JPH0553195B2 - - Google Patents

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JPH0553195B2
JPH0553195B2 JP10002788A JP10002788A JPH0553195B2 JP H0553195 B2 JPH0553195 B2 JP H0553195B2 JP 10002788 A JP10002788 A JP 10002788A JP 10002788 A JP10002788 A JP 10002788A JP H0553195 B2 JPH0553195 B2 JP H0553195B2
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zone
isomerization
stream
hydrocarbons
reforming
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Emu Hitsubuzu Furederitsuku
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Publication of JPH0553195B2 publication Critical patent/JPH0553195B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
[発明の分野] この発明は異性化装置から供給物留分を取得す
ると共に、生成物を回収するための分離装置を組
込んだパラフイン系炭化水素の接触異性化技術に
関する。また、本発明はナフサ沸点範囲の炭化水
素の異性化と改質との組合せに係るものであつ
て、この組合せ方法は無鉛自動車燃料として使用
するに充分なオクタン価を有するナフサ沸点範囲
の生成物を与える。 [発明の背景] 最近のガソリンエンジンには高オクタン価ガソ
リンが要求される。以前はいろいろな鉛含有添加
剤を使用してオクタン価を増大させるのが通常で
あつた。ガソリンへの鉛の添加が環境上の理由か
ら徐々に制限されるに伴い、高オクタン価を実現
するためにガソリンに配合される炭化水素の構造
を変更する必要性が増大している。接触改質と接
触異性化の二つが、オクタン価向上プロセスとし
て広く採用されている。 ガソリン配合物は通常C4から常圧で205℃より
低い沸点を有する炭化水素が含まれる。この範囲
の炭化水素にはC4〜C6パラフインが含まれ、特
に比較的低オクタン価のC5ノルマルパラフイン
が含まれる。C4〜C6の炭化水素は鉛の添加によ
つてオクタン価が増大する感受性が最も高く、以
前はこの方法でオクタン価が向上せしめられてい
た。オクタン価の向上はまた、パラフイン系炭化
水素の構造を、異性化によつて分岐鎖パラフイン
又は芳香族化合物に変化させることでも可能であ
る。C6及びより重質な炭化水素を接触改質によ
つてそのオクタン価を増大させることができる。
C5炭化水素は容易には芳香族に転化しないので、
これを分岐鎖インパラフインに異性化するのが通
例である。C6炭化水素は脱水素環化反応によつ
て芳香族炭化水素に添加させることができるが、
この反応は液体収量を減少させる。液体収量の減
少はガス生成量が増大することと、炭化水素が高
密度物質に転化することに原因する。このため、
C6パラフインも異性化装置に供給してC6イソパ
ラフインを得るのが通例である。つまり、オクタ
ン価の向上に際しては、C6及びこれより低沸点
の炭化水素には異性化反応を利用し、C7プラス
及びこれより高沸点の炭化水素には改質反応を利
用するのが通例である。 異性化と改質の組合せプロセスにて、ナフサ沸
点範囲の供給原料を転化することは公知である。
米国特許第4457832号はナフサ供給原料をまず改
質し、改質生成物からC5〜C6パラフイン留分を
分離し、そのC5〜C6留分を異性化してこれら成
分のオクタン価を向上させ、そして改質生成物と
混合可能なC5〜C6異性化生成物を回収する方法
を採用している。米国特許第4181599号及び第
3761392号にも、異性化−改質プロセスが示され
ており、そこでは全ナフサ沸点範囲の供給原料が
第1蒸留帯域に入り、この帯域で供給原料は、異
性化帯域に供給される軽質留分と、改質帯域に供
給される重質留分に分けられる。そして、1又は
それ以上の改質帯域から得られる改質生成物は、
付加的な分離及び転化に供され、その分離に芳香
族の回収を包含させることで、異性化帯域に供給
される付加的なC5〜C6炭化水素を得ている。 異性化帯域流出物中のノルマルパラフインの少
なくとも一部を、異性化帯域に戻してパラフイン
からイソパラフインへの付加的な添加を行わせる
ことで、オクタン価を向上させることも当業界で
は公知である。分離装置と、C5パラフイン及
び/又はC6パラフインをリサイクルするための
フローは、マグローヒル社から1986年に発行され
たRobert A.Meyer編集のThe Handbook
Petroleum Refinfing Processesの第5〜49頁に
示されている。リサイクルはペンタンとヘキサン
の異性化反応の平衡関係から特に有効である。 異性化帯域からの流出物をリサイクルする態様
は、直留ナフサ供給原料を異性化帯域及び改質帯
域用の軽質留分と重質留分に分けるための分離装
置に、異性化帯域流出物の少なくとも一部を分離
装置に戻すことを包含する。米国特許第3018244
号はそのような配置を示しており、そこではペン
タン留分がリサイクルされて新鮮な供給物と混合
され、供給物から軽質成分を除去し、高級物を軽
質留分と、異性化用及び改質用の重質留分とに分
けるための一連の分留塔に供給されている。米国
特許第2946736号には、異性化と改質を組合せた
フローが示されていて、そこでは異性化帯域流出
物の少なくとも一部が水素化処理されたナフサ供
給原料及び改質帯域流出物と混合され、その混合
物は次いで分留塔に供給されて重質留分と重質留
分に分けられる。この軽質留分はさらに分離に付
され、異性化帯域に原料として供給されるノルマ
ルパラフインから、イソパラフインと高オクタン
価成分が除かれる。 鉛添加剤の使用が許される場合、C5及びC6
ラフイン系炭化水素は鉛添加剤の添加によつてオ
クタン価が最も向上する。鉛添加剤は比較的安価
であるので、異性化によつてC5及びC6パラフイ
ンのオクタン価を向上させることは、経済的な魅
力がない。そのため、現存の多くの改質装置は異
性化帯域を持たず、オクタン価を向上させるため
にC5及びC6ノルマルパラフインをリサイクルす
る設備も備えておらず、単に改質器とナフサ沸点
範囲の供給原料を軽質成分と重質成分に分離する
ためのスプリツターを備えているに過ぎない。従
つて、現存の分離装置を利用してC5及びC6ノル
マルパラフインのオクタン価をできる限り向上さ
せる方法の提供は、極めて望ましいことである。 [発明の概要] 未転化のノルマルパラフインを異性化帯域にリ
サイクルすると、異性化帯域生成物のオクタン価
又は異性化帯域生成物及び改質帯域生成物全体の
オクタン価が増大することは公知であるか、リサ
イクルに必要な付加的な設備やユーテイリテイー
は、オクタン価の改善を比較的高価なものとして
いる。それ故、設備やユーテイリテイーの増大を
伴わずに、オクタン価を高められることは有益で
ある。付加的な設備には、分離塔、ポンプ、コン
デンサー、セパレーター及びこれらを接続するパ
イプ等を含むリサイクル設備が通常必要とされ
る。そのようなリサイクル設備を設けると、これ
らを運転するにために必要なエネルギーの費用で
ユーテイリテイーが増大する。設備やユーテイリ
テイーは共にプロセスの操業経費を増加させ、付
加的なリサイクルでオクタン価を向上できる経済
的利益の減少をもたらし、一般に設備は資本支出
を必要とするが、一方ユーテイリテイーは経時費
用である。それ故、ユーテイリテイーの削減は異
性化帯域生成物のオクタン価を向上させることで
得られる経済的利益の増大に大きな影響を及ぼ
す。 これに加えて、異性化され、改質された炭化水
素のオクタン価は、異性化及び改質の両操作で生
成された生成物のオクタン価である。それ故に、
ガソリン配合用の目標オクタン価は、異性化生成
物、改質生成物又は両者のオクタン価を増大させ
ることで実現させることができる。しかし、改質
生成物を高オクタン価にするには、より苛酷な操
作条件が要求されるので、ガスの生成量を増加さ
せ、より高密度の炭化水素を生成させる。これら
は両方とも液収量を減少させる。従つて、異性化
帯域生成物を品質改善してオクタン価を向上させ
ることが望ましい。 驚くべきことは、異性化帯域からの生成物のオ
クタン価が、ほとんど又は全くユーテイリテイー
を増大させなくても、供給原料を分離して異性化
帯域用供給物を得るための分離装置として機能す
るところの分留帯域に、異性化帯域からの流出物
を戻し、その統合された分留帯域から異性化生成
物流を取り出すことで向上することを見出した。 従つて、本発明の目的の一つは、接触異性化帯
域から得られる生成物のオクタン価を向上させる
に必要な分離装置を省略することにある。 本発明の他の目的は、接触異性化帯域からイソ
パラフイン及びパラフイン留分を回収リサイクル
するためのユーテイリテイーコストを削減するこ
とにある。 本発明の別の目的は、統合された分留工程で異
性化工程と改質工程とを、効率よく組合せたプロ
セスを提供することにある。 本発明のさらに別の目的は、異性化と改質を組
合せたプロセスから得られるガソリン生成物の液
収量を最大にすることにある。 本発明のさらにまた別の目的は、ナフサ沸点範
囲の供給原料を、改質帯域用及び異性化帯域用の
供給物に分ける分離装置と、異性化帯域生成物流
を回収する分離装置を同じ分離装置とすること
で、接触異性化工程と接触改質工程を組合せるこ
とにある。 最も基本的な態様に於いて、本発明は、ナフサ
沸点範囲の供給原料を改質帯域への供給物として
通常使用される重質炭化水素流と、異性化帯域へ
の供給流となる軽質炭化水素流とに分離し、同時
に異性化帯域からの流出流をリサイクル流として
受取る分留帯域から、品質改善された異性化生成
物流を回収するために、軽質パラフインの異性化
帯域と統合された分留帯域を操作する方法であ
る。 本発明の一般的な実施態様は、C5及びこれよ
り高沸点の供給原料中のC5及びC6パラフイン成
分を高オクタン価成分に品質改善する方法として
記述することができる。供給原料はまず統合され
た分留帯域に入り、そこで高沸点成分と低沸点成
分に分離される。C7及びこれより重い炭化水素
を含む重質留分は、分留帯域から抜き出される。
低オクタン価のC6及びこれより軽い炭化水素を
含む中間留分は、分留帯域から抜き出され、異性
化帯域で異性化触媒と異性化条件下に接触し、低
オクタン価のノルマルパラフインは高オクタン価
のイソパラフインに転化する。異性化帯域からオ
クタン価が向上して得られる流出流の少なくとも
一部は、分留帯域にリサイクルされる。主として
C6イソパラフインと低沸点炭化水素を含有する
比較的軽い炭化水素流は、分留帯域から抜き出さ
れ、異性化帯域生成物流として回収される。 より特定な実施態様に於いては、本発明は低オ
クタン価のC5プラスナフサ沸点範囲の炭化水素
流を、高オクタン価の成分に品質改善する方法で
ある。この実施態様では、C7プラス炭化水素を
含む塔底流が生成するよう操作される統合された
分留帯域に、ナフサ供給流が送られる。前記の塔
底流は次いで改質帯域に入り、ここで改質触媒と
改質条件下に接触し、比較的高オクタン価の改質
生成物流が生成される。低オクタン価のノルマル
ヘキサンと、これより軽い炭化水素を含むサイド
カツト流も、統合された分留帯域から抜き出され
て異性化帯域に送られ、ここで異性化触媒と異性
化条件下に接触して高オクタン価のC6イソパラ
フインとこれより低沸点の炭化水素に富んだ異性
化帯域流出物流が生成される。異性化帯域流出物
の少なくとも一部は、統合された分留帯域にリサ
イクルされる。主として高オクタン価のC6イソ
パラフインとこれより低沸点の炭化水素を含む塔
頂生成物流も、この統合された分留帯域で生成さ
れる。改質生成物と塔頂生成物流は、混合されて
高オクタン価のガソリン流を与える。 [図面説明] 添付の図面は本発明の好ましい態様を示し、そ
こではC5+ナフサ沸点範囲の供給流が、ライン
2を経て統合された分留帯域1に入り、この帯域
で供給流はライン4から改質帯域3に送られる改
質原料留分と、ライン6および19に流れる二つ
の軽質留分に分けられる。このうちライン6の軽
質留分は異性化帯域5に供給される異性化原料留
分である。改質帯域からの流出物は、ライン8を
経て分離ドラム7に供給される。水素を高濃度で
含有するオフガス流はドラム7からライン9に運
ばれ、その一部はライン15で改質帯域にリサイ
クルされる。ライン10はドラム7に溜まつた液
体をスタビライザー塔11に送る。異性化帯域流
出物はライン12を経てドラル13に入る。水素
に富むオフガスはドラム13から回収されてライ
ン14により異性化帯域にリサイクルされる。ラ
イン15はドラム7からのメイクアツプ水素を異
性化帯域5に供給する。ドラム13に溜まつた液
体はライン16を経てスタビライザー塔17に入
る。塔17からの安定化生成物液体は、ライン1
8にて分留帯域1に入る。異性化帯域5の生成物
成分は、分留帯域1の塔頂からライン19に流
れ、スタビライザー11の底部からライン20に
取り出させる改質生成物と混合されて高オクタン
価ガソリンブレンドを与える。 [発明の詳述] 本発明の目的は異性化帯域に供給物分離装置を
連携させることで、資本支出とユーテイリテイー
経費の削減を図りながら、オクタン価の向上と液
収量の増大を図ることにある。この目的はナフサ
沸点範囲の供給原料を分離するのと同じ分離装置
を、異性化帯域流出物から少なくとも一部のイソ
ヘキサンを除去し、異性化帯域生成物を回収する
のに利用することで達成される。この方法では、
分離装置についての僅かな資本支出だけで、ユー
テイリテイー経費を実質的に増大させなくても、
異性化帯域生成物のオクタン価を増大させること
ができる。従つて、供給原料分離装置と異性化帯
域の操作は、本発明のプロセスにとつて第1に重
要である。 添付の図面は本発明の好ましい実施態様を示
し、そこでは異性化プロセスと改質プロセスが統
合されている。しかし、以下に記述する内容は本
発明を限定するものではなく、当業者に可能な変
更を加えた別の実施態様を排除するものでもな
い。また、図面ではこれらプロセスで公知の多く
の機器が簡略化のために省略されているが、それ
らの機器にはポンプ、コンプレツサー、塔頂成分
のコンデンサー、リボイラー、コントロールシス
テム等が含まれる。これらは本発明を説明するう
えで必ずしも必要がないので省略した。 本発明の重要な要件の一つは異性化帯域であ
る。異性化操作の核心部は、酸性の異性化触媒を
含有してパラフインの異性化促進条件に保持され
た反応器に、供給原料を通過させることである。
この場合、単一の反応帯域に収めた一つ又はそれ
以上の固定床にパラフイン供給流を通過させるこ
とが好ましい。異性化帯域を首尾よく操作するに
必要な条件は、供給原料と、反応帯域に使用され
ている触媒の両方に依存する。平均反応物温度は
430℃(800〓)程度でもよいが、好ましくは100
〜320℃の範囲にある。本発明の特定な実施態様
はC5及びC6ノルマルパラフインの異性化に関す
る。これら原料の異性化帯域入口温度は、120〜
約315℃の範囲にあり、特に好ましい範囲は約150
〜275℃である。異性化反応は発熱反応である。
転化率および原料物質に存在するベンゼンの量に
よつて、18〜35℃の温度上昇が異性化帯域で起
る。ベンゼンは異性化帯域で水素化され、この反
応はノルマルパラフインの異性化より発熱反応で
あるので、ベンゼンは反応器出口温度に大きな影
響を及ぼす。異性化帯域供給物へのベンゼンの存
在は、分留経費を最少にするために許容される。 異性化帯域の圧力は理論的には制限のない広い
範囲に保持することができるが、通常の操作圧力
範囲は446〜10444kPa(50〜1500psig)である。
改質帯域と組合せて操作する場合、異性化帯域は
パイプで接続された共通の容器が利用できるよう
な圧力で操作されることが好ましい。そのような
事例では、異性化帯域を3550kPaゲージ
(500psig)以下の圧力で、より好ましくは約
1775kPa(250psig)の圧力で操作することが好ま
しい。 異性化帯域を通過する炭化水素は、通常水素と
の混合物であつて、両者の割合は炭化水素1モル
当り水素0.5〜約10モルである。この濃度で水素
が存在すると、気相条件が保証され、触媒へのコ
ーク析出も抑制される。異性化反応器は液空間速
度0.5〜12.0hr-1で操作することができるが、好ま
しい空間速度は1.0〜6.0hr-1である。 パラフインの異性化に好ましい触媒は多数知ら
れている。好ましい触媒は耐熱性無機酸化物に白
金族金属を担持させたものである。異性化帯域で
は触媒を固定床として使用することが好ましい。
触媒の形状には制限がなく、球状、ペレツト状、
押出し形状のいずれでも差支えない。ていとうな
固体耐熱性酸化物は各種の物質から選ぶことがで
き、それらにはシリカ、アルミナ、二酸化チタ
ン、クロミア、これら酸化物の混合物、あるいは
ボーキサイト、ベントナイト、クレー、モルデナ
イト、珪藻土等の天然の耐熱性酸化物が包含され
る。これら物質のなかにあつて、アルミナとモル
デナイトが好ましく、これらは合成可能である。
実質的に無水の高純度ガンマーアルミナは特に好
ましい。白金族金属は銀及び金を除く貴金属を指
し、これらは白金、パラジウム、ゲルマニウム、
ルテニウム、ロジウム、オスミウム及びイリジウ
ムからなる群から選ばれる。これらの金属は活性
及び選択性が異なり、白金及びパラジウムが通常
好ましいが、白金の使用が最も好ましい。好まし
い触媒は白金族成分を2wt%以下の量で含有する
が、この成分の好ましい濃度は、約0.1〜0.5wt%
である。触媒の白金族成分は酸化物、硫化物、ハ
ロゲン化物として、あるいは元素状金属として最
終触媒組成物に存在する。異性化帯域用触媒組成
物の調製及びこれへの白金族金属の導入には、幾
つか適当な方法がある。その一つは水溶性で分離
可能な白金族金属化合物の水溶液に、担体物質を
含浸させる方法である。含浸は塩化白金酸、塩化
白金酸アンモニウム、臭化白金酸又は二塩化パラ
ジウムの溶液に、担体物質を漬けることで行うこ
とができる。白金塩化物を使用することは、触媒
に白金成分と同時に少量のハロゲンを導入できる
利点がある。 特に好ましい異性化触媒組成物は、硫黄耐性組
成物を包含し、その組成物は第族貴金属と、水
素型結晶性アルミノシリケートと、表面積が少な
くとも580m3/gの耐熱性無機酸化物を含有する。
この組成物はまた、上記した第族貴金属に加え
て、触媒的有効量のプロモーター金属を含むこと
もできる。そのようなプロモーター金属として
は、錫、鉛、ゲルマニウム、コバルト、ニツケ
ル、鉄、タングステン、クロム、モリブデン、ビ
スマス、インジウム、ガリウム、カドミウム、亜
鉛、ウラニウム、銅、銀、金、タンタル、1種又
はそれ以上の希土類金属及びこれらの混合物を挙
げることができる。本発明で使用される結晶性ア
ルミノシリケートは、反応物の侵入と生成物の排
出を許容する適当な細孔構造の三次元結晶格子骨
組を有する水素型シリカ−アルミナである。三次
元アルミノシリカートは合成及び天然のシリカ−
アルミナを包含し、X型、Y型、超安定Y等のフ
オージヤサイトを含む。L型、オメガ型及びモル
デナイトは、本質的に二次元チヤンネルの結晶性
アルミノシリケートの例である。本発明の触媒組
成物で好ましいアルミノシリケート物質はモルデ
ナイトである。水素型アルミノシリケートは耐熱
性無機酸化物と混合されて触媒組成物に成形され
る。触媒組成物の成形は当業界で公知の方法で行
うことができ、その方法にはオイルドロツプ法及
び押出し成形法がある。水素型アルミノシリケー
トは50〜約99.5wt%の量で、好ましくは75〜
95wt%の量で存在することができ、耐熱性無機
酸化物は0.5〜約50wt%の量で存在することがで
きる。 多くの異性化触媒はまた、ハロゲン成分を含有
する。ハロゲン成分は当業界で結合ハロゲンと呼
ばれるが、このものは乾燥担体物質基準で約0.05
〜約6.5wt%の量で存在することができる。触媒
がハロゲン成分を含む場合、ハロゲン成分は約
0.5wt%以上の量であることが好ましい。ハロゲ
ン成分は通常弗素及び塩素から選ばれ、塩素が特
に好ましい。ハロゲン成分は、塩化白金酸と塩化
水素の混合物を使用して担体物質に白金族成分を
導入する過程で、担体物質に含ませることができ
る。別の方法ではアルミナヒドロゾルを使用し
て、少なくともハロゲンの一部を含むアルミニウ
ム担体物質を形成させる。ハロゲンを加える別の
方法は、焼成された担体物質を塩化水素、臭化水
素又は沃化水素のような酸の水溶液と接触させる
方法である。安定度の高い異性化触媒は米国特許
第2999074号及び第3649704号に教示された方法で
も調製可能である。異性化触媒の調製及び使用に
関するさらなる情報は、米国特許第3442794号、
第4238319号及び第4489216号から得ることができ
る。 本発明の他の重要な要件は供給原料の分離設備
と、これと異性化帯域との相互連結である。本発
明の新規性は少なくとも部分的に、分離帯域の配
置と当がい帯域と異性化帯域との相互連結にある
が、本発明の方法では別段特殊な装置を必要とし
ない。従つて、炭化水素処理ないしは石油処理の
装置設計の当業者は、本発明で使用される装置の
本質とそれによつて達成されるものを理解するこ
とで、本発明の方法を首尾よく実施できる装置を
設計することができる。本発明の分留帯域には、
好ましくはシーブ型トレイと、共に通常の設計で
ある塔頂成分凝縮部及びリボイラーを備えたトレ
イ型塔が使用される。本発明に関し、「富む」な
いしは「富んだ」とは特定な流れの中に存在する
特定な化合物又は化合物群の濃度が50モル%を越
えていることを示す。 再び図面に戻つて、分留帯域1は全沸点範囲の
ナフサ供給原料を受入れる。適当な供給原料は
C5プラスから終沸点約210℃までの、好ましくは
終沸点185℃までの炭化水素を主として含有する。
この範囲を外れる他の炭化水素も少量分留帯域1
に入る原料に含まれてもよい。有意の量で供給原
料に存在する炭化水素の種は、パラフイン、イソ
パラフイン、ナフテン系及び芳香族系化合物であ
る。このような供給原料は脱ブタンされたナフサ
留分から得ることができる。改質帯域を使用し、
異性化触媒及び改質触媒とも硫黄被毒に弱い場合
は、分留帯域に導入前に供給原料を水素化処理す
ることができる。 本発明の統合された分留帯域1は、原料用及び
異性化帯域リサイクル用の二つの入口と、三つの
出口、すなわち、異性化生成物用、異性化原料用
及び重質炭化水素用の出口を備えている。分留帯
域1には、一つ又はそれ以上の分留塔を使用する
ことができる。これら分留塔のトレイの総和は70
程度であると思われる。全沸点範囲のナフサ原料
は、原料成分の分離が良好に行われるよう選択さ
れた分留塔の中間部近傍に導入される。分留は原
料を、C7及びこれより沸点が高い炭化水素を種
として含有する重質炭化水素留分と、ノルマルヘ
キサンの沸点及びそれ以下の軽質炭化水素留分と
に分ける。この重質留は塔底流として分留帯域か
ら取り出され、これには少量の脂肪族及び芳香族
C6炭化水素が含まれるが、これらは無駄にされ
うことはない。異性化帯域供給物は中間沸点留分
で、これはサイドカツトとして分留帯域から抜き
出される。サイドカツトの位置はC6イソパラフ
イン及びより低沸点成分の抜き出しを制限しつ
つ、ノルマルヘキサンの濃度が最大になるよう選
ばれる。このサイドカツトは液相でも気相でもよ
い。典型的には、原料導入部位の上位にサイドカ
ツトが位置する。 異性化帯域からの流出物の少なくとも一部は、
リサイクル流として分留帯域に戻る。このリサイ
クル流は低沸点のC5及びC6イソパラフインと、
ノルマルC6パラフインのような高沸点の炭化水
素に富んでいる。従つて、これらはサイドカツト
流抜き出し部位より上位の位置で分留塔に導入さ
れ、低沸点のイソパラフインは塔頂に、高沸点の
ノルマルパラフインはサイドカツト流抜き出し部
位に降下する。リサイクル流の導入部位を適宜選
んで、ライン19を経て帯域1から抜き出される
異性化生成物流中のノルマルC6パラフインを最
少にし、C6イソパラフインを最大にすることは、
当業者にとつて容易であろう。 分留帯域の上部端は、異性化帯域生成物流から
ノルマルC6成分が除去されるよう設計される。
通常、異性化帯域生成物流は、塔頂流として分留
塔から抜き出される。異性化帯域生成物は、供給
原料及び異性化帯域リサイクル流からのC6イソ
パラフインとより低沸点の成分を含有する。 ライン6を流れるサイドカツト留分は、異性化
帯域5を通過した後、分離装置に入つてオフガス
が除去され、脱プロパンにより安定化せしめられ
る。典型的な分離様式は図面に示され、そこでは
異性化帯域5からの流出物がライン12を経てド
ラム13に入り、適当な冷却によりほとんどの
C4プラス炭化水素が凝縮で集められる。ドラム
13で集められた蒸気は水素に富んだオフガス流
で、これはライン14にて異性化帯域にリサイク
ルされる。ドラム13からの凝縮液体はライン1
6を経てスタビライザー塔17に入り、エタン及
びプロパンのような軽質成分は塔頂に抜き出さ
れ、一方異性化帯域生成物を含む塔底流はライン
18を経て抜き出されて帯域1にリサイクルされ
る。この流れのバリエーシヨンは、ライン18の
異性化帯域生成物の全部を帯域1にリサイクルす
ることなく、その一部を直接ガソリン配合用に使
用することである。 このようなバリエーシヨンは現存の異性化装置
が全量をリサイクルした場合の処理量よりも部分
リサイクルの方が処理量を増大させ得る能力を備
えている場合に実施される。しかし、本発明の利
益を実現させるためには、異性化帯域流出流の実
質的量を、約10wt%のオーダーでリサイクルさ
せるべきである。ライン18を経て分留帯域1に
戻る異性化帯域生成物は、実質的量のノルマル
C6パラフインを含有する。分留帯域1へのノル
マルヘキサンのリサイクルは、これが異性化帯域
への供給物の一部となるので、異性化帯域に供給
されるサイドカツト流のノルマルパラフイン濃度
を増大させる。その結果、ライン19を経て分留
帯域から抜き出される塔頂生成物流は、C6ノル
マルパラフインの濃度が非常に低く、C5及びC6
イソパラフインに富むものとなる。塔頂流19の
イソパラフイン濃度が比較的高いことは、異性化
帯域だけで得られるオクタン価よりもオクタン価
を向上させる。 比較的温度の高い異性化帯域流出流のリサイク
ルは、分留帯域に付加的に熱を付与するものと考
えられる。この付加的な熱付与は、リボイラーの
負荷を減少させ、ユーテイリテイーの節約に寄与
するので、C6イソパラフインとノルマルヘキサ
ンとの間のさらなる分離が、余分なユーテイリテ
イーをほとんどあるいは全く消費することなく行
えるのである。事実、ある場合には、ナフサ供給
流を直接軽質成分と重質成分に単に分離するに要
するユーテイリテイーは、サイドカツトとリサイ
クル流を得る分留塔のユーテイリテイーより僅か
に高い。 本発明の統合されたプロセスに於いては、分留
帯域の塔底からの重質炭化水素流は、ライン4を
経て改質帯域に送られる。図面に示した実施態様
のように、改質帯域4に入る炭化水素は、ライン
15を経て改質帯域に送られる循環水素と混合さ
れる。改質帯域は一つ又はそれ以上の反応器と、
供給物交換器と、反応物の温度を高めるための加
熱器を包含している。改質帯域からの反応生成物
は、典型的には相当量の水素と、エタン、ブタ
ン、プロパンのような他の軽質成分を含有し、こ
れらは適当な冷却装置(図示なし)を通つてライ
ン8で分離ドラム7に運ばれる。水素に富むガス
を分離後、ドラム7からの凝縮物はスタビライザ
ー(ストリツピング)塔11に送られ、ここでエ
タン、ブタン、プロパンのような軽質成分は塔頂
から除去され、一方ナフテン沸点範囲の炭化水素
からなる塔底流は生成物として収集される。既に
述べたように、ライン20の改質生成物流とライ
ン19の異性化生成物は、ライン20とライン1
9の合流点で混合され、オクタン価が高いガソリ
ンブレンドを与える。 本発明で使用される改質帯域は、触媒床温度が
400〜570℃(750〜1050〓)の範囲にある気相で
操作される。触媒温度が550℃(1020〓)を越え
ることは通常望ましくない。他の改質条件には通
常約240〜7000kPa(20〜1000psig)、好ましくは
約790kPa(100psig)以上の圧力が包含される。
異性化−改質の組合せプロセスでは、液空間速度
は約0.2〜約10hr-1、水素対炭化水素モル比0.5:
1〜10:1の範囲が典型的な条件であるが、液空
間速度は1.0〜8.0hr-1の範囲にあることが好まし
い。改質帯域は典型的には複数個の触媒床を含有
する。触媒床入口温度は通常515℃(960〓)以下
に保持される。 改質触媒は典型的には第族貴金属(白金、イ
リジウム、ロジウム及びパラジウム)の1種また
はそれ以上と、塩素及び/又は弗素のようなハロ
ゲンを含有する。これらの成分はアルミナのよう
な多孔性の耐熱性担体物質に担持される。改質触
媒はまたルテニウム、ゲルマニウム又は錫のよう
な付加的な触媒金属成分を1種又は2種以上含む
ことができる。接触的改質に適した触媒の詳細
は、米国特許第3740328号、第3745112号、第
3948804号及び第4367137号に教示されている。固
定床反応器を使用することが好ましい。従つて、
触媒は押出し形状又はペレツトとの形で存在する
ことができる。対照的に、移動床反応及び再生装
置に使用するための触媒として好ましい形状は、
直径約1/64〜5/32インチ(0.0397〜0.397cm)の
堅い球状である。改質触媒は多くの販売元から商
業的に入手可能である。 本発明で使用される改質帯域の構成と触媒の組
成は、本発明の基本的要素ではなく、また本発明
の特徴を限定するものでもない。前に述べたよう
に、固定床改質反応器は異性化帯域反応器と同じ
圧力で操作することが好ましい。しかし、本発明
の背景のすべてを明らかにする上で、改質帯域で
使用される別の反応器系を記述しておくことは有
益であると思われる。そのような反応器系は移動
床放射流多段反応器であつて、これらは米国特許
第3652231号、第3692496号、第3706536号、第
3785963号、第3825116号、第3839196号、第
3839197号、第3854887号、第3856662号、第
3918930号、第3981824号、第4094814号、第
4110081号、第4403909号に教示されている。これ
らの米国特許は触媒再生や触媒移動床の操作及び
装置についても記述している。この反応器系はナ
フサの改質に商業的に広く使用されている。 移動床方式では、少量の触媒が反応器から周期
的に移動して再生帯域に送られる。再生手順の概
要と操作条件は先に挙げた米国特許第3652231号、
第3981824号、第4094814号、第4094817号に示さ
れている。触媒再生手順にはカーボン焼却工程が
含まれ、通常はその後に乾燥工程とハロゲン化工
程が含まれる。 分留帯域の設計には所望の組成の各種留分を取
得するのに必要な要件以外、格別な限定はない
が、図面には二つの塔空なる分留帯域が示されて
いる。分留帯域の一つの大きな塔で構成される
か、あるいは図面に示す如く二つの小さい塔で構
成されるのが通常であると思われる。図示のよう
な二つの小さい塔は、原料ナフサ分離用分離装置
を備えた現存の改質操作に、本発明を適用する場
合に使用されよう。そうした設備では異性化帯域
を付加し、スプリツター塔を第1塔として使用し
てこれから改質原料及び異性化原料を取り出すと
共に、リサイクル流を受領して塔頂成分を取得す
るための第2塔が付加される。さらにまた、付加
的な塔をさらに設け、これを循環ライン及びそれ
に付随するポンプで現存の塔と連通させることも
できる。この配置は図面に示されており、そこで
は塔21が現存の塔である。塔21からの塔頂成
分は導管23で新しい塔22の塔底に運ばれる。
導管24は新しい塔22の塔底を現存の塔21の
頂部と連通させる。この2塔方式にはさらに異性
化原料流、サイドカツト流及びリサイクル流の出
入口が設けられる。サイドカツト流とリサイクル
流の位置は、前述してような態様に選択される。
図示のように、リサイクル導管18は新しい塔2
2の底部域へのインプツトとなるのが通常であ
り、原料のサイドカツトは典型的には現存塔21
の塔頂近傍から抜き出される。イソパラフイン生
成物は新しい塔22から塔頂成分として通常取り
出される。現存の塔21の上端に設けた凝縮装置
は、塔22の上端での還流要件を寄与するよう適
合させることができる。また、導管24用のポン
プとこれに付随する制御系を別にすれば、現存の
塔21を操作するために既に備付けられているリ
ボイラー、ポンプその他は、組合せた二塔を操作
する上でも適しているのが通例である。それ故、
余分な塔22の設置は僅かな投資で実現できるも
のである。 追加した留分を得るための付加的な分離能力
が、新しい分離帯域で得られようと、あるいは上
記したように改変した分離帯域で得られようと、
付加的な流出流は、オーバーオールのユーテイリ
テイーを格別増大させることなく、取得すること
ができる。付加的な分別分離を行い、それによつ
て高オクタン価が得られる利点は、下記の実施例
で示されるが、これら実施例は商業的な改質装置
及び異性化装置の操作についての研究と工学技術
的計算に基づくものである。下記の例は二つの場
合を考えている。例は図面に示したような異性
化及び改質に、統合された分留帯域を組合せた本
発明を示すものである。例は異性化帯域と改質
帯域を組合せただけの比較例であつて、そこでは
供給原料が異性化帯域用原料と、改質帯域用原料
とに分けられ、各原料留分がそれぞれの帯域に一
度だけ通過し、混合されて正味の生成物となる。 各例の供給原料の組成は表1にモル/hrで与え
られているが、この供給原料は原油から得られた
C5〜沸点200℃の炭化水素からなり、硫黄化合物
及び窒素化合物を除去するために水素化処理を受
けたものである。供給原料は各例とも24000バレ
ル/日(3816m3/日)の流量で第1分留塔に供給
された。 表 1 ノルマルブタン 7.5 C5イソパラフイン 126.9 ノルマルペンタン 189.1 C5ナフテン 17.3 C6イソパラフイン 213.8 ノルマルヘキサン 200.3 ベンゼン 25.0 C6ナフテン 205.0 C7イソパラフイン 215.0 ノルマルヘプタン 250.0 C7ナフテン 100.0 トルエン 50.0 C8及びこれより重質分 900.0 例 本発明に従つて、原料はトレイ70の分留塔に供
給される。この分留塔はリボイラー負荷41.5MM
BTU/hr、コンデンサー負荷27MM BTU/hr
で操作される。 表2に示す組成を有する改質器用原料は、分留
塔底部からら抜き出されてほぼ16800バレル/日
(2671m3/日)の量で改質帯域に供給される。ア
ルミナ担体には白金とレニウムを担持させた触媒
を使用し、平均圧力250psig(1825kPa)、平均温
度515℃(960〓)、液空間速度1.2hr-1の条件で行
う改質操作は、水素1.7wt%、軟質ガス17.6wt%、
ブタンとペンタンの混合物20.5wt%、C6及びよ
り重質な炭化水素60.2wt%からなる改質生成物を
生成する。C4及びより重質な炭化水素は10400バ
レル/日(1654m3/日)の量で回収され、リサー
チオクタン価99.0のガソリンブレンド用改質生成
物となる。
【表】 タン
【表】 分 ト クル 分
Cナフテン 99.5 − − −
トルエン 50.0 − − −
C及びこれよ 898.3 1.7 − −
り重質分
異性化帯域への供給流となる他のサイドカツト
流は12000バレル/日(2035m3/日)の量で分留
塔から抜き出されて異性化帯域に供給される。こ
のサイドカツト流の相対組成をモル/hrで表2に
示す。異性化帯域に於いて、炭化水素は5.0wt%
の塩素を含有する白金アルミナ触媒と、液空間速
度1.0r-1で接触する。異性化帯域の処理条件には
水素対炭化水素の比約2.1、圧力450psig
(3204kPa)が包含される。サイドカツト流を異
性化帯域で処理すると、当該帯域からは12800バ
レル/日(2035m3/日)の流量で生成物が得られ
るが、このものからC3及びこれより軽い成分を
除いて安定化したものの相対組成は表2に示され
る。異性化生成物はリサイクル流として分留塔に
戻される。 より軽い原料成分と異性化生成分の混合物は分
留塔の頂部から抜き出されるが、その相対組成は
表2に示される。異性化帯域流出物によつて品質
改善されたこの塔頂流は、86.3のリサーチ法オク
タン価を有している。そして、当該塔頂留分を改
質生成物と混合すると、リサーチ法オクタン価が
93.9で、モーター法オクタン価が87.0であるガソ
リンを17540バレル/日(2789m3/日)で得るこ
とができる。 例 本発明の方法のように、異性化帯域生成物を分
留帯域にリサイクルことの利益を具体的に示すた
めに、供給原料を単に分離し、各原料留分をそれ
ぞれの処理帯域に一度だけ通過させた場合の結果
を、本例では算定した。 従つて、表1に示す供給原料を例と同じ流量
で36トレイの分離塔に供給した。分離塔は41MM
BTU/hrのリボイラー負荷と、31MM BTU/
hrのコンデンサー負荷を有している。この分離塔
は比較的重質の炭化水素を含む塔底留分と、比較
的軽質の炭化水素を含む塔頂留分を与え、これら
の相対モル組成は表3の示される。
【表】 重質炭化水素留分は16900バレル/日(2687
m3/日)で改質器に供給される。改質器の操作
は、条件をより苛酷にした以外例と同様に行つ
た。改質器での反応により水素1.9wt%、軽質ガ
ス20.7wt%、ブタンとペンタンの混合物23.5wt
%、C6及びより重質な炭化水素56.9wt%からな
る生成物を得る。この場合、C4及びより重質な
炭化水素が、9330バレル/日(1483m3/日)の流
量で回収され、リサーチオ法クタン価102のガソ
リンブレンド用改質生成物を与える。 塔頂留分は7080バレル/日(1126m3/日)の流
量で異性化帯域に入る。スループツトが低いこと
を除いて、異性化帯域は例のそれと実質的に同
様に操作する。塔頂留分を異性化帯域内で処理
し、その後C3及びこれより軽い炭化水素を除去
して安定化すると、7120バレル/日(1132m3
日)の量で異性化帯域流出物が得られるが、この
もののオクタン価は83.1で、相対組成は表3に示
される。安定化した改質生成物と異性化帯域流出
物を混合し、ブタン流を加えて蒸気圧をほぼ9psi
に調節すると、リサーチ法オクタン価が95.4で、
モーター法オクタン価が87.0であるガソリンが
16000バレル/日(2544m3/日)生成される。 例に比較して、例で実施した本発明の方法
は、モーター法オクタン価が同じガソリン生成物
を940バレル/日(150m3/日)も余計に生成す
る。また、例のように、多数の留分が取得でき
るよう分留塔を操作するに要するユーテイリテイ
ーは、例のような単純な分離に要するユーテイ
リテイーに比較して僅かに低い。従つて、多数の
留分を取る分留塔に異性化帯域流出物をリサイク
ルすることで、付加的な量の液生成物が同じモー
ター法オクタン価で得られることは、驚くべきこ
とである。勿論、例ではリサイクル流が加わる
ことでスループツトが増大するので、これに見合
うよう大きな異性化帯域を必要とする。しかし、
大きい異性化帯域の操作には、若干のユーテイリ
テイー増大が必要なだけである。従つて、本発明
の利益は原料分離塔を拡大し、異性化帯域の容量
を増大する費用だけでこれを獲得することができ
る。
【図面の簡単な説明】
添付図面は本発明方法の好ましい実施態様を示
すフローダイアグラムである。 1:統合された分留帯域、2:原料ライン、
3:改質帯域、5:異性化帯域、7,13:分離
ドラム、11,17:スタビライザー。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) C5、C6及びC7炭化水素を含有する供給
    原料を分留帯域に供給して高沸点成分と低沸点
    成分とに分離し、 (b) 前記の分留帯域からC7プラス炭化水素を含
    む比較的重質の塔底流を抜き出し、 (c) 前記の分留帯域から低オクタンのノルマルヘ
    キサンと低沸点範囲の炭化水素に富んだ中間サ
    イドカツト流を抜き出し、これを異性化帯域に
    於いてC5及びC6成分のオクタン価が増大する
    よう選択された異性化条件下に異性化触媒と接
    触させ、 (d) 前記の異性化帯域から得られる高オクタン価
    の流出流の少なくとも一部を含むリサイクル流
    を前記の分留帯域に戻し、 (e) 前記の分留帯域から高オクタン価のC5及び
    C6イソパラフインと低沸点炭化水素を含有す
    る比較的軽質な塔頂生成物流を抜き出す、 ことを包含する前記供給流のC5及びC6成分のオ
    クタン価増大方法。 2 供給原料がC5プラス〜終沸点205℃のナフサ
    沸点範囲の炭化水素流を含有する請求項1記載の
    方法。 3 比較的重質の塔底流を改質帯域に供給し、こ
    こで高オクタン価流出流が生成されるように選択
    された改質条件下に改質触媒と接触させ、得られ
    た高オクタン価流出流を前記の比較的軽質な塔頂
    生成物流と混合してガソリン生成物流を得る請求
    項1又は2記載の方法。 4 (a) 低オクタン価のC5プラス〜ナフサ沸点
    範囲の炭化水素供給流を、分留帯域に供給して
    高沸点成分と低沸点成分とに分離し、 (b) この分留帯域からC7炭化水素を含む塔底流
    を抜き出してこれを改質帯域に供給し、 (c) 改質帯域に於いてこの塔底流を高オクタン価
    改質生成物流が生成される改質条件下に、改質
    触媒と接触させ、 (d) 前記の分留帯域からノルマルヘキサンと低沸
    点炭化水素を含むサイドカツト流を抜き出して
    これを異性化帯域に供給し、 (e) 異性化帯域に於いてサイドカツト流を異性化
    条件下に異性化触媒と接触させてC6インパラ
    フインと低沸点炭化水素に富む高オクタン価の
    異性化帯域流出流を生成させ、 (f) この異性化帯域流出流の少なくとも一部をリ
    サイクル流として分留帯域に供給し、 (g) その分留帯域からC6イソパラフインと低沸
    点炭化水素を含む高オクタン価の塔頂生成物流
    を抜き出す、 ことを包含する前記炭化水素供給流のオクタン価
    増大方法。 5 前記塔頂流の少なくとも一部と改質帯域生成
    物を混合して高オクタン価のガソリン生成物流を
    得る請求項4記載の方法。
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