A JPH0558190A (ja) | 1991-08-29 | 1991-08-29 | エンジンから補機への動力伝達装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24234391A JPH0558190A (ja) | 1991-08-29 | 1991-08-29 | エンジンから補機への動力伝達装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0558190A true JPH0558190A (ja) | 1993-03-09 |
Family
ID=17087789
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24234391A Pending JPH0558190A (ja) | 1991-08-29 | 1991-08-29 | エンジンから補機への動力伝達装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0558190A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102006060872A1 (de) * | 2006-12-22 | 2008-06-26 | Dr.Ing.H.C. F. Porsche Ag | Hybrid-Antrieb für ein Kraftfahrzeug |
JP2015529312A (ja) * | 2012-08-23 | 2015-10-05 | ピールブルグ パンプ テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングPierburg Pump Technology GmbH | 燃焼機関によって駆動される機械式流体ポンプ |
US10024322B2 (en) | 2012-08-23 | 2018-07-17 | Pierburg Pump Technology Gmbh | Mechanical combustion-engine-driven fluid pump with a magneto-rheological multi-disk clutch |
-
1991
- 1991-08-29 JP JP24234391A patent/JPH0558190A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102006060872A1 (de) * | 2006-12-22 | 2008-06-26 | Dr.Ing.H.C. F. Porsche Ag | Hybrid-Antrieb für ein Kraftfahrzeug |
US7882910B2 (en) | 2006-12-22 | 2011-02-08 | Dr. Ing. H.C.F. Porsche Aktiengesellschaft | Hybrid drive for a motor vehicle |
JP2015529312A (ja) * | 2012-08-23 | 2015-10-05 | ピールブルグ パンプ テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングPierburg Pump Technology GmbH | 燃焼機関によって駆動される機械式流体ポンプ |
US9976606B2 (en) | 2012-08-23 | 2018-05-22 | Pierburg Pump Technology Gmbh | Mechanical combustion-engine-driven fluid pump |
US10024322B2 (en) | 2012-08-23 | 2018-07-17 | Pierburg Pump Technology Gmbh | Mechanical combustion-engine-driven fluid pump with a magneto-rheological multi-disk clutch |
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