JPH05507223A - 経皮経管式冠動脈形成術に組込まれるフィブロネクチン投与の方法 - Google Patents

経皮経管式冠動脈形成術に組込まれるフィブロネクチン投与の方法

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JPH05507223A
JPH05507223A JP91510307A JP51030791A JPH05507223A JP H05507223 A JPH05507223 A JP H05507223A JP 91510307 A JP91510307 A JP 91510307A JP 51030791 A JP51030791 A JP 51030791A JP H05507223 A JPH05507223 A JP H05507223A
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ガイ,エドワード,ジュニア
ヨリヒロ,ヒコスケ
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アルファ セラピューティック コーポレイション
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 経皮経管式冠動脈形成術に組込まれる フィブロネクチン投与の方法 発明の分野 この発明は再狭窄を防止または少な(とも軽減するため血管形成術を受ける患者 へのフィブロネクチン溶液投与を含む経皮経管血管形成術に係わる。
発明の背景 動脈の狭窄は身体組織への血行不良を招(おそれがある。
このように狭くなること(または狭窄)の原因は多様であり、その1つがアテロ ーム性動脈硬化、即ち、動脈内壁に少しずつ脂質が沈着していわゆるアテローム 性硬化斑が形成される現象である。動脈内のアテローム性硬化斑が増大するとこ れが動脈内の血流を、従ってこの影響を受けた動脈によって供給される諸器官へ の血流を妨げる。経皮経管式血管形成術は、アテローム性動脈硬化斑が沈着して 狭くなった動脈を再び広げる方法である(以下、血管形成術または風船血管形成 術と呼称する)。血管形成術においては、静脈または動脈に小さい案内カテーテ ルを挿入し、狭くなった或いは狭窄した部位まで送り込む。これよりも小さく、 先端に風船を取付けたカテーテルを案内カテーテルに挿入し、風船が動脈の狭窄 域内に来るように位置ぎめする。位置ぎめしたら、風船をふくらませて動脈の内 径を拡張させる。血管形成術が成功した場合には、風船をしぼませると動脈の狭 窄が軽減し、狭窄部位のため血液の供給が困難であった器官または組織に向って 動脈内をより多量の血液が通ることになる。
血管形成術の一次的成功率は90%に近いと報告されている。ただし、血管形成 術を受けた患者の約25%乃至50%に再狭窄が起こる。即ち、短時間内に動脈 が再び狭窄状態となる。再狭窄のメカニズムは複雑であり、完全に解明されては いないが、血管形成術そのものに起因する動脈壁損傷が主な原因と考えられる。
例えば硬化斑の裂傷や内皮の部分的剥離は血管形成術にはつきものであることが 知られている。
経皮経管血管形成術は動脈に狭窄のある患者に対する外科手術に代わる方法とし て貴重であるが、多くの患者に起こる再狭窄は深刻な問題である。従って、血管 形成術と併用して再狭窄を軽減または防止する方法の提供が望まれる。
発明の摘要 この発明は例えば風船式血管形成術によって患者の動脈の狭窄域を拡張すると共 に、患者にフィブロネクチンを注入することによって再狭窄を防止または少なく とも軽減する方法を提供する。この方法は先端に風船を取付けたカテーテルを、 カテーテルの風船が狭窄域内に位置するように動脈内に挿入するステップを含む 。風船を1回または2回以上ふくらませて狭窄域の動脈内径を拡張させ、次いで カテーテル及び風船を取除く。フィブロネクチン注入は血管形成術の前、途中ま たは直後に開始する。フィブロネクチン注入量は再狭窄を防止または少なくとも 軽減するのに充分な時間にわたり患者の血漿中フィブロネクチン濃度を少なくと も正常レベルに維持するのに充分な量とする。好ましくはフィブロネクチン濃度  ・を、全身濃度を約24時間にわたり約350μg/c c乃至約500μg 7ccに維持することによって狭窄域において約350μg/cc乃至約500 μg/ccに維持する。
狭窄域においてフィブロネクチンの量を必要なレベルに維持する別の方法として は、狭窄域へ直接フィブロネクチンを供給することによって狭窄動脈内の局所的 フィブロネクチン濃度を約24時間にわたり約350μg/cc乃至約500μ g/ccに維持する。
この発明の1つの実施の態様では静脈内注入手段によってフィブロネクチンを連 続的に全身投与する。注入は血管形成術が完了したのち約24時間にわたって続 けられる。
この発明の第2の実施の態様では、血管形成術を施している間カテーテルを介し てフィブロネクチンを全身投与する。
この発明の第3の実施の態様では、ポーラス(bolus )の形でフィブロネ クチンを注入することによって全身投与する。
ポーラス注入は血管形成術の前、途中またはあとに行う。
この発明の第4の実施の態様では、カテーテルを介してフィブロネクチンを局所 的に投与することにより、狭窄部位におけるフィブロネクチンの局所的濃度を所 要のレベルに維持この発明の方法を実施する際には、経皮経管式冠状動脈形成術 (血管形成術または風船血管形成術)を受けた患者にフィブロネクチンを投与す る。詳しくは後述するように、この投与は血管形成術の前、途中またはあとに開 始することができる。
血管形成術は動脈の狭窄部位を治療する方法であり、風船を内蔵するカテーテル を狭窄動脈へ挿入するステップを含むのが普通である。風船が狭窄域に達したら 、風船をふくらませ、その結果、動脈の狭窄壁を押戻すことにより動脈内の血流 を改善する。
血管形成術の1例として、小さい案内カテーテルを誘導鞘に挿入し、動脈の狭窄 部へ挿通することによって血管形成術を行う。次いで一対の管から成り、先端に 風船を有するもっと小さいカテーテルを案内カテーテルに挿通し、小さいカテー テルの風船が動脈の狭窄域内に来るように位置ぎめする。
第1の管は風船にまで達し、流体、好ましくは食塩水を風船に送入して風船をふ くらませ、風船をしぼませる時には風船から流体を抜取るのに使用される。第2 の管は風船を通過してカテーテルの末端にまで達している。第2の管の末端を開 口した状態に形成すれば、カテーテルを介して患者の狭窄動脈へフィブロネクチ ン溶液を導入するのに利用することができる。
血管形成術の結果として多数の患者に起こる再狭窄を防止または少なくとも軽減 するため、フィブロネクチン投与を行う。動脈壁の小さい裂傷や動脈壁からの内 皮細胞剥離の形の動脈損傷は血管形成術に伴なう一般的な副作用である。この損 傷の結果として、身体の修復メカニズムが活性化される。
多くの場合、動脈損傷の修復はその結果として厚い“かさぶた(Scar ma st ) ”を形成し、その結果、動脈の一部に2次狭窄または再狭窄が現われ る。理論的に裏づけることはできないが、患者にフィブロネクチンを注入するこ とが細胞の整然とした凝集を助け、血管形成術の結果生じた損傷の修復に伴なう 再狭窄を防止すると考えられる。
低温下不溶解グロブリン(CI G)とも呼ばれるフィブロネクチンは約350 μg/ccの濃度で血漿中に存在する多機能糖蛋白質である。フィブロネクチン は2つのほぼ同じ220.000分子量の亜単位(subunN )から成り、 約440.000の分子量を有することが判明している。フィブロネクチン組成 物または濃縮物は二量体(440,000ダルトン単位)及び単量体(220、 HOダルトン単位)の両者の比率を種々変えることによって調製することができ る。
この発明の実施に使用するフィブロネクチンは1981年12月15日付Sha nbrom米国特許第4.305.8’l1号及び1984年1月3日付Ohm ura米国特許第4.424.206号に開示されている方法または本願譲受人 に譲渡された1989年6月9日付米国特許出願第363.968号に記載され ている方法に従って血漿から得ることができる。なお米国特許第4.424.2 06号、第4.305.871号及び出願第3fi3.968号の内容は参考の ため本願明細書中に引用する。上記方法は血漿からのフィブロネクチン精製に関 するものであるが、フィブロネクチンは組換型DNA供給源からめることもでき る。
この発明の実施に際しては、再狭窄を防止または少なくとも軽減するため、血管 形成術完了後充分な時間にわたって狭窄部位におけるフィブロネクチンのレベル をほぼ正常な濃度に維持することが要望される。正常なフィブロネクチンレベル を維持するためには、血管形成術のような外科処置の過程で血漿中のフィブロネ クチン濃度が食細胞によって低下させられる事実に鑑み、患者にフィブロネクチ ンを投与する必要がある。フィブロネクチン濃度の低下は壊死組織片によるオプ ソニン(opsonixation)作用によるものである。血漿中のフィブロ ネクチン濃度の正常レベルは約350μg/ccであるから、この発明では血管 形成術後、狭窄域における濃度を少なくとも350μg/ccに維持するのに充 分なフィブロネクチンを投与することが望ましい。好ましくは、狭窄域における フィブロネクチン濃度を約350μg/cc乃至約500μg/ccに維持する のに充分なフィブロネクチンを使用する。濃度をこの所要レベルに維持するには 、全身的なフィブロネクチン濃度を約350μg/cc乃至約500μg/cc に維持するように注入するか、または狭窄部位における局所的フィブロネクチン 濃度を約350μg/cc乃至約500μg/ccに維持するように局所投与す ればよい。
施術中、フィブロネクチン濃度を終始測定することが好ましい。この場合、T、  M、5aba等の”Evaluation of a RapidImmun o+urbidimctric As5a7 forOpsonic )’la sma Fibronec+in in Surgical and Trau ma Patients、 ” J、Lah、Cl1n、Med、。
ればよい。この分析は約10分間で完了することができ、血管形成施術及び回復 期間を通して患者のフィブロネクチン濃度をモニターすることにより個人差を克 服するのに必要なフィブロネクチンの量のレベル調整を行うことができる。
フィブロネクチン濃度測定に必要な血液サンプルは血管形成施術開始の約30分 前、または施術に先立ってフィブロネクチン注入を開始する場合にはフィブロネ クチン注入の約30分前に採取する。最初の血液サンプルを採取したら、血管形 成施術完了後約24時間にわたって30分乃至120分ごとに血液サンプルを採 取する。これらの血液サンプルを分析してフィブロネクチン濃度を測定する。
この発明の実施に際しては、ポーラス注入または血管形成用の風船付きカテーテ ルからの投与などによる連続注入のような多様な方法でフィブロネクチンを全身 的に投与すればよい。フィブロネクチンは他の医薬またはグルコースのような栄 養物、またはリン酸塩緩衝食塩水(PBS :13701M NaCf1.2. 7tnM KCX、 8mM NaHPO4,1,5mM KH2PO4)のよ うな緩衝塩溶液と一緒に注入してもよい。また、例えばカテーテルによって狭窄 域へフィブロネクチンを局所的に投与してもよい。
全身的に投与するには、例えば静脈内注入手段によってフィブロネクチンを連続 注入すればよい。連続注入の場合、溶液中のフィブロネクチン濃度は約20mg /ccを上限とすることが好ましい。注入されるフィブロネクチン総量は約2( 10mg乃至約1000mgである。フィブロネクチンの連続注入は血管形成施 術の前、途中またはあとに開始すればよい。血管形成施術前に注入を開始する場 合、施術中及び施術完了後も注入を持続する。
フィブロネクチンを連続注入する場合、再狭窄を防止または少なくとも軽減する のに充分な時間にわたって患者の血液中フィブロネクチン濃度を所要レベルに維 持するため注入を持続しなければならない。好ましくは、血管形成完了後生なく とも2時間、さらに好ましくは約24時間にわたってフィブロネクチン投与を続 ける。施術後約24時間を経過すればそれ以上フィブロネクチン投与を続ける必 要はないと考えられる。フィブロネクチンの全身濃度は狭窄域の損傷部位におけ る血小板沈着が完了すると予想される時点まで注入を続けることによって正常な レベルに維持する。このような沈着は血管形成施術後の最初の24時間程度の時 間に起こると考えられる。フィブロネクチン濃度を所要レベルに維持するために は、施術が行われている間絶えず血液サンプルをモニターすればよい。投与速度 または投与されるフィブロネクチンの濃度を必要に応じて調整する。
フィブロネクチンの全身投与はポーラス注入によって行うこともできる。ポーラ ス注入はフィブロネクチン溶液の注射によって行う。ポーラス注射は1回で行う こともできるが、複数回の注射(多重ポーラス注射)が必要な場合もある。ポー ラス注射は静脈内または冠状動脈注射で血管形成施術の前、途中、及び/または あとに行えばよい。ポーラス注射の場合、約20mg/ccのフィブロネクチン 溶液を注射する。
患者の血漿中フィブロネクチン濃度を確実に所要レベルに維持するには、施術の 間、血液サンプルをモニターすればよい。必要ならば複数回のポーラス注入によ って所要のフィブロネクチンレベルを維持する。
全身投与の場合、風船式血管形成の施術中、血管形成用のカテーテルを介してフ ィブロネクチンを投与することも可能である。
この発明ではフィブロネクチンを投与する別の方法としては全身的に注入するの ではなく局所的に投与する。この方法では、局所的フィブロネクチン濃度、即ち 、狭窄部位における血漿中のフィブロネクチン濃度を所要レベルに維持するため フィブロネクチン溶液を投与する。局所的投与の場合、風船付きカテーテルを取 外してから血管形成用案内カテーテルを介してフィブロネクチン溶液を投与すれ ばよい。あるいは風船式血管形成術の完了時に風船付き血管形成カテーテルの第 2の管からフィブロネクチンを投与してもよい。風船をしぼませたら風船付きカ テーテルを案内カテーテル内へ引戻して狭窄部位の上流に位置させる。次いでフ ィブロネクチンを投与する。フィブロネクチンを局所投与する第3の方法は第2 カテーテルを介して行われる。血管形成術を完了し、血管形成用カテーテルを抜 取ったあと、jI2カテーテルを動脈内に導入し、狭窄部位の上流に位置させる 。次いで動脈の狭窄部位へ直接フィブロネクチン溶液を投与する。
局所投与方式に使用するフィブロネクチン溶液のフィブロネクチン濃度は約20 mg/ccが上限である。好ましくは血管形成術後最初少なくとも2時間、さら に好ましくは約24時間にわたってフィブロネクチン投与を継続する。狭窄部位 の損傷域における血小板沈着が完了すると予想される時点までフィブロネクチン を局所投与することによってフィブロネクチンの局所濃度をほぼ正常なレベルに 維持する。このような沈着は血管形成術後最初の24時間程度の期間にわたって 進行するものと考えられる。
全身または局所フィブロネクチン濃度は約350μg/cc乃至約500μg/ ccであることが好ましいが、ポーラス、風船式血管形成または局所投与方法を 採用する場合にはもっと高い局所的、一時的、全身的フィブロネクチン濃度とな ることがある。このような高いレベルはフィブロネクチンが全身に分配されるに 従って薄められ、器官系から排泄されるから、狭窄部位における必要最低のフィ ブロネクチンレベル350μg/ccを維持するためには必要である。
必要なら、所要レベルに維持するためフィブロネクチン濃度を施術と並行してモ ニターする。また、所要のフィブロネクチン濃度を維持するために必要なら、追 加のポーラスまたは連続注入を行う。
この発明が提供する血管形成術の特徴及び利点は以下に挙げる処置例から明らか になるであろう。ただし、これらの例は発明の詳細な説明することだけを目的と するものであり、発明の範囲を制限するものではなく、発明の範囲は請求の範囲 によって限定される。
米国食品医薬品局によって承認された方法に従って回収され、試験されたヒト血 漿からフィブロネクチンを分離する。
血漿を約−20℃の温度で凍結し、次いで0℃乃至5℃で解凍し、貯蔵する。解 凍の過程で形成される沈降物(以下“寒冷沈降物“と呼称する)を遠心分離処理 によって回収し、さらに精製する。
この寒冷沈降物410gを、pH7で約80単位/mJ2のヘパリンを含有する 蒸留水に溶かす。この溶液を約30分間にわたって約30℃の温度で混合して寒 冷沈降物/ヘパリン溶液を得る。
ポリエチレングリコール(PEG)31.5%、クエン酸ナトリウムニ水和物0 .22%及びクエン酸−水和物0.08%を含むpH6,2のPEG溶液を寒冷 沈降物/ヘパリン溶液に加えてPEG濃度を3.5%にする。この溶液を25℃ の温度で30分間混合する。形成する沈降物(最初のPEG沈降物)を遠心分離 処理によって溶液から分離する。この第1PEG沈降物はフィブロネクチン、フ ィブリノーゲン及び免疫グロブリンを含有する。■因子を含有する上澄を別に貯 蔵して置く。
最初のPEG沈降物155gを沈降物の総重量の約8倍の量となるように蒸留水 に溶かして第1PEG沈降物溶液を形成する。この溶液に最終濃度が1.7Mと なるようにグリシンを添加し、溶液のpHを約6.6に調節する。溶液の温度を 約25℃に維持し、溶液を遠心分離処理し、フィブロネクチンを含有する上澄を 回収する。
上澄126(1m QにPEG溶液を添加することによりPEG濃度が約9%の 溶液(第2PEG溶液)を得る。第2PEG溶液を約25℃の温度で約30分間 にわたって混合すると沈降物(第2回目のPEG沈降物)が形成される。この溶 液を遠心分離処理し、沈降物を回収する。
次いで第2回目のPEG沈降物に2回の全く同じクエン酸塩/グリシン洗浄処理 を続けて施す。グリシン濃度が約1.8Mであり、濃度が約0.25Mのクエン 酸ナトリウムを含有する溶液中に第2PEG沈降物48gを懸濁させる。この溶 液のpHを6.7に調節し、20℃の温度に維持する。30分間の混合によって 懸濁液を充分に混合したのち、遠心分離処理によって最初のグリシン洗浄フィブ ロネクチン沈降物を回収する。次いでクエン酸塩洗浄を繰返す。
0、005Mクエン酸ナトリウム及び1%グリシンの水溶液にグリシン洗浄フィ ブロネクチン沈降物を加えて液状に戻すことにより最終粗溶液を得る。この溶液 を濾過し、最終容器に詰め、凍結乾燥させる。
使用に際しては、凍結乾燥したフィブロネクチンを、静脈内注入に適した滅菌水 、リン酸塩緩衝食塩水(PBS)、またはその他の液状キャリアを加えることに よって液状に戻す。
フィブロネクチンを液状に戻すのに使用する溶液の容積は最終溶液における所要 のフィブロネクチン濃度に応じて調整する。
経皮経管式冠状動脈形成術は小さい案内カテーテルを誘導鞘に挿入し、大腿動脈 及び背大動脈を経て心臓の狭窄冠状動脈へ導入することによりおこなわれる。次 いでこれよりも小さい、先端に風船を取付けたカテーテルを案内カテーテルに挿 通し、先端に風船を取付けたカテーテルが冠状動脈の狭窄域内に来るように位置 させる。
先端に風船を取付けたカテーテルは一対の管を含む。第1の管は風船にまで達し 、液体、好ましくは食塩水を風船に送入して風船をふくらませ、逆に風船から液 体を抜取って風船をしぼませるのに利用される。第2の管は風船を貫通してカテ ーテルの末端にまで達している。第2の管はその先端が開口しており、カテーテ ルを介して動脈の狭窄部分へフィブロネクチン溶液を注入するのに利用される。
次いで第1の管から風船へ食塩水を送入して風船をふくらませる。風船を数回ふ くらませてから食塩水の一部を抜取ってしぼませる。
例1の手順で調製したフィブロネクチン溶液を約1mg/cc乃至約20mg/ ccの濃度でカテーテルの第2の管を介して動脈内へ導入する。血管形成術が施 されている間、約100cc/ll1in乃至約151)cc/ll1inの速 度でフィブロネクチン溶液を注入する。
血管形成施術の開始30分前に患者から血液サンプルを採取し、以後120分ご とに最も長くて血管形成術完了後24時間にわたって血液サンプル採取を行う。
免疫比濁分析法を利用してサンプル中のフィブロネクチン濃度を測定する。次い で分析データに基づき、患者の血液中フィブロネクチン濃度に必要な調整幅を予 測する。血管形成完了後約24時間にわたってフィブロネクチン濃度を350μ g/cc乃至500μg/ccに維持するため、必要に応じてフィブロネクチン のポーラスまたは連続注入を行う。
以下に述べる例3−5は種々の時間にわたり、かつ血管形成術の前、途中または あとに開始されるフィブロネクチン連続注入の例である。
血管形成術開始の30分前に、患者の肘正中皮静脈にカテーテルを挿入すること によってPBS溶液中51ng/ccのフィブロネクチンを静脈内点滴する。こ の点滴を血管形成施術中及び施術完了後景も長くて24時間にわたり継続する。
静脈内点滴の流量は0.5cc/minから始める。
注入または血管形成施術開始の30分前に患者から血液サンプルを採取し、以後 120分ごとに最も長くて血管形成術完了後24時間にわたって採取を行う。免 疫比濁分析を利用してサンプル中のフィブロネクチン濃度を測定する。分析デー タに基づき、患者のフィブロネクチン濃度を350μg/cc乃至500μIF /CCに維持するため静脈内点滴の流量に必要な調整幅を予測する。必要なら、 血液中フィブロネクチン濃度が血管形成施術完了後少なくとも24時間にわたり 所要レベルに維持されるように調整する。
血管形成施術中に注入を開始するという点を除いて例3と同じ手順を踏む。
血管形成施術完了と同時に注入を開始するという点を除いて例3と同じ手順を踏 む。
以下に述べる例6−11は血管形成施術の前、途中及びあとにフィブロネクチン をポーラス注入する場合である。
PBS中1mHのフィブロネクチンを含有するフィブロネクチン溶液を注射する ことによって静脈内ポーラス注入を行う。
この注射は血管形成施術開始の約30分前に行う。
ポーラス注入または血管形成施術の30分前、次いで血管形成完了後景も長くて 24時間にわたり 120分ごとに患者から血液サンプルを採取する。免疫比濁 分析法によりサンプル中のフィブロネクチン濃度を測定する。この測定のデータ に基づき、患者のフィブロネクチン濃度に必要な調整幅を予測する。血管形成術 完了後生なくとも24時間にわたりフィブロネクチン濃度を350μg7cc乃 至500μg7ccに維持するのに必要な多重ポーラス注射を行う。
血管形成施術中に注射を行うという点を除いて例6と同じ手順を踏む。
血管形成施術の直後に注射を行うという点を除いて例6と同じ手順を踏む。
例 9 フィブロネクチンの冠状動脈内ポーラス注入冠状動脈内ポーラス注入を行うとい う点を除いて例6と同じ手順を踏む。
例 10 フィブロネクチンの冠状動脈内ポーラス注入血管形成施術中に注射を行うという 点で例9と同じ手順を踏む。
例 11 フィブロネクチンの冠状動脈内ポーラス注入血管形成施術完了直後に注射を行う という点を除いて例9と同じ手順を踏む。
例 12 フィブロネクチンの局所投与 経皮経管式冠動脈形成術は、小さい案内カテーテルを誘導鞘に挿入し、大腿動脈 及び背側大動脈を通じて心臓の狭窄冠状動脈へ挿通させることによりおこなう。
次いでこれよりも小さい、先端に風船を取付けたカテーテルを案内カテーテルに 挿入し、風船付きカテーテルの風船が冠状動脈の狭窄域内に来るように位置させ る。
次いで管を介して風船に食塩水を送入して風船をふくらませる。風船を数回ふ( らませてから、食塩水の一部を抜取ってしぼませる。次いで風船付きカテーテル を案内カテーテルから抜取る。
例1の手順で調製したフィブロネクチン溶液を約500μg/ccの濃度で案内 カテーテルを介して動脈内へ導入する。血管形成術完了後約24時間にわたって 約1 cc/min乃至約1.5cc/ff1inの流量でフィブロネクチンを 投与することにより狭窄域における濃度を350μg7cc乃至5Hμg/cc に維持する。
血管形成術の結果である動脈損傷の治療に関する上記実施例は発明の詳細な説明 するためのものである。当業者には明らかなようにほかにも多様な実施態様が可 能であるから、この発明は上記実施例に限定されない。この発明の範囲は後述す る請求の範囲によって限定される。
要 約 書 この発明は再狭窄を防止または少なくとも軽減するために患者へのフィブロネク チン投与を組込んだ改良型の経皮経管式血管形成術に係わるものである。
国際調査報告

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.患者の動脈の狭窄域を拡張する方法において、a)先端に風船を取付けたカ テーテルをその風船が狭窄域内に来るように動脈内へ挿入し、 b)風船を1回または2回以上ふくらませることによって狭窄域における動脈の 内径を拡張させ、c)再狭窄を防止または少なくとも軽減するのに充分な時間に わたって充分な量のフィブロネクチンを患者に注入する ステップから成ることを特徴とする方法。 2.フィブロネクチン注入ステップを風船をふくらませる前に開始することを特 徴とする請求項1記載の方法。 3.先端に風船を取付けたカテーテルが患者の動脈内にある時にフィブロネクチ ン注入を開始することを特徴とする請求項1記載の方法。 4.先端に風船を取付けたカテーテルを患者の動脈から抜取ってからフィブロネ クチン注入を開始することを特徴とする請求項1記載の方法。 5.患者の血液中フィブロネクチンの全身濃度のレベルを少なくとも350μg /cc乃至500μg/ccに維持するのに充分な量のフィブロネクチンを注入 することを特徴とする請求項1記載の方法。 6.狭窄域におけるフィブロネクチンのレベルを少なくとも350μg/cc乃 至500μg/ccに維持するのに充分な量のフィブロネクチンを注入すること を特徴とする請求項1記載の方法。 7.風船式血管形成術による患者の動脈狭窄域拡張に続いて起こる再狭窄を防止 または少なくとも軽減する方法において、動脈の再狭窄を防止または少なくとも 軽減するのに充分な時間にわたって充分な量のフィブロネクチンを患者に投与す ることを特徴とする方法。 8,フィブロネクチンを連続注入の形で投与することを特徴とする請求項7記載 の方法。 9.フィブロネクチンをボーラス注入の形で投与することを特徴とする請求項7 記載の方法。 10.フィブロネクチンを風船付き血管形成カテーテルからの注入によって投与 することを特徴とする請求項7記載の方法。 11.フィブロネクチンを狭窄域へ直接投与することを特徴とする請求項7記載 の方法。 12.患者の血液中フィブロネクチンの全身濃度を少なくとも約350μg/c cに維持するのに充分な量のフィブロネクチンを投与することを特徴とする請求 項7記載の方法。 13.狭窄域におけるフィブロネクチン濃度を少なくとも約350μg/ccに 維持するのに充分な量のフィブロネクチンを投与することを特徴とする請求項7 記載の方法。 14.フィブロネクチン投与を血管形成術開始の前に始めることを特徴とする請 求項7記載の方法。 15.血管形成施術中にフィブロネクチンを投与することを特徴とする請求項7 記載の方法。 16.血管形成術の完了後にフィブロネクチン投与を開始することを特徴とする 請求項7記載の方法。 17.先端に風船を取付けたカテーテルを患者の動脈の狭窄域内に配置し、カテ ーテルの風船をふくらませることによって動脈の内径を拡張させる改良型血管形 成術において、再狭窄を防止または少なくとも軽減するのに充分な時間にわたっ て充分な量のフィブロネクチンを患者に投与することを特徴とする改良方法。 18.フィブロネクチンを連続注入の形で投与することを特徴とする請求項17 記載の方法。 19.フィブロネクチンをボーラス注入の形で投与することを特徴とする請求項 17記載の方法。 20.風船付き血管形成カテーテルから注入することによってフィブロネクチン を投与することを特徴とする請求項17記載の方法。 21.狭窄域へフィブロネクチンを直接投与することを特徴とする請求項17記 載の方法。 22.投与されるフィブロネクチンが患者の血液中フィブロネクチンの全身濃度 を少なくとも約350μg/ccに維持するのに充分な量であることを特徴とす る請求項17記載の方法。 23.投与されるフィブロネクチンが狭窄域におけるフィブロネクチン濃度を少 なくとも約350μg/ccに維持するのに充分な量であることを特徴とする請 求項17記載の方法。 24.血管形成施術中にフィブロネクチンを投与することを特徴とする請求項1 7記載の方法。 25.血管形成施術を開始する前にフィブロネクチン注入を開始することを特徴 とする請求項17記載の方法。 26.血管形成施術完了後にフィブロネクチン注入を開始することを特徴とする 請求項17記載の方法。
JP91510307A 1990-05-30 1991-05-29 経皮経管式冠動脈形成術に組込まれるフィブロネクチン投与の方法 Pending JPH05507223A (ja)

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