JPH05506452A - 化学療法剤としてのビストリアゼン類 - Google Patents

化学療法剤としてのビストリアゼン類

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JPH05506452A
JPH05506452A JP91510441A JP51044191A JPH05506452A JP H05506452 A JPH05506452 A JP H05506452A JP 91510441 A JP91510441 A JP 91510441A JP 51044191 A JP51044191 A JP 51044191A JP H05506452 A JPH05506452 A JP H05506452A
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ミケイダ,クリストファー・ジェイ
ブルーメンスタイン,ジェフリー・ジェイ
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 化学療法剤としてのビストリアゼン類 技術分野 本発明は、ビストリアゼン(bistriazene)化合物を各種癌の治療に 有用な化学療法、剤として使用することに関する0本化合物は、この適応により 医学及び獣医学双方の広範囲の領域において有用となる。また本発明は、各種研 究領域、化学領域において重合高分子を合成し、およびこれを取扱う際の有用な 架#I荊としてこの化合物を使用することに関する。
背景技術 従来の化学療法剤の多くはアルキル化剤として作用し、DNAのホスフェート基 を始めとする各種物質と共有結合を形成する。 DNAの塩基がアルキル化され ると遺伝子に誤った遺伝符号がつけられ、DNA分子が重篤な障害を受けたり、 およびlまたは核酸の機能が大きく破壊され、さらに他の細胞機能を広範囲にわ たって抑止する結果となることが多い、これらの化学療法剤は核酸分子に対して 致死的な架橋を形成する作用を持ち、多くの場合静脈注射後数日で腸瘍を縮小さ せる。これら化学療法剤のうち、ビス(2−クロロエチル)ニトロソウレア(b is(2−chloroethyl)nitrosourea; BCNU)、  vイトマイシン(mitoaycin)、シクロホスホアミド(cyclo− phosphamide;シトキサン(Cytoxan))、イホス77ミド( ifosphamide)のような2−クロロエチル−ニトロソウレア類(2− chloroethyl−nitrosoureas)がある、これらの薬剤そ れ自体は、強力な変異誘発性、催奇性、発癌性を持っているけれども、毒性には 細胞周期依存性がなく、細胞周期を通して抗腫瘍作用を発現することが出来る。
ボーガン(Vaughan)ら(Jour、 Med、 Chew、) 198 4.27:357−63))は、他のトリアゼン類製造の副産物として、ある種 のビストリアゼンが形成されることを報告したが、これについては化学的にも、 構造的にも本発明のビストリアゼンとは異なっていて、抗腫瘍作用の試験も行わ れていない、これら2種顕ののビストリアゼンの相違点は、ボーガンらのビスト リアゼンが同じアルキル化部分を放出するためには代謝を2回活性化しなければ ならないし、また加水分解してモノトリアゼンを放出し易い点にある。
本発明のビストリアゼンを化学療法剤および架橋副として使用出来るとの報告は 未だなされていない。
発明の開示 本発明のビストリアゼン化合物は、スペルミン(speriine)、スペルミ ジン(spermidine)等のポリアミンに類似する構造を持ち、[lNA と相互作用をする新規のアルキル化剤である。従来から化学療法に用いられてい るアルキル化肘のほとんどでは、共有結合により、あるいは共有結合によらない で、標的のDNAと相互作用した後に架橋反応を発現する。しかしながら、本発 明のビストリアゼン化合物はこれら化学療法剤のいずれとも化学構造が異なり、 完全な化合物のままでDNAと相互作用する。この相互作用が水素によるDNA との多重結合の形成に依存している点、天然ポリアミン類とDNAとの相互作用 の非常によく似ている。事実、ビストリアゼン類とポリアミン類のあるものとが 構造の上で相似しているところから、ビストリアゼン類がDNA中でポリアミン 類そのものと同じ位置を占める可能性もある。
結合の後、ビストリアゼン類はDNAの表面で分解し、ビスジアゾニウムイオン の形のrリンカ−」を放出する。
これは非常に反応性の高い物質で、共有結合によるDNAとの相互作用により、 DNA二重頗を数カ所で切断し、鎖間に架橋を形成する。ビストリアゼン分子の リンカ−を構造的に変える二とによりビスジアゾニウムイオンの特性を変えるこ とが可能であり、適当な化学修飾を行うことにより分子全体の反応性を贋節する ことが出来る。つまり、ビストリアゼン類は、ポリアミンと同様にしてDNAと 相互作用した後1分解して架橋剤となり、このために細胞に致死的な架橋が形成 されると考えられる。従って5本発明のビストリアゼン化合物を化学療法剤とし て使用する場合、DNAと薬剤との相互作用は特異性が高く、さらにDNA表面 に反応性ジアゾニウムイオンも形成されるため、化合物分子当りにして非常に大 きな有効量の最終細胞毒性成分を薬物輸送することが可能である。二の量の点で は、単純単座配位子系薬剤は遥かにこれに及ばない、この特色のためビストリア ゼン系薬剤は、従来から化学療法に用いられているのアルカリ化荊と比較して低 い投与量ですむ利点がある。このようにビストリアゼン系抗癌剤には、特異性が あり、かつ、有効投与量が少量ですむため、現在使用されているものよりも全身 毒性がはるかに低いと予想される。
本発明のビストリアゼン化合物は、現在の療法よりも特異性が高く、毒性が低い 、全く新規な化学療法用二座配位子系アルキル化荊である。
従って、本発明の目的は、ビス(メチルトリアモノ)−p−キシレン(big( methyltriazeno)−p−xylene)、ビス(メチルトリアモ ノ)−2−ブテン(bis(methyltriazeno)−2−buten e)、ビス(メチルトリアモノ)エタン(bis(+5ethyltriaze no)ethane)などのビストリアゼン化合物及び他のビストリアゼン誘導 体の抗癌有効量を生体に投与することによりヒトおよび噴孔動物の癌を治療する 方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、ビストリアゼン化合物の抗癌有効量と、クロラムブシル( chlorambuci I)、メルフアラン(melphalan)、ウラシ ルマスタードNF (uracila+ustard NF)、シクロホスファ ミド(cyclophosphaa+1de)、メクロレタミン塩酸塩(Ile chlorethamine hydro−chloride)、カルムスチン (carmustine (BCNU))、ロムスチン(loa+ustine )、デカーバジン(dacarbazine(DTIC) ))、チオテバ N F (thiotepa NF)、ブスル77 ン(busulfan)等のア ルキル化剤、または、これらのアルキル化剤の合剤の抗癌有効量とを生体に投与 する二とによりヒトおよび哺乳動物の癌を治療する方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、ビストリアゼン化合物の抗癌有効量を含有する医薬 組成物を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、ビストリアゼン化合物の抗癌有効量もしくはビスト リアゼン化合物の抗癌有効量と、クロラムブシル、メルフアラン、ウラシルマス タードNF、シクロホスファミド、メクロレタミン塩酸塩、カルムスチン(BC NU)、ロムスチン、デカーバジン(DTIC)、チオテバNF、ブスルファン などのアルキル化剤、または、これらのアルキル化剤の合剤の抗癌有効量とを含 有する医薬組成物を提供することにある。
本発明に従って、ビストリアゼン化合物またはその生理的に許容し得る塩を含有 する医薬組成物の抗癌有効量を投与することにより、上記その他の目的を達成す ることが出来る。癌の治療に有用なビストチアゼン化合物には、ビス(メチルト リアモノ)−p−キシレン、ビス(メチルトリアモノ)−2−ブテン、ビス(メ チルトリアモノ)エタンおよび抗癌効果を持つその他のビストリアゼン誘導体が あるが、これらは次の通りである。
エタノ lニーB頃−yl−o嵐山雛 】、2−とス(メチルトリ7セリ)エタンフタ、 1.4−Bix−B15(+ yltriu仰o)buuncトランス−1,4−ヒ゛ス(1,3−シ゛メチル トリアセ゛ハシクロへキサンα、α′−ヒ゛ス(メチ訃す7セ°バー0−キシレ ン本発明の化合物は、ヒトおよび動物の癌の治療に使用することが出来る。
ビストリアゼン化合物は腫瘍疾患の治療に月いるほか、本発明のさらに他の目的 はこの化合物を研究試薬として使用することにある。研究上、DNA、 蛋白な どの高分子を操作する際、対象分子と相互作用する試薬を用いて、この対象分子 を: l)特定領域で切断する、 2)特定債域で酵素によって切断されるのを阻止する、3)結び付きが緩やかな 他の分子と結合させる。
4)ニトロセルロースまたはナイロンなどのマトリックスと結合させて、取扱い および試験を容易にする。
5)アフィニテイクロマトグラフィの配位子としてクロマトグラフィ支持体等の マトリックスと結合させる、あるいは 6)無関係な高分子と共有結合させる(例えば、 トキシンを抗体に、抗体を酵 素に、小分子をオリゴヌクレチオドDNAプローブに1等)。
ビストリアゼン類は、上記その他の高分子の実験的操作に使用出来る。
ビストリアゼンを改変して置換基が高度の配列順を!!識出来るようにして、不 安定な部位でアルキル化を行うと、DNAあるいはDNA支持蛋白が切断される (上記1))1反対に、安定な部位でアルキル化を行うと、制限酵素によるDN Aの消化あるいはプロテアーゼによる蛋白の消化等、酵素による消化を阻止する ことが出来る(上記2))。
上記3)、5)および6)の用途では、現在のところ多機能の化学架橋試薬が広 く用いられている6本発明の他の目的は、ビストリアゼン化合物をこれらの用途 に使用することにある。
本発明のさらに他の目的は、ビストリアゼン化合物を活性の高い化学架橋剤とし て使用し、RNA、DNAあるいは蛋白等の分子をニトロセルロース、ナイロン その他の同様の膜に固定しく上記4)の用途)、膜支持体上の生体高分子として の取り扱いおよび試験を可能にすることにある。
本発明のさらに他の目的は、ビストリアゼン類をモノマー成分から化学ポリマー を形成する際の架橋剤として使用することにある。
本発明のビストリアゼン化合物は、既知の架橋剤と類似する使用方法に従う架橋 剤としても用いることが出来る。
以下に示す詳細な説明と図面により1本発明の適用範囲がさらに明白となるはず である。しかしながら、。
この詳細な説明により当業者が本発明の趣旨、範囲内の変更及び改良を読み取る ことが出来ることに鑑み、本発明の詳細な説明、特定の実施例、最良の実施形態 は例示のためにのみ開示されたものであること了解されたい。
図面の簡単な説明 図1は、ビス(メチルトリアモノ)−p−キシレン(bis(a+ethylt riazeao)−p−xylene)の各種濃度に暴露されたのヒト腫瘍細胞 系の試験管内(in vitro)生存率を示す図面である。
図2は、ビス(メチルトリアモノ)−2−ブテン(bis(a+eLhyltr iazeno)−2−buLene)の各種濃度に暴露されたヒト腫瘍細胞系の 試験管内生存率を示す図面である。
図3は、 ビス(メチルトリアモノ)エタン(bis(a+ethyltria zeno)ethane)の各種濃度に暴露されたヒト腫瘍細胞系の試験管内生 存率を示す図面である。
図4は、5−(3,3−ジメチルトリアモノ)イミダゾール−4−カルボキサイ ド(5−(3,3−di*ethyltriazeno)imidazole− 4−carboxamida; DTTC)の各種濃度に暴露されたヒト腫瘍細 胞系の試験管内生存率を示す図面である。
図1〜4の細胞系の略語の由来は次の通り。
CXF (Colon Cancer Xenograft)結腸癌異種移植: GXF (Gastric)胃癌: LXF (Lung)肺癌二^(aden o)腺、L (large cell)大細胞、E (epidermoid)  @上皮層細胞、S (small cell)小細胞;關へXF (Mann aryCancer Xenograft)乳癌異種移植; MEXF (Me lanoma)黒色腫: PXF (PIeuramesoChelio++a )胸膜中皮層、 SXF(Sarcoma)肉II ; TXF (Testi cular)こう丸癌;XF (miscellaneous cancer  graft)雑多の癌異種移植。
図5は、オリゴヌクレオチド架橋の検定の結果を示す図面である。
図6は、超らせんブラダミドDNA検定の結果を示す図面である。
発明の詳細な説明 当業者の知る通り、ビストリアゼンの基本構造には、化合物の所望の用途に合わ せて調整が出来る数多くの元素が含有されている0次の構造によりこれら元素を EG−N−N−N−(リンカ−)−N−N−N−EG「リンカ−1部分は、分子 構造の限定と架橋の形成に関連する。 リンカ−は、鎖長l〜20個、好ましく は2〜8個のアルキル基、置換アルキル基(アルキルアミン類、アルキルエーテ ル類およびチオエーテル類、ハロアルキル基、シラン類、ホスフィン類、アルコ オール類、アミン類等を含む、但しこれらにのみに限定されない)の何れかであ る。また、 リンカ−には、 トリアジン(triazine)部分が1〜30 個の炭素原子、好ましくは4〜12個の炭素原子で分離されるような、アラルキ ル基または置換アラルキル基(置換アルキル基類の場合と同様の変更を含む)、 多環式アラルキル基、複素環式アラルキル基、およびこれらの置換誘導体を含め ることが出来る。 r末端基(End Group)J (EG)に関して言え ば、この部分はビストリアゼン類の反応性の調整に重要である。 EGは、鎖長 1〜20個、好ましくは1〜6個のアルキル基、置換アルキル基(アルキルアミ ン類、アルキルエーテル類およびチオエーテル類、ハロアルキル基、シラン類、 ホスフィン類、アルコール類、アミン類等を含む、但しこれらのみに限定されな い)からなる群から別個に、または、同一に選ばれるものであってもよい6また EGには、核酸塩基およびオリゴヌクレチドを始めとする、2〜40個の非水素 原子からなり、かつ、1〜6個のリングを含有するアラルキル基または置換アラ ルキル基(置換アルキル類の場合と同様の変更を含む)、多環式アラルキル、ア リール基および複素環基を含めることが出来る。
トリアゼン部分に対する最終置換基であるRまたはR′は、おそらく最も代替性 があるもので、トリアゼンの基本部分の組立後、下記文献で開示されているジア ルキルトリアゼンの方法により添加する(R,+(、スミス。
Jr、ら、 「有機化字詰J 、1986.51.3751 (R,H,5a1 ith、 Jr、、 et al、、 J、 Org、 Chew、、 198 6.51’、 3751) ;R,H,スミス、 Jr、ら、 「有機化字詰」 、+988.53.1467 (R,H,Sm1th、 Jr、、 et al 、、 J、 Org、 Chew、、1988゜53、1467);D、H,シ ーラ、「米ffl化学協会誌J、1980゜102、3883 (D、H,5i eh、 et al、、 J、 Am、 Chew、 Soc、。
1980、102.3883) ; R,H,スミス、Jr、、C,J、ミヶジ ャ、「合成」誌、1983.476(R,H,Sm1th、 Jr、 and  C,J、 Michejda、 5ynthesis、 1983.476)) 。
RとR′とはEGと同一であるか、あるいは、水素、鎖長1〜20個、好ましく は1〜6個のアルキル基、置換アルキル基(アルキルアミン類、アルキルエーテ ル類およびチオエーテル類、ハロアルキル基、シラン類、ホスフィン類、アルコ ール類、アミン類等を含む、但しこれらのみに限定されない)よりなる群から別 個または互いに同一に選ばれるものであるか、いずれでもよい、またRとR′に は、2〜40個の非水素原子からなり、かつ、1〜6個のリングを含有するアラ ルキル基または置換アラルキル基(置換アルキル類の場合と同様の変更を含む) 、多環式アラルキル基、アリール基および複素環式基を含めることが出来る。さ らに、Rは、ちとの酸がカルボン酸、硫酸、スルホン酸、 リン酸、ホスフィン 酸、ヒ素酸またはセレン酸(但し、これらにのみに限定されない)である酸睡導 体であってもよい。
さらに、Rは上記の例のうちRがR′と同一であったり、RがR′と結合して環 状ビストリアゼン化合物が形成されている化合物であってもよい、RとR′が同 一である場合。
これを発展させてゆきパラジウム、プラチナ、チタン、ジルコニウム、シリコン 、セレニウム、マグネシウムおよび銅を含めることが出来る。但し、これらの金 属のみに限定されることはない、シスプラチン、チタノセンジクロリド等の数種 の金属は抗腫瘍剤として臨床活性があり、ビストリアゼン部分がこれらの化合物 の二座配位子として機能し、細胞毒性作用をもつ数種の化合物を生成する。 R とR′が結合している場合、環状ビストリアゼン類の他に重合化合物が生成され ることもある。この場合の重合化合物は、トリアゼン類の加水分解が不安定であ るため特異な物性を有している。
この物性を利用して1組織に植設でき、加水分解により分解する徐放的に活性細 胞毒性剤となるポリマーを製造することが考えられている。同様に、二のポリマ ーを緩徐に溶解するマトリックスに作り、このマトリックスを構造用に用いたり 、あるいは包埋物質の放出用に利用することもできる。
さらにまた、簡略に説明するため上記した変更例はすべて、対称のビストリアゼ ンとして述べてきたが、二九が全てを111mしたのではなく、非対称のビスト リアゼン分子も本発明の化合物の範囲内とする。
ビストリアン着の合成 ビストリアゼン類は、下記の反応により容易Cゴ合成することが出来る。
ビストリアゼン類は、普通l、ω−ジアジドアルカン類(1,ω−dtazid oalkanes)を2当量のアルキルリチウムと反応させて調製する。ジアジ ドアルカン類は、ジメチルホルムアミド溶液中で対応するジハロアルカンとアジ 化ナトリウムとから調製する1例えば、最も単純なビストリアゼンである1、2 −ビス(メチルリチウム)エタン(1,2−bis(methyltriaze no)eLhane(BMTE))は、 1.2−ジアジドエタン(1,2−d  1azidoethane)を2当量のメチルリチウムと反応させて調製する 。
単純トリアゼン類と対照的に、ビストリアゼン類は結晶状の固体である。X線に よりBMTE分子の結晶構造を測定すると、固体状態で、近接部分との水素結合 による相互作用が最大となるような立体配座を形成していることとが分かる。こ の点、BMTEは、DNAとの結び付きが強いことで知られているスペルミン、 スペルミジンおよびそのホスファチジル誘導体等のポリアミン類と非常に類似し ている。
ビストリアゼン類の合成と結晶構造のx、am定については、ブルーメンスタイ ンらの「テトラヘドロン通信1誌への発表用原稿(BIutrennsLein  et、 at、、丁etra−hedron Letters、 submi tted for publeication) :およびブ・ルーメンスタイ ンらの「化学通信1誌への発表用原稿(Blu+++enstein et a l、、 Chemical Letters。
5uba+1tted for publication)において、それぞれ 報告されている。特定のビストリアゼン類の合成は1次の通りである。
塞」L豊ユ Σ」ニー五ニムエ≦L五」二り立上」二IJ 7 f / ) !−と1」二色 pフラスコに、 トランス1.4−ジ(メチル 4−トルエンスルフォネート) シクロヘキサン(trans−1,4−di(meLhy14−toluene sulronate)cyclohexane) 3.0g (6,6ミリモル )アジ化ナトリウム1.08g’ (16,6ミリモル)およびジメチルホルム アミド(dimethylformamide ; DMF)50mlをとり、 アルゴンの雰囲気下で撹拌しながら2日間50℃で加熱した後、水1501で希 釈し5石油エーテル40−1で4回抽出した。有機層を集めてNa2SO4で乾 燥し、さらに濾過、蒸発させて淡黄色の油を得た。残余の油を無水エーテル10 01に溶解し、アルゴン雰囲気下で20℃にまで冷却した。メチルリチウム(M eL i )をエチルエーテルに溶解し、その1.5M溶液(Ilml、 16 .5ミリモル)を0.5時間かけて上記の溶液に添加したところ、小量のMeL iを加えた頃から、白色の沈澱が生成されるようになった。冷却浴を取り外し、 混液を1晩中撹伴しながら放置した。
その後、溶液を冷やしつつ、注意しながら半飽和のNH4Cl 30m1を加え て、過剰のMeLiを急冷したところ、NH4Cl数1を添加し始めた時点で、 激しくガスが発生したため、手早く添加を行った。その後、水層を急速に分離し 、水401で洗い、Na2SO4で乾燥、さらに濾過、蒸発して、淡褐色の固体 を得た。エーテル/石油エーテルによりこの固体を再結晶させて、融点72〜3 ℃の白色の固体430mg(収率29z)を得た。質量スペクトル(高速原子衝 撃分析法(FAB))では、計算値(M+H)227.1984、測定値227 .20+7±0.0023であった。
罠[1112 L辷乙エユ1ヱ上上ユヱヱヱ1ヱ上工三上」上(14−bis(meth 1t riazenoIllethyl)benzene)フラスコに、1,4−ジ( クロロメチル)ベンゼン(1,4−di(chloromethyl)benz ene) 2.0g (11,4ミリモル)、アジ化ナトリウム 1.86g  (28,6ミリモル)とDMF 50m1をとり、混合物を1晩中アルゴン雰囲 気下で撹拌しながら50℃で加熱した。この混合物を上記と同様にして調製した 1、4M MeLi溶液20m1 (28ミリモル)で仕上げ処理を行い、黄色 の固体を得た。この固体をエーテル/石油エーテルにより再結晶して、融点90 〜2℃の淡黄色の固体1゜26g(収率50%)を得た。質量スペクトル(FA R)では、計算値(M+H) 221.1514.測定4fi 221.155 8±0.0022テアツた。
実施例3 1.2−ビス(メチルトリアゼツメチル)ベンゼン」−肚l」シ阻υ■具二」と 郵」!助しμ加りとユ1フラスコに、1,2−ジ(クロロメチル)ベンゼン ( 1,2−di(chloromethyl)benzene) 7.96g ( 45ミリモル)、アジ化ナトリウム7.39g (114ミリモル)とDMF  150m1をとり。
混合物を1晩中アルゴンの雰囲気下で撹拌しながら50℃で加熱した。この混合 物を、無水エーテル3001中で上記と同様にして調製した1、3M MeLi 溶液90+al (117ミリモル)で仕上げ処理を行い、黄色−赤黄色の固体 を得た、この固体をクーゲルロアー(Kugelrohr)法により蒸留しテ( 110〜b を得た。この油は放置すると黒ずみ、半固体となった。
質量スペクトル(FAB)では、計算値(M+Fl) 221.15+4. 測 定値221.1513±0.0022であった。
フラスコに、1.4−ジブロモブタン (1,4−dibroa+。
butane) 4.0g (18,5ミリモル)、アジ化ナトリウム3.6g (55ミリモル)とDMF 50m1をとり、混合物を1晩中アルゴン雰囲気下 で撹拌しながら50℃で加熱した。この混合物を上記と同様にして調製したり、 3M MeLi溶液451(58ミリモル)で仕上げ処理を行い、3時間後反応 が完了して黄色の固体を得た。エーテル/石油エーテルによりこ°の固体を再結 晶して、融点40〜2℃の白色の固体 1゜86g(収率58z)を得た。質量 スペクトル(FAB)では、計算値(M+H) 173.1514、測定値17 3.1510±0.0017であった。
実施例5 し」二漿3−立ヱノニと1二と二」ニム虹x9’、を−(1,2−Big(me thyltriazeno)ethane)フラスコに、1.2−ジブロモエタ ン (1,2−dibroa+oethane) 5.0g (27ミリモル) 、アジ化ナトリウム3.8g (58ミリモル)とDMF 50m1をとり、混 合物を1晩中アルゴン雰囲気下で撹拌しながら50℃で加熱した。この混合物を 、アジ化物溶液を完全には蒸発させなかった点を除いては、上記と同様にして仕 上げを行い、溶液の残量が約301になった時点で、上記の1.3M MeLi 溶液45o1(58ミリモル)で処理を行った。3時間後反応が完了して黄色の 固体を得た。エーテル/石油エーテルによりこの固体を再結晶して、融点64〜 6℃の灰色の固体 1.23g(収率32z)を得た。質量スペクトル(FAB )では、計算値(M+H) 145.1201. ’II定値145.1220 ±0.0015であった。
ム1ヨLム」二仁立上」二去l」Lとと2士L12−(16−His(meth yltriazeno hexane)フラスコに、l、6−ジブロモヘキサン  (1,6−dibromohexane) 10.0g (41ミリモル)、 アジ化ナトリウム6.66g(102ミリモル)とDMF loomlをとり、 混合物を1晩中アルゴン雰囲気下で撹拌しながら50℃で加熱した。この混合物 を、無水エーテル4001中で上記と同様にして調製した1、31 MeLi溶 液77i1 (100ミリモル)で仕上げ処理を行った。3時間後上記の反応が 完了して黄色の固体を得た。エーテル/石油エーテルによりこの固体を再結晶し て、融点54〜5℃の白色の固体5.96g (収率73%)を得た。
逃」L豊1 14−ビス メチルトリアモノ)トランス−2−ブーン14−Bis(a+et hyltriazeno) tans−2−butene)フラスコに、l、4 −ジクロロ−トランス−2−ブテン (1゜4−dichloro−trans −2−butene) 12.5g (100ミリモル)、アジ化ナトリウム1 4.3g (220ミリモル)とDMF 200m1をとり、混合物を1晩中ア ルゴン雰囲気下で撹拌し、無水エーテル4001中で上記と同様にして調製した 1、4M賛eLi溶液130+++l (183ミリモル)で仕上げ処理を行っ た。
3時間後反応が完了して黄色の固体を得た。エーテル/石油エーテルによりこの 固体を再結晶して、融点71〜4℃の淡黄色の固体3.34g (収率2oz) を得た。質量スペクトル(FAB)では、計算値(M+H) 171.1358 、測定値171゜フラスコに、l、3−ジブロモプロパン (1,3−dibr om。
propane) 10.0g (49,5ミリモル)、アジ化ナトリウム7゜ 08g (109ミリモル)とDMF 100m1をとり、混合物を1晩中アル ゴン雰囲気下で撹拌し、無水エーテル4001中で上記と同様にして調製した1 、41 MeLi溶液80m1 (112ミリモル)で仕上げ処理を行った。3 時間後上記の反応が完了して黄色の固体を得た。エーテル/石油エーテルにより この固体を再結晶して、融点55〜7℃の白色の固体3.61g (収率46% ) ヲ得7’−+ 質量スペクトル(FAB)テハ、計算値(M+H) 159 .135g、測定値159.1360±0.0016であった。
生物学的活性 下記のデータが示すように、本発明のビストリアゼン化合物は、各種の癌治療に 有用である。
クローン原生 各種のヒト腫瘍細胞系のビストリアゼン類に対する反応を、フィ ービヒらのクローン原生検定法(フィービヒら、(+987) r欧州癌臨床腫 瘍字詰J 23:937−948 (Fiebig et at、、 (198 7) EuropeanJournal of Cancer and Cl1 nical Oncology 23:937−948))によって測定した。
簡単に説明すると、検定系は改良型軟寒天培養系2暦からなり、下層はL−グル タミン(L−glutamine)を入れた改良型ダルベツコ培地 11を35 mmベトリ皿にいれたもので、これにウシ胎児血清10%と寒天5zを含有させ た。
上層は寒天0.3z、ウシ胎児血清30%と培地からなり。
この11容積に2〜5x105個のヒト腫瘍細胞を懸濁させた。
試験薬剤はウシ胎児血清30%を含有する培地11中に入れて、上層に置く、コ ントロールプレートは、薬剤が除かれている以外は同一とする0種々の期間(7 〜21日)二酸化炭素7zを含有させた加湿大気下、37℃でプレートをインキ ュベートした。コントロールプレートのコロニー形成率で培養の時間を決定する 。培養期間終了後、生存コロニーをテトラゾリウムクロリドで染色して眼で見え るようにしてから、薬剤で処理した培地上のコロニー数とコントロールプレート のコロニー数とを比較する。
相異なる3種のビストリアゼンを上記の検定法により測定した。末端基(End  Group: EG)は、全て同一のメチル基であったが、 リンカ−は、次 のように異なるものとした。
EG−NH−N−N−リンカー−N館N−N1(−EGリンカ− p−キシルレノ(p−xyleleno)、 −CH2−C6H4−CH2−ト ランス−2−ブテノ(trans−2−buteno)、 −CH2CHmCH CH2エタノ(ethano)、 −CH2CH2−化合物各々は1図1〜4に 示す1群のヒト腫瘍細胞により評価を行った。これら細胞の由来は、結腸癌、肺 癌3種、乳癌、卵巣癌、腎臓癌2種、中皮腫、胃癌および肉腫であった。これら の腫瘍は、現在のところ適切な治療を行うことが出来ない最も直要な癌の1部と して選んだものである。これらビストリアゼンの検定結果は。
現在臨床上多用されているDTICの同一の腫瘍に対する効果と比較した。
図1は、ビス(メチルトリアモノ)−p−キシレンを用いて数種のヒト腫瘍細胞 系に対する試験管内クローン原生細胞毒性検定を行った際の用量−反応曲線であ る。この化合物は100μg/mlで全ての腫瘍細胞系に高い毒性があり、10 pg/mlでは対象細胞系の約半分に毒性を示し。
lμg/mlにおいいてさえも、約半分の細胞系に若干の活性を示すことが明か に認められた。
図2のデータは、1,4〜ビス(メチルトリアモノ)−トランス−2−ブテンの 検定結果を示している。二の薬削は、100μg/m lで対象腫瘍全てに強力 な細胞毒性を示し、lOμg/mlの場合においいても、特に大細胞肺癌LXF L529および腎臓癌RXF423/17に対して活性を認めた。lμg/■l でも肺癌に対して顕著な活性を示した。このように。
1.4−ビス(メチルトリアモノ)−トランス−2−ブテンは。
ある種の癌に非常に特異的な細胞毒性による強力な活性を持つ化合物である。
図3は、ビス(メチルトリアモノ)エタンのクローン原生検定結果である。この 化合物は、100μg/m Iでほどんとの腫瘍細胞系に高い細胞毒性を示した が、しかしながら黒色腫、胃癌あるいは腎臓癌RXF423/17に対しては活 性が皆無であったか、皆無に近がった。10pg/mlでは、大細胞肺癌および 乳癌に対して、小さくはあるが。
顕著な活性を示した。
比較のために、同一の細胞系を用いてDTIC(5−(3,3−メチルトリアモ ノ)イミダゾール−4−カーボキサマイド(5−(3、3−d 1trre t hy I tr 1azeno ) fm fdazo Ie−4−carbo xam jde) )の試験を行ったが、その結果をFI14に示す、現在のと ころ臨床的には、DTICは転移性の黒色層、非ホジキンスリンパ腫、および軟 部肉層に用いられている。どの癌についても、DTICの用量はビストリアゼン の雄であって、従って300μg/a lでは全ての細胞系に対して強力な細胞 毒性を示し、30pg/■1で胃癌GXF251/16および卵巣癌0VXF8 99/9に対して活性を示し、さらには3μg/mlでは胃癌に対して僅かな活 性があった。
従って、この検定の対象となったビストリアゼンの効果は全て少なくともDTI Cと同等であり、1.4−ビス(メチルトリアモノ)−トランス−2−ブテンは 数種の腫瘍、特に大細胞肺癌に対して極めて強力である。
これらのデータから、ビストリアゼン類は、ある種の腫瘍に対してかなりの選択 性を有する細胞毒性剤であると結論づけることが出来る。さらに、リンカ−の特 性がこれら化合物の活性や、細胞毒性作用の選択性を調節するために極めて重要 であることも、このデータから読み取ることが出来る。クローン原生検定システ ムによって、末端基やリンカ−を系統的に変化させて合成した新ビストリアゼン 類の抗腫瘍作用を速やかに試験し、その化学、生物特性を測定して、有用な新薬 剤であることを立証することが出来た。
化学作用 オリゴヌクレオチドの架橋 トリアゼンがリンカ−の鎖の各末端で分解し、アル キルジアゾニウムイオンが生成されると、ビストリアゼン類が反応して鎖間に架 橋が形成される。
ビストリアゼン類の反応効率は、オリゴヌクレオチドの種類によって異なる。p −キシリルやトランス−ブテニル等の不飽和ビストリアゼン類は、オリゴヌクレ オチド類に安定した架橋を生成する。架橋の量は、オリゴヌクレオチド配列によ って異なる。架橋の高さは。
ナイトロジェンマスタード(nitrogen a+ustard、NMUST )による架橋に匹敵し、1−(2−クロロエチル)−3−シフaへキシル−1− =トロソウレア (1−(2−chloroethyl)−3−cyclohe xyl−1−nitrosourea、CCNU)のそれよりも高い。
ビストリアゼン類によるオリゴヌクレオチドの架橋を下記の検定系によって証明 することが出来た。
32p−オリゴヌクレオチド6.2ngを0.1Mカコジル酸緩衝液(0,IM  NaC1,pH7,4)ニ溶かL4溶液ヲ、ジメチルスルホキシド(DMSO )にl/10容積の比率で溶解した所望の化合物と反応さ、せた、オリゴヌクレ オチド溶液中の各化合物の最終濃度は、NMUST 0.1mM、 CCNU  1.Oa+M、またはビストリアゼン 10mMであった0反応生成物を37℃ で42時間インキュベートし、先ず変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動(ゲル 20χ)で、続いてオートラジオグラフィによって分析した。ゲル分析は意図的 に過度に露出して鎖間の架橋に対応するバンドが容易に観察できるようにしたが 、こうする二とにより大量の未反応オリゴヌクレオチドも観察することが出来た 。
@5で示しているように、ナイトロジェンマスタードとビストリアゼンのp−キ シリル誘導体による試験結果では、既知の架橋剖であるナイトロジエンマスター ドによっても、本発明のp−キシリルビストリアゼンによっても、どちらの場合 も、オリゴヌクレオチドは安定した共有結合による架橋を形成していた0図5は さらに、臨床に用いられているDNA頗間架間架橋剤るCCNUは、架橋形成の 点では、p−キシリルビストリアゼンはど効果がなかったことを示している。
対象化合物は全て広範囲に亘ってDMA鎖を切断したが。
この切断による不安定な付加物は認められなかった。
ブラズミドDNA の切断 DMA鎖は、不安定なアルカリ化部位を加水分解す ることによって切断することが出DNA鎖上で互いに近接している2箇所の不安 定なアルカリ化部位を加水分解することにより、切断されて直線型ブラズミドD NAを生成する。二のようにアルキル化されると、鎖間架橋が形成されるか、あ るいは離れてはいるが接近した部位でモノアルキル化が起こる。
ジアルキルトリアゼン類の頭切断効果は、アルキルスルフェート類やスルホネー ト票よりも強いが、ビストリアゼン類は、ジアルキルトリアゼン類の10〜20 0倍の頭切断効果を有する。ビストリアゼン類は、相当な量の直線型DNAを生 成するが、単純ジアルキルトリアゼン類は、小量の直線型DNAt、か生成しな いし、またアルキルスルホネート類ではプラズミドDNAと反応させても微量が 認められるに過ぎない、ビストリアゼン修飾DNAによって制限エンドヌクレア ーゼを処理した結果では、直線性とプラズミドの配列との間には高い特異性がな いことが示唆されている。
pBR322DNA 0.15μgをTE緩衝液(Tris、 O,Is+M  xチレンジアミン四酢駿(ED丁A、pH7,4)) 9.5μI (10mM )に室温下で溶解し、この溶液中で超らせんブラズミド鎖切断の検定を行った。
 DMSOにより化合物のアリコートを造り、その0.5μmを添加し、溶液を 軽く撹拌した後、サンプルを37℃で48時間インキュベートした。各サンプル に、ローディング緩衝液(2μ1.TAE緩衝液中にグリセロール40%、ブロ ムフェノールブルー1%)に添加した後、アリコート3μ′Iをアガロースゲル 電気泳動(ゲル0.9X、エチジウムブロマイド1.5μg/ratゲル)によ り分析を行い、蛍光により眼で見えるようにした。
上記の結果を図6に示す、対象となったビストリアゼン類によりジメチルトリア ゼン等の単純ジアルキルトリアゼン類よりも高度のDNA修飾を行うことが出来 、またはるかに多量の直線型DNAを生成した。また、DNAII反対側の互い に近接した部位が不安定にアルキル化されていた。このようなアルキル化の場合 には、鎖間に不安定な架橋が形成されるか、あるいは反対側の離れてはいるが互 いに接近する位置でアルキル化が起こる。
このことは、単なるアルキルジアゾニウムイオンの加水分解ではなく寧ろ、活性 を持つアルキル化削の形成前に、ビストリアゼンがDNAと相互作用することを 示または点滴等の局所投与があげられる。前記の非経口唆している。
製剖の調製 本発明のビストリアゼン化合物または生理的に許容し得るその塩・は、この化合 物の抗癌有効量および製薬的に許容し得る担体を含有する製薬組成物に処方する ことが出来る。二の製薬組成物は、癌細胞の成長や自己複製を阻止する方法によ り抗癌有効量をヒト、動物あるいは噌乳動物等の生体に投与する。この化合物と 製薬的に許容し得る特定の担体の用量は、宿主と宿主の状態、投与方法および治 療しようとする癌の種類によって異なる。
具体的に言うと、製薬組成物は抗癌剤としてのビストリアゼンの「有効単位投与 量を含有する製11Jjである0本明細書で言うr有効単位投与量1とは、生体 内(in vivo)で癌に対して十分有効であると予め定める抗癌量を意味す る。製薬的に許容し得る担体は、好ましくは毒性がな東 また液体材料でもよく 、それ自体では活性がなく、医学的に許容し得るものであり、且つ主成分と混和 性を持つ、医薬を投与する目的に有用な材料を言う、製薬組成物には、抗*l! qのような他の主成分や、保存剤のような薬剤を含有させることが出来る。
製薬組成物の荊形としては、溶液、乳液、懸濁液。
軟膏あるいはクリームがある。投与経路としては、非経口投与、経口投与、ある いはエアーゾル、 スプレー鉾ゴl−句ス、ア錫口給五1、f−II 島ふいは ビストリアゼ投与経路では、用途が体内癌であるか1体外癌であるかによって、 腹腔内投与、筋肉内投与、皮下投与、静脈内投与、関節内投与、動脈内投与また は経皮投与がある。
ンを安定剤および/または分散副と共に混和性がある乳液に分散させて経口投与 してもよい。
局所投与用としてビストリアゼンの油薊、あるいはクリーム剤を作り、基底細胞 癌や偏平上皮細胞癌また55’ CGATCATATGGATATCATGCA TGAGCT 3’ 271F3’ TAGTATACCTATAGTACGT AC5’ 21 mpl 23 4 5 6 78 910111213141 518レーン 牝合青 渫度 要約書 この発明は、ビストリアゼン化合物、この化合物の抗癌有効量を含有する薬荊組 成物、この化合物の抗癌有効量を生体に投与することにより癌を治療する方法。
さらには重合高分子を合成したり取り扱う際にビストリアゼン化合物を架橋荊と して使用する方法に関するものである。
補正書の翻訳文提出書 (特許法第184条の8) 平成4年11月24日(2)

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.次の一般式で表される化合物及び生理的に許容され得るその塩において、 ▲数式、化学式、表等があります▼ リンカーが鎖長1〜20個のアルキル基、置換アルキル基(アルキルアミン類、 アルキルエーテル類およびチオエーテル類、ハロアルキル基、シラン類、ホスフ ィン類、アルコール類、アミン類等を含む、但しこれらのみに限定されない)、 アラルキル基またば置換アラルキル基(置換アルキル類の場合と同様の変更を含 む)、多環式アラルキル、複素環式アラルキル基およびその置換誘導体からなる 群より選ばれるものであって、トリアジン部分が1〜30個の炭素原子によって 分離されており、 EGが同一であるか、あるいは鎖長1〜20個のアルキル基、置換アルキル(ア ルキルアミン類、アルキルエーテル類およびチオエーテル類、ハロアルキル基、 シラン類、ホスフィン類、アルコール類、アミン類を含む、但しこれらのみに限 定されない)、2〜40個の非水素原子からなり、かつ1〜6個のリングを持つ アラルキル基または置換アラルキル基(置換アルキル類の場合と同様の変更を含 む)、多環式アラルキル、アリール基および複素環基からなる群より個別に選ば れるものであり、かつ、 RまたはR′がEGと同一であるか、または、水素および鎖長1〜20個のアル キル基、置換アルキル基(アルキルアミン類、アルキルエーテル類およびチオエ ーテル類、ハロアルキル、シラン類、ホスフィン類、アルコール類、アミン類を 含む、但しこれらのみに限定されない)、または、2〜40個の非水素原子から なり、かつ1〜6個のリングを含有するアラルキル基または置換アラルキル基( 置換アルキル類の場合と同様の変更を含む)、多環式アラルキル基、アリール基 、および複素環基からなる群より個別または互いに同一に選ばれるものである、 化合物および生理的に許容し得るその塩。
  2. 2.ビス(メヂルトリアゼノ)−p−キシレン、ビス(メチルトリアゼノ)−2 −プテン、またはビス(メチルトリアゼノ)エタンからなる群より選ばれる請求 項1に記載の化合物。
  3. 3.ビストリアゼン化合物の抗癌有効量と薬剤的に許容し得る担体とを含有する 薬剤組成物。
  4. 4.上記ビストリアゼン化合物がビス(メチルトリアゼノ)−P−キシレン、ビ ス(メチルトリアゼノ)−2−ブタンまたはビス(メチルトリアゼノ)エタンで ある請求項3に記載の薬剤組成物。
  5. 5.ビストリアゼン化合物の抗癌有効量と、ビス(2ークロロエチル)ニトロソ ウレア、マイトマイシン、シクロホスフアミド、イホスフアミド、または化学療 法に用いられる従来からのアルキル化剤からなる群より選ばれる化合物の抗癌有 効量とを含有する請求項3に記載の薬剤組成物。
  6. 6.上記ビストリアゼン化合物がビス(メチルトリアゼノ)−p−キシレン、ビ ス(メチルトリアゼノ)−2−プテン、またはビス(メチルトリアゼノ)エタン である請求項5に記載の薬剤組成物。
  7. 7.請求項1のビストリアゼン化合物または生理的に許容し得るその塩の抗癌有 効量を哺乳動物に投与することにより哺乳動物の癌を治療する方法。
  8. 8.上記ビストリアゼン化合物がビス(メチルトリアゼノ)−p−キシレン、ビ ス(メチルトリアゼノ)−2−プテン、またはビス(メチルトリアゼノ)エタン である請求項7に記載の方法。
  9. 9.上記ビストリアゼン化合物の投与剤形が溶液、乳液、懸濁液、軟膏またはク リームである請求項7に記載の方法。
  10. 10.上記ビストリアゼン化合物の投与経路が非経口投与、経口投与、エアーゾ ル、スプレー、または点滴などの局所投与であり、該非経口投与が腹腔内投与、 筋肉内投与、皮下投与、静脈内投与、動脈内投与、関節内投与、または経皮投与 である請求項7に記載の方法。
  11. 11.上記ビストリアゼン化合物を油または薬剤的に許容し得る他の担体に溶解 した非経口剤を、1日当り体重1キロにつき約0.1mgないし約1000mg を投与する請求項10に記載の方法。
  12. 12.上記ビストリアゼン化合物を薬剤的に許容し得る担体に溶解した腹腔内注 射剤を、1日当り体重1キロにつき約1mgないし約500mgを投与する請求 項10に記載の方法。
  13. 13.上記のビストリアゼン化合物を油または混和性を持つ他のビヒクルに溶解 した筋肉内注射剤を、1日当り体重1キロにつき約0.1mgないし約1000 mgを投与する請求項10に記載の方法。
  14. 14.上記ビストリアゼン化合物をリボゾームまたは徐放剤に包んで、あるいは 安定剤および/または分散剤と共に混和性を有する乳液に分散させて、経口投与 する請求項10に記載の方法。
  15. 15.上記ビストリアゼン化合物を油またはクリームにより製剤化して、局所投 与する請求項10に記載の方法。
  16. 16.上記のビストリアゼン化合物を、5日を1コースとして、1日当り1回な いし数回投与する請求項11、12、13、14または15に記載の方法。
  17. 17.ビストリアゼン化合物でDNAまたは蛋白を処理することからなるDNA または蛋白の切断または消化を阻止する方法。
  18. 18.ビストリアゼン化合物でモノマー成分を処理することにより化学ポリマー を製造する方法。
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