JPH0553774U - 電源装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】電源装置の脚部にキャスタおよびゴム足のいず
れか一方を選択的に取り付け可能とする。 【構成】脚部１０底面のゴム足１２の接着面である平面
部２１をキャスタ１１の取付金具３１上面に略一致する
平面状に形成し、この平面部２１の一部に前記取付金具
３１の取付ネジ３３が螺合するネジ穴２４を開設すると
ともに、平面部２１の外縁部を前記取付金具上面の板厚
に略一致する長さだけ下方に延出した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、電源装置の構造の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

電源装置においては、近年インバータを使用した高周波化が進み、またケース をプラスチックにする等小型軽量化が進んでいる。このため、重量および大きさ の面で、従来据置型にしていた電源装置についても、可搬型にすることが可能と なり、同じ容量の電源装置を用途や使用する環境等に応じて、脚部にキャスタを 設けた移動式のものと、ゴム足を設けた設置式のものとで使い分けるようになっ た。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら従来の電源装置では、移動式の脚部にはキャスタを取り付けるネ ジ穴を、一方、設置式の脚部にはゴム足を接着する接着面を、それぞれプラスチ ックケースに一体成形していた。このため、移動式および設置式の電源装置をそ れぞれ設計する必要があった。また、移動式から設置式に変更する際および設置 式から移動式に変更する際には、プラスチックケースそのものを交換しなければ ならない等、ユーザへの対応が迅速にできない問題があった。

【０００４】 この考案の目的は、電源装置の脚部にキャスタおよびゴム足のいずれか一方を 選択的に取り付け可能とすることにより、１つの電源装置で移動式と設置式との 両方に使用することができるようにし、それぞれについて別に設計する必要をな くして、設計作業を簡略化できるとともに、移動式と設置式との間の変更が容易 で、ユーザへの対応を迅速に行うことのできる電源装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案の電源装置は、脚部底面のゴム足の接着面をキャスタの取付金具上面 に略一致する平面状に形成し、この接着面の一部に前記取付金具の取付ネジが螺 合するネジ穴を開設するとともに、接着面の外縁部を前記取付金具上面の板厚に 略一致する長さだけ下方に延出したことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

この考案においては、脚部底面に設けられた平面状の接着面にキャスタの取付 金具の上面が当接され、接着面に開設されたネジ穴と取付ネジによりキャスタが 固定されて、移動式の電源装置にされる。この際、下方に延出された接着面の外 縁部により前記取付金具は保護され、取付部が突出することもない。また、設置 式の場合、脚部底面の接着面にゴム足が接着され、延出された外縁部に嵌合する ことによりゴム足は確実に脚部に取り付けられる。

【０００７】

【実施例】

図１（Ａ）および（Ｂ）は、この考案の実施例である電源装置の外観を示す正 面図および側面図である。電源装置は、内部に図示しない変圧器およびリアクト ル等を備え、外部にプラスチックのカバー１ａが覆設されている。本体１の正面 には、表示灯２、出力電流設定器３、開閉器４および５、トーチ接続用端子６、 出力端子７等がそれぞれ配設されている。また背面には、内設された変圧器等に 外気を送風する図示しない冷却ファンが設けられるとともに、外部の商用電源に 接続するコード８が突設されている。本体１の上部には持ち運び用の把手９が設 けられており、下部には電源装置の用途や使用される環境に応じて、図示しない 移動用のキャスタ１１またはゴム足１２を取り付け可能とした脚部１０が設けら れている。これら把手９および脚部１０は、本体１のカバー１ａと一体成形され ている。

【０００８】 図２（Ａ）および（Ｂ）は、電源装置の脚部１０の構造を示す底面図および側 面図で、図３（Ａ）および（Ｂ）は、脚部１０にキャスタ１１およびゴム足１２ を取り付けた状態を示す図である。脚部１０の底面には、キャスタ１１の取付金 具３１の上面と一致する平面部２１が形成され、この平面部２１の前後両端には 、内壁に突出部２２を形成しナット挿入部２３を設けた横溝状のネジ穴２４が開 設されている。このネジ穴２４は、脚部１０の一方の側面に開放しており、この 側面からナット挿入部２３にナットを挿入することができる。また、脚部１０底 面の外縁部には、平面部２１より取付金具３１の板厚の長さだけ下方に延出した 延出部２５が設けられている。

【０００９】 このような電源装置では、移動式として使用する場合には図３（Ａ）のように 平面部２１にキャスタ１１の取付金具３１の上面を当接し、ネジ穴２４のナット 挿入部２３に挿入したナット３２と取付ネジ３３との螺合によって脚部１０にキ ャスタ１１が取り付けられる。また、設置式として使用される場合には同図（Ｂ ）に示すように、ゴム足１２が平面部２１に接着される。

【００１０】 以上のようにこの考案によれば、同型に成形されたプラスチックケースの脚部 にキャスタおよびゴム足のいずれか一方を選択的に取り付けることができる。

【００１１】

【考案の効果】

この考案によれば、用途や使用する環境に応じて電源装置の脚部に、キャスタ またはゴム足を取り付けて、単一の電源装置で移動式、設置式のどちらにも対応 できるようになるため、移動式および設置式の両方について別の電源装置を設計 する必要がなく、設計作業の簡略化によりコストダウンを実現できるとともに、 ユーザへの対応が迅速にできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例である電源装置の外観図であ
る。

【図２】同電源装置の脚部の構造を示す図である。

【図３】同電源装置の脚部にキャスタおよびゴム足を取
り付けた状態を示す図である。

【符号の説明】

１０ 脚部 １１ キャスタ １２ ゴム足 ２１ 平面部 ２４ ネジ穴 ２５ 延出部 ３１ 取付金具 ３３ 取付ネジ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 脚部底面のゴム足の接着面をキャスタの
   取付金具上面に略一致する平面状に形成し、この接着面
   の一部に前記取付金具の取付ネジが螺合するネジ穴を開
   設するとともに、接着面の外縁部を前記取付金具上面の
   板厚に略一致する長さだけ下方に延出したことを特徴と
   する電源装置。