JPH054475Y2

JPH054475Y2 -

Info

Publication number: JPH054475Y2
Application number: JP12695587U
Authority: JP
Priority date: 1987-08-22
Filing date: 1987-08-22
Publication date: 1993-02-03
Anticipated expiration: 2002-08-22
Also published as: JPS6432291U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、主としてヘルメツト等を収納する深
さのある鞍乗型車両の物入れボツクスに関する。

（従来の技術）従来この種の物入れボツクスとして、例えば実
開昭61−201987号公報に記載のものが知られてい
る。このものは、収納されるヘルメツトに対し、
該ヘルメツトと物入れボツクスの内面との間に人
間の手が入るような間隙が生ずるように縦長に形
成され、該間隙から手を入れヘルメツトの下部に
指を差し込むようにして該ヘルメツトを取り出す
ように考慮されている。

（考案が解決しようとする問題点）上記従来の物入れボツクスは、ヘルメツトを取
り出す場合に該ボツクス内に手を深く差し入れる
必要があり、かつ、該ヘルメツトを収納する場合
には、取り出しを考慮して前記間隙が生ずるよう
に収納せねばならず、ヘルメツト等の大型収納物
の出し入れが非常に煩雑となつていた。

本考案は、物入れボツクス内に延設した可変形
部材により収納物を開口部側へ引き上げて、収納
物の取出しを容易にする鞍乗型車両の物入れボツ
クスを提供することをその目的とする。

（問題点を解決するための手段）本考案は、上記目的を達成すべく、車体に設け
た物入れボツクス内に、該ボツクスの底面に沿う
と共に上端開口部に至る可変形部材を延設し、該
可変形部材の一端部を固定端として該ボツクスの
内部に連結し、他端部を可動端として該ボツクス
の上端開口部近傍に位置させたことを特徴とす
る。

（作用）可変形部材の可動端を引つ張ると該可変形部材
は、直線状に延びようとして収納物を物入れボツ
クスの内部から引き上げるように働く。こうして
途中まで引き上げれば該ボツクス内に深く手を入
れることなく収納物を取り出すことができ、か
つ、収納に際しても特に配慮を必要としない。

（実施例）本考案をスクータ型車両に備える主にヘルメツ
トを収納する物入れボツクスについて説明する。

第１図及び第２図を参照して、１はスクータ型
車両、２はシート３の下部に設けた該車両１の物
入れボツクスを示す。

該物入れボツクス２は、前部収納部４と後部収
納部５とで構成され、２つのヘルメツトHa及び
Hbを収納できるように形成され、シート３を該
物入れボツクス２の蓋体として兼用すると共に、
該シート３の前端を支点にして該シート３を前倒
しに持ち上げることにより該ボツクス２の開口部
２ａを開放して、両ヘルメツトHa及びHbの出し
入れを行う。

前部収納部４には、該前部収納部４の底面２b₁
から前面２ｃに沿つて開口部２ａまで延びる可変
形部材たる第１紐体６が延設されている。該第１
紐体６は、３本の帯状の紐を逆Ｙ字状に結んで構
成され、両下端側を固定端６ａ，６ａとして上記
底面２b₁の幅方向の中心線に対し対称かつ長手方
向中央付近に固定され、上端側を可動端６ｂとし
てシート３の前部下面に固定され、双股部分が該
底面２b₁に沿つて延設されてヘルメツトHaの下
面に位置するようにしている。したがつて、該第
１紐体６は、シート３の開放に連動して引つ張ら
れ、ヘルメツトHaを開口部２ａ側に引き上げる
ように働く。

後部収納部５にも同様に、底面２b₂から後面２
ｄに沿つて第２紐体７が延設され、該第２紐体７
は、その固定端７ａ，７ａを該底面２b₂に固定さ
れ、可動端７ｂを把手状に形成し開口部２ａ近傍
の車体カバー８に取付けたガイド部材９で保持さ
れている。そして、該第２紐体７の場合には、手
動でこれを引つ張つてヘルメツトHbを開口部２
ａ側に引き上げるようにしている。

なお、上記実施例では、第１紐体６をシート３
に連動するようにしたが第２紐体７のように手動
で操作するようにしてもよい。

上記両紐体６及び７は、３本の帯状の紐を逆Ｙ
字状に結んで用いたが、１本の幅広に形成した帯
状の紐、あるいは、帯状の紐を逆Ｖ字状に結んで
用いてもよい。

また、第３図及び第４図に示すように、固定端
６ａ，６ａと底面２b₁に延設する双股部分とを、
ヒンジ１０，１０を介して該底面２b₁に固定され
る略三角形の枠体１１あるいは、第５図に示すよ
うな略三角形の平板１２で構成し、該枠体１１又
は平板１２と第１紐体６で可変形部材を構成して
もよい。

以上の構成から、第１紐体６は、シート３を持
ち上げることにより、これに連動して引つ張ら
れ、ヘルメツトHaを開口部２ａ側へ引き上げる
ように働き、ヘルメツトHaの取り出しを容易に
する。また、該ヘルメツトHaの収納にあつても、
該ヘルメツトHaを第１紐体６に持たせ掛けるよ
う乗せシート３を下げれば、自動的に所定位置に
収納することができる。

第２紐体７は、シート３を上げ、可動端７ａを
引つ張ることにより、ヘルメツトHbを開口部２
ａ側へ引き上げるように働き、該ヘルメツトHb
の取り出しを容易にし、収納にあつても、第２紐
体７の双股部分が底面２b₂に沿つて延設されてい
るため、特に収納位置を配慮する必要がない。

（考案の効果）以上のように本考案によれば、物入れボツクス
内に収納物の下を通る可変形部材を延設すること
により、簡易な構造で収納物の出し入れを容易に
する効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案を実施したスクータ型車両の
截断側面図、第２図は第１図の−線断面図、
第３図は本考案の他の実施例の截断側面図、第４
図は第３図の−線断面図、第５図は更に他の
実施例の截断背面図である。２……物入れボツクス、２ａ……開口部、２
b₁，２b₂……底面、６……第１紐体、７……第２
紐体、６ａ，７ａ……固定端、６ｂ，７ｂ……可
動端、Ha，Hb……ヘルメツト。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

車体に設けた物入れボツクス内に、該ボツクス
の底面に沿うと共に上端開口部に至る可変形部材
を延設し、該可変形部材の一端部を固定端として
該ボツクスの内部に連結し、他端部を可動端とし
て該ボツクスの上端開口部近傍に位置させたこと
を特徴とする鞍乗型車両の物入れボツクス。