JPH0555192U - 蓋開閉装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 蓋の脱着が容易で且つ外れにくく、またコス
トが安く、加工し易い鍵盤楽器の蓋開閉装置を得る。 【構成】 鍵盤楽器の鍵盤蓋１は、摺動自在の後部１₂
とこの前縁に蝶番３により回動自在に軸着された前部１
₁とから成り、前部１₁の両側面に取り付けられたステー
７に大径の回転軸５と小径のガイドピン６が設けられて
いる。取付部材２は、広幅な回転軸ガイド溝９とガイド
ピン脱着ガイド溝１０と、回転軸ガイド溝９の下端に配
置した回転軸５を中心とする円弧状のガイドピンガイド
溝１１を有し、図示の状態からガイドピン６がガイドピ
ン脱着ガイド溝１０の延長線上に来たとき、鍵盤蓋１を
上方に持ち上げると取付部材２から取り外すことができ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、鍵盤楽器、箱等の蓋開閉装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、例えば鍵盤楽器の鍵盤蓋開閉装置として、図３に示すように、鍵盤蓋ａ の左右両側面に取り付けたステーｂ、ｂを、その孔ｃを楽器本体（図示しない） に固定した回転軸ｄに嵌合することにより、鍵盤蓋ａを開閉自在とするが、図４ に示すように、上方に嵌合凹部を有する取付部ｅに、鍵盤蓋ａの両側に取り付け た回転軸ｆを嵌合したものが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記図３に示すものは、鍵盤蓋ａを楽器ケース（図示しない）から脱着するこ とが困難であり、図４に示すものは、鍵盤蓋ａを楽器ケースから脱着することは 容易であるが、鍵盤蓋ａが開閉動作中に持ち上がって外れることがあるという課 題があった。

【０００４】 本考案は、従来のこのような課題を解決し、脱着が容易で且つ外れにくく、コ ストが安く、加工しやすい構造の蓋開閉装置を提供することをその目的とするも のである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の目的を達成するために、前部及び後部から成る蓋と、該蓋を 取り付ける取付部材とから成り、前記蓋の前部は後部の前縁に回転自在に軸支さ れるとともに、その両側面に、大径の回転軸及び小径のガイドピンを有するステ ーが取り付けられ、前記蓋の後部は前後方向に摺動自在であり、前記取付台は、 鉛直方向に形成された広幅な回転軸ガイド溝、該回転軸ガイドの下端に連結され 鉛直方向に形成された狭幅なガイドピン脱着ガイド溝及び該ガイドピン脱着ガイ ド溝に連結され、前記回転軸ガイド溝の下端に配置される回転軸を中心とし、且 つ前記連結部を中間点とする円弧状のガイドピンガイド溝を有し、前記ステーの ガイドピンをガイドピン脱着ガイド溝を経てガイドピンガイド溝に嵌合し、前記 回転軸を回転軸ガイド溝に嵌合してその下端に配置し、蓋を取付台に取り付けた ことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

本考案の上記構成において、閉じた状態の蓋の前部の前端を持ち上げると、蓋 の前部は蓋の後部の前縁部を中心にして回動すると共にステーの回転軸を中心と して回動し、この回動はガイドピンがガイドピンガイド溝に嵌合するためスムー ズに行なわれ、それに伴って蓋の後部は後方に摺動し、蓋が開く。蓋の前部の前 端を前方に倒すと、前述の動作と逆の動作をして蓋が閉じる。

【０００７】 蓋の開閉動作の途中でガイドピンがガイドピン脱着ガイド溝の延長線上に来た とき、蓋を上方に持ち上げるとガイドピンはガイドピン脱着ガイド溝に案内され て上方に移動し、蓋を取付台から外すことができる。

【０００８】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１及び図２は、鍵盤楽器に適用された本考案の一実施例を示す。 同図において、１は鍵盤蓋、２は鍵盤蓋１の取付部材である。鍵盤蓋１は、前 部１₁と後部１₂とから成り、前部１₁は、その後縁が蝶番３によって後部１₂の前 縁部に回動自在に軸着され、後部１₂は、下面にガイド用突起４が設けられて前 後方向に摺動自在になっている。前部１₁の両側面には、図２に明示するように 、一端部に大径の回転軸５及び小径のガイドピン６が設けられたステー７が他端 においてネジ止めされている。

【０００９】 前記取付部材２は、側面に凹部８が形成され、この凹部８に、上方から鉛直方 向に形成された広幅な回転軸ガイド溝９、このガイド溝９の下端に連結され鉛直 方向に形成された狭幅なガイドピン脱着ガイド溝１０及びこのガイドピン脱着ガ イド溝１０の下端に連結され、前記回転軸ガイド溝９の下端に配置される前記回 転軸５を中心とし且つ前記連結部を中間点とする円弧状のガイドピンガイド溝１ １を有する。

【００１０】 鍵盤蓋１の両側のステー７のガイドピン６を回転軸ガイド溝９からガイドピン 脱着ガイド溝１０を経てガイドピンガイド溝１１に置くとともに回転軸５を回転 軸ガイド溝９の下端に置いた後鍵盤蓋１を回動すると、ステー７は回転軸５を中 心にしてガイトピン６のガイドピンガイド溝１１との嵌合によりガイドされてス ムーズに回動し、それに伴って鍵盤蓋１の前部１₁は蝶番３及び回転軸５を中心 にして回動し、鍵盤蓋１の後部１₂は前方又は後方に摺動する。 鍵盤蓋１を開けたとき、その前部１₁は起立した状態において、ステー７が凹 部８の上方角部１２に当接してその位置を保持する。 前記実施例は鍵盤楽器に適用したものであるが、箱体の蓋にも適用できる。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は、上述のように構成されているから、蓋の脱着が容易で且つ外れにく く、またコストが安く、加工しやすく、更に蓋が２つに折れることにより蓋を開 いた後の外形を意匠的に変えることができるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例の側面図

【図２】 上記実施例のステーの斜視図

【図３】 従来の蓋開閉装置の概略側面図

【図４】 従来の蓋開閉装置の他例の概略側面図

【符号の説明】

１ 鍵盤蓋 １₁ 前部 １₂ 後部 ２ 取付部材 ３ 蝶番 ５ 回転軸 ６ ガイドピン ７ ステー ９ 回転軸ガイド溝 １０ ガイドピン脱着
ガイド溝 １１ ガイドピンガイド溝

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 前部及び後部から成る蓋と、該蓋を取り
   付ける取付部材とから成り、前記蓋の前部は後部の前縁
   に回転自在に軸支されるとともに、その両側面に、大径
   の回転軸及び小径のガイドピンを有するステーが取り付
   けられ、前記蓋の後部は前後方向に摺動自在であり、前
   記取付台は、鉛直方向に形成された広幅な回転軸ガイド
   溝、該回転軸ガイドの下端に連結され鉛直方向に形成さ
   れた狭幅なガイドピン脱着ガイド溝及び該ガイドピン脱
   着ガイド溝に連結され、前記回転軸ガイド溝の下端に配
   置される回転軸を中心とし、且つ前記連結部を中間点と
   する円弧状のガイドピンガイド溝を有し、前記ステーの
   ガイドピンをガイドピン脱着ガイド溝を経てガイドピン
   ガイド溝に嵌合し、前記回転軸を回転軸ガイド溝に嵌合
   してその下端に配置し、蓋を取付台に取り付けたことを
   特徴とする蓋開閉装置。