JPH0556899B2 - - Google Patents

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JPH0556899B2
JPH0556899B2 JP63178522A JP17852288A JPH0556899B2 JP H0556899 B2 JPH0556899 B2 JP H0556899B2 JP 63178522 A JP63178522 A JP 63178522A JP 17852288 A JP17852288 A JP 17852288A JP H0556899 B2 JPH0556899 B2 JP H0556899B2
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injection
space
injected
injection liquid
temperature
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JP63178522A
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Shinichi Myata
Kyoshi Takagi
Susumu Myahara
Takashi Kawabata
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Zeon Corp
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Nippon Zeon Co Ltd
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  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 イ 産業上の利用分野 本発明は、注入液の生体への注入によつて、生
体に注入される熱量を測定する注入熱量測定装
置、更に、この測定した注入熱量を用いて従来よ
り更に正確な熱希釈法による血流量を測定する装
置に関する。
ロ 従来技術 従来、血液の流速を測定する方法としては、レ
ーザードプラー法、パルス変調ドプラー法、超音
波ドプラー法、ピトー管カテーテル法、ホツトフ
イルム法等がある。しかし、これらの方法では、
血管の断面形状や速度分布が明らかにならないの
で、心拍出量(トータル流量)の測定のためには
他の方法を併用する必要がある。原理的にトータ
ル流量を測定できる方法として、インピーダンス
法、電磁流量計法、アドミタンスプレスモグラフ
イー等があるが、特定の血管内の流量をカテーテ
ルを経皮挿入して測定するための十分な方法では
ない。
そこで、血管径の度他や血管内の流速分布の影
響を受けずに血流量(特に心拍出量)を測定でき
る優れた方法として、フイツク(Fick)の法則
を利用した熱希釈法や色素希釈法が用いられてい
る。これらの方法は、冷水塊による低温や色素に
よる着色の如き体外から注入された物理量が血液
によつて希釈される速度を測定し、この測定値か
ら心拍出量を求めるものである。
熱希釈法によれば、第6図のように、大静脈1
を通してカテーテル2を心臓3の右心房4、更に
は右心室5を経て肺動脈6にまで導き、右心房4
内へ冷水7を注入し、先端付近のセンサ(通常は
サーミスタ)8によつて血液の温度変化を測定す
る。即ち、冷水7による低温状態から血流により
回復する様子をサーミスタ8により抵抗変化とし
て測定する。なお、図中の9は左心房、10は左
心室、11は肺動脈、12は大動脈である。カテ
ーテル2は、第7図及び第7図の−線矢視断
面図である第8図に示すように、その本体13に
は冷水注入用の側孔14、サーミスタ8、バルー
ン16が夫々設けられ、かつこれらに対応して冷
水供給用のルーメン17、サーミスタ配線用のル
ーメン18、圧力測定用ルーメン19、バルーン
への空気送り込み用のルーメン20が夫々形成さ
れたものである。但し、第1図に示す如き49で
示されるサーミスタは設けていない。そして、第
6図の如くにカテーテル2を挿入(通常は経皮挿
入)して血流に乗せるに際し、バルーン16を膨
らませて(第7図では一点鎖線のように)カテー
テル2を運ぶ。
こうして、センサ8によつて得られた血液の温
度変化を下記式(1)により心拍出量に換算すること
が一般に行われている。
Vb=Ct・Vi(Tb−Ti)60/∫〓/pΔTb(t)dt×1000×
Ci・Si/Cb・Sb=Ct・Qi・60/Cb・Sb・∫〓/pΔTb(t)
dt×1000……(1) 〔但し、 Vb:心拍出量(血液流量)(/min) Ct:カテーテル補正係数 Vi:注入された冷水の量(ml) Tb:血液の冷水注入前の温度(℃) Ti:注入された冷水の温度(℃) Cb:血液の比熱(Kcal/g) Sb:血液の比重(g/cm3) Ci:注入水の比熱(Kcal/g) Si:注入水の比重(g/cm3) t:時間(秒)(sec) ΔTb:血液の温度変化〕 (1)式中、Cb、Sb、Ci及びSiは定数であつて予
め測定しておけば既知である。従つて、Viを規
定しておけば、Tb、Tiを測定することによりVb
が求められる。
しかし、(1)式の導出には、いくつかの仮定が含
まれている。この仮定の中には、注入液量は、
測定中に流れる血液量に較べて著しく小さい。
注入液は、温度変化測定部位迄に完全混合され
る。血液を流す血管壁と、血液との間で熱の流
入・流出がない。注入液温Ti及び血液温Tb
は、測定期間中一定である等がある。
この中で、及びの仮定は、十分に成立つて
いると考えられる。また、の仮定については、
患者による固体差が少なく、また、測定毎に異な
るものでははく、一般にカテーテル係数Ctと呼
ばれる補正係数を用いて修正される。仮定の中
の血液温は、測定に要する時間(一般に10秒〜2
分の間)では、一定と見なせるが、注入液温は、
一定ではない。即ち、注入液は従来、シリンジに
吸い上げられる前か、又は、シリジンとカテーテ
ルの間に設けた温度検出手段を用いて測定されて
来た。しかし、カテーテル内に前回測定時に残さ
れた注入液は、体外部分では室温によつて、ま
た、体内部分では、体温によつて温められてしま
う。このことは、測定間隔によつて、注入液の平
均温度が変わつてしまい、更に、この平均温度と
は異なる温度を注入液温として心拍出量の計算を
(1)式に基づいて行なつてしまう。このような注入
液温の一部の温度上昇を検出する手段をカテーテ
ル内部に設ける試みとして、特開昭62−101225号
公報に提案の発明がある。しかし、この温度検出
手段を用いるだけでは、下記(2)式に示される注入
された熱量Qiを正確に求めることは難しい。即
ち、注入液温Ti(t)及び、注入液流量Fi(t)は時間
関数であり、今、Ti(t)のみならず、Fi(t)も正確
に求める必要がある。上記特開昭62−101225に記
載の発明では、Ti(t)を正確に求める手段は提案
されているが、流量Fi(t)を正確に求める手段は提
案されていない。本発明はこれらを下記(2)式によ
り正確に求めることを同時に提案するものであ
る。
注入される熱量は、 Qi=Ci・Si・∫t p{Tb−Ti(t)}×Fi(t)dt ……(2) である。
〔但し、 Qi:注入される熱量(Kcal) Ti:注入中のカテーテル注入液出口近傍の温度
と体温の差 Fi(t):注入液流量(cm3/sec) Ci:注入液比熱(Kcal/g.℃) Si:注入液比重(g/cm3) to:注入時間(sec)〕 従来、冷水の注入は人手によつて行つているの
で、冷水の流量Fi(t)を一定に保つことは至難の業
であり、このため、上記注入熱量Qiを正確に求
めることができない。
即ち、第9図は、シリンジ(注射器)60を使
用し、カテーテル2を経由して図示しない肺動脈
中に冷水7を注入する要領を図解的に示す概略図
である。
人手によつて第9図のように冷水7を注入する
場合、注入開始時には指に力が入つて冷水7の流
量が大きく、時間の経過と共にこれが小さくなる
傾向がある。而もこの流量Fi(t)の変化の仕方はそ
の都度異なる。
カテーテル2の冷水注入口14に近接してサー
ミスタ49を配設し(通常はこのサーミスタ49
は設けていない。)、冷水7の注入直前の温度を測
定して注入熱量Qiを補正することが考えられる
が、流量を測定する手段がなければ(流量測定の
好適な方法がない。)、上記の補正によつて注入熱
量を正確に求めることは困難であることは前述し
た通りである。
第10図は第9図の要領で冷水注入を行うとき
の状況を示すものである。冷水流量Fi(t)は、前述
した理由から第10図aに示すように、注入開始
時に大きく、時間の経過に従つて小さくなつてい
く。サーミスタ49で測定された冷水の温度Ti
(t)は、同図bに示すように、注入開始時にカテー
テル2内の冷水は体温によつて暖められているの
で、注入開始からこの暖められた注入液がサーミ
スタ49を通過する間は温度は体温に近く、その
後は冷水が通過するので温度は低くなる。
冷水注入によつて注入される熱量の微小時間毎
の瞬間値は、第10図cに示すように、同図aに
略対応するように時間の経過によつて小さくなつ
ていく。
第10図bに示す注入開始から終了迄の時間を
ti′、冷たい注入液が注入されている時間をtiとす
ると、ti′>tiであるが、ti′=tiと仮定して補正し
ている。従つて、このような方法では、注入熱量
を正確に求めることはできない。
ハ 発明の目的 本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので
あつて、注入液による注入熱量を正確に求めるこ
とのできる注入熱量測定装置を提供すること及
び、この結果得られた正確な注入熱量を用いて、
熱希釈法に基づく正確な血流量測定をも同時に提
供することを目的としている。
ニ 発明の構成 本発明は、注入されるべき注入液を定流量的に
供給する注入液定量供給手段と、前記注入液の注
入口近傍に配設された温度検出手段と、この温度
検出手段による検出情報に基いて前記注入液によ
る注入熱量を求める熱量測定手段とを有し、前記
注入液定量供給手段が、前記注入液を送出する第
一のシリンダ機構(例えば後述のシリンダ48)
と、この第一のシリンダ機構を駆動するピストン
ロツドを有するピストン(例えば後述のピストン
46a)を設けた第二のシリンダ機構(例えば後
述のエアシリンダ46)と、この第二のシリンダ
機構を駆動制御する弁機構とを具備し、前記第二
のシリンダ機構が、前記ピストンによつて第一空
間と第二空間とに区分され、前記弁機構が、前記
第一空間に接続された第一の弁(例えば後述の電
磁弁47Ba)と、前記第二空間に接続された第
二の弁(例えば後述の電磁弁47Bb)とを有し、 前記注入液の定流量的供給時には、気体圧発生
源(例えば後述の陽圧発生源56)が前記第一の
弁を介して前記第一空間に接続され、かつ、前記
第二空間が前記第二の弁を介して外気に開放さ
れ、 これにより生ずる前記第一空間と前記第二空間
との差圧で前記第二のシリンダ機構の前記ピスト
ンロツドの往動速度を制御するように構成された
注入熱量測定装置に係る。
ホ 実施例 以下、本発明の実施例を説明する。
第1図及び第2図は本実施例による注入熱量測
定装置を示すものである。但し、第6図〜第9図
で述べた部分と共通の部分には共通符号を付し、
その説明を省略することがある。
この装置において、注入液7は輸液ボトル40
に保存され、注入ライン41、コネクタ42、更
には除菌フイルタ43を通して注入液冷却装置4
4へ送られる。冷却装置44としては、サーモモ
ジユール等が使用できるが、他の冷却手段も使用
してよい。
所定温度に冷却された注入液7は定量定速注入
装置45に入り、ここで供給量(注入量)が一定
かつ定速度となされる。この注入装置45はその
ために、エアシリンダ46、電磁弁47Aa、4
7Ab等からなつている。その詳細は、後に第3
図によつて説明する。
次いで、注入液はエアートラツプ59を経てカ
テーテル2へ導かれ、ルーメン17を通して所定
部位にある注入孔14から体内(即ち、第6図の
如き状態で右心房4)へ注入される。注入孔14
の上流側にこれに隣接してサーミスタ49が配設
されていて、注入液7は注入直前に温度が測定さ
れる。
カテーテル2は第7図及び第8図に示したもの
と同様のものであるから、その各部の説明は省略
する。但し、カテーテル2としては、例えば米国
特許第439993号等に示される通常のものでよい。
また、上記のサーミスタ49による注入液温度
測定値と、上記のサーミスタ8による血液温度測
定値とは共に、各サミースタ導線50,51によ
つて取出されるが、この際、電気抵抗の変化を電
流に変換するブリツジ回路、信号の増巾回路、経
時のドリフトを補償する自動ゼロ調整回路が設け
られている。そして、各サーミスタ49及び8か
らの各信号は、A/D変換器32でデジタル化さ
れ、このデジタル信号はCPU35で処理される。
CPU35からは、血流量をはじめ注入液温度、
注入量等を表示する信号が発光ダイオード、液晶
等の表示装置36に入力され、所定の各表示が自
動的になされる。他方、定量定速注入装置45か
らの出力及び注入液側温部(サーミスタ49)か
らの出力は熱量計33に入力し、前記(2)式に従つ
て注入熱量に変換されて表示装置36に出力し、
上記表示内容と共に表示される。また、そうした
表示内容はプリンタ37によつて同時に記録され
るようになつている。
上記において、A/D変換器32、CPU35
等は表示装置36を含む外部装置52に内臓され
ている。なお、A/D変換器32には更に、注入
液の注入条件設定部53及び警報設定装置54が
付属せしめられ、また表示装置36側には警報装
置55が接続される。
第3図は定量定速注入装置45の構造を示す概
略図である。電磁弁47Bは2個の電磁弁47
Baと47Bbとからなり、コンプレツサとエアタ
ンクとからなる(又はガスボンベからなる)陽圧
発生源56から圧縮空気(又は高圧ガス)Gが一
方の電磁弁47Baを経由してエアシリンダ46
内のピストン46aの背面側に供給される。エア
シリンダ46内のピストン46aの前面側空間
は、他方の電磁弁47Bbを経由して外部に開放
されている。
先ず、輸液ボトル40から上流側の電磁弁47
Aaを経由してシリンジ48内に注入液7が所定
量供給される。このとき、下流側の電磁弁47
Abは閉じている。次に、上流側の電磁弁47Aa
が閉じ、次いで下流側の電磁弁47Ab及び電磁
弁47Baが開き、陽圧発生源56からエアシリ
ンダ46に供給されるガスGの圧力によつてピス
トン46aが実線矢印方向に移動することによ
り、ピストン46aに連結されたシリンジ48の
ピストン48aが往動(実線矢印)してシリンジ
48内の注入液7が図示省略したエアトラツプを
経由してカテーテル2へ所定量送られる。このと
き、電磁弁47Bbは、適度に開いてエアシリン
ダ46内のピストン46aの前面側空間にある空
気を外部へ逃がし、ピストン46aの往動が一定
速度となるように制御する。従つて、シリンジ4
8からカテーテル2へ送られる注入液7は、一定
速度で送られる。注入液7の1回の注入が終る
と、電磁弁47Baが閉じ、電磁弁47Bbが全開
してピストン46aが復往可能となる。次に、下
流側電磁弁47Abが閉じると共に電磁弁47Aa
が開いてシリンジ48内に注入液7が送られピス
トン48a及びこれに連結するピストン46aが
復動(一点鎖線矢印で示す。)し、次の注入液注
入に備える。
即ち、ピストン46aの往動及び複動は、ピス
トン46aの背面側空間(第一空間と前面側空間
(第二空間)との圧力の差によつてなされる。ピ
ストン46aの往動時の速度は、電磁弁47Ba,
47Bbの前述した開き方により、ピストン前後
の圧力の差に従つて一定速度に制御され、この機
構は、複雑な制御回路を必要とせず、簡単な構造
にできる。その上、電磁弁47Ba,47Bbの開
閉は瞬間的になされるので、電気信号による制御
のような、パルスによる時間的な遅れや電気信号
入力に対する機械的動作の立上りの遅れが無く、
注入液の定流量供給が極めて正確になる。
第4図は注入液が注入されているときの経時的
状況を示すグラフである。第4図aは注入液の注
入量を示し、注入時間ti′(1〜30sec)の間、ピス
トン46aの定速往動により、注入量は略一定に
なつていることを示している。1サイクルの注入
液の注入量は0.5〜20c.c.である。第4図bはサー
ミスタ49によつて測定された注入液の注入直前
の温度を示し、注入開始から(ti′−ti)の間は、
先に第10図で説明した理由から、注入液の温度
は略体温と同じであつて、(ti′−ti)の時間を経
過した時点から注入液の温度が低下する。但し、
tiは低温の注入液の注入時間である。注入熱量
は、第4図cに示すように、注入時間ti′の間は同
図bの温度変化と同様な変化を示す。
第4図から、注入液の流量を略一定にすること
により、注入液の注入温度を測定するだけで注入
熱量を求められることが理解できよう。このこと
は(2)式においてFi(t)が一定であり、(2)式を下記(3)
式のように変形させることを意味する。
Qi=Ci・Si・Vi・{Tb−∫to pTi(t)dt} ……(3) 第5図は、参考例を示すものであつて、第3図
のエアシリンダに替えて、減速モータ58によつ
て駆動するボールねじ送り機構57を使用し、駆
動軸57aの回動によつてシリンジ48のピスト
ン48aを一定速度で往動させ、シリンジ48内
の注入液7をカテーテル2へ一定速度で送出すよ
うにした例を示す。
本実施例の注入熱量測定装置は、上記した構成
としたことにより、例えば5分毎に注入熱量を正
確に自動測定し、これを表示し、かつプリンタに
その時刻と共に記録することができる。従つて、
注入熱量を連続的ではないにしても断続的に自動
測定が可能に構成されており、実質的に連続モニ
ターに近い臨床的効果を得ることができる。その
上、注入熱量のほか、熱希釈法を適用して前記(1)
式に基く演算により、第2図、第1図のようにし
て血流量をも併せて自動測定、表示第1図の65
及び記録ができる。その結果、測定結果を表示装
置及びプリンタの使用によつて断続的に自動的に
出力せしめ、操作者はそのような出力をまとめて
確認又はチエツクするだけで済む。
しかも、上記した定量定速注入装置45の使用
によつて、冷却された注入液(冷水塊)の注入速
度のばらつきがなくなり、従つて測定結果の誤差
を小さくできることも大きな利点である。
なお、上記した注入条件設定部53によつて臨
床的に必要な注入熱量や血流量の下限又は/及び
上限の値を設定し、かつその限界値を実際の注入
熱量や血流量が外れたときにこれに対応して警報
装置55が警告を発するようにできるので、臨床
的な価値がより発揮できる。
また、上記に使用する注入液として、患者の体
液維持に用いられる維持液、又は栄養補強のため
の輸液を使用するのが望ましい。
通常、患者にとつて経口摂取が不可能となつた
場合、体表面その他から失われる水分や電解質を
輸液によつて補う必要があり、これを維持液と言
う。維持液は個人差があるが、通常は体表面単位
面積当たり水分では1500ml/m2/dayとされてお
り、普通の日本人では体表面が1.5〜2.0m2程度で
あるから、必要な水分は2250〜3000ml/day、例
えば2500ml/day程度となる。そこで、本実施例
の装置によれば、注入液に上記の維持液又は輸液
を用いることにより、血流量の測定と同時に維持
液等の補給も行え、非常に効率的であり、体液の
バランスを失うことなしに熱希釈法の実施に必要
な注入液を供給できる。
以上、本発明を例示したが、上述の例は本発明
の技術的思想に基づいて更に変形が可能である。
例えば、上述の注入熱量測定装置の各構成部分
又は部分の種類、材質等は種々変更してよく、ま
た測温素子はサーミスタがよいが、それ以外であ
つてもよい。血流量の測定インターバルも種々変
化させてよい。注入液の温度測定の位置も上述の
ものに限定されることはない。また、本発明の装
置に用いるカテーテルは、上述の如くに心臓に挿
入するだけでなく、他の部位にも適用可能であ
る。また、注入熱量を測定すれば足りる場合は、
第2図中の血流量測定のみのための部分は省略可
能であることは言う迄もない。
ヘ 発明の効果 本発明は、注入液の定流量的な供給時には、第
二のシリンダ機構のピストンによつて区分される
第一空間に第一の弁を介して気圧発生源が接続さ
れ、かつ、前記ピストンによつて区分される第二
空間が第二の弁を介して外気に開放され、前記第
一空間と前記第二空間との差圧で前記ピストンの
ピストンロツドの往動速度が制御されるので、こ
のピストンロツドで駆動される第一のシリンダ機
構は注入液を正確に定流量的に送出する。従つ
て、注入液の注入口近傍で注入液の温度を検出す
ることによつて注入熱量が注入温度から直接的に
求められること、及び前記の注入液の正確な定流
量的供給により、注入熱量の測定が正確になさ
れ、併せて血流量の測定も正確になされ、医療行
為が安全に遂行される。また、上記のような差圧
方式による駆動制御は、複雑な制御回路を必要と
せず、簡単な構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図及び第4図〜第8図は本発明の
実施例を示すものであつて、第1図は注入熱量測
定装置の概略図、第2図は同装置のフロー図、第
3図は注入液定量定速注入装置の概略断面図、第
4図は注入液注入の状況を示し、同図aは流量
を、同図bは検出温度を、同図cは注入熱量を
夫々経時的に示すグラフ、第6図は注入熱量測定
時のカテーテル挿入状態を示す概略断面図、第7
図はカテーテルの要部正面図、第8図は第7図の
−線矢視拡大断面図である。第5図は参考例
による注入液定量定速注入装置の概略断面図であ
る。第9図及び第10図は従来例を示すものであ
つて、第9図はカテーテルへ注入液を供給する要
領を示す概略断面図、第10図は注入液注入の状
況を示し、同図aは流量、同図bは検出温度を、
同図cは注入熱量を夫々経時的に示すグラフであ
る。 なお、図面に示された符号に於いて、1……大
動脈、2……カテーテル、4……右心房、5……
右心室、6……肺動脈、7……注入液、8,49
……サーミスタ、14……注入液注入孔(側孔)、
16……バルーン、17,18,19,20……
ルーメン、23……ブリツジ回路、24……増巾
回路、25……自動ゼロ調整回路、31……注入
温度測定部、32……A/D変換器、33……熱
量計、35……CPU、36……表示装置、37
……プリンタ、44……注入液冷却装置、45…
…注入液定量定速注入装置、46……エアシリン
ダ、47Aa,47Ab,47Ba,47Bb……電
磁弁、48……シリンジ、53……注入条件設定
部、54……警報設定装置、55……警報装置、
56……陽圧発生源、57……ボールねじ送り機
構、58……モータである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 注入されるべき注入液を定流量的に供給する
    注入液定量供給手段と、前記注入液の注入口近傍
    に配設された温度検出手段と、この温度検出手段
    による検出情報に基いて前記注入液による注入熱
    量を求める熱量測定手段とを有し、前記注入液定
    量供給手段が、前記注入液を送出する第一のシリ
    ンダ機構と、この第一のシリンダ機構を駆動する
    ピストンロツドを有するピストンを設けた第二の
    シリンダ機構と、この第二のシリンダ機構を駆動
    制御する弁機構とを具備し、前記第二のシリンダ
    機構が、前記ピストンによつて第一空間と第二空
    間とに区分され、前記弁機構が、前記第一空間に
    接続された第一の弁と、前記第二空間に接続され
    た第二の弁とを有し、 前記注入液の定流量的供給時には、気体圧発生
    源が前記第一の弁を介して前記第一空間に接続さ
    れ、かつ、前記第二空間が前記第二の弁を介して
    外気に開放され、 これにより生ずる前記第一空間と前記第二空間
    との差圧で前記第二シリンダ機構の前記ピストン
    ロツドの往動速度を制御するように構成された注
    入熱量測定装置。
JP63178522A 1988-07-18 1988-07-18 注入熱量測定装置 Granted JPH0226532A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63178522A JPH0226532A (ja) 1988-07-18 1988-07-18 注入熱量測定装置

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JP63178522A JPH0226532A (ja) 1988-07-18 1988-07-18 注入熱量測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0226532A JPH0226532A (ja) 1990-01-29
JPH0556899B2 true JPH0556899B2 (ja) 1993-08-20

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JPS5047480A (ja) * 1973-02-09 1975-04-26
JPS62101225A (ja) * 1985-10-29 1987-05-11 住友ベークライト株式会社 血流測定用カテ−テル

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