JPH0545333A - キヤピラリ電気泳動−質量分析方法および装置 - Google Patents

キヤピラリ電気泳動−質量分析方法および装置

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JPH0545333A
JPH0545333A JP3200711A JP20071191A JPH0545333A JP H0545333 A JPH0545333 A JP H0545333A JP 3200711 A JP3200711 A JP 3200711A JP 20071191 A JP20071191 A JP 20071191A JP H0545333 A JPH0545333 A JP H0545333A
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JP
Japan
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capillary
matrix
sample
electrophoresis
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JP3200711A
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Inventor
Mitsuo Kaise
貝瀬光男
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NIPPON DENSHI DEETAMU KK
Jeol Ltd
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NIPPON DENSHI DEETAMU KK
Jeol Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 キャピラリ電気泳動においてマトリックスの
影響をなくし、良好な成分分離と、質量分析を行うよう
にする。 【構成】 キャリアを入れた収納容器をサンプル注入
側、サンプル検出側に配置し、キャピラリ14の両端を
それぞれの収納容器に入れて両容器間に所定の電圧を印
加して通常のキャピラリ電気泳動と同様に成分の分離を
行い、成分分離後、分離された分画とマトリックスとを
混合して質量分析装置へ導入して質量分析を行うように
し、電気泳動と質量分析とを独立させることにより、マ
トリックスの電気泳動に対する影響を除去して良好な成
分分離を行うことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はキャピラリ電気泳動−質
量分析方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電気泳動分析においては、管径が大きい
場合、試料移動のために高電圧をかける必要があるが、
高電圧をかけて試料移動させようとすると試料溶液中を
通して流れる電流によるジュール熱が発生し、管中心部
と表面部では温度差が発生する。その結果、流速は管中
心の温度の高い部分で大きく、表面部では小さくなり、
綺麗な成分分離が行われなくなる。また、熱が十分拡散
せずに熱分解を起こしてしまう等の問題があるため、せ
いぜい数KV程度しか電圧をかけられず、そのため移動
距離がかせげないために良好な成分分離を行わせること
ができない。
【0003】しかし、管径を100μm以下と小さくす
ると効率よく熱拡散が起こって管内での温度差が生じな
いため、きれいな成分分離を起こさせることができる。
このことから、最近キャピラリ電気泳動が注目されてい
る。
【0004】このようなキャピラリ電気泳動装置と質量
分析装置をオンラインで連結して質量分析装置のイオン
化室内に電気泳動で分離された試料液を導入し、試料に
中性粒子ビームを衝突させてイオン化する方法の例が
「RAPID COMMUNICATIONS IN
MASS SPECTROMETRY.VOL3.NO
10.1989.(pp348〜351)」に紹介され
ている。
【0005】ここで紹介されている装置は図8に示すよ
うな構成である。図8において、1は電気泳動用移動相
を収納している移動相収納容器、2は移動相収納容器内
1の移動相に正の高電圧を印加する高電圧電源、3は電
気泳動用分離カラムで一端は移動相内に挿入されてい
る。この分離カラム3で分離された試料液はキャピラリ
管等からなる導入管4を介してイオン源(FABイオン
源)に導入され、中性粒子ビーム衝撃によりイオン化さ
れる。分離カラム3の他端は試料のイオン化を促進する
グリセリン等のマトリックスを収納しているマトリック
ス収納容器6の壁を貫通してマトリックス内に挿入され
ている。そして収納容器6内には反対方向から導入管4
が挿入され、導入管4の先端と分離カラム3の先端は適
当な間隔をおいて対向するように配置される。この場合
マトリックス収納容器6内のマトリックスは電気的に接
地されている。
【0006】まず、真空引きによりキャピラリを通して
試料溶液を吸引する方法、密閉して加圧することにより
試料を圧入する方法、落差を利用しサイフォン方式で導
入する方法、あるいは試料溶液に電極を入れ電気泳動お
よび電気浸透により導入する方法等によって試料を分離
カラム3中に導入する。移動相容器1とマトリックス収
納容器6の間には高電圧電源2により電圧が印加されて
おり、導入された試料は印加電圧によりマトリックス収
納容器に挿入されている分離カラム3の他端に向かって
移動する。分離カラム3の他端開口部には数十μm程度
の間隔で導入管4の一端開口部が対向配置され、この導
入管4の他端開口部は真空雰囲気中のイオン源5内に配
置されているので、分離カラム3中を移動し、マトリッ
クス収納容器6に分離して到達した試料は大気圧のマト
リックスと共に導入管4を通してイオン源5内に吸引さ
れ、イオン源5内に導入された試料とマトリックスはイ
オン化され図示しない質量分析部へ導入されて分析され
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、キャピラリ
電気泳動においては溶液の種類によって分離のパターン
が非常に変化し、その分離ファクタが極めて多いのが実
情である。例えば、成分が同じでも含まれているイオン
の数が違ったり、分析温度が違ったり、メタノール、エ
タノールなどの水と混和できる有機溶剤を入れたか否
か、あるいはキャリアの種類等によって成分分離できた
り、できなかったりする場合が生ずる。例えば、図8に
示すように電気泳動と質量分析装置とをオンラインで結
合すると、キャピラリの他端には、質量分析装置におけ
るイオン化を促進するため、例えばグリセロール等のマ
トリックスを置くことが必要になり、これが分離能にか
なりの影響を及ぼす可能性がある。すなわち、図8にお
いて、分離カラム3で分画された容量は1μl以下であ
り、この分画に対してどのくらいの量のマトリックスが
混ぜられるかは非常に繊細なコントロールを必要とし、
それを収納容器6におけるキャピラリ3とキャピラリ4
との間隔で非常に繊細にコントロールすることは極めて
困難である。また、キャピラリ電気泳動分析において分
離条件を探しだすまでに十数回〜数十回、難しいサンプ
ルの場合は、百数十回もの条件検討を行う必要がある。
そして多くの分析においては、キャリアの検討が多く行
われており、検討の度毎にリザーバ中のキャリアは変更
されるので、できるだけ周りを濡らさず簡単に中身を交
換できるリザーバが必要とされるが、交換に対して収納
容器6の濡れのため多くの手間を要し、キャピラリ電気
泳動の分離条件の検討は極めて困難である。
【0008】また、キャピラリ電気泳動質量分析におい
ては、まず良好な成分分離が行われることが前提であ
り、そのためにはきちんと分離条件のための検討がされ
ているかどうかが必要となる。
【0009】しかしながら、図8に示す装置において
は、キャピラリ電気泳動と質量分析がオンラインで接続
され、キャピラリ電気泳動の分析条件の検討においてマ
トリックスを通したりマトリックス収納容器の交換にお
ける手間等、分析条件の検討に不必要な手間を必要と
し、さらに移動相とマトリックスとの差、あるいはマト
リックスの混合コントロールの不確実性等による分離に
対する悪影響が生じてしまうという問題もある。
【0010】図8に示す装置ではキャピラリ側が開放系
のため、せっかく分離された分画が詰まって導入され、
分離されてない状態で質量分析装置に導入さることにな
ったり、あるいは分画はされているものの、マトリック
スの量が多いため1分画の濃度が非常に薄いものになっ
てしまうというような問題も起こってしまう。
【0011】本発明は上記課題を解決するためのもの
で、成分分離と質量分析を独立して行うようにしてキャ
ピラリ電気泳動において質量分析側の影響をなくし、良
好な成分分離と、正確な質量分析を行うことが可能なキ
ャピラリ電気泳動質量分析方法および装置を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、キャリアを満
たしたキャピラリの一端からサンプルを導入し、電界に
よりキャピラリ中を通してサンプルを移動させ、キャピ
ラリ他端側において分離したサンプル分画をマトリック
スと混合し、試料分析装置に導入して分析を行うキャピ
ラリ電気泳動−質量分析方法であって、キャピラリの両
端をキャリア中に浸漬してキャピラリ電気泳動による成
分分離を行った後、キャピラリ出口端を質量分析装置と
接続し、キャピラリ出口端から流出した分画をマトリッ
クスと混合し、質量分析装置へ導入して分析するように
したことを特徴とする。
【0013】また、本発明は、サンプルが注入されるキ
ャピラリの一端が浸漬されるキャリアを収納したキャリ
ア収納容器と、キャピラリ他端に接続されたコネクタブ
ロックと、コネクタブロックに接続されたマトリックス
収納容器と、キャピラリ両端間に電圧を印加する手段
と、コネクタブロックに接続され、キャピラリによって
成分分離された分画とマトリックスの混合液が導入され
る質量分析装置とを備えたことを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明は分析すべき試料に対して適当な条件の
キャリアを使用し、キャリアを入れた収納容器をサンプ
ル注入側、サンプル検出側に配置し、キャピラリの両端
をそれぞれの容器に入れて両容器間に所定の電圧を印加
して通常のキャピラリ電気泳動と同様に成分の分離を行
う。検出器により分離が検出されると、電気泳動用の電
源を切り、さらに両収納容器を外してキャピラリの両端
にコネクタブロックを装着し、両コネクタブロックをマ
トリックスリザーバに連結し、分離された分画とマトリ
ックスとを混合して質量分析装置へ導入し、質量分析を
行う。
【0015】また、サンプルが導入されたキャピラリの
注入端をキャリア中に浸漬し、キャピラリ出口端に設け
たコネクタブロックとマトリックスリザーバとをキャピ
ラリで接続し、キャピラリ両端間に電圧を印加してキャ
ピラリ電気泳動を行うと共に、キャピラリ出口端で分離
された分画とマトリックスとを混合しつつ質量分析装置
へ導入して質量分析を行う。
【0016】本発明においては、キャピラリ電気泳動と
質量分析を独立させることができるので、キャピラリ電
気泳動の分離に対して質量分析側、例えばマトリックス
が全く影響を与えず、通常のキャピラリ電気泳動と変わ
らない成分分離を行った後、質量分析することが可能と
なる。
【0017】
【実施例】図1は本発明の1実施例を説明するための図
である。図中、10,11はリザーバ、12,13はキ
ャピラリホルダ、14はキャピラリ、15は検出器、1
6,17は電極、18は電源、20,21はコネクタブ
ロック、22,23はマトリックスリザーバ、24は質
量分析装置、25,26,27はキャピラリである。
【0018】図1(a)において、リザーバ10,11
にはサンプルを移動させるためのキャリアが収納されて
おり、分離すべきサンプルは予め真空引きによる吸入方
式、加圧による圧入方式、サイフォン方式等によりキャ
ピラリ14内に導入され、その一端がキャピラリホルダ
12で保持されてリザーバ10のキャリア中に浸漬され
ている。キャピラリの他端側は同様にキャピラリホルダ
13で保持されてリザーバ11内のキャリア中に浸漬さ
れ、また、キャピラリ14の出口側端部にはUV検出器
等からなる検出器15が設けられている。リザーバ1
0,11には電極16,17が浸漬され、両者間には極
性の切り変え可能な電源18により所定の電圧が印加さ
れている。
【0019】キャピラリホルダ12,13は図2(a)
の正面図、図2(b)の底面図に示すように、合成樹脂
(シリコン)のブロックでキャピラリ14を挟み込むよ
うにしており、その挟む面の一方には、図2(b)に示
すようにシリコンゴムシートを用いてキャピラリ外径の
種類に対応して密閉性を保つようにしている。また、サ
ンプル注入側のキャピラリホルダ12はその底部から下
側に4〜5cm突出させてサンプルの導入がし易くして
あり、サンプル検出側のキャピラリホルダ13では下側
に1mm程度突出させるようにしている。
【0020】先ず、測定に先立って1規定のNaOH
等、PH9以上の高濃度の塩をキャピラリ14内に満た
し、カラムのコンディショニングが行われる。その後塩
を排出してキャピラリ14内にキャリアを満たし、更に
キャピラリ14のホルダ12側の端部をサンプル溜に浸
した状態で数秒〜数10秒間他端より数cm程度高く持
ち上げることにより、落差を利用して導入する方法など
によってサンプルをキャピラリ14の端部に導入した
後、図1(a)の状態に戻す。
【0021】図1(a)に示すようにセットされた状態
で電圧を印加し続けると、サンプルはキャピラリ中を移
動し、成分毎の移動度に応じて分離し、それが検出器1
5で検出される。こうしてキャピラリ電気泳動による成
分分離が検出器15で確認されると、電源18を切り、
リザーバ10,11を取り外す。この時分離された分画
はキャピラリの検出器15から出口端までの部分に存在
することになる。
【0022】このように成分分離した後、図1(b)に
示すように、各キャピラリホルダ12,13にコネクタ
ブロック20,21を装着し、各コネクタブロックにキ
ャピラリ25,26を通してマトリックスリザーバー2
2,23を接続し、同様にブロック21にはキャピラリ
27を通して質量分析装置24を接続してサンプルを導
入する。
【0023】コネクタブロック20は、図3に示すよう
に、ブロックの中心部にキャピラリの先端が入る深さ4
〜5cm、直径500μmの穴20aが形成され、ホル
ダとの接触面にシリコンゴムからなるOリングが埋め込
まれて密閉性が保持され、穴20aの先端部の横からキ
ャピラリ25でマトリックスリザーバ22からマトリッ
クスを導入するようになっている。
【0024】検出器側のコネクタブロック21は、図4
に示すように、ホルダと接触する面にシリコンゴムのO
リングが埋め込まれ、キャピラリの先端が入る穴21a
が深さ1mm程設けられ、その横からマトリックスリザ
ーバ23よりキャピラリ26を通してマトリックスが導
入され、サンプルとマトリックスの混合液がキャピラリ
27を通して質量分析装置24に導入されるようになっ
ている。
【0025】このようにサンプル導入側はコネクタブロ
ック20,マトリックスリザーバー22で密閉し、この
状態で検出器側ブロック21でサンプルとマトリックス
とを混合し、質量分析装置24側から真空引き等により
その混合液を吸引すれば、混合液はキャピラリ27を通
して導入され、質量分析が行われることになる。なお、
図1(b)ではサンプル導入側のコネクタブロック2
2、キャピラリ25を通してマトリックスリザーバ22
を導入して密閉するようにしたが、必ずしもマトリック
スリザーバで密閉する必要はなく、図1(a)のキャリ
アリザーバを用いて密閉するようにしても良い。
【0026】また、上記実施例では検出器15で成分分
離を確認した検出器15から出口端までの部分に存在す
る分画を質量分析装置へ導入して分析したが、検出器1
5に最初の分離成分が到着して検出された時点でそれ以
降のキャピラリ内で十分な分離が行われていれば、検出
器以降のキャピラリ内の分画を質量分析装置へ導入して
分析することが可能である。
【0027】また、マトリックスリザーバ23は、図5
(a)の正面図、図5(b)の頂面図に示すように、ア
クリル製樹脂のブロックと蓋23dとからなり、中心部
に設けられたマトリックス溜23aの両側にペルチェ素
子23b,23cとより温度コントロールが行われ、加
温、冷却が行われるようになっており、このマトリック
ス溜23aからキャピラリ26を通してマトリックスが
導出されるようになっている。なお、必要に応じて、図
6に示すように、蓋を通して加圧するためのガスライン
の入口30を設け、マトリックスリザーバ23に加圧す
ることにより分離された分画を押し出し、質量分析装置
24に導入することにより大気圧イオン化法(API)
にも応用可能である。
【0028】以上のようにキャピラリ電気泳動による成
分分離が行われた後、キャピラリを外し、キャピラリの
両端にコネクタブロックを装着し、マトリックスの種類
と温度、粘度とマトリックスリザーバからコネクタブロ
ックまでのキャピラリの長さと内径とにより抵抗を形成
し、質量分析装置への導入速度、マトリックス混合比を
調整して質量分析が行われる。
【0029】図7は本発明の他の実施例を示す図であ
る。本実施例では検出器側のキャピラリホルダ13にコ
ネクタブロック21を取り付け、あらかじめキャピラリ
14およびコネクタブロック21とマトリックスリザー
バ23とを結ぶキャピラリ26までキャリアを満たした
状態で、電極16及びコネクタブロック21内へ挿入さ
れた電極17を介してキャピラリ14の両端間に電源1
8により電圧を印加し、キャピラリ電気泳動によりサン
プルの分離を行う。この場合、質量分析装置24側での
真空引き等による吸引を行わなければマトリックスはコ
ネクタブロック21へ入り込まないので、マトリックス
の影響なしに成分分離を行うことができる。こうして成
分分離した後、電源18よりの電圧印加を停止し、質量
分析装置24で吸引することにより、マトリックスリザ
ーバー23からのマトリックスと分離したサンプルの混
合液を質量分析装置24へ導入して分析する。したがっ
て、図7の装置により成分分離と質量分析を独立させ、
かつフルタイムオンラインでキャピラリ電気泳動−質量
分析を行うことが可能となる。
【0030】なお、図7の装置において、コネクタブロ
ック21に更に吸引排出流路を接続すると、キャピラリ
14内へのコンディショニング用の塩の導入排出、コン
ディショニング後のキャリア及びサンプルの導入等を容
易に行うことができる。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、キャピラ
リ電気泳動と質量分析とを独立させることにより、キャ
ピラリ電気泳動の分離に対して質量分析装置は全く影響
を与えず、サンプル注入側と検出器側のリザーバーとを
変える必要がないので、通常のキャピラリ電気泳動と変
わらない成分分離を行うことができる。また、コネクタ
ブロックと温度コントロールされたマトリックスリザー
バとをそれぞれ独立な密閉系とすることにより、質量分
析への導入速度とマトリックス混合比の繊細なコントロ
ールが可能であり、マトリックスリザーバが温度コント
ロールできるため、温度による粘度変化にも対応可能で
ある。さらに通常のキャピラリ電気泳動と変わらない使
い方であるので、よけいな手間がかからず良好な分離が
行われた時のみ質量分析装置に導入されるので、オンラ
イン分析に比べイオン質量分析装置のイオン源の汚れや
FRITの詰まりが必要最小に抑えられる。また密閉系
のコネクタブロックとマトリックスリザーバを用いたこ
とにより、マトリックスの混合比コントロールが可能と
なるので、サンプル注入側と検出器側のリザーバの差に
より分離があまり変わらないサンプルに対しては、検出
器側だけコネクタブロックをつなげた方法でフルタイム
オンライン分析も可能となり、さらにコネクタブロック
と温度コントロール可能なマトリックスリザーバをそれ
ぞれ独立の密閉系にし、マトリックスのキャピラリの内
径の長さをそれぞれ調節することにより、導入量を0〜
10μl/minのコントロールが可能であり、さらに
マトリックスリザーバに加圧することにより大気圧イオ
ン法(API)のイオン源にも導入可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施例を説明するための図であ
る。
【図2】 キャピラリホルダを示す図である。
【図3】 サンプル注入側のコネクタブロックを示す図
である。
【図4】 検出側のコネクタブロックを示す図である。
【図5】 マトリックスリザーバを示す図である。
【図6】 加圧可能なマトリックスリザーバを示す図で
ある。
【図7】 本発明の他の実施例を示す図である。
【図8】 従来のキャピラリ電気泳動−質量分析装置を
示す図である。
【符号の説明】
10,11…リザーバ、12,13…キャピラリホル
ダ、14…キャピラリ、15…検出器、16,17…電
極、18…電源、20,21…コネクタブロック、2
2,23…マトリックスリザーバ、24…質量分析装
置、25,26,27…キャピラリ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリアを満たしたキャピラリの一端か
    らサンプルを導入し、電界によりキャピラリ中を通して
    サンプルを移動させ、キャピラリ他端側において分離し
    たサンプル分画をマトリックスと混合し、試料分析装置
    に導入して分析を行うキャピラリ電気泳動−質量分析方
    法であって、キャピラリの両端をキャリア中に浸漬して
    キャピラリ電気泳動による成分分離を行った後、キャピ
    ラリ出口端を質量分析装置と接続し、キャピラリ出口端
    から流出した分画をマトリックスと混合し、質量分析装
    置へ導入して分析するようにしたことを特徴とするキャ
    ピラリ電気泳動−質量分析方法。
  2. 【請求項2】 サンプルが注入されるキャピラリの一端
    が浸漬されるキャリアを収納したキャリア収納容器と、
    キャピラリ他端に接続されたコネクタブロックと、コネ
    クタブロックに接続されたマトリックス収納容器と、キ
    ャピラリ両端間に電圧を印加する手段と、コネクタブロ
    ックに接続され、キャピラリによって成分分離された分
    画とマトリックスの混合液が導入される質量分析装置と
    を備えたキャピラリ電気泳動−質量分析装置。
JP3200711A 1991-08-09 1991-08-09 キヤピラリ電気泳動−質量分析方法および装置 Withdrawn JPH0545333A (ja)

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