JPH054128U - 表示窓部のシールド構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ［目的］ 各種機器の表示素子を使用した表示窓部をノ
イズから防御し、常に正確な表示作用を得るシールド構
造を提供する。 ［構成］ 表示窓部の透明カバーに導電性のインキまた
は塗料によって細線を交差状に施す。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は表示窓部、特に受光形素子を使用した各種機器の表示窓部のシール ド構造に関する。

【０００２】

【考案の背景】

一般的に、表示素子には受光形と発光形のものが存在しているが、文字や記 号を表示するものとしては多くの場合ＬＣＤ（液晶素子）やＥＣＤ（エレクトロ クロミックディスプレイ）が使用されている。ＬＣＤはガラス基板と偏光子及び 透明電極に液晶を挟み、その液晶の周辺を封着材で封着し、一方の偏光子側に反 射板を積層した構造となっている。また、ＥＣＤはガラス基板に透明電極と酸化 タングステンからなる表示電極を重ね、対向電極との間に前記した酸化タングス テンと対向させてイオン透過性光散乱板を配した構造となっている。

【０００３】 ＬＣＤは前記構造をしており、封着されている液晶の初期分子配列を電界、磁 界、熱等の外部場で別の配列状態に変化させ、この分子配列変化に伴う液晶セル の光学的性質の変化を利用して入射光を変調する。また、ＥＣＤは前記構造をし ており電圧を印加することにより、電極面や電極面近傍で起こる酸化、還元反応 によって、可逆的に色や光透過度の変化を呈するいわゆるＥＣ現象を直接応用し たものとなっている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

一般的な機器における表示窓部に表出される表示機構は上記のように構成さ れ作動するため、ここにノイズが混入すると電気量として差異が生ずることとな り、表示機構あるいは表示素子に誤動作が発生してしまう。しかしながら、現状 では機器の表示窓部にノイズを遮断するシールド構造を施すことは技術的、経済 的に困難なものとなっていた。

【０００５】

【考案の目的】

そこで、本考案は上記した実情に着目してなされたもので、係る問題点を解 消して、表示窓部に低コストでしかも容易な作業でシールドを構成してノイズの 出入りによる内外的な障害を防止して正確な作動を常に得ることができるように し、しかも設計の自由度が大きく汎用性のある表示窓部のシールド構造を提供す ることを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するために、本考案に係る表示窓部のシールド構造は、表示 素子を使用した表示窓部の透明カバーに導電性のインキペースト又は塗料によっ て細線を交差状に施してあることを特徴としている。

【０００７】

【作用】

上記した構成としたことによって、ノイズは交差状の細線によって受けられ 、表示素子もしくは表示機構への混入が未然に防止される。また、簡単な構造で あるため製作作業も容易で製品も低コストで済み、いかなる表示窓部でも実施で きる汎用性が確保されることとなる。

【０００８】

【実施例】

次に、本考案の実施の一例を図面を参照して説明する。図１は本考案を実施 した表示シートの平面図、図２は同じく要部の断面図である。

【０００９】 これらの図にあって１は機器の表面に装備される表示シートである。この表 示シート１には各種のスイッチ操作部を示す指示部２、２…が備えられ、一部に は表示素子による数字や記号等の表示を透視する表示窓部３が形成され、その表 示窓部３には表示を透過させるとともに、表示素子を外的衝撃から防御する透明 カバー４が備えられている。

【００１０】 前記した透明カバー４には導電性を有するインキペーストまたは塗料によっ て細線５、５…が格子状にプリントされているもので、この細線５、５…によっ て飛来するノイズをキャッチし表示素子へノイズが混入するのを未然に防止して いる。

【００１１】 さらに、前記した表示シート１の裏面には細線５、５…と同様な導電性イン キまたは塗料によるプリント層６が一面に塗布されている。このプリント層６と 細線５、５…が接続されることで、一層のシールド効果が得られるものとなって いる。

【００１２】 本実施例に係る表示窓部のシールド構造は上記のように構成されている。表 示窓部に導電性のインキまたは塗料によって細線を格子状にプリントしてあるた め、ノイズをこの細線によってキャッチして表示素子への悪影響を防止できる。 また、本実施例では細線を格子状としたがこれにこだわらず斜方向の網目状とす る等もでき、さらに、プリントに限らずダイレクトな書き付けでも可能であり、 表示窓部３も表示シート１に存在するものに限らず、他の種々の機器に応用する ことができる。

【００１３】 本考案に係る表示窓部のシールド構造は上述のように構成されている。その ため、飛来するノイズから表示素子もしくは機構を防御し、常に正確な表示作用 を得ることができる。また、細線を使用することによって、表示を見る視覚に違 和感を与えることもなく、設計の自由度も高いため、応用できる機器の種類も多 く汎用性に優れている。さらに、構造が容易であり、使用する材料も導電性のイ ンキまたは塗料の少量であるから製品価格も低コストとして需要者に供給できる 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を実施した表示シートの平面図である。

【図２】本考案を実施した表示シートの要部断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 表示シート ３ 表示窓部 ４ 透明カバー ５ 細線 ６ プリント層

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表示素子を使用した表示窓部の透明カバ
   ーに導電性のインキペースト又は塗料によって細線を交
   差状に施してあることを特徴とする表示窓部のシールド
   構造。
2. 【請求項２】 表示窓部が形成される表示シートの裏面
   に導電性液材が一面に塗布されていることを特徴とする
   請求項１に記載の表示窓部のシールド構造。