JPH0547314A - カラー陰極線管 - Google Patents
カラー陰極線管Info
- Publication number
- JPH0547314A JPH0547314A JP22369491A JP22369491A JPH0547314A JP H0547314 A JPH0547314 A JP H0547314A JP 22369491 A JP22369491 A JP 22369491A JP 22369491 A JP22369491 A JP 22369491A JP H0547314 A JPH0547314 A JP H0547314A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ray tube
- color cathode
- cathode ray
- shadow mask
- electron gun
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【目的】初期エミッション不良、耐電圧特性不良等の発
生が極めて少ないカラー陰極線管を提供すること。 【構成】上記目的は、管内で使用される電子銃11を構成
する金属部品、磁気シールド６用金属部材及びシャドウ
マスク５用金属部材の表面付着汚染物質の量を、塩素に
ついて10~6〜10~10ｇの範囲、硫黄について10~5〜10~7
ｇの範囲、炭素について10~6〜10~10ｇの範囲とするこ
とによって達成することができる。
生が極めて少ないカラー陰極線管を提供すること。 【構成】上記目的は、管内で使用される電子銃11を構成
する金属部品、磁気シールド６用金属部材及びシャドウ
マスク５用金属部材の表面付着汚染物質の量を、塩素に
ついて10~6〜10~10ｇの範囲、硫黄について10~5〜10~7
ｇの範囲、炭素について10~6〜10~10ｇの範囲とするこ
とによって達成することができる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はカラー映像表示に用いら
れるカラー陰極線管に関し、特に、初期エミッション不
良、耐電圧不良等の発生の極めて少ないカラー陰極線管
に関する。
れるカラー陰極線管に関し、特に、初期エミッション不
良、耐電圧不良等の発生の極めて少ないカラー陰極線管
に関する。
【０００２】
【従来の技術】カラー映像表示に用いる陰極線管は、映
像スクリーンを形成するパネル、電子銃を収容するネッ
ク管、およびパネルとネック管を連結するファンネルと
から構成され、上記ファンネル外面のコーン部には電子
銃から発射された電子ビームをパネル内面に塗布形成さ
れた蛍光面上を走査させる偏向装置が装着される。
像スクリーンを形成するパネル、電子銃を収容するネッ
ク管、およびパネルとネック管を連結するファンネルと
から構成され、上記ファンネル外面のコーン部には電子
銃から発射された電子ビームをパネル内面に塗布形成さ
れた蛍光面上を走査させる偏向装置が装着される。
【０００３】上記ネック管内に収容される電子銃は、カ
ソード電極、制御電極、集束電極、加速電極等の各種の
電極を備え、カソード電極からの電子ビームを制御電極
に印加される信号で変調し、集束電極、加速電極を通し
て所要の断面形状とエネルギーを付与して、上記蛍光面
に射突させる。電子ビームは、電子銃から蛍光面に達す
る途上において、ファンネル外面のコーン部に設けた前
記偏向装置により、水平方向、垂直方向の偏向を受ける
ことで、蛍光面上に映像を形成するものである（特開昭
59‐215640号公報）。
ソード電極、制御電極、集束電極、加速電極等の各種の
電極を備え、カソード電極からの電子ビームを制御電極
に印加される信号で変調し、集束電極、加速電極を通し
て所要の断面形状とエネルギーを付与して、上記蛍光面
に射突させる。電子ビームは、電子銃から蛍光面に達す
る途上において、ファンネル外面のコーン部に設けた前
記偏向装置により、水平方向、垂直方向の偏向を受ける
ことで、蛍光面上に映像を形成するものである（特開昭
59‐215640号公報）。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】前述の如き従来のカラ
ー陰極線管では、金属部品、部材からなる電子銃、磁気
シールドおよびシャドウマスク等が管内に装着されてお
り、これらの金属部品及び金属部材は、通常プレス成形
の際に用いられる潤滑油を予め有機溶剤で洗浄除去し、
さらに各種の加熱処理を施した清浄化品が使用される
が、同様の洗浄、加熱処理を施したものの中から、初期
エミッション特性を損なうもの、あるいは、耐電圧特性
の劣化するものの発生が認められることがあった。
ー陰極線管では、金属部品、部材からなる電子銃、磁気
シールドおよびシャドウマスク等が管内に装着されてお
り、これらの金属部品及び金属部材は、通常プレス成形
の際に用いられる潤滑油を予め有機溶剤で洗浄除去し、
さらに各種の加熱処理を施した清浄化品が使用される
が、同様の洗浄、加熱処理を施したものの中から、初期
エミッション特性を損なうもの、あるいは、耐電圧特性
の劣化するものの発生が認められることがあった。
【０００５】本発明の目的は、上記従来技術の有してい
た課題を解決して、初期エミッション不良、耐電圧特性
不良等の発生が極めて少ないカラー陰極線管を安定して
提供することにある。
た課題を解決して、初期エミッション不良、耐電圧特性
不良等の発生が極めて少ないカラー陰極線管を安定して
提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的は、管内で使用
される電子銃を構成する金属部品、磁気シールド用金属
部材及びシャドウマスク用金属部材の表面付着汚染物質
の量を、塩素について10~6〜10~10ｇの範囲、硫黄につ
いて10~5〜10~7ｇの範囲、炭素について10~6〜10~10ｇ
の範囲とすることによって達成することができる。
される電子銃を構成する金属部品、磁気シールド用金属
部材及びシャドウマスク用金属部材の表面付着汚染物質
の量を、塩素について10~6〜10~10ｇの範囲、硫黄につ
いて10~5〜10~7ｇの範囲、炭素について10~6〜10~10ｇ
の範囲とすることによって達成することができる。
【０００７】
【作用】上記の結論は、初期エミッション不良のカラー
陰極線管の陰極表面の光学的分析、耐電圧特性不良品の
顕微鏡観察、及び、上記各金属部品、部材について各種
汚染種、汚染量の試料を用いて行なった陰極線管実装確
認実験の結果得られたものである。
陰極線管の陰極表面の光学的分析、耐電圧特性不良品の
顕微鏡観察、及び、上記各金属部品、部材について各種
汚染種、汚染量の試料を用いて行なった陰極線管実装確
認実験の結果得られたものである。
【０００８】すなわち、初期エミッション不良のカラー
陰極線管の陰極について電子放出物質の表面に塩化物お
よび/あるいは硫化物の存在が認められること、また、
各種段階汚染度の部品を用いた陰極線管実装確認で、上
記範囲以上の汚染度の部品を用いた場合には初期エミッ
ション不良品発生の頻度が高くなるのに対して、上記範
囲あるいはそれ以下の汚染度の部品を用いた試料では初
期エミッション不良が殆ど発生しないことが確認され
た。
陰極線管の陰極について電子放出物質の表面に塩化物お
よび/あるいは硫化物の存在が認められること、また、
各種段階汚染度の部品を用いた陰極線管実装確認で、上
記範囲以上の汚染度の部品を用いた場合には初期エミッ
ション不良品発生の頻度が高くなるのに対して、上記範
囲あるいはそれ以下の汚染度の部品を用いた試料では初
期エミッション不良が殆ど発生しないことが確認され
た。
【０００９】また、耐電圧特性不良のカラー陰極線管に
ついては、管内あるいは金属部品表面に微小ウィスカの
存在が認められた。例えば、図２にシャドウマスクの電
子ビーム通過口12の断面に発生した微小ウィスカ13、シ
ャドウマスク用金属の粒内に生成した微小ウィスカ14、
シャドウマスク用金属の粒界に生成した微小ウィスカ15
を示す。また、図１は図２の電子ビーム通過口部の拡大
図を示す。この微小ウィスカは特に炭素汚染量が多い場
合に顕著に発生することが確認されていて、耐電圧不良
は電子銃に高電圧(25〜35kV)が印加されたときにウィス
カが放電を引き起こすことによって発生するものと想定
される。なお、この微小ウィスカは、金属部品、部材の
表面に不純物が存在する場合に、陰極線管製造工程の熱
処理の際に該不純物が核となって結晶が異常成長するこ
とによって発生するものである。
ついては、管内あるいは金属部品表面に微小ウィスカの
存在が認められた。例えば、図２にシャドウマスクの電
子ビーム通過口12の断面に発生した微小ウィスカ13、シ
ャドウマスク用金属の粒内に生成した微小ウィスカ14、
シャドウマスク用金属の粒界に生成した微小ウィスカ15
を示す。また、図１は図２の電子ビーム通過口部の拡大
図を示す。この微小ウィスカは特に炭素汚染量が多い場
合に顕著に発生することが確認されていて、耐電圧不良
は電子銃に高電圧(25〜35kV)が印加されたときにウィス
カが放電を引き起こすことによって発生するものと想定
される。なお、この微小ウィスカは、金属部品、部材の
表面に不純物が存在する場合に、陰極線管製造工程の熱
処理の際に該不純物が核となって結晶が異常成長するこ
とによって発生するものである。
【００１０】なお、上掲範囲の表面汚染度は従来用いら
れている通常の分析方法では検出が困難であったが、表
面汚染物質の元素種、大きさ、数はＸ線分析機器付き走
査形電子顕微鏡(SEM-EDX、直径0.2μm以上の粒子と構成
元素の識別可能)を用いることにより、表面深さ方向の
汚染物質分布は二次イオン質量分析計(SIMS、感度 0.1
×10~10ｇ)を用いることにより、また、汚染炭素の量は
レーザラマンスペクトル(laser‐Raman spectrum 、感
度0.5×10~10ｇ)の解析によって、可能とすることがで
きた。
れている通常の分析方法では検出が困難であったが、表
面汚染物質の元素種、大きさ、数はＸ線分析機器付き走
査形電子顕微鏡(SEM-EDX、直径0.2μm以上の粒子と構成
元素の識別可能)を用いることにより、表面深さ方向の
汚染物質分布は二次イオン質量分析計(SIMS、感度 0.1
×10~10ｇ)を用いることにより、また、汚染炭素の量は
レーザラマンスペクトル(laser‐Raman spectrum 、感
度0.5×10~10ｇ)の解析によって、可能とすることがで
きた。
【００１１】
【実施例】以下、本発明のカラー陰極線管について実施
例によって具体的に説明する。
例によって具体的に説明する。
【００１２】図３は本発明の一実施例を示す概略構成図
であって、１はフェースプレートパネル部、２はファン
ネル部、３はネック部、４は蛍光面（スクリーン）、５
はシャドウマスク、６は磁気シールド、７は偏向ヨー
ク、８は電子ビーム、１１は電子銃である。
であって、１はフェースプレートパネル部、２はファン
ネル部、３はネック部、４は蛍光面（スクリーン）、５
はシャドウマスク、６は磁気シールド、７は偏向ヨー
ク、８は電子ビーム、１１は電子銃である。
【００１３】また、図示しないが、ファンネル部２、ネ
ック部３の内表面には黒鉛などからなる内装導電膜が被
着されており、導電膜としてはアーク制御を目的として
黒鉛に加えて二酸化チタン等を含み抵抗値を制御してい
る。なお、この導電膜は高圧端子（図示せず）と電子銃
１１とを電気的に接続している。
ック部３の内表面には黒鉛などからなる内装導電膜が被
着されており、導電膜としてはアーク制御を目的として
黒鉛に加えて二酸化チタン等を含み抵抗値を制御してい
る。なお、この導電膜は高圧端子（図示せず）と電子銃
１１とを電気的に接続している。
【００１４】そこで、このカラー陰極線管を構成してい
る部品のうち、特に電子銃を構成する金属部品、磁気シ
ールド用金属部材、シャドウマスク用金属部材のそれぞ
れについて各段階汚染度の試料を製作し、それぞれの組
合せを陰極線管内に装着実装して、耐電圧特性、初期エ
ミッション特性について試験を行なった。この場合、各
部品、部材の汚染度の測定は、塩素及び硫黄について
は、各部品、部材の表面に銀(Ag)を真空蒸着(膜厚約２n
m)した後、大気中で450℃ 30分間加熱処理し、形成され
た塩化銀(AgCl)、硫化銀(Ag2S)を前出の SEM-EDX 法お
よび SIMS法によって検出し、炭素についてはレーザラ
マン法によって検出した。
る部品のうち、特に電子銃を構成する金属部品、磁気シ
ールド用金属部材、シャドウマスク用金属部材のそれぞ
れについて各段階汚染度の試料を製作し、それぞれの組
合せを陰極線管内に装着実装して、耐電圧特性、初期エ
ミッション特性について試験を行なった。この場合、各
部品、部材の汚染度の測定は、塩素及び硫黄について
は、各部品、部材の表面に銀(Ag)を真空蒸着(膜厚約２n
m)した後、大気中で450℃ 30分間加熱処理し、形成され
た塩化銀(AgCl)、硫化銀(Ag2S)を前出の SEM-EDX 法お
よび SIMS法によって検出し、炭素についてはレーザラ
マン法によって検出した。
【００１５】上記試験の結果、前出範囲以上の汚染度の
部品の組合せ使用の場合には耐電圧不良及び初期エミッ
ションが出現する頻度が多くなるのに対して、前出範囲
およびそれ以下の汚染度の部品の組合せ使用の場合には
それらの不良が全く認められないという結果が得られ
た。
部品の組合せ使用の場合には耐電圧不良及び初期エミッ
ションが出現する頻度が多くなるのに対して、前出範囲
およびそれ以下の汚染度の部品の組合せ使用の場合には
それらの不良が全く認められないという結果が得られ
た。
【００１６】
【発明の効果】以上述べてきたように、カラー陰極線管
を本発明構成のカラー陰極線管とすることによって、従
来技術の有していた課題を解決して、初期エミッション
不良、耐電圧特性不良等の発生の極めて少ないカラー陰
極線管を提供することができた。
を本発明構成のカラー陰極線管とすることによって、従
来技術の有していた課題を解決して、初期エミッション
不良、耐電圧特性不良等の発生の極めて少ないカラー陰
極線管を提供することができた。
【図１】カラー陰極線管のシャドウマスクの電子ビーム
通過口部の拡大図。
通過口部の拡大図。
【図２】カラー陰極線管のシャドウマスクの一部拡大
図。
図。
【図３】カラー陰極線管の切欠断面図。
１…パネル部、２…ファンネル部、３…ネック部、４…
蛍光面、５…シャドウマスク、６…磁気シールド、７…
偏向ヨーク、８…電子ビーム、 11…電子銃、12…シ
ャドウマスクの電子ビーム通過口、13、14、15…ウィス
カ。
蛍光面、５…シャドウマスク、６…磁気シールド、７…
偏向ヨーク、８…電子ビーム、 11…電子銃、12…シ
ャドウマスクの電子ビーム通過口、13、14、15…ウィス
カ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小路方 剛 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所茂原工場内 (72)発明者 上野 晃章 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所茂原工場内
Claims (1)
- 【請求項１】フェースプレートパネル部及びネック部と
これらの相互間を連結しているファンネル部とからなる
排気された外囲器を含み、上記フェースプレートパネル
部の内表面にカラー蛍光体からなるスクリーンが形成さ
れ、このスクリーンに対して離隔してカラー選択用のシ
ャドウマスクが配設され、上記ネック部に３本の電子ビ
ームを発生させて上記スクリーンに向けて発射するため
の電子銃が装入され、また上記ファンネル部の内面に沿
って磁気シールドが構成されているカラー陰極線管にお
いて、管内で使用される上記電子銃を構成する金属部
品、磁気シールド用金属部材及びシャドウマスク用金属
部材の表面付着汚染物質の量が塩素について10~6〜10~
10g の範囲、硫黄について10~5〜10~7g の範囲、炭素に
ついて10~6〜10~10g の範囲にあることを特徴とするカ
ラー陰極線管。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22369491A JPH0547314A (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | カラー陰極線管 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22369491A JPH0547314A (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | カラー陰極線管 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0547314A true JPH0547314A (ja) | 1993-02-26 |
Family
ID=16802187
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22369491A Pending JPH0547314A (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | カラー陰極線管 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0547314A (ja) |
-
1991
- 1991-08-09 JP JP22369491A patent/JPH0547314A/ja active Pending
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