JPH0544046Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、直径の異なる各種の円筒製品を研掃
するのに好適なシヨツトブラスト装置に関する。

（従来技術と課題） 従来、直径の異なる各種の円筒製品を研掃する
装置としては、いわゆる回転ドラム型のシヨツト
ブラスト装置があるが、この回転ドラム型シヨツ
トブラスト装置では、製品が転動して研掃材の投
射を受ける回数や時間、および製品に対する研掃
材の投射方向が変動するため、円筒製品に研掃む
らや研掃されない部分が生じるなどの問題があつ
た。

本考案は上記の問題を解消するためになされた
ものである。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために本考案の円筒製品研
掃用シヨツトブラスト装置においては、研掃室に
円筒製品を掛止可能な横向のピンを多数突設した
無端ローラチエンを、水平方向へ回転移動可能に
して貫通配設し、研掃室内における多数のピンが
並ぶ個所の直下方位置に、並ぶピンに沿つて延び
かつ上面レベルを変更可能なレールを配設したも
のである。

（作用） 無端ローラチエンのピンに掛止された円筒製品
を若干押し上げるレベルにレールの上面レベルを
調節した後、前記ピンに円筒製品を掛止するとと
もに無端ローラチエンを介して円筒製品を移動さ
せ、さらに、研掃材投射装置から研掃材を投射す
ると、ピンに掛止された円筒製品は、レールによ
り若干押し上げられて転動されながらの研掃材の
投射により、外周面がむらなくほぼ均一に研掃さ
れることとなる。

（実施例） 実施例について図面を参照して説明すると、第
１図において１は研掃室を構成するキヤビネツト
で、該キヤビネツト１の中央付近には、前後方向
へ延びてキヤビネツト１を貫通しかつ一対の鎖歯
車（図示せず）に掛け渡された無端ローラチエン
２が水平面内で回転移動可能にして配設されてい
る。該無端ローラチエン２の外側には、下面Ｖ溝
３ａを有する多数のアタツチメント３，３が無端
ローラチエン２に沿つて固着され、各アタツチメ
ント３の外側面には円筒製品Ｗを掛止可能な横向
きのピン４が突設されている。そして、キヤビネ
ツト１内には前後方向に延びる第１レール５が固
定配設され、該第１レール５上には前記無端ロー
ラチエン２のアタツチメント３，３がＶ溝３ａ，
３ａにて摺動可能に支持されている。また、キヤ
ビネツト１内に位置するとともに前後方向へ並ら
ぶピン４，４の直下方位置には、該ピン４，４群
に沿つて延びる第２レール６が配設されており、
該第２レール６は前後方向へ延びるビーム７の上
面に取り付けられている。また、該ビーム７の両
端には第２図に示すように、ビーム７と直交する
方向に指向する支持軸８，９がそれぞれ軸受け１
０，１１を介して装着され、該支持軸８，９に
は、それぞれリンク１２，１３の一端が嵌着され
ている。

また、リンク１２，１３の他端は、軸受け１
４，１５を介して配設した支持軸１６，１７にそ
れぞれ嵌着され、一方の支持軸１６の一端にはリ
ンク１８の一端が嵌着されている。さらに該リン
ク１８の他端には、基礎フレーム（図示せず）に
枢支した二段式シリンダ１９のピストンロツドの
先端がピン連結されていて、シリンダ１９を二段
階に伸長作動すると、リンク１８が第２図におい
て時計方向に二段階に回動され、ビーム７および
第２レール６は二段階に下降されるようになつて
いる。なお、２０はキヤビネツト１の天井に配設
されて、ピン４，４に掛止された円筒製品Ｗに向
けて研掃材を投射する研掃材投射装置、２１，２
２は投射された研掃材をガイドするガイド板であ
る。

次にこのように構成された装置の作用について
説明する。あらかじめシリンダ１９の伸長作動に
より第２レール６の上面レベルを調節して、ピン
４，４に掛止された円筒製品Ｗが第２レール６上
に載つた時、第２図に示すように、第２レール６
が円筒製品Ｗを若干押し上げるようにしておく。
この状態の下に、図示しない鎖歯車の回転により
無端ローラチエン２を低速で回転移動させるとと
もに、ピン４，４に研掃すべき円筒製品Ｗ，Ｗを
掛止させ、さらに、研掃材投射装置２０から研掃
材を投射する。すると、無端ローラチエン２の回
転移動に伴つて、ピン４，４に掛止された円筒製
品Ｗ，Ｗはキヤビネツト１内に進入した後、第２
レール６上に載る。第２レール６上に載つた円筒
製品Ｗ，Ｗは、第２レール６により若干押し上げ
られるとともにピン４，４により水平方向へ引つ
張られるため、第２レール６上を転動し、この転
動する円筒製品Ｗ，Ｗに研掃材が投射されるた
め、円筒製品Ｗ，Ｗの外周面は、研掃むらなくほ
ぼ均一に研掃されることとなる。かくして、研掃
された円筒製品Ｗ，Ｗはキヤビネツト１から出た
時、適宜ピン４，４から抜き出される。

なお、上記の実施例ではシリンダ１９は２段式
シリンダになつていて、第２レール６の上面レベ
ルを三段階に変更できるようにしてあるが、二段
式シリンダの代りに電動式シリンダを使用して第
２レール６の上面レベルを無段階に変更し得るよ
うにしてもよい。

（効果） 以上の説明からも明らかなように本考案によれ
ば、直径の異なる各種の円筒製品を転動せしめる
とともに転動している円筒製品に向けて研掃材を
投射できるため、円筒製品の外周面を研掃むらな
くほぼ均一に研掃することができるなどの優れた
実用的効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は縦断
面図、第２図は第１図のＡ〜Ａ矢視図である。 １……キヤビネツト、２……無端ローラチエ
ン、４……ピン、６……第２レール、２０……研
掃材投射装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 研掃室を構成するキヤビネツト１に、円筒製品
   を掛止可能な横向のピン４を多数突設した無端ロ
   ーラチエン２を、水平方向へ回転移動可能にして
   貫通配設し、前記キヤビネツト１内における前記
   ピン４，４群の直下方位置に、該ピン４，４群に
   沿つて延びかつ上面レベルを変更可能な第２レー
   ル６を配設し、さらに前記キヤビネツト１の天井
   に、前記ピン４に掛止された円筒製品に向けて研
   掃材を投射可能な研掃材投射装置２０を装着した
   ことを特徴とする円筒製品研掃用シヨツトブラス
   ト装置。