JPH0544293B2 - - Google Patents

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JPH0544293B2
JPH0544293B2 JP59251231A JP25123184A JPH0544293B2 JP H0544293 B2 JPH0544293 B2 JP H0544293B2 JP 59251231 A JP59251231 A JP 59251231A JP 25123184 A JP25123184 A JP 25123184A JP H0544293 B2 JPH0544293 B2 JP H0544293B2
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JP
Japan
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forceps
coating layer
metal
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manufacturing
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Takashi Ikeuchi
Toshihito Kawachi
Tetsumaru Kubota
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、良好な切れ味と靭性を有し、耐消毒
性にも優れた鉗子とその製造方法に関する。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
近年、細長の挿入部を挿入することによつて、
体腔内等を診断あるいは検査可能とする内視鏡が
広く用いられている。この内視鏡は、屈曲可能な
可撓性の挿入部を有し、口腔等から湾曲した経路
内を挿入可能とする軟性内視鏡と、腹壁等に形成
した穿刺孔等直線状に対象部位側に挿入される硬
性内視鏡とがある。
ところで、前記内視鏡には付属部品として、患
者体腔内の患部組織を採取する為の生検鉗子があ
る。この生検鉗子に要求される特性としては、患
部を切除する為の刃物としての良好な切れ味、及
び耐消毒性の他に患者体内は勿論、体外での取扱
いにおいても折損することのない強度的な信頼性
等がある。
従来の生検鉗子の鉗子カツプは、SUS 420等
の刃物用耐蝕合金鋼を所定形状に加工した後、刃
物として必要な硬度を持たせる為に、1000〜1050
℃で焼入れし、200℃前后で焼戻しを行つていた。
このようにして得られた生検鉗子は、HMV500
〜600の硬度を有し、その切れ味は初期的には満
足される。又、耐蝕性においても一般的な大気中
での取扱いに限れば良好である。
しかるに、前記従来の製造方法で得られた生検
鉗子は、使用回数の増加に伴い、鉗子カツプ先端
部にダレが生じ製品寿命が短いという問題を抱え
ている。又、昨今の多種消毒薬品や蒸気滅菌法等
の多様な消毒法に対する耐性も十分ではない。
このように、従来の内視鏡用生検鉗子には、幾
つかの問題点があり、その為に、製品寿命の短い
ことを前提とした消耗品としての位置付けから抜
け出せないでいる。
〔発明の目的〕
本発明は、これらの事情に鑑みてなされたもの
で、切れ味が良好で、強度的信頼性が高く、耐消
毒性に優れ、しかも極めて製品寿命の長い鉗子と
その製造方法を提供することにある。
〔発明の概要〕
本発明の鉗子の製造方法は、マルテンサイト系
ステンレス鋼等の熱処理硬化用鋼から成る金属部
材を焼入れ、焼戻し熱処理により硬度HMV300
〜350とし、その表面に金属元素から成る第1の
コーテイング層を形成し、この第1のコーテイン
グ層の上に、その金属元素を構成成分とするセラ
ミツクスからなる第2のコーテイング層を形成す
る工程を有する。
前記製造方法で製造された鉗子は、優れた靭性
と、刃物としては低目の硬度を持つ金属部材の上
に非常に高い硬度の剥離しにくいセラミツクスの
コーテイング層が形成されることによつて良好な
切れ味と優れた耐消毒性、そして極めて長い製品
寿命を備えたものとなつている。
〔発明の実施例〕
以下、図面を参照して本発明を具体的に説明す
る。第1図は本発明の実施例の製造方法に用いら
れるイオンプレーテイング装置の原理的構成を示
し、第2図は硬性内視鏡の生検鉗子の一例を構成
する各構成部品を示し、第3図は第2図の構成製
品で組み上げられた生検鉗子を示し、第4図は実
施例の製造方法で形成された生検鉗子の挾持片が
セラミツクコーテイングされた状態の拡大断面を
示す。第5図〜第7図は、本発明が適用される鉗
子の三例を示している。
本発明の製造方法を用いて製造された生検鉗子
の一例は、第2図に示す様にパイプ21の内部
に、後端部にねじ部22aを有する操作軸22が
摺動自在に挿通されており、この操作軸22の先
端部には一対の鉗子カツプ39,40が別体又は
一体に固設されている。この鉗子カツプ39,4
0は、V字状に離開する様な弾性力が付与された
挾挟持片23,24と挾持片23,24の開放端
に形成される上記切刃25,26とから成つてい
る。パイプ21の後方端には、円筒状の基部27
が固設されており、その側部両面に切欠面27
a,27aを形成して係入部27bを構成してい
る。一方、指掛け部28,29を有する一対のハ
ンドル30,31は、中心部32を枢支ピン33
で交叉することなく枢支し、指掛け部28,29
側を開くことによつて先端側が閉じるように構成
されている。そして、前方側ハンドル30の先端
部には、V字状の溝34が形成されており、パイ
プ21の基部27に形成した係入部27bを摺動
自在に係入しパイプ21を支持している。又、後
方側ハンドル31の先端部には、操作軸22のね
じ部22aを後方側へ貫通する貫通孔35が穿設
されており、この貫通孔35から後方へ突出した
ねじ部22aにねじ体36を螺合し、操作軸22
がハンドル31から抜けない様になつている。さ
らに、上記ハンドル31の先端部正面側には貫通
孔35と直交するねじ孔37が穿設され、このね
じ孔37に固定ねじ38が螺入され、貫通孔35
に貫通した操作軸22の前後位置を調整可能とな
つており、この調整后固定ねじ38を操作軸22
に締着し、この操作軸22をハンドル31に固定
する様構成されている。
この様に構成された生検鉗子においては、ハン
ドル30,31の指掛け部28,29を開方向へ
操作することによつてハンドル30,31の先端
部が閉方向へ移動し、パイプ21を第3図A中右
方向へ移動させて操作軸22の挾挟持片23,2
4をパイプ21の外部に突出すると、第3図Aに
示す様に弾性力によつて挾挟持片23,24が互
いにV字状に離開する。この状態で生体腔内の患
部組織を切刃25,26内に収納する様操作した
後、ハンドル30,31の指掛け部28,29を
閉方向へ操作することによつてハンドル30,3
1の先端部が開方向へ移動し、パイプ21を第5
図中左方向へ移動させ第3図Bに示す如く切刃2
5,26をかみ合わせ患部組織を切り取るもので
ある。
ところで、本発明の製造方法においては、上記
鉗子カツプ39,40に耐消毒性を付与すると共
に靭性を高めることにより強度的信頼性を高め、
さらに切刃25,26の切れ味を向上させ、切れ
刃寿命を長くする為、前記鉗子カツプ39,40
をマルテンサイト系ステンレス鋼を用いて所定形
状に加工し、且つこの加工された金属部材を950
〜1000℃で焼入れした後、600〜650℃で焼戻しを
し、さらにその表面に金属からなる第1のコーテ
イング層を形成すると共に、この第1のコーテイ
ング層の上に該第1コーテイング層を形成した金
属を構成成分とするセラミツクスからなる第2の
コーテイング層を形成するものである。即ち、マ
ルテンサイト鋼のような炭素含有量が少なくとも
0.2%以上の金属材料では熱処理により良好な硬
度と靭性を持たせる事ができ、さらに上記条件で
熱処理を施した場合HMV300〜350の硬度にな
り、このような状態において最も材料の靭性が得
られる。
本実施例の製造方法において使用されるイオン
プレーテイング装置1は第1図に示す様な構造に
なつている。
即ち、ベルジヤー2内には焼入れ、焼戻しの熱
処理を行つた鉗子カツプ39,40が基板5上に
取付けられたワーク取付治具4に保持されてい
る。ワーク取付治具4は、基板5に導通してい
る。鉗子カツプ39,40は、モータ6の動力で
符号7aのように公転すると共に、ギヤ等用いて
符号7bで示すように自転することができるよう
になつている。又、上記基板5は、基板電圧電源
8によつて、負の電圧が印加されており、この基
板5に導通しているワーク取付治具4に取付けら
れた鉗子カツプ39,40も負に帯電させてあ
る。
図中符号9はチタンTiを入れた蒸発源であり、
ビーム装置10から矢印の如くビームを当てるこ
とによりTiを蒸発させることができるようにな
つている。また前記蒸発源9の上方にはイオン化
電極11が設けてあり、この電極11はイオン化
電源12によつて正の電圧が印加され、この正に
帯電された電極11によつて蒸発源9とイオン化
電極11との間の空間がプラズマ状態となつて蒸
発したTiはイオン化される。イオン化されたTi
は試料取付台4に向かつて加速され、高い運動エ
ネルギーをもつて鉗子カツプ39,40に衝突
し、第1のコーテイング層としてTi層を形成す
る。次いで、ガス系13から反応ガスとしてアセ
チレンガス(C2H2ガス)を導入すれば、C2H2
スがプラズマ状態となり、試料取付台4に向かつ
て加速され前記鉗子カツプ39,40のTi層の
上にさらに第2のコーテイング層としてセラミツ
クスからなるTiC層が形成される。
尚、上記Ti層を形成する場合の印加電圧の条
件としては、イオン化電源41の電圧を40V、基
板電圧電源37の電圧を300Vとし、一方炭化チ
タンTiC層を形成する場合の印加電圧は、イオン
化電源41の電圧を40V、基板電圧電源37の電
圧を250Vとした。
上記イオンプレーテイング装置1を用いて、鉗
子カツプ39,40の表面にセラミツクコーテイ
ングを施した時の拡大断面を第4図に示す。所定
形状に加工された後熱処理を施された金属熱処理
部材50はHMV300〜350の硬度を有しており、
さらにその表面に金属からなる厚さ0.5μm〜3μm
の第1のコーテイング層51と前記金属を構成成
分としHMV約1500を有するセラミツクスからな
る厚さ10μm〜20μmの第2のコーテイング層5
2が形成されている。このような刃物としての特
性を必要とする鉗子カツプ39,40の表面に
は、セラミツクスからなるHMV約1500の第2の
コーテイング層52を形成しており、材料の靭性
を必要とする金属熱処理部材50はHMV300〜
350の硬度となるような靭性を重視した熱処理を
施しているので、刃物寿命及び強度的信頼性共に
優れたものとなつている。
尚、本発明は金属部材として上記実施例のマル
テンサイト系ステンレス鋼のみならず、合金工具
鋼等炭素を0.2%以上含有する全ての熱処理硬化
用鋼に適用しうる。又本実施例においては、第1
のコーテイング層及び第2のコーテイング層の構
成成分となる金属元素としてチタンTiを使用し
たが本発明に適用しうる金属元素はこれに限られ
たものではない。即ち、同期律表の族、族、
a族、a族、a族の元素の少くとも1つを
主要な成分として適用することができる。又、本
発明に適用しうるセラミツクスについても窒化物
に限らず、炭化物、酸化物、酸窒化物、炭窒化
物、炭酸化物等のセラミツクスでもよいのであ
る。さらに、本実施例においては、硬性内視鏡生
検鉗子について述べたが、本発明は軟性内視鏡生
検鉗子についても適用できることはいうまでもな
い。
又、本実施例において、V字状に難間する様な
弾性力が付与された挾片23,24を有する鉗子
カツプ39,40を備えた生検鉗子について述べ
たが、第5図に示すようにリンク機構53により
鉗子カツプ54,55を開閉する方式の生検鉗
子、第6図に示す体内の異物等を把持、回収する
ための把持鉗子56、並びに第7図に示す組織を
切開するための鋏鉗子57等あらゆる種類の鉗子
に適用できることは言うまでもない。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、良好な切
れ味と優れた耐消毒性を有し、強度的信頼性も高
く製品寿命の長い鉗子を得ることができる効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の製造方法に用いられ
るイオンプレーテイング装置の原理的構成を示す
概略断面図、第2図は硬性内視鏡の生検鉗子の一
例を構成する各構成部品を示す斜視図、第3図
A,Bは第2図の構成製品で組み上げられた生検
鉗子を示す側面図、第4図は一実施例の製造方法
で形成された生検鉗子の挾持片がセラミツクコー
テイングされた状態の拡大断面、第5図ないし第
7図は本発明が適用される生検鉗子の一例を示す
側面図である。 1……イオンプレーテイング装置、23,24
……挾持片、25,26……切刃、39,40…
…鉗子カツプ、50……金属熱処理部材、51…
…第1のコーテイング層、52……第2のコーテ
イング層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 所定形状に加工され、硬度HMV300〜350に
    なるように熱処理された金属母材の表面に、金属
    からなる第1のコーテイング層と前記の金属を構
    成成分とするセラミツクスからなる第2のコーテ
    イング層を形成したことを特徴とする鉗子。 2 前記第1のコーテイング層を形成する金属元
    素は、周期律表の族、族、a族、a族、
    a族の元素の少くとも一つを主要な成分として
    含むことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記
    載の鉗子。 3 前記セラミツクスは、窒化物、炭化物、酸化
    物、酸窒化物、炭窒化物、炭酸化物のいずれかを
    含むことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記
    載の鉗子。 4 前記金属母材は、炭素を0.2%以上含む熱処
    理硬化用鋼から成ることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項に記載の鉗子。 5 所定形状に加工され、高度HMV300〜350に
    なるように熱処理された金属母材の表面に、金属
    元素からなる第1のコーテイング層を形成する工
    程と、この第1のコーテイング層の上に前記金属
    元素を構成成分とするセラミツクスからなる第2
    のコーテイング層を形成する工程とを経て製造さ
    れることを特徴とする鉗子の製造方法。 6 前記第1及び第2のコーテイング層は、物理
    蒸着法により形成されることを特徴とする特許請
    求の範囲第5項に記載の鉗子の製造方法。 7 前記第1のコーテイング層は、イオンプレー
    テイング法により形成され、前記第2のコーテイ
    ング層は、反応性イオンプレーテイングにより形
    成されることを特徴とする特許請求の範囲第5項
    に記載の鉗子の製造方法。
JP59251231A 1984-11-28 1984-11-28 鉗子とその製造方法 Granted JPS61128954A (ja)

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JPS61128954A JPS61128954A (ja) 1986-06-17
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JPS63114615U (ja) * 1987-01-19 1988-07-23
AU6357298A (en) 1997-04-28 1998-10-29 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Methods and devices for controlling the vibration of ultrasonic transmission components
JP2001212149A (ja) * 2000-01-31 2001-08-07 Yuichi Mori 生体成分接触用器具
JP2001269346A (ja) 2000-03-27 2001-10-02 Fuji Photo Optical Co Ltd 内視鏡用鉗子及びその製造方法
ATE528046T1 (de) 2002-06-04 2011-10-15 Sound Surgical Technologies Llc Ultraschallgerät für die gewebekoagulation

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JPS61128954A (ja) 1986-06-17

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