JPH0547077Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は農作物、詳しくは苺、ミニトマト、す
もも、梅、さくらんぼ等の果実用の収穫箱に関す
る。

（従来の技術） 従来、此種果実用の収穫箱は上面を開放する箱
体により構成されており、この箱体内に、収穫さ
れた大・中・小、種々の大きさの果実が無造作に
投入されるようになつていた。

（考案が解決しようとする課題） 上記従来の収穫箱によれば、大・中・小様々な
大きさの果実が入り混じつた状態で箱体内に収容
されるので、収穫箱から出荷箱へ詰め替え作業時
に、果実の大きさを選別しながらの作業となり、
従つて前記詰め替え作業に大変な手間がかかると
いう不具合が生じていた。

本考案は上述したような従来事情に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とする処は、収穫時に
おいて、果実の選別作業を同時に行うことができ
る収穫箱を提供することにある。

（課題を解決するための手段） 以上の目的を達成するために、本考案の収穫箱
は、上下面を開放する枠状の周壁部と、該周壁部
内に支承される底壁部とから箱本体を構成し、前
記周壁部の対向する二側面に左右一対の挿入孔を
多段状に開設し任意位置の挿入孔に支持ピンを挿
着して前記底壁部を支承すると共に、該底壁部に
は仕切板を脱着自在に支持する差し込み部を底壁
部長手方向に適宜間隔をおいて複数設けたことを
特徴とする。

（作用） 以上の構成によれば、１又は複数の仕切板を
夫々任意位置の差し込み部に装着することによ
り、箱本体内部を、夫々所望の大きさを有する複
数の空間、例えば２枚の仕切板を用いれば大・
中・小３つの空間に区画できる。同時に、支持ピ
ンを任意箇所の挿入孔に挿着することにより、底
壁部の支承高さを適宜位置に設定することができ
る。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面に基いて説明す
る。

図中１は箱本体、２は仕切板を示している。

箱本体１は、長辺側の二側面３，３と短辺側の
二側面４，４からなる枠状の周壁部５と、この周
壁部５の開口形状と略同一か若干小さな矩形状に
形成される底壁部６から構成されている。

上記短辺側の二側面４，４には、その左右側縁
近傍に夫々開穿される左右一対の挿入孔７を上下
二段に開設し、上下いずれかの挿入孔７には支持
ピン８が挿着されている。

支持ピン８は、挿入孔７と略同一径で且つ短辺
側の二側面４，４厚より長い軸部８ａと、この軸
部８ａ基端に設けた大径状の頭部８ｂからなり、
軸部８ａ先端側から挿入孔７に挿入されてこの軸
部８ａ前半部を周壁部５内に突出させた状態で挿
入孔７に脱着可能に挿着されている。

上記底壁部６には、底壁部６短手方向に沿つて
左右一対に開穿される差し込み孔９からなる差し
込み部１０を、底壁部６長手方向に沿つて等間隔
をおいて複数開設し、この差し込み部１０によつ
て仕切板２を支持している。

仕切板２は、周壁部５の短手方向の内寸と略同
一か若干小さな長さで、且つ所望高さ（本実施例
においては周壁部高さの約1/3程度）の矩形板状
に形成すると共に、その底縁に前記左右一対の差
し込み孔９に脱着自在に嵌合する左右一対の差し
込み片１１を一体に突設してなり、この差し込み
片１１を任意位置の差し込み片９に挿入すること
により、底壁部６上に立上がり状に支持されてい
る。

そうして、４つの支持ピン８夫々を短片側の二
側面４，４における上段もしくは下段の挿入孔８
に挿着し、その後底壁部６を周壁部５内に嵌め込
むことで夫々の支持ピン８によつて底壁部６を上
段側或いは下段側に支承し、これにより果実の収
穫量に応じて箱本体１の容量を適宜に設定する。

同時に、２つの仕切板２を夫々任意位置の差し
込み部１０に装着することで、箱本体１内を３つ
の小部屋ａ，ｂ，ｃに区画して、収穫された果実
をその種類や大きさに応じて各小部屋ａ，ｂ，ｃ
に分別し、さらに必要に応じて仕切板２の装着位
置を変更して各小部屋の大きさを大a′、中b′、小
c′に設定する。

尚、仕切板２の数は上述の如く２つに限られる
ものではなく、１つの仕切板２を用いて箱本体１
内を２つの小部屋に区画することも可能であり、
さらに３つ以上の仕切板２を用いて４つ以上の小
部屋に区画するも任意である。

（考案の効果） 本考案は以上説明したように構成したので、箱
体内部を大・中・小等の適宜広さに区画して収穫
物を大・中・小等の大きさ別に選別しながら収容
することができ、従つて収穫箱から出荷箱への詰
め替え時における選別の手間を省いて出荷作業を
効率よく行うことができ、同時に収穫量に合わせ
て底壁部の高さを適宜に調節できる便利な収穫箱
を提供し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案収穫箱の一実施例を示す斜視
図、第２図は第１図の２−２線断面図、第３図は
第１図の３−３線断面図、第４図は第１図の分解
図である。 尚、図中、５……周壁部、６……底壁部、１…
…箱本体、７……挿入孔、８……支持ピン、２…
…仕切板、１０……差し込み部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下面を開放する枠状の周壁部と、該周壁部内
   に支承される底壁部とから箱本体を構成し、前記
   周壁部の対向する二側面に左右一対の挿入孔を多
   段状に開設し任意位置の挿入孔に支持ピンを挿着
   して前記底壁部を支承すると共に、該底壁部には
   仕切板を脱着自在に支持する差し込み部を底壁部
   長手方向に適宜間隔をおいて複数設けたことを特
   徴とする収穫箱。